JPH0615110B2 - 片面溶接法 - Google Patents
片面溶接法Info
- Publication number
- JPH0615110B2 JPH0615110B2 JP60059595A JP5959585A JPH0615110B2 JP H0615110 B2 JPH0615110 B2 JP H0615110B2 JP 60059595 A JP60059595 A JP 60059595A JP 5959585 A JP5959585 A JP 5959585A JP H0615110 B2 JPH0615110 B2 JP H0615110B2
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- JP
- Japan
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- welding
- welded
- backing material
- aluminum
- thin plate
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、アルミニユムまたはアルミニユム合金の裏波
溶接法に係るもので、特に容器状の形状で裏面の加工が
困難な個所の片面裏波溶接に有効な裏波溶接法に係るも
のである。
溶接法に係るもので、特に容器状の形状で裏面の加工が
困難な個所の片面裏波溶接に有効な裏波溶接法に係るも
のである。
(従来の技術) 従来、アルミニユムまたはアルミニユム合金の突合せ溶
接、およびスミ肉溶接において、片側から溶接を行なう
片面溶接では永久に固定して使用する裏当材を必らず用
いている。
接、およびスミ肉溶接において、片側から溶接を行なう
片面溶接では永久に固定して使用する裏当材を必らず用
いている。
鋼材などで従来から用いられている裏当材なしで片側か
ら行なう裏波溶接はアルミニユムまたはアルミニユム合
金では非常に困難であり、鋼材の裏波溶接に見られるよ
うな正常な裏波ビード形成は不可能であつた。
ら行なう裏波溶接はアルミニユムまたはアルミニユム合
金では非常に困難であり、鋼材の裏波溶接に見られるよ
うな正常な裏波ビード形成は不可能であつた。
第5図は従来の固定裏当材を用いた突合せ溶接、第6図
はスミ肉溶接を示し、第5図、第6図において、01,
02は被溶接材、03は溶接金属を示すが、このように
固定裏当材04を用いた片側溶接では第5図、第6図の
05,06に示すように、被溶接材01,02と裏当材0
4との接触部の未溶融部から溶融金属03に割れを発生
し易すく、そのため、特に疲労強度が著しく低下するこ
とがある。
はスミ肉溶接を示し、第5図、第6図において、01,
02は被溶接材、03は溶接金属を示すが、このように
固定裏当材04を用いた片側溶接では第5図、第6図の
05,06に示すように、被溶接材01,02と裏当材0
4との接触部の未溶融部から溶融金属03に割れを発生
し易すく、そのため、特に疲労強度が著しく低下するこ
とがある。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、固定裏当材を用いる溶接に際し、従来法でみ
られる被溶接材と裏当材との接触部の未溶融部と溶接金
属との接点をなくし、割れ発生を防止したアルミニユム
およびアルミニユム合金の片面溶接法を提供しようとす
るものである。
られる被溶接材と裏当材との接触部の未溶融部と溶接金
属との接点をなくし、割れ発生を防止したアルミニユム
およびアルミニユム合金の片面溶接法を提供しようとす
るものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、固定裏当材にステンレス鋼の薄板を当て、こ
のステンレス鋼薄板で裏波ビードを形成させ、裏当材を
溶融せず被溶接材と裏当材との接触部に溶融、未溶融部
の境目をなくし、割れ発生の恐れのない溶融継手を得る
ものである。
のステンレス鋼薄板で裏波ビードを形成させ、裏当材を
溶融せず被溶接材と裏当材との接触部に溶融、未溶融部
の境目をなくし、割れ発生の恐れのない溶融継手を得る
ものである。
すなわち、本発明は被溶接材と同材の裏当材を用いてア
ルミニユムまたはアルミニユム合金などの材料を裏面の
加工が困難な個所で片側から溶接する方法において、溶
接開先線の裏側にステンレス鋼製などの上記材料よりも
融点の高い材料の薄板材を当てた上記材料よりなる裏当
材を予め被溶接物の片側に取付けて溶接することを特徴
とする片面溶接法である。
ルミニユムまたはアルミニユム合金などの材料を裏面の
加工が困難な個所で片側から溶接する方法において、溶
接開先線の裏側にステンレス鋼製などの上記材料よりも
融点の高い材料の薄板材を当てた上記材料よりなる裏当
材を予め被溶接物の片側に取付けて溶接することを特徴
とする片面溶接法である。
次に第1図、第2図により本発明の溶接法の実施例につ
いて説明する。
いて説明する。
第1図は突合せ溶接、第2図はスミ肉溶接に適用した場
合のものである。
合のものである。
第1図、第2図において、1,2は溶接される被溶接
物、4は被溶接物1,2と同材質の裏当材であり、この
裏当材4は被溶接物1,2のどちらかに取付溶接8によ
つて固定されている。
物、4は被溶接物1,2と同材質の裏当材であり、この
裏当材4は被溶接物1,2のどちらかに取付溶接8によ
つて固定されている。
7はステンレス鋼製の薄板例えばSUS−304、0.3mm厚
さの薄板である。
さの薄板である。
今、第1図、第2図で示したように構成された溶接開先
に溶接を行なつたものを第3図、第4図に示すが、第3
図は突合せ溶接、第4図はスミ肉溶接である。溶接法は
通常TIG溶接で施工するが、厚板についてはMIG溶
接で行なつても良い。
に溶接を行なつたものを第3図、第4図に示すが、第3
図は突合せ溶接、第4図はスミ肉溶接である。溶接法は
通常TIG溶接で施工するが、厚板についてはMIG溶
接で行なつても良い。
第3図、第4図において、1,2は溶接される被溶接
物、3は溶接により開先内へ充填された溶接金属であ
る。4は被溶接物1,2と同材質の裏当材であり、被溶
接物1,2のどちらかに取付溶接8によつて固定されて
いる。7はステンレス鋼製の薄板例えばSUS−304、
0.3mm厚さの薄板である。
物、3は溶接により開先内へ充填された溶接金属であ
る。4は被溶接物1,2と同材質の裏当材であり、被溶
接物1,2のどちらかに取付溶接8によつて固定されて
いる。7はステンレス鋼製の薄板例えばSUS−304、
0.3mm厚さの薄板である。
このように、第1図、第2図に示した開先に、第3図、
第4図に示したように溶接を行つた場合、溶融した溶接
金属3は第3図、第4図に示すステンレス鋼薄板7の融
点が高いためステンレス鋼薄板7を溶融させることがで
きず、ステンレス鋼薄板7と同材裏当材4とで構成され
る形状に裏波ビードを形成する。この場合、溶接金属3
はステンレス鋼薄板材7によつてさえぎられるため同材
裏当材4と溶着しない。
第4図に示したように溶接を行つた場合、溶融した溶接
金属3は第3図、第4図に示すステンレス鋼薄板7の融
点が高いためステンレス鋼薄板7を溶融させることがで
きず、ステンレス鋼薄板7と同材裏当材4とで構成され
る形状に裏波ビードを形成する。この場合、溶接金属3
はステンレス鋼薄板材7によつてさえぎられるため同材
裏当材4と溶着しない。
したがつて、従来法である第5図、第6図の05,06
に示すような被溶接材01,02と固定裏当材04との
接触部にノツチを形成しないことから、割れなどの欠陥
発生の恐れはない。
に示すような被溶接材01,02と固定裏当材04との
接触部にノツチを形成しないことから、割れなどの欠陥
発生の恐れはない。
第3図、第4図の裏ビードと被溶接物1,2の境界部の
状況は取外し可能の裏当て有溶接と同じであり、固定裏
宛金付溶接(第5図、第6図)に比べ疲労強度の改善は
著しい。
状況は取外し可能の裏当て有溶接と同じであり、固定裏
宛金付溶接(第5図、第6図)に比べ疲労強度の改善は
著しい。
実施例 被溶接材………アルミニユム合金5083 裏当剤………アルミニユム合金5083にSUS304の
薄板を挿入したもの 溶接材料………アルミニユム合金線材5183 溶接方法………手動TiG溶接 溶接開先………第2図参照 溶接条件………第1表参照 この結果を、従来法(第6図参照)により第1表と同一
溶接条件で溶接した結果と併せて第2表に示す。
薄板を挿入したもの 溶接材料………アルミニユム合金線材5183 溶接方法………手動TiG溶接 溶接開先………第2図参照 溶接条件………第1表参照 この結果を、従来法(第6図参照)により第1表と同一
溶接条件で溶接した結果と併せて第2表に示す。
上記第2表から分るように、本発明方法によつて得られ
た継手部は、引張強さが従来法で得られたものより高い
だけでなく、海水雰囲気中の疲労強さが従来法で得られ
たものより1.5〜2倍高く、溶接法として優れたもの
であることが立証された。
た継手部は、引張強さが従来法で得られたものより高い
だけでなく、海水雰囲気中の疲労強さが従来法で得られ
たものより1.5〜2倍高く、溶接法として優れたもの
であることが立証された。
なお第2表の海水雰囲気中の疲労強さ試験は、5トン引
張疲れ試験機を使用し、6分間の海水の吹付けと3分間
の空気乾燥の繰返しで行つた。試験温度は常温である。
張疲れ試験機を使用し、6分間の海水の吹付けと3分間
の空気乾燥の繰返しで行つた。試験温度は常温である。
上記実施例では、アルミニユムまたはアルミニユム合金
より融点の高い材料として、SUS304を使用した場合
を示したが、SUS304に代え銅および銅合金も使用す
ることができる。
より融点の高い材料として、SUS304を使用した場合
を示したが、SUS304に代え銅および銅合金も使用す
ることができる。
以上のように本発明によれば、アルミニユムまたはアル
ミニユム合金の片側溶接において、固定裏当材を溶融せ
ず溶接金属と被溶接物との境界部に欠陥発生のない裏波
溶接が容易に得られ、健全な溶接継手が得られる。
ミニユム合金の片側溶接において、固定裏当材を溶融せ
ず溶接金属と被溶接物との境界部に欠陥発生のない裏波
溶接が容易に得られ、健全な溶接継手が得られる。
第1〜第4図は本発明の実施例の説明図、第5図及び第
6図は従来技術の説明図である。
6図は従来技術の説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】被溶接物と同材の裏当材を用いてアルミニ
ユムまたはアルミニユム合金などの材料を裏面の加工が
困難な個所で片側から溶接する方法において、溶接開先
線の裏側に、溶接金属と直接接触する部分にステンレス
鋼製などの上記材料よりも融点の高い材料の薄板材を当
てた上記材料よりなる裏当材を予め被溶接物の片側に取
付けて溶接することを特徴とする片面溶接法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60059595A JPH0615110B2 (ja) | 1985-03-26 | 1985-03-26 | 片面溶接法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60059595A JPH0615110B2 (ja) | 1985-03-26 | 1985-03-26 | 片面溶接法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61219484A JPS61219484A (ja) | 1986-09-29 |
JPH0615110B2 true JPH0615110B2 (ja) | 1994-03-02 |
Family
ID=13117751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60059595A Expired - Lifetime JPH0615110B2 (ja) | 1985-03-26 | 1985-03-26 | 片面溶接法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0615110B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE59901311D1 (de) * | 1998-07-01 | 2002-05-29 | Bpw Bergische Achsen Kg | Stütze zur ableitung der achskräfte einer fahrzeugachse und insbesondere einer lkw-anhängerachse |
CN104588842A (zh) * | 2014-11-27 | 2015-05-06 | 芜湖中集瑞江汽车有限公司 | 一种1mm厚钢板材的钨极惰性气体保护焊焊接工艺 |
CN109262156A (zh) * | 2018-11-23 | 2019-01-25 | 中国冶集团有限公司 | 一种永久衬垫t形接头的根部熔透焊接方法 |
CN112475656A (zh) * | 2020-11-25 | 2021-03-12 | 英辉南方造船(广州番禺)有限公司 | 一种焊接工装及船外板对接的焊接工艺 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5440430U (ja) * | 1977-08-26 | 1979-03-17 | ||
JPS5450443A (en) * | 1977-09-29 | 1979-04-20 | Okayama Prefecture | Mig welding of aluminum alloy |
-
1985
- 1985-03-26 JP JP60059595A patent/JPH0615110B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61219484A (ja) | 1986-09-29 |
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