JPH0569369B2 - - Google Patents

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JPH0569369B2
JPH0569369B2 JP61243922A JP24392286A JPH0569369B2 JP H0569369 B2 JPH0569369 B2 JP H0569369B2 JP 61243922 A JP61243922 A JP 61243922A JP 24392286 A JP24392286 A JP 24392286A JP H0569369 B2 JPH0569369 B2 JP H0569369B2
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Ichizo Ito
Shinichi Ooki
Toshuki Myata
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Yokogawa Electric Corp
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Yokogawa Electric Corp
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、カルマン渦を利用して測定流体の質
量流量を測定する質量流量計に関するものであ
る。
(従来の技術) 流体中に物体を置くと、物体の両後側面から交
互にかつ規則的に渦が発生し、下流に渦列となつ
て流れることが古くから知られている。この渦列
はカルマン渦列といわれ、単位時間当りの渦の生
成数(生成周波数)が流体の流速に比例してい
る。そこで、測定流体を導く管路内に渦発生体を
配置し、渦発生体によつて流速に比例した渦を発
生させ、渦の生成による揚力変化を圧電素子、ス
トレンゲージ、容量やインダクタンス等のセンサ
で検出し、検出信号の周波数のみを取り出して流
体の流速や流量を測定する渦流量計が実用化され
ている。ところで、一般に知りたい流量は化学変
化を行わせるプロセスではもちろんのこと、取引
においても質量流量であることが多い。また測定
流体が気体やスチームの場合には温度や圧力でそ
の密度が大きく変わり、液体の場合でも温度によ
りその密度がかなり変化してしまう。このため渦
流量計と並設して温度や圧力を測定するか、密度
計にて密度を測定し、質量流量を測定している。
しかし密度計と渦流量計とを用いると繁雑高価で
あり、温度や圧力計と渦流量計との組合せでは、
繁雑高価であるばかりでなく、流体の温度の測定
が難しいことから精度や応答性も悪い。
ところで、第9図に示す如く、管路1に渦発生
体2が配置され、測定流体が管路1に流された場
合に、渦発生体2に作用する平均抗力FD、変動
揚力FLや圧力損失ΔPは一般に次式で示される関
係にある。
FD ∝ CD1/2ρV2 …(1) FL ∝± CL1/2ρV2 …(2) ΔP ∝ Cp1/2ρV2 …(3) 但し CD;抗力係数 CL;変動揚力係数 Cp;圧力損失係数 ρ ;密度 V ;流速 (1)、(2)についてはたとえば「流れ学 第5章渦
P.79.P.87 21クツタジユコフスキーの定理 谷一
郎著 岩波書店」で述べられている。又(3)は渦発
生体からの境界層の剥離(カルマン渦の発生)に
よる損失から導かれるものである。
さて、平均抗力FD、変動揚力FL、圧力損失ΔP
は、抗力係数CD、変動揚力係数CL、圧力損失係
数Cpが定数であれば、ρV2に比例するので、渦周
波数f=StV/a=KV(但し、St:ストロハル数、 d:渦発生体2の直径、K=St/aで定数)で(1)、 (2)、(3)式を割算すれば、ρVが得られる。抗力係
数CD、変動揚力係数CL、圧力損失係数Cpの値に
ついては、たとえば、抗力係数CDについては第
10図(航空宇宙工学便覧P.205 日本航空宇宙
学会編 丸善株式会社 発行)に示されるよう
に、各種形状の渦発生体について求められてい
る。
又、ρV2検出器とV検出器とを割算することに
よりρ・V2/V=ρVなる質量流量を求めること
についても、流量計測ハンドブツクP.344 川田
裕郎編著 日刊工業新聞社発行に述べられている
ように、従来から一般的に行われている技術であ
る。
渦流量計において、この種の公知例としては、
西独特許DE3032578C2「測定流体を動的に密度に
非依存に決定する方法と装置(内容は渦流量計に
よる質量流量の測定)」があり、変動揚力を渦発
生体に取付けたストレインゲージの歪みとして検
出したり、バネにより渦発生体に発生するトルク
を検出したり、渦発生体の前面にピトー管を設置
し抗力を検出し、渦周波数と割算することにより
質量流量を求めるものがある。
また、国内においては、実開昭54−174359号
「カルマン渦を利用した測定装置」においても、
渦発生体の上下流側にダイアフラムによる容量検
出部を設け、容量変化の直流分より抗力FDを、
交流分から渦周波数を検出し割算することにより
質量流量を求めるものがある。
また、特開昭57−61916号「カルマン渦を利用
した測定装置」に変動揚力を検出し、渦周数で割
算する例が示されている。
以下、特開昭57−61916号について説明する。
第13図はこの特開昭57−61916号の構成説明
図である。図において、1aは測定流体が流れる
管路、2aは管路1aに垂直に挿入された柱状の
渦発生体で、その両端は管路1aに固定されてい
る。渦発生体2aの本体21aはステンレス等か
らなり、測定流体にカルマン渦列を生ぜしめかつ
揚力変化を安定強化するような例えば台形等の断
面形状を有している。渦発生体2aの頂部22a
はステンレス等からなり、凹部23aを有し本体
21aとは溶接等により一体に形成されている。
41aは圧電素子からなる素子本体で、渦発生体
2aの凹部23aにガラス等の絶縁材3aによつ
て封着され、渦発生体と一体に形成されている。
また素子本体41aは円板状をなし、その中心が
渦発生体20aの中立軸と一致するように配置さ
れている。さらに素子本体41aには、第14図
に示すようにその表と裏にそれぞれ左右に分割し
て対称的に電極42a,43a,44a,45a
が設けられ、電極42aと43aで挾まれた部分
で第1の圧電センサ46aを形成し、電極44a
と45aで挾まれた部分で第2の圧電センサ47
aを形成する。そして第1、第2の圧電センサ4
6a,47aに生ずる電荷が差動的になるよう
に、電極42aと45aおよび電極43aと44
aが各々結線され、かつ電極42aと44aから
それぞれリード線48a,49aが絶縁材3aを
貫通して外部に取り出されている。8aは検出信
号処理回路で、圧電センサ46a,47aで検出
した交流電荷qを交流電圧eに変換する。9aは
比較器で、交流電圧eを一定レベルのパルス信号
Pに変換するためのものである。10aはF/V
コンバータで、比較器出力のパルス信号Pをその
周波数に比例した直流電圧E1に変換する。11
aは整流平滑回路で、交流電圧eを整流平滑し、
その振幅に比例した直流電圧E2に変換する。1
2aは演算回路で、F/Vコンバータ10aと整
流平滑回路11aの出力E1,E2に所望の演算を
施し、その出力に流体の密度または質量流量に関
連した信号を取出すためのものである。
このように構成した本発明において、管路1a
内に測定流体が流れると、渦発生体2aはカルマ
ン渦を発生させるとともに、渦の生成に基づく揚
力変化を受ける。渦発生体2aは揚力変化を受け
るとその内部に図示の如く中立軸を挾んで逆方向
の応力変化が発生する。この渦発生体2aに生ず
る応力変化は絶縁材3aで渦発生体2aに一体に
取付られた素子本体41aに伝達される。したが
つて第1、第2の圧電センサ46a,47aには
それぞれ揚力変化に対応して互いに逆位相の電荷
量の変化が生ずる。そして圧電センサ46a,4
7aに生ずる電荷量は差動的に取り出され、リー
ド線48a,49a間には交番電荷qが生ずる。
交番電荷qは検出信号処理回路8aで交流電圧e
に変換される。交流電圧eの周波数を比較器9a
およびF/Vコンバータ10aを介して取り出せ
ば、(4)式の如く一般の渦流量計と同様渦周波数f
すなわち流速Vに比例した電圧E1が得られる。
E1=K1V …(4) ただし、K1は比例定数 一方交流電圧eの振幅を整流平滑回路11aを
介して取り出せば、整流平滑回路11aの出力
E2は流体の密度をρとすると次式で与えられる。
E2=K2ρV2 …(5) ただし、K2は比例定数 よつて、演算回路12aでE2/E1なる演算を行え ば、その出力Eoは、 Eo=E2/E1=K2/K1ρV=K3ρV …(6) となる。管路1aの断面積をSとすれば、質量流
量Qmは、 Qm=ρVS …(7) で与えられるので、Eoは、 Eo=K3/SQm …(8) となり、質量流量に比例した信号となる。
また演算回路12aで、E1を2乗した後E2
割るようにすれば、出力Eoは、 Eo=E2/E1=K2/K1ρ=K3/K1ρ …(9) となり、流体の密度に比例した信号を得ることが
できる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような装置においては、圧
電素子を使用しているので、温度変化があると、
圧電素子の温度係数の影響により検出精度が著し
く悪くなる。また、渦発生体2aの熱膨張、管路
1aの熱膨張の影響もあり、温度特性に基づく精
度が悪くなる。
渦流量計においては、出力周波数を対称とする
ので、圧電素子の温度に対する感度変化等は問題
とされないが、質量流量計の場合は、揚力の絶対
値が必要となるので、圧電素子の感度変化等は測
定値に大きな影響を及ぼし、大きな測定誤差を生
ずることになる。
本発明は、この問題点を解決するものである。
本発明の目的は、応力検出センサ近くに測温抵
抗体を設置し、この出力により、圧電素子の圧電
定数等の温度特性を補償することにより、温度特
性の良好な質量流量計を提供するにある。
(問題点を解決するための手段) この目的を達成するために、本発明は、交番力
として作用するカルマン渦信号を利用して測定流
体の質量流量を測定する質量流量計において、測
定流体の管路に直角に挿入された柱状の受力体
と、該受力体の軸方向に設けられた凹部と、該凹
部の前記交番力による応力がほぼ零となる位置に
配置された圧電素子を有する第1応力検出センサ
と、該第1応力検出センサ配置位置以外の前記凹
部に配置された第2応力検出センサと、前記凹部
に側面が接触しない隙間を保つて挿入され一端が
前記応力検出センサを該凹部に押圧固定し他端が
前記凹部の開口部において固定された柱状の押し
棒と、前記応力検出センサを絶縁する絶縁体と、
前記応力検出センサからの渦信号を信号変換する
信号変換回路と、該信号変換回路からの信号の高
周波及び低周波ノイズを低減させるフイルタ回路
と該フイルタ回路からの信号を増幅する第1増幅
回路と該第1増幅回路からの信号をパルス信号に
変換するコンパレータと該コンパレータからの信
号をその周波数に比例した直流電圧に変換する
F/Vコンバータとを具備する第1信号処理回路
と、前記信号変換回路からの信号を増幅する第2
増幅回路と該第2増幅回路からの信号を検波する
検波回路と該検波回路からの信号のリツプル分を
除去する整流回路とを具備する第2信号処理回路
と、該第2信号処理回路からの信号を前記第1信
号処理回路からの信号で割算する割算回路と、前
記第1増幅器からの信号が前記コンパレータの設
定トリガレベルまで達しなくなつた場合に、前記
割算回路の出力を0とするゲート回路と、前記第
1信号処理回路と前記割算回路との間あるいは前
記第2信号処理回路と前記割算回路との間のいず
れか一方に設けられ前記圧電素子の圧電定数の温
度特性と前記受力体及び前記管路の温度膨張と前
記凹部によつて形成される前記受力体の外筒部分
と前記応力検出部及び前記絶縁体及び前記固定体
とで構成される内筒部分との曲げこわさの温度変
化とに基づく温度誤差を補償する補償回路とを具
備し、前記整流回路の時定数と前記F/Vコンバ
ータの整流回路の時定数とをほぼ同じにし、かつ
前記渦信号のビート周波数より大なるようにして
なる質量流量計を構成したものである。
(作 用) 以上の構成において、測定流体が流れると、カ
ルマン渦が発生する。このカルマン渦により、受
力体に交番力が作用し、第1、第2応力検出部に
おいて、交番の応力が発生し、これが電気信号と
して検出される。第1、第2応力検出部からの渦
信号を信号変換回路で信号変換し、第1信号処理
回路で直流信号に変換する。すなわち、フイルタ
回路で高周波及び低周波ノイズを低減させ、第1
増幅回路で信号を増幅し、コンパレータでパルス
信号に変換する。次にF/Vコンバータでパルス
信号の周波数に比例した直流電圧に変換する。
一方、信号変換回路からの信号を、第2信号処
理回路で信号処理する。すなわち、第2増幅器で
増幅し、検波回路で検波する。次に整流回路でリ
ツプル分を除去する。
この整流回路からの信号を割算回路において、
F/Vコンバータからの信号で割算して質量流量
に対応した電気信号を得る。
一方、第1増幅器からの信号がコンパレータの
設定トリガレベルまで達しない場合には、F/V
コンバータからの信号によりゲート回路により割
算回路からの出力を0とする。
更に、圧電素子の圧電定数と、受力体及び管路
の温度膨張と、外筒部と内筒部との曲げこわさの
温度変化に基づく温度誤差を補償する補償回路に
より温度補償する。
以下、実施例について説明する。
(実施例) 第1図A,Bは、本発明の一実施例の構成説明
図でAは正面図、Bは側面図、第2図は第1図の
検出器部を断面で示す構成説明図、第3図は第2
図の曲げモーメント線図である。
図において、10は渦流量計検出器、20は渦
流量計変換器である。
渦流量計検出器10において、11は測定流体
が流れる管路、12は管路11に直角に設けられ
た円筒状のノズル、13はノズル12を通して管
路11に直角に挿入された柱状の渦発生体で、ス
テンレス等からなりその上端131はノズル12
にネジまたは溶接により固定され、下端132は
プラグにより管路11に支持されている。渦発生
体13の測定流体と接する接流体部分133は測
定流体にカルマン渦列を生ぜしめ、かつ揚力変化
を安定強化するように例えば台形等の断面形状を
有し、また上端131側には凹部134を有して
いる。135は凹部134によつて渦発生体13
に形成される外筒部である。14はセンサ部で、
渦発生体13の凹部134内に第1の応力検出セ
ンサ142と第2の応力検出センサ141とが一
定間隔おいて押圧固定されている。而して、第
1、第2の応力検出センサ142,141は、第
3図に示す如く、外乱力Nによつて渦発生体13
に生ずる応力が零となる位置Aの同一側又は両側
に配置されている。以下では、同一側に配置され
た場合について説明する。センサ部14におい
て、ステンレス等の下敷143は第1の応力検出
センサ142と凹部134の底面とのバツフアの
役目をし、凹部134の底面の加工上のあらさ管
理の困難さを補うものである。ステンレス等の第
1のスペーサ144とセラミツク等の絶縁板14
5およびステンレス等の第2のスペーサ146は
第1の応力検出センサ142と第2の応力検出セ
ンサ141との間隔を決めるとともに、両者の絶
縁を行うためのものである。ステンレス等の押し
棒147はセンサ141,142を押圧した状態
で渦発生体13の上端131に溶接され、センサ
141,142を押圧固定するものである。なお
センサ部14は渦発生体13に下敷143と押し
棒147の上部のみで接触するようになつてい
る。応力検出センサ141,142は円板状の圧
電素子140からなり、その中心が渦発生体13
の中立軸と一致するように配置されている。さら
に圧電素子140には第4図A斜視図に示すよう
にその表と裏にそれぞれ測定流体の流れ方向(図
の矢印方向)に対して左右に分割して対称的に電
極1401,1402,1403,1404が設
けられ、かつ第4図Bに示す如く矢印方向(渦の
揚力方向)の力による曲げモーメントによつて中
立軸を挾んで互いに逆方向に発生する応力(圧縮
応力と引張応力)に対応して電極1401,14
02間に生ずる電荷と、電荷1403,1404
間に生ずる電荷とが同極性になるように反転分極
されている。このため第4図Cに示すように同方
向に発生する応力に対しては両電極間に互いに逆
極性の電荷が発生する。また測定流体の流れ方向
の応力によつて発生する電荷量は電極間でキヤン
セルされて出てこず、また流れ方向の配管振動に
よつて生ずる電荷量も電極間で互いにキヤンセル
されて出てこない。第2の応力検出センサ141
は電極1401,1402間および電極140
3,1404間にそれぞれ生ずる同極性の電荷の
和を出力電荷q1とし逆極性の電荷をキヤンセルす
るために、電極1401と1403とが押し棒1
47を介して共通に渦発生体13すなわち基準点
に接続され、電極1402と1404とがスペー
サ146を介して共通にリード線1481に接続
されている。第1の応力検出センサ142は電極
1401,1402間および1403,1404
間にそれぞれ生ずる同極性の電荷の和を出力電荷
q2とし逆極性の電荷をキヤンセルして、かつq1
は極性を反転させるために、電極1401と14
03がスペーサ144を介して共通にリード線1
482に接続され、電極1402と1404とが
下敷143を介して共通に渦発生体13すなわち
基準的に接続されている。リード線1481,1
482はセンサ部14の各部品に設けられた貫通
孔およびハーメチツクシール148を介して外部
に取り出され、渦流量計変換器20に接続され
る。なお渦発生体13の凹部134とセンサ部1
4で囲まれた部分には結露防止のために、露点の
低いガスが封入されており、押し棒147には封
入ガス用の連通孔149が設けられている。
第5図は第2図の電気回路30(第2図に図示
せず)のブロツク図である。
31,32はチヤージコンバータで、応力検出
センサ141,142で検出した交流電荷q1,q2
を交流電圧E31,E32に変換する。33は加減算回
路で、チヤージコンバータ31,32から出力を
加算して交流電圧E33とする。51は加減算回路
33からの信号の温度補償を行う温度補償回路で
ある。温度補償回路51は、第2図に示す如く、
第2応力検出センサ141近くの固定体147に
設けられた測温抵抗体511を含む。測温抵抗体
511は、この場合は、固定体の出力E41,E36
所望の演算を施し、その出力に流体の密度または
質量流量に関連した信号E42を取り出す。43は
ゲート回路で、第1増幅回路38からの交流電圧
E38がシユミツト回路39の設定トリガレベルに
まで達しなくなつた場合に、割算回路42の出力
を0とする。而して、整流回路36の時定数と
F/Vコンバータ41の時定数をほぼ同じにし、
かつ、渦信号のビート周波数より大なるように構
成されている。
以上の構成において、変動揚力信号の絶対値を
正確に検出するため渦周波数の帯域内でフラツト
なf特性の信号変換回路(チヤージコンバータ3
1,32と加減算回路33)で物理量を電気量に
変換した後、同様に渦周波数の帯域内でフラツト
なf特性を有する第2増幅回路34で増幅し、そ
のまま検波回路35の入力とした。
一方、渦周波数検出は信号変換回路(チヤージ
コンバータ31,32と加減算回路33)を通つ
た後、渦信号に含まれている高周波及び低周波ノ
イズを低減させるため、フイルタ回路37と第1
増幅回路147に設けられた凹部1471に、熱
伝達がよく、また、固定体147を構成する金属
の熱膨張係数に等しい耐熱性のあるエポキシ樹
脂、または、セラミツク充填材を使用して封入さ
れている。34は第2増幅回路で、交流電圧E33
を増幅し交流電圧E34とする。35は検波回路で、
交流電圧E34を検波しE35とする。36は整流回路
で、交流電圧E35のリツプル分を除去する。第2
増幅回路34と検波回路35と整流回路36とで
第2信号処理回路302を構成する。37はフイ
ルタ回路で、交流電圧E33に含まれる低周波ある
いは高周波のノイズを除去し、交流電圧E37とす
る。38は第1増幅回路で、交流電圧E37を増幅
し、交流電圧E38とする。39はシユミツトトリ
ガー回路で、交流電圧E38を一定レベルのパルス
信号P39に変換する。41はF/Vコンバータで、
パルス信号P39をその周波数に比例した直流電圧
E41に変換する。フイルタ回路37と第1増幅回
路38とシユミツトトリガー回路39とF/Vコ
ンバータ41とで第1信号処理回路301を構成
する。42は割算回路で、F/Vコンバータ41
と整流回路36,38を通した後、シユミツト回
路(コンパレータ)39の入力とした。
以上の結果、変動揚力信号検出回路と渦周波数
検出回路とを信号変換回路の直後から別々に分け
ることにより、変動揚力信号の絶対値を正確に測
定することと、確実に渦周波数を検出することと
を両立させることができた。
次に、第1図実施例においては、第6図に示す
如く、変動揚力FLは下記の式で表わされる。
FL=±C・1/2ρV2・d・D …(14) 但し CL;変動揚力係数 ρ ;密度 V ;流速 d ;渦発生体の流れに対向する径 D ;管内径 したがつて、変動揚力FLによる渦発生体13
の信号曲げモーメントMsは Ms=FL・D/8.l3(2l3−D2l−6l2x+D2x) …(15) l;渦発生体の長手方向の長さ x;上部固定端からの距離 センサ部14の曲げモーメントM′は外筒部1
35との曲げこわさの比となるから Ms′=MsI0E0/I0E0+I1E1 MsI0/I0+I1(E1/E0) …(16) I0;センサ部14の断面二次モーメント E0;センサ部14のキング率 I1;外筒部135の断面二次モーメント E1;外筒部135のキング率 よつてセンサ部14の応力は σs=Ms′/I0y …(17) y;中立軸からの距離 圧電素子からなる応力検出センサ141,14
2の発生電荷Qsは Qs=∫sσsd11ds=∫sMs′/I0yd11ds …(18) S;圧電素子140の面積 d11;圧電定数 となる。
(14)〜(18)式より Qs∝M′s∝ρV2 …(19) 一方、f=StV/d …(20) におけるVは体積流量をQとすると、 V=Q/S=Q/π/4D2−dD …(21) 割算回路42では(19)式/(20)式の演算で、 Qs/fV∝SV2/V=ρV …(22) の質量流量を得ている。
この場合、温度変化があると、(14)〜(21)式で示
される定数が変化し、誤差を生じる。
この温度誤差のうち最も大きいものは圧電素子
の圧電定数d11の温度特性である。又、I1E1/I0E0
及びD,dの温度変化も比較的大きく、精密な質
量流量の測定では問題となる。
第5図においては、温度補正の原理ブロツク図
を示したが、具体的な数値及び回路定数で説明す
る。
今、圧電素子として、たとえば水晶を使用する
と、これの圧電定数d11の温度係数は−0.016%/
℃又I1E1/I0E0、及びD,dの温度変化が−0.004
%/℃とすると、トータルで−0.02%/℃の温度
補正を行う必要がある。白金測温抵抗体を使用す
るとして、100Ωを用いるとすると、第7図に示
す如く、温度係数は非直線性を有するが、0度か
ら200度の間では0.3857Ω/℃の直線と考えると
する。第8図に示す如く、増幅器512の帰還回
路を白金100Ωと抵抗R1とで構成する。但し 177.13+R1=(1+0.02×200)(100+R1) よりR1=1828Ωとする。
すなわち、温度補償回路51のゲインを1℃当
り+0.02%増加するようにすれば、温度誤差は補
正できる。
但し、白金測温抵抗体の温度特性はノンリニア
であり、200℃以外では誤差となるが、いずれも
0℃〜300℃の温度範囲では質量流量の誤差とし
ては0.1%以下となり無視できる。
この結果、圧電素子の圧電定数等の温度特性を
補償することにより、温度特性の良好な質量流量
計が得られる。
第9図は本発明の他の実施例の要部構成説明図
である。
本実施例においては、第1信号処理回路301
と割算回路42との間に温度補償回路61を設け
たものである。
すなわち、割算回路42の分母側を温度補償す
るようにしたものである。(ρv2)/vにおいて、
ρv2が−0.02%/℃となる温度係数を有するとこ
ろから、vを同様に−0.02%/℃補償すれば、温
度補償が可能となる。
温度補償回路61の具体的構成例を第10図に
示す。増幅器611の入力段を白金100Ωと抵抗
R2とで構成したものである。但し、 R2/100+R2(1−0.02×200)=R2/177.13+R2 よりR2=1751Ωとする。
なお、温度補償回路61は増幅器611がない
単純な分圧回路でもよいことは勿論である。
なお、前述の実施例においては温度補償回路5
1は、第2増幅回路34の前に配置したが、検波
回路35あるいは整流回路36の前に配置しても
よいことは勿論である。
また、前述の実施例においては、一端固定、一
端支持した渦発生体の交番応力を検出する、いわ
ゆる応力検出方式を用いたものについて説明した
が、一端固定、一端自由にした渦発生体の交番応
力を検出するものでもよい。
また、変動揚力を検出する他の力検出方式、た
とえば、変位、ひずみ、トルク等においても、温
度変化によるセンサの機械的な定数(ヤング率、
ばね定数)の変化を温度補償してやれば、カルマ
ン渦を利用した質量流量計が構成できる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明は、交番力として
作用するカルマン渦信号を利用して測定流体の質
量流量を測定する質量流量計において、測定流体
の管路に直角に挿入された柱状の受力体と、該受
力体の軸方向に設けられた凹部と、該凹部の前記
交番力による応力がほぼ零となる位置に配置され
た圧電素子を有する第1応力検出センサと、該第
1応力検出センサ配置位置以外の前記凹部に配置
された第2応力検出センサと、前記凹部に側面が
接触しない隙間を保つて挿入され一端が前記応力
検出センサを該凹部に押圧固定し他端が前記凹部
の開口部において固定された柱状の押し棒と、前
記応力検出センサを絶縁する絶縁体と、前記応力
検出センサからの渦信号を信号変換する信号変換
回路と、該信号変換回路からの信号の高周波及び
低周波ノイズを低減させるフイルタ回路と該フイ
ルタ回路からの信号を増幅する第1増幅回路と該
第1増幅回路からの信号をパルス信号に変換する
コンパレータと該コンパレータからの信号をその
周波数に比例した直流電圧に変換するF/Vコン
バータとを具備する第1信号処理回路と、前記信
号変換回路からの信号を増幅する第2増幅回路と
該第2増幅回路からの信号を検波する検波回路と
該検波回路からの信号のリツプル分を除去する整
流回路とを具備する第2信号処理回路と、該第2
信号処理回路からの信号を前記第1信号処理回路
からの信号で割算する割算回路と、前記第1増幅
器からの信号が前記コンパレータの設定トリガレ
ベルまで達しなくなつた場合に、前記割算回路の
出力を0とするゲート回路と、前記第1信号処理
回路と前記割算回路との間あるいは前記第2信号
処理回路と前記割算回路との間のいずれか一方に
設けられ前記圧電素子の圧電定数の温度特性と前
記受力体及び前記管路の温度膨張と前記凹部によ
つて形成される前記受力体の外筒部分と前記応力
検出部及び前記絶縁体及び前記固定体とで構成さ
れる内筒部分との曲げこわさの温度変化とに基づ
く温度誤差を補償する補償回路とを具備し、前記
整流回路の時定数と前記F/Vコンバータの整流
回路の時定数とをほぼ同じにし、かつ前記渦信号
のビート周波数より大なるようにしてなる質量流
量計を構成したので、圧電素子の圧電定数、受力
体及び管路の温度膨張、外筒部分と内筒部分との
曲げこわさの温度変化等に基づく温度誤差を補償
することができる。
したがつて、本発明によれば、応力検出センサ
近くに測温抵抗体を設置し、この出力により圧電
素子の圧電定数等の温度特性を補償することによ
り、温度特性の良好な質量流量計を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成説明図で、A
は正面図、Bは側面図、第2図は第1図の検出器
部を断面で示す構成説明図、第3図は第2図の動
作説明図、第4図は第2図の要部説明図、第5図
は第1図の電気回路図、第6図、第7図、第8図
は第2図の動作説明図、第9図は本発明の他の実
施例の要部構成説明図、第10図は第9図の要部
構成説明図、第11図は管路に渦発生体が配置さ
れた場合の揚力等の説明図、第12図は抗力係数
の説明図、第13図は従来より一般に使用されて
いる従来例の構成説明図、第14図は第13図の
部品説明図。 10…渦流量検出器、11…管路、12…ノズ
ル、13…渦発生体、131…上端、132…下
端、133…接流体部分、134…凹部、135
…外筒部、14…センサ部、140…圧電素子、
141…第2の応力検出センサ、142…第1の
応力検出センサ、143…下敷、144…第1の
スペーサ、145…絶縁板、146…第2のスペ
ーサ、147…押し棒、1471…凹部、147
2…充填材、148…ハーメチツクシール、14
81,1482…リード線、149…連通孔、1
401,1402,1403,1404…電極、
15…ラビリエンス流路、151…フイン、15
2…拡大室、20…渦流量計変換器、30…電気
回路、301…第1信号処理回路、302…第2
信号処理回路、31,32…チヤージコンバー
タ、33…加減算回路、34…第2増幅回路、3
5…検波回路、36…整流回路、37…フイルタ
回路、38…第1増幅回路、39…シユミツトト
リガ回路、41…F/Vコンバータ、42…割算
回路、43…ゲート回路、51,61…温度補償
回路、511…測温抵抗体、512,612…増
幅器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 交番力として作用するカルマン渦信号を利用
    して測定流体の質量流量を測定する質量流量計に
    おいて、測定流体の管路に直角に挿入された柱状
    の受力体と、該受力体の軸方向に設けられた凹部
    と、該凹部の前記交番力による応力がほぼ零とな
    る位置に配置された圧電素子を有する第1応力検
    出センサと、該第1応力検出センサ配置位置以外
    の前記凹部に配置された第2応力検出センサと、
    前記凹部に側面が接触しない隙間を保つて挿入さ
    れ一端が前記応力検出センサを該凹部に押圧固定
    し他端が前記凹部の開口部において固定された柱
    状の押し棒と、前記応力検出センサを絶縁する絶
    縁体と、前記応力検出センサからの渦信号を信号
    変換する信号変換回路と、該信号変換回路からの
    信号の高周波及び低周波ノイズを低減させるフイ
    ルタ回路と該フイルタ回路からの信号を増幅する
    第1増幅回路と該第1増幅回路からの信号をパル
    ス信号に変換するコンパレータと該コンパレータ
    からの信号をその周波数に比例した直流電圧に変
    換するF/Vコンバータとを具備する第1信号処
    理回路と、前記信号変換回路からの信号を増幅す
    る第2増幅回路と該第2増幅回路からの信号を検
    波する検波回路と該検波回路からの信号のリツプ
    ル分を除去する整流回路とを具備する第2信号処
    理回路と、該第2信号処理回路からの信号を前記
    第1信号処理回路からの信号で割算する割算回路
    と、前記第1増幅器からの信号が前記コンパレー
    タの設定トリガレベルまで達しなくなつた場合
    に、前記割算回路の出力を0とするゲート回路
    と、前記第1信号処理回路と前記割算回路との間
    あるいは前記第2信号処理回路と前記割算回路と
    の間のいずれか一方に設けられ前記圧電素子の圧
    電定数の温度特性と前記受力体及び前記管路の温
    度膨張と前記凹部によつて形成される前記受力体
    の外筒部分と前記応力検出部及び前記絶縁体及び
    前記固定体とで構成される内筒部分との曲げこわ
    さの温度変化とに基づく温度誤差を補償する補償
    回路とを具備し、前記整流回路の時定数と前記
    F/Vコンバータの整流回路の時定数とをほぼ同
    じにし、かつ前記渦信号のビート周波数より大な
    るようにしてなる質量流量計。
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