JPH0565154B2 - - Google Patents

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JPH0565154B2
JPH0565154B2 JP60206617A JP20661785A JPH0565154B2 JP H0565154 B2 JPH0565154 B2 JP H0565154B2 JP 60206617 A JP60206617 A JP 60206617A JP 20661785 A JP20661785 A JP 20661785A JP H0565154 B2 JPH0565154 B2 JP H0565154B2
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JP
Japan
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safflower
callus
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cultured
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JP60206617A
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JPS6269985A (ja
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Harugoro Yomo
Yoshihiro Sekino
Shuji Myano
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Kibun Foods Inc
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Kibun Foods Inc
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ベニバナの紅色色素を著量含有する
組織培養物を培養によつて製造する方法に関する
ものである。 更に詳細には、本発明は、ベニバナの細胞を固
体培養と液体培養の二段階培養によつて紅色色素
を含有したベニバナのカルスを著量製造する方法
に関するものである。 一般に、ベニバナは秋田地方でよく栽培されて
いる菊科の植物で、収穫される花は美しい紅色色
素(カルタミン)、黄色色素等を含み、また、そ
の他漢方的薬効成分も含むために、乾燥した花は
お茶として珍重されている。また、花から抽出し
た紅色色素は紅ぞめ染料として、また、天然の口
紅として販売されている。 有用なベニバナの紅色色素を大量生産するに
は、ベニバナそのものを大量に栽培すればよいの
であるが、ベニバナの花を咲かせるまでには時間
がかかり、また、花の良否が天候に左右されるな
どの問題点があり、その価格も高いものとなつて
いるのである。 そこで、このように有用なベニバナの紅色色素
を未分化の細胞群(カルス)を利用して生産する
ことも考えられるのであるが、従来、ベニバナの
紅色色素をカルス培養によつて生産した例はみら
れない。 本発明者らは、ベニバナの紅色色素を大量生産
するためにベニバナのカルス培養について鋭意研
究したところ、ベニバナの細胞を固体培養と液体
培養の二段階培養において、その少くとも1成分
の濃度を低下させることによつて、紅色に着色し
たカルスを多量生産することに成功したのであ
る。 本発明は、ベニバナの細胞又は細胞群を固体培
地で培養し、得られたカルスを固体培地の成分の
うち少くとも1成分の濃度を低下させた成分を含
有する液体培地で培養することを特徴とするベニ
バナの組織培養法である。 本発明で使用するベニバナの細胞又は細胞群は
生長点などから採取されるが、花芽から採取する
こともできる。ここでいう花芽とはベニバナ植物
が成長して頂上に蕾をつけた后頂上の蕾より下位
にある葉の葉腋に生ずる未分化又は分化直前の幼
組織をいう。これは頂上の蕾がなくなつた時自ら
花となる能力を有するものである。 本発明においては、ベニバナの細胞又は細胞群
を最初固体培地で培養し、次に固体培地成分のう
ち少くとも1成分の濃度を低下させた成分の液体
培地で培養して紅色に着色したカルスを生産させ
るものである。 また、本発明においては、固体培養し、次に液
体培養し、更にカルスを大きくするために液体培
養を重ねることもできる。この場合、固体培地成
分のうち少くとも1成分の濃度を更に低下させた
成分の液体培地を用いることもできる。 本発明で用いる培地としては通例のムラシゲ・
スクーグ、ホワイト、ガンボルグ等植物組織培養
に用いる培地を用いるが、ここに用いる成分のう
ち、無機成分としては、窒素、リン、カリウム、
カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マンガ
ン、亜鉛、ホウ素、銅、モリブデン、塩素、ナト
リウム、ヨウ素、コバルト等があり、具体的には
硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウ
ム、リン酸1カリウム、リン酸2ナトリウム、塩
化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウ
ム、硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、
硫酸マンガン、硫酸亜鉛、ホウ酸、硫酸銅、モリ
ブデン酸ナトリウム、三酸化モリブデン、ヨウ化
カリウム、塩化コバルトなどが例示される。 また炭素源には、ジヨ糖等の炭化水素、その誘
導体、脂肪酸等の有機酸、エタノール等の1級ア
ルコールなどが例示される。 植物ホルモン類には、インドール酢酸
(IAA)、ナフタレン酢酸(NAA)、p−クロロ
フエノキシイソ酪酸、2,4−ジクロロフエノキ
シ酢酸(2,4−D)などのオーキシン類、カイ
ネチン、ゼアチン、ジヒドロゼアチン、ベンジル
アデニン等のサイトカイニン類が例示される。 ビタミン類には、ビオチン、チアミン(ビタミ
ンB1)、ピリドキシン(ビタミンB6)、パントテ
ン酸、アスコルビン酸(ビタミンC)、イノシト
ール、ニコチン酸などが例示される。 アミノ酸類にはグリシン、アラニン、グルタミ
ン、システインなどが例示される。 本発明における液体培地の成分構成は、固体培
地の培地成分のうち、少くとも一成分の濃度を低
下させる必要がある。 液体培地において、固体培地よりも濃度を低下
させる成分としては、無機成分、植物ホルモン
類、ビタミン類およびアミノ酸類の中から選ばれ
る少くとも1種類以上の成分が好ましい。 これらのうちでも、濃度を低下させる成分とし
て、とくにアンモニウムイオン、硝酸イオン、リ
ン酸イオン、カリウムイオン、カルシウムイオ
ン、鉄イオン、マンガンイオン、コバルトイオ
ン、ヨウ素イオン、ナトリウムイオン、塩素イオ
ンなどの無機成分、サイトカイニン類、ビタミン
類、およびアミノ酸類から選ばれる少くとも1種
類以上の成分が好適である。 このうち、アンモニウムイオンの場合、液体培
地で全く含有させないとよい結果が得られる。 また、ナフタレン酢酸については、固体培地、
液体培地のいずれにも必要とするが、固体培地に
10-5M程度含有させた場合、液体培地には10-6
10-9M程度に濃度を低下させる必要がある。 また、固体培地としては、各種成分を含む液体
培地に0.8%程度の寒天を添加するだけのもので
十分である。 本発明の組織培養方法の好適例としては以下の
ような方法がある。即ち、ベニバナの細胞又は細
胞群を固体培地に置床し、10〜35℃で7〜30日程
度培養し、細胞又は細胞群をカルス化させる。こ
のようにして得られたカルスを継代培養すると生
産速度が漸次高まり安定化したカルスが得られ
る。このカルスを固体培地の成分のうち少くとも
1成分の濃度を低下させた成分、特にアンモニウ
ムイオンをなくし、ナフタレン酢酸の濃度を1/10
以下とした成分を含有する液体培地に添加して旋
回培養する。 本発明の培養においては光は必ずしも必要でな
く、培養温度は10〜35℃、特に25℃付近が好適で
ある。 固体培養を経て液体培養されたカルスは紅色と
なり多量のカルタミン紅色色素が生成しているの
が分る。 カルタミンをカルスから抽出するには、従来か
ら行なわれているベニバナの紅色色素の抽出方法
と同じでよい。 次に本発明の実施例を示すが、ここで用いた甲
培地、乙培地1、乙培地2の各組成を次の表1に
示す。
【表】 実施例 1 ベニバナの花芽のわずがにふくらんだ時、無菌
的に細胞群を多数分離した。 別に表1の甲培地に0.8%寒天を添加して製造
した固体培地を用意し、これにベニバナ花芽細胞
群を分散して、25℃で20日培養し、多数のカルス
を得た。 次に100mlのエルレンマイヤーフラスコに表1
の乙培地1 30mlを入れ、120℃、10分滅菌し、
これに上記カルス0.7gを入れ、25℃で14日間旋
回培養した。 培養後カルスを瀘取し、24時間風乾して乾燥カ
ルス9g/培養液を得、これを磨砕し、エタノ
ール抽出し、エタノールを蒸発させることによつ
て紅色色素カルタミンを40mg/g乾燥カルスを得
た。 実施例 2 ベニバナの花芽をまだ外観では判別できない状
態のとき、そのところを切断し、無菌的に小細胞
群を多数分離した。 別に、表1の甲培地に0.8%寒天を添加して製
造した固体培地に上記小細胞群を分散し、25℃で
15日培養し、多数のカルスを得た。 次に、100mlのエルレンマイヤーフラスコに表
1の乙培地2 30mlを入れ、120℃10分滅菌し、
これに上記カルス0.7gを入れ、25℃で15日間旋
回培養した。 培養後カルスを瀘取し、24時間風乾して乾燥カ
ルス8g/培養液を得、これを磨砕し、エタノ
ール抽出し、エタノールを蒸発させ、紅色色素カ
ルタミンを50mg/g乾燥カルスを得た。 実施例 3 ベニバナの花芽をまだ外観では判別できない状
態のとき、そのところを切断し、無菌的に小細胞
群を多数分離した。 別に、表1の甲培地に0.8%寒天を添加して製
造した固体培地に上記小細胞群を分散し、25℃で
15日間培養し、多数のカルスを得た。 次に、100mlのエルレンマイヤーフラスコに表
1の乙培地2 30mlを入れ、120℃10分滅菌し、
これに上記のカルス0.7gを入れ、25℃で15日間
旋回培養した。 更に、ここに得られたカルスを100mlのエルレ
ンマイヤーフラスコに入れた表1の乙培地2 30
mlに加え25℃で14日間旋回培養した。 培養後カルスを瀘取し、24時間風乾して乾燥カ
ルス14g/培養液を得、これを磨砕し、エタノ
ール抽出し、エタノールを蒸発させることによつ
て紅色色素カルタミンを65mg/g乾燥カルスを得
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ベニバナの細胞又は細胞群を固体培地で培養
    し、得られたカルスを、固体培地の成分のうち少
    くとも1成分の濃度を低下させた成分を含有する
    液体培地で培養することを特徴とするベニバナの
    組織培養法。
JP60206617A 1985-09-20 1985-09-20 ベニバナの組織培養法 Granted JPS6269985A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60206617A JPS6269985A (ja) 1985-09-20 1985-09-20 ベニバナの組織培養法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60206617A JPS6269985A (ja) 1985-09-20 1985-09-20 ベニバナの組織培養法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6269985A JPS6269985A (ja) 1987-03-31
JPH0565154B2 true JPH0565154B2 (ja) 1993-09-17

Family

ID=16526339

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JP60206617A Granted JPS6269985A (ja) 1985-09-20 1985-09-20 ベニバナの組織培養法

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Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02276580A (ja) * 1989-04-19 1990-11-13 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd ベニバナ培養細胞による紅色色素の生産方法

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Publication number Publication date
JPS6269985A (ja) 1987-03-31

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