JPH0564284A - マイクロホン装置 - Google Patents
マイクロホン装置Info
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- JPH0564284A JPH0564284A JP22389091A JP22389091A JPH0564284A JP H0564284 A JPH0564284 A JP H0564284A JP 22389091 A JP22389091 A JP 22389091A JP 22389091 A JP22389091 A JP 22389091A JP H0564284 A JPH0564284 A JP H0564284A
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- microphone
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- unidirectional
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は風、振動、近接音など収音環境の変
化に適応して安定かつ良好な収音ができるマイクロホン
装置を提供することを目的とする。 【構成】 単一指向性マイクロホン1の低音域信号の一
定時間における積分値と無指向性マイクロホン2の低音
域信号の一定時間における積分値との差α、および単一
指向性マイクロホン1の低音域信号の一定時間における
積分値とその高音域信号の一定時間における積分値との
比βを求め、α、βをファジィ集合として評価し、ファ
ジィ推論によって算出したファジィ制御信号で、各マイ
クロホン1、2の周波数帯域をそれぞれ制御する。
化に適応して安定かつ良好な収音ができるマイクロホン
装置を提供することを目的とする。 【構成】 単一指向性マイクロホン1の低音域信号の一
定時間における積分値と無指向性マイクロホン2の低音
域信号の一定時間における積分値との差α、および単一
指向性マイクロホン1の低音域信号の一定時間における
積分値とその高音域信号の一定時間における積分値との
比βを求め、α、βをファジィ集合として評価し、ファ
ジィ推論によって算出したファジィ制御信号で、各マイ
クロホン1、2の周波数帯域をそれぞれ制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は収音環境に収音形態を適
応制御するマイクロホン装置に関する。
応制御するマイクロホン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】品質の良い収音を行なうには、目的音源
や周囲雑音の状況に合わせた収音が必要である。
や周囲雑音の状況に合わせた収音が必要である。
【0003】マイクロホンを無指向性マイクロホンと指
向性マイクロホンに大別すると、それぞれ次のような特
徴がある。無指向性マイクロホンは、音源の方向・距離
・周波数に依存しない一様な音圧感度周波数特性と、周
波数依存性のない振動感度周波数特性をもっている。一
方、指向性マイクロホンは、音源の方向のみならず距離
によっても音圧感度が変わる。すなわち、音源とマイク
ロホンとの距離が接近すると、いわゆる近接効果によっ
てその正面方向と背面方向の感度が低音域で上昇してく
る。また、その振動特性も低音域で高くなる。さらに、
風に対しても同様に低音域の感度が高くなる。
向性マイクロホンに大別すると、それぞれ次のような特
徴がある。無指向性マイクロホンは、音源の方向・距離
・周波数に依存しない一様な音圧感度周波数特性と、周
波数依存性のない振動感度周波数特性をもっている。一
方、指向性マイクロホンは、音源の方向のみならず距離
によっても音圧感度が変わる。すなわち、音源とマイク
ロホンとの距離が接近すると、いわゆる近接効果によっ
てその正面方向と背面方向の感度が低音域で上昇してく
る。また、その振動特性も低音域で高くなる。さらに、
風に対しても同様に低音域の感度が高くなる。
【0004】上述したことから、周囲雑音が存在しない
収音環境では、マイクロホンの指向性は、鋭い方が一般
に有利である。しかし、音源とマイクロホンとの距離が
接近すると、その近接効果の補正が必要となる。次に、
マイクロホン近傍に雑音源が存在する収音環境では、た
とえば、ビデオカメラ内蔵用のマイクロホンではズ−ム
レンズの駆動系やテ−プ走行系などの騒音源や振動源が
ある。このような環境下で、かつこれら雑音源の成分が
低音域に集中している場合は、指向性マイクロホンより
も無指向性マイクロホンの方が有利である。逆に、上記
雑音源の成分が高音域に集中している場合は、無指向性
マイクロホンよりも指向性マイクロホンの方が有利であ
る。しかし、屋外使用などで風が存在する場合は、少な
くとも低音域は無指向性マイクロホンの方が有利であ
る。
収音環境では、マイクロホンの指向性は、鋭い方が一般
に有利である。しかし、音源とマイクロホンとの距離が
接近すると、その近接効果の補正が必要となる。次に、
マイクロホン近傍に雑音源が存在する収音環境では、た
とえば、ビデオカメラ内蔵用のマイクロホンではズ−ム
レンズの駆動系やテ−プ走行系などの騒音源や振動源が
ある。このような環境下で、かつこれら雑音源の成分が
低音域に集中している場合は、指向性マイクロホンより
も無指向性マイクロホンの方が有利である。逆に、上記
雑音源の成分が高音域に集中している場合は、無指向性
マイクロホンよりも指向性マイクロホンの方が有利であ
る。しかし、屋外使用などで風が存在する場合は、少な
くとも低音域は無指向性マイクロホンの方が有利であ
る。
【0005】そこで、従来より、単一指向性マイクロホ
ンの出力と無指向性マイクロホンの出力とのレベルを比
較判定し、無指向性マイクロホンの出力レベルが高い場
合は単一指向性マイクロホンの出力信号を取り出し、逆
に、単一指向性マイクロホンの出力レベルが高い場合は
無指向性マイクロホンの低音域と単一指向性マイクロホ
ンの中高音域とを合成した出力信号を取り出すように、
自動的に切り換えできるようにしたマイクロホン装置が
ある。(特開平1−39194号公報)
ンの出力と無指向性マイクロホンの出力とのレベルを比
較判定し、無指向性マイクロホンの出力レベルが高い場
合は単一指向性マイクロホンの出力信号を取り出し、逆
に、単一指向性マイクロホンの出力レベルが高い場合は
無指向性マイクロホンの低音域と単一指向性マイクロホ
ンの中高音域とを合成した出力信号を取り出すように、
自動的に切り換えできるようにしたマイクロホン装置が
ある。(特開平1−39194号公報)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、収音形態が、全音域が単一指向性のみ
の場合と、低音域が無指向性でかつ中高音域が単一指向
性の場合の2つの形態しかないため、収音形態の切り換
わり前後の変化が大きく不自然であるという問題点があ
った。また、収音形態の切り換えが行なわれるしきい値
付近では、わずかなレベル変動で頻繁に収音形態が切り
換わるため、安定した出力信号を得ることができないと
いう問題点があった。さらに、低音域の雑音エネルギ−
が過度に大きくなっても、周波数特性が固定されている
ため、目的音が雑音にマスキングされて明瞭度が低下す
るばかりでなく、マイクロホン装置に録音装置を接続し
た場合、自動ゲインコントロ−ルが作動して利得が低下
し目的音が十分に記録されないという問題点があった。
ような構成では、収音形態が、全音域が単一指向性のみ
の場合と、低音域が無指向性でかつ中高音域が単一指向
性の場合の2つの形態しかないため、収音形態の切り換
わり前後の変化が大きく不自然であるという問題点があ
った。また、収音形態の切り換えが行なわれるしきい値
付近では、わずかなレベル変動で頻繁に収音形態が切り
換わるため、安定した出力信号を得ることができないと
いう問題点があった。さらに、低音域の雑音エネルギ−
が過度に大きくなっても、周波数特性が固定されている
ため、目的音が雑音にマスキングされて明瞭度が低下す
るばかりでなく、マイクロホン装置に録音装置を接続し
た場合、自動ゲインコントロ−ルが作動して利得が低下
し目的音が十分に記録されないという問題点があった。
【0007】本発明は上記問題点を解決するもので、
風、振動、近接音など収音環境の変化に適応し聴感的に
自然な形で収音形態を制御し、安定かつ良好な収音が行
なえるマイクロホン装置を提供することを目的とする。
風、振動、近接音など収音環境の変化に適応し聴感的に
自然な形で収音形態を制御し、安定かつ良好な収音が行
なえるマイクロホン装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、単一指向性マイクロホンと、それに並置された無指
向性マイクロホンと、単一指向性マイクロホンに接続さ
れその低音域成分を出力する第1の低音域通過フィルタ
と、同じく単一指向性マイクロホンに接続されその高音
域成分を出力する高音域通過フィルタと、無指向性マイ
クロホンに接続されその低音域成分を出力する第2の低
音域通過フィルタと、第1の低音域通過フィルタ、高音
域通過フィルタ、第2の低音域通過フィルタにそれぞれ
接続された第1、第2、第3のレベル検出器と、3レベ
ル検出器の出力を受けて第1と第3のレベル検出器の出
力の一定時間における積分値の差αおよび第1と第2の
レベル検出器の出力の一定時間における積分値の比βを
求めαとβをファジィ集合として評価するための制御指
標を作成する前処理部と、前処理部の出力を受けてファ
ジィ推論を行なうファジィ推論部と、ファジィ推論部の
推論結果に基づいて単一指向性マイクロホンと無指向性
マイクロホンとの周波数帯域をそれぞれ制御する第1お
よび第2の帯域制御部と、第1および第2の帯域制御部
の出力を合成する合成器とを備えた構成を有する。
に、単一指向性マイクロホンと、それに並置された無指
向性マイクロホンと、単一指向性マイクロホンに接続さ
れその低音域成分を出力する第1の低音域通過フィルタ
と、同じく単一指向性マイクロホンに接続されその高音
域成分を出力する高音域通過フィルタと、無指向性マイ
クロホンに接続されその低音域成分を出力する第2の低
音域通過フィルタと、第1の低音域通過フィルタ、高音
域通過フィルタ、第2の低音域通過フィルタにそれぞれ
接続された第1、第2、第3のレベル検出器と、3レベ
ル検出器の出力を受けて第1と第3のレベル検出器の出
力の一定時間における積分値の差αおよび第1と第2の
レベル検出器の出力の一定時間における積分値の比βを
求めαとβをファジィ集合として評価するための制御指
標を作成する前処理部と、前処理部の出力を受けてファ
ジィ推論を行なうファジィ推論部と、ファジィ推論部の
推論結果に基づいて単一指向性マイクロホンと無指向性
マイクロホンとの周波数帯域をそれぞれ制御する第1お
よび第2の帯域制御部と、第1および第2の帯域制御部
の出力を合成する合成器とを備えた構成を有する。
【0009】
【作用】この構成によって、一定時間における風、近接
音、振動などの影響の有無と、その大きさおよび高音域
に対する低音域のエネルギ−バランスとをファジィ集合
として評価し、ファジィ推論によってファジィ制御信号
を算出し、このファジィ制御信号によって単一指向性マ
イクロホンと無指向性マイクロホンの周波数帯域がそれ
ぞれ制御できるようになり、風、振動、近接音など収音
環境の変化に適応し聴感的に自然な形で収音形態が制御
でき、安定かつ良好な収音が行なわれる。
音、振動などの影響の有無と、その大きさおよび高音域
に対する低音域のエネルギ−バランスとをファジィ集合
として評価し、ファジィ推論によってファジィ制御信号
を算出し、このファジィ制御信号によって単一指向性マ
イクロホンと無指向性マイクロホンの周波数帯域がそれ
ぞれ制御できるようになり、風、振動、近接音など収音
環境の変化に適応し聴感的に自然な形で収音形態が制御
でき、安定かつ良好な収音が行なわれる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
照しながら説明する。
【0011】図1は本発明の一実施例におけるマイクロ
ホン装置の構成を示すブロック図である。図1におい
て、1は単一指向性マイクロホン、2は単一指向性マイ
クロホン1に並置された無指向性マイクロホン、3は単
一指向性マイクロホン1の出力VU を受けてその低音域
成分VULを出力する第1の低音域通過フィルタ、4は単
一指向性マイクロホン1の出力VU を受けてその高音域
成分VUHを出力する高音域通過フィルタ、5は無指向性
マイクロホン2の出力VO を受けてその低音域成分VOL
を出力する第2の低音域通過フィルタ、6は第1の低音
域通過フィルタ3の出力VULを受けてその振幅値EULを
出力する第1のレベル検出器、7は高音域通過フィルタ
4の出力VUHを受けてその振幅値EUHを出力する第2の
レベル検出器、8は第2の低音域通過フィルタ5の出力
VOLを受けてその振幅値EOLを出力する第3のレベル検
出器、9は上記3レベル検出器の出力EUL、EUHおよび
EOLを受けて第1のレベル検出器6の出力EULと第3の
レベル検出器8の出力EOLとの一定時間における積分値
の差αを求めるとともに第1のレベル検出器6の出力E
ULと第2のレベル検出器7の出力EUHとの一定時間にお
ける積分値の比βを求めαとβをファジィ集合として評
価するための制御指標を作成する前処理部、10は前処
理部9の出力αとβを受けてファジィ推論を行なうファ
ジィ推論部、11は単一指向性マイクロホン1とファジ
ィ推論部10とに接続されファジィ推論部10の推論結
果に基づいて単一指向性マイクロホン1の出力VU の周
波数帯域を制御し信号VUMを出力する第1の帯域制御
部、12は無指向性マイクロホン2とファジィ推論部1
0とに接続されファジィ推論部10の推論結果に基づい
て無指向性マイクロホン2の出力VO の周波数帯域を制
御し信号VOMを出力する第2の帯域制御部、13は第1
の帯域制御部11の出力VUMおよび第2の帯域制御部1
2の出力VOMを合成し合成信号VT を出力する合成器、
14は合成器13の出力端子である。
ホン装置の構成を示すブロック図である。図1におい
て、1は単一指向性マイクロホン、2は単一指向性マイ
クロホン1に並置された無指向性マイクロホン、3は単
一指向性マイクロホン1の出力VU を受けてその低音域
成分VULを出力する第1の低音域通過フィルタ、4は単
一指向性マイクロホン1の出力VU を受けてその高音域
成分VUHを出力する高音域通過フィルタ、5は無指向性
マイクロホン2の出力VO を受けてその低音域成分VOL
を出力する第2の低音域通過フィルタ、6は第1の低音
域通過フィルタ3の出力VULを受けてその振幅値EULを
出力する第1のレベル検出器、7は高音域通過フィルタ
4の出力VUHを受けてその振幅値EUHを出力する第2の
レベル検出器、8は第2の低音域通過フィルタ5の出力
VOLを受けてその振幅値EOLを出力する第3のレベル検
出器、9は上記3レベル検出器の出力EUL、EUHおよび
EOLを受けて第1のレベル検出器6の出力EULと第3の
レベル検出器8の出力EOLとの一定時間における積分値
の差αを求めるとともに第1のレベル検出器6の出力E
ULと第2のレベル検出器7の出力EUHとの一定時間にお
ける積分値の比βを求めαとβをファジィ集合として評
価するための制御指標を作成する前処理部、10は前処
理部9の出力αとβを受けてファジィ推論を行なうファ
ジィ推論部、11は単一指向性マイクロホン1とファジ
ィ推論部10とに接続されファジィ推論部10の推論結
果に基づいて単一指向性マイクロホン1の出力VU の周
波数帯域を制御し信号VUMを出力する第1の帯域制御
部、12は無指向性マイクロホン2とファジィ推論部1
0とに接続されファジィ推論部10の推論結果に基づい
て無指向性マイクロホン2の出力VO の周波数帯域を制
御し信号VOMを出力する第2の帯域制御部、13は第1
の帯域制御部11の出力VUMおよび第2の帯域制御部1
2の出力VOMを合成し合成信号VT を出力する合成器、
14は合成器13の出力端子である。
【0012】単一指向性マイクロホン1の出力信号VU
は、目的音による信号に加えて風、近接騒音、振動など
による雑音も含んでいる。同様に、無指向性マイクロホ
ン2の出力信号VO も目的音による信号に加えて風、近
接騒音、振動などによる雑音も含んでいる。ここで、上
述したように単一指向性マイクロホン1は無指向性マイ
クロホン2よりも風、近接騒音、振動などに対する低音
域の感度が高いため、風、近接騒音、振動などが存在す
れば、無指向性マイクロホン2の出力信号VOよりも単
一指向性マイクロホン1の出力信号VU の中に顕著に現
れる。すなわち、風、近接騒音、振動などの有無は両マ
イクロホンの出力信号の低音域成分のレベルを比較する
ことによって判断できる。ただし、風、近接騒音、振動
などの大きさは両マイクロホンの出力信号の低音域成分
のレベル比較では判断できないため、単一指向性マイク
ロホン1の出力信号VU の低音域成分と高音域成分との
レベルを比較して判断する。
は、目的音による信号に加えて風、近接騒音、振動など
による雑音も含んでいる。同様に、無指向性マイクロホ
ン2の出力信号VO も目的音による信号に加えて風、近
接騒音、振動などによる雑音も含んでいる。ここで、上
述したように単一指向性マイクロホン1は無指向性マイ
クロホン2よりも風、近接騒音、振動などに対する低音
域の感度が高いため、風、近接騒音、振動などが存在す
れば、無指向性マイクロホン2の出力信号VOよりも単
一指向性マイクロホン1の出力信号VU の中に顕著に現
れる。すなわち、風、近接騒音、振動などの有無は両マ
イクロホンの出力信号の低音域成分のレベルを比較する
ことによって判断できる。ただし、風、近接騒音、振動
などの大きさは両マイクロホンの出力信号の低音域成分
のレベル比較では判断できないため、単一指向性マイク
ロホン1の出力信号VU の低音域成分と高音域成分との
レベルを比較して判断する。
【0013】単一指向性マイクロホン1の出力信号VU
の低音域成分のレベルEULは第1の低音域通過フィルタ
3と第1のレベル検出器6を介して求められる。同様
に、単一指向性マイクロホン1の出力信号VUの高音域
成分のレベルEUHは高音域通過フィルタ4と第2のレベ
ル検出器7を介して求められる。無指向性マイクロホン
2の出力信号VO の低音域成分のレベルEOLは第2の低
音域通過フィルタ5と第3のレベル検出器8を介して求
められる。
の低音域成分のレベルEULは第1の低音域通過フィルタ
3と第1のレベル検出器6を介して求められる。同様
に、単一指向性マイクロホン1の出力信号VUの高音域
成分のレベルEUHは高音域通過フィルタ4と第2のレベ
ル検出器7を介して求められる。無指向性マイクロホン
2の出力信号VO の低音域成分のレベルEOLは第2の低
音域通過フィルタ5と第3のレベル検出器8を介して求
められる。
【0014】前処理部9は各レベル検出器からの信号E
UL、EUH、EOLを受けて、(数1)に示すように、それ
ぞれ一定時間(t1 からt2 まで)の積分値E1 、E2
、E3を求める。
UL、EUH、EOLを受けて、(数1)に示すように、それ
ぞれ一定時間(t1 からt2 まで)の積分値E1 、E2
、E3を求める。
【0015】
【数1】
【0016】さらに、前処理部9は(数2)に示すよう
に、単一指向性マイクロホン1の低音域信号の一定時間
における積分値E1 と無指向性マイクロホン2の低音域
信号の一定時間における積分値E3 との差α、および単
一指向性マイクロホン1の低音域信号の一定時間におけ
る積分値E1 とその高音域信号の一定時間における積分
値E2 との比βを求め、αとβをファジィ集合として評
価するための制御指標を作成する。
に、単一指向性マイクロホン1の低音域信号の一定時間
における積分値E1 と無指向性マイクロホン2の低音域
信号の一定時間における積分値E3 との差α、および単
一指向性マイクロホン1の低音域信号の一定時間におけ
る積分値E1 とその高音域信号の一定時間における積分
値E2 との比βを求め、αとβをファジィ集合として評
価するための制御指標を作成する。
【0017】
【数2】
【0018】ファジィ推論部10は前処理部9の出力α
とβを受けてファジィ推論を行なう。第1の帯域制御部
11はファジィ推論部10の推論結果に基づいて単一指
向性マイクロホン1の出力VU の周波数帯域を制御し信
号VUMを出力する。同様に、第2の帯域制御部12はフ
ァジィ推論部10の推論結果に基づいて無指向性マイク
ロホン2の出力VO の周波数帯域を制御し信号VOMを出
力する。図2に第1の帯域制御部11および第2の帯域
制御部12の周波数帯域を示す。図2においてaは第2
の帯域制御部12のゲイン周波数特性すなわち無指向性
マイクロホンの収音領域、bは第1の帯域制御部11の
ゲイン周波数特性すなわち単一指向性マイクロホンの収
音領域を表している。また、fC は無指向性マイクロホ
ンと単一指向性マイクロホンとのクロスオ−バ周波数、
fL は無指向性マイクロホンの低域カットオフ周波数で
ある。
とβを受けてファジィ推論を行なう。第1の帯域制御部
11はファジィ推論部10の推論結果に基づいて単一指
向性マイクロホン1の出力VU の周波数帯域を制御し信
号VUMを出力する。同様に、第2の帯域制御部12はフ
ァジィ推論部10の推論結果に基づいて無指向性マイク
ロホン2の出力VO の周波数帯域を制御し信号VOMを出
力する。図2に第1の帯域制御部11および第2の帯域
制御部12の周波数帯域を示す。図2においてaは第2
の帯域制御部12のゲイン周波数特性すなわち無指向性
マイクロホンの収音領域、bは第1の帯域制御部11の
ゲイン周波数特性すなわち単一指向性マイクロホンの収
音領域を表している。また、fC は無指向性マイクロホ
ンと単一指向性マイクロホンとのクロスオ−バ周波数、
fL は無指向性マイクロホンの低域カットオフ周波数で
ある。
【0019】合成器13は第1帯域制御部11の出力V
UMおよび第2の帯域制御部12の出力VOMを合成し出力
端子14から合成信号VT を出力する。
UMおよび第2の帯域制御部12の出力VOMを合成し出力
端子14から合成信号VT を出力する。
【0020】上記、風、近接音、振動などの影響の有無
に関する制御指標αのメンバシップ関数はたとえば図3
に示すものが用いられる。ここで、 P:風、近接音、振動などの影響が有り N:風、近接音、振動などの影響は無し を表している。α0 はしきい値を表している。
に関する制御指標αのメンバシップ関数はたとえば図3
に示すものが用いられる。ここで、 P:風、近接音、振動などの影響が有り N:風、近接音、振動などの影響は無し を表している。α0 はしきい値を表している。
【0021】同様に、風、近接音、振動などの影響の大
きさおよび高音域に対する低音域のエネルギ−バランス
に関する制御指標βのメンバシップ関数はたとえば図4
に示すものが用いられる。ここで、 PB:大きい PM:やや大きい PS:少し大きい Z0:普通 NS:少し小さい NM:やや小さい NB:小さい を表している。β0 はしきい値を表している。
きさおよび高音域に対する低音域のエネルギ−バランス
に関する制御指標βのメンバシップ関数はたとえば図4
に示すものが用いられる。ここで、 PB:大きい PM:やや大きい PS:少し大きい Z0:普通 NS:少し小さい NM:やや小さい NB:小さい を表している。β0 はしきい値を表している。
【0022】ファジィ推論部10のファジィ推論の方法
は、一般的に用いられている条件部のメンバシップ関
数、結論部のメンバシップ関数および入力値を用いて制
御規則に従ってファジィ演算を行ない、合成あいまい集
合の最大値を出力合成関数とし、この出力合成関数の重
心をファジィ推論の出力とする方法をとる。
は、一般的に用いられている条件部のメンバシップ関
数、結論部のメンバシップ関数および入力値を用いて制
御規則に従ってファジィ演算を行ない、合成あいまい集
合の最大値を出力合成関数とし、この出力合成関数の重
心をファジィ推論の出力とする方法をとる。
【0023】結論部の無指向性マイクロホンと指向性マ
イクロホンとのクロスオ−バ周波数fC に関するメンバ
シップ関数は、たとえば図5に示すものが用いられる。
ここで、 PB:高く PM:やや高く PS:少し高く Z0:普通 NS:少し低く NM:やや低く NB:低く を表している。
イクロホンとのクロスオ−バ周波数fC に関するメンバ
シップ関数は、たとえば図5に示すものが用いられる。
ここで、 PB:高く PM:やや高く PS:少し高く Z0:普通 NS:少し低く NM:やや低く NB:低く を表している。
【0024】同様に、結論部の無指向性マイクロホンの
低域カットオフ周波数fL に関するメンバシップ関数
は、たとえば図6に示すものが用いられる。ここで、 PB:高く PM:やや高く PS:少し高く Z0:普通 を表している。
低域カットオフ周波数fL に関するメンバシップ関数
は、たとえば図6に示すものが用いられる。ここで、 PB:高く PM:やや高く PS:少し高く Z0:普通 を表している。
【0025】上記メンバシップ関数を用いてファジィ推
論するための制御規則は、たとえば(表1)のようなも
のが考えられる。
論するための制御規則は、たとえば(表1)のようなも
のが考えられる。
【0026】
【表1】
【0027】以上のように、本発明の一実施例のマイク
ロホン装置によれば、一定時間における風、近接音、振
動などの影響の有無αと、その大きさおよび高音域に対
する低音域のエネルギ−バランスβとをファジィ集合と
して評価し、ファジィ推論によってファジィ制御信号を
算出し、このファジィ制御信号によって単一指向性マイ
クロホンと無指向性マイクロホンの周波数帯域がそれぞ
れ制御できるようになり、風、振動、近接音など収音環
境の変化に適応し聴感的に自然な形で収音形態が制御で
き、安定かつ良好な収音が行なえる。
ロホン装置によれば、一定時間における風、近接音、振
動などの影響の有無αと、その大きさおよび高音域に対
する低音域のエネルギ−バランスβとをファジィ集合と
して評価し、ファジィ推論によってファジィ制御信号を
算出し、このファジィ制御信号によって単一指向性マイ
クロホンと無指向性マイクロホンの周波数帯域がそれぞ
れ制御できるようになり、風、振動、近接音など収音環
境の変化に適応し聴感的に自然な形で収音形態が制御で
き、安定かつ良好な収音が行なえる。
【0028】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、単一指向性マイクロホンの低音域信号の一
定時間における積分値と無指向性マイクロホンの低音域
信号の一定時間における積分値との差α、および単一指
向性マイクロホンの低音域信号の一定時間における積分
値とその高音域信号の一定時間における積分値との比β
を求め、αを風、近接音、振動などの影響の有無に関す
る制御信号、βを風、近接音、振動などの影響の大きさ
および高音域に対する低音域のエネルギ−バランスに関
する制御指標とし、α、βをファジィ集合として評価
し、ファジィ推論によってファジィ制御信号を算出し、
このファジィ制御信号によって単一指向性マイクロホン
と無指向性マイクロホンの周波数帯域をそれぞれ制御す
るので、風、振動、近接音など収音環境の変化に適応し
聴感的に自然な形で収音形態が制御でき、安定かつ良好
な収音ができるマイクロホン装置を提供できる。
明によれば、単一指向性マイクロホンの低音域信号の一
定時間における積分値と無指向性マイクロホンの低音域
信号の一定時間における積分値との差α、および単一指
向性マイクロホンの低音域信号の一定時間における積分
値とその高音域信号の一定時間における積分値との比β
を求め、αを風、近接音、振動などの影響の有無に関す
る制御信号、βを風、近接音、振動などの影響の大きさ
および高音域に対する低音域のエネルギ−バランスに関
する制御指標とし、α、βをファジィ集合として評価
し、ファジィ推論によってファジィ制御信号を算出し、
このファジィ制御信号によって単一指向性マイクロホン
と無指向性マイクロホンの周波数帯域をそれぞれ制御す
るので、風、振動、近接音など収音環境の変化に適応し
聴感的に自然な形で収音形態が制御でき、安定かつ良好
な収音ができるマイクロホン装置を提供できる。
【図1】本発明の実施例のマイクロホン装置の構成を示
すブロック図
すブロック図
【図2】同装置における第1および第2の帯域制御部の
ゲイン周波数特性図
ゲイン周波数特性図
【図3】ファジィ集合αのメンバシップ関数の例を表す
図
図
【図4】ファジィ集合βのメンバシップ関数の例を表す
図
図
【図5】ファジィ集合fC のメンバシップ関数の例を表
す図
す図
【図6】ファジィ集合fL のメンバ−シップ関数の例を
表す図
表す図
1 単一指向性マイクロホン 2 無指向性マイクロホン 3 第1の低音域通過フィルタ 4 高音域通過フィルタ 5 第2の低音域通過フィルタ 6 第1のレベル検出器 7 第2のレベル検出器 8 第3のレベル検出器 9 前処理部 10 ファジィ推論部 11 第1の帯域制御部 12 第2の帯域制御部 13 合成器
Claims (1)
- 【請求項1】単一指向性マイクロホンと、それに並置さ
れた無指向性マイクロホンと、前記単一指向性マイクロ
ホンに接続されその低音域成分を出力する第1の低音域
通過フィルタと、同じく前記単一指向性マイクロホンに
接続されその高音域成分を出力する高音域通過フィルタ
と、前記無指向性マイクロホンに接続されその低音域成
分を出力する第2の低音域通過フィルタと、前記第1の
低音域通過フィルタ、高音域通過フィルタ、第2の低音
域通過フィルタにそれぞれ接続された第1、第2、第3
のレベル検出器と、前記3レベル検出器の出力を受けて
前記第1と第3のレベル検出器の出力の一定時間におけ
る積分値の差αおよび前記第1と第2のレベル検出器の
出力の一定時間における積分値の比βを求め前記αとβ
をファジィ集合として評価するための制御指標を作成す
る前処理部と、前記前処理部の出力を受けてファジィ推
論を行なうファジィ推論部と、前記ファジィ推論部の推
論結果に基づいて前記単一指向性マイクロホンと無指向
性マイクロホンとの周波数帯域をそれぞれ制御する第1
および第2の帯域制御部と、前記第1および第2の帯域
制御部の出力を合成する合成器とを備えたマイクロホン
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22389091A JPH0564284A (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | マイクロホン装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22389091A JPH0564284A (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | マイクロホン装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0564284A true JPH0564284A (ja) | 1993-03-12 |
Family
ID=16805315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22389091A Pending JPH0564284A (ja) | 1991-09-04 | 1991-09-04 | マイクロホン装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0564284A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017504279A (ja) * | 2013-11-26 | 2017-02-02 | クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated | 広帯域周波数応答を提供するためのシステムおよび方法 |
CN109218920A (zh) * | 2017-06-30 | 2019-01-15 | 华为技术有限公司 | 一种信号处理方法、装置及终端 |
JP2021089441A (ja) * | 2017-03-20 | 2021-06-10 | ボーズ・コーポレーションBose Corporation | ノイズ低減のためのオーディオ信号処理 |
WO2022264490A1 (ja) * | 2021-06-18 | 2022-12-22 | ソニーグループ株式会社 | 音声信号処理装置、音声信号処理方法および電子機器 |
-
1991
- 1991-09-04 JP JP22389091A patent/JPH0564284A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017504279A (ja) * | 2013-11-26 | 2017-02-02 | クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated | 広帯域周波数応答を提供するためのシステムおよび方法 |
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US11594240B2 (en) | 2017-03-20 | 2023-02-28 | Bose Corporation | Audio signal processing for noise reduction |
CN109218920A (zh) * | 2017-06-30 | 2019-01-15 | 华为技术有限公司 | 一种信号处理方法、装置及终端 |
CN109218920B (zh) * | 2017-06-30 | 2020-09-18 | 华为技术有限公司 | 一种信号处理方法、装置及终端 |
WO2022264490A1 (ja) * | 2021-06-18 | 2022-12-22 | ソニーグループ株式会社 | 音声信号処理装置、音声信号処理方法および電子機器 |
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