JPH0565837A - 車両のクリープ防止制御の解除装置 - Google Patents

車両のクリープ防止制御の解除装置

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JPH0565837A
JPH0565837A JP2448392A JP2448392A JPH0565837A JP H0565837 A JPH0565837 A JP H0565837A JP 2448392 A JP2448392 A JP 2448392A JP 2448392 A JP2448392 A JP 2448392A JP H0565837 A JPH0565837 A JP H0565837A
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engine torque
creep
engine
control
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一美 星屋
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義雄 新藤
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康則 中脇
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/20Preventing gear creeping ; Transmission control during standstill, e.g. hill hold control

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリープ防止制御を実行するシステムにおい
て、その解除を円滑に実行する。 【構成】 シフトレンジが前進走行レンジであっても、
所定の条件が成立したときにニュートラル状態としてク
リープを防止するシステムにおいて、当該クリープ制御
を解除するときにエンジントルクの低減制御を行い、フ
ォワードクラッチの早期締結と耐久性の向上を図る。こ
の場合、エンジントルクの低減手段として頻繁なクリー
プ制御に支障なく対応できるように、スロットル弁を絞
る方法を採用する。スロットル弁を絞る方法は、応答性
が悪いため、ニュートラル制御中に予めエンジントルク
が低減する直前の状態にまで絞っておき(ステップ20
7)、クリープ制御の解除と共に更に絞り込むようにす
る(ステップ210)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のクリープ防止制
御の解除装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機は、一般にエンジンか
ら回転動力を受ける流体式トルクコンバータと、該流体
式トルクコンバータから回転動力を受ける歯車変速装置
とを有し、該歯車変速装置の変速段を車速及びアクセル
開度の踏み込み量に応じて、予め定められた変速パター
ンに従って切り換える構成とされている。
【0003】周知のように、自動変速機のシフトレンジ
には、ドライブレンジ、ニュートラルレンジ、パーキン
グレンジ、・・・等のシフトレンジが設定されている
が、このシフトレンジをドライブレンジに設定した場合
には、車両が少しずつ前進するいわゆるクリープが発生
する。
【0004】これは、ドライブレンジに設定すると、前
記歯車変速装置が第1速段状態とされ、且つエンジンが
アイドル回転速度で回転しているため、トルクコンバー
タを介して若干のトルクが車輪側に伝達されてくるため
である。
【0005】このクリープ現象は、シフトレンジをニュ
ートラルレンジにすることによってこれを解除すること
ができるが、走行中特に発進と停止とが頻繁に行われる
状態においては、シフトレンジをドライブレンジに維持
したままフットブレーキによってこのクリープ現象を抑
え込むことがよく行われる。
【0006】このような点に鑑み、従来、シフトレンジ
が前進走行レンジとされているときであっても、所定の
条件が成立したときにはニュートラル状態を形成してク
リープを防止するようにした技術が提案されている。
【0007】具体的には、この所定の条件とは、アクセ
ルペダルが解放され、フットブレーキが踏み込まれ、且
つ、車速が実質的に零と検出されたときとすることが多
い。
【0008】なお、ニュートラル状態を形成するには、
具体的にはフォワードクラッチ(前進走行を実行すると
きに係合するクラッチ)を滑らせることになる。
【0009】このような制御を実行することにより、ク
リープの発生を防止すると共に、アイドル時の振動を低
減し、更にトルクコンバータの引き摺りによってアイド
ル運転時の燃料消費効率が悪化するのを防止することが
できるようになる。
【0010】ところで、車両の発進時に上記クリープ防
止制御の解除が行われると、フォワードクラッチの係合
圧の増大中、即ちフォワードクラッチが未だ完全に係合
していないうちに、アクセルペダルの踏み込みによるエ
ンジントルクの増大が生じ、その結果フォワードクラッ
チに作用するトルクが増大して該フォワードクラッチの
摩擦材のエネルギ吸収量が増大し、フォワードクラッチ
の耐久性が低下するという問題が発生する。又、この場
合には出力軸トルクの変動も大きくなり、これが運転者
にとって比較的大きなショックとして体感されるという
問題も生じる。
【0011】そこで、このようなクリープ防止制御の解
除時にエンジントルクを低減することによって、こうし
た問題を解消するようにした技術が提案されている(特
開昭62−244725)。
【0012】ところで、エンジントルクを低減する手段
としては、従来種々の方法が知られており、それぞれ一
長一短を有する。
【0013】例えばエンジントルクを低減する手段の1
つとして知られている「エンジンの点火時期を遅らせる
技術」は、トルクダウンの応答性は高いものの、排気系
の温度が上昇し易いため、長時間の(あるいは頻繁な)
トルクダウンには使えず、又余り大きなトルクダウン量
を確保することができないとされている。
【0014】従って、例えば渋滞時等において頻繁にク
リープ防止制御が実行される場合があることを想定した
場合、クリープ防止制御の解除時におけるトルクダウン
の方法として、この点火遅角制御を採用するのは必ずし
も適正な選択とは言えない。
【0015】この点でスロットル弁を閉じる方法は最も
システムに無理がかからない(何の支障も生じない)た
め良好である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ントルクを低減する手段としてスロットル弁を閉じる方
法を採用した場合、確かに 長時間(あるいは頻繁な)のトルクダウンが可能、 トルクダウン量を大きくとれる、 等の利点はあるが、応答性が悪いためエンジンの噴き上
り(ニュートラル状態であるためエンジンは容易に噴き
上る)を良好に抑えられないことがあるという問題があ
り、又、適切な時期にタイミングを合わせてトルクダウ
ンすることが難しいという問題があった。
【0017】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、エンジントルクの変更手段とし
て、長時間(あるいは頻繁な)トルクダウンが可能で、
且つトルクダウン量を大きく確保することができるとい
うメリットを有する「スロットル弁を閉じる」という手
段を採用しながら、エンジントルクダウンの応答性を大
幅に向上させ、もってクリープ防止制御解除時における
トルク変更制御本来の効果(ショックの低減及びフォワ
ードクラッチの耐久性の向上)を十分得ることのできる
車両のクリープ制御装置を提供し、上記課題を解決す
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1にその要
旨を示すように、自動変速機のシフトレンジが前進走行
レンジとされているときであっても、所定の条件が成立
したときにはニュートラル状態を形成してクリープを防
止すると共に、このクリープ防止状態から通常状態に復
帰する際に、スロットル弁を閉じることによってエンジ
ントルクを低減するように構成した車両のクリープ防止
制御の解除装置において、前記クリープ防止状態とされ
たか否かを検出する手段と、前記クリープ防止状態とさ
れたときに、予めエンジントルクに略影響のない所定値
までスロットル弁を閉じるように指令する手段と、前記
エンジントルクの低減を実行すべき条件が成立したか否
かを判定する手段と、前記エンジントルクの低減を実行
すべき条件が成立したときに、該エンジントルクの低減
のために前記スロットル弁を更に閉じるように指令する
手段とを備えたことにより、上記課題を解決したもので
ある。
【0019】
【作用】本発明においては、エンジンのスロットル弁を
絞りエンジントルクを低下させることを応答性良く行う
ために、一般的な電子制御エンジンにおいては、中高ス
ロットル開度ではエンジントルクが殆ど変わらないとい
う点に着目した。
【0020】即ち、クリープ防止状態とされているとき
に、予めエンジントルクにほぼ影響のない所定値まで、
即ち実際にエンジントルクが低減する直前の状態にまで
スロットル弁を閉じるようにしてエンジントルク低減の
待機状態を形成し、エンジントルクの低減を実行すべき
条件が成立すると共に、該エンジントルクの低減のため
にスロットル弁を更に閉じるようにしている。その結
果、応答性を大幅に向上させることができる。
【0021】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0022】図2は、本発明が適用される、吸入空気量
感知式の自動車用電子燃料噴射エンジンと組合わされた
自動変速機の全体概要図である。
【0023】エアクリーナ10から吸入された空気は、
エアフローメータ12、サブスロットル弁14B、メイ
ンスロットル弁14A、サージタンク16、吸気マニホ
ルド18へと順次送られる。この空気は、吸気ポート2
0付近でインジェクタ22から噴射される燃料と混合さ
れ、吸気弁24を介して更にエンジン本体26の燃焼室
26Aへと送られる。
【0024】燃焼室26A内において混合気が燃焼した
結果生成される排気ガスは、排気弁28、排気ポート3
0、排気マニホルド32及び排気管(図示省略)を介し
て大気に放出される。
【0025】前記エアフローメータ12には、吸気温を
検出するための吸気温センサ100が設けられている。
又、前記排気マニホルド32には、エンジンの排気ガス
中の酸素の量を検出するためのO2 センサ106が設け
られている。
【0026】前記メインスロットル弁14Aは、運転席
に設けられた図示せぬアクセルペダルと連動して回動す
る。前記サブスロットル弁14Bは、エンジンコンピュ
ータがエンジンや自動変速機等の制御を行うときに、エ
ンジントルクを制御するためのものである。
【0027】このメインスロットル弁14A及びサブス
ロットル弁14Bには、それぞれ、その開度を検出する
ためのスロットルセンサ102A、102Bが設けられ
ている。
【0028】前記エンジン本体26のシリンダブロック
26Bには、エンジン冷却水温を検出するための水温セ
ンサ104が配設されている。
【0029】更に、エンジン本体26のクランク軸によ
って回転される軸を有するディストリビュータ38に
は、前記軸の回転からクランク角を検出するためのクラ
ンク角センサ108が設けられており、これからエンジ
ン回転速度が検出されるようになっている。
【0030】又、自動変速機には、その出力軸の回転速
度N0 から車速を検出するための車速ンサ110、自動
変速機の回転メンバの1つであるクラッチC0 の回転速
度Ncoを検出するためのNc0センサ113、及び、シフ
トポジションを検出するためのシフトポジションセンサ
112が設けられている。このクラッチC0 の回転速度
Nc0は、第1速段から第3速段まではタービン回転速度
Nt と同一であるため、この実施例ではタービン回転速
度Nt の検出手段としてこのNc0センサ113を利用し
ている。
【0031】前記の各センサ100、102A、102
B、104、106、108、110、112、113
の出力及びパターンセレクトスイッチ120、オーバー
ドライブスイッチ124、ブレーキランプスイッチ12
2の出力は、エンジンコンピュータ40又は自動変速機
コンピュータ50に入力される。
【0032】エンジンコンピュータ40では、各センサ
からの入力信号をパラメータとして燃料噴射量や最適点
火時期を計算し、該燃料噴射量に対応する所定時間だけ
燃料を噴射するように前記インジェクタ22を制御す
る。又、前記最適点火時期が得られるように、前記イグ
ニッションコイル44を制御する出力を行う。
【0033】又、メインスロットル弁14Aの上流とサ
ージタンク16とを連通させるバイパス通路には、ステ
ップモータで駆動されるアイドル回転速度制御弁42が
設けられており、前記エンジンコンピュータ40から出
力される信号によってアイドル回転速度が制御される。
【0034】この実施例における自動変速機は、スロッ
トルセンサ102A、102B、車速センサ110、あ
るいはNc0センサ(Nt センサ)113等の信号を入力
された自動変速機コンピュータ50によって、予め設定
された変速パターンに従って予め定められた処理を行
い、これにより自動変速機60内の図示せぬソレノイド
S1 〜S3 が駆動・制御され、各クラッチ、ブレーキ等
の係合の組合せが行われて変速制御がなされる。
【0035】このような装置において、前記エンジンコ
ンピュータ40は、前記自動変速機コンピュータ50の
変速情報(変速判断、変速指令、ロックアップクラッチ
係合許可等)を受け、前記サブスロットル弁14Bによ
り、特にアクセルペダルがオンとされたことによるクリ
ープ防止制御の解除時にエンジントルクの低減制御を実
行する。
【0036】図3は、前記サブスロットル弁14Bの開
度θs と、エンジントルクについてのグラフである。こ
のグラフによれば、サブスロットル弁開度θs の変化に
対するエンジントルクの変化の度合は、メインスロット
ル弁開度θm により影響を受けることが判る。
【0037】しかしながら、メインスロットル弁開度θ
m が、例えば15%の場合、サブスロットル弁開度θs
が30%から100%の間ではエンジントルクは略一定
である。メインスロットル弁開度θm が25%の場合
は、サブスロットル弁開度θsが40%から100%の
範囲内ではエンジントルクは略一定である。メインスロ
ットル弁開度θm が60%と100%の場合は、サブス
ロットル弁開度θs が50%から100%の範囲内では
エンジントルクは略一定である。この関係をまとめる
と、図4で示されるようになる。
【0038】この具体的な数字は、個々のエンジン、あ
るいはメインスロットル弁14Aとサブスロットル弁1
4Bの大きさの比率等によって変化するが、サブスロッ
トル弁14Bが特定の所定値以上の範囲ではエンジント
ルクが殆ど変わらないという定性的な傾向は、特に電子
制御エンジンにおいて一般的に認められる現象である。
【0039】そこで、例えば図3、図4において例示し
たようなスロットル弁システムを採用しているエンジン
にあっては、例えばクリープ防止状態とされているとき
(メインスロットル弁開度θm は0%)に予めサブスロ
ットル弁開度θs を30%〜50%付近にまで絞り込ん
でおくことにより、クリープ防止状態におけるエンジン
トルクに影響を与えることなく「待機」することがで
き、しかもアクセルが踏み込まれてメインスロットル弁
14Aがどのように変化したとしても、サブスロットル
弁14Bを閉じ始めるのとほぼ同時にエンジントルクを
急激に低下させることができるようになる。
【0040】図5は、上記実施例装置において具体的に
実行される制御フローを示している。
【0041】図においてステップ201〜206までが
本発明に係るクリープ防止制御の成立条件を判断するス
テップである。
【0042】即ち、この実施例では、 シフトレンジがドライブレンジ(ステップ201)、 アイドル接点信号がオン(ステップ202)、 フットブレーキ信号がオン(ステップ203)、 車速Vが零に近い所定値V0 以下(ステップ20
4)、 エンジン回転速度Ne が所定値Neo以下(ステップ2
05)、 エンジン冷却水温Tが所定値T0 以上(ステップ20
6)、 の全ての条件が成立したときにクリープ防止制御が実行
される。
【0043】ここで、〜の条件は、クリープ防止制
御の実質的成立条件に相当し、及びの条件はフェイ
ルセーフの観点から確認のために検出される条件に相当
する。
【0044】この条件が全て成立すると、ステップ20
7に進んでサブスロットル弁14Bの開度が所定値θs1
まで閉じられる。このθs1は、エンジントルクが低減す
る直前の値に設定されている。
【0045】その後、ステップ208に進んで図示せぬ
フォワードクラッチが解放され、従来周知の方法でニュ
ートラル状態が形成され、クリープ防止状態とされる。
【0046】一方、ステップ201〜206の一つでも
条件不成立が判定された場合にはクリープ防止制御が解
除される。この場合、ステップ201〜206のうちい
ずれの条件が不成立となったかによって解除の仕方が異
なる。
【0047】ステップ202の条件、即ちアイドル接点
がオフ(アクセルペダルの踏込み)とされることによっ
てクリープ防止制御が解除されるときは、ステップ20
9に進んでトルクダウン制御の終了判定、即ちサブスロ
ットル弁14Bの閉制御の終了タイミングが到来したか
否かが判定される。このエンジントルクダウンの終了タ
イミングの判定は、当該トルクダウン制御の成否を決定
する重要なものであるため、ここで少し詳しく説明す
る。
【0048】一般に、サブスロットル弁14Bの復帰指
令が出力されてからエンジントルクが100%出力にま
で回復するには図6の t1 で示される時間がかかる。
【0049】なお、図6において、 t2 は復帰指令から
サブスロットル弁14Bが開き始めるまでの時間、 t3
はサブスロットル弁14Bが開き始めてから全開となる
までの時間、 t4 はサブスロットル弁14Bが全開とな
ってからエンジントルクが100%出力となるまでの時
間をそれぞれ示している。
【0050】クリープ防止状態からアクセルペダルが踏
み込まれることによって当該クリープ防止制御を解除す
るときには、発進時のもたつき感をなくするために、上
記タイムラグ t1 を考慮してサブスロットル弁14Bの
復帰タイミング(トルクダウンの終了タイミング)を設
定する必要がある。
【0051】ところで、終了タイミングが到来した否か
を判定するための方法の一つとして例えば(1)式が成
立するか否かを判断する方法がある。
【0052】Nt <N0 ×i +D …(1)
【0053】ここで、Nt は自動変速機のトルクコンバ
ータのタービン回転速度(クラッチC0 の回転速度Nc
0)、N0 は自動変速機の出力軸回転速度、i は第1速
段のギヤ比、Dは前記タイムラグ t1等を考慮して設定
する定数である。
【0054】実際には、N0 ×i の項は、車速がほぼ零
の状態であるため、自動変速機の出力軸回転速度N0 も
ほぼ零であり、そのためN0 ×i もほぼ零の値に近い。
従って、実質的には定数Dの値によって(1)式の判定
がなされることになる。
【0055】そのため、この定数Dが特定の値に固定さ
れていると、次のような問題が発生する恐れがある。
【0056】即ち、クリープ防止制御が実行されている
状態では、タービン回転速度Nt はエンジン回転速度よ
りも若干低い値となっている。そのため、エンジン回転
速度が例えばエアコンのオン、オフ等に依存して異なっ
ていると、それに伴なってタービン回転速度Nt も異な
った値で回転していることになる。
【0057】今、定数Dの値をタービン回転速度Nt が
高い状態(例えばエアコンがオンとれさている状態)に
適合するように設定したとすると、タービン回転速度N
t が低い状態(例えばエアコンがオフの状態)では、図
7に示されるように、アイドル接点がオンからオフと変
化した時点で直ちに(1)式が成立してしまい、フォワ
ードクラッチの係合が全く進行しないうちにサブスロッ
トル弁14Bが開かれてしまうことになる。
【0058】この結果、フォワードクラッチの係合はエ
ンジントルクが低下されない状態で実行されることにな
り、アクセルペダルが踏み込まれていることと相俟って
該フォワードクラッチの摩擦材への熱負荷が増加し、耐
久性が問題となる。逆に、クリープ防止制御中のタービ
ン回転速度Nt が低い状態に適合するように定数Dの値
を設定した場合には、エアコン等がオンとされてタービ
ン回転速度Nt が高い状態ではサブスロッル弁14Bの
復帰のタイミングが遅れてしまうため、発進時のもたつ
き感が発生することになる。
【0059】そこで、このような(1)式によってトル
クダウンの終了時期を決定するときには、図8に示され
るように、ニュートラル防止制御中のタービン回転速度
Ntあるいはアイドル接点がオンからオフとなったとき
のタービン回転速度Nt の値に基づいて、当該定数Dを
D1 〜D2 の範囲で変更するようにすると良い。この結
果、ニュートラル防止制御が解除されるときのタービン
回転速度Nt の如何に拘らず、良好なタイミングでエン
ジントルクダウンの終了時期を判定し、サブスロッル弁
14Bを開く旨の指令を出すことができるようになる。
【0060】ところで、出願人がこのトルクダウンの終
了時期の判定に関連してクリープ防止制御中のタービン
回転速度Nt が高いときと低いときとでそれぞれ(1)
式の定数Dの値の最適値を実験・調査したところ、トル
クダウンの終了時期(サブスロットル弁の復帰タイミン
グ)として(2)式によることがより適当であることが
判明した。
【0061】ΔNt /Δt >E …(2)
【0062】ここで、ΔNt はタービン回転速度Nt の
変化量、Δt は当該変化量を呈するのに要した時間であ
る。即ち、ΔNt /Δt は単位時間当りのタービン回転
速度Nt の変化量を示していることになる。
【0063】この(2)式は、定性的にはフォワードク
ラッチの係合開始を判定するものであり、より具体的に
は、この(2)式はエンジントルクに応じた所定のフォ
ワードクラッチのトルク容量が得られたときに成立する
ものであるため、ニュートラル防止制御中のタービン回
転速度Nt が変化しても、所定のタイミングでサブスロ
ッル弁14Bの復帰が可能となる。なお、この定数E
は、本発明によってもなお生じる応答遅れ等を考慮して
実験的に求められる。
【0064】図5の制御フローの説明に戻る。
【0065】ステップ202の条件が不成立となること
によって(アクセルペダルが踏み込まれたことによっ
て)、クリープ防止制御が解除されるときは、まずステ
ップ209に進んで今詳しく説明したような方法でトル
クダウンの終了時期(サブスロットル弁14Bの復帰開
始時期)が判定される。当初は、この判定は、「NO」
となるため、ステップ210へと進む。
【0066】ステップ210では、クリープ防止制御の
解除時におけるトルクダウン制御を実行するべく、サブ
スロットル弁14Bの開度を所定値θs2まで閉じる。こ
れにより、速やかにトルクダウンが実行される。
【0067】ステップ212では、第1速段を形成する
べく、フォワードクラッチを係合させる指令が出され
る。
【0068】やがて、フォワードクラッチの係合が進
み、ステップ209において前述(1)式又は(2)式
が成立したと判定されると、ステップ211に進んでサ
ブスロットル弁14Bが全開とされ、トルクダウン制御
が終了される。即ち、この実施例によれば、フォワード
クラッチはエンジントルクが低減させられている状態で
係合できるようになるため、小さな変速ショックで早く
完全係合することができ、しかも、最適なタイミングで
エンジントルクが復帰させられるため、係合完了と同時
に速やかな発進が可能となるものである。
【0069】一方、クリープ防止制御がステップ203
〜206のいずれかが不成立となることによって解除さ
れるときは、まずステップ214に進んでフォワードク
ラッチが完全係合に至ったか否かが判定される。この判
定は、(3)式が成立するか否かを判定すれば良い。
【0070】Nt <N0 ×i +F …(3)
【0071】ここで、Fは、零に近い定数である。この
式は、フォワードクラッチが完全に係合すると、タービ
ン回転速度Nt がN0 ×i に等しくなることに基づいて
いる。
【0072】当初は完全係合に至っていないと判断され
るため、ステップ217に進んでサブスロットル弁14
Bが全開とされ、次いでステップ218でフォワードク
ラッチがなましつつ係合させられる。
【0073】即ち、アクセル以外の要因によってクリー
プ防止制御が解除されるときは、発進の応答性が要求さ
れておらず、しかも発生しているエンジントルクも低い
ため、フォワードクラッチがなましつつ係合させられ、
特にエンジンのトルクダウンは実行されない。
【0074】やがて、ステップ214において完全係合
に至ったと判定されると、フローは209へと進むが、
既に完全係合に至っている状態であるため、ここでの判
定は必ず「YES」となり、ステップ211に進んでサ
ブスロットルが全開とされると共に、ステップ212で
フォワードクラッチの完全係合が維持されるようになっ
ている。
【0075】なお、シフトレンジがドライブレンジでな
いと判断されたときには、ステップ213あるいはステ
ップ216へと進むようになっている。シフトレンジが
ドライブレンジでないときには、クリープ防止制御は実
行されない。即ち、ステップ214においてフォワード
クラッチが完全係合し終わったかどうかが判定され、係
合中であるときにはステップ217に進んで、サブスロ
ットル弁14Bが全開とされると共に、ステップ218
でフォワードクラッチがゆっくりと係合させられる。な
お、係合が終了するとフローはステップ214から20
9、211、212と進み、フォワードクラッチの完全
係合が維持される構成とされている。
【0076】一方、シフトレンジがドライブレンジでも
2レンジでもLレンジでもないと判定されたときには、
ステップ219に進んでサブスロットル弁14Bが全開
とされると共に、前進レンジでないため、ステップ22
0でフォワードクラッチが完全解放される。
【0077】この実施例によれば、クリープ防止状態と
されているときに予めサブスロットル弁14Bをエンジ
ントルクに影響のない所定値θs1まで閉じて、いわゆる
待機状態を形成するため、クリープ防止制御の解除と共
にサブスロットル弁を更に所定値θs2まで閉じることに
より、応答性良くエンジントルクを低減することができ
る。
【0078】なお、前記所定値θs1、θs2の具体的な
値、及びその閉じ速度は、 定数、 メインスロットル弁14Aの開度θm をパラメータと
するマップ、 メインスロットル弁14Aの開度θm とエンジン回転
速度Ne をパラメータとするマップ、 メインスロットル弁14Aの開度θm とサブスロット
ル弁14Bの開度θs とエンジン回転速度Ne とにより
算出されるエンジントルクを一定とするようにフィード
バック制御を行った値、 等により、エンジントルクを十分に且つ支障なく低減で
きるように、それぞれ決定する。
【0079】サブスロットル弁14Bを全開とするとき
の速度は、前記、及びサブスロットル弁をパラメ
ータとしたマップ値、のいずれの方法による値でもよ
い。
【0080】なお、上記実施例装置においては、メイン
スロットル弁14Aの他にサブスロットル弁14Bを設
け、このサブスロットル弁14Bを電子的に制御するよ
うにしていたが、1個のメインスロットル弁のみをアク
セル開度に依存して電子制御するようにしたシステムに
も本発明を適用することが可能なのは自明である。
【0081】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、エ
ンジントルクを低減する手段としてスロットル弁を閉じ
る方法を採用したため、頻繁にクリープ制御が実行され
ても、そのために排気温が上昇したり、排ガス成分上問
題が生じ易くなるような事態を全く起こすことなく、し
かも十分にエンジントルクを低減することができるよう
になる。
【0082】又、この場合に従来懸案となっていた応答
性についても、これを大幅に改良することができ、ほぼ
ニュートラル状態でのアクセル踏み込みによるエンジン
の噴き上りに対し十分対応できるようになるという優れ
た効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の要旨を示すブロック図であ
る。
【図2】図2は、本発明の実施例が適用された自動変速
機及びエンジンの一体制御装置の全体スケルトン図であ
る。
【図3】図3は、サブスロットル弁開度θs とエンジン
トルクとの関係を示した線図である。
【図4】図4は、メインスロットル弁開度θm とエンジ
ントルク不変の下限サブスロットル弁開度θs の関係を
示した線図である。
【図5】図5は、上記実施例装置において実行される制
御フローを示す流れ図である。
【図6】図6は、サブスロットル弁を復帰させるときの
エンジントルクの応答を示した線図である。
【図7】図7は、(1)式の定数Dを特定の値に固定し
たときの不具合を示す線図である。
【図8】図8は、定数Dを変化させるときの例を示す線
図である。
【符号の説明】
14A…メインスロットル弁、 14B…サブスロットル弁、 26…エンジン本体、 102A、102B…スロットルセンサ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動変速機のシフトレンジが前進走行レン
    ジとされているときであっても、所定の条件が成立した
    ときにはニュートラル状態を形成してクリープを防止す
    ると共に、このクリープ防止状態から通常状態に復帰す
    る際に、スロットル弁を閉じることによってエンジント
    ルクを低減するように構成した車両のクリープ防止制御
    の解除装置において、 前記クリープ防止状態とされたか否かを検出する手段
    と、 前記クリープ防止状態とされたときに、予めエンジント
    ルクに略影響のない所定値までスロットル弁を閉じるよ
    うに指令する手段と、 前記エンジントルクの低減を実行すべき条件が成立した
    か否かを判定する手段と、 前記エンジントルクの低減を実行すべき条件が成立した
    ときに、該エンジントルクの低減のために前記スロット
    ル弁を更に閉じるように指令する手段と、 を備えたことを特徴とする車両のクリープ防止制御の解
    除装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7328094B2 (en) 2003-07-22 2008-02-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle take-off control apparatus and method
DE112011100173T5 (de) 2010-03-31 2012-10-31 Aisin Aw Co., Ltd. Steuervorrichtung eines automatikgetriebes

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7328094B2 (en) 2003-07-22 2008-02-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle take-off control apparatus and method
US7536248B2 (en) 2003-07-22 2009-05-19 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle take-off control apparatus and method
DE112011100173T5 (de) 2010-03-31 2012-10-31 Aisin Aw Co., Ltd. Steuervorrichtung eines automatikgetriebes
US8725373B2 (en) 2010-03-31 2014-05-13 Aisin Aw Co., Ltd. Control device of automatic transmission

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