JPH0569719A - 車両懸架装置 - Google Patents

車両懸架装置

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JPH0569719A
JPH0569719A JP3392591A JP3392591A JPH0569719A JP H0569719 A JPH0569719 A JP H0569719A JP 3392591 A JP3392591 A JP 3392591A JP 3392591 A JP3392591 A JP 3392591A JP H0569719 A JPH0569719 A JP H0569719A
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damping coefficient
coefficient
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Fumiyuki Yamaoka
史之 山岡
Mitsuo Sasaki
光雄 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ショックアブソーバのストローク直後から減
衰係数制御を行うことができて制御性に優れた車両懸架
装置を提供すること。 【構成】 車両の車輪と車体との間に設けられ、減衰係
数を変更可能に形成されたショックアブソーバ1と、こ
のショックアブソーバ1の荷重を検出する荷重センサ5
fと、この荷重センサ5fの検出荷重DFが所定のしき
い値δを越えた時の荷重変化率としての荷重微分値dD
F(t)に応じ、この値dDF(t)がしきい値a1
上であれば減衰係数をミディアムとし、一方、しきい値
1 未満であれば減衰係数をハードとする係数変更制御
を行うコントローラ2を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の懸架装置に関
し、特に、ショックアブソーバへの入力に応じて減衰係
数を変更するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、減衰係数可変のショックアブソー
バを有した車両懸架装置として、例えば、特公平1−5
6921号公報に記載されたものが知られている。
【0003】この従来装置は、路面から車輪を介してス
トラットに伝達される振動を検出する路面状態検出セン
サからの信号を、ハイパス,ローパス2系統の信号処理
を行い、それらを比較することにより路面判断を行いシ
ョックアブソーバの減衰係数を切り換える構造となって
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来装置にあっては、路面状態検出センサからの入力信
号から路面状態を判断するには、1〜数回のショックア
ブソーバのストロークを必要とし、減衰係数を制御する
までに、時間遅れが生じて十分な制御性が得られないと
いう問題があった。
【0005】加えて、荷重入力の際に、ショックアブソ
ーバにあってはフリクションやエアレーション等により
作動行程の遅れが生じるから、上述のように1〜数回の
ショックアブソーバのストロークの後に制御を行う場合
には、このような遅れを含んで成されるもので、これに
よっても、制御の時間遅れが生じる。
【0006】本発明は上記のような問題に着目してなさ
れてもので、ショックアブソーバのストローク直後から
減衰係数制御を行うことができて制御性に優れた車両懸
架装置を提供することを各請求項共通の目的とし、さら
に、フリクション及びエアレーション等によるショック
アブソーバの作動遅れの影響を取り除いて、制御の確実
性向上を図ることを第2の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、上述の目的を達
成するため本発明の車両懸架装置は、車両の車輪と車体
との間に設けられ、減衰係数を変更可能に形成されたシ
ョックアブソーバと、このショックアブソーバの荷重を
検出する荷重センサと、この荷重センサの検出荷重が所
定のしきい値を越えた時の荷重変化率に応じて減衰係数
を変更する係数変更制御を行う減衰係数制御手段とを設
けた。
【0008】さらに、第2の目的を達成するために、請
求項2記載の発明では、減衰係数制御手段が、検出荷重
が所定のしきい値を越えた後に行う係数変更制御を、所
定の微少時間を置いて複数回に亘り行うようにした。
【0009】尚、減衰係数制御手段は、通常は所定の標
準減衰係数に制御し、検出荷重が所定のしきい値を越え
た時に行う係数変更制御において、荷重変化率が所定値
以下である時に前記標準減衰係数よりも大きな所定の高
減衰係数とし、荷重変化率が所定値よりも大きい時に標
準減衰係数に維持するようにしてもよい。
【0010】
【作用】走行に伴ない路面の状況に応じてショックアブ
ソーバに入力が成されると、その入力荷重を荷重センサ
が検出する。そして、減衰係数制御手段では、この荷重
センサで検出した検出荷重が所定のしきい値を越えたら
係数変更制御を行うもので、すなわち、検出荷重が所定
のしきい値を越えた時の荷重変化率を求め、例えば、こ
の荷重の変化率が大きければ高周波が入力されていると
して減衰係数を低減衰側に変更して乗り心地を向上さ
せ、一方、荷重変化率が小さければ低周波が入力されて
いるとして減衰係数を高減衰側に変更して接地性及び操
縦安定性を向上させるというように、荷重変化率に応じ
て減衰係数を変更する。
【0011】従って、ショックアブソーバに荷重が入力
された時点で、すなわち、ショックアブソーバのストロ
ークが成された直後の時点で、係数変更制御が可能とな
るもので、ショックアブソーバが1〜複数回のストロー
クを行うのを待つ必要がないので、時間遅れが生じるこ
とがなく十分な制御性が得られる。
【0012】また、請求項2記載の装置では、このよう
に、荷重変化率に応じて減衰係数を変更する係数変更制
御を、所定の微少時間を置いて複数回に亘って行うもの
で、この場合、ストローク開始前後の検出荷重立ち上り
部分ではフリクションの変化やエアレーションによる作
動遅れの影響が生じるが、その後のこれらの影響が小さ
くなった時にも係数変更制御を複数重ねることで、これ
らの影響を受けない確実な制御を行うことができる。
【0013】尚、請求項3記載の装置では、通常は、所
定の標準減衰係数に制御していて、検出荷重が所定のし
きい値を越えた時に行う係数変更制御において、荷重変
化率が所定値以下である時にのみ標準減衰係数よりも大
きな所定の高減衰係数に変更する。従って、係数変更制
御の際には荷重変化率と所定値とを比較するだけである
ので、構成を簡略化して、制御応答性の向上及びコスト
ダウンを図ることができる。
【0014】
【実施例】本発明実施例を図面に基づいて説明する。
【0015】まず、本発明一実施例の車両懸架装置の構
成をについて説明する。
【0016】図1は本発明実施例の車両懸架装置1を示
す全体図であって、図中1はショックアブソーバを示し
ている。このショックアブソーバ1は、4輪全輪のそれ
ぞれと車体との間に設けられ、かつ、コントローラ2に
より制御されるステップモータ3の駆動に基づき減衰係
数を変更可能に形成されている。また、コントローラ2
は、入力手段としてステアリングセンサ5a,車速セン
サ5b,アクセルセンサ5c,ブレーキセンサ5d,横
Gセンサ5e,荷重センサ5fを有している。尚、荷重
センサ5fは、各ショックアブソーバ1の車体への取付
部分にそれぞれ設けられ、その他のセンサは、車体に取
り付けられている。
【0017】次に、図2及び図3に基づき、ショックア
ブソーバ1の構成について簡単に説明する。尚、両図は
S−S線を重ね合せて1つのショックアブソーバ1の断
面図となる。
【0018】前記ショックアブソーバ1は、ピストンロ
ッド11が車輪側に支持され、シリンダ12側が車体に
支持された、いわゆる倒立型のものである。すなわち、
このショックアブソーバ1は、インナシリンダ12aと
アウタシリンダ12bとで2重に形成され、両シリンダ
12a,12bの上端がバルブボディ13で塞がれ、下
端はガイド部材14及びシール部材15で塞がれ、両シ
リンダ12a,12bの間に外側液室Cが形成されてい
る。そして、インナシリンダ12aの内部はピストンロ
ッド11の上端に固着したピストン17により上部室A
と下部室Bとに画成されている。尚、下部室Bと外側液
室Cとはガイド部材14に形成された連通溝14aによ
り連通されている。
【0019】また、両シリンダ12a,12bの外側に
は外筒18が設けられ、アウタシリンダ12b及びバル
ブボディ13の外側にリザーバ室Dを形成している。
尚、この外筒18の上端部内周に前記ステップモータ3
が収容されている。
【0020】また、前記ピストンロッド11の下端には
アイ11aが固着され、かつ、前記外筒18の外周を覆
うカバー用筒19が固着されている。尚、このカバー用
筒19の上端部と前記外筒18の上端部との間にはダス
トブーツ20が設けられている。
【0021】次に、図2の要部拡大図である図4に基づ
き、バルブボディ13の構成について説明する。すなわ
ち、バルブボディ13は、相互に内外に嵌合された第1
バルブボディ31と第2バルブボディ32とで形成さ
れ、両者間に中間室Eが形成されている。そして、第1
バルブボディ31には、中間室Eとリザーバ室Dとを連
通する第1連通孔31a及び第2連通孔31bが形成さ
れ、第1連通孔31aを塞いで上面に伸側減衰バルブ3
3が設けられると共に、第2連通孔31bを塞いで下面
にチェックバルブ34が設けられている。また、第2バ
ルブボディ32は、中間室Eと上部室Aとを連通する第
1連通孔32aと、リザーバ室Dと上部室Aとを連通す
る第2連通孔32bと、中間室Eと外側液室Cとを連通
する第3連通孔32cが形成され、第1連通孔32aを
塞いで上面に圧側減衰バルブ35が設けられると共に、
第2連通孔32bを塞いで下面にチェックバルブ36が
設けられている。
【0022】また、バルブボディ13の中央には、支持
筒37が貫通して設けられ、各ポート37a,37b,
37c,37d,37e及び内周の空間により、前記伸
側減衰バルブ33を迂回して第1連通孔31aとリザー
バ室Dとを連通可能であると共に、前記圧側減衰バルブ
35を迂回して、第1連通孔32aとリザーバ室Dもし
くは中間室Eとを連通可能であるバイパス路Fを形成し
ている。
【0023】そして、この支持筒37内には、連通溝3
8aを有してバイパス路Fの流路断面積を変更する調整
子38が回動可能に装填されている。尚、この調整子3
8はステップモータ3に連結されていて、ステップモー
タ3の駆動により回動するようになっている。
【0024】従って、圧側行程が成された時には、上部
室A内の流体は、圧側減衰バルブ35を開弁して中間室
Eに至る流路及び、バイパス路Fを通りリザーバ室Dも
しくは中間室Eへ至る流路を流通可能であり、図5の減
衰力特性図に示すように、調整子38の回動位置に応じ
て減衰係数がハード,ミディアム,ソフトの3段階に変
更可能となっている。尚、特性を示す線の先端に示して
いる数字は、ステップモータ3の駆動ステップを示して
いて、ステップモータ3は、20ステップ毎に駆動す
る。
【0025】一方、伸側行程が成された時には、下部室
B及びそれに連通された外側液室Cの流体は第3連通孔
32cを経て中間室Eに流入した後、伸側減衰バルブ3
3を開弁してリザーバ室Dに至る流路及び、バイパス路
Fを通りリザーバ室Dもしくは上部室Aへ至る流路を流
通可能であり、この場合も圧側行程と同様に、図5に示
すように、減衰係数を3段階に変更可能となっている。
尚、この図5の減衰力特性図及び図6の減衰係数特性図
に示すように、バイパス路Fの伸側減衰バルブ33を迂
回する部分を最大に開いて伸側を最低減衰係数に制御し
ている場合(40ステップとした場合)には、圧側減衰
バルブ35を迂回する部分が閉じ切られて圧側が最高減
衰係数に制御され、逆に、0ステップとして伸側減衰バ
ルブ33を迂回する部分を閉じ切って伸側を最高減衰係
数に制御した場合には、圧側減衰バルブ34を迂回する
部分が最大に開かれて圧側が最低減衰係数に制御され
る。また、20ステップとした場合には、バイパス路F
の伸側減衰バルブ33を迂回する部分と圧側減衰バルブ
35を迂回する部分との開度が、いずれも中程度となっ
て、伸圧両側とも同様に中程度の減衰係数となる。
【0026】ちなみに、図6は、横軸に調整子38の変
位角度に相当するステップモータ3の駆動ステップがと
ってあり、この図において、Hはハード(最高減衰係
数)特性,Mはミディアム(中減衰係数)特性,Sはソ
フト(最低減衰係数)特性を示している。
【0027】次に、ステップモータ3の駆動を制御する
コントローラ2の構成について説明する。前記コントロ
ーラ2は、図1に示すように、インタフェース2a,A
/D変換回路2b,CPU2c,メモリ2dから構成さ
れている。そして、各センサ5a〜5fからの入力信号
に基づき、最適の乗り心地や操縦安定性及び接地性が得
られるようにショックアブソーバ1の減衰係数を最適の
係数に変更する係数変更制御を行うようになっている。
【0028】図7は係数変更制御の制御フローを示すも
ので、この制御を行う場合には荷重センサ5fからの入
力信号を用いる。尚、この制御フローを説明するにあた
り、伸行程が開始された時の作動について説明する。
【0029】まず、ステップ101は、ショックアブソ
ーバ1の発生減衰力に相当する検出荷重DF(t時)が
所定のしきい値δ以上であるかどうかを判定するステッ
プである。YESと判定した時にはステップ102に進
み、NOと判定した時には、ステップ103に進んで所
定のサンプリングタイムΔt(本実施例ではこのサンプ
リングタイムは5msecに設定している)の経過後ステッ
プ101に戻る。尚、検出荷重DF(t時)は予め読み
込んでいるものとし、かつ、サンプリングタイムΔtが
経過する度に新たに読み込む。また、初期設定によりシ
ョックアブソーバ1の減衰係数はミディアムに設定され
ているものとする。
【0030】ステップ102は、検出荷重DF(t時)
の変化率を示す値である微分値dDF(t)を演算する
ステップである。
【0031】ステップ102に続くステップ104は、
微分値dDF(t)が所定のしきい値a1 以下かどうか
を判定するステップであり、YESの場合にはステップ
105に進みNOの場合にはステップ106に進む。す
なわち、微分値dDF(t)は、ショックアブソーバ1
で所定のしきい値δを越えて発生した減衰力の立ち上り
時の変化率を示しており、この変化率によって、ショッ
クアブソーバ1のストロークが高周波で成されているの
か低周波で成されているのかを判定することができる。
つまり、高周波ストローク時には変化率が大きくなるし
低周波ストローク時には変化率が小さくなる。従って、
ステップ105では伸行程側の減衰係数をハードに切り
換える処理を行う(尚、この時圧行程側はソフトとな
る)。このように、検出荷重DFがしきい値δ以上かど
うか、また、微分値dDF(t)がしきい値a1 以下か
どうかを判定して、ショックアブソーバ1の減衰係数を
切り換える制御を本明細書では、係数変更制御と言い、
ステップ101からステップ105の流れにより、1回
目の係数変更制御が成されることになる。
【0032】また、図8は、横軸に検出荷重を、また、
縦軸に検出荷重の微分値をとった係数切換特性図を示し
ながら制御フローを示しており、切換特性図201は、
ステップ101からステップ105までの流れに対応し
た1回目の係数切換制御を示している。つまり、検出荷
重DFがしきい値δ以上で、かつ微分値dDF(t)が
しきい値a1 以下の領域がハードの領域であり、その
他の領域,がミディアム(初期設定)の領域であ
る。
【0033】図7に戻り、ステップ106,107は、
1回目のサンプリングタイムΔtが経過した後の検出荷
重DF(t+Δt)がしきい値δを越えているかどうか
を判定するステップであり、ステップ106では、NO
と判定した際にはステップ101に戻り、YESと判定
した場合にはステップ108に進む。一方、ステップ1
07では、NOと判定した場合にはステップ109で減
衰係数をミディアムに変更する制御を行った後ステップ
101に戻り、YESと判定した場合にはステップ11
0に進む。尚、この処理を図8では、切換特性図202
及び203に示している。
【0034】ステップ107,106に続くステップ1
08,110は、さらにサンプリングタイムΔt後の検
出荷重の微分値dDF(t+2Δt)を演算するステッ
プである。
【0035】さらに続くステップ111,112は、こ
の微分値dDF(t+2Δt)が所定のしきい値a2
びこのしきい値a2 よりも小さな所定のしきい値a3
下であるかどうかを判定するステップである。そして、
ステップ111でNOと判定した場合には減衰係数をミ
ディアムに戻すステップ113に進み、一方、ステップ
112でYESと判定した場合には伸行程側の減衰係数
をハードとするステップ114に進む。すなわち、この
ステップ111〜114は、2回目の係数変更制御であ
って、図8において、切換特性図204,205で示し
ている。尚、しきい値a2 よりもしきい値a3 の方が小
さく設定されているのは、ステップ111(切換特性図
204)は、減衰係数をハードとした状態で至るステッ
プであって、このようにハードに切り換えた後は、ステ
ップ112(切換特性図205)に至る状態である減衰
係数をミディアムとした場合に比較して減衰力の変化率
が増加するからである。
【0036】次に、ステップ115,116は、さら
に、サンプリングタイムΔtが経た時(t+3Δt時)
の検出荷重DF(t+3Δt)がしきい値δ以上かどう
かを判定するステップであって、ステップ115では、
NOと判定した場合にはステップ123に進んで減衰係
数をミディアムに変更した後、ステップ101に戻り、
YESと判定した場合にはステップ117に進む。一
方、ステップ116では、NOと判定した場合にはステ
ップ101に戻り、YESと判定した場合にはステップ
118に進む。尚、図8ではこの判定の状態を切換特性
図206,207で示している。
【0037】ステップ117,118では、さらに、サ
ンプリングタイムΔtが経た時(t+4Δt時)の検出
荷重の微分値dDF(t+4Δt)を演算するステップ
である。
【0038】これらのステップに続くステップ119及
び120は、微分値dDF(t+4Δt)が所定のしき
い値a4 ,a5 以下であるかどうかを判定するステップ
である。そして、ステップ119でNOと判定された場
合には、ステップ121に進み減衰係数をミディアムに
切り換える処理を行い、一方、ステップ120において
YESと判定した場合には、ステップ122に進んで伸
行程側の減衰係数をハードに切り換える処理を行う。他
の場合は、両ステップ119,120からステップ10
1に戻る。尚、これらのステップ119〜122は、3
回目の係数変更制御を行うステップであり、図8におい
ては、これを切換特性図208,209で示している。
尚、この場合も上記と同じ理由により、ハード状態から
の流れであるステップ119で比較するしきい値a4
は、もう一方のしきい値a5 よりも大きな値に設定して
いる。
【0039】次に、作用について説明する。
【0040】走行に伴ない路面の状況に応じてショック
アブソーバ1に入力が成されると、その入力荷重を荷重
センサ5fが検出する。そして、コントローラ2では、
この荷重センサ5fで検出した検出荷重DFが所定のし
きい値δを越えたら、まず、1回目の係数変更制御を行
い、最初のサンプリング時(t時)の荷重変化率に相当
する微分値dDF(t)が所定のしきい値a1 よりも小
さいかどうかで周波数を判定し、しきい値a1 よりも小
さければ低周波入力状態として減衰係数をハードとし
(ステップ105)、逆にしきい値a1 よりも大きけれ
ば高周波入力状態としてミディアム状態に保持する。
【0041】従って、高周波入力時にはショックアブソ
ーバ1の伝達率を低くして入力荷重が車体へ伝達されな
いようにして良好な乗り心地を得ることとし、一方、低
周波入力時には、ショックアブソーバ1の伝達率を高く
して車輪の接地性及び操縦安定性を向上させる。そし
て、このような減衰係数変更制御は、ショックアブソー
バ1に荷重が入力された時点で、すなわち、ショックア
ブソーバ1のストロークが成された直後の時点で成され
るものであって、ショックアブソーバ1が1〜複数回の
ストロークを行うのを待つ必要がないので、時間遅れが
生じることがなく十分な制御性が得られるという特徴を
有している。
【0042】また、本実施例では、上述の係数変更制御
がサンプリングタイムΔtの2倍の時間(10msec)毎
に2回繰り返される。これにより、ストローク開始前後
の検出荷重DFの立ち上り部分ではフリクションの変化
やエアレーションによる作動遅れの影響が生じるが、そ
の後のこれらの影響が小さくなった時にも、荷重変化率
に応じた係数変更制御を重ねることで、これらの影響を
受けない確実な制御を行うことができるという特徴を有
している。
【0043】また、上述の係数係数変更制御において、
荷重変化率(荷重微分値)が所定のしきい値a1 〜a5
以下である時にのみミディアムからハードに変更するよ
うにしており、このように比例制御でなく荷重変化率と
所定値とを比較するだけであるので、構成を簡略化し
て、制御応答性の向上及びコストダウンを図ることがで
きるという特徴を有している。
【0044】以上、実施例について説明してきたが具体
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、例え
ば、実施例では、定常走行時にはショックアブソーバの
減衰係数を中減衰係数として、スポーツ走行性を得るよ
うにした例を示したが、定常走行時には、伸・圧両側と
も低減衰係数にして乗り心地を向上させるようにして、
乗り心地向上を図るようにしてもよい。この場合、調整
子は、バイパス路において、伸側・圧側両減衰バルブを
迂回する部分を両方とも全開としたモードを形成できる
ように構成する。
【0045】また、実施例では、係数変更制御の際に、
検出荷重の微分値(荷重変化率)としきい値a1 〜a5
とを比較して、ハードとミディアムとに切り換える構成
としたが、微分値(荷重変化率)に比例させて、微分値
(荷重変化率)が小さい程高減衰係数とし、逆に大きい
程低減衰係数に制御するようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明の車両懸
架装置にあっては、ショックアブソーバの荷重を検出す
る荷重センサと、この荷重センサの検出荷重が所定のし
きい値を越えた時の荷重変化率に応じて減衰係数を変更
する係数変更制御を行う減衰係数制御手段とを設けた手
段としたため、ショックアブソーバのストロークが成さ
れた直後のショックアブソーバに荷重が入力された時点
で係数変更制御を行うもので、このように、ショックア
ブソーバが1〜複数回のストロークを行うのを待つこと
なく係数変更制御を行い、時間遅れが生じることがなく
十分な制御性が得られるという効果が得られる。
【0047】さらに、請求項2記載の装置にあっては、
減衰係数制御手段が、係数変更制御を、所定の微少時間
を置いて複数回に亘り行うようにした手段としたため、
ストローク開始前後の検出荷重立ち上り部分におけるフ
リクションの変化やエアレーションによる作動遅れの影
響を取り除き、これらの影響を受けない確実な制御を行
うことができるという効果が得られる。
【0048】また、請求項3記載の装置にあっては、減
衰係数制御手段が、通常は所定の標準減衰係数に制御
し、検出荷重が所定のしきい値を越えた時に行う係数変
更制御において、荷重変化率が所定値以下である時に前
記標準減衰係数よりも大きな所定の高減衰係数とし、荷
重変化率が所定値よりも大きい時に標準減衰係数に維持
する手段としたため、単なる比較制御で済み、構成が簡
単となって制御応答性の向上及びコストダウンを図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の車両懸架装置を示す全体図で
ある。
【図2】実施例装置のショックアブソーバの上半分を示
す断面図である。
【図3】実施例装置のショックアブソーバの下半分を示
す断面図である。
【図4】実施例装置のショックアブソーバの要部を示す
拡大断面図である。
【図5】実施例装置のショックアブソーバのピストン速
度に対応した減衰力特性図である。
【図6】実施例装置のショックアブソーバのステップモ
ータのステップ位置に対応した減衰係数特性図である。
【図7】実施例装置のコントローラの係数変更制御を示
すフローチャートである。
【図8】実施例装置のコントローラの制御フローを切換
特性図で示す説明図である。
【符号の説明】
1 ショックアブソーバ 2 コントローラ(減衰係数制御手段) 5f 荷重センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車輪と車体との間に設けられ、減
    衰係数を変更可能に形成されたショックアブソーバと、 このショックアブソーバの荷重を検出する荷重センサ
    と、 この荷重センサの検出荷重が所定のしきい値を越えた時
    の荷重変化率に応じて減衰係数を変更する係数変更制御
    を行う減衰係数制御手段とを備えていることを特徴とす
    る車両懸架装置。
  2. 【請求項2】 前記減衰係数制御手段が、検出荷重が所
    定のしきい値を越えた後に行う係数変更制御を、所定の
    微少時間を置いて複数回に亘り行うようにしたことを特
    徴とする請求項1記載の車両懸架装置。
  3. 【請求項3】 前記減衰係数制御手段が、通常は所定の
    標準減衰係数に制御し、検出荷重が所定のしきい値を越
    えた時に行う係数変更制御において、荷重変化率が所定
    値以下である時に前記標準減衰係数よりも大きな所定の
    高減衰係数とし、荷重変化率が所定値よりも大きい時に
    標準減衰係数に維持することを特徴とする請求項1及び
    請求項2記載の車両懸架装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7460144B2 (en) 2005-05-31 2008-12-02 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Optical scanning device and image forming apparatus

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