JPH0565618B2 - - Google Patents

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JPH0565618B2
JPH0565618B2 JP59206942A JP20694284A JPH0565618B2 JP H0565618 B2 JPH0565618 B2 JP H0565618B2 JP 59206942 A JP59206942 A JP 59206942A JP 20694284 A JP20694284 A JP 20694284A JP H0565618 B2 JPH0565618 B2 JP H0565618B2
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JP
Japan
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plasma
napped
fluorine
treatment
product
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JP59206942A
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JPS6189372A (ja
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Akira Nishino
Yoshikazu Kondo
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は外観及び風合に優れ且つ良好な撥水性
を有する立毛製品の撥水加工方法に関する。 (従来の技術) 天然の高級な毛皮は精密な構造を有しており、
それに類似した外観、風合等を有する獣毛調の立
毛製品が広く使用されている。 これらの立毛製品に撥水性を付与する方法に
は、従来からシリコーン系撥水剤又はフツ素系撥
水剤など単独又は2種以上併用してコーテイング
などの方法が行われている。例えば特開昭53−
81799号公報のフツ素系の撥水剤にシリコンを添
加混合した処理液を処理する方法、特開昭54−
55697号公報のシリコンなどの撥水剤の水系液で
処理後、フツ素系の撥水剤の有機溶剤溶液で処理
する方法、特公昭55−1893号公報のメチルハイド
ロジエンシロキサンとアミノシロキサンを配合し
た処理液を付与する方法などが挙げられる。 従来の撥水性を付与する方法は液状の処理剤を
用いて湿式で処理され乾燥、熱処理などの工程を
経て撥水性が付与される。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら従来の含浸方法では処理剤の量と
粘度の調節が非常にむずかしく、柔軟性の低下、
繊維のからみ、直立性の低下、膠着などの処理後
の外観、風合がそこなわれる。又、処理液をスプ
レーなどで塗布する場合も同様の欠点が生じたり
立毛繊維の根元まで均一塗布することは困難であ
り、充分で且つ均一な撥水性が得られない。特に
獣毛調の立毛製品の場合には太さ約1デニールの
長さ10mm前後の綿毛が密集しているので均一な撥
水処理が困難である。 本発明者は、このような現状に鑑み鋭意研究し
た結果、従来の湿式法による撥水加工法に替つ
て、プラズマを用いた乾式法による撥水加工法を
用いることにより、極めて容易に安定的に均一で
且つ良好な撥水性を付与することを見出し本発明
に到達した。 本発明の目的は外観及び風合に優れ且つ均一で
良好な撥水性を有する立毛製品の撥水加工法を提
供するにあり、他の目的は、プラズマを用いた乾
式法により従来の工程を簡略化及び安定化した撥
水加工方法を提供するにある。 すなわち、本発明の方法はプラズマ重合の特性
を充分に利用した方法であり、被処理物の形状が
極めて複雑な形状に対しても容易に処理する事が
可能であり、又、得られたプラズマ重合膜は基体
との接着性がよく、モノマー一基体の流量、減圧
度、処理時間などの調整で容易にその厚さを制御
しうる特徴を有し、さらにモノマーガスの組み合
せで種々の目的とする性能を発揮できるものであ
る。 (問題点を解決するための手段) 本発明の立毛製品の撥水加工方法は、プラズマ
処理装置中にキヤリアガスとともに含フツ素化合
物を気体で導入し、次いで天然又は人造繊維より
なる立毛製品の立毛面を含フツ素化合物の活性化
したプラズマに接触させることにより、該立毛の
表面にプラズマ重合ポリマーの薄膜を形成せしめ
ることを特徴とする。 本発明方法において用いる立毛製品を構成する
繊維としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
アクリロニトリル、ポリビニル系、ポリオレフイ
ン系、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リウレタンなどおよびそれらの改質ポリマーから
なる合成繊維又はそれらの複合繊維、レーヨンな
ど再生繊維、その他あらゆる人造繊維及び綿、羊
毛、絹などの天然繊維が挙げられ、中でも特にポ
リエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル
などの繊維が好適である。繊維の太さ、断面形
状、複合形態、繊維長、クリンプの有無、ボイド
の有無などについては目的に合わせて適宜選択す
ればよい。 立毛製品としては、その製造方法より、電気植
毛法、スライバーニツテイング法、パイル編織
法、タフテイング法又はニードルパンチ後の起毛
などの方法があるが、いずれの方法による立毛製
品であつてもさしつかえなく、立毛製品の厚み、
目付け、立毛の長さなどは適宜選択することがで
きる。特に細くて短い綿毛(例べば太さ1デニー
ル、長さ10mm前後の立毛)と太くて長い刺毛(例
えば実施例1のように太さ10デニール、長さ39
mm、かつ先端が細化された立毛)とからなる獣毛
調の立毛製品の場合には、本発明の加工方法が有
効であり、立毛の根元部分までにも均一に撥水処
理を施こすことができる。又、ポリウレタン系、
ゴム系、アクリル酸エステル系などの高分子弾性
体の使用も何らさしつかえなく同様に取り扱うこ
とも可能である。 本発明で使用する含フツ素化合物は必ずしも2
重結合の存在の必要はなく、多くの含フツ素化合
物を選ぶことができ、減圧下で気体状態のモノマ
ーを反応装置内に供給する。この様な含フツ素化
合物としては、例えば四フツ化メタン、トリフロ
ロメタン、ジフロロメタン、ヘキサフロロエタ
ン、テトラフロロエタン、ジクロロトリフロロエ
タン、四フツ化エチレン、トリフロロエチレン、
ジフロロエチレン、ヘキサフロロプロピレン、フ
ツ化ビニル、フツ化ビニリデン、トリフロロベン
ゼン、ヘキサフロロベンゼン、フツ化アルキル
(メタ)アクリレートなどである。特に好ましい
含フツ素化合物は四フツ化エチレン、フツ化ビニ
リデンである。含フツ素化合物は単独で使用して
もよく、又例えば有機ケイ素化合物との混合ガス
として使用してもよい。又有機ケイ素化合物でプ
ラズマ重合後さらに含フツ素化合物でプラズマ重
合してもよく、併用する化合物は目的に応じて適
宜選択できる。 本発明において用いられるプラズマは非平衡プ
ラズマ、特にグロー放電による低温プラズマが好
ましい。このような低温プラズマは通常減圧下
100トール以下の圧力下にある気体に適当な電圧
を加えることによつて得られる。好ましくは、プ
ラズマを0.01〜100トールの減圧下、10〜50ワツ
トの印加電圧で得ることがよく、この範囲の条件
にて良好な重合膜が得られる。0.01トール以下の
減圧ではプラズマ重合速度が極めて遅く、一般に
パウダー状の重合物となり、100トール以上の圧
力ではプラズマを維持することが困難となる。
又、10ワツト以下の印加電圧ではプラズマ重合速
度が遅く、且つプラズマの維持及び安定したプラ
ズマが得にくい。500ワツト以上の印加電圧では、
被処理物である立毛製品が変色、焼け焦げなど外
観を損つたりして好ましくない。減圧度と印加電
圧は立毛製品の組成、構造などの差、被処理物の
位置、電極の位置、ガスの導入方法などの違いに
より適宜選択する。プラズマを発生させる気体は
含フツ素化合物の気体であつても、窒素、アルゴ
ン、水素、ヘリウム、酸素など任意の気体をあら
かじめプラズマ化させ次いでプラズマ重合性モノ
マーを活性化するいわゆるアフターグローの方法
であつても、又それらの混合ガスでもよい。 プラズマを発生させる周波数に関しては制限は
なく、例えば13.56MHzのラジオ周波数の市販プ
ラズマ発生装置を用いて印加することができる。
この電源としては外部又は内部平行電極板あるい
はコイル状電極を用いることができる。被処理物
は通常電極間に設置するが立毛面をプラズマと接
触させ、該接触表面にプラズマ重合ポリマーの薄
膜を形成させることができる。 (発明の効果) 本発明のプラズマ重合による立毛製品の撥水加
工方法は、従来の湿式による撥水加工方法に比べ
て、 (1) 立毛製品の外観を損うことなく、良好な風合
殊にぬめり感を付与することができる、 (2) 複雑な形状にも対応でき、立毛の根元部分迄
にも均一に処理しうる、 (3) プラズマ重合薄膜は立毛製品の立毛部と接着
性がよく機械的強度が優れている、 (4) 処理後の耐薬品性が優れている、 (5) 処理量はモノマー気体の流量、処理時間、減
圧度などの調整で容易に対応できる、 などの優れた利点を有しておる。 (実施例) 以下、本発明を実施例にてさらに詳細に説明す
る。尚、実施例中の撥水度はJIS−L−1096スプ
レー法により測定を行つた。%は特に記載のない
限り重量比率とする。 実施例 1 1.5%の酸化チタンを含有したポリエチレンテ
レフタレート(PET)を紡糸、延伸、熱処理し
た断面が長径/短径=2/1の扁平な210d/10f
のフイラメントをY1とする。1.8%の酸化チタン
を含有するナイロン6と0.7%の酸化チタンを含
有するPETが1/2で放射状複合紡糸され延伸、
熱処理した100d/24fフイラメントをY2とする。 Y1をパイル系にY2を地糸に用いて、カツトパ
イル長39mm、植毛密度67ケ所/cm2のパイル編物を
得た。次いで4%苛性ソーダ水溶液で減量処理
し、ベンジルアルコールで収縮後、特開昭57−
121643合公報に記載の遠心加工法で立毛の先端を
細化後、染色、脱色、弾性体含浸を行い毛皮様立
毛製品を得た。 この立毛製品の立毛面を上にして第1図に示す
装置内の基板上9に設置したのち、まず装置内を
0.05トールに脱気し、次いで基板を冷却装置6に
て−30℃に冷却した。キヤリアガス導入部7より
3ml/minの四フツ化エチレンをモノマー容器を
経由してモノマーガス導入部8及びコツク8′よ
り装置内に導入し、排気部のコツク5′により装
置内の真空度を0.6トールに調整する。約5分間
モノマーガスを流した後、あらかじめマツチング
を取つておいた電極に13.56MHzの高周波を30W
の電力で印加しプラズマを発生させる。プラズマ
処理時間を10分間及び60分間の2種類の処理を行
つた。 なお比較のために、四フツ化エチレンのガスを
導入しプラズマを発生させずに前記と同様に60分
間処理を行つた。 得られた処理品の性能を第1表に示す。プラズ
マ処理品の外観は処理前と何ら変りなく、良好な
撥水性とぬめり感が得られた。しかしプラズマを
発生させなかつたものは風合いの改善はなく、ま
た十分な撥水性も示さない。
【表】 比較例 1 比較の為に、フツ素樹脂系撥水撥油剤のエマル
ジヨン(濃度3%)の水溶液中に実施例1の立毛
製品を浸漬し、次いでマングルを用いて絞り80%
のピツクアツプにした。次いで、120℃1分にて
乾燥、160℃2分にてキユアリングを行つた。 処理物の品質は、樹脂の付着斑や毛並の乱れが
大きいため、更にシヤーリング工程を通さねばな
らなかつた。又、樹脂の接着性も充分でなく、ド
ライクリーニングにより容易に脱落するなど、外
観や風合が損われており、また撥水性の耐久性も
不良であつた。 実施例 2 実施例1の立毛製品を実施例1と同様に設置
し、脱気及び冷却した。次にキヤリアガス導入部
より5ml/minの四フツ化エチレンをモノマー容
器内の30℃のオクタメチルシクロテトラシロキサ
ンに導入しバブリングを行い、モノマー蒸気を装
置内に導入し、真空度を0.8トールに調節する。
約5分間モノマー蒸気を流した後、あらかじめマ
ツチングを取つておいた電極に13.56MHzの高周
波を50Wの電力で印加しプラズマを発生させる。
プラズマ重合を行い、処理時間5分間と30分間の
2種類の処理を行つた。 なお比較のために、上記の方法で四フツ化エチ
レン及びオクタメチルテトラシロキサンの蒸気を
導入しプラズマを発生させずに30分間処理を行つ
た。 得られた処理品の性能を第2表に示す。プラズ
マ処理品の外観は、処理前と何ら損うことなく、
良好な撥水性とぬめり感が得られた。プラズマを
発生させなかつたものは風合いの改善はなく、ま
た十分な撥水性も示さない。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用される立毛製品の撥水加
工を行う為の低温プラズマ処理装置の一例を示す
ものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 プラズマ処理装置中にキヤリアガスとともに
    含フツ素化合物を気体で導入し、次いで天然又は
    人造繊維よりなる立毛製品の立毛面を含フツ素化
    合物の活性化したプラズマに接触させることによ
    り、該立毛の表面にプラズマ重合ポリマーの薄膜
    を形成せしめることを特徴とする立毛製品の撥水
    加工方法。 2 人造繊維を形成する重合体がポリアミド、ポ
    リエステル又はポリアクリロニトリルである特許
    請求の範囲第1項記載の加工方法。 3 立毛製品が毛皮様立毛製品である特許請求の
    範囲第1項記載の加工方法。 4 プラズマを0.01〜100トールの減圧下、10〜
    500ワツトの印加電圧で発生せしめる特許請求の
    範囲第1項記載の加工方法。
JP20694284A 1984-10-02 1984-10-02 立毛製品の撥水加工方法 Granted JPS6189372A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE10015555A1 (de) * 2000-03-30 2001-10-18 Eybl Internat Ag Krems Leder und dessen Zurichtung
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JPS54126276A (en) * 1978-03-24 1979-10-01 Agency Of Ind Science & Technol Treatment of porous sheet

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