JPH056673U - 端子付き電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガスケットの外周部を、かしめ封口後にケー
ス上面を保護する形状に構成することにより、ケースの
接触を防止し、従来の電池上部への絶縁リングの溶着に
よるガスケットの劣化に因する電解液の漏液を防止す
る。 【構成】 ガスケット２の外周部２ａをかしめ封口時に
ケース２の開口部上面２ａに位置するような形状とする
ことにより、端子３による電池の短絡を防止する構造と
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電池の端子部分にリード片を接続した電池に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より図３に示すように一方の電池端子を兼ねる封口板６の端子面に機器接 続用の端子３の先端部３ａを接続し、その端子３をはんだづけにより機器側と接 続する端子付き電池の場合、はんだづけ時の熱により電池の外装４が溶解し、ケ ースのかしめ部２ａが露出する可能性があった。

【０００３】 ケースが露出した場合、封口板６に接続した端子３とケースのかしめ部２ａの 接触により、短絡が起きる危険性がある。このため外装４の上に耐熱性の絶縁リ ング５を介在させる方法が一般的であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

絶縁リングを介在する一般的な手段としては、熱あるいは超音波により外装表 面に溶着する方法が挙げられるが、この際、熱あるいは超音波振動が電池のガス ケット１に悪影響を及ぼし、ガスケットの気密性を劣化させて電池封口部の密封 性に劣化を生じ、長期信頼性の低下や漏液等の問題が発生することがあった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ガスケットの外周部形状を、図２に示すようにかしめ封口後にケー ス上部を覆う部分１ａを有する形状に改良することにより、絶縁リングの溶着を 不要とするものである。

【０００６】

【作用】

本考案の構成をとることにより、絶縁リングの溶着が不要になり、溶着時に起 きるガスケットへの振動，熱により封口気密状態が変化し、気密性の劣化及び、 気密性の劣化に因する電解液の漏液を防止することが可能である。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の実施例について図を用いて説明する。

【０００８】 図２に本考案に使用したガスケットを示し、かしめ時にガスケット１の外周部 １ａをケースかしめ部２ａの上面にかぶせる部分を有する構造である。このガス ケット１を使用して電池を封口した断面図を図１に示す。また、従来のガスケッ ト１を使用して電池を封口した断面図を図３に示す。図中３は機器接続用の端子 で、電池の封口板６の上面にレーザー溶接等により取り付けられている。

【０００９】 この接続用の端子は、先端部３ａを相手機器に接続する時にはんだづけにより 接続される。この際図３に示す従来品はこのはんだづけ時の熱より外装４が破損 した時に接続用の端子３と一方の端子であるケースかしめ部２ａとの接触を防止 するため、従来品では上部の絶縁リング５を超音波溶着等で溶着している。しか し本考案品では図１に示す通り、ケース２上部のカール部分上部２ａを、ガスケ ット１の外周部１ａが保護する構造となっているため、絶縁リング５が不要にで きる。

【００１０】

【考案の効果】

以上の実施例に示したように、本考案のガスケットを採用することにより、電 池上部の絶縁リングの溶着を不要とし、絶縁リングの溶着時におきるガスケット の劣化及び漏液を避けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のガスケットを使用した端子付き電池の
要部断面図

【図２】本考案のガスケットの半断面図

【図３】従来のガスケットを使用した端子付き電池の要
部断面図

【符号の説明】

１ ガスケット １ａ ガスケット外周部 ２ ケース ２ａ ケース開口折曲部 ３ 端子 ３ａ 端子先端部 ４ 外装 ５ 絶縁リング ６ 封口板

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】発電要素を内蔵した一方の端子を兼ねるケ
   ースと、他方の端子を兼ねる封口板および絶縁体である
   ガスケットにより電池としての密封性を保ち、封口板側
   の端子面から外部機器接続用の端子を具備した端子付き
   電池であって、前記ガスケットは、ケースのかしめ封口
   時にケースの上面部を覆う形状である端子付き電池。