JPH0565322A - 熱硬化性樹脂組成物及びこの樹脂組成物を用いた積層板の製造方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及びこの樹脂組成物を用いた積層板の製造方法

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JPH0565322A
JPH0565322A JP22449391A JP22449391A JPH0565322A JP H0565322 A JPH0565322 A JP H0565322A JP 22449391 A JP22449391 A JP 22449391A JP 22449391 A JP22449391 A JP 22449391A JP H0565322 A JPH0565322 A JP H0565322A
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JP
Japan
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resin
thermosetting resin
peroxydicarbonate
curing
resin composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP22449391A
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English (en)
Inventor
Akinori Hanawa
明徳 塙
Mitsuo Yokota
光雄 横田
Takeyuki Tonoki
健之 外木
Yoshinori Sato
義則 佐藤
Akira Shimizu
明 清水
Kazuo Kobayashi
和夫 小林
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
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  • Polymerization Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層板の連続製造方法において、樹脂の硬化
速度を速くし、特性良好な積層板を効率良く生産する。 【構成】 ラジカル重合可能な熱硬化性樹脂の重合開始
剤として、パーオキシジカーボネートとハイドロパーオ
キサイドとを併用し、必要に応じて無機充填剤等を添加
した樹脂組成物をガラスクロス等の基材に含浸硬化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不飽和結合を有する熱硬
化性樹脂組成物及びこれを用いた積層板の製造方法に関
するものである。本発明でいう積層板は、特に電気絶縁
用あるいはプリント配線板用に適しているがこれに限定
されるものではない。
【0002】
【従来の技術】室温で液状の不飽和ポリエステル樹脂や
ビニルエステル樹脂と重合性モノマーとを、複数枚の基
材に連続的に含浸させ、続いて連続的に積層し片面或い
は両面に金属はくを重ね合わせ連続的に硬化させて積層
体を得る方法がある。この方法は、樹脂を重合性モノマ
ーに溶解して基材に含浸し、重合性モノマー自体も重合
するため、溶剤除去の必要がなく安全性や省資源の点で
優れている。この方法では重合開始剤として有機過酸化
物を使用する。そして、重合性モノマーを完全に反応さ
せるため、熱分解温度の低い重合開始剤と熱分解温度の
高い重合開始剤とを組み合わせて使用することも知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基材含
浸樹脂の硬化時間を短縮するために、加熱硬化温度を上
げると、硬化反応の際の発熱により樹脂の温度が上昇
し、未反応の重合性モノマーが気化して積層板にふくれ
を生じたり、硬化収縮が激しくなって、表面のあらさが
大きくなったりする。本発明は、硬化反応の際の発熱を
抑えることにより、積層板の製造効率を向上させること
を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の重
合開始剤を組み合わせて検討した結果、不飽和結合を有
する熱硬化性樹脂と重合性モノマーとの重合開始剤とし
て、パーオキシジカーボネートとハイドロパーオキサイ
ドとを併用することが極めて有効であることを見出し
た。
【0005】パーオキシジカーボネートとしては、ジ−
3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2
−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ビス(4
t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネー
ト、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジセッ
クブチルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパー
オキシジカーボネート、ジアリルパーオキシジカーボネ
ート、t−ブチルパーオキシイソプロピルジカーボネー
トなどが挙げられ、これらを1種又は2種以上混合して
用いる。
【0006】また、ハイドロパーオキサイドとしては、
t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオ
キサイド、P−メンタンハイドロパーオキサイド、2,
5−ジメチルヘキサン2,5ジハイドロパオキサイド、
1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキ
サイドなどが挙げられれ、これらを1種又は2種以上混
合して用いる。
【0007】パーオキシジカーボネートとハイドロパー
オキサイドとの好ましい組み合わせは、ジ−2−エチル
ヘキシルパーオキシジカーボネート、ビス(4t−ブチ
ルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートとt−ブ
チルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキ
サイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ドとの組合せである。
【0008】重合開始剤の配合量は、樹脂100部(重
量部、以下同じ)に対して0.5〜3部さらに好ましく
は1部〜2部とする。少ないと硬化が不充分となり、多
すぎると重合開始剤が残存し好ましくない。又パーオキ
シジカーボネートとハイドロパーオキサイドとの配合割
合は、重合開始剤全量のうち、好ましくは、パーオキシ
ジカーボネートを5〜60%、さらに好ましくは15〜
50%とする。パーオキシジカーボネートが少ないと効
果がなく、多すぎるとポットライフが短くなる。
【0009】不飽和結合を有する熱硬化性樹脂として
は、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポ
リブタジエン樹脂、ジアルフタレート樹脂などが挙げら
れる。中でもエポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを反応さ
せて得られるビニルエステル樹脂は耐熱性があり好まし
い。重合性モノマーとしては、スチレン、(メタ)アク
リル酸及びそのエステル、並びにこれらの誘導体など分
子中に不飽和結合を有する化合物が用いられる。重合性
モノマーは、不飽和結合を有する樹脂100部に対して
18〜400部好ましくは30〜100部配合する。
【0010】クレー、タルク、ワラストナイト、水酸化
アルミニウム、ガラス粉末、セラミック粉末などの通常
用いられる無機充填剤を必要により配合する。このこと
により、熱伝導度が良くなり、熱膨張係数が低くなる。
また、樹脂中に無機充填剤を配合すると、本発明の効果
はより顕著となる。配合量は、重合性モノマーを含む樹
脂100部に対して50〜200部とするのが好まし
い。充填剤を含む樹脂と含まない樹脂を別々の基材に含
浸させるように組合わせても良い。さらに、必要によ
り、公知の臭素系、リン系難燃剤、アンチモン化合物等
を配合する。また不飽和結合を有する樹脂にハロゲン元
素を導入して難燃化してもよい。
【0011】本発明の樹脂組成物は基材に含浸し、ロー
ル対などにより積層され、必要に応じてさらにロールな
どを用いるなどして、そのその積層体の片面或いは両面
に、銅はく、アルミニウムはく等の金属はく、又は合成
樹脂フィルムをはり合わせ、加熱硬化炉に送る。硬化温
度は、用いる樹脂の反応性にもより異なるが、50〜1
50℃の範囲が好ましい。この加熱硬化に引き続き、又
は一旦積層体を所定の寸法に切断した後、必要に応じて
150℃〜220℃でアフターキュアする。
【0012】基材としては、クラフト紙やリンター紙等
のセルロース系繊維基材、合成繊維布又はその不織布、
熱可塑性樹脂の焼結シート、ガラス繊維織布、不織布を
単独又は組合せて使用する。その中でもガラス布、或い
はガラス布とガラス不織布を組合わせたものが好まし
い。一枚一枚個別に含浸しても良く、またガラス不織布
等は含浸性がよいために複数枚同時に含浸することもで
きる。
【0013】
【作用】パーオキシジカーボネートは比較的低温で分解
し、かつ熱分解の活性化エネルギーが小さい。重合反応
開始時には、このパーオキシジカーボネートがまず作用
し、反応の自己発熱により樹脂温度が上昇した後ハイド
ロパーオキサイドが作用し重合反応を完了させる。した
がって、硬化発熱が全体として少なくなり、重合性モノ
マーの気化によるふくれがなくなり、重合性モノマーの
残存量も少ないので、耐熱性も良好となる。
【0014】
【実施例】
実施例1 ビニルエステル樹脂100部に対しビス(4t−ブチル
シクロヘキシル)パーオキシジカーボネート0.3部、
クメンハイドロパーオキサイド0.7部を配合した。こ
の樹脂組成物について、JIS K 6901 に準拠
して80℃における高温硬化特性を測定した。樹脂の硬
化時間(50℃から最高発熱温度を示すまでの時間)は
4.2分、硬化時の最高発熱温度は、210℃であっ
た。この樹脂組成物を、厚み0.2mmのガラスクロス
7枚に含浸し、ついで両面に厚み18μmの銅はくを配
置し、雰囲気温度100℃で無圧で15分間加熱した
後、170℃で15分間アフターキュアした。得られた
積層板は、ふくれの発生もなく、外観良好であった。
【0015】実施例2 ビニルエステル樹脂100部にビス(4t−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネート0.3部、クメ
ンハイドロパーオキサイド0.7部を配合し、更に水酸
化アルミニウムを80部配合した。この樹脂組成物につ
いて実施例1と同様にして高温硬化特性を測定した。樹
脂の硬化時間は6.0分、硬化時の最高発熱温度は、1
40℃であった。この樹脂組成物を厚み0.2mmのガ
ラスクロス2枚と坪量50g/m2 のガラスマット2枚
に含浸し、外側にガラスクロスが配置されるように積層
し、更に両面に厚み18μmの銅はくを配置し、雰囲気
100℃で無圧で15分間加熱した後、170℃で15
分間アフターキュアした。得られた積層板は、ふくれの
発生もなく、外観良好であった。
【0016】実施例3 ビニルエステル樹脂100部にビス(4t−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネート0.5部、クメ
ンハイドロパーオキサイド0.5部を配合し、更に水酸
化アルミニウムを80部配合した。この樹脂組成物につ
いて実施例1と同様にして高温硬化特性を測定した。樹
脂の硬化時間は6.2分、硬化時の最高発熱温度は、1
35℃であった。この樹脂組成物を厚み0.2mmのガ
ラスクロス2枚と坪量50g/m2 のガラスマット2枚
に含浸し、外側にガラスクロスが配置されるように積層
し、更に両面に厚み18μmの銅はくを配置し、雰囲気
100℃で無圧で15分間加熱した後、170℃で15
分間アフターキュアした。得られた積層板は、ふくれの
発生もなく、外観良好であった。
【0017】実施例1〜3で得られた積層板について、
銅はくをエッチングし、プレッシャークッカーで121
℃、4時間処理し、260℃のはんだに20秒浸漬した
が異常はなかった。
【0018】比較例1 ビニルエステル樹脂100部にクメンハイドロパーオキ
サイド0.3部、t−ブチルパーオキシ2エチルヘキサ
ノエート0.7部を配合した。この樹脂組成物の硬化時
間は8.0分、最高発熱温度は230℃であった。この
樹脂組成物を厚み0.2mmのガラスクロス2枚と坪量
50g/m2 のガラスマット2枚に含浸し、外側にガラ
スクロスが配置されるように積層し、更に両面に厚み1
8μmの銅はくを配置し、雰囲気100℃で無圧で15
分間加熱し、さらにを170℃で15分間アフターキュ
アした。得られた積層板は、ふくれの発生があり、実用
に耐えないものであった。
【0019】比較例2 ビニルエステル樹脂100部にビス(4t−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネート0.3部、t−
ブチルパーベンゾエート0.7部を配合し、更に水酸化
アルミニウムを80部配合した。この樹脂組成物を厚み
0.2mmのガラスクロス2枚と坪量50g/m2 のガ
ラスマット2枚に含浸し、外側にガラスクロスが配置さ
れるように積層し、更に両面に厚み18μmの銅はくを
配置し、雰囲気100℃で無圧で15分間加熱し、さら
にを170℃で15分間アフターキュアした。得られた
積層板は、ふくれの発生があり、実用に耐えないもので
あった。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、重合開始剤としてパー
オキシジカーボネートとハイドロパーオキサイドとを併
用して硬化反応時の発熱量を少なくしたので、硬化反応
時の樹脂温度上昇を抑止でき、これにより硬化時間を短
縮できた。また、得られた積層板の耐熱性も良好であ
る。本発明は、連続製造法に適用すれば、ライン速度を
大きくでき、あるいは製造設備の全長を短くできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 義則 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 清水 明 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 小林 和夫 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 日立 化成工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和結合を有する熱硬化性樹脂、重合
    性モノマー並びにパーオキシジカーボネート及びハイド
    ロパーオキサイドからなる重合開始剤を含む熱硬化性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 不飽和結合を有する熱硬化性樹脂、無機
    質充填剤、重合性モノマー並びにパーオキシジカーボネ
    ート及びハイドロパーオキサイドからなる重合開始剤を
    含む熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の熱硬化性樹脂組成
    物を基材に含浸し、積層し、加熱して樹脂を硬化させる
    ことを特徴とする積層板の製造方法。
JP22449391A 1991-09-05 1991-09-05 熱硬化性樹脂組成物及びこの樹脂組成物を用いた積層板の製造方法 Pending JPH0565322A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000273323A (ja) * 1999-03-24 2000-10-03 Hitachi Chem Co Ltd 硬化剤組成物、熱硬化性樹脂組成物、これを用いた管ライニング材及び管ライニング工法
JP2003026819A (ja) * 2001-05-11 2003-01-29 Ube Nitto Kasei Co Ltd 繊維強化複合体及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000273323A (ja) * 1999-03-24 2000-10-03 Hitachi Chem Co Ltd 硬化剤組成物、熱硬化性樹脂組成物、これを用いた管ライニング材及び管ライニング工法
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