JP4892219B2 - 反応チップおよび反応装置および反応チップの製造方法 - Google Patents
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また、従来、例えば生化学反応等において用いられる反応器として、反応チップの基材の表面上に設けられた複数の反応場としての凹部と、基材に熱溶着または圧着されて複数の凹部の各開口部を閉塞可能なフィルムとを備える反応器が知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、上記従来技術に係る反応装置のように蓋を搬送する搬送装置を備える場合には、反応装置の装置構成が複雑化してしまうという問題が生じる。また、この搬送装置によって異なる反応チップに対して共通の蓋を用いる場合には、蓋を洗浄する洗浄装置が必要となり、より一層、装置構成が複雑化してしまうという問題が生じる。
また、上記従来技術に係る反応器のようにフィルムによって各開口部を閉塞する場合には、反応終了後にフィルムを剥離するという煩雑な手間が必要となり、一連の処理工程を効率良く実行することが困難となる。
また、試料溶液に相対的に比重が軽いミネラルオイルを重層させる方法では、試料溶液の蒸発を抑制する作用を向上させることが困難であって、しかも、反応終了後に試料溶液を回収する際にミネラルオイルの混入を防ぐことが困難になるという問題が生じる。
しかしながら、上記従来技術に係る反応器のように、相対的に耐薬品性が低いポリプロピレン等のプラスチックの材料により形成されている基材では、高温状態での反応により反応場としての凹部の劣化が促進されてしまうという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、所望の耐薬品性を確保しつつ、反応に用いる溶液の蒸発損失を容易に抑制することができると共に、反応溶液の供給および回収を適切かつ容易に行うことが可能な反応チップおよび反応装置および反応チップの製造方法を提供することを目的とする。
また、前記管状部材は弾性材からなることが好ましい。
この場合、前記試薬収容部は凹状であることが好ましい。
また、前記酵素反応は、ポリメラーゼ連鎖反応であってもよい。
さらに、請求項2に記載の本発明の反応チップによれば、管状部材の変形による密閉状態の形成および解除を容易に行うことができる。
さらに、請求項4に記載の本発明の反応チップによれば、基材の表面上に検出部を容易に形成することができる。
さらに、請求項5に記載の本発明の反応チップによれば、単一の基材に対して、少なくとも、反応試薬を収容する処理と、所望の反応を生じさせる処理とを連続的に効率よく実行することができる。
さらに、請求項6に記載の本発明の反応チップによれば、基材の表面上に試薬収容部を容易に形成することができる。
さらに、請求項8に記載の本発明の反応チップによれば、相対的に高温状態となるポリメラーゼ連鎖反応に用いられる溶液に対して所望の耐薬品性を確保することができると共に、ポリメラーゼ連鎖反応に用いられる溶液の蒸発損失を容易に抑制することができる。
例えば図1に示すように、温度制御装置5は、後述する反応チップ10の反応部12を厚さ方向の両側(つまり、表面側および裏面側)から挟み込むようにして配置される2つのペルチェ素子部5a,5bを備え、反応チップ10の表面と当接する各ペルチェ素子部5a,5bの表面は、後述する反応チップ10の反応部12の表面形状(例えば、凸形状等)に沿った形状(例えば、凹形状等)を有するように形成されている。
なお、基材10aは、好ましくは、例えばPC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレン)、シクロオレフィン系ポリマー、フッ素ポリマー、シリコン樹脂等の各プラスチックあるいは複数のプラスチックの適宜の組み合わせ、あるいは、ガラス等により形成されることで、耐熱性、耐薬品性、成形加工性等に優れたものとなる。
そして、検出部13は、例えば基材10aの長手方向に沿った他方の端部に設けられ、基材10aの表面上に設けられた複数の凹穴状の検出凹部13a,…,13aを備えて構成され、反応部12においてポリメラーゼ連鎖反応等の所定反応により調整された検体と、検出用の各種の試薬とを収容する。
なお、各試薬収容凹部11aおよび各検出凹部13aは、基材10aがプラスチックからなる場合には、例えば切削加工、成型加工等により形成される。また、基材10aがガラスからなる場合には、例えば切削加工等により形成される。
なお、DNAの分析に用いる試薬の量は微量であるため、各検出凹部13aは、好ましくは、開孔径5mm以下、特に、開孔径0.01mm〜5mmであって、深さ5mm以下、特に、深さ0.01mm〜5mmである。
また、各試薬収容凹部11aおよび各検出凹部13aの内面は、例えば親水化または撥水化等の表面処理が施されてもよい。
なお、フィルム23は省略可能である。
なお、厚さが1μm未満であると、熱変形が過剰に大きくなると共に所望の強度を確保することができなくなり、一方、厚さが500μmよりも厚くなると、熱伝導性が過剰に低下し、反応部12内の溶液の温度状態を外部から制御する際に、溶液全体に対して温度状態を均一に制御することが困難となって、反応状態に対する所望の均一性を確保することができなくなる。
また、金属からなるフィルム23は、好ましくは、厚さが1〜50μmである。
また、金属からなるフィルム23は、好ましくは、熱伝導率が100kcal/mh℃以上であって、例えばアルミニウムでは熱伝導率が177kcal/mh℃程度であり、銅では熱伝導率が324kcal/mh℃程度であり、金では熱伝導率が254kcal/mh℃程度である。
なお、金属からなる単層構造のフィルム23は、例えば軟質アルミニウムの場合、好ましくは、厚さが5〜80μm程度であり、硬質アルミニウムの場合、好ましくは、厚さが5〜50μm程度である。
また、プラスチックと金属との組み合わせによる多層構造のフィルム23は、例えばアルミニウムの場合、好ましくは、厚さが7〜50μm程度であり、さらに、アルミニウムの表面上には、反応チップ10の基材10aの表面に、例えば熱溶着あるいは圧着により貼付可能なシール層が、アルミニウムと一体となるように設けられている。このシール層は、例えばナイロン等の樹脂フィルム状のシーラントがアルミニウムの表面上に積層、あるいは、例えばマレイン酸変性ポリプロピレン等がアルミニウムの表面上に塗工されて形成されている。このフィルム23では、さらに、強度を増大させるために、アルミニウム層側にPET(ポリエチレンテレフタレート)またはOPP(延伸ポリプロピレン)等のフィルムを積層させても良い。
そして、管状部材26は、例えば5ulの反応溶液および反応溶液の両端に重層される各5ulのミネラルオイルを貯留可能であって、少なくとも、15ulの内容積を有している。
そして、管状部材26は、厚さが数mm程度(例えば、3mm以下等)とされ、例えば内径が2mm、外径が3mm、長さが6mm以上となるように設定されている。
先ず、例えば図5に示すステップS11においては、反応液供給工程として、反応チップ10の流路状の反応部12をなす管状部材26の端部26aから内部へと向かい反応溶液を供給する。
なお、ポリメラーゼ連鎖反応に対する反応溶液は、例えば血液等から抽出したDNAまたは予め生成された鋳型DNAと、ポリメラーゼ酵素と、各塩基の材料であるdNTP(デオキシヌクレオチド3リン酸)と、pHおよび濃度調整のための希釈液またはバッファー液とからなる。
先ず、例えば図7に示すステップS21においては、変性工程として、温度制御装置5により反応部12の温度状態を、所定時間(例えば、5〜25秒等)に亘って、所定温度(例えば、90〜100℃程度)となるように制御し、反応溶液のDNAを熱変性させる。
この判定結果が「YES」の場合には、上述したステップS21に戻る。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、一連の処理を終了する。
先ず、例えば射出成型法あるいは切削加工法により、例えばPC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレン)、シクロオレフィン系ポリマー、フッ素ポリマー、シリコン樹脂等の各プラスチックあるいは複数のプラスチックの適宜の組み合わせからなる基材10aの裏面10B上に溝部21を形成する(ステップS31)。
なお、PE(ポリエチレン)等からなるフィルム23は、熱溶着性であるため、接着剤を用いずに基材10aと貼り合わせることができる。
次に、管状部材26であるシリコン中空チューブ(テックジャム社製、外径2mm、内径1mm)を溝部21内に装着すると共に、溝部21内の開口部からシリコン中空チューブの各端部26a,26aを貫通孔25,25内に挿入し、両端部26a,26aを各開口部24,24から突出させた。
次に、管状部材26の端部26aから内部へと向かい反応溶液5ulを注入し、次に、各5ulのミネラルオイルを両端部26a,26aから内部へと向かい注入して反応溶液の両端に重層させた。
そして、各開口部24,24から突出するシリコン中空チューブの各端部26a,26aが、径方向に沿って復元可能に押しつぶされるように、あるいは、長さ方向に沿って復元可能に屈曲するようにして弾性変形させ、これら両端部26a,26a間の内部を密閉状態に封止した。
そして、反応チップ10に対して一連の反応生成工程を実行した。
この試験により、反応チップ10の代わりにポリプロピレンのマイクロチューブを用いて一連の反応生成工程を実行した場合と同程度の効率で、増幅産物が得られる事が分かった。
しかも、反応チップ10は、単一の基材10aに試薬収容部11と、反応部12と、検出部13とを備えて構成されることから、一連の試薬収容工程と反応工程と検出工程とを連続的に効率よく実行することができる。
また、上述した実施の形態においては、反応チップ10において、試薬収容部11と、反応部12と、検出部13とを、流路等によって互いに接続してもよい。この場合には、検査時間を短縮することができると共に、微量の試料および試薬で各種の分析を精度良く行うことができ、分析に要する費用を削減することができる。
つまり、この第1変形例において、第2の溝部31の底面31A上には、溝部21に接続される開口部31aが形成されており、底面31A上に貼付された第2のフィルム32が開口部31aを封止すると共に、フィルム23が溝部21の開口端21aを覆うことで流路22が形成されている。
そして、基材10aの表面10A上で開口する一方の開口部24から突出する一方の端部26aを有する管状部材26は、反応部12の内部において、順次、一方の貫通孔25と、溝部21およびフィルム23により形成された流路22と、他方の貫通孔25とに配設され、一方の端部26aが他方の開口部24から突出している。
なお、この第2のフィルム32は、例えばフィルム23と同等のフィルムである。
先ず、例えば射出成型法あるいは切削加工法により、例えばPC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレン)、シクロオレフィン系ポリマー、フッ素ポリマー、シリコン樹脂等の各プラスチックあるいは複数のプラスチックの適宜の組み合わせからなる基材10aの裏面10B上に溝部21を形成する(ステップS41)。
この第1変形例においては、溝部21を形成する基材10aに対して相対的に厚さが薄くなることで熱伝導率が大きくなる第2のフィルム32によって流路22が形成されていることから、反応生成工程において反応部12に貯留された反応溶液全体の温度状態を容易に均一に制御することができる。これにより、反応部12の反応溶液全体に対して所定反応を容易に均一に発生させることができる。
この場合、管状部材26の内部を密閉状態に設定する際には、例えば図9(a)〜(d)に示すように、溝部21内に装着された管状部材26の長手方向の2つの適宜の位置で、径方向に沿って押しつぶすようにして変形させる。
また、特に、第1変形例においては、第2のフィルム32を省略することで、溝部21に接続される第2の溝部31の開口部31aから、溝部21内に装着された管状部材26の長手方向の2つの適宜の位置を径方向に沿って押しつぶすようにして変形させてもよい。
この第2変形例に係る反応チップ10の反応部12の製造方法では、例えば、上述した実施の形態でのフィルム23に代わりに、基材10aと同等の略長方形板状の第2の基材35aを基材10aの裏面10B上に、例えばポリ酢酸ビニル系およびポリアミド系等の熱可塑性樹脂接着剤を介して貼付して、第2の基材35aにより溝部21の開口端21aを覆うことになる。
また、この第2変形例に係る反応チップ10の反応部12の製造方法では、例えば射出成型法により、例えばPC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレン)、シクロオレフィン系ポリマー、フッ素ポリマー、シリコン樹脂等の各プラスチックあるいは複数のプラスチックの適宜の組み合わせからなる基材10aの内部に中空孔35を形成してもよい
。
また、例えば図13(a)〜(d)に示すように、基材10aの側面上において各開口部24,24とは干渉しない位置から各貫通孔25,25に接続される2つの連通孔38,38を設け、これらの連通孔38,38から、各貫通孔25,25内に装着された管状部材26を径方向に沿って押しつぶすようにして変形させて、管状部材26の内部を密閉状態に設定してもよい。
例えば図14(a)〜(d)に示す第3変形例では、溝部21が伸びる方向に沿って隣接する第1〜第3の基材10a1,10a2,10a3が、各基材10a1,10a2,10a3の厚さ方向および溝部21が伸びる方向に直交する方向に沿って互いに相対変位可能とされ、一方の開口部24および貫通孔25が第1の基材10a1に形成され、他方の開口部24および貫通孔25が第3の基材10a3に形成され、第1〜第3の基材10a1,10a2,10a3に亘って溝部21が形成されている。
そして、溝部21および各貫通孔25、25に管状部材26が装着された状態で、例えば第2の基材10a2が、第1および第3の基材10a1,10a3に対して相対的に変位することで、第2の基材10a2と、各第1および第3の基材10a1,10a3との境界位置において、変位方向に沿ったずれが生じ、管状部材26が屈曲することで、管状部材26の内部が密閉状態に設定されるようになっている。
そして、溝部21および各貫通孔25、25に管状部材26が装着された状態で、例えば第2の基材10a2が、第1および第3の基材10a1,10a3に対して相対的に変位することで、第2の基材10a2と、各第1および第3の基材10a1,10a3との境界位置において、変位方向に沿ったずれが生じ、管状部材26が屈曲することで、管状部材26の内部が密閉状態に設定されるようになっている。
そして、溝部21および各貫通孔25、25に管状部材26が装着された状態で、例えば第1の基材10a1が、第2の基材10a2に対して相対的に変位することで、第1の基材10a1と、第2の基材10a2との境界位置において、変位方向に沿ったずれが生じ、管状部材26が屈曲することで、管状部材26の内部が密閉状態に設定されるようになっている。
なお、図18(a)〜(d)に示す第4変形例では、さらに、各開口部24,24間で各開口部24,24とは干渉しない位置において基材10aを厚さ方向に貫通する孔部39が形成されている。
これらの第4変形例において、管状部材26の内部を密閉状態に設定する際には、例えば図17(d),図18(d)に示すように、基材10aの裏面10B側で各貫通孔25,25から突出する管状部材26を径方向に沿って押しつぶすようにして変形させる。
また、裏面側板状部材42は、表面42A上から突出する2つの突出部42a,42aを備え、これら2つの突出部42a,42aは、基材10aの裏面10B側で露出する管状部材26の長手方向に沿って所定間隔を置いた2つの適宜の位置に当接可能とされている。これにより、表面側板状部材41と裏面側板状部材42とによって管状部材26を反応チップ10の厚さ方向の両側から挟み込むようにして、表面側板状部材41の裏面41Bおよび裏面側板状部材42の表面42Aが管状部材26に当接した状態で、2つの突出部42a,42aによって管状部材26の長手方向の2つの適宜の位置が径方向に沿って押しつぶされるようにして変形させられ、これらの位置間において管状部材26の内部が密閉状態に設定される。
この場合には、表面側板状部材41と裏面側板状部材42とによって管状部材26を反応チップ10の厚さ方向の両側から挟み込むようにして、表面側板状部材41の裏面41Bおよび裏面側板状部材42の表面42Aが管状部材26に当接した状態で、2つの突出部41a,41aによって管状部材26の長手方向の2つの適宜の位置が径方向に沿って押しつぶされるようにして変形させられ、これらの位置間において管状部材26の内部が密閉状態に設定される。
また、上述した実施の形態においては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を、マルチプレックスPCRとしてもよい。このマルチプレックスPCRでは、ホットスタート法(つまり、プライマーのミスアニーリングやオリゴマー化の発生を抑制するために、反応溶液が相対的に高温状態になってから伸長反応工程の実行を開始する方法)を適用することが好ましい。
抗原抗体反応による抗原検出の場合、例えば、予め各反応部12内に抗原を含む試料を入れておき、後から抗体を含む試薬を添加し、抗原または抗体に標識物質を付けておくことで、反応の有無を検出できる。標識物質としては、蛍光などの発光物質が一般的に用いられる。
例えば、インベーダー・アッセイ法(サードウェイブテクノロジーズ,Inc(米国ウィスコンシン州マディソン市)を用いても良い。これによりSNP解析の具現化を図ることが可能となる。
また、検体DNA又は抗原などは反応部12内に固定してもよいし、固定させずに保持させておくだけでもよい。
10 反応チップ
10a 基材
11a 試薬収容凹部(試薬収容部)
12 反応部
13 検出部
13a 検出凹部(検出部)
21 溝部
24 開口部
25 貫通孔
26 管状部材
35 中空孔
39 孔部
41 表面側板状部材(第1温度制御手段)
41a 突出部
43 表面側温度制御装置(第1温度制御手段)
42 裏面側板状部材(第2温度制御手段)
42a 突出部
44 裏面側温度制御装置(第2温度制御手段)
Claims (15)
- 基材と、
前記基材に設けられ生化学反応を行なう反応部と、
を備え、
前記反応部は、
少なくとも一端が開口されているとともに両端を閉塞可能な耐熱性の管状部材と、
前記基材に形成され前記管状部材が挿通される孔と、
を具備することを特徴とする反応チップ。 - 前記管状部材は弾性材からなることを特徴とする請求項1に記載の反応チップ。
- 前記基材は、
前記管状部材の両端が延出する開口部を表面に有しているとともに前記管状部材の中間部が挿入される溝部が裏面に形成されており、
前記基材の裏面に形成された前記溝部は、フィルム若しくは板状部材によって覆われている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反応チップ。 - 前記基材は、
前記孔に挿通された状態の前記管状部材の中心軸線方向において前記管状部材の中間部を間に挟む二箇所において前記基材の外面に開口されているとともに前記孔に開口された一組の連通孔と、
前記連通孔内に挿入され前記管状部材の径方向に前記連通孔内を進退して前記二箇所において前記管状部材を閉塞させる閉塞小片と、
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反応チップ。 - 前記基材は、
前記孔を有する移動基材と、
前記管状部材の中間部を間に挟むように離間する前記管状部材の二箇所が挿通された固定基材と、
を有し、
前記固定基材に対して前記移動基材が相対移動して前記二箇所において前記管状部材を閉塞させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反応チップ。 - 前記孔は、前記管状部材の両端が前記基材の表面側に位置し前記管状部材の中間部が前記基材の裏面側に位置するように前記基材の厚さ方向に貫通して形成された2つの孔であり、
前記管状部材は、前記基材の裏面側において径方向に押圧されることにより閉塞可能である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反応チップ。 - 前記基材の表面上に、前記反応部を用いて前記生化学反応を行なった後若しくは前記生化学反応を行なう前の分析対象物に対して光学分析を行なうために前記分析対象物を収容する複数の凹部が形成された検出部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2の何れか1つに記載の反応チップ。
- 前記基材の表面上に、反応試薬を収容可能な試薬収容部を備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1つに記載の反応チップ。
- 前記試薬収容部は凹状であることを特徴とする請求項8に記載の反応チップ。
- 前記反応部は、酵素反応用であることを特徴とする請求項1から請求項9の何れか1つに記載の反応チップ。
- 前記酵素反応は、ポリメラーゼ連鎖反応であることを特徴とする請求項10に記載の反応チップ。
- 前記基材の裏面上に設けられた溝部と、
前記基材を厚さ方向に貫通し、前記基材の表面上に設けられた2つの開口部に接続されると共に前記溝部の内部で開口する2つの貫通孔と、
によって前記孔が構成され、
前記2つの開口部間で各前記開口部とは干渉しない位置において前記基材を厚さ方向に貫通する孔部をさらに備え、
前記管状部材は、前記貫通孔内に配設されると共に前記孔部内に配設され、さらに前記2つの開口部から前記管状部材の両端部が突出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反応チップ。 - 請求項12に記載の反応チップを具備する反応装置であって、
前記管状部材を前記基材の厚さ方向の両側から挟み込み、前記管状部材の温度状態を制御する第1温度制御手段および第2温度制御手段を備え、
前記第1温度制御手段は、前記基材の表面側から裏面側に向かい前記孔部内に挿入されて前記管状部材に当接可能とされ、
前記第2温度制御手段は、前記基材の裏面側に装着されて前記管状部材に当接可能とされ、
少なくとも、前記第1温度制御手段または前記第2温度制御手段は、互いに所定間隔を置いた位置から前記管状部材に向かい突出する2つの突出部を備えることを特徴とする反応装置。 - 基材の表面上に溝部を設け、両端を閉塞可能な耐熱性の管状部材を前記溝部に収容することを特徴とする反応チップの製造方法。
- 基材の内部で中空となる中空孔を設け、両端を閉塞可能な耐熱性の管状部材を前記中空孔に収容することを特徴とする反応チップの製造方法。
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