JPH0569166A - 金属缶の隙間を埋める方法 - Google Patents

金属缶の隙間を埋める方法

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JPH0569166A
JPH0569166A JP4057026A JP5702692A JPH0569166A JP H0569166 A JPH0569166 A JP H0569166A JP 4057026 A JP4057026 A JP 4057026A JP 5702692 A JP5702692 A JP 5702692A JP H0569166 A JPH0569166 A JP H0569166A
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JP
Japan
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gap
welding
peripheral side
side wall
welded
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JP4057026A
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English (en)
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Moriya Minamiura
守哉 南浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 缶胴1の内面と蓋板2の周側壁3の折曲げ基
部6との間の内隅5にできる断面くさび形の隙間を埋め
るに際し、隙間が存在するままでも融接でき、この融接
により隙間を十分に埋める。 【構成】 蓋板2の折曲げ基部6の前記隙間に臨む部分
と、缶胴1の前記隙間に臨む部分とを、レーザ溶接機9
で缶外面から溶かし、この溶融金属どうしを融和して前
記隙間を埋める溶接肉壁10を形成する。これにより、
この溶接に際しては隙間が無くなるように加圧する必要
がなく、隙間が存在するままでも融接でき、この融接に
より隙間を十分に埋めることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ドラム缶に代表され
る金属缶において、缶胴の内面と蓋板の折曲げ基部との
間の内隅にできる隙間を埋める方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のドラム缶においては、蓋板を缶胴
に対してシーミング加工によって巻締め固定している。
また、必要に応じて巻締部にシール材を巻き込み固定
し、確実なシール性が得られるようにしたものもある。
さらに、より高度のシール性を得ることを目的として、
缶胴と蓋板の端縁どうしを溶接して封止し、この後にカ
ーリング加工を行って巻締めを行うようにした金属缶も
先に提案されている(特開昭60−68120号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】金属缶が多様な産業分
野において使用され、その用途が拡大されるのに伴い、
前述のようなシール性についてはもちろん、それ以外に
もより高い機能を備えていることが金属缶に要求されて
きている。
【0004】例えば、ドラム缶においては、蓋板の周側
壁と缶胴の内面との間の断面くさび形の隙間や巻締部等
に前回充填した内容物が入り込む。この残存物は洗浄を
行っても完全には除去できず、新規に別種の内容物を充
填したとき、内容物の純度を損なってしまうことがあ
る。
【0005】そのため、とくに繰り返し使用を前提とす
るドラム缶において、缶内の清掃の容易化と洗浄度を向
上することが要求されてきている。また、化学薬品や易
燃物の容器として金属缶を使用する場合、巻締部につい
てより高度のシール性能が求められ、機械強度的にもさ
らに高強度の固定構造であることが求められている。
【0006】上記の改善要求に応えるために、本発明者
は従来の技術の項で引用した金属缶のように、蓋板の周
側壁と缶胴を巻締部の最内端でシーム溶接することを考
えた。また、これと同じ従来技術が特開昭62−394
50号公報に開示されている。
【0007】これらの技術では、蓋板を浅い皿形状に形
成しておき、その周側壁を巻締め加工後にシーム溶接す
る訳である。これにより、巻締部のシール性と機械的強
度の向上を一挙に実現できる。
【0008】しかし、シーム溶接は圧接であって、分か
れている部材を接合するとき、強い力で押し付けて一体
にする溶接法である。したがって、このシーム溶接によ
って蓋板の周側壁の折曲げ基部と缶胴の内面との間の断
面くさび形の隙間を埋める目的で、それら蓋板の折曲げ
基部と缶胴の両部材をシーム溶接するに際しては、一対
のローラ電極間にその両部材を前記隙間が無くなるよう
に強い力で挟み込み、加圧しながら通電しなければなら
ない。しかし、蓋板の折曲げ基部には必然的にアールが
付いているため、前記隙間が完全に無くなるように折曲
げ基部を加圧することは困難ないし不可能であり、その
加圧により隙間は小さくできても依然として残ることは
避けられない。とくに、ドラム缶のように素材の厚みが
大きい場合は、周側壁の折曲げ基端における最小曲げ半
径を一定以下には小さくできないこともあって、内隅に
断面くさび形の隙間が完全に無くなるように加圧するこ
とは到底無理である。また、ステンレス鋼板製のドラム
缶の場合は、上記のくさび形の隙間がさらに大きく形成
されていた。
【0009】この結果、シーム溶接で問題の隙間を十分
に埋め尽くすことは難しく、この箇所での清掃や洗浄度
を充分に向上できない点で不満がある。なお、隙間が少
々存在していてもシーム溶接の電流を過大にすれば、ナ
ゲットが大きくなり、その隙間を埋めることも考えられ
るが、その場合のナゲットには割れや小穴ができるた
め、接合強度を低下するばかりか、却って清掃や洗浄を
困難にするため望ましくない。
【0010】その他、一般の金属缶においても、リン酸
亜鉛めっき板などが多用されており、特に内面に防錆な
いし耐薬品性の処理層が形成されているため、通常の抵
抗溶接では溶着不能であった。
【0011】本発明は、かかる実情に着目して提案され
たものである。その目的とするところは、缶胴の内面と
蓋板の周側壁の折曲げ基部との間に断面くさび形の隙間
が存在するまま溶接(融接)可能にする、つまり非接
触、無加圧状態で溶接可能にするレーザ溶接を採用する
ことにより、金属缶のシール性、蓋板固定部の機械的強
度、さらには清浄度をも同時に向上させことができて金
属缶の高機能化を図るにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1に例示す
るように、缶胴1の内面と蓋板2の周側壁3の折曲げ基
部6との間の内隅5にできる断面くさび形の隙間を埋め
るに際し、前記周側壁3の折曲げ基部6の前記隙間に臨
む部分と、缶胴1の前記隙間に臨む部分とを、レーザ溶
接機9で缶外面から溶かし、この溶融金属どうしを融和
することにより前記隙間を埋める溶接肉壁10を形成す
るものである。
【0013】
【作用】レーザ溶接により折曲げ基部6の隙間に臨む部
分と、缶胴1の隙間に臨む部分とを融接することにより
隙間を埋める溶接肉壁10を形成することができる。し
たがって、この溶接に際しては隙間が無くなるように加
圧する必要がなくなり、隙間が存在するままでも融接で
き、この融接により隙間を十分に埋めることが可能にな
る。
【0014】
【実施例】図1ないし図3は本発明の一実施例を示す。
図1において、金属缶Vは筒状の缶胴1と、その上下開
口端を塞ぐ蓋板2とからなる。これら缶胴1および蓋板
2はリン酸亜鉛めっき板からなり、その内面には防錆の
ための内面処理層aが形成されている。
【0015】缶胴1は予め円筒状に形成する一方、蓋板
2はこれの全周に周側壁3をほぼ直角に折曲形成してお
り、缶胴1の上下の開口端に蓋板2の周側壁3を内嵌
し、缶胴1と蓋板2の周側壁3の端縁どうしをシーミン
グ加工により固定して巻締部4を形成する。
【0016】かくして得た金属缶Vは、図2の想像線で
示すごとく缶胴1の内面と蓋板2の周側壁3の折曲げ基
部6との間の内隅5にくさび形の隙間を有する。この隙
間をより小さくするために、蓋板2における周側壁3の
折曲げ基部6は最小曲げ半径あるいはそれ以下の曲げ半
径で折曲げておくことが好ましい(実際の加工は絞り加
工である)。
【0017】前記の折曲げ基部6と缶胴1をレーザ溶接
して、蓋板2と缶胴1を内隅5において融接する。詳し
くは、図3に示すように金属缶Vをローラ8等で回転駆
動可能に支持し、缶外面に設けた例えば炭酸ガスを用い
たレーザ溶接機9によってレーザビームLを照射し、前
記内面処理層aの存在にかかわらず内隅5に断面くさび
形の隙間を埋める溶接肉壁10を形成する。このとき、
レーザビームLは缶胴1の外表面に対して30度ないし
60度の傾き角αを持って照射し、更にビーム中心を折
曲げ基部6の曲げ中心に向かって指向させてくさび形の
隙間に臨む折曲げ基部6が確実に溶け込むようにする。
【0018】溶接肉壁10は、缶胴1と折曲げ基部6の
溶融金属どうしが断面くさび形の隙間内で融和して形成
される。この場合、溶接しようとする母材たる缶胴1と
折曲げ基部6の溶融金属だけで上記隙間を埋める。その
ため溶接肉壁10は、図2に示すごとく缶内面に臨む表
面が内凹み形状になり、他の溶接法で溶接を行う場合に
比べて、溶接肉壁10の断面形状が清掃をより行い易く
する形になる点で有利である。
【0019】図4は本発明の別実施例を示す。これでは
レーザビームLを上記実施例の照射方向とは逆向きに
し、巻締部4側から照射すようにした。このようにレー
ザビームLの照射方向は自由に設定でき、必要があれば
蓋板2側から行うこともできる。
【0020】図5の(a)・(b)・(c)は蓋板2と
缶胴1の溶接部構造に関するそれぞれ異なる別実施態様
例を示す。図5の(a)では、缶胴1に蓋板2の折曲げ
基部6を受止め支持する段部12を形成し、この段部1
2と折曲げ基部6をレーザ溶接して溶接肉壁10を形成
した。同図の(b)では、折曲げ基部6が二重壁になる
よう蓋板2を形成し、折曲げ基部6の下端と缶胴1との
間に溶接肉壁10を形成した。この場合はレーザビーム
Lを缶胴1の表面とほぼ直交する状態で照射した。同図
の(c)では、二重壁からなる折曲げ基部6を横向きに
突出させ、その下面と缶胴1との間に溶接肉壁10を形
成した。上記のように、溶接個所における折曲げ基部6
と缶胴1の断面構造は必要に応じて自在に変更でき、缶
胴1および蓋板2の板厚や材質等に応じて任意形状に形
成すればよい。缶胴1と蓋板2の周側壁3の端縁どうし
を巻締固定するについては、必ずしもシーミング加工で
行う必要はなく、カーリング加工でもよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、缶
胴1の内面と蓋板2の周側壁3の折曲げ基部6との間に
できる断面くさび形の隙間を埋めるに際し、折曲げ基部
6の前記隙間に臨む部分と、缶胴1の前記隙間に臨む部
分とを、レーザ溶接機9で缶外面から溶かし、この溶融
金属どうしを融和することにより前記隙間を埋める溶接
肉壁10を形成する。したがって、蓋板2と缶胴1との
間のシール性と両者1・2の結合強度を向上できるのは
もちろんのこと、断面くさび形の隙間およびその奥の板
面間の隙間に充填物が入り込むのを確実に阻止して、缶
内面の清掃を容易に行え、とくに繰り返し使用される金
属缶における清浄度を向上できることとなった。とく
に、この溶接に際しては、シーム溶接のように隙間が無
くなるように加圧する必要がなく、隙間が存在する状態
下でも溶接を可能にし、しかも隙間を十分に埋めること
が可能となる点で優れる。またレーザ溶接によれば、缶
胴1および蓋板2の内面に防錆ないし耐薬品性を付与す
るための各種の内面処理層aが存在しても支障なく融接
できる点でも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】要部の縦断面図である。
【図2】図1におけるA部の拡大断面図である。
【図3】溶接状態を説明する断面図である。
【図4】他の実施例を示す溶接状態での断面図である。
【図5】溶接部構造のそれぞれ異なる別実施態様例を示
す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 缶胴 2 蓋板 3 蓋板の周側壁 5 内隅 6 蓋板の折曲げ基部 9 レーザ溶接機 10 溶接肉壁 a 内面処理層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶胴1の開口端に蓋板2の全周をほぼ直
    角に折曲げた周側壁3を内嵌し、缶胴1と蓋板2の周側
    壁3の端縁どうしを巻締め固定した金属缶において、前
    記周側壁3の折曲げ基部6と缶胴1の内面との間の内隅
    5にできる断面くさび形の隙間を埋める方法であって、 前記周側壁3の折曲げ基部6の前記隙間に臨む部分と、
    缶胴1の前記隙間に臨む部分とを、レーザ溶接機9で缶
    外面から溶かし、この溶融金属どうしを融和することに
    より前記隙間を埋める溶接肉壁10を形成することを特
    徴とする金属缶の隙間を埋める方法。
JP4057026A 1992-02-07 1992-02-07 金属缶の隙間を埋める方法 Pending JPH0569166A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09122956A (ja) * 1995-10-31 1997-05-13 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 電池ケースの上蓋のレーザ溶接方法
JP2005313228A (ja) * 2004-03-31 2005-11-10 Toho Sheet & Frame Co Ltd ドラム缶中埋め溶接方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6239450A (ja) * 1985-08-06 1987-02-20 中央産業株式会社 ステンレス製クロ−ズドタイプドラム缶の製法

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