JPH05664B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は尿から得られる各種健康データを測定
し得るようにした便所装置に関する。

（従来技術） 放尿の一部を採取し、これを分析して尿中の
糖、タンパク等の割合を測定するようにしたもの
は実開昭59−183969号、或いは特開昭59−217844
号等として知られている。

また尿の性質を検査する検知器と、尿温を検査
する温度検知器と、表示装置とからなる尿検査装
置を具備したものとして特願昭56−155850号公報
に開示されるものがある。

（発明が解決しようとする問題点） これら従来の装置は尿中の特定の成分を一種又
は二種検出するのみで、完全な健康管理を行う上
ではまだ不充分である。

特に、前記下先行技術にあつては試験に供した
尿が次の試験において影響する問題がある。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決すべく本発明に係る尿データ
測定便所装置は、試験紙を載置する載置部材と、
この載置した試験紙に採取した尿を滴下する滴下
手段と、採取した尿中に含まれる糖、タンパク等
の成分を検出する分析装置と、前記載置部材表面
にエアーを吹き付けるブロアとを設けた。

（作用） 分析装置及び温度センサーによつて検出した値
は制御装置に出力され、制御装置において検出値
から糖、タンパク等の含有量及び体温を算出し、
これを表示装置に出力して表示する。

（実施例） 以下に本発明の実施例を添付図面に基いて説明
する。

第１図は本発明に係る便所装置の全体構成図で
あり、便器１の上部には洗浄タンク２が設けら
れ、便器１のボール部３には温度センサー４及び
ポツプアツプ式の採尿用開閉弁５が設けられてい
る。

温度センサー４は放尿が直接当る部分に埋設さ
れ、その上面は第２図の拡大図に示すように金属
等の熱伝導の良い保護層６で覆い保護層５の周縁
と温度センサー４のまわりを熱伝導の悪い樹脂等
の充填材７を介して埋設し、保護層６の表面とボ
ール部３の表面とは面一となるようにし、通常の
排泄の際に汚物が付着しにくく、又掃除も容易に
している。尚、温度センサー４については個人差
をなくすとともにより正確な温度を測定すべく複
数個埋設してもよい。

開閉弁５の構造は第３図に示すように、ケース
１０の下部を筒状部１１とし、ケース１０下面に
正逆回転の可能なモータ１２を固着し、このモー
タ１２によつて回転する回転体８を前記筒状部１
１内に臨ませ、この回転体１３には昇降体１４を
螺合し、この昇降体１４の一部を前記筒状部１１
に上下方向に形成したスリツト１５に係合し、昇
降体１４が回転しないようにしている。而してモ
ータ１２が回転すると昇降体１４は回転体１３と
螺合しているため、スリツト１５に沿つて上下動
する。

一方、ケース１０の上面にはジヨイント１６を
介して弁座１７が螺着され、これらジヨイント１
６及び弁座１７は筒状をなし、これらジヨイント
１６及び弁座１７内に導尿通路１８が形成されて
いる。また弁座１７の上部外周面はテーパ面とさ
れ、このテーパ面は前記ボール部３に形成した孔
部１９のテーパ面に対しナツト２０によつて弁座
１７をボール部３に固着する際にシール部材２１
を介して密に押し付けられる。

また、前記導尿通路１８内にはケース１０を貫
通したロツド２２が臨んでいる。このロツド２２
の先端部には導尿通路１８を開閉する弁体２３が
取付けられ、筒状部１１内に臨むロツド２２の下
端部には前記昇降体１４と対向するフランジ部２
４が設けられ、このフランジ部２４とケース内面
との間にスプリング２５を縮装しロツド２２を下
方、つまり弁体２３が導尿通路１８を閉じる方向
に付勢している。

また弁座１７の上面はキヤツプ状のストレーナ
２６にて覆われ、弁体２３が上動して導尿通路１
８が開となつた際に、導尿通路１８内に異物が流
入しないようにしている。

更にケース１０の一部には導尿通路１８と連通
するジヨイント部２７を形成し、このジヨイント
部２７に導管２８の一端を接続している。この導
管２８は第１図に示すように途中に採尿ポンプ２
９を備えており、この採尿ポンプ２９によつて採
取した尿を分析部３０まで吸引する。

分析部３０には試験紙３１を多数枚収納したカ
セツト３２が配置され、このカセツト３２はモー
タによつて上下動可能とされるとともにセンサー
３３によつてカセツト３２内の試験紙３１の残量
が検知される。また試験紙３１は樹脂シート上に
複数の試験片を貼着してなり、各試験片は例え
ば、尿中の糖、タンパク、ウロビリ或いは潜血に
よつて発色するものとする。

また、カセツト３２内の試験紙３１は移動自在
とされたシリンダユニツト３４によつて揺動ラツ
ク３５上まで搬送される。即ち、シリンダユニツ
ト３４はモータによつて図中左右方向に移動可能
とされ、このシリンダユニツト３４に取付けた吸
盤３６にて試験紙３１下面を吸着した状態でカセ
ツト３２から取り出し、ガイド板３７上まで試験
紙３１を引き出す。この後シリンダユニツト３４
のロツド３８を突出させ、このロツド３８にて試
験紙３１の後端を押しながら試験紙３１をラツク
３５上まで搬送する。

また、ラツク３５の近傍には尿データ検出セン
サー３９が配置されており、この尿データ検出セ
ンサー３９はラツク３５に対して接近及び離反可
能とされ、この尿データ検出センサー３９にて検
出した値は第４図に示す如く制御装置４０に出力
され、この制御装置４０にて演算した結果を表示
装置４１に表示する。この表示装置４１は例えば
便所の壁面、洗浄タンク側面等に取付けられ、セ
ンサー３９によつて検出した値だけでなく、前記
温度センサー４によつて検出した値も表示され
る。

また、ラツク３５の近傍にはブロアー４２から
のエアーを加熱乾燥させてラツク３５表面に吹き
付けるヒータ４３が配置されている。

一方、前記導管２８には洗剤タンク４４からの
配管４５が接続され、この配管４５にはポンプ４
６及びバルブ４７を設けている。また配管４５の
途中からは配管４８を分岐し、この配管４８の途
中にはバルブ４９を設けるとともに、配管４８の
先端は前記ラツク３５の部分に臨ませている。

更に前記洗浄タンク２からは洗浄水を供給する
配管５０を導出し、この配管５０の途中にポンプ
５１を設け、このポンプ５１の下流側において配
管５２，５３に分岐し、配管５２についてはバル
ブ５４を介して前記配管４５に接続し、配管５３
についてはバルブ５５を介してラツク３５上に臨
んでいる。余剰尿吸引ポンプ５７はラツク３５上
に滴下された余分な尿をボール部３へ排出するも
のである。

以上において使用者がスタートボタンを押して
放尿を行うと、開閉弁５のモータ１２の作動で弁
体２３が上動させるとともに、ポンプ２９を駆動
することにより、放尿の一部が開閉弁５を介して
導管２８内に送られ、この導管２８内に送られた
尿を通過センサー５６にて検知したならば、ラツ
ク３５上に試験紙３１を送り込み、尿を試験紙３
１上に滴下する。そして、尿の滴下による発色の
度合いを所定時間後尿データ検出センサー３９で
検出し、これを前記温度センサー４の検出値とと
もに表示装置４１に表示する。

そして尿データの測定が終了したならば、バル
ブ４９，５４，５５を開とするとともにポンプ５
１およびポンプ２９を駆動させ配管２８内ポンプ
２９内及びラツク３５上面を洗浄する。そして洗
浄中にラツク３５を下方に揺動し、尿、洗浄水と
ともに試験紙３１を便器１内に棄てる。

次にポンプ５１を停止し、バルブ４９，５４，
５５を閉とし、ポンプ２９を駆動させ、導尿通路
１８及び導管２８の残水を排出した後弁体２３を
閉める。これにより次の測定者の洗浄水で希釈す
ることなく測定が可能となる。

この後ラツク３５を再び上方へ揺動させ次の試
験に備えるとともにブロア４２からのエアーをヒ
ータ４３を介してラツク３５上に吹き付け、ラツ
ク３５上面を乾燥する。

また、定期的例えば日に一回程度又は任意の時
にバルブ４７を開するとともにポンプ４６を駆動
させ、洗剤タンク４４内の洗剤を導管２８及びラ
ツク３５上に流し、尿スケールを分解除去する。

（発明の効果） 以上に説明した如く本発明によれば、日常生活
において尿からの各種データを自ら測定すること
ができるで、健康管理を万全に行うことができ
る。

特に、ブロアからのエアーで試験紙を載置して
いたラツク上面の尿を完全に除去するようにした
ので、新たな尿に前回の試験に用いた尿が混じり
合うことがなく、正確な測定が可能となり、特に
試験紙の呈色反応を利用して分析を行なうため、
バイオセンサを用いた従来例（特開昭56−155850
号）に比較して測定の都度較正を行なう必要がな
くまた非測定時に保存液に浸しておく必要もな
く、長期間に亘つて安定した使用が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る便所装置の全体構成図、
第２図は温度センサーの部分の拡大断面図、第３
図は開閉弁の拡大断面図、第４図は制御ブロツク
図である。 尚、図面中１は便器、２は洗浄タンク、３はボ
ール部、４は温度センサー、５は開閉弁、２８は
導管、３１は試験紙、３２はカセツト、３４はシ
リンダユニツト、３５はラツク、３９は尿データ
検出センサー、４４は洗剤タンクである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 試験紙を載置する載置部材と、この載置した
   試験紙に採取した尿を滴下する滴下手段と、採取
   した尿中に含まれる糖、タンパク等の成分を検出
   する分析装置と、前記載置部材表面にエアーを吹
   き付けるブロアとを備えてなる尿データ測定便所
   装置。