JPH0567034U - 取付板付可撓性回路基板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機器実装の為の取付板を有する可撓性回路基
板に於いて、可撓性回路基板の屈曲可撓部と取付板との
境界部近傍に応力が局部的に集中する事態を防止してそ
の部分に於ける可撓性回路基板の亀裂や断線を解消可能
な取付板付可撓性回路基板を提供する。 【構成】 屈曲可撓部３ａを除いて屈曲可撓部３ａの長
手方向両側に於ける可撓性回路基板３の外面にそれぞれ
取付板１、２を接合し、各取付板１、２の端部から屈曲
可撓部３ａの方向に伸長して屈曲可撓部３ａと自由に接
する支持部１ａ、２ａを各取付板１、２の端部に付設し
たもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は機器に対する実装の為の取付板を備えた可撓性回路基板に関するもの で、特には屈曲可撓部に局部的に応力が集中する事態を好適に防止可能な支持部 を取付板に付設するように案出した取付板付可撓性回路基板に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の可撓性回路基板は、その折曲げ自在な配線態様によって現今の電気・ 電子機器に於ける高密度・小形軽量化或いは高性能化と相俟って多方面に採用さ れている。

【０００３】 このような可撓性回路基板では、本来の可撓配線機能を具備しながら機器に対 する実装の都合上、例えば図４の如く、可撓性回路基板３の屈曲可撓部３ａを除 いてその可撓性回路基板３の両端外面に機器実装の為の取付板５、６を接着層４ を介してそれぞれ接合し、屈曲可撓部３ａを介して例えば取付板５の側を任意に 可動させ得るように構成する構造もある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、例えばハ−ドディスクのヘッド部を一方の取付板５に実装して図５及 び図６の如くその取付板５の側を繰り返し往復動させるか又は屈伸動させるよう な場合には、図の如く可撓性回路基板３の屈曲可撓部３ａと取付板５、６の接合 部端との各境界部３ｂの近傍に応力が集中する為、これらの境界部３ｂに於ける 可撓性回路基板３に亀裂を生じたり又はその配線パタ−ンに断線を生ずるなど、 製品の信頼性や寿命を損なう要因となっている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案は、機器実装の為の取付板を有する可撓性回路基板に於いて、 可撓性回路基板の屈曲可撓部と取付板との境界部近傍に応力が局部的に集中する 事態を好適に防止してその部分に於ける可撓性回路基板の亀裂や断線を解消でき るように構成した取付板付可撓性回路基板を提供するものである。

【０００６】 その為に本考案では、屈曲可撓部を除いてこの屈曲可撓部の長手方向両側に於 ける可撓性回路基板の外面にそれぞれ取付板を接合し、この各取付板の端部から 上記屈曲可撓部方向に伸長してその屈曲可撓部と自由に接する支持部を上記の各 取付板の端部に付設するように構成したものである。

【０００７】

【実施例】

以下、図示の実施例を参照しながら本考案を更に詳述する。図１は本考案によ る取付板付可撓性回路基板の要部拡大断面構成図を示すものであり、１及び２は 例えばアルミニウム板等の適当な部材からなる機器実装の為の取付板であって、 これらの各取付板１、２の一方の端部には後述する支持部１ａ、２ａを一体的に 付設してある。３はその配線パタ−ン形成面にも絶縁性表面保護層を備えるよう な可撓性回路基板を示し、また３ａは湾曲したその屈曲可撓部である。

【０００８】 各取付板１、２は、図の如く可撓性回路基板３の屈曲可撓部３ａを除いたその 長手方向の両側端部に於ける可撓性回路基板３の外面にそれぞれ接着層４を用い て接合されており、また、各取付板１、２の支持部１ａ、２ａは屈曲可撓部３ａ を含むその可撓性回路基板３には接合されることなく、各取付板１、２の端部か ら屈曲可撓部３ａの方向に伸長してその屈曲可撓部３ａと自由に接している。

【０００９】 上記の如き構造の取付板を有する可撓性回路基板によれば、図２及び図３に示 すように例えば取付板１の側が矢印の如く往復動又は屈伸動するような場合でも その支持部１ａは他方の取付板２の支持部２ａと協働しながら屈曲可撓部３ａと 自由に接して一様な湾曲形状を形成させるように作用する。

【００１０】 従って、各取付板１、２の支持部１ａ、２ａは屈曲可撓部３ａに対するガイド の如き機能をも果たすので、各取付板１、２の接合部と屈曲可撓部３ａとの境界 部近傍に従来の如き急激な曲がりの発生を確実に防止でき、これにより屈曲可撓 部３ａに局部的な応力の集中する事態を好適に解消しながらこの屈曲可撓部３ａ の円滑な屈曲動作を確保することが可能となる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案に係る取付板付可撓性回路基板によれば、各取付板に付設した支持部の 作用により、取付板の一方が往復動又は屈伸動するような場合でもその支持部は 可撓性回路基板の屈曲可撓部と自由に接して一様な湾曲形状を形成させるので、 各取付板の接合部と屈曲可撓部との境界部近傍に急激な曲がりの発生を確実に防 止でき、これによって屈曲可撓部に局部的な応力の集中する事態を好適に解消し ながらこの屈曲可撓部の円滑な屈曲動作を確保できる。

【００１２】 従って、屈曲可撓部に関連して亀裂や配線パタ−ンの断線の発生する虞のない 信頼性及び寿命の良好な取付板付可撓性回路基板を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案による取付板付可撓性回路基板の要部
拡大断面構成図。

【図２】 取付板の一方側が往復動する場合のその動作
態様説明図。

【図３】 取付板の一方側が屈伸動する場合の同様な動
作態様説明図。

【図４】 従来の取付板付可撓性回路基板の要部拡大断
面構成図。

【図５】 取付板の一方側が往復動する場合のその動作
態様説明図。

【図６】 取付板の一方側が屈伸動する場合の同様な動
作態様説明図。

【符号の説明】

１ 取付板 １ａ 支持部 ２ 取付板 ２ａ 支持部 ３ 可撓性回路基板 ３ａ 屈曲可撓部 ３ｂ 境界部 ４ 接着層 ５ 取付板 ６ 取付板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 屈曲可撓部を除いてこの屈曲可撓部の長
   手方向両側に於ける可撓性回路基板の外面にそれぞれ接
   合した取付板を有し、この各取付板の端部から上記屈曲
   可撓部方向に伸長してその屈曲可撓部と自由に接する支
   持部を上記各取付板の端部に付設するように構成した取
   付板付可撓性回路基板。