JPH0564303B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は自動分析装置に関するものであり、更
に詳しくはランダムアクセスに基づく、物質の化
学的すなわち免疫化学的試験のための自動分析装
置に関するものである。

（従来技術） サンプルの化学的、免疫化学的および／または
生物学的試験用分析装置には多くのものが知られ
てており、市販されている。多くの場合、尿、血
清、血漿、髄液などのような生物学的液体につい
て化学試験が行われる。液体サンプルを、予め調
製された試薬液と混ぜ合わせ、得られた混合物を
分析装置により分析して、サンプルの一つ以上の
特性を求めるのが普通である。臨床用または化学
用自動分析装置を使用することにより、専門家の
なすべき作業が手操作分析の場合より少なくなれ
ば、試験手順の効率化がはかれる。さらに、臨床
用自動分析装置を使用すれば、各種試験について
その精度や再現性を保持させながら、極めて迅速
に試験結果を得ることができる。

多くのルーチン検査に利用できる典型的な臨床
用自動分析装置としては、液体サンプルの入つた
容器が各種操作ステーシヨン間に移送されるよう
に設計された移送システムすなわちコンベヤ・シ
ステムがある。公知のコンベヤ・システム又はト
ラツクは、液体サンプルの入つた容器が順次操作
ステーシヨンを通過するようにサーキツト内で移
動する。このように、液体サンプルは試薬充填ス
テーシヨン、混合ステーシヨン、反応形成ステー
シヨン、検出・分析ステーシヨンなどを順次通過
する。このような臨床用自動分析装置の一つが、
デユポンに譲渡された米国特許第4066421号に記
載されている。しかしながら、デユポンのシステ
ムでは、一旦分析用試験パツクが装置に組み込ま
れると、分析が行われる前に、順次のアクセスも
なく通過しなければないある方向にだけ、コンベ
ヤが試験パツクを移送するようになつている。こ
の点で、逐次ステーシヨン移送シスムによる自動
分析装置では、実施することのできる化学試験の
種類が限られてくる。

上記の生物学的液体のような種々の液体に対す
る試験を行うにあたつては、一つ以上の反応混合
物が生じた後に、これらのサンプルを試験するの
が望ましいことが多い。例えば自動分析装置の多
くは、分析サンプルの特性に関するデータを得る
のに、光エネルギー又は放射エネルギーを利用す
る。螢光、光散乱、吸光および他の光関連パラメ
ーターを、分析サンプルの成分に関して検出し評
価する。このような分析に対し、サンプルを適切
な条件に設定するために、例えば反応容器中の一
つ以上の反応混合物について、免疫螢光法的に標
識付けるべき細胞の表面調製が必要となる場合が
ある。さらにまた、十分なインキユベーシヨンを
施して適切な調製が得られるようにするために、
異なる反応混合物間で時間が必要とされることが
ある。自動分析装置におけるこの種の試験に対し
ては、サンプルが装置中に設置された後に、サン
プルへのアクセスが多数回必要となる。このよう
に、サンプルを装置中に装入して順次試験を行う
代りに、液体サンプルへの逐次アクセスができる
ように保管ビヒクルが必要とされる。液体サンプ
ルにアクセスするようになつているか、又は逐次
反応混合物にアクセスするようになつているこう
した機器はランダムアクセス分析装置と呼ばれる
ことがある。現在利用することのできるこのよう
なランダムアクセス分析装置は、TDX分析装置
として公知のものであり、イリノ州シカゴのアボ
ツトラボラトリーズから販売されている。ランダ
ムアクセス分析装置は、如何なる順序であつて
も、異種の検定を取扱うことができる。

現在利用されている逐次アクセスおよびランダ
ムアクセス分析装置に共通しているもう一つの特
徴は、装置自体の内部に、あるいは装置の近くに
あつて装置中へ管で送り込まれる形で、種々の試
薬が組み込まれているという点である。液体サン
プルに関して行われる種々なタイプの試験に対し
ては、液体試薬がある一つのまとまつた形態で選
ばれ、装置内部又は装置周辺に保有される。ポン
プなどの試薬送出ユニツトがバルブと共に設置さ
れており、これにより装置の機能がコントロール
される。またこれらの自動分析装置には、行うべ
き試験の種類に応じて異種の試薬が混合できるよ
うに管が組み込まれている。バルク状試薬を保有
する典型的な自動分析装置が米国特許第4483927
号に記載されている。当然のことながら、バルク
状試薬は管やポンプ機構によつて自動分析装置に
保有され、組み込まれるので、装置は一層複雑と
なる。特に操作、保守が複雑になると共にコスト
アツプを招く。さらに、単一試験において、異な
る反応混合物を形成するのにすぐに使用できる試
薬が多種あるので、誤差や誤算出の可能性が高く
なる。

（発明が解決しようとする問題点） 自動化学分析装置の最終目標は、オペレーター
の操作の単純化に加えて、簡単化した仕組みで装
置を組立てることと相俟つて、サンプルを自動化
されたランダムアクセスによつて分析することで
ある。前記した分析装置、および現在公知で入手
可能な他の分析装置は、上記目標を完全に満足し
ているとは言えない。ランダムアクセス可能な自
動分析装置でも、まだかなり操作しにくいか又は
複雑な仕組みとなつているものがあり、あるいは
またバルク状の試薬とこれに付随する管とバルブ
を保有していて、異なる液体混合物を処理できる
ようになつているものもある。本発明は上記目標
の達成を目的とするものである。

（発明の構成） 本発明の自動分析装置は、複数個の試薬パツケ
ージを収容するための手段からなる。各パツケー
ジには複数個の容器がついていて、その内少なく
とも一つの容器には、分析すべき液体サンプルが
また少なくとも一つの容器には、当該液体サンプ
ルと反応混合物を形成するための液体試薬が入つ
ている。試薬パツケージの一つ以上の容器中に含
れている液体を、反応混合物の形成も含めて、別
の容器に移送するための手段が設けられている。
パツケージの容器の内の一つに含まれている反応
混合物を分析することによつてサンプルの特性を
検出するための検出器手段が備わつている。複数
個の試薬パツケージが、装置に連結されている保
有手段中に保有される。個々の試薬パツケージ
を、収容手段、液体移送手段、検出器手段、およ
び保有手段の間で、いかなる順序にも、また如何
なる方向にも移送するための手段が設けられてい
る。

上記本発明の一つの実施例では、更に個々の試
薬パツケージの移送順序と移送方向を調整するた
めの制御手段、および試薬パツケージの何れか一
つの容器から液体を移送して、反応混合物を形成
させるための制御手段が設けられている。この制
御手段の一部にコンピユータープログラムが組み
込まれており、またプログラムはパツケージの移
送と液体の移動に関するデータを格納、検索、利
用および／または変更できるようになつていて、
これに基づいてサンプルの分析が行われる。

本発明の好ましい実施例においては、サンプル
の自動分析装置は、複数個の試薬パツケージを含
む架台を設置するための導入ステーシヨンから成
る。各パツケージには複数個の容器がついてい
て、この内少なくとも一つには液体サンプルが、
また少なくとも一つには液体サンプルと反応混合
物を形成するための液体試薬が含まれている。液
体移送ステーシヨンにおいて、当初試薬パツケー
ジの一つ以上の容器に含まれていた液体が、反応
混合物が形成されるように、その試薬パツケージ
の別の容器の外側または間に移送される。液体移
送ステーシヨンを通過した複数個の試薬パツケー
ジを保持するための、インキユベーシヨン保存場
所がある。シヤツトルシステムにより架台が移動
し、各パツケージが液体移送ステーシヨンに隣接
して位置決めできるようになつている。更にシヤ
ツトルシステムにより、所定の時間で架台からパ
ツケージの一つが取り出され、これが移送ステー
シヨンへ移送され、次いでインキユベーシヨン保
存場所へ移送される。さらにシヤツトルシステム
では、一つのパツケージを保存場所から液体移送
ステーシヨンへ移動させ、次いで導入ステーシヨ
ンの架台へ戻るように操作することもできる。何
れかの試薬パツケージの容器の内の一つに含まれ
ている反応混合物を分析するための検出器が、保
存場所に隣接した位置に設置されており、これに
よつてサンプルの一つ以上の特性が求められる。

本発明の原理に従つて、サンプルの試験を行う
ための自動分析装置が供給される。本発明の装置
は化学分析、免疫化学分析、生物学的分析、およ
び自動化された手順で行うのに適した他の分析に
使用することができる。分析すべきサンプルの特
性は測光法、比濁分析、分光測光法、螢光分析、
化学ルミネセンス、生物発光、放射測定、酵素分
析など、種々の分析方法によつて求められる。本
発明はランダムアクセス自動分析装置であるの
で、サンプルが装置中に導入される順序とは無係
なく種々のサンプルを試験することができる。本
発明の装置は多様な試験に対応できるだけでな
く、装置により行うことのできる異種操作のラン
ダム処理を容易にする制御装置とコンピユーター
プログラムが組み込まれている。種々のサンプル
のランダム処理に対する自動制御により、オペレ
ーターの作業が単純化され、試験を行う上で責任
者である専門家の作業量が軽減される。

さらに本発明装置では、分析用として種々の液
体と混合するのにバルク状試薬は使用されない。
注目すべきことは、本発明の装置では、予かじめ
パツケージされた一つ以上の試薬を有する試薬パ
ツケージが使用されるという点である。行なおう
としている分析の種類と特性に従つて、異なる試
薬パツケージが前もつて調製され、準備される。
この点において、本発明の装置により行われるこ
とは、液体サンプルとあらかじめパツケージされ
た液体試薬を、ユニツト化された試薬パツケージ
の一部を形成する別々の容器間に移送することだ
けであると云える。本発明の装置において使用さ
れると考えられる唯一のバルク状液体は、異種液
体と接触する液体移送エレメントを洗浄し、すす
ぐためのすすぎ洗い用試剤である。再び繰返すが
上記したように、本発明の装置はコンピユータに
よるプログラム化に適しているので、オペレータ
ーの作業はかなり軽減されることとなる。液体を
ある試薬パツケージの別々の容器間に移送するこ
とは、自動的にまた種々の分析表型板（assay
template）に応じて行われ、さらにコンピユー
タープログラミングによつて処理される。分析試
験に対し、予備パツケージされた試薬と液体サン
プルを使用することにより、本発明の装置ではバ
ルク状試薬を使用する装置につきものの複雑さが
完全に取除かれる。従つて、本発明の装置では、
バルク状試薬を使用する装置中に組み込まれてい
る管、バルブおよび制御装置などを取付ける必要
がない。このため装置が単純化され、コスト低減
が果たされる。本発明の装置を操作する上で、構
造および操作の単純化がオペレーターの誤操作減
少だけでなく、機器の数減少に寄与しており、従
つて実施すべき試験の精度が向上することにな
る。本発明の装置の他の利点および望ましい特徴
は、以下の詳細な説明を読めば明らかとなろう。

（実施例） 図１に本発明によるランダムアクセス自動分析
装置１０の好ましい実施例を図式的に示す。図１
に示すように、分析装置１０はキヤビネツト１２
によつて取囲まれており、キヤビネツト１２の内
部に主要構成部品が納められている。本発明の好
ましいランダムアクセス自動分析装置の主要構成
部品は次の通りである。すなわち導入ステーシヨ
ン１４、シヤツトルシステム１５、液体移送ステ
ーシヨン１６、インキユベーシヨン保管場所１
８、検出アセンブリ１９、および以下に記載する
ように分析装置を電気的に操作するための電子部
品２０である。冷却のためおよび構成部品がより
効率的に作動できるように、通常フアン２１がキ
ヤビネツト１２の中に取付けられている。

導入ステーシヨン１４と、複数個の試薬パツケ
ージ２４を保持するための架台２２が図１〜３に
示されている。前記したように、本発明では、反
応混合物用の試薬をを装置内のかさ高い容器中に
保管するような仕組みとはなつておらず、代りに
一つ以上の試薬パツケージ２４中に分析のための
予備パツケージされた試薬が供給されている。こ
れらの試薬パツケージを装置を送つて順次分析を
行うために、導入ステーシヨン１４は細長い架台
２２が配置できるように設計されている。図２か
らわかるように、架台２２はベース２５と上部プ
レート２６からなつている。架台２２には一連の
スロツトが形成されており、スロツトは架台２２
の長軸方向に沿つて、実質上平行な配置で整列さ
れている。各スロツトは、開口端２９と閉端３０
を有しており、これにより試薬パツケージ２４の
正しい位置決めが容易となる。図２の実施例では
16ケのスロツトが示されているが、スロツト２８
の数は、得られるスペース、使用される試薬パツ
ケージの数、実施すべき試験の種類なども含め
て、多くのフアクターによつて変わる。

各試薬パツケージ２４は、実質的に平面状の上
部ストリツプ３５と複数個の容器３６，３８，３
９，４０，４１，４２からなる。これらの容器
は、容器全部を単一のパツケージとしてスロツト
２８に滑り込ませることができるように、一列に
整列させるのが好ましい。試薬パツケージのスト
リツプ３５がスロツトの上にかかつた状態で上部
プレート２６上に載り、これによつて試薬パツケ
ージが架台の所定の位置に保持される。正方形又
は長方形の壁体４４を、試薬パツケージ２４の端
部で容器４２の近くに設けるのが好ましい。壁体
４４は、容器３６が閉端３０隣接して並ぶよう
に、スロツト２８内で容器３６を位置決めするた
めの固定用部材として作用する。試薬パツケージ
が逆の向きでスロツト内に挿入された場合、バー
コードスキヤナ（後述する）により、誤つた挿入
であることが信号で知らされる。

容器３６には分析のための最終反応混合物が保
持されていると考えられるので、架台におけるそ
の位置が重要となる。と云うのは、試薬パツケー
ジは装置内のステーシヨンからステーシヨンへ移
送されるからである。他方、容器４２は分析すべ
きサンプルが最初に入れられる容器と考えられ
る。そのため、容器４２は液体サンプルが開口４
５を通つて容器４２に導入されるように蓋をしな
いでおくのが好ましい。他の残りの容器は、一つ
以上の容器が予備パツケージされた液体試薬含ん
でいる限りにおいて、蓋をして密閉するのが好ま
しい。最も好ましい形においては、残りの容器に
対する蓋は薄手の保護シート４６であつて、容器
４２を除いた残りの容器の開口端を密閉してい
る。シート４６は、以下に記すように、鋭い器具
で容易に突き通すことができるようにつくられて
いる。更にシート４６には試薬パツケージに関す
る情報、例えば分析の種類、作成完了の日付、ロ
ツト番号、通し番号などの情報が載つている。好
ましい形においては、保護シート４６に載つてい
る情報は、電子光学的に読み取つて情報が得られ
るバーコードの形態となつている。試薬パツケー
ジ２４の詳細については、“分析用自蔵式試薬パ
ツケージデバイス”（一連番号740593 1985年６月
３日に提出）と題する、特許出願書中に記載され
ている。

導入ステーシヨンには、細長い架台２２を支持
するためのプラツトホーム５０又はこの類似物が
設けられているのが好ましい。試薬パツケージの
載つた架台を実験技術者が簡単に装置に位置決め
できるように、プラツトホームはキヤビネツト１
２の前部に設置されるのが好ましい。プラツトホ
ーム５０の長さは、架台がキヤビネツトの一方の
側から他方の側まで移動できる程度に十分長く
し、各試薬パツケージが液体移送ステーシヨンに
隣接した位置を通過するようにしなければならな
い。

架台２２はシヤツトルシステム１５により、液
体移送ステーシヨン１６の前方で、平行移動的に
増分幅だけ移動する。図３に示されているよう
に、シヤツトルシステム１５にはホイール５１と
５２によつて表される駆動機構すなわちコンベヤ
ーが組み込まれている。これらの駆動ホイールに
はピンすなわちタブ５４と５５が結合しており、
これにより導入ステーシヨンを平行移動する架台
２２の増分幅の移動が容易となる。

駆動機構５１と５２は、架台２２とその試薬パ
ツケージ２４が液体移送ステーシヨン１６にいか
なる順序にでも送られるように、ピン５４と５５
を何れの方向にも移動させる。シヤツトルシステ
ム１５には種々の位置検知器が組み込まれ、架台
と試薬パツケージの適正な位置決めを確実に行う
ようになつている。同様に、本発明の装置によつ
て分析が行われた後、導入プラツトホームに沿つ
て単に架台を移動させるだけで、試薬パツケージ
２４は架台２２中の適当なスロツトに戻り、使用
済みの試薬パツケージが収納される。

次に図１および５と関連させながら図４につい
て述べる。シヤツトルシステム１５には、架台か
ら一度に試薬パツケージの一つを取出すための、
またこれを液体移送ステーシヨン１６に移送する
ための別の駆動機構が組み込まれている。このた
め、架台内にガイドレール５８が、架台２２の長
さ方向軸に実質上垂直でかつスロツト２８に実質
上平行に伸びるように設置されている。ガイドレ
ール５８には、試薬パツケージ２４のストリツプ
部材３５を収容できる大きさおよび形状のトラツ
ク５９が設けられている。一つ以上の滑りタブ６
０がトラツク５９と連結しており、トラツク５９
に沿つて移動できるようになつている。可動タブ
６０は、架台２２のスツト２８中に位置した試薬
パツケージのストリツプ部材３５とかみ合うよう
に適合されている。タブ６０の移動およびストリ
ツプ部材３５とのかみ合いにより、試薬パツケー
ジは液体移送ステーシヨン１６に入るまで、トラ
ツク５９に沿つて架台のスロツトからスライドす
る。図４からわかるように、ガイドレール５８は
架台２２とインキユベーシヨン保管場所（円形コ
ンベヤー１８）の間に伸びている。試薬パツケー
ジを移送するためのシヤツトルシステムは、試薬
パツケージが架台２２と円形コンベヤー１８の間
で何れの方向にも動き、さらに液体移送ステーシ
ヨン内で異なる位置に前後移動して、試薬パツケ
ージのいろいろの容器にアクセスできるように設
計されている。

詳細がわかりにくくなるので図４には示されて
いないが、液体移送ステーシヨンには、試薬パツ
ケージを液体移送ステーシヨン内の所定の位置に
固定させるための機能が組み込まれている。図５
に示されているように、試薬パツケージ２４はガ
イドレール５８と弾性壁体６２の間にはさまれて
いる。こ弾性壁体は、試薬パツケージのストリツ
プ部材３５に対し内方へ向かう力を与えるのに十
分な板バネの形をしている。しかしながら、この
弾性体６２は試薬パツケージがトラツク５９に沿
つてガイドレール５８と壁体６２の間にスライド
できるように十分に弾性がある。一旦試薬パツケ
ージが液体移送ステーシヨンでストツプすると、
壁体６２（ストリツプ部材３５に対してかみ合つ
ている）により、試薬パツケージの位置を維持す
るのに十分な掴み作用が得られ、これによつて試
薬パツケージの望ましくない滑りや動きが防止さ
れる。試薬パツケージを所定の位置に保持して意
図する結果を得るために、図５の説明で述べたよ
うなバネ性壁体以外の手法も利用することができ
ることは明らかである。

さらに図４にはスキヤニング装置の存在が示し
てあり、これはガイドレール５８に沿つて試薬パ
ツケージ２４がスライドする経路上に設置されて
いる。スキヤニング装置６５は、試薬パツケージ
２４のカバー４６の部分としてのバーコードラベ
ルを読み取るための、電気的に作動するバーコー
ドスキヤナであることが好ましい。このように、
試薬パツケージが架台２２から液体移送ステーシ
ヨン１６へ移送される際に、試薬パツケージがバ
ーコードスキヤナの下を通過し、このときバーコ
ードラベルに載つている、前述したうな情報が電
子光学的に読みみ取られる。従つて、試薬パツケ
ージラベルに含まれている情報の全てが本発明の
ランダムアクセス分析装置の電子部品２０の中に
電気的に格納される。バーコードスキヤナ６５が
架台２２と液体移送ステーシヨン１６の間に位置
していることにより、各試薬パツケージの上部で
シールされている保護カバーをいじる前に、試薬
パツケージに関する試験関連情報が容易に得られ
る。

液体サンプルの通常の分析においては、種々の
試薬パツケージを一つ以上の組にグループ分けす
るのが好ましい。例えば、試薬パツケージをキヤ
リブラントシングレツト（calibrant singlet）、
キヤリブラントデユープリケート（calibrant
duplicate）、コントロールシングレツト
（control singlet）、コントロールデユープリケー
ト（control duplicate）、未知シングレツト
（unknown singlet）、未知デユープリケート
（unkoown duplicate）にグループ分けする。各
試薬パツケージ上のバーコードラベル４６によ
り、試薬パツケージと関連試験情報についての十
分な確認が得られるが、バーコードラベルは通常
特定の試薬パツケージが分類されるべき組を明か
にしていない。従つて、分析用の液体試薬とサン
プルを含んでいる試薬パツケージの代りに、架台
２２は試薬パツケージに類似していて、シヤツト
ルシステム１５とバーコードスキヤナ６５により
同じように処理される、一つ以上の標準パツケー
ジ（marker package）を含んでいてもよい。各
標識パツケージには通常機械可読バーコードと人
間可読情報が含まれており、これにより上記した
ように試薬パツケージの組が規定される。

各組の試薬パツケージに対して特定の標識パツ
ケージがある。こうしたマーカーを使用する場
合、実験技術者は通常架台２２のスロツト２８に
標識パツケージを置き、次いでその組に対する試
薬パツケージを置く。さらに多くの組を架台に設
置しなければならない場合は、技術者は適当な標
識パツケージを用いて組わけする。空のスロツト
となつているか又は「セツトエンド」標識パツケ
ージが設置されているときは、その後に「未知」
セツトが続いていることを示している。標識パツ
ケージラベルがバーコードスキヤナ６５によつて
読み取られ、当面のセツトが終了して新たなセツ
トが処理できるようになつていることが、電子部
品２０に伝送される。架台２２の末端で最初のス
ロツトに標識パツケージが設置されていない場合
は、誤りとみなされ、架台の最初のセツトは「未
知」セツトとして分類される。本発明の装置の正
規モードにおいては、架台２２は図１に示すよう
に、右から左へ処理される。標識パツケージを架
台２２に設置しておいて、技術者が架台２２を導
入ステーシヨン１４に組み込んだ後、正規処理又
は即時処理を指示すると、装置が指定されたセツ
トに対して行われるべき試験を自動的に開始す
る。架台が装置中に組み込まれた後でも、架台中
に利用できるスロツトがあれば、このスロツトに
更にサンプル又は標識パツケージを追加すること
ができる。

液体移送ステーシヨン１６には多くの操作エレ
メントが組み込まれている。これらの操作エレメ
ントすなわち、液体移送管６８、尖鋭パンチ７
０、および廃棄管７２は試薬パツケージ２４の上
に位置しており、必ずしも必要ではないが、図４
に示すように、整列して配置されているのが好ま
しい。試薬パツケージ２４が、液体移送ステーシ
ヨン内で、ガイドレールに沿つて何れの方向にも
移動可能である限りは、管６８と７２との向きは
通常重要ではなく、装置メーカーの選択にまかせ
られる。しかしながら、実施例によつては、操作
が迅速になると共に処理量が増えることもある。

上述したように、試薬パツケージの容器４２を
除く全ての容器は、薄手の保護シート４６でカバ
ーされているのが好ましい。試薬パツケージを架
台に載せる前に液体サンプルが導入されるよう
に、容器４２は通常オープンのままとなつてい
る。試薬パツケージの残りのカバーされた容器の
一つ以上には、液体試薬が入つている。容器への
アクセスを果たすために、パンチ７０が作動して
素早く下方に動き、カバー４６を突き通して容器
の頂部に開口を設ける。以下に詳記されるよう
に、試薬パツケージと標識パツケージに関するバ
ーコード情報は、電子部品２０に実施されるべき
処理の特性を伝える。従つて、パンチ７０が電子
部品によつて制御され、実施すべき特定の分析に
使用される必要の無い容器のみについて、開口が
設けられる。試薬パツケージ２４は電子部品を通
じてプログラム化され、何れの方向にも増分移動
できるようになつている。従つて、保護カバーが
適切に突き通されるように容器の何れか一つが、
パンチ７０の末端部のの尖鋭箇所７４により、こ
の突き通し作用が容易に行われる。

パンチ７０により、試薬パツケージ２４の容器
に一旦開口端が造られると、液体が移送されてく
るか、あるいは抜き取られるか、あるいは試薬パ
ツケージの別の容器間に移送される。こうした液
体移送は、複式作用ポンプ７６に連結した液体移
送管６８によつて果たされる。あるモードでは、
ポンプ７６は試薬パツケージの容器の一つ以上か
ら液体を吸引する。容器のいずれか一つ又はそれ
以上から中空管６８を通して液体が抜き取られ、
中空管の内腔は貯留部７８と繋がつている。この
貯留部は、一つ以上の容器から吸引された液体を
一時的に貯留するために、管６８とポンプ７６の
間の液体流路に位置している。液体試薬も含め、
反応混合物をインキユベーシヨン保管場所１８中
で高温に加熱するのが好ましい場合に限り、液体
反応混合物を形成する種々の液体を予備加熱する
のが好ましい。従つて、貯留部の液体内容物を高
温に熱するためのヒーター７９が組み込まれてい
る。例えば、貯留部７８に吸引される少量の液体
が適当な温度、例えば37℃に短時間で加熱され
る。

複式作用ポンプ７６のもう一つのモードにおい
ては、貯留部７８に含まれている液体が貯留部か
ら送り出され、試薬パツケージ２４の一つ以上の
容器中に配送される。液体が貯留部７８から別々
の容器へ移送されることにより、液体サンプルと
試薬パツケージの一つ以上の容器中に最初から入
つている液体試薬との混合が容易に行われ、こう
して形成された一つ以上の反応混合物が分析にか
けられる。

パンチ７０の動きと同じような様式で、管６８
が操作されて試薬パツケージのいずれか一つの容
器に出入りするように上下移動する。電子部品２
０は、バーコードラベルと標識パツケージに記載
されている試験情報に従つて液体移送管６８の動
きを調整するようにプログラム化されるのが好ま
しい。容量制御の調整作用を行うエレメントが、
液体移送管６８の末端部又はその近くに取付けら
れている液体レベルセンサー８０である。管が下
方に移動して容器の一つに入ると、容器の中に含
まれている液体の液位を感知する。センサ８０は
容器からの液体の抜き取り又は移入の精確さに寄
与するだけでなく、管６８の末端部の液中への浸
入を最小限に抑えるのに役立つ。液中への管６８
の移動距離が最小で済むので、引続いて行われる
当該管のすすぎ洗い又は洗浄が簡単になる。さら
に、管６８の液中への浸入が制御されることによ
り、管６８が浸入するそれぞれの容器間の相互汚
染が最小限に抑えられる。

貯留部７８、管６８、および連結構成部品を洗
浄するためのすすぎ洗い用液体が、容器８１中に
含まれている。すすぎ洗い用液体が前記エレメン
ト（必要であれば試薬パツケージの一つ以上の容
器も）を洗浄するのに利用できるように、ポンプ
７６によつて容器８１から送り出される。

さらに液体移送ステーシヨン１６には、試薬パ
ツケージの一つ以上の容器から廃液を抜き取る作
用をするもう一つのポンプ８２が組み込まれてい
る。中空管７２はその内腔が、抜き取り用ポンプ
８２と液体を通じて繋がつている。管６８と同じ
様に、中空管７２は下方移動して一つ以上の容器
に入り込むように予めプログラム化されており、
これによつて容器から廃液が抜き取られ、この廃
液が廃液容器８４に送られる。必要であれば、管
７２の末端部に液体レベルセンサー８５を取付
け、廃液が抜き取られる容器の何れか一つの液位
が感知できるようにする。

さてここで本発明を理解し易くするために、単
一の試薬パツケージに関して、液体移送ステーシ
ヨン内での操作ステツプの例を示す。表２に示さ
れているように、試薬パツケージでは、分析すべ
き液体サンプルが、開口端４５を通して空の容器
４２中に入れられる。血清を分析して微量の蛋白
質、ホルモン、薬物などを調べると仮定して、調
製された血清が容器４２の中に入れられ、試薬パ
ツケージが架台の適当なスロツトに位置決めされ
る。試薬パツケージ２４が架台２２から液体移送
ステーシヨン１６に送られ、液体移送ステーシヨ
ン内で試薬パツケージが増分移動し、使用直前に
パンチ７０により保護カバー４６が突き通され、
容器３６，３８，３９，４０，４１に開口端が設
けられる。予備プログラミングによつて、容器４
０が希釈液の入つた状態で管６８の真下にくるよ
うに、試薬パツケージが移動する。ポンプ７６の
作用によつて、希釈液の規定量が容器４０から抜
き取られる。この希釈液の規定量は一時的に貯留
部７８に蓄えられる。次に試薬パツケージが増分
移動して、容器４２が管６８の下に位置する。調
製された血清が容器４２から抜き取られて貯留部
７８内に保持され、そこで加熱される。次いで最
初のパツケージにおいて空のままとなつていた容
器３９が、管６８の真下にくるように位置決めさ
れる。次いで貯留部内の規定量の血清と希釈液
が、空の容器３９の中に送り込まれる。更に容器
４１が管６８の下にくるように、引続き試薬パツ
ケージが増分移動する。次いでトレーサー物質が
容器４１から抜き取られて貯留部７８に送られ
る。規定量の希釈された検体が管６８を通して容
器３９から抜き取られて貯留部７８に送られる。
次に容器３８が管６８の下に位置決めされ、そこ
で希釈された検体とトレーサー物質が、貯留部７
８から容器３８に送り込まれる。このときトレー
サー物質が、希釈された血清中の一つ以上の成分
と反応する。トレーサーとしては、通常放射性物
質や螢光物質などが使用される。

この場合、トレーサー物質が希釈血清の成分と
反応する十分な時間を与えるために、インキユベ
ーシヨンのステツプが必要となる。上記したよう
な反応混合物を含んだ試薬パツケージが液体移送
ステーシヨン１６からインキユベーシヨン保管場
所（円形コンベヤー１８によつて表わされてい
る）に移送される。試薬パツケージ２４が放射状
に拡がつているスロツト９０に入り込むように、
ガイドレール５８とトラツク５９が円形コンベヤ
ー１８に伸びている。スロツト９０は、そのサイ
ズと形状が架台２２のスロツトと類似しており、
従つて試薬パツケージをその中に保持することが
でき、移送の必要が生じた冷合には、スライドし
て自由に出入ができるようになつている。図１か
らわかるように、試薬パツケージ２４は、その容
器４２が最も内側の場所に、容器３６が最も外側
の場所になるように位置している。検出アセンブ
リ１９によつて分析されるサンプルが入つている
のは容器３６である。

円形コンベヤー１８は軸９１の周りに、時計方
向にも反時計方向にも回転可能である。この点に
おいて、試薬パツケージが円形コンベヤー１８の
中にランダムに入り込むか又は円形コンベヤーか
らランダムに抜き取られ、液体移送ステーシヨン
１６へ移送されるか又は液体移送ステーシヨンか
ら送られてくることができるように、各スロツト
９０はガイドレール５８に関して位置を決めるこ
とができるようになつている。図１において、円
形コンベヤー１８は架台２２のスロツト２８の数
と同数のスロツト９０を有しているように示され
ているけれども、それぞれのスロツトの数は異な
つていてもよい。例えば本発明の一つの実施例に
おいて、円形コンベヤー１８には、試薬パツケー
ジを保持するため架台２２のスロツト数より少な
くとも２倍多い数のスロツトが含まれている。円
形コンベヤー１８中のスロツトの数を多くするこ
とにより、一度に一つ以上の架台を取扱うのが容
易となる。これらのスロツトの内の一つは検出器
キヤリブレーター用のスロツトとして使用され
る。

異なる反応混合物についてインキユベーシヨン
を受ける必要のある試薬パツケージを格納するの
が、円形コンベヤー１８の目的である。円形コン
ベヤー１８へのまた円形コンベヤー１８からの移
送が完全にランダムに行われることによつて、異
なる試薬パツケージが異なる時間だけインキユベ
ーシヨンされる。従つて、試薬パツケージは円形
コンベヤー中で分析用検出アセンブリの前に順次
移動するように位置決めされる必要はない。検出
アセンブリの前への試薬パツケージの位置決め
は、予めプログラム化された工程に従い、ランダ
ムを基本として行うこともできる。なお予備プロ
グラム化工程の詳細については後で述べる。

円形コンベヤー１８内での試薬パツケージの加
熱は、円形コンベヤーを取囲む温度制御された環
境によつて行われるのが好ましい。図面には示さ
れていないが、円形コンベヤーには温度をコンパ
ートメント内で比較的一定に保つための空気浴の
ついた別個のコンパートメントが供給されてい
る。

さて前記の例に戻るが、試薬パツケージが容器
３８内に反応混合物が入つた状態で円形コンベヤ
ー１８に移送された。円形コンベヤー内で十分な
インキユベーシヨン時間をとつた後、円形コンベ
ヤーは、この特定の試薬パツケージを含むスロツ
トがシヤツトルシステムと一列状に整列するよう
回転するように予備プログラム化される。次いで
容器３８が管６８の下に位置決めされるように試
薬パツケージ２４が液体移送ステーシヨン１６に
戻される。容器３８中の反応した混合物の規定量
が抜き取られ、一時的に貯留部７８に蓄えられ
る。次いで容器３６が管６８の下にくるように試
薬パツケージ２４が増分移動する。貯留部７８に
一時的に保持された反応混合物の規定量が容器３
６中に送り込れる。容器３６中で更に反応が起こ
るか、又は反応混合物は無変化のままである。次
いで試薬パツケージ２４は円形コンベヤー１８中
に戻され、そこで所定時間さらにインキユベーシ
ヨンされるか又は試薬パツケージが分析工程にか
けられ検出アセンブリによつて分析される。本発
明による装置が多くの異なる形態のサンプルを分
析するのに有用である限りにおいて、種々の異な
る構成および機能を有する検出アセンブリを供給
することができる。これらの異なつたタイプの分
析の多くについてはすでに前述されている。本発
明の実施例の一つにおいては、分析を行うため
に、光エネルギーの原理を使用した検出アセンブ
リ１９が利用されている。例えば、容器３８中の
反応混合物には、検討中のサンプルの一つ以上の
成分と結合した螢光マーカーが含まれている。白
熱灯やレーザーなどのような光源が検出アセンブ
リ１９と連結された状態で供給され、反応混合物
を含む容器３６に光エネルギーが導かれる。上に
指摘したように、容器３６は円形コンベヤー１８
のスロツト９０の最も外側に位置しているので検
出アセンブリ１９の前にくる。検出アセンブリ１
９からの光が容器３６を照射し、混合物中の螢光
マーカーが励起されて、螢光発光が生じる。光電
子増倍管などのような適当な螢光検出器を用いて
この螢光を検知することによつて、分析すべきサ
ンプル中に存在する特性物質の量を測定すること
ができる。この種の螢光アセンブリを使用するこ
とによつて、螢光免疫分析（fluoroimmuno
assay（FIA））および免疫螢光分析
（immunofluorometric assay（IFMA）が容易と
なる。本装置においては、光吸収量を測定する他
の検出器も使用することができる。当然ながら、
本発明においては、分析を行うのに特に光エネル
ギーを使用することによつて、他の分析も行うこ
とができる。例えば検出アセンブリ内において、
螢光検出器を光散乱検出器に変えることによつ
て、比濁分析を行うことができる。本発明の装置
に使用する検出アセンブリの種類は、本発明と矛
盾しない多くの異なるタイプの分析に対し、十分
な対応性を付与するように選択されることがわか
る。

本発明によるランダムアクセス自動分析装置の
操作機能の調節は、図６に示されているようなコ
ンピユータープログラム１０１によつて制御され
る。このコンピユータープログラムとこれに関連
するコンピユータの機能は、本装置の電子部品２
０の中に組み込まれている。コンピユータープロ
グラム１０１の目的は、いかなる特定の化学タイ
プのサンプルでも、これを処理するために必要と
される作用を規定することのできるインターフエ
ースを、装置に供給することである。このインタ
ーフエースにより、液体移送ステーシヨン１６の
作用が調整されるように分析手順がフオーマツト
化され、これによつて試薬パツケージ２４の容器
中へ又は容器から又は容器間で液体が移送され
る。コンピユータープログラム１０１とこのプロ
グラムが供給するインターフエースにより、装置
が機械的および電気的機能を自動的に処理して分
析を行うので、実験技術者は分析サンプル中の生
物学的および化学的成分の検討に集中することが
できる。

図６に示されているように、分析データはコン
ピユータープログラム１０１のデータフアイル中
に格納され、その後試験を行うために検索され
る。この格納データ（番号102で表されいる）に
は、電気−機械的装置の制御、これらの装置の時
間調整要件、試薬パツケージの構成、およびその
他の要件などのような機械的分析要件が含まれて
いる。格納されたデータに加えて、他のデータ
（較正値、基準値、誤り対照標準など）も、コン
ピユータープログラム１０１とのインターフエー
スのためにランダムアクセス分析装置と連結して
いるキーボード（図には示されていない）を通し
て入力することができる。入力されるべきデータ
（番号104で示されている）には、液体の種類、液
体の位置（すなわちそれぞれ別の容器）、液体の
容積、移送上の要件などのような化学分析上の要
件が含まれる。STAT操作又は通常操作に対し、
“GO”制御としてボタン又はスイツチを使用す
ることもできる。

本発明によるランダムアクセス分析装置が、い
かなる特定の化学タイプの液体サンプルであつて
もそのサンプルを含む試薬パツケージを受け入れ
ると、バーコードラベルの情報が読み取られ、こ
の情報が電子部品に与えられて、コンピユーター
プログラム１０１によつて処理される。格納デー
タ１０２を検索することによつて、またSTAデ
ータ又は通常データを利用することによつて、液
体サンプルを正しく処理するためにどんなアクシ
ヨンをとる必要があるかという点について指示決
定がなされる。この手順には一つ以上の分析テン
プレート１０５の検査が含まれ、それぞれのテン
プレートにはアクシヨンブロツク１０６のリスト
が含まれている。いかなる特定の化学タイプの液
体サンプルであつてもこれを処理するために、当
該分析装置は対応する分析テンプレート中の各ア
クシヨンブロツクによつて指示されているアクシ
ヨンを行う。先のアクシヨンブロツクの完了に引
続いて指示されたインキユベーシヨン時間が過ぎ
た後に、各アクシヨンブロツクにおける最初のア
クシヨンを開始するのが好ましい。これらのライ
ンに沿つて、さらにインキユベーシヨン時間によ
り、分析テンプレート中の各対のアクシヨンブロ
ツクをわけるが好ましい。アクシヨンブロツク１
０６には、各アクシヨンが始まる時間に加えて、
当該分析装置によつて行われるべきアクシヨンの
リストが含まれている。さらにマルチプル分析テ
ンプレートには、同じアクシヨンブロツクが明記
されている。例えば、全て又は殆んどの試薬パツ
ケージは検出アセンブリ１９によつて分析される
容器の一つを有していると考えられるので、殆ん
どの分析テンプレートには同じ最終アクシヨンブ
ロツク、すなわち検出ブロツクが明記されてい
る。

他のアクシヨンブロツクには、液体移送ステー
シヨン内での各試薬パツケージの異なる位置への
移動、円形コンベヤーへの、および円形コンベヤ
ーからの試薬パツケージの移動、試薬パツケージ
の検出アセンブリに隣接した位置決め、および分
析完了後における試薬パツケージの架台への戻り
移送などが含まれている。さらに分析テンプレー
ト１０５とアクシヨンブロツク１０６は、ある特
定の化学タイプのサンプルの分析に対する化学分
析要件１０４に従つて、試薬パツケージの容器中
への、試薬パツケージの容器からの、および試薬
パツケージの容器間の液体の種々の移送を制御す
る。

本発明のランダムアクセス自動分析装置には、
本分析装置によつて実行される事象の順序をスケ
ジユーリングするために、本分析装置の電子部品
２０と操作エレメントに連結した別のコンピユー
タープログラム、すなわちプログラム１０１のサ
ブルーチンが含まれている。図７は、本発明のラ
ンダムアクセス自動分析装置内において、試薬パ
ツケージが液体移送ステーシヨン、インキユベー
シヨン保管場所、および検出アセンブリを、架台
間でいかなる順序にもまたいかなる方向にも通過
できるシーケンスを決定するためのスケジユーラ
ープログラム１１０のフローチヤートの一つの実
施例を示している。スケジユーラープログラム１
１０により、分析にかけられているサンプルの処
理を完了するのに必要な全てのアクシヨンが調べ
られ、これらのアクシヨンが効率的な仕方で装置
の能力が利用されるようなシーケンスに配列され
る。このような順序配列を得るために、分析装置
の種々のステーシヨンへの、またステーシヨンか
らのいろいろな試薬パツケージの移動が調整でき
るように、スケジユーラーがプログラム化され
る。

スケジユーラープログラムの最初のステツプと
して、分析すべきサンプルを有して装置中に位置
していて、かつスケジユール化する必要のある試
薬パツケージがあるかどうかを求めるために検査
が行われる。装置中に新たな試薬パツケージがな
ければ、スケジユーラーは何もアクシヨンを起こ
さない。新たな試薬パツケージが検知されると、
好ましいスケジユーリングフオーマツトに従つ
て、次の様なアクシヨンが起こされる。

ａ 当該装置において、何もアクシヨンが開始さ
れなかつたスケジユールにおける全ての試薬パ
ツケージが、新たな試薬パツケージと共に認識
される。

ｂ スケジユール化する必要のある試薬パツケー
ジのトータル数が識別される。そして、 ｃ 識別された試薬パツケージがスケジユール化
される。

本発明の好ましい実施例に従い、試薬パツケー
ジは次のような優先性をもたせた状態でスケジユ
ール化される。

ａ 分析進行中の格納された試薬パツケージにお
けるサンプルの分析は、中断されない。既に開
始された試薬パツケージの処理は継続される。

ｂ 試薬パツケージにおけるStat（緊急）サンプ
ルは、他の全てのサンプルより前にスケジユー
ル化される。そして、 ｃ 所定時間より長い時間装置中に存在している
試薬パツケージは、新しく加えられた試薬パツ
ケージに優先してスケジユール化される。

試薬パツケージにおけるサンプルのこれらの優
先グループのそれぞれが、スケジユール化される
サンプルのトータル数から、コンピユータープロ
グラムによつて抽出される。各グループ内におい
て、より複雑なサンプルはより簡単なサンプルに
優先してスケジユールに組み込まれる。複雑さ
は、サンプルを処理するのに必要なプロセシング
すなわちアクシヨンブロツク（図６に関連して記
載したアクシヨンブロツク１０６のような）の数
によつて決められるのが好ましい。例えば、マル
チプルアクシヨンブロツクのサンプルは、より簡
単な一つ又は二つのアクシヨンブロツク分析に優
先してスケジユール化される。図７からわかるよ
うに、スケシユーラー１１０は、サンプルに関連
したＮアクシヨンブロツクを有するグループから
全てのサンプルを抽出し、生じる可能性のあるブ
ロツクの最大数に対してＮがセツトされる。この
結果得られるサンプルのリストをスケジユールプ
ランと呼ぶ。スケジユールプランがスケジユール
に組み込まれ、Ｎが１だけ減少して、優先グルー
プの全てのサンプルがスケジユールに組み込まれ
るまでこのプロセスが繰り返される。

スケジユールプランのスケジユーリングを行う
ために、サンプルは先ずスケジユールリング順序
に区分けされる。サンプル内において、より短い
インキユベーシヨン時間のサンプルを有する試薬
パツケージは、より長いインキユベーシヨン時間
のサンプルを有する試薬パツケージに優先してス
ケジユール化される。サンプルがスケジユーリン
グ順序に区分けされ、サンプル中の全てのサンプ
ルがスケジユール化されるまで、一度に一つずつ
スケジユールに組み込まれる。スケジユール中へ
のサンプルの組み込みに対して、スケジユーラー
１１０はスケジユールポインターS.P.と呼ばれる
手段を使用する。このポインターには、サンプル
の最初のプロセスブロツクが開始されるべきタイ
ムブロツクの数が含まれている。スケジユールポ
インターは、各優先グループのスタートにおい
て、スケジユール中の最初のフリータイムブロツ
クを指すようにリセツトされる。単一サンプルを
スケジユーリングするとき、スケジユーラー１１
０はスケジユールポインターによつて指示される
ポイントにおいてサンプルをスケジユールに適合
させるように作用する。サンプルがそのポイント
で適合しない場合、スケジユールポインターは一
つ分だけ進む。サンプルがスケジユールに適合す
るまで、このプロセスが繰り返される。サンプル
がスケジユールに適合した後、スケジユールポイ
ンターがＮだけ進み、最も新しくスケジユール化
されたサンプルのアクシヨンブロツクが表示され
る。全てのサンプルがスケジユール化されると、
スケジユーラープログラム１１０の作用が完了す
る。スケジユーラープログラム１１０の逐次実行
間の時間間隔は予め設定してもよいし、又は実施
される試験に応じたオペレーターの選択に従つて
変えてもよい。

このように本発明により、完全なランダムアク
セスに基づいてサンプルを分析するための自動分
析装置が供給される。さらに本発明により、実験
技術者は種々の化学タイプのサンプルの分析に対
し、幅広く対応できるようになる。本発明の試薬
パツケージのランダムアクセスおよび調整は、手
操作を最小限に抑えるためのコンピユーターイン
ターフエースを利用した自動化ベース基づいて処
理される。本発明の分析装置によつて分析される
サンプル自蔵式の試薬パツケージの中に組み込ま
れているので、現在利用されている臨床用分析装
置において必要とされるようなバルク液体試薬が
必要とされない限り、本発明による装置の構造は
極めて簡単なものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、所定の位置に試薬パツケージの架台
を有する、本発明の好ましいランダムアクセス自
動分析装置の、主たる操作上の構成部品を上方か
ら見た平面図である。第２図は、本発明のランダ
ムアクセス自動分析装置における使用に適した架
台の配置の拡大された透視図であつて、複数個の
容器を有する試薬パツケージの一つの実施例を示
しており、少なくとも一つの予備パツケージされ
た液体試薬が含まれている。第３図は、液体移送
ステーシヨンで個々の試薬パツケージを位置決め
するために、架台をサンプリング増加分だけ移動
させるシヤツトルシステムを前方から見た立面図
である。第４図は、試薬パツケージを架台から液
体移送ステーシヨンへ移送するためのシヤツトル
システム、液体移送ステーシヨンのエレメント、
およびバーコードスキヤナを側方から見た立面図
である。第５図は、液体移送ステーシヨン内の固
定された位置にあるときの試薬パツケージの端面
図である。第６図は、分析装置において行うべき
作業を調整するための分析フオーマツトコンピユ
ータープログラムのブロツク線図である。第７図
は、本発明のランダムアクセス自動分析装置内に
おいて、異なる動作ステーシヨンを通過する順序
を決めるためのスケジユーラーコンピユータープ
ログラムのフローチヤートである。 主要符号の説明、１０：自動分析装置、１４：
導入ステーシヨン、１５：シヤツトルシステム、
１６：液体移送ステーシヨン、１８：インキユベ
ーシヨン保管領域、１９：検出手段、２２：架
台、２４：試薬パツケージ、２８：スロツト、３
６，３８，３９，４０，４１，４２：容器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ サンプルを分析するための自動化された装置
   であつて、 複数の試薬パツケージであつて各パツケージが
   複数の容器を有し、少なくとも一つの容器が液体
   サンプルを含み、少なくとも一つの容器が該液体
   サンプルと反応混合物を形成するための液体試薬
   を含んでいる上記パツケージを組み込んだ架台を
   設置するための導入ステーシヨン、 試薬パツケージの一つ又はそれ以上の容器に含
   まれている液体を、反応混合物が形成されるよう
   に、試薬パツケージの異なる容器間に移送するた
   めの液体移送ステーシヨン、 該試薬移送ステーシヨンを通過した複数の試薬
   パツケージを保持するためのインキユベーシヨン
   保管領域、 架台中の各パツケージが該液体移送ステーシヨ
   ンに隣接した位置にくるように該架台を移動さ
   せ、一度に該パツケージの一つを架台から取り出
   して、これを該液体移送ステーシヨンおよび当該
   インキユベーシヨン保管領域に移動させるための
   シヤツトルシステムであつて、更に個々のパツケ
   ージを該保管領域から該移送ステーシヨンおよび
   導入ステーシヨンにおける該架台に移動させるよ
   うに作用するシヤツトルシステム、および いずれかの該パツケージの容器の一つに含まれ
   ている反応混合物を分析して、サンプルの特性を
   求めるための検出器からなり、 該液体移送ステーシヨンが、単一の試薬パツケ
   ージの一つ以上の容器から液体を吸引して吸引さ
   れた該液体を該試薬パツケージの一つ以上の容器
   に移送するための複式作用ポンプを有し、このと
   き液体の移送により該サンプルと該液体試薬の混
   合が行われて、該パツケージの少なくとも一つの
   容器において反応混合物が形成され、 該液体移送ステーシヨンが末端部に尖頭を有す
   るパンチ部材を有し、このパンチ部材によつて試
   薬パツケージの一つ以上の容器の開端をシールし
   ている薄手の保護カバーに穴が明けられて容器へ
   の侵入が果たされて前記反応混合物の形成が行わ
   れる、装置。 ２ 該導入ステーシヨンが、該架台の長さ方向の
   軸に沿つて実質的に平行な配置で整列した複数の
   スロツトを有する細長い架台を保持するためのプ
   ラツトホームであり、該試薬パツケージが取り出
   し自在状態で該スロツト中に位置している特許請
   求の範囲第１項記載の装置。 ３ 該液体移送ステーシヨンが該ポンプと流体連
   通状態で繋がつた内腔を有する中空管を含み、該
   管が該液体移送ステーシヨンに機能的に作用する
   ように取り付けられてパツケージの容器の中へお
   よびパツケージの容器の中から外へ移動するよう
   になつている特許請求の範囲第２項に記載の装
   置。 ４ 該液体移送ステーシヨンが、さらに該管と該
   ポンプ間の流路において貯溜部を有し、この貯溜
   部によつて一つ以上の該容器から吸引された液体
   が一時的に保管される、特許請求の範囲第３項記
   載の装置。 ５ 該液体移送ステーシヨンが、さらに該貯溜部
   における液体を加熱するためのヒーターを有する
   特許請求の範囲第４項記載の装置。 ６ 該管が液位センサーを有し、このセンサーに
   より管が移入するいずれかの容器中の液体の液位
   が検知される特許請求の範囲第３項記載の装置。 ７ 該液体移送ステーシヨンが、さらに該管およ
   び貯溜部と液体が流れる状態で繋がつたすすぎ洗
   い手段を有し、これにより洗浄目的のためにすす
   ぎ洗い液体が通過するようになつている特許請求
   の範囲第４項記載の装置。 ８ 該液体移送ステーシヨンがさらに抜き取りポ
   ンプを有し、これにより該パツケージの一つ以上
   の容器から廃液が抜き取られ、該廃液が廃液補集
   場所に移送される特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ９ 液体の移送に先立つて試薬パツケージからそ
   の容器に関する試験関連情報を自動的に得るため
   の機器を有する特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 １０ 該機器が、試薬パツケージ上のバーコード
   ラベルを電子光学的に読み取るためのバーコード
   スキヤナであり、該装置がさらにバーコードスキ
   ヤナによつて得られる該ラベル情報を処理するた
   めの手段を有し、これによつてサンプルの分析が
   行われる特許請求の範囲第９項記載の装置。 １１ 該処理手段が、該架台に連結したセツトマ
   ーカーを電子光学的に読み取るための手段を有
   し、これにより試薬パツケージが該架台中に占め
   ている位置に応じてセツトを識別し、該セツトに
   従つて分析を実行する特許請求の範囲第９項記載
   の装置。 １２ 該処理手段により、個々の試薬パツケージ
   （セツトしてグループ分けされている）が該シヤ
   ツトルシステムによつて架台から液体移送ステー
   シヨンまで移送される順序が制御される特許請求
   の範囲第１１項記載の装置。 １３ 該処理手段が所定の架台上の一つ以上のセ
   ツトマーカーを読み取り、それぞれのセツトに応
   じてそれぞれの分析を行うように機能する特許請
   求の範囲第１２項記載の装置。 １４ 該シヤツトルシステムが第１番目の駆動装
   置を有し、これにより該試薬パツケージの何れか
   一つが該液体移送ステーシヨンに隣接した位置に
   くるように、該導入ステーシヨンに位置している
   該架台が増分移動する特許請求の範囲第１項記載
   の装置。 １５ 該駆動装置が、該架台を該液体移送ステー
   シヨンの入口を横切つてどちらの方向にも併進移
   動させるように機能し、該シヤツトルシステムが
   さらに該第１駆動装置に対し実質上垂直の方向に
   併進移動させるように機能する第２番目の駆動装
   置を有し、これによつて一度に一つの試薬パツケ
   ージが該架台から取り出され、該パツケージが該
   液体移送ステーシヨンおよび該インキユベーシヨ
   ン保管領域に移送され、また逆の方向にも移送さ
   れて該架台に戻るようになつている特許請求の範
   囲第１４項記載の装置。 １６ 該第２駆動装置と該液体移送ステーシヨン
   が共同して、試薬パツケージが該液体移送ステー
   シヨン内に存在しているとき該試薬パツケージを
   実質的に自由に移動できる位置に保持するための
   手段を有している特許請求の範囲第１５項記載の
   装置。 １７ 該保持手段が、該試薬パツケージとかみ合
   うことのできるばねによつて付勢された壁体を有
   し、これにより該パツケージの位置が液体移送ス
   テーシヨン内に保持される特許請求の範囲第１６
   項記載の装置。 １８ インキユベーシヨン保管領域が放射状に拡
   がつた複数のスロツトを有する回転可能な円形コ
   ンベヤーを含み、これにより該シヤツトルシステ
   ムによつて移送された該試薬パツケージが受け入
   れられる特許請求の範囲第１項記載の装置。 １９ 該円形コンベヤーが時計方向にも反時計方
   向にも回転することができ、これによつて該シヤ
   ツトルシステムから試薬パツケージを受け取るこ
   とができ、また該シヤツトルシステムに試薬パツ
   ケージを移送することができる特許請求の範囲第
   １８項記載の装置。 ２０ 試薬パツケージを受取り又は移送するため
   の該円形コンベヤーの回転が、制御手段によつて
   調節される特許請求の範囲第１８項記載の装置。 ２１ 該円形コンベヤーが温度制御された雰囲気
   にあり、これによつて試薬パツケージが温置され
   る特許請求の範囲第１８項記載の装置。 ２２ 該雰囲気が、比較的一定温度に維持できる
   空気浴である特許請求の範囲第２１項記載の装
   置。 ２３ 一度に一つの試薬パツケージが分析できる
   ように、個々の試薬パツケージを該検出器に隣接
   して位置決めするための手段を有する特許請求の
   範囲第１項記載の装置。 ２４ 該検出器が、分析のための反応混合物を含
   んでいる試薬パツケージの容器の一つに光エネル
   ギーを当てるための光源を有する特許請求の範囲
   第２３項記載の装置。 ２５ 該検出器が、光エネルギーが当てられる容
   器に関連した光を受け取るための、および受け取
   つた該光を分析サンプルの特性と関連づけるため
   の、少なくとも一つの手段を有する特許請求の範
   囲第２４項記載の装置。 ２６ 該液体移送ステーシヨンに関連した分析フ
   オーマツト化手段であつて、該液体移送ステーシ
   ヨンの動作を調節するための分析フオーマツト化
   手段を有し、これによつて試薬パツケージ中に又
   は試薬パツケージから又は試薬パツケージ間で液
   体が移送される特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ２７ 該フオーマツト化手段が一つ以上の制御機
   構を有し、これによつて各パツケージに含まれて
   いる液体の種類、このような液体の位置、容器中
   に存在する液体の容積、および容器中への又は容
   器からの又は容器間での液体移送上の要件が認識
   される特許請求の範囲第２６項記載の装置。 ２８ 該制御機構が、サンプルの分析のために、
   該液体に関する情報を格納、検索、利用又は変更
   できるコンピユータープログラムを含んでいる特
   許請求の範囲第２７項記載の装置。 ２９ 架台、液体移送ステーシヨン、インキユベ
   ーシヨン保管領域、および検出器間で、試薬パツ
   ケージがいかる順序にもまた如何なる方向にも通
   過するシーケンスを決めるためのスケジユーリン
   グ手段を有する特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ３０ 該スケジユーリング手段が、装置中に試薬
   パツケージが導入される時間を決めるための手段
   を含み、これによつて装置中に先に導入された試
   薬パツケージに関する情報が検索され、またシー
   ケンスがスケジユーリングされて、識別された試
   薬パツケージが予備プログラム化された優先性に
   従つて処理される特許請求の範囲第２９項記載の
   装置。 ３１ 該スケジユーリング手段が、試薬パツケー
   ジの処理を次のような順序又は優先性で行うよう
   に予備プログラム化される特許請求の範囲第３０
   項記載の装置： ａ 処理が開始され、引き続き処理が継続される
   試薬パツケージ； ｂ 即時処理のために特別に指示された試薬パツ
   ケージ； ｃ 予め定められた時間より長い時間装置中に存
   在し、処理が開始されていない試薬パツケー
   ジ； ｄ 新たに装置中に導入された試薬パツケージ。 ３２ 各リスト化されたスケジユーリングの範疇
   内で、より複雑な試薬パツケージがより高い優先
   性を与えられてスケジユール化され、複雑さが、
   試薬パツケージを処理するための処理ステツプの
   数によつて決められる特許請求の範囲第３１項記
   載の装置。 ３３ 該スケジユーリング手段が、各リスト化さ
   れたスケジユーリングの範畸内で、同じスケジユ
   ーリンググループにおける他のパツケージより短
   いインキユベーシヨン時間を有する試薬パツケー
   ジにより高い優先性を与える特許請求の範囲第３
   ２項記載の装置。 ３４ 該スケジユーリング手段が、パツケージの
   分析のために該スケジユーリングに関する情報を
   格納、検索、利用、又は変更できるコンピユータ
   ープログラムを含む特許請求の範囲第３３項記載
   の装置。 ３５ 少なくとも一つが液体サンプル含み、少な
   くとも一つが該液体サンプルとの反応混合物を形
   成するための液体試薬を含む複数の容器を各々有
   する複数の試薬パツケージを受け入れるための手
   段； 試薬パツケージの一つ又はそれ以上の容器中に
   含まれている液体を該試薬パツケージの別の容器
   に移送しこれによつて反応混合物を形成する手
   段； パツケージの容器の一つにに含まれている反応
   混合物を分析することによつてサンプルの特性を
   検知するための検出器手段； 複数の試薬パツケージを格納するための手段； および 受け入れ手段、液体移送手段、検出器手段、お
   よび格納手段間で、個々の試薬パツケージをいか
   なる順序でも、またいかなる方向にも移送するた
   めの手段；からなり、 該液体を移送して反応混合物を形成する手段
   が、単一の試薬パツケージの一つ以上の容器から
   液体を吸引して吸引された該液体を該試薬パツケ
   ージの一つ以上の容器に移送するための複式作用
   ポンプを有し、このとき液体の移送により該サン
   プルと該液体試薬の混合が行われて、該パツケー
   ジの少なくとも一つの容器において反応混合物が
   形成され、 該液体を移送して反応混合物を形成する手段が
   末端部に尖頭を有するパンチ部材を有し、このパ
   ンチ部材によつて試薬パツケージの一つ以上の容
   器の開端をシールしている薄手の保護カバーに穴
   が明けられて容器への侵入が果たされて反応混合
   物が形成される、自動分析装置。 ３６ 少なくとも一つの液体を、この液体を混合
   するためにパツケージの容器から該パツケージの
   容器中に移送して、反応混合物を形成させるため
   の手段； 該パツケージの容器中の反応混合物を分析する
   ことによつてサンプルの特性を検出するための手
   段； 複数のパツケージを格納するための手段； 移送手段、検出手段、および格納手段間で、
   個々のパツケージをいかなる順序でも、また如何
   なる方向にも移送するための手段；および 個々のパツケージの移送の順序と方向を調節す
   るための、また何れか一つのパツケージの該容器
   から液体を移送して反応混合物を形成させるため
   の制御手段；からなり、 該液体を移送して反応混合物を形成させるため
   の手段が、単一の試薬パツケージの一つ以上の容
   器から液体を吸引して吸引された該液体を該試薬
   パツケージの一つ以上の容器に移送するための複
   式作用ポンプを有し、このとき液体の移送により
   該サンプルと該液体試薬の混合が行われて、該パ
   ツケージの少なくとも一つの容器において反応混
   合物が形成され、 該液体を移送して反応混合物を形成する手段が
   末端部に尖頭を有するパンチ部材を有し、このパ
   ンチ部材によつて試薬パツケージの一つ以上の容
   器の開端をシールしている薄手の保護カバーに穴
   が明けられて容器への侵入が果たされて反応混合
   物が形成される、自動分析装置。 ３７ 複数の容器を有し、この内少なくとも一つ
   の容器が液体サンプルを含み、少なくとも一つの
   容器が該液体サンプルと反応混合物を形成するた
   めの液体試薬を各々含んでいる複数の試薬パツケ
   ージを含む架台を設置するための導入ステーシヨ
   ン； 単一試薬パツケージの一つ以上の容器から液体
   を吸引して、該吸引液体を該試薬パツケージ一つ
   以上の容器に移送するための複式作用ポンプを有
   し、この液体の移送により、該液体サンプルと該
   液体試薬が混合されて、該パツケージの少なくと
   も一つの容器において反応混合物が形成される液
   体移送ステーシヨン； 液体の移送に先立つて、試薬パツケージからそ
   の容器に関し、試験関連情報を自動的に得るため
   のデバイス； 該取得情報を処理して反応混合物の分析を行う
   ための手段であつて、該架台につけられたセツト
   マーカーを読み取つて、試薬パツケージの該架台
   中の位置に応じてセツトを識別し該セツトに従つ
   て分析を行うための手段、および該液体移送ステ
   ーシヨンの作用を調節して、試薬パツケージの容
   器中へ又は容器中から又は容器間で液体を移送す
   るための、該液体移送ステーシヨンに連結した分
   析フオーマツト化手段を含む処理手段； 移送されてくる該試薬パツケージを受け入れる
   ための、放射状に拡がつた複数のスロツトを有す
   る回転可能な円形コンベアーを含み、該円形コン
   ベヤーが温度制御された雰囲気にあつて、これに
   より試薬パツケージが温置されるインキユベーシ
   ヨン保管保管領域； 各パツケージが該液体移送ステーシヨンに隣接
   して位置することができるように該架台を移動さ
   せ、架台から一度に該パツケージの一つを取り出
   して、これを該移送ステーシヨンおよび該円形コ
   ンベヤーに移動させるためのシヤツトルシステム
   であつて、更に個々のパツケージを円形コンベヤ
   ーから該移送ステーシヨンおよび導入ステーシヨ
   ンにおける該架台に移動させるように機能するシ
   ヤツトルシステム； 分析のための反応混合物を含む試薬パツケージ
   の容器の一つに光エネルギーを当てるための光
   源、および光エネルギーが当てられる容器に関係
   した光を受け取つて、該受光を分析サンプルの特
   性と関連付けるための手段を含む検出器；および 試薬パツケージが、架台、液体移送ステーシヨ
   ン、円形コンベヤー、および検出器間で、いかな
   る順序でもまたいかなる方向にも通過するシーケ
   ンスを決めるためのスケジユーリング手段；から
   なり、 該液体移送ステーシヨンが末端部に尖頭を有す
   るパンチ部材を有し、このパンチ部材によつて試
   薬パツケージの一つ以上の容器の開端をシールし
   ている薄手の保護カバーに穴が明けられて容器へ
   の侵入が果たされて反応混合物が形成される、サ
   ンプルの自動分析装置。