JPH0565360A - 真空成形性に優れたポリエチレン系樹脂発泡体 - Google Patents

真空成形性に優れたポリエチレン系樹脂発泡体

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JPH0565360A
JPH0565360A JP22915491A JP22915491A JPH0565360A JP H0565360 A JPH0565360 A JP H0565360A JP 22915491 A JP22915491 A JP 22915491A JP 22915491 A JP22915491 A JP 22915491A JP H0565360 A JPH0565360 A JP H0565360A
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JP
Japan
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resin
resin component
foam
weight
parts
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Application number
JP22915491A
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English (en)
Inventor
Takaaki Kenmotsu
孝明 監物
Shigeru Tokuda
繁 徳田
Yasuhiro Enomoto
康宏 榎本
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来の架橋ポリエチレン系樹脂発泡体の優れた
柔軟性、耐熱性、緩衝性を保有すると共に、真空成形
性、特に深絞り性に優れたポリエチレン系樹脂発泡体を
提供すること。 【構成】樹脂部分が下記の第1樹脂成分10〜60重量
部と、下記の第2樹脂成分90〜40重量部からなり、
ゲル分率が46〜60%で、且つ成形絞り比特性が0.
85以上であることを特徴とするポリエチレン系樹脂発
泡体。 第1樹脂成分:中低圧法直鎖状低密度ポリエチレン、 第2樹脂成分:極性エチレン共重合体単独、又はこれと
高圧法分岐状低密度ポリエチレンとの混合物(但し、極
性エチレン共重合体の含有率は2〜20重量%)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は均一微細な気泡を有し、
且つ真空成形性に優れたポリエチレン系樹脂発泡体に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン系樹脂を用いた発泡シート
としては、従来、無架橋発泡シートおよび架橋発泡シー
トが知られている。無架橋発泡シートは、ポリエチレン
に揮発性発泡剤を混練し、これを押出発泡させたもので
ある。また、架橋発泡シートは、ポリエチレンに熱分解
型発泡剤を混練し、電子線又は有機過酸化物によって架
橋せしめた後に発泡させたものである。このうち、架橋
されたポリエチレン発泡シートは、架橋していない発泡
シートに比べて耐熱性が改善され、しかも熱加工性が良
いという特徴があるため、色々な形に熱加工して使用さ
れている。
【0003】熱加工のうちでも特に真空成形して使用す
る用途においては、有機過酸化物を用いて架橋発泡せし
めた発泡シートが好ましく、このような製品は家電製品
のカバーや自動車の内装材等に広く使用されている。こ
のような真空成形性を有する発泡体は、特開昭57−2
02326号公報、特開昭62−149737号公報、
特開昭62−34929号公報により公知である。
【0004】特開昭57−202326号公報において
は、比較的架橋性の良好な低密度ポリエチレンと、架橋
性の低い直鎖状ポリエチレンまたは中密度ポリエチレン
を必須成分とするブレンドポリマーからなる発泡体が提
案されている。しかし、この発泡体は、該ブレンドポリ
マーからシートを成形する際に、両成分の均一な分散が
困難であるため、架橋ムラが発生し易い。且つ、長尺シ
ート状発泡体の製造においては粗大気泡が発生し、真空
成形時に気泡破れ又は表面荒れを生ずるという問題があ
った。
【0005】この問題を解決する方法として、特開昭6
2−149737号公報、特開昭62−34929号公
報に記載の技術が公知である。しかし、最近の真空成形
では過酷な成形条件を課されることが多くなり、従来程
度の真空成形性では、成形時に発泡シート表面に穴があ
いたり、亀裂が発生するといった問題が出て来た。特
に、深絞り性を要求される金型を用いた真空成形におい
ては、特開昭62−34929号公報に開示されている
ような、絞り比特性0.60〜0.84の範囲内のもの
では成形不良が多く発生してしまう問題があった。
【0006】従って、ポリエチレン系樹脂発泡体の真空
成形性を更に改善することが強く要求されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたもので、その課題は、真空成形性(特に深
絞り性)の優れたポリエチレン系樹脂発泡体を提供する
ことである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明のポリエチレン
系樹脂発泡体は、樹脂部分が下記の第1樹脂成分10〜
60重量部と、下記の第2樹脂成分90〜40重量部か
らなり、ゲル分率が46〜60%で、且つ成形絞り比特
性が0.85以上であることを特徴とするものである。
【0009】第1樹脂成分:中低圧法直鎖状低密度ポリ
エチレン、 第2樹脂成分:極性エチレン共重合体単独、又はこれと
高圧法分岐状低密度ポリエチレンとの混合物(但し、極
性エチレン共重合体の含有率は2〜20重量%) なお、成形絞り比特性とは、直径Dおよび深さHの垂直
円筒状の雌型上において最適加熱条件で加熱し、真空成
形機を用いてストレート成形したときに、発泡体が破れ
ることなく、円筒状に伸長される限界でのH/Dの値を
いう。
【0010】以下、本発明の詳細を説明する。
【0011】本発明者らは、従来の架橋ポリエチレン系
樹脂発泡体の優れた特性、例えば柔軟性、耐熱性、緩衝
性を保有すると共に、真空成形性、特に深絞り性に優れ
たポリエチレン系樹脂発泡体について鋭意研究を行って
きた。その結果、上記の第1樹脂成分と第2樹脂成分と
の合計100重量部に対して、第1樹脂成分を10〜6
0重量部配合した組成物を発泡体材料として使用した場
合に、本発明の優れた真空成形性をもつ発泡体が実現で
きることを見い出した。
【0012】本発明において、第1樹脂成分として用い
る中低圧法直鎖状低密度ポリエチレン(以下LLDPE
と呼ぶ)は、圧力1〜100atm、温度30〜250
℃の下で、触媒を使用した液相溶液法、液相スラリー
法、気相法等によって、エチレンとα−オレフインとを
共重合して製造されたものである。このLLDPEは、
好ましくは、そのメルトインデックスが1.0〜12.
0g/10分の範囲内のもので、更に好ましくは、エチ
レンと1−オクテンとの共重合体である。
【0013】本発明において、第2樹脂成分として用い
られる極性エチレン共重合体とは、極性のペンダント基
を有するエチレン共重合体であり、例えば、エチレン/
酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸/酢酸ビニ
ル3元共重合体、エチレン/アクリル酸メチル共重合
体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/
アクリル酸共重合体などを用いることができる。
【0014】本発明において、第2樹脂成分として用い
る高圧法分岐状低密度ポリエチレン(以下、LDPEと
呼ぶ)は、圧力1500〜2500atm、温度120
〜250℃の下で、ラジカル重合によって製造されたも
のである。このLDPEのメルトインデックスは、好ま
しくは、0.1〜5.0g/10分の範囲である。
【0015】本発明における第2樹脂成分として、極性
エチレン共重合体とLDPEとの混合物を用いる場合
は、その極性エチレン共重合体の含有率を2〜20重量
%とする必要がある。これは、第1および第2樹脂成分
の混合物中において、極性コモノマー含量を所定の好ま
しい範囲に設定するためである。
【0016】第2樹脂成分の望ましい配合量は、第1樹
脂成分と第2樹脂成分との合計100重量部に対して、
極性モノマー含量の合計が0.5〜15重量部となる量
である。極性コモノマー含量がこれより少ないと、発泡
体製造時の発泡性能が低下し、表面状態が悪くなる。の
みならず、真空成形時の加熱時間が長くなり、表面の肌
荒れが生じる。逆に、極性コモノマー含量がこれより多
いと、真空成形時における型への粘着性や熱安定性が低
下する。
【0017】本発明のポリエチレン系樹脂発泡体では、
そのゲル分率を46〜60%の範囲内とする。ゲル分率
が46%未満では、耐熱性が低下する。また、真空成形
時に型に粘着し、成形終了後に型から離れにくくなる。
逆に、ゲル分率が60%以上では、高温時の伸び率が低
下するため、絞り比特性が0.85以下となり、深絞り
が困難となる。
【0018】上記の要件を満たすことにより、本発明の
ポリエチレン系樹脂発泡体は、従来の架橋ポリエチレン
系樹脂発泡体の優れた柔軟性、耐熱性、緩衝性を保有す
ると共に、成形絞り比0.85以上の優れた真空成形性
を達成することができる。
【0019】次に、本発明による真空成形性に優れたポ
リエチレン系樹脂発泡体を得るための望ましい方法につ
いて説明する。
【0020】この望ましい方法では、上記第1樹脂成分
と第2樹脂成分を混合した合計100重量部の樹脂組成
物に対して、熱分解型発泡剤10〜30重量部、有機過
酸化物0.3〜3重量部を混合した後、加熱せしめる。
別の方法として、有機過酸化物を用いずに電子線を照射
して架橋せしめた後、加熱して発泡体を得る方法があ
る。しかし、この方法ではゲル分率が46%未満となり
易いため、好ましくない。
【0021】熱分解型発泡剤としては、分解温度が16
5〜185℃の範囲内にあるものが好ましい。その例と
して、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレ
ンテトラミンが挙げられる。必要に応じ、例えばステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛のよう
な分解助剤を添加してもよい。
【0022】また有機過酸化物としては、例えばジクミ
ルパーオキサイド、ジーt−ブチルパーオキサイド、t
−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が用い
られる。必要に応じ、架橋助剤として、例えばジビニル
ベンゼン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレートを添加してもよい。
【0023】また本発明における樹脂組成物中には、架
橋や発泡等に妨害にならない限り、熱安定剤、抗酸化
剤、着色剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、防カビ剤、
防菌剤、充填剤等を加えることができ。
【0024】
【発明の効果】上記のよう、本発明のポリエチレン系樹
脂発泡体は真空成形性に優れ、特に深絞りを可能にした
ものである。従って、従来の架橋ポリエチレン系樹脂発
泡体では成形出来なかったような深絞り性を要求される
分野にも広く使用されるため、その工業的な価値は極め
て大である。
【0025】
【実施例】
実施例1〜2及び比較例1〜4 表1に示すように、既述した第1樹脂成分および第2樹
脂成分からなるPE樹脂組成物100重量部に対して、
発泡剤としてアゾジカルボンアミド15重量部、架橋剤
としてジクミルパーオキサイド0.8重量部を混合し
た。これを40mmφの押出機にかけて厚さ1.5mmのシ
ート状に成形した後、220℃の熱風炉内で加熱して発
泡させた。得られた発泡体の肉厚、密度、ゲル分率、絞
り比特性を測定し、その結果を表1に併記した。
【0026】
【表1】
【0027】なお、各測定項目についての測定は、以下
に示す方法で行なった。
【0028】(1) 肉厚、密度:JISK6767によ
る。
【0029】(2) ゲル分率:細断した発泡体約0.2g
を採取し、これを精秤する(w1 とする)。この精秤し
た発泡体を120℃のキシレン中に24時間浸漬処理し
たのち、不溶部を取り出し、真空乾燥後に精秤する(w
2 とする)。w1 とw2 の値から、次式に従ってゲル分
率を算出した。
【0030】ゲル分率=[w2 /w1 ]×100(%) (3) 成形絞り比特性 真空成形機を用い、直径Dおよび深さHの垂直円筒状の
雌型上において最適加熱条件で加熱し、ストレート成形
した。そのとき、発泡体が破れることなく、円筒状に伸
長される限界でのH/Dをもって成形絞り比特性とし
た。なお、D=30mmである。
【0031】実施例3〜5及び比較例5〜8 表2に示すように、第1樹脂成分および第2樹脂成分か
らなるPE樹脂組成物100重量部に対し、発泡剤とし
てアゾジカルボンアミド15重量部、架橋剤としてジク
ミルパーオキサイド0.6重量部、架橋助剤としてトリ
メチロールプロパントリアクリレート0.5重量部を混
合した。これを40mmφ押出機にかけてて厚さ1.5mm
のシート状に成形した後、220℃の熱風炉内で加熱し
て発泡させた。体を得た。得られた発泡体の肉厚、密
度、ゲル分率、絞り比特性を測定し、その結果を表2に
示した。なお、比較例8では良好な発泡体が得られなか
った。
【0032】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂部分が下記の第1樹脂成分10〜6
    0重量部と、下記の第2樹脂成分90〜40重量部から
    なり、ゲル分率が46〜60%で、且つ成形絞り比特性
    が0.85以上であることを特徴とする真空成形性の優
    れたポリエチレン系樹脂発泡体。 第1樹脂成分:中低圧法直鎖状低密度ポリエチレン、 第2樹脂成分:極性エチレン共重合体単独、又はこれと
    高圧法分岐状低密度ポリエチレンとの混合物(但し、極
    性エチレン共重合体の含有率は2〜20重量%)
  2. 【請求項2】 前記第2樹脂成分の構成部分として供給
    される極性モノマーの含量が、前記樹脂部分100重量
    部に対して0.5〜15重量部である請求項1に記載の
    ポリエチレン系樹脂発泡体。
JP22915491A 1991-09-09 1991-09-09 真空成形性に優れたポリエチレン系樹脂発泡体 Pending JPH0565360A (ja)

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