JPH01122674A - チタンクラッド鋼板の溶接方法 - Google Patents

チタンクラッド鋼板の溶接方法

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JPH01122674A
JPH01122674A JP27857487A JP27857487A JPH01122674A JP H01122674 A JPH01122674 A JP H01122674A JP 27857487 A JP27857487 A JP 27857487A JP 27857487 A JP27857487 A JP 27857487A JP H01122674 A JPH01122674 A JP H01122674A
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titanium
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insert
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Takashi Shimoda
下田 隆士
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勝本 憲夫
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、チタンクラッド鋼板の突き合わせ溶接方法に
関するものである。
チタンクラッド鋼板は、炭素鋼母材に合わせ材としてチ
タン材を重層させて成るクラッド材であるが、これは圧
力容器、ボイラ、原子炉および貯槽などに構造材として
使用されている。チタンは特に耐食性に優れているので
いわゆる耐食性容器として広く用いられているのである
(従来の技術〉 ところで、チタンはきわめて活性な金属で、大気と容易
に反応して酸化物を形成するのみならず、他の金属と反
応して脆化するため、チタンクラッド鋼材を溶接する場
合においてはチタン側と母材側とをそれぞれ別々に溶接
し、チタンと鋼母材を直接同時に溶融させることはない
第1図(イ)、(ロ)、 (ハ)、 (ニ)および(ホ
)に従来のチタンクラッド鋼1の突き合わせ溶接継手の
施工手順を模式的に示す。一般には、チタンインサート
材2を挿入した重ね継手3が用いられる。この方法によ
る施工は以下のとおりである。
まず、第1図(イ)に示すように、溶接しようとする各
チタンクラッド鋼材1にチタン合せ材4側にチタン削除
部分6を設ける。次いで鋼母材8の溶接を行うのである
が、第1図(ロ)に示すように鋼母材の片側を溶接し、
鋼母材8の反対側の裏はつり部分の溶接を行う (第1
図(ハ)参照)。
第1図(ニ)は裏はつり部分を溶接し、鋼母材溶接部の
チタン側を平らに仕上げた状態を示す。チタン合わせ材
側のチタン削除部分にチタンインサート材3を挿入する
。この挿入されたチタンインサート材の上面にさらにチ
タン当て板3を重ねる。
最後に、第1図(ホ)に示すように、チタン当て板と合
わせ材とを重ねすみ肉溶接することによりチタンクラッ
ド鋼板の溶接を終了する。図中、矢印方向が容器内側を
示す。
以上がチタンクラッド鋼板の従来の一般的突き合わせ溶
接方法である。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、チタンクラッド鋼板の従来の一般的突き
合わせ溶接方法には次の問題点がある。
1)チタン当て板が突起となり、容器の内側では内容物
が溜まることや攪拌時に機器があたる等の構造的欠点が
ある。
2)高価なチタン当て板使用によりコスト高となる。
3)チタン当て板使用により溶接工数が多大となる。
4)チタン側が重ねすみ肉溶接のため継手強度がやや弱
い等がある。
これらの問題点があるにもかかわらず、かかる従来法が
用いられてきた最大の理由はチタンと鋼母材の融合を完
全に防止でき、溶接施工条件とほとんど考慮することな
しに施工が可能なことによると思われる。コストや工数
の増加等の欠点はある程度現状ではやむを得ないとされ
てきた。
したがって、本発明の目的は、チタンクラッド鋼材の溶
接を行うに当たって、チタン合せ材と鋼母材の融合が防
止できる施工方法を提供することである。
また、本発明の別の目的は、チタンクラッド鋼板の突き
合わせ溶接において、突起となるチタン当て板を省略し
ても健全な継手が形成できる溶接方法を提供することで
ある。
(問題点を解決するための手段) ここに、本発明者らはかかる目的達成にても種々検討を
重ねたところ、鋼母材とチタン合せ材の同時的溶融を避
けるためには、従来法と同じくチタン削除部分を設け、
別々に溶接することが最も簡便な方法であるが、チタン
合せ材とチタンインサート材との溶接にはTIG溶接法
によりスパッタリング等を少なくし、溶は込み量を可及
的に少なくするとともにチタン合せ材とチタンインサー
ト材との突き合わせ部分に一定の開先角度を設けること
により鋼母材との溶融は完全に防止できることを知り、
本発明を完成した。
よって、本発明の要旨とするところは、炭素鋼母材に合
わせ材としてチタンを重層してなるクラッド鋼板を突き
合わせ溶接するに際し、チタン合せ材側に両端に5〜3
0度の開先角度を設けてチタン削除部分を形成し、該チ
タン削除部分において炭素鋼母材同士の突き合わせ溶接
を行い、次いで前記チタン削除部分にチタンインサート
材を嵌装し、該インサート材とチタン合わせ材とをTI
G溶接することを特徴とするチタンクラッド鋼板の溶接
方法である。
本発明の好適実施態様によれば前記チタン削除部分は幅
が20〜40mmであり、前記チタンインサート材との
片側のすき間は2IIIm以下に制限する。
また、前記TIG溶接は、好ましくは、電流130〜2
50A、電圧20〜30V、速度15〜30cIII/
l1inの条件で行われる。
(作用) 次に、本発明を添付図面を参照しながら以下具体的に説
明する。なお、第1図と同一部分は同一符号で示す。
第2図(イ)ないしくホ)に本発明にかかる突き合わせ
溶接法の施工順序を示す。
まず、第1図(イ)に示すようにチタン合せ材4側を削
除し、チタン削除部分6を設けるとともに、鋼母材8例
の開先形状を整える。鋼母材側の溶接は何ら制限されな
いが、鋼母材8側はV型を基本とするのが好ましい。
次に、第1図(ロ)ないしく二)において鋼母材8側の
溶接を行うが、先の述べた従来法と同一であってもよい
。また、鋼母材8の溶接は両側から行うが、その順序は
どちらからでも問題ない。
つまり、第2図(ニ)では図中、■、■で示す順序で溶
接を行い、チタン側の鋼母材を裏はつりしているが、反
対にまずチタン側の母材を溶接し、次に鋼母材側表面を
裏はつりしてもかまわない。
なお、この鋼母材側の溶接法は被覆アーク溶接やTIG
溶接等通常炭素鋼に使えるものであればよい。ただし、
チタン合せ材4側から鋼母材8を溶接する時にはチタン
合せ材表面にスパッターが付着しないよう留意が必要で
ある。
鋼母材の溶接が完了してから、チタン合わせ材4の削除
部分6にチタンインサーi・材2を挿入し、これとチタ
ン合わせ材4とをTIG溶接にて突き合わせる。チタン
削除部分6の端部には開先角度が符号10で示すように
設けられている。
この突き合わせ溶接における要点はチタン側の開先に開
き角度を設けたことである。この角度によりチタン溶接
の溶けこみ深さがコントロールでき、したがってチタン
合せ材4と鋼母材との融合を防止できるのである。した
がって、本発明により、チタン当て板なしでの溶接施工
が可能となるのである。
実験的に明らかになった突き合わせ溶接の開先形状は、
チタン側に幅20〜40mm、開先角度が片側5°〜3
0°でチタン合せ材を削除した形とする。
幅20mm未満ではチタン側の鋼母材を溶接する際にチ
タンを熱的に融合させる危険性があり、40mmを超え
るとチタンの削除に手間がかかると同時に、インサート
に幅広のものを使用するためコスト高となる。また、開
先角度は5°未満では溶は込み深さが大きく、チタン合
せ材の溶接に際し鋼母材を溶かすおそれがある。逆に3
0°を超えるとチタン溶接の溶は込みが浅くなりすぎ、
溶は込み不足により未溶接部が太き(なるため継手強度
が低下する。なお、開先角度は垂直方向からの傾きと考
えられる。従来はこれはゼロであった。チタン合せ材削
除部分の深さはチタン合わせ材を完全に除去する必要が
あるため、合わせ材の厚さより実用的には0.5〜1.
01程度深いことが望ましい。
チタン削除部分にチタンインサート材を入れる場合はす
き間を2mm以下にする必要がある。2m+nを超える
とビード形状が不整となると共に、チタン溶接時アーク
が鋼母材にあたることがある。
溶接方法としてはTIG溶接を基本とするのが好ましい
本発明における好適態様でのTIG溶接条件の限定理由
は以下のとおりである。
溶接電流が130A未満だと溶は込み量が小さすぎ、継
手強度が弱く、一方、250Aを超えると逆に溶は込み
量が過大となり、鋼母材をも溶融させてしまうことがあ
る。アーク電圧は20V未満ではアークが不安定になり
、しかし30Vを超えるとアークも不安定となると共に
シールド不良となり溶接部が酸化される。溶接速度は1
2cm/min未満では溶は込み量が過大となり鋼母材
を溶かずことがある。30cm/minを超えるとビー
ドが不安定になると共に、溶は込み量が少なすぎて継手
強度が弱くなる。
(実施例) 以下実施例について説明する。
第1表の供試材を用い、第2表の方法で突き合わせ溶接
を行い、本発明法と従来法の試料を作製した。
このときの溶接開先形状および寸法は第3図(イ)およ
び第3図(ロ)にそれぞれ本発明法および従来法につい
て示す。単位は長さ(mm)、角度(°)である。
第2表 基本溶接条件 両者の溶接継手について引張試験と工数比較を行った結
果をまとめて示すのが第3表と第4表である。
第3表 継手強度比較 第4表 溶接工数比較(溶接長1m) 以上の結果から、本発明による効果を従来法と比較する
と次の通りである。
第一にチタン当て板による突起が第2図に見るように消
滅し、容器として内容物が溜まったり攪拌時に機器があ
たる等の支障が解決した。
第二に溶接強度を引張試験で見る限り、本発明法は従来
法に劣らないどころか第3表に見るようにむしろ優れて
いる。
第三に本発明は比較的高価なチタンの使用量を節約した
だけでなく、溶接工数(時間)も第4表に示すように従
来法より少なく、本発明は経済性にも優れている。
なお、比較のため本発明方法において開先角度をゼロに
してチタンインサート材とチタン合せ材のTIG溶接を
行ったところTi溶接金属が鋼母材に溶は込み異質の非
常に脆い組織ができ、実用的とはいえなかった。
(発明の効果) 以上詳述したように、従来の突き合わせ溶接方法では溶
接部にチタン板の突起ができて、容器としているいろの
支障を生じていたが、本発明の溶接方法によればこの溶
接部の突起を作ることなくしかもより簡便にチタンクラ
ッド鋼板の突き合わせ溶接ができるのであり、その実用
上の利益は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)ないしくホ)は、従来法の突き合わせ溶接
法の手順を示す工程図; 第2図(イ)ないしくホ)は、本発明法の突き合わせ溶
接法の手順を示す工程図;および第3図(イ)および(
ロ)は、それぞれ本発明法および従来法につき実施例の
基本的開先形状の寸法、角度の一例を入れて示す模式図
である。 1: チタンクラッド鋼材 4: チタン合せ材 6: チタン削除部分 8: 鋼母材 10:  開先角度

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)炭素鋼母材に合わせ材としてチタンを重層してな
    るクラッド鋼板を突き合わせ溶接するに際し、チタン合
    せ材側に両端に5〜30度の開先角度を設けてチタン削
    除部分を形成し、該チタン削除部分において炭素鋼母材
    同士の突き合わせ溶接を行い、次いで前記チタン削除部
    分にチタンインサート材を嵌装し、該インサート材とチ
    タン合わせ材とをTIG溶接することを特徴とするチタ
    ンクラッド鋼板の溶接方法。
  2. (2)前記チタン削除部分が幅が20〜40mmであり
    、前記チタンインサート材との片側のすき間を2mm以
    下に制限した特許請求の範囲第1項記載の溶接方法。
  3. (3)前記TIG溶接を電流130〜250A、電圧2
    0〜30V、速度12〜30cm/minの条件で行う
    ことを特徴とする、特許請求の範囲第1項または第2項
    記載の溶接方法。
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