JP3768790B2 - 量子ドット構造体及びそれを有する半導体デバイス装置 - Google Patents

量子ドット構造体及びそれを有する半導体デバイス装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、量子ドットレーザーなどの光デバイスや量子ドットメモリなどの電子デバイスを実現するのに好適な量子ドット構造体、及びそれを用いた半導体デバイス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、量子ドットの作製で最も多く用いられている技術は、格子不整合系材料で生じるS−K(Stranski-Krastanov)モード成長と呼ばれる結晶成長現象を利用したS−Kモード成長法である。このS−Kモード成長法は、一定の格子定数をもつ第一の半導体層上に第一の半導体とは大きく異なる格子定数をもつ第二の半導体を成長させるものであり、第二の半導体は、その成長の初期段階においては、第一の半導体上に擬似格子整合的に層状に二次元成長を行うが、格子不整合による歪エネルギーが蓄積していくため、成長がある層厚に達すると、歪エネルギーを緩和し、ナノメータースケールの三次元な島状の構造を形成するようになる。このようにして形成された三次元な島上にさらに第一の半導体を成長させ、該三次元島を埋め込むことによって量子ドット構造体が形成される。
【0003】
量子ドット構造体の光デバイスや電子デバイスへの応用に当たっては、従来の量子井戸構造と同様、量子ドット構造体を量子閉じ込め構造として機能させる必要がある。このためには、量子ドットがもつ禁制帯幅と比較して十分大きい禁制帯幅を有する第一の半導体(以下、「マトリクス」という)層中に第二の半導体(以下「量子ドット」という)を閉じ込める必要がある。
例えば、InAs量子ドット構造体を半導体デバイスとして利用する場合には、上記閉じ込め構造を形成するために、InAsよりも禁制帯幅が大きいGaAs層中にInAsを閉じ込めることが一般的に行われている。
【0004】
しかしながら、例えばInAsとGaAsの組み合わせのように、V族元素であるAsを共通の元素として有するIII−V族化合物半導体のみで量子ドット構造体を構成する場合には、量子ドットとマトリクス間の禁制帯幅の差、すなわち電子と正孔に対するポテンシャル障壁の高さを設計する上で制約が生じる。例えば、上記のInAs量子ドットとGaAsマトリクスの組み合わせではポテンシャル障壁の高さが十分ではないため、高温でキャリアが量子ドット側からマトリクス側へ漏出してしまう。その結果、活性層における非発光性再結合が増大して量子ドットの発光効率が著しく低下してしまう。具体的には、V族元素を共通とするIII−V族化合物半導体からなる量子ドット構造体を活性層として有するレーザダイオードが高温においてレーザ特性が著しく劣化するといった、デバイス性能の高温での劣化が報告されている(例えば、小路 元、応用物理、第67巻、第2号(1998)p172〜p175)。
【0005】
そこで、上記問題点を解決するために、GaAsマトリクスよりもさらに大きい禁制帯幅を有するAlGaAsをマトリクスとして利用したInAs量子ドット構造体がこれまでに報告されている(小池ら:Jpn.J. Appl. Phys. Vol.38(1999) p L417-L419)。
【0006】
しかしながら、AlGaAsをマトリクスとしたInAs量子ドット構造体をレーザダイオード等に応用する場合には、半導体層をエピタキシャル成長させる必要がある。このエピタキシャル成長法として分子線エピタキシー(MBE)法を用いる場合、光学的に良質な結晶特性を有するAlGaAsマトリクスの成長には700℃以上の基板温度が必要となる。これに対し、InAs量子ドットの最適な成長温度は520℃付近である。したがって、AlGaAsとInAsの間には成長に適した共通の基板温度領域が存在しないため、量子ドット構造の形成が困難でなるという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記基板温度に関する欠点を解消するために、例えばMBE法によるエピタキシャル成長に適した共通の基板温度領域を有するマトリクスとして、V族原子のPを含有するGaInP、AlGaInPなどを選択することもできる。Pを含有するマトリクスを選択すれば、InAs量子ドットと禁制帯幅の差を大きくし、かつGaAs基板に格子整合させ得る。しかし、量子ドットとマトリクスのヘテロ界面の組成急唆性及び平坦性を制御することは難しいため、量子ドットのサイズ、密度、発光エネルギー等を制御することは難しくなってしまうという課題がある。
【0008】
量子ドット構造体においては、量子ドット分子がマトリクス上を移動する現象、すなわちマイグレーションは構造を制御する上で重要なファクターとなる。マトリクスがGaAsである場合には、InAs分子は、十分マイグレーションし得るため、Inの供給量を調節することで量子ドットのサイズや密度の制御が比較的容易となる。しかるに、GaInPやAlInPをマトリクスとして利用する場合には、InAs分子のマイグレーション距離はGaAs中に比べて小さくなるため、量子ドットが自己形成される臨界膜厚がGaAsをマトリクスとする場合とは異なる。
このため、GaInPやAlInPをマトリクスとして利用する場合には、量子ドットのサイズや密度を制御することが困難になるという問題もある。
【0009】
さらに、InAs量子ドットは、一旦形成されたとしてもP系マトリクス半導体層形成時にV族の置換が生じるため、量子ドットの組成の保存、量子ドットのサイズや密度の維持が困難であるという問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かくして本発明は、量子ドット構造体を作製する際の量子ドット半導体とマトリクス半導体の相互間における上記諸問題を解決し得る量子ドット構造体及びこの量子ドット構造体を有する半導体デバイス装置を提供するものである。
【0011】
本発明者らは、これまで量子ドットのサイズ及び密度の調節が困難であるとされてきたGaInPやAlInPをマトリクスとして利用する場合であっても、計画どおりの量子ドットサイズ及び密度を含む量子ドット構造体を得るために、様々な鋭意検討を重ねて来た。
すなわち、上記課題を解決するため、本発明者らは量子ドット構造体の量子ドット及びマトリクス間のV族原子の相互置換の制御、さらには量子ドット半導体とマトリクス半導体間のIII族元素のミキシングの制御に着目して鋭意検討を行って来た。
【0012】
量子ドットのサイズと密度は、格子不整合度、成長表面におけるマイグレーションの起こりやすさなどにより決定される。量子ドットのサイズ及び密度の均一化・最適化は、量子ドットの光デバイスや電子デバイスへの応用に不可欠な課題である。そこで、本発明者らは、設計したとおりの量子ドット密度と大きさを有する新規な量子ドット構造体の開発を目的として研究を続けた。
【0013】
量子ドットの製作に汎用されているS−Kモード成長法では、半導体層のエピタキシャル成長としてMBE法を主として使用する。例えばGaInPの(100)面上に直接InAs量子ドットをMBE法を用いて形成する場合には、GaInPの成長からInAs量子ドット形成に移行する際にGaInP表面にAs分子を照射するプロセスが必要となる。また、GaInPでInAs量子ドットを埋め込む際には、InAs量子ドット表面にP分子を照射するプロセスが必然的に含まれることになる。しかもInAs量子ドットを成長させる場合、通常、成長速度を1原子層/秒以下とする必要があるため、それだけGaInP表面にAs分子が照射される時間は長くなる。
【0014】
発明者らは、上記プロセスにおいてInAs量子ドット中のAs原子が、照射されたP原子と置換されやすくなり、その結果、量子ドットの組成が変化し、量子ドットのサイズ、密度、発光エネルギー等を制御することが難しくなると考察した。また発明者らは、このAsとPとのV族元素の相互置換が引き金となって、量子ドット半導体とマトリクス半導体間のミキシングを促進させ、マトリクス表面及び量子ドットの組成制御や、量子ドット構造体のサイズや密度の制御が困難になると考察した。
さらに発明者らは、形成されたInAs量子ドットの表面が(100)面以外の高次の面指数からなる結晶面で構成され、しかも格子歪みを有しているため、一旦形成されたInAs量子ドットであっても、格子整合した材料系からなる歪みのない平坦な(100)表面と比較して、V族原子間の相互置換に伴うIII族原子のミキシングが促進されやすいことが原因で、マトリクス半導体層の量子ドットとの界面近傍の組成、量子ドット組成の制御、及び量子ドットのサイズや密度の制御が困難になるとも考察した。
【0015】
そこで、本発明者らは、上記の考察の下、量子ドット及びマトリクス間のV族元素の相互置換と、それに伴うIII族元素のミキシングを制御する手段として、マトリクス半導体と量子ドット半導体の間に第三の化合物半導体の中間層を形成することを考案した。
より具体的には、本発明者らは量子ドットよりも大きい禁制帯幅を有し、かつ量子ドットと同一のV族元素を含有する化合物半導体の中間層を、量子ドットに閉じ込められた電子の波動関数がマトリクス半導体に十分しみ出す程度の薄い厚さで、マトリクス半導体と量子ドットとの間に設けた量子ドット構造体を考案した。
驚くことに、この構造を有する量子ドット構造体であれば、所望の量子ドットのサイズと密度を得ることができ、しかも、量子ドット半導体とマトリクス半導体間のV族原子の置換と、III族元素のミキシングの制御も可能という優れた成果を得ることができた。
【0016】
すなわち、本発明の量子ドット構造体は、III−V族元素からなる第一の化合物半導体層中に、第一の化合物半導体とは異なるV族元素を含有したIII−V族元素からなる第二の化合物半導体を量子ドットとして有するものであって、第一の化合物半導体層と第二の化合物半導体の間に、第二の化合物半導体と同一のV族元素を含有し、かつ第二の化合物半導体よりも大きい禁制帯幅を有する第三の化合物半導体層を設けたことを特徴とする。
【0017】
本発明の量子ドット構造体の好ましい態様としては、第二の化合物半導体の全表面が、第三の化合物半導体層で覆われている態様;第三の化合物半導体が、第二の化合物半導体よりも第一の化合物半導体に近い格子定数を有する態様;第一の化合物半導体がGaAsに格子整合可能なGaInP、AlInP又はAlGaInPであり、第二の化合物半導体がInAs又はGaInAsであり、第三の半導体がGaAs、GaInAs、AlGaInAs又はAlGaAsである態様;第一の化合物半導体層の厚さが1原子層以上である態様;第三の化合物半導体層の厚さが1原子層〜10nmである態様;上記のいずれかの量子ドット構造体を少なくとも1回以上積層した態様が挙げられる。
【0018】
また、本発明の半導体デバイス装置は、上記量子ドット構造体を活性層として有し、かつ第一の化合物半導体より禁制帯幅が広く、屈折率が小さい第四の化合物半導体層をクラッド層としたダブルヘテロ構造を有することを特徴とする。
【0019】
本発明の半導体デバイス装置の好ましい態様としては、上記量子ドット構造体を活性層及び光ガイド層として有する態様;半導体デバイス装置が半導体発光素子である態様;該半導体発光素子が半導体レーザーである態様が挙げられる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の量子ドット構造体について詳細に説明する。
本発明の量子ドット構造体は、V族元素を含有する第一の化合物半導体層中に、量子ドットとしてV族元素を含有する第二の化合物半導体を有するIII−V族化合物半導体であって、第一の化合物半導体層と第二の化合物半導体の間に、第二の化合物半導体と同一のV族元素を含有し、かつ第二の化合物半導体と比較して同等ないしは大きい禁制帯幅を有する第三の化合物半導体層を設けたことを特徴とする。
【0021】
本発明の量子ドット構造体には、第一の化合物半導体層と第二の化合物半導体の間に第三の化合物半導体層が存在する構造部分が存在していることが必要とされる。これは、第一の化合物半導体層と第二の化合物半導体の間に必ず第三の化合物半導体層が存在していなければならないことを意味するものではない。すなわち、第一の化合物半導体中に量子ドットとして存在する第二の化合物半導体の一部だけが第三の化合物半導体と接するように構成されているものも本発明の範囲に包含される。ただし、本発明のもっとも好ましい態様は、第二の化合物半導体の全表面が第三の化合物半導体と接するように構成されている態様である。
【0022】
本発明の量子ドット構造体を図1に示す態様を参照しながら具体的に説明する。なお、本明細書に添付する図面は、本発明の構造を把握しやすくするために、敢えて寸法を変えている部分があるが、実際の寸法は本明細書に記載されているとおりである。
【0023】
図1は、GaInPマトリクス中にInAs量子ドット構造を形成した量子ドット構造体を含む、ダブルへテロ構造を有する半導体デバイス装置の正面図である。
図1には、基板11の上に、バッファー層12、第1導電型クラッド層13、マトリクス層14、中間層15、量子ドット16、中間層17、マトリクス層18からなる活性層21、第2導電型クラッド層19、キャップ層20を順に積層した半導体デバイス装置が示されている。ここで、マトリクス層14、中間層15、量子ドット16、中間層17及びマトリクス層18は本発明の量子ドット構造体を構成するものであり、図1の半導体デバイス装置において活性層21として機能する。
なお、本発明の半導体デバイス装置は、これらの層のほかに、例えばレーザダイオードやトランジスタなどに通常形成される層を適宜有していてもよい。
【0024】
図1において基板11は、その上にダブルへテロ構造の結晶を成長することが可能なものであれば、その導電性や材料については特に限定されない。好ましいものは、導電性がある基板である。具体的には、基板上への結晶薄膜成長に適したGaAs、InP、GaP、ZnSe、ZnO、Si、Al23等の結晶基板、特に閃亜鉛鉱型構造を有する結晶基板を用いるのが好ましい。その場合、基板結晶成長面は低次な面、又はそれと結晶学的に等価な面が好ましく、(100)面が最も好ましい。
なお、本明細書において(100)面という場合、必ずしも厳密に(100)シャストの面である必要はなく、最大30°程度のオフアングルを有する場合まで包含する。オフアングルの大きさの上限は30°以下が好ましく、16°以下がより好ましい。下限は0.5°以上が好ましく、2°以上がより好ましく、6°以上がさらに好ましく、10°以上が最も好ましい。
【0025】
また、基板11は六方晶型の基板でもよく、例えばAl23、6H−SiC等からなる基板を用いることもできる。
【0026】
基板11上には、基板の欠陥をエピタキシャル成長層に持ち込まないために厚さ0.2〜2μm程度のバッファ層12を形成しておくことが好ましい。
バッファー層12は、基板上に形成しようとしている化合物半導体層が良質な薄膜として形成され得るものであれば特に限定はないが、一般には基板とその上に形成される化合物半導体層(第1導電型クラッド層)のいずれにも格子整合のよい材料が選択される。バッファー層としては、例えば、GaAs、AlGaAs/GaAs超格子などが挙げられる。
【0027】
図1の態様においては、基板11上にマトリクス層14,18、中間層15,17及び量子ドット16からなる量子ドット構造体を活性層21として形成している。活性層21の上下には、活性層21より屈折率の小さい層を含んでおり、そのうち基板側の層は第1導電型クラッド層、他方のエピタキシャル側の層は第2導電型クラッド層として機能する。これらの屈折率の大小関係は、各層の材料組成を当業者に公知の方法にしたがって適宜選択することにより調節することができる。例えば、AlxGa1-xAs、(AlxGa1-x)0.5In0.5P、AlxGa1-xNなどのAl組成を変化させることによって屈折率を調節することができる。
【0028】
第1導電型クラッド層13は、活性層21、特にマトリクス層14よりも屈折率が小さく、かつ禁制帯幅の大きい材料で形成される。また、第1導電型クラッド層13の屈折率は、後述する第2導電型クラッド層19の屈折率よりも大きいことが好ましい。さらに、第1導電型クラッド層13は、後述する第2導電型クラッド層19と共に、本発明の第四の化合物半導体層として機能し得るものである。
第1導電型クラッド層13の材料としては、例えば、第1導電型のGaInP、AlGaInP、AlInP、AlGaAs、AlGaAsP、AlGaInAs、GaInAsP、GaN、AlGaN、AlGaInN、BeMgZnSe、MgZnSSe、CdZnSeTe等の一般的なIII−V族、II−VI族半導体を用いることができる。第1導電型クラッド層13のキャリア濃度は、下限は1×1017cm-3以上が好ましく、3×1017cm-3以上がより好ましく、5×1017cm-3以上が最も好ましい。上限は2×1020cm-3以下が好ましく、5×1019cm-3以下がより好ましく、3×1019cm-3以下が最も好ましい。
なお、キャリア濃度は容量−電圧法(CV法)で測定することができ、以下の各層におけるキャリア濃度についても同様である。
【0029】
第1導電型クラッド層13は、単層からなるものであるときは、好ましくは0.5〜4μm、より好ましくは1〜3μm程度の厚みを有する。
【0030】
第1導電型クラッド層13は複数層からなるものであってもよく、具体的には活性層側にはGaInP、AlGaInP又はAlInPからなるクラッド層と、その層よりも基板側に第1導電型のAlGaAs又はAlGaAsPからなるクラッド層が形成されている態様を例示することができる。このとき、活性層側の層の厚さは薄くすることが好ましく、厚さの下限としては0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましい。上限としては、0.5μm以下が好ましく、0.3μm以下がより好ましい。また、基板側の層のキャリア濃度は、下限2×1017cm-3以上が好ましく、5×1017cm-3以上がより好ましい。上限は3×1018cm-3以下が好ましく、2×1018cm-3以下がより好ましい。
【0031】
図1の態様における活性層21は、マトリクス層14,中間層15、量子ドット16、中間層17及びマトリクス層18から構成される。
マトリクス層14,18は、本発明の第一の化合物半導体層として機能するものであり、III−V族の化合物半導体である。マトリクス層14,18の種類は、III−V族の化合物半導体であれば、特に限定はない。マトリクス層を構成する化合物半導体としては、例えば、GaP、GaAsP、GaN、AlSbが挙げられる。好ましくはGaAsに格子整合することができるGaInP、AlInP又はAlGaInPであり、より好ましくはGaInPである。
マトリクス層14,18の厚さについては、特に限定されないが、半導体層として機能するためには、少なくとも1原子層以上の厚さを有する。マトリクス層の厚さは、
好ましくは1〜200nmであり、より好ましくは2〜100nmである。
【0032】
中間層15,17は、本発明の第三の化合物半導体層として機能するものであり、マトリクス層と同様に、III−V族の化合物半導体からなる。中間層は、マトリクス層中に形成される量子ドットとの間におけるV族原子の置換を阻止すると共に、量子ドット形成後のIII族元素のミキシングを抑止する機能を有する。このため、中間層をマトリクス層と量子ドットとの間に少なくとも1層有することが必要となる。またマトリクス層と量子ドットがまったく接しないように中間層を形成すれば、ミキシングをより効果的に抑止することができるため、さらに好ましいものとなる。
図1の態様では中間層を2層有する量子ドット構造体の実施例が示されている。中間層15,17は、量子ドット16の上側及び下側であり、マトリクス層14,18の間に層として形成される。
【0033】
中間層15,17は量子ドット16と同一のV族元素を含有する。中間層15,17と量子ドット16とが異なるV族元素を含有する場合には、エピタキシャル成長過程において、中間層と量子ドットのV族原子の相互置換が起こり、量子ドットのサイズ及び密度の制御が困難となる。そこで、中間層15,17のV族元素を量子ドット16のV族元素と同一にすれば、中間層と量子ドット間におけるV族原子の置換は起こらず、量子ドット16の大きさと密度を容易に制御することができるようになるため、好ましい。したがって、中間層15,17としては、例えば、量子ドットが第V族元素としてAsを含む場合には、GaAs、GaInAs、AlGaAs、AlGaInAsなどが挙げられる。量子ドット16がInAs又はGaInAsである場合には、GaAs、GaInAs又はAlGaAsが好ましい。
【0034】
また、中間層15,17は、量子ドット16と比較して同等ないしは大きい禁制帯幅を有する。中間層の禁制帯幅が量子ドット16と比較して狭い禁制帯幅であると、キャリアが量子ドットから中間層へ漏出する。そして、この漏出したキャリアは、中間層に局在するため量子ドット内で再結合し、発光する割合が小さくなる。
【0035】
中間層15,17の格子定数については、マトリクス層14,18上に所望の中間層を形成しうるものであれば、特に限定はない。中間層15,17の結晶成長における格子不整合性を小さくするためには、中間層15,17は、量子ドット16の格子定数よりもマトリクス層14,18の格子定数に近い格子定数を有することが好ましい。
【0036】
中間層15,17の厚さについては、量子ドット16に閉じ込められた電子の波動関数がマトリクス層14,18に十分しみ出す程度の厚さであれば特に制限はない。中間層の厚さが1原子層より薄くなると、V族原子の置換及びミキシングの制御が不十分となる。一方、10nmより厚くなると、量子ドット16に閉じ込められた電子のしみ出しが不十分となる。そこで、中間層の厚さとしては、1原子層〜10nmの範囲であることが好ましい。
【0037】
量子ドット16は、本発明の第二の化合物半導体として機能するものであり、S−Kモード成長させて形成することが好ましい。すなわち、量子ドット16は、中間層15の上で2次元平面を形成した後にその上に三次元的な島状の構造を自己形成させることが好ましい。S−Kモード成長により量子ドット16を形成するとき、量子ドット16は、中間層15とは異なる格子定数を有する。
【0038】
量子ドット16の材質は、量子ドットの周囲に形成する化合物半導体との関係において選択することができる。例えば、中間層15がGaAs、GaInAs又はAlGaAsである場合には、量子ドット16としてInAs又はGaInAsを選択することができる。
【0039】
図1における活性層21は1回積層させたものであるが、本発明では活性層21を少なくとも1回積層させたものであれば、2回以上繰り返して積層したものであってもよい。活性層21の積層回数を増やせば、活性層としての機能が増加し、その分だけ発光波長の狭線幅化や利得の増加を期待することができる。好ましくは活性層21を3回積層させたものであり、5回以上積層すればさらに好ましいものとなる。
【0040】
活性層21の上には、第2導電型クラッド層19が形成される。第2導電型クラッド層19は、活性層21、特にマトリクス層18よりも屈折率が小さく、かつ禁制帯幅が大きい材料で形成される。例えば、第2導電型のAlGaInP、AlInP、AlGaAs、AlGaAsP、AlGaInAs、GaInAsP、AlGaInN、BeMgZnSe、MgZnSSe、CdZnSeTe等の一般的なIII−V族、II−VI族半導体を用いることができる。第2導電型クラッド層がAlを含むIII−V族化合物半導体で構成されている場合は、その成長可能な実質的全面をGaAs、GaAsP、GaInAs、GaInP、GaInN等のAlを含まないIII−V族化合物半導体で覆えば表面酸化を防止することができるため好ましい。
【0041】
第2導電型クラッド層19のキャリア濃度は、下限は2×1017cm-3以上が好ましく、5×1017cm-3以上がより好ましく、7×1017cm-3以上が最も好ましい。上限は5×1018cm-3以下が好ましく、3×1018cm-3以下がより好ましく、2×1018cm-3以下が最も好ましい。厚さの下限としては0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましく、0.07μm以上が最も好ましい。上限としては、0.5μm以下が好ましく、0.3μm以下がより好ましく、0.2μm以下が最も好ましい。
【0042】
第2導電型クラッド層19の上にキャップ層20を形成する。キャップ層20は、電極を形成する場合に接触抵抗を低くするために形成するものであり、第二導電型クラッド層19と同一の導電型を有するものが好ましい。
このとき、キャップ層20の材料は、通常はクラッド層よりバンドギャップが小さい材料の中から選択し、金属電極とのオーミック性を取るため低抵抗で適当なキャリア密度を有するのが好ましい。キャリア密度の下限は、1×1018cm-3以上が好ましく、3×1018cm-3以上がより好ましく、5×1018cm-3以上が最も好ましい。上限は、2×1020cm-3以下が好ましく、5×1019cm-3以下がより好ましく、3×1019cm-3以下が最も好ましい。キャップ層の厚みは、0.1〜10μmが好ましく、1〜8μmがより好ましく、2〜6μmがもっとも好ましい。
【0043】
本発明の半導体デバイス装置は、図1には示されていないが、さらに活性層21とクラッド層の間に光ガイド層を有するものであってもよい。光ガイド層の材料は、マトリクス14,18よりも禁制帯幅が大きく、屈折率が小さいものであり、かつ光を活性層21へ収束できるものであれば特に限定されない。
例えば、(AlxGa1-x)0.51In0.49Pを組成の材料として挙げることができる。
光ガイド層の厚みは、下限は2nm以上が好ましく、4nm以上がより好ましく、6nm以上がさらに好ましい。上限は、200nm以下が好ましく、100nm以下がより好ましく、50nm以下がさらに好ましい。
【0044】
本発明を半導体レーザとして利用する場合には、例えば、情報処理用光源(通常AlGaAs系(波長780nm近傍)、AlGaInP系(波長600nm帯)、通信用信号光源(通常GaInAsPあるいはGaInAsを活性層とする1.3μm帯)レーザなどの通信用半導体レーザ装置など多用な装置として利用することもできる。
【0045】
本発明の量子ドット構造体及び半導体デバイス装置を製造する方法は特に制限されない。いかなる方法により製造されたものであっても、上記請求項1の要件を満たすものであれば本発明の範囲に含まれる。
【0046】
本発明における化合物半導体の結晶の成長方法は、量子ドットを形成することができれば特に限定されるものではない。例えば、有機金属気相成長法(MOCVD法)、分子線エピタキシ法(MBE法)などを適宜選択して用いることができる。
また、本発明の半導体デバイス装置を製造する際には、従来から用いられている方法を適宜選択して使用することができる。
【0047】
本発明の半導体デバイス装置の製造方法としては、まず基板11上にバッファー層12を形成した後、第1導電型クラッド層13を形成し、次いで、活性層21をマトリクス層14、中間層15、量子ドット16、中間層17及びマトリクス層18の順に形成し、さらに、第2導電型クラッド層19及びキャップ層20を形成する工程を例示することができる。この製造方法の詳細やその他の製造方法については、以下の実施例や関連技術文献から理解することができる。
【0048】
【実施例】
以下に具体例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。
【0049】
(実施例1)
本実施例において、図2に示す順に各層を形成して半導体デバイス装置を製造した。なお、図2(a)〜(e)には、構造を把握しやすくするために敢えて寸法を変えている部分があるが、実際の寸法は以下の文中に記載されるとおりである。
【0050】
原料としIII族元素については金属Ga、In及びAlを、またV族元素については固体As及びPをそれぞれ用いた。この際、バルブドクラッカーセルによりフラックスを制御して行った。各層及び量子ドットのエピタキシャル成長は、分子線エピタキシ法(MBE法)で行った。
MBE装置内において、表面が(001)面である厚さ350μmのn型GaAs(n=1×1018cm-3)基板101の表面の酸化膜を除去し650℃でサーマルクリーニングを行った後、基板温度580℃で厚さ100nm程度のn型GaAs(Siドープ)バッファー層102を形成し、その上にGaAs基板101に格子整合する厚さ500nmのn型AlInP(Siドープ:n=1×1018cm-3)クラッド層103を、成長速度1.5μm/h、基板温度500℃で形成し、さらに厚さ50nmのGaInP(ノンドープ)マトリクス層104を成長速度1.5μm/h、基板温度500℃で形成した(図2(a))。
【0051】
次にGaAs(ノンドープ)中間層105を成長速度0.5μm/h、基板温度500℃で6原子層の厚さに成長させた(図2(b))。次にInAs(ノンドープ)を成長速度0.1原子層/s、基板温度500℃で0.5〜2.5原子層分を供給し、量子ドット106を形成した(図2(c))。さらにその上にGaAs(ノンドープ)中間層107を成長速度0.5μm/h、基板温度500℃で10原子層成長させInAs(ノンドープ)量子ドットを覆った(図2(d))。次いで、厚さ50nmのGaInP(ノンドープ)マトリクス層108を成長速度1.5μm/h、基板温度500℃で形成し、さらにその上に厚さ100nmのp型AlInP( Beドープ:n=1×1018cm-3)クラッド層109を成長速度1.5μm/h、基板温度500℃で形成し、最後に厚さ5nmのp型GaAs(Beドープ:n=5×1018cm-3)キャップ層110を形成した(図2(e))。
なお、GaAs基板101の表面温度は、GaAs酸化膜が蒸発する温度で校正されたパイロメーターで測定した。また、成長速度はRHEED(反射高エネルギー電子回折)振動により測定した。
【0052】
(比較例1)
比較のために、InAs量子ドット106とGaInPマトリクス層104,108の間に一切GaAs中間層105,107を形成しないものを作製した(図3)。
【0053】
(実施例2)
図4は、図2(c)の構造を原子間力顕微鏡でAFM像として観察したものである。図4の(a)及び(b)は、InAsの供給量がそれぞれ 0.7原子層及び1原子層のときに形成されたInAs量子ドットの大きさを示している。図4から分かるように、InAsの供給量を0.7原子層から1原子層に増加すると、InAsの増加量に従ってInAs量子ドット106のサイズと密度が増大していることが観察された。
この結果よりInAsの供給量に応じて量子ドットのサイズと密度を制御することができた。
【0054】
(比較例2)
図5は、比較例として図3に示すようにInAs量子ドット106の下側の中間層105を形成していない構造を示したものである。InAsの供給量は0.15原子層(図5(a))から0.55原子層(図5(b))に増加させた。図5における(a)及び(b)のAFM像から分かるように、InAsの供給量を変えても量子ドットのサイズと密度はほとんど変化しなかった。
この結果から、GaInPとInAsの間で原子のミキシングが起こっていると考えられ、量子ドットの下面に中間層を形成しない場合には、InAsの供給量によって量子ドットのサイズを制御できないことが分かった。
【0055】
実施例2及び比較例2の結果から、InAs量子ドット106と量子ドット106の下側のGaInPマトリクス層104の間にGaAs中間層105を形成することにより、InAsの供給量に応じてInAs量子ドットの大きさを制御できることが確認された。
【0056】
(実施例3)
図6は、1.7原子層分のInAs量子ドット構造を含む本発明の半導体発光素子と、従来の量子ドット構造体を含む半導体発光素子との室温におけるフォトルミネッセンス(PL)のスペクトルを比較したものである。
図2(e)の構造を含む半導体発光素子からのフォトルミネッセンス(b)は、ピークを1000nm近傍にもち、組成が制御されたInAs量子ドットの形成を確認することができた。
これに対して、InAs量子ドットの上側にGaAs中間層を形成せずにGaInPマトリクス層を形成した構造(図3)からのフォトルミネッセンス(a)は、ピークが図2(e)の構造に比べて短波長側にシフトし、また強度も著しく弱く、半値幅も著しく増大している。
これはInAs量子ドットと特に上側のGaInPマトリクス層との間で原子のミキシングが激しく起こったため、量子ドットの組成が変化し禁制帯幅がInAsの禁制帯幅よりも広くなったためであると考えられる。
このようにInAs量子ドットとGaInPマトリクス層の間にGaAs中間層を形成することにより、InAs量子ドットとGaInPマトリクス層の間の原子のミキシングが抑止され、量子ドットの組成制御性の向上が図られた。
【0057】
【発明の効果】
本発明の量子ドット構造体は、マトリクス層と量子ドットとの間に中間層が形成されるため、量子ドット構造体の形成中に起こり得る量子ドットとマトリクス層間のV族原子の置換を抑制することができる。このため、量子ドットの組成制御性が向上し、量子ドットのサイズ及び密度の制御性の向上が図られ、所望の量子ドットを提供することが可能となる。
また、本発明の量子ドット構造体であれば、量子ドット形成後の量子ドットとマトリクス層間のIII族原子のミキシングを制御できる。このため、形成後の量子ドット構造体の安定性の向上を図ることができ、本発明を半導体デバイス装置として利用する場合には、しきい値電流密度が低く、波長安定性に優れ温度特性が大幅に改善された半導体レーザを得ることができるため、光通信システムの信号用光源などへの応用にも適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体デバイス装置の具体的態様を示す図である。
【図2】 実施例における本発明の半導体デバイス装置の製造工程を示す概略説明図である。
【図3】 中間層を形成していない従来の量子ドット構造体を有する半導体デバイス装置の概略断面図である。
【図4】 実施例における本発明の量子ドット構造体をAFM顕微鏡で観察したAFM像を示す説明図である。
【図5】 従来の量子ドット構造体をAFM顕微鏡で観察したAFM像を示す説明図である。
【図6】 実施例における本発明の量子ドット構造体及び従来の量子ドット構造体からのフォトルミネッセンスを比較した説明図である。
【符号の説明】
11 基板
12 バッファー層
13 第1導電型クラッド層
14 マトリクス層
15 中間層
16 量子ドット
17 中間層
18 マトリクス層
19 第2導電型クラッド層
20 キャップ層
21 活性層
101 GaAs基板
102 GaAsバッファー層
103 AlInPクラッド層
104 GaInPマトリクス層
105 GaAs中間層
106 InAs量子ドット
107 GaAs中間層
108 GaInPマトリクス層
109 AlInPクラッド層
110 GaAsキャップ層

Claims (13)

  1. III−V族元素からなる第一の化合物半導体層中に、第一の化合物半導体とは異なるV族元素を含有したIII−V族元素からなる第二の化合物半導体を量子ドットとして有する量子ドット構造体であって、
    第一の化合物半導体層と第二の化合物半導体の間に、第二の化合物半導体と同一のV族元素を含有し、かつ第二の化合物半導体と比較して同等ないしは大きい禁制帯幅を有する第三の化合物半導体層を設けたことを特徴とする量子ドット構造体。
  2. 前記第二の化合物半導体の全表面が、前記第三の化合物半導体層で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の量子ドット構造体。
  3. 前記第三の化合物半導体が、前記第二の化合物半導体よりも前記第一の化合物半導体に近い格子定数を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の量子ドット構造体。
  4. III −V族元素からなる第一の化合物半導体層中に、 III −V族元素からなる第二の化合物半導体を量子ドットとして有する量子ドット構造体であって、
    第一の化合物半導体層と第二の化合物半導体の間に、第二の化合物半導体と同一のV族元素を含有し、かつ第二の化合物半導体と比較して同等ないしは大きい禁制帯幅を有する第三の化合物半導体層を設けてあり、
    前記第二の化合物半導体の全表面が、前記第三の化合物半導体層で覆われていることを特徴とする量子ドット構造体。
  5. III −V族元素からなる第一の化合物半導体層中に、 III −V族元素からなる第二の化合物半導体を量子ドットとして有する量子ドット構造体であって、
    第一の化合物半導体層と第二の化合物半導体の間に、第二の化合物半導体と同一のV族元素を含有し、かつ第二の化合物半導体と比較して同等ないしは大きい禁制帯幅を有する第三の化合物半導体層を設けてあり、
    前記第三の化合物半導体が、前記第二の化合物半導体よりも前記第一の化合物半導体に近い格子定数を有することを特徴とする量子ドット構造体。
  6. 前記第一の化合物半導体がGaInP、AlInP又はAlGaInPであり、第二の化合物半導体がInAs又はGaInAsであり、第三の半導体がGaAs、GaInAs、AlGaInAs又はAlGaAsであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の量子ドット構造体。
  7. 前記第一の化合物半導体層の厚さが1原子層以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の量子ドット構造体。
  8. 前記第三の化合物半導体層の厚さが1原子層〜10nmであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の量子ドット構造体。
  9. 請求項1〜のいずれかの量子ドット構造体を少なくとも1回以上積層した構造を有することを特徴とする量子ドット構造体。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の量子ドット構造体を活性層として有し、かつ前記第一の化合物半導体層よりも禁制帯幅が大きく、屈折率が小さい第四の化合物半導体層をクラッド層としたダブルヘテロ構造を有する半導体デバイス装置。
  11. 請求項1〜のいずれかに記載の量子ドット構造体をさらに光ガイド層として有することを特徴とする請求項10に記載の半導体デバイス装置。
  12. 前記半導体デバイス装置が半導体発光素子であることを特徴とする請求項10又は11に記載の半導体デバイス装置。
  13. 前記半導体発光素子が半導体レーザであることを特徴とする請求項12に記載の半導体デバイス装置。
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