JPH0567306A - 複合型磁気ヘツド及びその製造方法 - Google Patents

複合型磁気ヘツド及びその製造方法

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JPH0567306A
JPH0567306A JP4995991A JP4995991A JPH0567306A JP H0567306 A JPH0567306 A JP H0567306A JP 4995991 A JP4995991 A JP 4995991A JP 4995991 A JP4995991 A JP 4995991A JP H0567306 A JPH0567306 A JP H0567306A
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JP
Japan
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magnetic
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block
core
gap
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JP4995991A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Iwata
哲也 岩田
Atsushi Okamura
厚志 岡村
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気コアの機械的強度を増すとともに、記録
再生ギャップと消去ギャップの間隔を狭め、しかも製造
が簡単な複合型磁気ヘッド及びその製造方法の提供を目
的とする。 【構成】 記録再生側磁気コアと消去側磁気コアのそれ
ぞれに形成する巻線溝を記録再生側磁気コアブロック及
び消去側磁気コアブロックの製造後に形成するものであ
るので、接合長が長く、機械的強度の高いものである。
さらに、補助コアを形成したことにより、記録再生側磁
気コアおよび消去側磁気コアの強度をより高め、記録再
生ギャップと消去ギャップの距離を小さくすることが可
能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高密度記録および再
生ができる複合型磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクのような円板状の磁気記録
媒体の円周方向に沿って記録トラックを形成する記録方
式において、記録密度を高めるためにトラック間隔を狭
くしていくと、記録時には、隣接する記録トラックが重
なるクロスフィード、再生時には、隣接する記録トラッ
クからのクロストークと呼ばれる漏洩磁束が生じ易くな
る。
【0003】このクロストークの問題を解決するために
従来、図8と図9に示すような複合型磁気ヘッドが提案
されている。この複合型磁気ヘッドは、記録再生ギャッ
プ10によって記録された記録トラックTwの両側に、
ほぼ無信号状態のガードバンドTeを形成するという基
本機能を持つ。このように記録トラックTwの両側にガ
ードバンドTeを形成することにより、トラック間隔を
狭くしても、隣接するトラック間のクロスフィードやク
ロストークが生じることがなくなる。
【0004】この従来の複合型磁気ヘッドは、記録再生
側磁気コア11と、消去側磁気コア21を両者の間に介
在させたセラミックス、ガラス等の非磁性体層29を介
して結合してなっている。記録再生側磁気コア11と消
去側磁気コア21はそれぞれ、I字状のハーフコア1
2,22と、C字状のハーフコア13,23を結合して構
成されており、両者の間の空隙がそれぞれ上記記録再生
ギャップ10と消去ギャップ20を形成する。この記録
再生ギャップ10と消去ギャップ20内には、例えば高
融点ガラス等の非磁性材料14,24が介在している。
【0005】記録再生ギャップ10の幅方向の両側に
は、ハーフコア12と13間に跨がる切欠溝15,15
が形成されている。この切欠溝15,15は、上記トラ
ック幅Twを規制するもので、その内部には、非磁性材
料(一般にガラス)16が充填されている。
【0006】また、消去ギャップ20の幅方向の中央部
には、ハーフコア22と23の間に跨がる幅Ewの切欠
溝25が形成されている。この切欠溝25は上記消去ト
ラック幅Teを規制するもので、その内部には、同様に
非磁性材料26が充填されている。
【0007】切欠溝25の幅Ewは、記録トラック幅Tw
とほぼ同じか、これより小さく設定される。またこの切
欠溝25のトラック方向の長さGlは、確実な消去を可
能とするため、通常消去ギャップ20のギャップ間隔の
20倍以上に設定されるのが普通である。記録再生側磁
気コア11と消去側磁気コア21のC字状のハーフコア
13と23には、それぞれコイル17,27が巻かれて
いる。
【0008】ところが、この従来の複合型磁気ヘッドで
は、その切欠溝15および切欠溝25が、記録再生側磁
気コア11および消去側磁気コア21の全長に渡って加
工された貫通溝であるために、両磁気コア11と21の
断面積、つまり磁路が細くなって磁気抵抗が増加し、記
録再生効率が悪化する。この問題は、高密度記録を可能
とすべく磁気ヘッドの小型化を進めると、より顕著とな
り、さらに、磁気的な問題だけでなく、この両磁気コア
11,21の機械的強度が劣るという問題も同時に生じ
る。
【0009】また、回転する記録媒体に対する記録密度
を高めるためには、記録再生ギャップ10と消去ギャッ
プ20の間隔lを可及的に小さくすることが望ましい
が、従来構造では、ハーフコア12,ハーフコア22に
貫通した切欠溝15,15を形成する必要上、これらに
一定値以上の厚さを必要とし、従ってこの間隔lを小さ
くすることが困難であった。
【0010】他方、この従来の複合型磁気ヘッドの製造
工程をみると、記録再生側磁気コア11のハーフコア1
2と13、および消去側磁気コア21のハーフコア22
と23は、それぞれ図8に鎖線Cで示すように、ブロッ
ク状に形成されたものを後に切断して形成される。とこ
ろが、ハーフコア12および13と、ハーフコア22お
よび23にそれぞれ形成される切欠溝15と切欠溝25
は、両溝が貫通溝であるため、それぞれハーフコア12
と13、およびハーフコア22と23の接合前に形成
し、その後、両者を接合するという方法を取らざるを得
ない。
【0011】しかし、このように切欠溝15、切欠溝2
5を形成した後、ハーフコア12と13、およびハーフ
コア22と23を接合すると、接合時に溝位置が狂うお
それがある。この溝位置合わせに精度がでないと、高密
度記録ができないのは明らかであり、また、この溝位置
合わせは、作業性を悪化させ、加工工程を複雑にして、
歩留りを悪くし、コストを高くしてしまう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の複合
型磁気ヘッドについての以上の問題意識に基づき、磁気
コアの機械的強度を増すとともに、記録再生ギャップと
消去ギャップの間隔を狭め、しかも製造が簡単な複合型
磁気ヘッドおよびその製造方法の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、I型ハーフコアと折曲型ハー
フコアを記録再生ギャップを形成する非磁性体層を介
し、互いの間に巻線溝を形成させて接合して記録再生側
磁気コアが構成され、I型ハーフコアと折曲型ハーフコ
アを消去ギャップを形成する非磁性体層を介し、互いの
間に巻線溝を形成させて接合して消去側磁気コアが構成
され、記録再生側磁気コアのI型ハーフコアと消去側磁
気コアのI型ハーフコアとがスペーサを介して接合され
てなる複合型磁気ヘッドにおいて、各I型ハーフコアの
巻線溝側の側面に、板状の補助コアが、I型ハーフコア
の側面との間に非磁性体層を介し、折曲型ハーフコアと
の間に非磁性体補助層を介して一体化され、各非磁性体
補助層が、ギャップを形成する非磁性体層と巻線溝とに
連通して形成されるとともに、各非磁性体補助層が、巻
線溝から非磁性体層に近づくにつれて媒体対向面に接近
するように傾斜されてなることを特徴とする複合型磁気
ヘッドとしたものである。
【0014】請求項2記載の発明は前記課題を解決する
ために、記録再生ギャップ、およびこの記録再生ギャッ
プの両側に位置して記録再生トラック幅を規制する切欠
溝を有する記録再生側磁気コアと、消去ギャップを有す
る消去側磁気コアとを接合してなる複合型磁気ヘッドに
おいて、記録再生ギャップと消去ギャップの少なくとも
一方が、断面波形に形成されてなることを特徴とする複
合型磁気ヘッドとしたものである。
【0015】請求項3記載の発明は前記課題を解決する
ために、(1)磁性体のブロックに斜溝を形成し、
(2)この斜溝に非磁性体を充填して非磁性体補助層を
形成し、(3)非磁性体補助層の形成された面上に記録
再生ギャップを構成するための非磁性体層を形成し、
(4)媒体対向面上から、前記記録再生ギャップに垂直
でガラスの充填された切欠溝を所定間隔で複数形成して
記録再生側磁気コアブロックを形成し、また、(5)別
の磁性体のブロックに斜溝を形成し、(6)この斜溝に
非磁性体を充填して非磁性体補助層を形成し、(7)非
磁性体補助層の形成された面上に消去ギャップを構成す
る非磁性体層を形成して消去側磁気コアブロックを形成
し、次いで、(8)前記記録再生側磁気コアブロックと
消去側磁気コアブロックをスペーサを介して接合し、
(9)記録再生側磁気コアブロックと消去側磁気コアブ
ロックの両方に、媒体対向面の反対側から、非磁性体補
助層の露出される深さの巻線溝を形成することで、コイ
ル支柱と補助コアを形成し、(10)この巻線溝の形成
された接合ブロックを前記記録再生ギャップに垂直で前
記切欠溝を半分に分ける媒体対向面上の切断線で分離切
断することを特徴とする複合型磁気ヘッドの製造方法で
ある。
【0016】請求項4記載の発明は前記課題を解決する
為に、請求項3記載の複合型磁気ヘッドの製造方法にお
いて、磁性体のブロックの斜溝形成面を荒らし加工する
ことにより、波形のギャップを形成することを特徴とす
る複合型磁気ヘッドの製造方法である。
【0017】
【作用】本発明の複合型磁気ヘッドにおいては、記録再
生側磁気コアと消去側磁気コアのそれぞれに形成する巻
線溝を記録再生側磁気コアブロック及び消去側磁気コア
ブロックの製造後に形成するものであるので、C字状の
ハーフコアとI字状のハーフコアを接合する従来の複合
型磁気ヘッドに比べて接合長が長く、機械的強度の高い
ものである。
【0018】さらに、補助コアを形成したことにより、
記録再生側磁気コアおよび消去側磁気コアの強度をより
高め、記録再生ギャップと消去ギャップの距離を小さく
することが可能になる。さらにまた、補助コアは、補助
磁気回路として、磁気特性を向上させるものである。
【0019】また、記録再生側磁気コアブロックの製造
後に切欠溝を形成するものであるので、溝位置の狂うこ
とがなく、製造方法が簡単なものとなる。さらに、ギャ
ップを断面波形に形成したものでは、2次ギャップ効果
を生じ、誘導クロストークの防止ができるものである。
【0020】
【実施例】
(実施例1)図1ないし図3は、本発明の実施例1を示す
ものである。本実施例の複合型磁気ヘッド1は図1に示
すように、コ字状の記録再生側磁気コア11とコ字状の
消去側磁気コア21を両者の間にセラミックス,ガラス
等からなる非磁性体のスペーサ29を介在して結合し、
更に、その下部端面または下部側面にバックバー6を接
合して概略構成されている。
【0021】記録再生側磁気コア11は、I型ハーフコ
ア12と折曲型ハーフコア13からなり、I型ハーフコ
ア12と折曲型ハーフコア13の間には巻線溝2が形成
されている。I型ハーフコア12と折曲型ハーフコア1
3の接着面には、媒体対向面19からその反対面方向に
かけて媒体対向面19の幅方向に沿って非磁性体層10
aが介在されている。非磁性体層10aの媒体対向面19
側は記録再生ギャップ10を構成する。
【0022】この記録再生ギャップ10の両側には、ス
ペーサ29から記録再生ギャップ10に垂直で、I型ハ
ーフコア12と折曲型ハーフコア13にまたがらせて、
非磁性体5aの充填されている切欠溝5が形成されてい
る。またI型ハーフコア12と折曲型ハーフコア13と
の接合部分には、ガラス等の非磁性体の充填されている
非磁性体補助層44が、非磁性体層10aと巻線溝2を
連通して形成されている。この非磁性体補助層44は、
巻線溝2から非磁性体層10aに近づくにつれて媒体対
向面19に接近するように傾斜されている。
【0023】さらに、この非磁性体補助層44と巻線溝
2と非磁性体層10aに囲まれる部分には、補助コア3
が形成されている。折曲型ハーフコア13に設けられて
いるコイル支柱37には、コイル17が巻かれている。
【0024】同様に、消去側磁気コア21は、I型ハー
フコア22と折曲型ハーフコア13からなり、I型ハー
フコア22と折曲型ハーフコア13の間には巻線溝2が
形成されている。
【0025】I型ハーフコア22と折曲型ハーフコア1
3の接着面には、媒体対向面19からその反対面方向に
かけて媒体対向面19の幅方向に沿って非磁性体層20
aが介在されている。非磁性体層20aの媒体対向面19
側は、消去ギャップ20を構成する。また、ガラス等の
非磁性体の充填されている非磁性体補助層44が非磁性
体層20aから巻線溝2にまで連通して形成されてい
る。この非磁性体補助層44は、巻線溝2から非磁性体
層20aに近づくにつれて媒体対向面19に接近するよ
うに傾斜されている。
【0026】さらに、この非磁性体補助層44と巻線溝
2と非磁性体層20aに囲まれる部分には、補助コア8
が形成されている。折曲型ハーフコア13に設けられて
いるコイル支柱47には、コイル27が巻かれている。
【0027】この複合型磁気ヘッド1の製造方法の一例
を以下に記す。複合型磁気ヘッド1は、図3(b)に示す
ように、記録再生側磁気コアブロック30と消去側磁気
コアブロック40を接合し、その接合ブロック50を切
断分離することで形成される。
【0028】記録再生側磁気コアブロック30は、平板
状のIブロック31と略直方体ブロック32からなる。
同様に、消去側磁気コアブロック40も、平板状のIブ
ロック41と略直方体ブロック42からなる。(図2
(a):側面図、以下、図2(f)まで側面図) これら略直方体ブロック32,42及びIブロック31,
41は、例えば単結晶フェライト、Mn−Zn系フェライ
ト、Fe−Al−Si系合金等から構成される。
【0029】まず、記録再生側磁気コアブロック30の
製造工程を説明する。図2(b)に示すように、略直方体
ブロック32に斜めの溝を形成する。そして、この斜め
の溝にガラスを充填して非磁性体補助層44を形成し、
略直方体ブロック32の非磁性体補助層44の設けられ
た面に研削,研摩,Lap加工を行い、ギャップ形成面4を
形成する。(図2(c)と(d)) このギャップ形成面4に非磁性材料(高融点ガラス,Si
2)を蒸着もしくはスパッタリングして、非磁性体層1
0aを形成し、この非磁性体層10a上の表面をギャップ
面7とする。(図2(e)) さらに、ギャップ面7にIブロック31を接合する。た
だし、Iブロック31の接合面は予め、研削,研摩,Lap
加工を行い、平滑にしておく。(図2(f)) ここで、略直方体ブロック32のギャップ形成面4に非
磁性体層10aを形成する代わりに、Iブロック31の
研削,研摩,Lap加工を施して平滑にした面に、非磁性材
料を蒸着もしくはスパッタリングして、非磁性体層10
aを形成し、この非磁性体層10aの形成されたIブロッ
ク31を略直方体ブロック32に接合することで、Iブ
ロック31と略直方体ブロック32の間に非磁性体層1
0aを形成しても差し支えない。
【0030】また、略直方体ブロック32のギャップ面
7に、予め平板状に形成されたIブロック31を接合す
るのでなく、ギャップ面7にフェライト等のスパッタな
どを行い、Iブロックをギャップ面7上に直接形成する
方法でも差し支えない。
【0031】この非磁性体層10aを介した略直方体ブ
ロック32とIブロック31の接合されたブロックに、
切欠溝5を砥石で切り欠いて、所定間隔で複数形成す
る。この切欠溝5は、記録再生ギャップ10に直行する
位置関係で、Iブロック31と略直方体ブロック32に
跨がらせて、またIブロック31の媒体対向面19側で
は、その全体に渡っていて、かつ略直方体ブロック32
側からIブロック31側にかけて深さが深くなる傾斜溝
として形成されている。(図3(a):斜視図) この切欠溝5にガラスを充填し、ブロック接合面28を
研削,研摩,Lap加工をして、記録再生側磁気コアブロッ
ク30が形成される。(図2(g)ないし(i):正面図)
【0032】同様に、消去側磁気コアブロック40を製
造する。図1(b)に示すように、略直方体ブロック42
に斜めの溝を形成する。そして、この斜めの溝にガラス
を充填して非磁性体補助層44を形成し、略直方体ブロ
ック42の非磁性体補助層44の設けられた面に研削,
研摩,Lap加工を行い、ギャップ形成面4を形成する。
(図2(b)ないし(d)) このギャップ形成面4に非磁性材料(高融点ガラス,Si
2)を蒸着もしくはスパッタリングして、非磁性体層2
0aを形成し、この非磁性体層20a上の表面をギャップ
面7とする。(図2(e)) このギャップ面7にIブロック41を接合する。ただ
し、Iブロック41の接合面は予め、研削,研摩,Lap加
工を行い、平滑にしておく。(図2(f)) こうして、消去側磁気コアブロック40が形成される。
【0033】ここで、略直方体ブロック42のギャップ
形成面4に非磁性体層20aを形成する代わりに、Iブ
ロック41の研削,研摩,Lap加工を施して平滑にした面
に、非磁性材料を蒸着もしくはスパッタリングして、非
磁性体層20aを形成し、この非磁性体層20aの形成さ
れたIブロック41を略直方体ブロック42に接合する
ことで、Iブロック41と略直方体ブロック42の間に
非磁性体層20aを形成しても差し支えない。
【0034】上記のように作成された記録再生側磁気コ
アブロック30のブロック接合面28と消去側磁気コア
ブロック40のブロック接合面28をガラス等を介して
接着することで、スペーサ29の介在された接合ブロッ
ク50を得る。(図3(b):平面図,図3(c):側面図) そして、記録再生側磁気コア11の補助コア3とコイル
支柱37を形成するように、媒体対向面19の反対側が
開放されて、かつ、媒体対向面19の反対側に非磁性体
補助層44が露出する深さの巻線溝2を砥石で形成す
る。(図3(e):側面図) 同時に、消去側磁気コア21の補助コア8とコイル支柱
47を形成するように、媒体対向面19の反対側が開放
されて、かつ媒体対向面19の反対側に非磁性体補助層
44が露出する深さの巻線溝2を砥石で形成する。さら
に、この接合ブロック50を図3(b)中の鎖線で示され
た切断線Cで切断分離する。この切断線Cは、記録再生
ギャップ10および消去ギャップ20に垂直で切欠溝5
の幅方向中央に設定されたものである。よって、この切
断線Cで切断分離された複合型磁気ヘッド1は、図3
(d),(e)で示されるように、記録再生ギャップ10
の両側に非磁性体5aの充填された切欠溝5が形成され
ることになる。ここで、接合ブロック50を切断分離す
る上記工程は、巻線溝2を形成する前記工程よりも先に
行っても差し支えない。そして、記録再生側磁気コア1
1のコイル支柱37にコイル17を巻き、消去側磁気コ
ア21のコイル支柱47にコイル27を巻き、バックバ
ー6を接合して複合型磁気ヘッド1を得る。
【0035】本実施例の複合型磁気ヘッド1において
は、記録再生側磁気コア11と消去側磁気コア21にそ
れぞれ形成される巻線溝2を記録再生側磁気コアブロッ
ク30および消去側磁気コアブロック40の製造後に形
成し、また非磁性体層10a,20aの側面に補助コア3,
8を形成したことで、強度の高い記録再生側磁気コア1
1および消去側磁気コア21を得ることができる。よっ
て、記録再生ギャップ10と消去ギャップ20の距離を
より小さくすることが可能で、記録密度を高めることが
できる。さらに、補助コア3,8は、補助磁気回路とし
て作用し、磁気特性の向上が得られる。また、略直方体
ブロック32とIブロック31を接合した後に、両ブロ
ックに渡らせて切欠溝5を形成したものであるので、接
合するブロック間に切欠溝5の位置のずれが生じる余地
がなく、よって溝位置合わせが不要で、精度が高く、製
造方法が簡単で作業性が良好なものである。さらに、切
欠溝5を傾斜溝としているために、ダイシングマシンに
よる切欠溝形成が容易であり、また、切欠溝5は複合型
磁気ヘッド1の中心部にいく程長さが短くなるため、記
録再生側磁気コア11の磁路を太く維持することができ
るものである。
【0036】(実施例2)図4と図5は本発明の実施例2
を示すものである。概略構成は実施例1の複合型磁気ヘ
ッド1と同等であるので、相異点を主に説明する。本実
施例の複合型磁気ヘッド1は図4に示すように、実施例
1と同様にコ字状の記録再生側磁気コア11とコ字状の
消去側磁気コア21を両者の間にセラミックス,ガラス
等からなるスペーサ29を介在して結合して概略構成さ
れている。
【0037】記録再生側磁気コア11は、I型ハーフコ
ア12と折曲型ハーフコア13からなり、I型ハーフコ
ア12と折曲型ハーフコア13の間には巻線溝2が形成
されている。I型ハーフコア12と折曲型ハーフコア1
3の間には、媒体対向面19からその反対面方向にかけ
て媒体対向面19の幅方向に沿って、非磁性体層10a
が形成されている。非磁性体層10aの媒体対向面19
側は記録再生ギャップを構成する。スペーサ29から記
録再生ギャップに垂直で、I型ハーフコア12と折曲型
ハーフコア13にまたがらせて、非磁性体の充填されて
いる切欠溝5が形成されている。また、ガラス等の非磁
性体の充填されている非磁性体補助層44が、非磁性体
層10aと巻線溝2を連通して形成されている。この非
磁性体補助層44は、巻線溝2から非磁性体層10aに
近付くにつれて媒体対向面19に接近するように傾斜さ
れている。さらに、この非磁性体補助層44と巻線溝2
と非磁性体層10aに囲まれる部分には、補助コア3が
形成されている。折曲型ハーフコア13に設けられてい
るコイル支柱37には、コイル17が巻かれている。
【0038】同様に、消去側磁気コア21は、折曲型ハ
ーフコア13からなる。折曲型ハーフコア13のスペー
サ29側には、媒体対向面19からその反対面にかけ
て、また媒体対向面19の幅方向に沿って、非磁性体層
20aが形成されている。非磁性体層20aの媒体対向面
19側は消去ギャップ20を構成する。さらに、前記非
磁性体層20aとスペーサ29の間には、FeAlSi,Fe
−Ni等磁性材料からなる磁性層34が形成されてい
る。また、ガラス等の非磁性体の充填されている非磁性
体補助層44が、非磁性体層20aから巻線溝2にまで
連通して形成されている。この非磁性体補助層44は、
巻線溝2から非磁性体層20aに近付くにつれて媒体対
向面19に接近するように傾斜されている。さらに、こ
の非磁性体補助層44と巻線溝2と非磁性体層20aに
囲まれる部分には、補助コア8が形成されている。折曲
型ハーフコア13に設けられているコイル支柱47に
は、コイル27が巻かれている。
【0039】この複合型磁気ヘッド1の製造方法の一例
を以下に記す。実施例1と同様に、記録再生側磁気コア
ブロック30は、平板状のIブロック31と略直方体ブ
ロック32からなる。また、消去側磁気コアブロック4
0は、略直方体ブロック42からなる。これら略直方体
ブロック32,42及びIブロック31は、例えば、単
結晶フェライト、Mn−Zn系フェライト、Fe−Al−S
i系合金等から構成される。
【0040】まず、実施例1と同様な記録再生側磁気コ
アブロック30の製造工程を説明する。図5(a)に示す
ように、略直方体ブロック32に斜めの溝を形成する。
そして、この斜めの溝に図5(b)のように、ガラスを
充填して非磁性体補助層44を形成する。略直方体ブロ
ック32の非磁性体補助層44の設けられた面に研削,
研摩,Lap加工を行い、ギャップ形成面を形成する。
【0041】このギャップ形成面に非磁性材料(高融点
ガラス,SiO2)を蒸着もしくはスパッタリングして、非
磁性体層10aを形成し、この非磁性体層10a上の表面
をギャップ面とする。このギャップ面にIブロック31
を接合する。ただし、Iブロック31の接合面は予め、
研削,研摩,Lap加工を行い、平滑にしておく。ここで、
略直方体ブロック32のギャップ形成面に非磁性体層1
0aを形成する代わりに、Iブロック31の研削,研摩,
Lap加工を施して平滑にした面に非磁性材料を蒸着もし
くはスパッタリングして非磁性体層10aを形成し、こ
の非磁性体層10aの形成されたIブロック31を略直
方体ブロック32に接合することで、Iブロック31と
略直方体ブロック32の間に非磁性体層10aを形成し
ても差し支えない。また、略直方体ブロック32のギャ
ップ面に、予め平板状に形成されたIブロック31を接
合するのでなく、ギャップ面にフェライト等のスパッタ
などを行い、Iブロックをギャップ面上に直接形成する
方法でも差し支えない。
【0042】この略直方体ブロック32とIブロック3
1の接合されたブロックに、切欠溝5を砥石で切り欠い
て所定間隔で複数形成する。この切欠溝5は、記録再生
側磁気ギャップ10に直行する位置関係で、Iブロック
31と略直方体ブロック32に跨がらせて、またIブロ
ック31の媒体対向面19側では、その全体に渡ってい
て、かつ略直方体ブロック32側からIブロック31側
にかけて深さが深くなる傾斜溝として形成されている。
この切欠溝5にガラスを充填し、ブロック接合面28を
研削,研摩,Lap加工をして、記録再生側磁気コアブロッ
ク30がなる。
【0043】同様に、消去側磁気コアブロック40を製
造する。図5(a)に示すように、略直方体ブロック42
に斜めの溝を形成する。そして、この斜めの溝に図5
(b)のように、ガラスを充填して非磁性体補助層44
を形成する。さらに、略直方体ブロック42の非磁性体
補助層44の設けられた面に荒らし加工を行い、荒れた
ギャップ形成面4を形成する。(図5(c)ないし(e)) このギャップ形成面4に非磁性材料(高融点ガラス,Si
2)を蒸着もしくはスパッタリングして、非磁性体層2
0aを形成し、この非磁性体層20a上の表面をギャップ
面7とする。この荒れたギャップ面7に、FeAlSi,F
e−Ni等磁性材料からなる磁性層34を形成する。(図
5(f)ないし(h)) このギャップ形成面4の荒幅wは、記録波長の1/4以
上大きくなることで、再生効果が約1/2以上減少する
ものである。こうして、消去側磁気コアブロック40が
形成される。
【0044】上記のように作成された記録再生側磁気コ
アブロック30のブロック接合面28と消去側磁気コア
ブロック40のブロック接合面28をガラス等を介して
接着することで、スペーサ29の介在された接合ブロッ
ク50を得る。そして、記録再生側磁気コア11の補助
コア3とコイル支柱37を形成するように、媒体対向面
19の反対側が開放されて、かつ媒体対向面19の反対
側に非磁性体補助層44が露出する深さの巻線溝2を砥
石で形成する。同様に、消去側磁気コア21の補助コア
8とコイル支柱47を形成するように、媒体対向面19
の反対側が開放されて、かつ媒体対向面19の反対側に
非磁性体補助層44が露出する深さの巻線溝2を砥石で
形成する。
【0045】さらに、この接合ブロック50を切断分離
する。この切断は、記録再生ギャップ10および消去ギ
ャップ20に垂直で切欠溝5の幅方向中央で切断するも
のである。ここで、接合ブロック50を切断分離する上
記工程は、巻線溝2を形成する上記工程よりも先に行っ
ても差し支えない。そして、記録再生側磁気コア11に
形成されたコイル支柱37にコイル17を巻き、消去側
磁気コア21のコイル支柱47にコイル27を巻いて複
合型磁気ヘッド1を得る。
【0046】本実施例の複合型磁気ヘッド1において
は、記録再生側磁気コア11と消去側磁気コア21にそ
れぞれ形成される巻線溝2を記録再生側磁気コアブロッ
ク30および消去側磁気コアブロック40の製造後に形
成し、また非磁性体層10a,20aの側面に補助コア3,
8を形成したことで、強度の高い記録再生側磁気コア1
1および消去側磁気コア21を得ることができ、これら
のことで記録再生ギャップ10と消去ギャップ20の距
離をより小さくすることが可能で、記録密度を高めるこ
とができるものである。さらに、補助コア3,8は補助
磁気回路の役目を果たし、磁気特性の向上が得られる。
【0047】また、略直方体ブロック32とIブロック
31を接合した後に、両ブロックに渡らせて切欠溝5を
形成したものであるので、接合するブロック間に切欠溝
5の位置のずれが生じる余地がなく、よって溝位置合わ
せが不要で、精度が高く、製造方法が簡単で作業性が良
好なものである。さらに、切欠溝5を傾斜溝としている
ために、ダイシングマシンによる切欠溝形成が容易であ
り、また、切欠溝5は複合型磁気ヘッド1の中心部にい
く程長さが短くなるため、記録再生側磁気コア11の磁
路を太く維持することができるものである。
【0048】さらに、非磁性体層20aを荒らしたこと
で、2次ギャップ効果が生じ、消去ギャップ20による
データの再生ができる他、記録再生側磁気コア11に対
する誘導クロストークの防止ができるものである。
【0049】(実施例3)図6と図7は本発明の実施例3
を示すものである。概略構成は実施例1の複合型磁気ヘ
ッド1と同等であるので、相異点を主に説明する。本実
施例の複合型磁気ヘッド1は図7(c)に示すように、コ
字状の記録再生側磁気コア11とコ字状の消去側磁気コ
ア21を両者の間にセラミックス,ガラス等からなる非
磁性体層29を介在して結合して概略構成されている。
記録再生側磁気コア11は、I型ハーフコア12と折曲
型ハーフコア13からなり、I型ハーフコア12と折曲
型ハーフコア13の間には巻線溝2が形成されている。
I型ハーフコア12と折曲型ハーフコア13の接着面に
は、媒体対向面19からその反対面方向にかけて媒体対
向面19の幅方向に沿って非磁性体層10aが介在され
ている。非磁性体層10aの媒体対向面19側は記録再
生ギャップ10を構成する。この非磁性体層10aの両
側には、非磁性体層29から、I型ハーフコア12と折
曲型ハーフコア13にまたがって、非磁性体層9が形成
されている。また、ガラス等の非磁性体の充填されてい
る非磁性体補助層44が、非磁性体層10aと巻線溝2
を連通して形成されている。この非磁性体補助層44
は、巻線溝2から非磁性体層10aに近付くにつれて、
媒体対向面19に接近するように傾斜されている。さら
に、この非磁性体補助層44と巻線溝2と非磁性体層1
0aに囲まれる部分には、補助コア3が形成されてい
る。記録再生側磁気コア11のコイル支柱37には、コ
イル17が巻かれている。
【0050】同様に、消去側磁気コア21は、I型ハー
フコア22と折曲型ハーフコア13からなり、I型ハー
フコア22と折曲型ハーフコア13の間には巻線溝2が
形成されている。I型ハーフコア22と折曲型ハーフコ
ア13の接着面には、媒体対向面19からその反対面に
かけて媒体対向面19の幅方向に沿って非磁性体層20
aが介在されている。この非磁性体層20aの媒体対向面
19側は、消去ギャップ20を構成する。ガラス等の非
磁性体の充填されている非磁性体補助層44が、非磁性
体層20aと巻線溝2を連通して形成されている。この
非磁性体補助層44は、巻線溝2から非磁性体層20a
に近付くにつれて媒体対向面19に接近するように傾斜
されている。さらに、この非磁性体補助層44と巻線溝
2と非磁性体層20aに囲まれる部分には、補助コア8
が形成されている。消去側磁気コア21のコイル支柱4
7には、コイル27が巻かれている。
【0051】この複合型磁気ヘッド1の製造方法の一例
を以下に記す。記録再生側磁気コアブロック30は、平
板状のIブロック31と略直方体ブロック32からな
り、また、消去側磁気コアブロック40も、平板状のI
ブロック41と略直方体ブロック42からなる。(図6
(a):側面図、(以下、図6(f)まで側面図) これら略直方体ブロック32,42及びIブロック31,
41は、例えば単結晶フェライト、Mn−Zn系フェライ
ト、Fe−Al−Si系合金等から構成される。
【0052】まず、記録再生側磁気コアブロック30の
製造工程を説明する。図6(b)に示すように、略直方体
ブロック32に斜めの溝を形成する。そして、その斜め
の溝にガラスを充填して非磁性体補助層44を形成し、
略直方体ブロック32の非磁性体補助層44の設けられ
た面に研削,研摩,Lap加工を行い、ギャップ形成面4を
形成する。(図6(c)と(d)) このギャップ形成面4に非磁性材料(高融点ガラス,Si
2)を蒸着もしくはスパッタリングして、非磁性体層1
0aを形成し、この非磁性体層10a上の表面をギャップ
面7とする。(図6(e)) ギャップ面7にIブロック31を接合する。ただし、I
ブロック31の接合面は予め、研削,研摩,Lap加工を行
い、平滑にしておく。(図6(f))
【0053】ここで、略直方体ブロック32のギャップ
形成面4に非磁性体層10aを形成する代わりに、Iブ
ロック31の研削,研摩,Lap加工を施して平滑にした面
に、非磁性材料を蒸着もしくはスパッタリングして非磁
性体層10aを形成し、この非磁性体層10aの形成され
たIブロック31を略直方体ブロック32に接合するこ
とで、Iブロック31と略直方体ブロック32の間に非
磁性体層10aを形成しても差し支えない。また、略直
方体ブロック32のギャップ面7に、予め平板状に形成
されたIブロック31を接合するのでなく、ギャップ面
7にフェライト等のスパッタなどを行い、Iブロックを
ギャップ面7上に直接形成する方法でも構わない。
【0054】この略直方体ブロック32とIブロック3
1の接合されたブロックに、切欠溝5bを砥石で切り欠
いて、所定間隔で複数形成する。この切欠溝5bは、記
録再生ギャップ10に直行する位置関係で、Iブロック
31と略直方体ブロック32にまたがらせて、またIブ
ロック31の媒体対向面19側、ブロック接合面28側
および媒体対向面19の反対側面では、その全体に渡っ
て開放されて形成されている。(図6(g):正面図) この切欠溝5bにガラスを充填し、ブロック接合面28
を研削,研摩,Lap加工をして、記録再生側磁気コアブロ
ック30が形成される。(図6(h)と(i))
【0055】同様に、消去側磁気コアブロック40を製
造する。図6(b)に示されるように、略直方体ブロック
42に斜めの溝を形成する。そして、その斜めの溝にガ
ラスを充填して非磁性体補助層44を形成し、略直方体
ブロック42の非磁性体補助層44の設けられた面に研
削,研摩,Lap加工を行い、ギャップ形成面4を形成す
る。(図6(c)と(d)) そのギャップ形成面4に非磁性材料(高融点ガラス,Si
2)を蒸着もしくはスパッタリングして、非磁性体層2
0aを形成し、この非磁性体層20a上の表面をギャップ
面7とする。(図6(e)) このギャップ面7にIブロック41を接合する。ただ
し、Iブロック41の接合面は予め、研削,研摩,Lap加
工を行い、平滑にしておく。(図6(f)) こうして、消去側磁気コアブロック40がなる。ここ
で、略直方体ブロック42のギャップ形成面4に非磁性
体層20aを形成する代わりに、Iブロック41の研削,
研摩,Lap加工を施して平滑にした面に非磁性材料を蒸
着もしくはスパッタリングして、非磁性体層20aを形
成し、この非磁性体層20aの形成されたIブロック4
1を略直方体ブロック42に接合することで、Iブロッ
ク41と略直方体ブロック42の間に非磁性体層20a
を形成しても差し支えない。
【0056】上記のように作成された記録再生側磁気コ
アブロック30のブロック接合面28と消去側磁気コア
ブロック40のブロック接合面28をガラス等の非磁性
体を介して接着することで、非磁性体層29の介在され
た接合ブロック50を得る。(図7(a)) そして、記録再生側磁気コア11の補助コア3とコイル
支柱37を形成するように、媒体対向面19の反対側が
開放されて、かつ媒体対向面19の反対側に非磁性体補
助層44が露出する深さの巻線溝2を砥石で形成する。
同様に、消去側磁気コア21の補助コア8とコイル支柱
47を形成するように、媒体対向面19の反対側が開放
されて、かつ媒体対向面19の反対側に非磁性体補助層
44が露出する深さの巻線溝2を砥石で形成する。さら
に、この接合ブロック50を記録再生側磁気ギャップ1
0および消去側磁気ギャップ20に垂直に、ガラスの充
填された各切欠溝5bの幅方向中央で切断分離する。(図
7(b)) よって、本実施例においては、切欠溝5bは媒体対向面
19からその反対面側にまで渡っているので、非磁性体
層10aの両側全体を覆う非磁性体層9が形成されるこ
とになる。
【0057】ここで、接合ブロック50を切断分離する
上記工程は、巻線溝2を形成する前記工程よりも先に行
っても差し支えない。そして、記録再生側磁気コア11
のコイル支柱37にコイル17を巻き、消去側磁気コア
21のコイル支柱47にコイル27を巻いて複合型磁気
ヘッド1を得る。尚、上記実施例では、記録再生側磁気
コアブロック30と消去側磁気コアブロック40を接合
してから、巻線溝2,2を加工したが、記録再生側磁気
コアブロック30と消去側磁気コアブロック40を接合
する前に、両巻線溝2,2の加工を行うことも可能であ
る。
【0058】本実施例の複合型磁気ヘッド1において
は、記録再生側磁気コア11と消去側磁気コア21にそ
れぞれ形成される巻線溝2を記録再生側磁気コアブロッ
ク30及び消去側磁気コアブロック40の製造後に形成
し、また非磁性体層10a,20aの側面に補助コア3,8
を形成したことで、強度の高い記録再生側磁気コア11
および消去側磁気コア21を得ることができ、これらの
ことで記録再生ギャップ10と消去ギャップ20の距離
をより小さくすることが可能で、記録密度を高めること
ができるものである。さらに、補助コア3,8は、補助
磁気回路の効果をはたし、磁気特性の向上が得られるも
のである。
【0059】また、略直方体ブロック32とIブロック
31を接合した後に、両ブロックに渡らせて切欠溝5b
を形成をしたものであるので、接合するブロック間に切
欠溝5bの位置のずれが生じる余地がなく、よって溝位
置合わせが不要で、精度が高く、製造方法が簡単で作業
性が良好なものである。
【0060】さらに、記録再生ギャップ10の両側の非
磁性体層9が媒体対向面19からその反体面側にまで渡
っていることで、ベターバックバーコンタクト部が残っ
てしまうNGK方式を必要としないものである。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、記録再生側磁気コアおよび消去側磁気コアに非磁性
体補助層を設けて補助コアを形成したことで、両磁気コ
アの強度を高め、このことで記録再生ギャップと消去ギ
ャップの間隔を狭めることができ、記録密度を高めるこ
とができる。さらに、補助コアが補助磁気回路として磁
気特性の向上を得るものである。またこの構造によれ
ば、記録再生ギャップと消去ギャップの距離を小さくし
た上で、両巻線溝の距離を広げることができるので、媒
体対向面と反対側の磁気抵抗を減少させることが可能で
ある。
【0062】請求項2記載の発明は、ギャップを断面波
形に形成したことで、2次ギャップ効果を生じ、誘導ク
ロストークの防止ができる。
【0063】請求項3記載の発明は、記録再生側磁気コ
アと消去側磁気コアの両方に形成される巻線溝を記録再
生側磁気コアブロック及び消去側磁気コアブロックの製
造後に形成する製造方法であるので、より強度の高い複
合型磁気ヘッドを得られる。また、切欠溝を記録再生側
磁気コアブロックの製造後に形成するものであるので、
切欠溝の位置合わせの精度が極めて高く、加工工程が簡
単な複合型磁気ヘッドの製造方法である。
【0064】請求項4記載の発明は、ギャップを断面波
形に形成することができるもので、2次ギャップ効果を
生じ、誘導クロストークの防止ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の複合型磁気ヘッドの斜視図である。
【図2】実施例1の複合型磁気ヘッドの製造工程を示す
図で、図2(a)ないし(f)は記録再生側磁気コアブロッ
ク及び消去側磁気コアブロックの側面図、図2(g)ない
し(i)は正面図である。
【図3】実施例1の複合型磁気ヘッドの製造工程を示す
図で、図3(a)は記録再生側磁気コアブロックの斜視
図、図3(b)は接合ブロックの平面図、図3(c)は接合
ブロックの側面図、図3(d)は複合型磁気ヘッドの平面
図、図3(e)は同複合型磁気ヘッドの側面図である。
【図4】実施例2の複合型磁気ヘッドを示す側面図であ
る。
【図5】実施例2の複合型磁気ヘッドの製造工程を示す
図で、図5(a)ないし(c)は磁気コアブロックの側面
図、図5(d)は消去側磁気コアブロックの正面図、図5
(e)はギャップ形成面の拡大図、図5(f)は消去側磁気
コアブロックの側面図、図5(g)は同消去側磁気コアブ
ロックの正面図、図5(h)は磁性層の拡大図である。
【図6】実施例3の複合型磁気ヘッドの製造工程を示す
図で、図6(a)ないし(f)は記録再生側磁気コアブロック
および消去側磁気コアブロックの側面図、図6(g)ない
し(i)は同磁気コアブロックの正面図である。
【図7】図7(a)は実施例3の複合型磁気ヘッドの接
合ブロックの側面図、図7(b)は側面図、図7(c)は斜
視図である。
【図8】従来例の複合型磁気ヘッドを示す平面図であ
る。
【図9】従来例の複合型磁気ヘッドを示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 複合型磁気ヘッド 2 巻線溝 3 補助コア 5 切欠溝 5a 非磁性体 5b 切欠溝 8 補助コア 9 非磁性体層 10 記録再生ギャップ 10a 非磁性体層 11 記録再生側磁気コア 12 I型ハーフコア 13 折曲型ハーフコア 19 媒体対向面 20 消去ギャップ 20a 非磁性体層 21 消去側磁気コア 22 I型ハーフコア 29 スペーサ 30 記録再生側磁気コアブロック 32 略直方体ブロック 37 コイル支柱 40 消去側磁気コアブロック 42 略直方体ブロック 44 非磁性体補助層 47 コイル支柱 50 接合ブロック C 切断線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 I型ハーフコアと折曲型ハーフコアを記
    録再生ギャップを形成する非磁性体層を介し、互いの間
    に巻線溝を形成させて接合して記録再生側磁気コアが構
    成され、I型ハーフコアと折曲型ハーフコアを消去ギャ
    ップを形成する非磁性体層を介し、互いの間に巻線溝を
    形成させて接合して消去側磁気コアが構成され、記録再
    生側磁気コアのI型ハーフコアと消去側磁気コアのI型
    ハーフコアとがスペーサを介して接合されてなる複合型
    磁気ヘッドにおいて、各I型ハーフコアの巻線溝側の側
    面に、板状の補助コアが、I型ハーフコアの側面との間
    に非磁性体層を介し、折曲型ハーフコアとの間に非磁性
    体補助層を介して一体化され、各非磁性体補助層が、ギ
    ャップを形成する非磁性体層と巻線溝とに連通して形成
    されるとともに、各非磁性体補助層が、巻線溝から非磁
    性体層に近づくにつれて媒体対向面に接近するように傾
    斜されてなることを特徴とする複合型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 記録再生ギャップ、及びこの記録再生ギ
    ャップの両側に位置して記録再生トラック幅を規制する
    切欠溝を有する記録再生側磁気コアと、消去ギャップを
    有する消去側磁気コアとを接合してなる複合型磁気ヘッ
    ドにおいて、記録再生ギャップと消去ギャップの少なく
    とも一方が、断面波形に形成されてなることを特徴とす
    る複合型磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 磁性体のブロックに斜溝を形成し、この
    斜溝に非磁性体を充填して非磁性体補助層を形成し、非
    磁性体補助層の形成された面上に記録再生ギャップを構
    成するための非磁性体層を形成し、媒体対向面上から、
    前記記録再生ギャップに垂直でガラスの充填された切欠
    溝を所定間隔で複数形成して記録再生側磁気コアブロッ
    クを形成し、また、別の磁性体のブロックに斜溝を形成
    し、この斜溝に非磁性体を充填して非磁性体補助層を形
    成し、非磁性体補助層の形成された面上に消去ギャップ
    を構成する非磁性体層を形成して消去側磁気コアブロッ
    クを形成し、次いで、前記記録再生側磁気コアブロック
    と消去側磁気コアブロックをスペーサを介して接合し、
    記録再生側磁気コアブロックと消去側磁気コアブロック
    の両方に、媒体対向面の反対側から、非磁性体補助層の
    露出される深さの巻線溝を形成することで、コイル支柱
    と補助コアを形成し、この巻線溝の形成された接合ブロ
    ックを前記記録再生ギャップに垂直で前記切欠溝を半分
    に分ける媒体対向面上の切断線で分離切断することを特
    徴とする複合型磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の複合型磁気ヘッドの製造
    方法において、磁性体のブロックの斜溝形成面に荒らし
    加工をすることにより、断面波形のギャップを形成する
    ことを特徴とする複合型磁気ヘッドの製造方法。
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