JPH0570357A - 血液透析用顆粒剤 - Google Patents

血液透析用顆粒剤

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JPH0570357A
JPH0570357A JP23304491A JP23304491A JPH0570357A JP H0570357 A JPH0570357 A JP H0570357A JP 23304491 A JP23304491 A JP 23304491A JP 23304491 A JP23304491 A JP 23304491A JP H0570357 A JPH0570357 A JP H0570357A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、血液透析用顆粒剤を提供するもの
である。 【構成】 (イ)血液透析用電解質、(ロ)ブドウ糖お
よび(ハ)炭酸水素ナトリウムを含む血液透析用顆粒剤
において、(i)(イ)、(ロ)および(ハ)を別々の
顆粒状組成物とすること、(ii)(イ)を、(イ)の成
分中少なくとも1種を水溶液とし、残りの成分を微粉状
で使用して顆粒状組成物に調製すること、を特徴とする
血液透析用顆粒剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液透析用顆粒剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】血液透析療法では、患者の血液を体外循
環させ、人工腎臓中で浄化するが、この人工腎臓の内部
には透析液が還流されており、その透析液が透析膜を介
して血液と接触し、血液中の老廃物を透析液側に移行さ
せることにより、血液を浄化している。従来、血液透析
液に含まれる緩衝剤として、酢酸塩が用いられてきた
が、透析膜の改良が進んで透過性が高められ、高効率透
析が行われるようになると、透析液から血液中へ移行す
る酢酸量が増加し、心血管系に悪影響を与える原因とな
ることが指摘されるようになった。このため、近年で
は、生体にとって負担の少ない炭酸水素ナトリウム(重
炭酸ソーダ)を緩衝剤に用いた重炭酸透析液が主流にな
ってきている。炭酸水素ナトリウムは、カルシウムやマ
グネシウムと反応して炭酸塩となり沈澱を生じるため、
現在広く使用されている重炭酸透析液では、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウ
ム等を含んだ濃厚原液と、炭酸水素ナトリウム水溶液あ
るいは粉末という2液タイプまたは1液1粉末タイプの
形態で市販されている。この濃厚原液は、通常10〜1
1リットルのポリエチレン容器で市販されているが、1
セットでも12〜24kgの重量となり、原液の運搬や
保管等に人手と場所が必要であるという問題点があっ
た。
【0003】このような問題点に対し、透析液用製剤を
粉末化し、軽量化しようとする試みがなされている。例
えば、特公昭57-34248号には、スプレードライ法による
透析用電解質粉末の製造法が開示されている。また、特
公昭58-27246号には、電解質粉末の成分である塩化ナト
リウムに氷酢酸を噴霧添加してpH調節した重炭酸透析
用電解質粉末を得る方法が開示されている。更に、特開
昭62-30540号には、酢酸ナトリウムを主剤とする透析用
製剤において、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウム
を酢酸ナトリウムおよび水と共に混和微粉末化すること
により、電解質混合物の組成の部分的不均一を少なくす
る技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スプレ
ードライ法では、製品の水分、粒度にばらつきが認めら
れ、特に、酸成分が乾燥時に揮散し、重炭酸透析液に一
定のpHを与えるのが難しい。また、氷酢酸を噴霧添加
する方法では、臭気発生による作業環境の悪化という問
題があり、さらに、噴霧が偏り、製品ロット間の電解質
混合物の組成のばらつきを抑制することが困難である。
塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムを酢酸ナトリウ
ムおよび水と共に混和微粉末化する方法では、電解質混
合物の組成の部分的不均一になることは少なくなるもの
の、製造、移動並びに保存中に潮解したりあるいは固結
したりするために、組成が部分的に不均一になるだけで
なく、長期保存安定性が低いという問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】これらの問題点は、本発
明に従って、(イ)血液透析用電解質、(ロ)ブドウ糖
および(ハ)炭酸水素ナトリウムを含む血液透析用顆粒
剤において、(i)(イ)、(ロ)および(ハ)を別々
の顆粒状組成物とすること、(ii)(イ)を、(イ)の
成分中、少なくとも1種を水溶液とし、残りの成分を微
粉状で使用して顆粒状組成物に調製すること、を特徴と
する血液透析用顆粒剤によって解決できる。好ましい一
態様では、(イ)血液透析用電解質からなる顆粒状組成
物、特に塩化カルシウムおよび塩化マグネシウム以外の
血液透析用電解質粉末に、塩化カルシウムおよび塩化マ
グネシウムを水に溶解後、酢酸を加えて酸性とした水溶
液を加え、練合、造粒、乾燥、整粒して調製した顆粒状
組成物、(ロ)ブドウ糖よりなる顆粒状組成物および
(ハ)炭酸水素ナトリウムよりなる顆粒状組成物の3つ
の組成物からなる血液透析用顆粒剤を用いる。
【0006】本発明の血液透析用顆粒剤は、上記したと
おり、(イ)〜(ハ)の3種の顆粒状組成物からなるも
のである。血液透析用電解質よりなる顆粒状組成物
(イ)は、(イ)成分中、少なくとも1種を水に溶解さ
せ、酢酸酸性とした水溶液を、残りの成分を含む血液透
析用電解質微粉末に加えて、練合、造粒、乾燥、整粒し
て調製する。なお、酢酸酸性にするために、氷酢酸およ
び希酢酸なども使用することができる。
【0007】血液透析用電解質には、Na+、K+、Ca
2+、Mg2+、Cl-、CH3COO-などが含まれ、一般
に、mEq/lの単位で、Na+は132−140、K+
は2.0−2.5、Ca2+は2.5−3.5、Mg2+は1.
0−1.5、Cl-は105−110、CH3COO-は6
−8を含むことができる。 (イ)の成分中、水に溶解させる成分は、潮解性を有す
るものが好ましく、通常は塩化マグネシウムおよび塩化
カルシウムなどである。塩化マグネシウム、塩化カルシ
ウム以外の電解質粉末としては、塩化ナトリウム、塩化
カリウムおよび酢酸ナトリウムなどが挙げられる。これ
らの使用量は、通常、次のような範囲にある: 塩化ナ
トリウム;80−90重量%、塩化カリウム;1−3重
量%、酢酸ナトリウム;6−9重量%、塩化カルシウ
ム;2−4重量%、塩化マグネシウム;1−2重量%で
ある。
【0008】この場合、(イ)の残りの成分を含む血液
透析用電解質と、ブドウ糖および炭酸水素ナトリウム
は、分散性および均一性を良くするために、微粉状であ
ることが好ましい。従って、粒子径の下限は特に限定さ
れないが、微粉状とは、大部分の粒子径が150μm以
下、好ましくは粒子径50μm以下であり、さらに好ま
しくは、50μm−10μmである。大部分とは、好ま
しくは90%以上、通常は70%以上、さらに50%以
上であってもよい。 (ロ)および(ハ)の顆粒状組成物は、通常、他に固形
成分を配合しない。
【0009】本発明の顆粒状組成物は、最終的に各々、
250μm(60メッシュ)−1000μm(16メッ
シュ)に整粒し、製剤として貯蔵、運搬する。使用に際
して、混合した顆粒状組成物を水に溶解するか、または
各々を水に溶解してこれを混合することもできる。本発
明顆粒剤における顆粒状組成物(イ)、(ロ)および
(ハ)の使用割合(重量比)は、35−15:6−2.
5:9−5、好ましくは30−20:6−3:8−6、
より好ましくは25:3.5:8.8または26:5.
3:7.4である。
【0010】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、これらに限定されるものではない。 実施例1 (1)血液透析用電解質よりなる顆粒状組成物(イ)の製造 塩化ナトリウム84.88kg、塩化カリウム2.08k
gおよび酢酸ナトリウム6.86kgをとり、それぞ
れ、粉砕機(不二パウダル株式会社製アトマイザー)を
使用して粉砕およびスクリーンを通過させて50μm以
下の微粉状にした後、各成分を混合した。この混合粉末
に塩化カルシウム3.08kgおよび塩化マグネシウム
1.42kgを精製水3.5lに溶解し、適量の氷酢酸を
加えて酢酸酸性とした溶液を添加して練合した後、0.
7mm径のバスケット型造粒機を用いて造粒した。得ら
れた造粒物を流動層乾燥機を用いて氷酢酸含量が1.6
〜1.8重量%となるように乾燥した。乾燥物を100
0μm(16メッシュ)および250μm(60メッシ
ュ)のシフターを用いて整粒して、顆粒状組成物(イ)を
得た。 (2)ブドウ糖よりなる顆粒状組成物(ロ)の製造 ブドウ糖100kgをとり、粉砕機(不二パウダル株式
会社製アトマイザー)を使用して粉砕およびスクリーン
を通過させて50μm以下の微粉状にしたものに精製水
8.0lを加えて練合した後、0.7mm径のバスケット
型造粒機を用いて造粒した。得られた造粒物を流動層乾
燥機を用いて水分含量が0.5%以下となるように乾燥
した。乾燥物を1000μm(16メッシュ)および2
50μm(60メッシュ)のシフターを用いて整粒し
て、顆粒状組成物(ロ)を得た。 (3)炭酸水素ナトリウムよりなる顆粒状組成物(ハ)の製
造 炭酸水素ナトリウム100kgをとり、粉砕機(不二パ
ウダル株式会社製アトマイザー)を使用して粉砕および
スクリーンを通過させて50μm以下の微粉状したもの
に精製水10.0lを加えて練合した後、0.7mm径の
バスケット型造粒機を用いて造粒した。得られた造粒物
を流動層乾燥機を用いて水分含量が0.5%以下となる
ように乾燥した。乾燥物を1000μm(16メッシ
ュ)および250μm(60メッシュ)のシフターを用
いて整粒して、顆粒状組成物(ハ)を得た。
【0011】実施例2 (1)血液透析用電解質よりなる顆粒状組成物(イ)の製造 塩化ナトリウム85.89kg、塩化カリウム2.01k
gおよび酢酸ナトリウム6.63kgをとり、それぞ
れ、実施例1に記載と同様に粉砕して50μm以下の微
粉状にした後、各成分を混合した。この混合粉末に塩化
カルシウム2.48kgおよび塩化マグネシウム1.37
kgを精製水3.5lに溶解し、適量の氷酢酸を加えて
酢酸酸性とした溶液を添加して練合した後、0.7mm
径のバスケット型造粒機を用いて造粒した。得られた造
粒物を流動層乾燥機を用いて氷酢酸含量が1.6〜1.8
重量%となるように乾燥した。乾燥物を1000μm
(16メッシュ)および250μm(60メッシュ)の
シフターを用いて整粒して、顆粒状組成物(イ)を得た。 (2)ブドウ糖よりなる顆粒状組成物(ロ)の製造 ブドウ糖100kgをとり、実施例1に記載と同様に粉
砕して50μm以下の微粉状にしたものに精製水8.0
lを加えて練合した後、0.7mm径のバスケット型造
粒機を用いて造粒した。得られた造粒物を流動層乾燥機
を用いて水分含量が0.5%以下となるように乾燥し
た。乾燥物を1000μm(16メッシュ)および25
0μm(60メッシュ)のシフターを用いて整粒して、
顆粒状組成物(ロ)を得た。 (3)炭酸水素ナトリウムよりなる顆粒状組成物(ハ)の製
造 炭酸水素ナトリウム100kgをとり、実施例1に記載
と同様に粉砕して50μm以下の微粉状にしたものに精
製水10.0lを加えて練合した後、0.7mm径のバス
ケット型造粒機を用いて造粒した。得られた造粒物を流
動層乾燥機を用いて水分含量が0.5%以下となるよう
に乾燥した。乾燥物を1000μm(16メッシュ)お
よび250μm(60メッシュ)のシフターを用いて整
粒して、顆粒状組成物(ハ)を得た。
【0012】比較例1 (1)血液透析用電解質及びブドウ糖よりなる顆粒状組成
物の製造 塩化ナトリウム74.48kg、塩化カリウム1.83k
g、酢酸ナトリウム6.03kgおよびブドウ糖12.2
5kgをとり、それぞれ、実施例に記載と同様に粉砕し
て50μmのシフターにかけて、50μm以下の微粉状
にした後、各成分を混合した。この混合粉末に塩化カル
シウム2.70kgおよび塩化マグネシウム1.25kg
を精製水3.5lに溶解し、適量の氷酢酸を加えて酢酸
酸性とした溶液を添加して練合した後、0.7mm径の
バスケット型造粒機を用いて造粒した。得られた造粒物
を流動層乾燥機を用いて氷酢酸含量が1.4〜1.6重量
%となるように乾燥した。乾燥物を1000μm(16
メッシュ)および250μm(60メッシュ)のシフタ
ーを用いて整粒して、顆粒状組成物を得た。(2)炭酸水
素ナトリウムよりなる顆粒状組成物の製造実施例1の
(3)炭酸水素ナトリウムよりなる顆粒状組成物(ハ)の製
造と同様に操作し、炭酸水素ナトリウムよりなる顆粒状
組成物を得た。
【0013】比較例2 (1)血液透析用電解質及びブドウ糖よりなる顆粒状組成
物の製造 塩化ナトリウム71.44kg、塩化カリウム1.67k
g、酢酸ナトリウム5.51kgおよびブドウ糖16.8
3kgをとり、それぞれ、実施例に記載と同様に粉砕し
て50μm以下の微粉状にした後、各成分を混合した。
この混合粉末に塩化カルシウム2.06kgおよび塩化
マグネシウム1.14kgを精製水3.5lに溶解し、適
量の氷酢酸を加えて酢酸酸性とした溶液を添加して練合
した後、0.7mm径のバスケット型造粒機を用いて造
粒した。得られた造粒物を流動層乾燥機を用いて氷酢酸
含量が1.3〜1.5重量%となるように乾燥した。乾燥
物を1000μm(16メッシュ)および250μm
(60メッシュ)のシフターを用いて整粒して、顆粒状
組成物を得た。 (2)炭酸水素ナトリウムよりなる顆粒状組成物の製造 実施例2の(3)炭酸水素ナトリウムよりなる顆粒状組成
物(ハ)の製造と同様に操作し、炭酸水素ナトリウムより
なる顆粒状組成物を得た。
【0014】試験例1 実施例1で得られた顆粒状組成物において、電解質顆粒
状組成物(イ)71.60gおよびブドウ糖顆粒状組成物
(ロ)10.00gをとり、精製水に溶かし10.0lとし
た液につき、各電解質およびブドウ糖の含量ならびにp
Hを測定し、各成分ならびにpHの均一性について検討
した。その結果を表1に示す。
【表1】
【0015】試験例2 実施例2で得られた顆粒状組成物において、電解質顆粒
状組成物(イ)74.14gおよびブドウ糖顆粒状組成物
(ロ)15.00gをとり、精製水に溶かし10.0lと
した液につき、各電解質およびブドウ糖の含量ならびに
pHを測定し、各成分ならびにpHの均一性について検
討した。その結果を表2に示す。
【表2】
【0016】試験例3 実施例1で得られた顆粒状組成物において、電解質顆粒
状組成物(イ)2506gをとり、アルミニウム袋に封入
した。また、ブドウ糖顆粒状組成物(ロ)350gをと
り、アルミニウム袋に封入した。更に、炭酸水素ナトリ
ウム顆粒状組成物(ハ)882gをとり、ポリエチレン袋
に封入した。各袋を室温あるいは加温加湿条件(40
℃、75%RH)で一定期間保存した後、(イ)71.60
gおよび(ロ)10.00gをとり、精製水に溶かし10.
0lとした液につき、各成分含量およびpHを測定し、
長期保存時における安定性について検討した。ただし、
含量については、経時的な変化率を比較する意味で、製
造直後の値を100とし、以後の各測定時点の値を製造
直後の値に対する比率に換算して比較尺度を統一した。
その結果を表3に示す。
【表3】 また、(ハ)についても、同様に、一定期間保存後の含量
およびpHを測定し、含量については製造直後の値を1
00とし、それに対する比率で表し、pHについては、
5%水溶液とした時の値を示した。その結果を表4に示
す。
【表4】
【0017】試験例4 実施例2で得られた顆粒状組成物において、電解質顆粒
状組成物(イ)2595gをとり、アルミニウム袋に封入
した。また、ブドウ糖顆粒状組成物(ロ)525gをと
り、アルミニウム袋に封入した。更に、炭酸水素ナトリ
ウム顆粒状組成物(ハ)735gをとり、ポリエチレン袋
に封入した。各袋を室温あるいは加温加湿条件(40
℃、75%RH)で一定期間保存した後、(イ)74.14
gおよび(ロ)15.00gをとり、精製水に溶かし10.
0lとした液につき、各成分含量およびpHを測定し、
長期保存時における安定性について検討した。ただし、
含量については、経時的な変化率を比較する意味で、製
造直後の値を100とし、以後の各測定時点の値を製造
直後の値に対する比率に換算して比較尺度を統一した。
その結果を表5に示す。
【表5】 また、(ハ)についても、同様に、一定期間保存後の含量
およびpHを測定し、含量については製造直後の値を1
00とし、それに対する比率で表し、pHについては、
5%水溶液とした時の値を示した。その結果を表6に示
す。
【表6】
【0018】試験例5 実施例1で得られた顆粒状組成物を試験例3と同様に包
装し、室温あるいは加温加湿条件(40℃、75%RH)
で一定期間保存した後、電解質顆粒状組成物(イ)25.
06gおよびブドウ糖顆粒状組成物(ロ)3.50gをと
り、精製水に溶かし100mlとした液につき、透過率
を測定した。同様に実施例2で得られた顆粒状組成物に
ついても試験例4と同様に包装し、各条件下で、一定期
間保存した後、(イ)25.95gおよび(ロ)5.25gを
とり、精製水に溶かし100mlとした液につき、透過
率を測定した。また、比較例1で得られた顆粒状組成物
についても、電解質及びブドウ糖よりなる顆粒状組成物
を1包2856gのアルミニウム袋包装とし、各条件下
で、一定期間保存した後、28.56gをとり、精製水
に溶かし100mlとした液につき、透過率を測定し
た。同様に比較例2で得られた顆粒状組成物について
も、電解質及びブドウ糖よりなる顆粒状組成物を1包3
120gのアルミニウム袋包装とし、各条件下で、一定
期間保存した後、31.20gをとり、精製水に溶かし
100mlとした液につき、透過率を測定した。以上の
測定結果を表7に示す。ただし、経時的な変化率を比較
する意味で、製造直後の値を100とし、以後の各測定
時点の値を製造直後の値に対する比率に換算して比較尺
度を統一した。
【表7】 透過率97%以下では目視にて着色が見られる。
【0019】以上の結果から明らかなように、本発明に
より得られる血液透析用顆粒剤は、試験例1および2に
おいて、変動係数がいずれも1以下と極めて小さく、各
成分の組成に変化がないことが判った。また、pHのば
らつきも殆ど無い。さらに、試験例3〜5に示されたよ
うに、長期保存における安定性にも優れていた。
【0020】本発明による血液透析用製剤は、顆粒状組
成物であるから、従来の濃厚原液を用いた透析液に比べ
て極めて軽量であるばかりでなく、粉体と違って付着、
凝集性が無視できるため、流動性、充填性に優れてい
る。また、粉体に比べて表面積が小さいため、吸湿など
による変化も受けにくい。更に、従来潮解性が高いた
め、均一な配合が困難であった塩化カルシウムと塩化マ
グネシウムを水溶液とした後、顆粒剤としているので、
各成分の組成にばらつきがない。更にまた、酢酸を水で
希釈して加えているので、乾燥工程でのpHのばらつき
が非常に少ない。なおまた、本顆粒剤は、微粉末を造粒
した顆粒剤であるから、溶解性にも優れている。この顆
粒剤を密封包装することにより長期の貯蔵に耐え、運搬
等の簡便な製剤とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 心一 大阪府大東市平野屋新町4番1号 扶桑薬 品工業株式会社大東工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)血液透析用電解質、(ロ)ブドウ
    糖および(ハ)炭酸水素ナトリウムを含む血液透析用顆
    粒剤において、 (i)(イ)、(ロ)および(ハ)を別々の顆粒状組成
    物とすること、 (ii)(イ)を、(イ)の成分中少なくとも1種を水溶
    液とし、残りの成分を微粉状で使用して顆粒状組成物に
    調製すること、を特徴とする血液透析用顆粒剤。
  2. 【請求項2】 (ii)における少なくとも1種が塩化カ
    ルシウムまたは塩化マグネシウムである、請求項1記載
    の血液透析用顆粒剤。
  3. 【請求項3】 (ii)における水溶液に、酢酸を加えて
    酸性とするものである、請求項1または2記載の血液透
    析用顆粒剤。
  4. 【請求項4】 (ロ)を、微粉状のブドウ糖に水を加え
    て顆粒状組成物に調製するものである、請求項1−3の
    いずれか1項に記載の血液透析用顆粒剤。
  5. 【請求項5】 (ハ)を、微粉状の炭酸水素ナトリウム
    に水を加えて、顆粒状組成物に調製するものである、請
    求項1−4のいずれか1項に記載の血液透析用顆粒剤。
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