JP5009531B2 - 反応容器 - Google Patents

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この発明は、反応容器に関する。
近年、化学反応やDNA反応、タンパク質反応等の生化学反応において用いられる反応容器としては、板状に形成されたチップ(基板)の表面に開口するウェル(収容部)を多数形成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。これら多数のウェルは、例えば、種々の試薬を収容しておく試薬収容部や、上記試薬を分注して生化学反応を行う反応部等として使用することができるようになっている。
ところで、この種の反応容器に試薬を収容したり、試薬を分注したりする際には、所定の生化学反応装置に備える固定台に反応容器を固定する(例えば、特許文献2参照。)。従来、反応容器は、上記固定台において板状のチップをその厚さ方向から挟み込んで把持することで固定される。
特開2003−70456号公報 特開平05−317030号公報
しかしながら、上述のようにチップをその厚さ方向から挟み込んで把持する場合には、チップの表面にチップを挟み込む領域を確保する必要があるため、反応容器におけるウェルの形成位置や個数が限定されることになる、すなわち、反応容器の設計自由度が制限されるという問題がある。
また、反応容器を厚さ方向から挟み込む場合には、チップの表面が削られて基板を形成する材料の欠片が発生するため、この欠片がウェル内に混入するという問題もある。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、設計自由度を向上させると共に収容部内に基板の欠片が混入することを防止しながら、生化学反応装置に固定可能な反応容器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、生化学反応装置に固定される反応容器であって、基板の上面に開口して試薬を収容可能な複数の収容部を設けて構成され、前記基板に、その下面から厚さ方向に突出して前記生化学反応装置に固定するための突起が形成され、前記突起に、その側方から窪む凹部が形成されていることを特徴とする反応容器を提案している。
前記突起は、梁状に形成されてもよい。
前記凹部は、前記突起の長手方向にわたって溝状に形成されてもよい。
本発明の反応容器においては、少なくとも1つの前記収容部が、光学検出可能な検出部を構成してもよい。
本発明の反応容器においては、少なくとも1つの前記収容部が、前記試薬を収容して保存する試薬収容部を構成してもよい。
本発明の反応容器においては、少なくとも1つの前記収容部が、PCR部を構成してもよい。
請求項1に記載された発明によれば、反応容器を生化学反応装置に固定する際には、基板の下面に形成された突起を、生化学反応装置に設けられる治具により下面に沿う方向から挟み込む等して生化学反応装置に固定すればよいため、従来のように、上記治具が基板の上面に配されることを防止できる。したがって、治具によって反応容器における収容部の形成位置や個数が限定されることを防止できる、すなわち、反応容器の設計自由度を向上させることができる。
また、治具により突起を挟み込むことで突起が削れて基板を形成する材料の欠片が発生しても、突起は基板の下面に形成されているため、上記欠片が基板の上面側に飛散することが無く、収容部内に欠片が混入することも防止できる。
請求項2に記載の発明によれば、突起の凹部に上記治具を挿入することで、突起を治具に係合させることができるため、反応容器を確実に生化学反応装置に固定することができる。また、突起を治具に係合させることにより、治具により突起を過度の力で挟み込む必要が無くなるため、突起が削れることを確実に防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、突起を梁状に形成することにより、基板の曲げ剛性を向上させて基板の反りを防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、突起を固定する生化学反応装置の治具を溝状の凹部に係合する軌道により構成しておくことで、軌道を溝状の凹部に挿入するように基板を軌道の長手方向にスライドさせるだけで、簡便に反応容器を生化学反応装置に固定することが可能となる。さらに、治具を上記軌道により構成しておくことで、治具を移動させる等して突起を挟み込む必要も無くなるため、生化学反応装置の構成の簡素化を図ることができる。
請求項5から請求項7に記載の発明によれば、生化学反応装置に反応容器を固定しても欠片が収容部に収容された試薬と混ざらないため、試薬を用いた反応処理や検出処理を正しく行うことができる。
請求項6に記載の発明によれば、試薬収容部及び検出部の両方を備える場合に、単一の基板に対して、少なくとも試薬を収容する収容処理と、検出処理とを連続的に効率よく実行することができる。
請求項7に記載の発明によれば、例えば、PCR部及び検出部の両方を備える場合に、単一の基板に対して、試薬を用いてPCRによるDNA等の検体物質を調整する反応処理と、検出処理とを連続的に効率よく実行することができる。また、例えば、試薬収容部及びPCR部の両方を備える場合には、単一の基板に対して、上記収容処理と反応処理とを連続的に効率よく実行することが可能となる。
以下、図1から図5を参照し、本発明の一実施形態に係る反応容器について説明する。
この実施の形態に係る反応容器1は、化学反応やDNA反応、タンパク質反応等の生化学反応を同一のチップ上にて行うμ―Total Analysis System技術やLab−on−Chip技術で利用されるものであり、例えば図1から図3に示すように、縦横寸法が数ミリ角に設定された略長方形で板状の基板3を備えている。基板3は、例えばPC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレン)、シクロオレフィン系ポリマー、フッ素ポリマー、シリコン樹脂等の各プラスチックあるいは複数のプラスチックの適宜の組み合わせ、あるいは、ガラス等、耐熱性、耐薬品性、成形加工性等に優れた材料により形成されている。
この基板3は、試薬収容部5、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)部7、検出部9を備えている。
試薬収容部5は、PCR部7や検出部9で用いる検体試薬やその他の試薬、その後の検出反応に用いる試薬、バッファー液、希釈液等の種々の液体(試薬)を注入して保存する収容部としてなるものであり、基板3の上面3aに開口する凹状のウェル(収容部)11を複数(図示例では4個)備えている。この試薬収容部5のウェル11の大きさは、収容される液体の量に応じて適宜設定されている。なお、試薬収容部5のウェル11内には、上記液体の他に例えば検体DNAを収容しておいても良い。
PCR部7は、試薬収容部5と検出部9との間に配置されており、例えば、血液などから抽出したDNAを増幅させるポリメラーゼ連鎖反応等の生化学反応を行うためのものである。
このPCR部7は、断面視で略U字状に形成されると共に、両端が基板3の上面3aに開口する流路部(収容部)13を備えている。この流路部13は、基板3の下面3bから窪んで形成された帯状の溝部15と、基板3の下面3bに配されて溝部15を塞ぐフィルム17と、基板3の上面3aから厚さ方向に貫通して、基板3の上面3aに開口すると共に溝部15の両端に連通する2つの貫通孔19とにより構成されている。
なお、フィルム17は、例えばPP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、PS(ポリスチレン)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、POM(ポリアセタール)、PA(ポリアミド)、PAN(ポリアクリロニトリル)、メチルペンテン系フィルム、シクロオレフィン系フィルム、シリコン樹脂フィルム、フッ素系ポリマーフィルム等の各プラスチックあるいは複数のプラスチックの適宜の組み合わせによる単層構造あるいは多層構造のフィルム、あるいは、例えばアルミニウム、銅、金等の各金属あるいは複数の金属の合金による単層構造あるいは多層構造のフィルム、さらには、プラスチックと金属との組み合わせによる多層構造のフィルム等である。
検出部9は、PCR部7で調整した検体DNAをプローブDNAやその他の試薬と反応させることによりDNAの配列を光学分析するところであり、基板3の上面3aに開口する凹状のウェル(収容部)21を複数(図示例では16個)備えている。なお、上記光学分析は、検体DNAあるいは核酸プローブに付けた標識物質(例えば、蛍光物質)の有無を、ウェル21の底部側(基板3の下面側)から検出する発光検出により行われる。
なお、試薬収容部5及び検出部9を構成するウェル11,21は、例えばPP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、PS(ポリスチレン)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、POM(ポリアセタール)、PA(ポリアミド)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、メチルペンテン系フィルム、シクロオレフィン系フィルム、シリコン樹脂フィルム、フッ素系ポリマーフィルム等の各プラスチックあるいは複数のプラスチックの適宜の組み合わせによる被覆フィルムにより被覆されてもよい。
また、この基板3には、その下面3bから基板3の厚さ方向に突出する突起部(突起)25が、基板3の側端部に一対形成されている。各突起部25は、基板3の長手方向(試薬収容部5、PCR部7及び検出部9の配列方向)に延びる梁状に形成されている。また、各突起部25には、その長手方向の一部に基板3の側端から内側に窪む凹部27が形成されている。なお、この凹部27は基板3の下面3b側には開口しないようになっている。
以上のように構成された反応容器1は、例えば図4に示すように、反応容器1に対して各種反応試薬を収容する試薬収容工程を実行する試薬収容装置33と、例えば酵素反応であるポリメラーゼ連鎖反応等の所定反応を生じさせる反応工程を実行する反応装置35と、例えば光学分析等によりDNA等の検体を検出する検出工程を実行する検出装置37とを備えた生化学反応装置31に固定される。
ここで、試薬収容装置33は、例えばポリメラーゼ連鎖反応等の各種の反応処理に用いる検体試薬および他の試薬と、検出工程で用いる各種の試薬と、希釈液またはバッファー液等とを、反応容器1の試薬収容部5に収容する。
また、反応装置35は、例えば反応工程での反応溶液の温度状態を制御するペルチェ素子等を具備する温度制御装置39を備えて構成されている。温度制御装置39は、反応容器1のPCR部7を厚さ方向の両側(つまり、基板3の上面3a側および下面3b側)から挟み込むように構成されている。
さらに、検出装置37は、反応装置35によるポリメラーゼ連鎖反応等の所定反応によって調整された検体と、検出用の各種の試薬とを、反応容器1の検出部9において反応させ、予め検体あるいは核酸プローブに付けた標識物質(例えば、蛍光物質)の有無を、例えば反応容器1の検出部9の底部側等から検出する発光検出を行う。
この生化学反応装置31に反応容器1を固定する際には、例えば図5に示すように、基板3の突起部25を生化学反応装置31の固定台41の上面41aに配置し、生化学反応装置31に設けられる固定治具43により一対の突起部25を固定する。
固定治具43は、基板3の幅方向の外側に一対配置されており、固定台41に対して基板3の幅方向の内側に向けて移動できるように構成されている。そして、これら一対の固定治具43を相互に近づけるように移動させることで、各固定治具43の先端部が各突起部25の凹部27に挿入される。すなわち、各突起部25が各固定治具43の先端部に係合して、反応容器1が生化学反応装置31の固定台41に固定されることになる。
これら反応容器1及び生化学反応装置31を用いて反応容器1を用いて生化学反応実験を行う方法の一例について、以下に説明する。
はじめに、上述したように、反応容器1を生化学反応装置31に固定する。次いで、生化学反応装置31の試薬収容装置33において、例えばポリメラーゼ連鎖反応等の各種の反応処理に用いる検体試薬および他の試薬と、検出工程で用いる各種の試薬と、希釈液またはバッファー液等とを、反応容器1の試薬収容部5に収容する試薬収容工程を行う。
そして、生化学反応装置31の反応装置35において、反応容器1のPCR部7の流路部13に反応溶液を供給する反応液供給工程を行う。なお、上記反応溶液は、例えばポリメラーゼ連鎖反応に使用するものであり、血液等から抽出したDNAまたは予め生成された鋳型DNAと、ポリメラーゼ酵素と、各塩基の材料であるdNTP(デオキシヌクレオチド3リン酸)と、pHおよび濃度調整のための希釈液またはバッファー液とからなる。
その後、基板3の上面3a及び下面3bからPCR部7を挟み込むように温度制御装置39を配置し、この配置状態においてポリメラーゼ連鎖反応を生じさせる反応生成工程を行う。
すなわち、この反応生成工程においては、はじめに、温度制御装置39によりPCR部7の温度状態を、所定時間(例えば、5〜25秒等)に亘って、所定温度(例えば、90〜100℃程度)となるように制御し、反応溶液のDNAを熱変性させる変性工程を行う。
次いで、温度制御装置39によりPCR部7の温度状態を、所定時間(例えば、15〜60秒等)に亘って、所定温度(例えば、50〜60℃程度)となるように制御し、各種のプライマー(つまり、DNAの断片)を所望の遺伝子配列と結合(アニーリング)させるアニーリング工程を行う。
その後、温度制御装置39によりPCR部7の温度状態を、所定時間(例えば、1〜5分等)に亘って、所定温度(例えば、65〜75℃程度)となるように制御し、DNAポリメラーゼによる相補鎖合成を行う伸長反応工程を行う。
この伸長反応工程の終了後には、上述した変性工程から伸長反応工程までの一連の処理を継続するか否かを判定し、継続する場合には再度変性工程から一連の処理を行う。一方、一連の処理を継続しないと判定された場合には、反応生成工程を終了する。
反応生成工程の終了後には、温度制御装置39を反応容器1のPCR部7から離間させ、その後に、生成された反応生成物をPCR部7から回収する回収工程を行う。
最後に、生化学反応装置31の検出装置37において、反応生成工程でのポリメラーゼ連鎖反応によって調整された検体と、検出用の各種の試薬(例えば、核酸プローブ等)とを、反応容器1の検出部9でハイブリダイゼーション等により反応させ、予め検体あるいは核酸プローブに付けた標識物質(例えば、蛍光物質)の有無を、反応容器1の検出部9の底部側から検出する発光検出工程を行い、一連の処理を終了する。
以上説明したように、この反応容器1は、試薬収容部5とPCR部7と検出部9とから構成されるため、PCRによる検体の調製からDNAの分析まで同一チップ上で連続して行うことができる。
なお、反応容器1を利用する生化学反応実験としては、上述したものの他に、例えば抗原抗体反応及びDNA反応の検出などもある。
抗原抗体反応による抗原検出の場合、例えば、予めPCR部7内に抗原を含む試料を入れておき、後から抗体を含む試薬を添加し、抗原または抗体に標識物質を付けておくことで、反応の有無を検出できる。標識物質としては、蛍光などの発光物質が一般的に用いられる。
また、DNAの検出の場合、例えば、予め検出部9内に核酸プローブを用意しておく。次に、検体DNAを検出部9のウェル21に供給し、核酸プローブと検体DNAとのハイブリダイゼーション反応により、DNAの検出を行うことができる。その際、検体DNAに標識物質を付けておけば、その標識物質の有無を検出することにより検出が可能となる。
ここで、検体DNAとしては、血液等から抽出したDNAをPCR法、LAMP法などにより調整しておいたものを用いることができる。また、核酸プローブとして配列の異なる核酸を複数用意することで検体DNAがどのような配列であるかを検出することができる。
さらに、反応容器1は一塩基遺伝子多型(SNP)の解析にも用いることができる。なお、その場合、プローブ核酸やその検出に用いる物質は複数あってもよく、それらの物質のひとつが標識されていればよい。
また、標識物質は、結合したプローブ核酸と検体DNAに特異的に作用するものを、反応後に加えることもできる。このようなものとしては、インターカレーターなどがある。また、ここでいう標識物質とは間接的なものも含む。すなわち、蛍光物質などに結合する物質を標識物質として検体DNAに結合させておき、後から蛍光物質を加えても良い。
また、多段階反応を行って上述したSNPまたはDNAを検出してもよい。例えば、インベーダー・アッセイ法(サードウェイブテクノロジーズ,Inc(米国ウィスコンシン州マディソン市)を用いても良い。これによりSNP解析の具現化を図ることが可能となる。
この場合、検出DNAの検出に用いるプローブ核酸などの物質が複数種でもよく、予めPCR部7内に少なくとも1種の物質を入れておき、その後、検出DNAと他の物質を同時または順次注入し、反応をおこなっても良い。
上記のように、この反応容器1によれば、反応容器1を生化学反応装置31に固定する際には、基板3の下面3bに形成された突起部25を生化学反応装置31の固定治具43に係合させればよいため、従来のように、固定治具が基板3の上面3aに配されることを防止できる。したがって、固定治具によって反応容器1におけるウェル11,21や流路部13の形成位置や個数が限定されることを防止できる、すなわち、反応容器1の設計自由度を向上させることができる。
また、基板3の上面3aに配置される温度制御装置39の大きさや配置位置も制限されず、温度制御装置39の設計自由度も向上できる。さらに、ウェル11,21が被覆フィルムにより被覆される場合には、反応容器1を生化学反応装置31に固定した状態でも上記被覆フィルムを基板3の上面3aから剥がすことができるため、生化学反応装置31における反応容器1の取り扱いが容易となる。
さらに、突起部25を固定治具43に係合させることにより、従来のように過度の力で突起部25を挟み込む必要が無くなるため、突起部25が削れて基板3を形成する材料の欠片が発生することを確実に防止できる。したがって、試薬収容部5及び検出部9を構成するウェル11,21やPCR部7を構成する流路部13に上記欠片が混入して、ウェル11,21や流路部13に収容された種々の試薬と混ざることを防止でき、試薬を用いた反応工程や検出工程を正しく実行することが可能となる。
また、突起部25の凹部27に固定治具43の先端部を挿入するだけで、突起部25が固定治具43に係合されるため、反応容器1を容易かつ確実に生化学反応装置31に固定することができる。
さらに、一対の突起部25が基板3の長手方向に延びる梁状に形成されているため、基板3の曲げ剛性を向上させて基板3の反りを防止することができる。特に、検出部9の反りを防止することで、発光検出工程を正しく実行することができる。
なお、上記の実施形態において、各突起部25に形成される凹部27は、基板3の側端から内側に窪んで形成されるとしたが、少なくとも突起部25の側方から窪む凹部が形成されていればよい。すなわち、例えば図6に示すように、各突起部25に、その長手方向の一部に基板3の内側から側端に向けて窪む凹部28が形成されるとしても構わない。
この構成の反応容器2の場合でも、生化学反応装置31の固定治具44に一対の突起部25を係合させることができる。なお、この固定治具44は、基板3の幅方向の内側に一対配置されており、固定台41に対して基板3の幅方向の外側に向けて移動できるように構成されている。そして、これら一対の固定治具44を相互に離間させる方向に移動させることで、各固定治具44の先端部が各突起部25の凹部28に挿入されるため、各突起部25が各固定治具44に係合することになる。
また、突起部25の側方から窪んで形成される凹部としては、例えば図7に示すように、突起部25にその先端面から基板3の厚さ方向に窪む溝部53を形成しておき、この溝部53の側壁面から突起部25の幅方向に窪んで形成される一対の凹部55であっても構わない。これら溝部53及び一対の凹部55によって断面視略T字状の窪み部51が各突起部25に形成されることになる。なお、この窪み部51は、各突起部25の長手方向にわたって形成されている。
上記構成の反応容器57を生化学反応装置31に固定する場合には、固定台41の上面41aに断面視略T字状の軌道59を固定治具として一対形成しておく。そして、一対の突起部25の窪み部51に各軌道59が挿入されるように、固定台41の上面41a上で反応容器57を軌道59の長手方向にスライドさせることにより、一対の軌道59が各窪み部51の溝部53及び一対の凹部55の両方に係合されることになる。
この構成の反応容器57によれば、上記実施形態と同様の効果を奏する。また、上記実施形態のように、反応容器57を軌道59の長手方向にスライドさせるだけで簡便に生化学反応装置31に固定することが可能となる。生化学反応装置31に移動可能な固定治具43,44(図5,6参照)を設ける必要もないため、生化学反応装置31の構成の簡素化も図ることができる。
なお、図1〜6に示した構成の反応容器1,2においては、各突起部25に形成される凹部27,28が、各突起部25の長手方向の一部に形成されるとしたが、これに限ることはなく、図7に示した構成の反応容器57と同様に、各突起部25の長手方向にわたって溝状に形成されるとしても構わない。この構成の場合でも、図7に示した構成の反応容器57の場合と同様に、各突起部25の凹部27,28に挿入可能な軌道を、生化学反応装置31の固定台41に形成しておくことで、反応容器1,2を簡便に生化学反応装置31に固定することができると共に、生化学反応装置31の構成の簡素化を図ることができる。
また、突起部25は、生化学反応装置31の固定治具43,44や軌道59に係合させる凹部27,28や窪み部51を備えるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも基板3の下面3bから突出して形成されていればよい。
この構成においては、基板3の各突起部25を生化学反応装置31の固定治具により挟み込むことで反応容器を生化学反応装置31に固定することができる。そして、この固定治具の挟み込みによって突起部25が削れて欠片が発生したとしても、突起部25は基板3の下面3bに形成されているため、上記欠片が基板3の上面3a側に飛散することが無い。したがって、上記実施形態と同様に、試薬収容部5及び検出部9のウェル11,21内やPCR部7の流路部13内に欠片が混入することを防止できる効果を奏する。
また、PCR部7は、両端が基板3の上面3aに開口する流路部13により構成されるとしたが、これに限ることはなく、例えば試薬収容部5や検出部9と同様に、基板3の上面3aに開口する凹状のウェル(収容部)により構成されるとしても構わない。なお、PCR部7を構成する流路部13やウェルは1つだけ形成されるとしてもよいし、複数形成されるとしても構わない。
また、試薬収容部5及び検出部9を構成するウェル11,21は、それぞれ複数形成されるとしたが、これに限ることはなく、例えば1つだけ形成されるとしても構わない。
さらに、反応容器1は、試薬収容部5、PCR部7及び検出部9により構成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも試薬収容部5、PCR部7若しくは検出部9の1つにより構成されていればよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
この発明の一実施形態に係る反応容器を示す概略平面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 図1のB−B矢視断面図である。 図1の反応容器を取り付ける生化学反応装置の構成図である。 図1の反応容器を生化学反応装置に固定する方法を示す概略断面図である。 この発明の他の実施形態に係る反応容器を生化学反応装置に固定する方法を示す概略断面図である。 この発明の他の実施形態に係る反応容器を生化学反応装置に固定する方法を示す概略断面図である。
符号の説明
1,2,57 反応容器
3 基板
3a 上面
3b 下面
5 試薬収容部
7 PCR部
9 検出部
11,21 ウェル(収容部)
13 流路部(収容部)
25 突起部(突起)
27,28,55 凹部

Claims (6)

  1. 生化学反応装置に固定される反応容器であって、
    基板の上面に開口して試薬を収容可能な複数の収容部を設けて構成され、
    前記基板に、その下面から厚さ方向に突出して前記生化学反応装置に固定するための突起が形成され、
    前記突起に、その側方から窪む凹部が形成されていることを特徴とする反応容器。
  2. 前記突起が、梁状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の反応容器。
  3. 前記凹部が、前記突起の長手方向にわたって溝状に形成されることを特徴とする請求項2に記載の反応容器。
  4. 少なくとも1つの前記収容部が、光学検出可能な検出部を構成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の反応容器。
  5. 少なくとも1つの前記収容部が、前記試薬を収容して保存する試薬収容部を構成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の反応容器。
  6. 少なくとも1つの前記収容部が、PCR部を構成することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の反応容器。
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