JPH057053A - 歪量子井戸レーザの製造方法 - Google Patents

歪量子井戸レーザの製造方法

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Publication number
JPH057053A
JPH057053A JP60591A JP60591A JPH057053A JP H057053 A JPH057053 A JP H057053A JP 60591 A JP60591 A JP 60591A JP 60591 A JP60591 A JP 60591A JP H057053 A JPH057053 A JP H057053A
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JP
Japan
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layer
well
grown
hydrogen plasma
quantum well
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Pending
Application number
JP60591A
Other languages
English (en)
Inventor
Naotaka Kuroda
尚孝 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、ウエル層とバリア層の界面が
原子層オーダーで急峻な界面となる歪量子井戸レーザの
製造方法を提供することにある。 【構成】水素プラズマビームを半導体基板表面に45°
以下の低入射角度(約10°)で照射すると半導体基板
表面の原子層オーダーでの凹凸のエッチングして平坦化
することが可能となる。これは20eV程度の低エネル
ギーを有する水素プラズマ粒子の運動エネルギーにより
半導体基板表面の凸部の1原子層のみが離脱し原子層オ
ーダーの凹凸がエッチングされことによるものと考がえ
られる。これを歪量子井戸レーザのウエル層とバリア層
の界面に応用する。すなわち、1.3μm組成の4元バ
リア層14及びInGaAsウエル層13を成長後、一
度成長を中断し、30分間20eV程度の水素プラズマ
ビームを照射し、界面を原子層オーダーで平坦化する。
その結果ウエル厚が30オングストローム程度と薄くて
も歪みの効果がデバイス特性に充分に反映される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は量子効果デバイスの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発光領域に量子井戸構造を有する量子井
戸レーザにおいて、ウエル層の材料の格子定数を格子整
合条件からずらすことによりウエルに2軸性の歪を導入
する歪量子井戸レーザは量子サイズ効果に加えて歪の効
果によりバンド構造が変化するため新しい物性を生み出
すことが可能となりデバイス特性改善を図る手段として
注目されている。このような歪量子井戸レーザの製造方
法の第一の従来例として1.55μm帯InGaAs/
InGaAsP歪量子井戸レーザを減圧有機金属気相成
長(MOVPE)法を用いて作製した例が平成2年度春
季応物関連講演会予稿集、30a−SA−9に報告され
ている。この報告例では歪の効果により正孔の有効質量
が減少し、価電子帯の状態密度関数が小さくなることか
ら閾値キャリア密度が低減され、InAs組成x=0.
62のブロードコンタクト型歪量子井戸レーザにおいて
閾値電流密度Jth=398A/cm2 という低い値が得
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、歪量子
井戸レーザにおいてはウエル層の格子定数を格子整合条
件からずらすためにその組成を変えると禁制帯幅も変化
するため発振波長もそれにともなって変わって来る。従
って、所望の発振波長、例えば長波長帯半導体レーザで
は1.3μm或は1.55μmを得るためにはウエル層
の厚みを変化させる必要がある。一例として長波長帯歪
量子井戸レーザとしては理論的に様々なレーザ特性の改
善が予測されている1.55μm帯InGaAs/In
GaAsP量子井戸レーザを考えると、ウエルに2軸性
の圧縮歪みを導入するためにInAs組成Xを大きくす
ると1.55μmの発振波長を得るためにはウエル幅を
薄くする必要があり、X=0.6及び0.7のときそれ
ぞれ4.5nm、2.8nmとなる。このような薄いウ
エル層においてはウエルとバリアの界面において1〜2
原子層程度の揺らぎがあっても層厚の変化としては10
%程度と大きなものとなる。その結果レーザ特性として
は理論的に予測された特性が得られないという問題点が
あった。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、ウエル層とバリア層の
界面が原子層オーダーで急峻な界面となる歪井戸レーザ
の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による歪量子井戸
レーザの製造方法は、歪量子井戸構造を有する半導体レ
ーザの製造方法であって、活性層であるウエル層とバリ
ア層の成長切り換え時に、成長層表面に対する角度が4
5°以下の水素プラズマビームを成長層に照射する工程
を含むことを特徴とする構成である。
【0006】
【作用】水素プラズマビームを半導体基板表面に45°
以下の角度(約10°)で照射すると半導体基板表面の
原子層オーダーでの凹凸をエッチングして平坦化するこ
とが可能となる。このことは反射型高速電子線回折(R
HEED)パターンにおいてラウエリング上に鋭いスポ
ットが観察されることにより確認されている。これは2
0eV程度の低エネルギーを有する水素プラズマ粒子の
運動エネルギーにより半導体基板表面の凸部の1原子層
のみが離脱し原子層オーダーの凹凸がエッチングされる
ことによるものと考えられる。
【0007】水素プラズマビームを45°以下の低い角
度で照射するのは水素プラズマ粒子の運動エネルギーの
内、基板に対して水平方向の成分が垂直方向の成分より
も大きくなるようにしなければ基板の垂直方向へのエッ
チングが起ってしまうからである。また、20eV程度
の低エネルギーの水素プラズマビームを照射するのも過
度のエッチングがおこるのを防ぐ為で、この程度の低エ
ネルギーであれば基板上の1原子のみエッチングするの
に適当だからである。
【0008】一方、分子線エピタキシャル成長(MB
E)法により例えば1.55μm帯InGaAs/In
GaAsP歪量子井戸レーザを作製する場合、InGa
AsPバリア層を成長した後の成長層表面には原子層オ
ーダーの凹凸が存在する。そこでバリア層を成長した
後、低エネルギーの水素プラズマビームを基板との成す
角度が10°程度の低い角度で照射し、原子層オーダー
の凹凸を除去する。その後平坦な基板上にInGaAs
ウエル層を成長し、バリア層を再び成長する前に再度水
素プラズマビームの照射を行い平坦化する。多重量子井
戸構造の場合には以上の工程を繰り返すことにより原子
層オーダーで平坦な量子井戸構造が実現できる。
【0009】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0010】図1は本発明の一実施例を説明する為の歪
量子井戸レーザの製造方法の工程説明図である。まず、
n型InP(001)基板10の酸化膜の除去を行った
後、MBE法により基板温度550℃においてSiを1
×1018cm-3ドープしたInPバッファ層11を20
00オングストローム成長した後、1.3μm組成のI
nGaAsP光ガイド層12を70nm成長した(図1
(a))。この後、成長層表面に20eVのエネルギー
をもった水素プラズマビームを成長層表面に対して10
°傾むけて30分間照射して表面の平坦化を行った(図
1(b))。次にIn0.71Ga0.29Asウエル層13を
3nm成長した後、再び水素プラズマビームを20分間
照射した(図1(c))。この後、1.3μm組成のI
nGaAsPバリア層14を15nm成長した。このバ
リア層とウエル層を4回繰り返し成長し4ウエルの歪量
子井戸構造を作製して活性層とした。その後1.3μm
組成のInGaAsP光ガイド層15を70nm、Be
を2×1018cm-3ドープしたInPクラッド層16を
1.5μm、Beを1×1019cm-3ドープしたInG
aAsコンタクト層17を100nm成長し、さらに電
極(図示省略)を形成して歪量子井戸レーザとした(図
1(d))。
【0011】歪量子井戸構造形成過程で水素プラズムビ
ーム照射を行った結果、ウエル層13とバリア層14の
界面は原子層オーダーで平坦化され、歪の効果がレーザ
特性に充分反映されるようになった。
【0012】本実施例ではInGaAs/InGaAs
P系材料を用いたがInGaAs/AlGaAs系材料
等歪系であれば他の材料を用いてもよい。
【0013】本実施例では固体ソースのMBE法を用い
たが、水素プラズマビームを用いることが出来ればガス
ソースMBE法等他の成長法を用いてもよい。
【0014】本実施例では半導体基板として(001)
面を用いたが、他の面方位を用いても良い。
【0015】
【発明の効果】本発明による歪量子井戸レーザの製造方
法によれば、ウエル層とバリア層の界面が原子層オーダ
ーで平坦であるため、ウエル層が非常に薄い歪量子井戸
構造も界面の揺らぎのない状態で実現でき、歪みの効果
がデバイス特性に充分反映され、閾値電流2mA、内部
量子効率75%、内部損失5cm-1、特性温度75K程
度の良好な特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明する歪量子井戸レーザ
の製造方法の工程説明図である。
【符号の説明】
10 n型InP(001)基板 11 SiドープInPバッファ層 12 1.3μm組成InGaAsP光ガイド層 13 In0.71Ga0.29Asウエル層 14 1.3μm組成InGaAsPバリア層 15 1.3μm組成InGaAsP光ガイド層 16 BeドープInPクラッド層 17 BeドープInGaAsコンタクト層

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 歪量子井戸構造で成る活性層を少なくと
    も含む半導体層を多層積層する結晶成長工程を少なくと
    も有する半導体レーザの製造方法に於て、活性層である
    ウエル層とバリア層の成長切り換え時に、成長層表面と
    なす角度が45°以下の水素プラズマビームを成長層表
    面に照射する工程を含むことを特徴とする歪量子井戸レ
    ーザの製造方法。
JP60591A 1991-01-08 1991-01-08 歪量子井戸レーザの製造方法 Pending JPH057053A (ja)

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JP60591A JPH057053A (ja) 1991-01-08 1991-01-08 歪量子井戸レーザの製造方法

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JPH057053A true JPH057053A (ja) 1993-01-14

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ID=11478367

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JP (1) JPH057053A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5685904A (en) * 1995-04-28 1997-11-11 Lucent Technologies Inc. Method of making multi-quantum well lasers
US7876799B2 (en) 2007-12-07 2011-01-25 Mitsubishi Electric Corporation Integrated semiconductor optical device

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