JP2002218583A - 音場合成演算方法及び装置 - Google Patents

音場合成演算方法及び装置

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JP2002218583A
JP2002218583A JP2001009350A JP2001009350A JP2002218583A JP 2002218583 A JP2002218583 A JP 2002218583A JP 2001009350 A JP2001009350 A JP 2001009350A JP 2001009350 A JP2001009350 A JP 2001009350A JP 2002218583 A JP2002218583 A JP 2002218583A
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Kazuhiko Ozawa
一彦 小沢
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近距離音における低域感度を補正すると共
に、抽出された近距離音を用いてタッチノイズや風雑音
も低減する。 【解決手段】 直線的に配置される無指向性マイク1、
2の出力が増幅器3、4で増幅され、加算器5、1/2
減衰器9で処理された無指向性の信号は制御信号生成手
段20の一方の端子と遅延回路27を介してクロスフェ
ード切替え手段21の一方の端子に入力される。また減
衰器6、加算器7、イコライザ8で処理された有指向性
の信号は遅延回路25を介して加算器22の+側端子
と、遅延回路26を介して手段21と手段20の他方の
端子に入力される。さらに手段20で生成された制御信
号24は手段21の切替えに使用される。そして手段2
1で適宜切替えられた信号は端子28から出力されると
共に、加算器22の−側端子に入力され、イコライザ8
からの信号から減算されて端子23から出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばビデオカメ
ラや音声付デジタルカメラに使用して好適な音場合成演
算方法及び装置に関する。詳しくは、圧力傾度型マイク
ロホン特有の近接効果を利用して近接音を抽出し、その
近接音信号を同マイクロホンよりの出力信号から減算す
ることで近接効果が補正できると共に、近接音に含まれ
る風雑音やタッチノイズを低減可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロホン(以下、マイクと略称す
る)が用いられる機器、例えばビデオカメラや音声付デ
ジタルカメラ等で内蔵されるマイクにおいては、カメラ
前方方向に位置する被写体の発する音を画と同時に記録
する必要性から被写体と同方向に指向性を有するマイク
を使用しているのが通常である。
【0003】ところで一般的に指向性マイクは圧力傾度
形マイクであり、圧力傾度形マイクとは空間中の近接し
た2点の音圧差に比例した電圧を発生するマイクのこと
である。このような圧力傾度形マイクは、音源からの距
離が遠ければ入射する音波は平面波とみなして2点間の
音圧差に比例した電圧を出力するものであるが、音源か
らの距離が音波の波長に近づく近距離では、入射する音
波は球面波となり2点間の音圧差が拡大する。
【0004】すなわち近距離音源からの低い周波数の音
波には、図14に例示するように感度が増大する、いわ
ゆる近接効果が現れる。この近接効果はマイクの一様な
周波数対感度特性を乱す一因であり、またマイク内蔵機
器においては機器へのタッチノイズや風雑音等のマイク
近傍で発生する雑音が強調されてしまう点で問題になっ
ている。
【0005】しかし従来からこれらの近接音だけを検出
して低域感度補正することは容易でなく、例えば単体の
高級マイクでは近接音源に使用する場合を考慮して、ユ
ーザーが低域感度を落とすためのスイッチを設けたもの
も市販されているが、一般にマイク内蔵機器においては
あらかじめ低域感度を一定量落としておくことで妥協す
る場合が多く、この場合には近距離の音波以外でも低域
感度が落ちてしまい、音質を損なう原因になっている。
【0006】これに対して、例えば特開平5−2075
87号公報においては、単一指向性マイクと無指向性マ
イクからの出力レベルを比較して、その比較結果から複
数個のハイパスフィルタを制御して低域感度を補正する
提案が成されているが、例えば近距離と遠距離の音波が
同時に到来する場合においては近距離の音波のみなら
ず、遠距離の音波も低域レベルが落ちてしまい、近距離
音のみの感度補正ができない。また単一指向性マイクと
無指向性マイクとが独立しているため感度バラツキがあ
ると正確なレベル比較ができないなどの問題がある。
【0007】また特開平4−58699号公報において
は、双指向性マイクと無指向性マイクを使用し、双指向
性マイクの近接効果を利用して近距離音では両者の出力
を合成して単一指向性にし、遠距離音では低域で無指向
性、高域で単一指向性にする提案が成されているが、こ
の場合に近接音の感度補正は可能であるが、遠距離音で
は風雑音以外の通常音にも周波数により指向性が無指向
性と単一指向性の間を変化するため、音源方向により音
質が変化する不具合が生じ、また双指向性マイクと無指
向性マイクとが独立しているため感度バラツキがあると
正確な近接音の感度補正ができないなどの問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この出願はこのような
点に鑑みて成されたものであって、解決しようとする問
題点は、従来の装置では、近接音だけを検出して低域感
度補正することは容易でなく、近距離の音波以外でも低
域感度が落ちて音質を損なう原因になったり、またマイ
クの感度にバラツキがあると正確な近接音の感度補正を
することができないなどの問題点があったというもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明において
は、圧力形マイクである無指向性マイク2個から音場処
理により圧力傾度形マイクを形成し、無指向性マイクか
らの信号を減算することにより近接音を抽出するように
したものであって、これによれば、近距離音における低
域感度を補正すると共に、抽出した近接音を積極的に利
用して近距離音をさらに減算することでマイク内蔵機器
へのタッチノイズや風雑音も低減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】すなわち本発明においては、所定
の間隔をもって互いに逆方向に受音面を向けて配置され
る無指向性の第1及び第2の圧力形マイクロホンが設け
られ、第1及び第2の圧力形マイクロホンの一方の出力
信号を任意の減衰量で減衰して他方の出力信号から減算
し、減算された信号に任意の減衰量に合わせて特性を制
御可能な等化手段を介して出力することで有指向性の圧
力傾度形マイクロホン装置を形成すると共に、第1及び
第2の圧力形マイクロホンからの出力信号を加算し、加
算された信号をレベル変換手段を介して出力することで
両者のマイクロホンの合成信号を得てなるものである。
【0011】また、本発明においては、所定の間隔をも
って互いに逆方向に受音面を向けて配置される無指向性
の第1及び第2の圧力形マイクロホンが設けられ、第1
及び第2の圧力形マイクロホンの一方の出力信号に減衰
量を制御可能なレベル減衰器を介して他方の出力信号か
ら減算する減算器を有し、減算器の出力にレベル減衰器
に合わせて特性を制御可能な等化手段を介して出力する
ことで有指向性の圧力傾度形マイクロホン装置を形成す
ると共に、第1及び第2の圧力形マイクロホンからの出
力信号を加算する加算器を有し、加算器からの信号をレ
ベル変換手段を介して出力することで両者のマイクロホ
ンの合成信号を得てなるものである。
【0012】以下、図面を参照して本発明を説明する
に、図1及び図2には、それぞれ本発明の一実施形態の
マイク配置例1及びマイク配置例2を示す。まず図1の
実施形態では無指向性マイク1と無指向性マイク2を前
方方向に向かって横に直線的に並べた場合である。ま
た、図2の実施形態では前方方向に向かって縦に直線的
に並べた場合である。これらのどちらも受音面が互いに
逆方向に向くように配置され、受音面間の距離は例えば
数mm程度に設定される。
【0013】一般的にマイクの感度や周波数特性を揃え
ることは、例えば無指向性マイクと単一指向性マイク、
無指向性マイクと双指向性マイク等の異種間よりも同種
間の方が、構造が同じであるために容易である。従って
これらの実施形態では無指向性マイク2個を使用するた
め容易に特性の揃ったマイクを使用でき、さらにこれら
の無指向性マイク2個から音圧傾度をもつ有指向性マイ
クを形成するため、無指向性マイクと有指向性マイクが
独立して構成される先願の構成よりもマイク間の特性バ
ラツキが少ないメリットがある。
【0014】次に図3を用いて本発明の音場合成回路の
一実施形態を説明する。図1及び2のように配置された
2個の無指向性マイク1及び2から出力された信号はゲ
インの揃った増幅器(AMP)3及び4を介して、増幅
器3の出力は加算器5の一方の+側端子と加算器7の+
側端子に入力され、増幅器4の出力は加算器5の他方の
+側端子に入力され、先の増幅器3の出力と加算されて
1/2減衰器9を介して端子11より出力される。
【0015】さらに増幅器4の出力はレベル制御可能な
減衰器(ATT)6を介して加算器7の−側端子に入力
され、先の増幅器3の出力から減算されて周波数特性調
整用イコライザ(EQ)8を介して端子10より出力さ
れる。ここで図3において、端子11にはマイク1と2
を加算した平均の無指向性パターンをもつ信号が出力さ
れ、端子10にはマイク1から2を減算することで両者
の受音面にかかる音圧の位相差に比例し、また減衰器6
で設定される減衰量に応じた圧力傾度をもつ有指向性パ
ターンが出力される。
【0016】なおイコライザ8はこの時に有指向性パタ
ーンが周波数に比例した感度特性を持つため、周波数対
感度特性を一定にするために挿入される。そしてやはり
減衰器6で設定される減衰量に応じて最適化されるが、
一例としてはバスブーストフィルタで構成される。また
1/2減衰器9は必ず1/2で使用する必要はなく、イ
コライザ8の特性に合わせて調整しても良い。従って図
3の実施形態では、端子10からは近接効果をもつ信号
が得られ、端子11からは近接効果をもたない信号が得
られる。
【0017】ここで図3の実施形態において、レベル制
御可能な減衰器6を−∞〜0dBまで可変した時に、端
子10より出力される有指向特性の各周波数における最
大レベルを、端子11より出力される無指向特性の各周
波数における最大レベルに一致するようにイコライザ8
と1/2減衰器を最適化した場合の指向性パターン変化
例を図4に示しこれを説明する。
【0018】まず図4(a)は減衰器6を−∞にした場
合を示しており、この時はマイク1の指向特性がそのま
ま出力されるため無指向性を示し、これは端子11の出
力とほぼ一致する。次に図4(b)から(e)は減衰器
6を−∞から0dB方向へ変化させた場合を示してお
り、一般的にカージオイド特性と呼ばれ、徐々に前方方
向(0°方向)に狭指向性となる。なお図4(e)の特
性はスーパーカージオイドと呼ばれる。
【0019】また図4(f)は減衰器6が0dBの場合
の特性を示しており、この時は左右方向(270°と9
0°)からの音波には音圧差がなくなり、マイク1とマ
イク2から出力される信号の位相と振幅レベルが一致す
るため、キャンセルされて感度が無くなり、0°と18
0°方向のみに指向特性を示す、いわゆる双指向性とな
る。
【0020】そしてこれらの図4のそれぞれの特性にお
いて、破線は端子11から出力される無指向特性を示し
ており、前述したように各指向性パターンの最大感度が
無指向性の最大感度と一致するように最適化されるが、
特に本発明の場合は、近接効果の発生しない音源距離に
対して各周波数の最大感度を一致させるところに特徴が
ある。
【0021】ところで上述の図14に示すように、端子
10から出力される有指向特性には音源がマイクに近く
なり、さらに音源の周波数が低域になるほど出力感度が
上昇する近接効果が存在する。ここで上述の図4の各有
指向特性が近接効果を示さない音源距離及び周波数にお
ける指向性パターンを示しているのに対して、近接効果
による指向性パターンの変化例を図5及び図6に示す。
【0022】すなわち図5は、図4(b)の指向性パタ
ーンの近接音に対する指向性変化例を示しており、図5
(a)は音源の周波数が200Hz、同様に図5(b)
は100Hz、図5(c)は50Hzの場合である。こ
れらの図において、周波数が低くなるに従い、音圧傾度
特性をもたない破線に示す無指向性の感度に対して、近
接音に対する指向性は実線に示すように感度が上昇して
いる。
【0023】また図6は、図4(c)の指向性パターン
の近接音に対する指向性変化例を示しており、図5と同
様に図6(a)は音源の周波数が200Hz、図6
(b)は100Hz、図6(c)は50Hzの場合であ
る。これらの図において、周波数が低くなるに従い、音
圧傾度特性をもたない破線に示す無指向性の感度に対し
て、近接音に対する指向性は実線に示すように感度が上
昇している。ただしこの場合には、主軸の前方方向(0
°)に感度が上昇し、後方(180°)は音波がキャン
セルされて、ほとんど感度をもたないままである。
【0024】ここで本発明においては、破線に対して実
線上で感度が上回る領域の信号成分を抽出することで、
近接音の低域上昇分が抽出されるものである。
【0025】次に図7に本発明の音場合成演算方法及び
装置による実施形態1のブロック図を示す。なお本発明
においては図3の音場合成回路を利用して近接音を抽出
するが、図3と同機能のブロックには同一の参照番号を
付して説明を割愛しながら説明する。
【0026】図7において、まずマイク1、2は図1及
び図2と同様に配置される無指向性マイクであり、それ
ぞれの出力は増幅器3、増幅器4で増幅される。ここで
加算器5及び1/2減衰器9を介して無指向性をもつ信
号は制御信号生成手段20の一方の端子と遅延回路(D
L)27を介してクロスフェード切替え手段21の一方
の切替え端子に入力される。また減衰器6及び加算器
7、イコライザ8で処理された有指向性をもつ信号は遅
延回路25を介して加算器22の+側端子と、遅延回路
26を介してクロスフェード切替え手段21の他方の切
替え端子と制御信号生成手段20の他方の端子に入力さ
れる。
【0027】さらに制御信号生成手段20から生成され
た制御信号24はクロスフェード切替え手段21に入力
されて、クロスフェード切替えに使用される。そしてク
ロスフェード切替え手段21にて適宜切替えられた出力
信号は端子28から出力されると共に、加算器22の−
側端子に入力され、先のイコライザ8からの有指向性を
もつ信号から減算されて端子23から出力される。
【0028】ここで図7の動作を説明するが、クロスフ
ェード切替え手段21と制御信号生成手段20について
は後述でさらに詳細に説明する。まず図3と同様の回路
で合成された無指向性信号と有指向性信号はクロスフェ
ード切替え手段21と制御信号生成手段20に入力さ
れ、制御信号生成手段20において両者の信号レベルが
比較され、常にレベルの小なる信号側がクロスフェード
切替え手段21にて選択されるように制御信号24が生
成される。
【0029】このクロスフェード切替え手段21では制
御信号24にて両者の信号を切替えて端子28と加算器
22の−側端子へ出力する。ここで遅延回路26、27
ではクロスフェード切替え手段21に入力する両者の信
号の位相が等しくなるように遅延が調整されると共に、
制御信号生成手段20の処理時間による遅延量も施され
て、レベル比較された信号とタイミングを合わせて切替
えるようにしている。また遅延回路25は加算器22に
入力する2信号の位相が合うように遅延処理が施され
る。
【0030】従って図7の回路で、例えば図4(b)に
相当する有指向性信号を生成するように減衰器6及びイ
コライザ8を設定し、音源が近接効果をもたない距離や
周波数にあればどの方向からの音波も有指向性信号のレ
ベルが無指向性信号のレベルより小さいためにクロスフ
ェード切替え手段21では有指向性信号側が選択されて
加算器22で、同じ有指向性信号から減算されるため端
子23からは両者がキャンセルされて信号が出力されな
い。
【0031】これに対し図5のように近接音の場合は近
接効果のために低域感度が上昇し、同一方向からの音波
に対して無指向性信号レベルを有指向性信号レベルが上
回るためにクロスフェード切替え手段21では無指向性
信号側が選択されて加算器22で、有指向性信号から無
指向性信号が減算されるため端子23からは両者の差信
号成分、つまり近接音の低域上昇成分だけが出力され、
図5(c)の場合はほぼ全方向から抽出できる。
【0032】またこの時端子28からは常に近接効果に
よる低域感度上昇が除去された指向特性信号が得られる
ことになり、その指向性パターンは近接音源以外の距離
や周波数においては、図4(b)に示したカージオイド
特性をもち、近接音の低域においては周波数が低くなる
に従って無指向性を示すため、風雑音の低減に効果があ
る。
【0033】同様に図4(c)に相当する有指向性信号
を生成するように減衰器6及びイコライザ8を設定し、
音源が近接効果をもたない距離や周波数であれば、やは
りどの方向からの音波も有指向性信号のレベルが無指向
性信号のレベルより小さいためにクロスフェード切替え
手段21では有指向性信号側が選択され、加算器22で
同じ有指向性信号から減算されるため、端子23からは
両者がキャンセルされて信号が出力されない。
【0034】しかし図6のように近接音の低域の場合に
は、近接効果により低域感度が上昇し、前方方向の音波
だけが無指向性信号レベルを有指向性信号レベルが上回
るためにクロスフェード切替え手段21では無指向性信
号側が選択され、加算器22で有指向性信号から無指向
性信号が減算されるため、端子23からは両者の信号の
差成分、つまり近接音の低域上昇成分だけが出力され、
前方方向以外の音波の場合には常に有指向性信号側が選
択されるため出力されず、図6の場合は前方方向からの
み抽出できる。
【0035】またこの時端子28からは近接効果による
低域感度上昇が除去された指向特性信号が得られ、その
指向性パターンは近接音源以外の距離や周波数において
は、図4(c)に示したカージオイド特性をもち、近接
音の低域においては前方方向に近接効果による感度上昇
が除去された、つまり図6における実線のカージオイド
特性と破線の無指向特性に共有する領域の指向感度特性
を有する信号が出力される。
【0036】次に、図8に図7における制御信号生成手
段20のブロック図を示し、図9の説明図を参照しなが
ら説明する。まず端子41及び42には、図9(a)に
示す入力信号波形、入力1及び2がそれぞれ入力され、
絶対値化処理31及び32に入力されて、図9(b)の
実線に示すようにそれぞれ絶対値化される。さらに絶対
値化処理を施された信号は包絡線検波33及び34に
て、図9(b)の破線に示すようにそれぞれの信号の包
絡線が検出され加算器35にて、例えば包絡線検波33
の出力から包絡線検波34の出力を減算することでそれ
ぞれの信号のレベル比較を行う。
【0037】次に加算器35の出力は符号検出36に入
力され、その符号である+符号、−符号、ゼロが検出さ
れる。つまり図9(c)に示すように信号レベルが入力
2>入力1であれば−符号が検出され、入力2<入力1
であれば+符号が検出され、入力2=入力1であればゼ
ロが検出される。さらに検出された符号は制御信号生成
37にてその符号に合わせて制御信号が生成されるが、
ここでは一例で16ビットのアップダウンカウンタで制
御信号を生成するとすれば、0〜7FFF(hex:h
exは16進数の意)範囲の係数を制御信号として出力
する。
【0038】このアップダウンカウンタは、入力する符
号により +符号 :アップカウント −符号 :ダウンカウント ゼロ :前値ホールド のカウント動作を連続的に行う。
【0039】具体的には図9(d)に示すように前段の
符号検出36で検出された符号が、−符号であればある
任意のカウント値でダウンカウントし、+符号になれば
任意のカウント値でアップカウントし、ゼロであればカ
ウント動作を停止して前カウント値をホールドするよう
な動作を繰り返す。さらに図示はしていないが、0〜7
FFF(hex)範囲を越えた場合にはリミッタが設け
てあるため、ダウンカウントし続けた場合には最小値で
ある0がホールドされ、同様にアップカウントし続けた
場合には最大値である7FFF(hex)がホールドさ
れる。
【0040】このように制御信号生成37にて生成され
た制御信号は、時定数付加38に入力され、人間の聴感
になめらかになるように時定数が付加される。この時定
数付加38は、例えばLPF(低域通過フィルタ)で構
成され、具体的には図9(e)のように信号波形の高域
成分が除去されてなめらかになる。また制御信号生成に
おいてアップ側とダウン側のカウント値を変えること
で、変化の傾きを変えて最適化しても良いし、アップ側
とダウン側のカウント値を非対称にすることでさらに最
適化可能である。
【0041】次に図7におけるクロスフェード切替え手
段21のブロック図を図10(a)に、その特性図を図
10(b)に示し説明する。まず端子50及び52には
入力1及び2が入力し、端子51には図7における制御
信号24、つまり前記制御信号生成手段20にて生成さ
れた制御信号が入力される。
【0042】この入力1は制御信号にて可変制御される
減衰器53を介して加算器56の一方の+側端子に入力
され、入力2は制御信号を係数反転55にて変換された
信号で可変制御される減衰器54を介して加算器56の
他方の+側端子に入力され、加算器56の出力は端子5
7より出力される。ここで先の係数反転55は、制御信
号が16ビットで0〜7FFF(hex)の範囲の信号
kとすれば、(7FFF−k)を実行する。
【0043】一方、減衰器53及び54の減衰レベルは
係数0で−∞となり、係数7FFF(hex)で0dB
になるとすれば、図10(b)の特性図に示すように横
軸に制御信号、縦軸に減衰器減衰レベルをとれば、減衰
器53は制御信号0で減衰レベル−∞となり、この時減
衰器54は係数反転55により係数7FFF(hex)
となるため減衰レベルは0dBとなり、逆に制御信号7
FFF(hex)では減衰器53が減衰レベル0dBと
なり、この時減衰器54は係数反転55により係数0と
なるため減衰レベル−∞となる。
【0044】すなわち一例では、前述の減衰器53及び
54は、k及び(7FFF−k)を乗算係数とする乗算
器で構成できる。従って端子57の出力信号Yは、入力
1をA、入力2をBとすれば Y=kA+(7FFF−k)B で表わされるため、Yは制御信号kが0で信号Bが出力
され、制御信号Kが7FFF(hex)で信号Aが出力
され、制御信号kがその中間値ではその比による入力1
と2の合成信号が出力される。
【0045】すなわち本発明においては、信号Aと信号
Bの切替えをこのようにクロスフェード切替えすること
を特徴としており、一例でこのクロスフェード時間を数
mS程度に設定することで、切替え時のノイズが発生せ
ずに聴感上もほとんど違和感が無く、切替えることが可
能である。
【0046】以上説明したように構成された図7のブロ
ック図において、イコライザ8の出力、つまり有指向性
信号を、制御信号生成手段20の入力2に入力すると共
に、遅延回路26を介してクロスフェード切替え手段2
1の入力1に入力する。また1/2減衰器9の出力、つ
まり無指向性信号を、制御信号生成手段20の入力1に
入力すると共に、遅延回路27を介してクロスフェード
切替え手段21の入力2に入力する。
【0047】これにより、例えば低域の近接音のように
有指向性信号のレベルが無指向特性信号のレベルより大
きい場合では、図8の符号検出36が−符号となり、図
7の制御信号24が0に近づくと共に、クロスフェード
切替え手段21では入力2、つまり無指向性信号側にク
ロスフェード選択される。
【0048】逆に低域の近接音以外では無指向性信号の
レベルが有指向性信号のレベルより大きいため、図8の
符号検出36が+符号となり図7の制御信号24が7F
FF(hex)に近づくと共に、クロスフェード切替え
手段21では入力1、つまり有指向性信号側にクロスフ
ェード選択される。このように常にレベルの小さい側の
信号が選択されて目的が達せられる。
【0049】従ってこの実施形態において、圧力形マイ
クである無指向性マイク2個から音場処理により圧力傾
度形マイクを形成し、無指向性マイクからの信号を減算
することにより近接音を抽出するようにしたことによ
り、近距離音における低域感度を補正すると共に、抽出
した近接音を積極的に利用して近距離音をさらに減算す
ることでマイク内蔵機器へのタッチノイズや風雑音も低
減することができる。
【0050】これによって、従来の装置では、近接音だ
けを検出して低域感度補正することは容易でなく、近距
離の音波以外でも低域感度が落ちて音質を損なう原因に
なったり、またマイクの感度にバラツキがあると正確な
近接音の感度補正をすることができないなどの問題点が
あったものを、本発明によればこれらの問題点を容易に
解消することができるものである。
【0051】さらに図11を用いて本発明の音場合成演
算方法及び装置による実施形態2のブロック図を、図7
と同様に同機能のブロックについては同一の参照番号を
付し説明を割愛しながら説明する。なお図11において
は、図7と同様の方法で近接効果による近接音を抽出
し、さらにその抽出した近接音信号を利用することで、
例えばカメラ一体型VTRやデジタルカメラにおいて内
蔵するマイクに入力される風雑音や機能スイッチ操作時
に発生するタッチノイズ及びスイッチクリックノイズ等
をアクティブにキャンセルするものである。
【0052】まず図1及び2と同様に配置されたマイク
1及び2から図7と同様に合成された近接効果をもつ有
指向性信号がイコライザ8より出力され、図8と同様に
構成される制御信号生成手段20の入力2と遅延回路2
6を介して図10と同様に構成されるクロスフェード切
替え手段21の入力1と遅延回路25を介して加算器2
2と61の+側端子に入力される。
【0053】また同様にマイク1及び2から合成される
無指向性信号は1/2減衰器9より出力され前記制御信
号生成手段20の入力1と遅延回路27を介して前記ク
ロスフェード切替え手段21の入力2に入力される。さ
らに制御信号生成手段20よりの制御信号24がクロス
フェード切替え手段21のクロスフェード切替えの制御
信号に使用され、従ってクロスフェード切替え手段21
の出力からは図7と同様に近接音の低域上昇が抑えられ
た有指向性信号が得られる。
【0054】さらにこの信号を前記加算器22の−側端
子に入力し、+側端子に入力された近接音を含む有指向
性信号から減算することにより加算器22の出力には近
接音の低域上昇成分が抽出される。さらにこの抽出され
た信号を増幅器60に入力して増幅するが、この増幅器
60の増幅ゲインは加算器61の+側端子に入力された
有指向性信号の近接効果による低域上昇成分と同レベル
になるように設定されるため、加算器61で減算すると
出力の端子62には近接音の低域成分が除去された有指
向性信号が得られる。
【0055】ここで除去される信号は数Hzから数百H
zまでの低域成分だけであるが、一般的に前記風雑音の
信号成分はほとんどが1kHz以下であり低域ほどエネ
ルギーが集中し、また発生原因がマイク周辺の金網やキ
ャビネットの風切音であるため、マイク近傍の近接音で
ある。またタッチノイズ等もキャビネットからマイクに
伝わる近接音であると共に、低域に多くのエネルギーが
あるため、先の低域の近接音を除去することでほとんど
のノイズ成分が低減可能である。
【0056】また図11による装置の副次的な効果とし
て、撮影者が撮影中に発する音声レベルを抑えられるこ
とがある。一般的に遠距離より近距離の音声レベルが大
きく記録されてしまうことにより、撮影したい遠距離の
音声より近距離の撮影者の音声が目立ってしまう問題を
避けることが出来る。
【0057】また、図12を用いて本発明の音場合成演
算方法及び装置による実施形態3のブロック図を、図7
と同様に同機能のブロックについては同一の参照番号を
付し説明を割愛しながら説明する。なお図12はマイク
1及び2にさらにカージオイド等の有指向特性をもつ、
マイク70を加えて、このマイク70に入力する風雑音
やタッチノイズ等を除去するものである。
【0058】まずマイク70の出力信号は増幅器71で
増幅され遅延回路72を介して加算器73の+側端子に
入力される。次に図11と同様に加算器22の出力には
マイク1及び2から抽出された低域の近接音成分が出力
され、増幅器74で所定のレベルに増幅し、前記加算器
73の−側端子に入力して+側端子のマイク70の信号
から減算する。ここで遅延回路72は加算器73で減算
する低域の近接音信号と位相を合わせるために挿入され
ている。
【0059】従って増幅器74がマイク70からの近接
効果による低域上昇を含む有指向性信号の近接音と同レ
ベルになるようにゲイン設定されるため加算器73の出
力はマイク70からの信号から近接音が除去された信号
が得られて、端子75から出力される。
【0060】これにより図12の実施形態では、例えば
カムコーダのアクセサリーシューに取り付けられた外部
の望遠マイク等に入力する風雑音やタッチノイズ等を除
去することが可能になる。またこの場合には減衰器6と
イコライザ8を、図4に示した指向性パターン変化例か
ら外部マイクの指向性パターンに近似する設定に最適化
することで、外部マイクの近接音と特性を合わせること
が可能である。
【0061】また図13を用いて本発明の音場合成演算
方法及び装置による実施形態4のブロック図を、図7と
同様に同機能のブロックについては同一の参照番号を付
し説明を割愛しながら説明する。なお図13の実施形態
は図11の実施形態に対して処理に帯域制限を設けた場
合である。
【0062】この図13において、まず音場合成回路8
0は図3に示した音場合成回路であり、端子10からは
低域の近接音成分を含む有指向性信号が得られ、端子1
1からは無指向性信号が得られる。そこで端子10の出
力信号は遅延回路83を介して加算器61の+側端子に
入力されると共に、ローパスフィルタ(LPF)81に
入力されて帯域制限が施される。同様に端子11の出力
信号もローパスフィルタ(LPF)82に入力されて帯
域制限が施される。
【0063】さらにこれらのローパスフィルタ81、8
2でそれぞれの帯域制限された信号が、図7と同様に処
理されることにより、加算器22の出力には帯域制限さ
れたマイク1及び2から抽出された低域の近接音成分が
出力され、増幅器60で所定のレベルに増幅し、前記加
算器61の−側端子に入力して、帯域制限されない+側
端子の信号から減算し、端子85より出力される。ここ
で遅延回路83は加算器61で減算する低域の近接音信
号と位相を合わせるために挿入されている。
【0064】そこで増幅器60を加算器61の+側端子
に入力する有指向性信号の近接音成分と同レベルになる
ようにゲイン設定すれば、端子85からは図7と同様に
近接音が除去された信号が得られるが、本実施形態にお
いてはローパスフィルタ81、82でさらに処理に帯域
制限を施しているため、例えば1kHzまでの帯域をも
つ近接音の、さらに低域成分のみを低減することができ
る。またローパスフィルタ81、82をバンドパスフィ
ルタやハイパスフィルタのような別の帯域制限手段に置
き換えることで、ある特定の帯域のみを除去することも
可能である。
【0065】また図7の実施形態や図12の実施形態に
おいても、本実施形態のように帯域制限手段を設けるこ
とが可能であり、同様にある特定の帯域の近接音をター
ゲットにした抽出や低減が可能であるが、説明が重複す
るため割愛する。
【0066】こうして上述の音場合成演算方法によれ
ば、所定の間隔をもって互いに逆方向に受音面を向けて
配置される無指向性の第1及び第2の圧力形マイクロホ
ンが設けられ、第1及び第2の圧力形マイクロホンの一
方の出力信号を任意の減衰量で減衰して他方の出力信号
から減算し、減算された信号に任意の減衰量に合わせて
特性を制御可能な等化手段を介して出力することで有指
向性の圧力傾度形マイクロホン装置を形成すると共に、
第1及び第2の圧力形マイクロホンからの出力信号を加
算し、加算された信号をレベル変換手段を介して出力す
ることで両者のマイクロホンの合成信号を得ることによ
り、近距離音における低域感度を補正すると共に、抽出
した近接音を積極的に利用して近距離音をさらに減算す
ることでマイク内蔵機器へのタッチノイズや風雑音も低
減することができるものである。
【0067】また、上述の音場合成演算装置によれば、
所定の間隔をもって互いに逆方向に受音面を向けて配置
される無指向性の第1及び第2の圧力形マイクロホンが
設けられ、第1及び第2の圧力形マイクロホンの一方の
出力信号に減衰量を制御可能なレベル減衰器を介して他
方の出力信号から減算する減算器を有し、減算器の出力
にレベル減衰器に合わせて特性を制御可能な等化手段を
介して出力することで有指向性の圧力傾度形マイクロホ
ン装置を形成すると共に、第1及び第2の圧力形マイク
ロホンからの出力信号を加算する加算器を有し、加算器
からの信号をレベル変換手段を介して出力することで両
者のマイクロホンの合成信号を得ることにより、近距離
音における低域感度を補正すると共に、抽出した近接音
を積極的に利用して近距離音をさらに減算することでマ
イク内蔵機器へのタッチノイズや風雑音も低減すること
ができるものである。
【0068】なお本発明は、上述の説明した実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱するこ
となく種々の変形が可能とされるものである。
【0069】
【発明の効果】従って本発明によれば、2個の同種の無
指向性マイクから圧力傾度形の有指向特性を生成して、
その近接効果による低域上昇信号成分を抽出するため、
先願における異種のマイクを使用する場合よりも特性ば
らつきを抑えることができ、また一般的に無指向性マイ
クを内蔵マイクとして使用するカムコーダやデジタルカ
メラでも容易に実現できるため、機器の小型化やコスト
にあまり影響を与えずに実現できる。
【0070】また、抽出した低域上昇信号成分を、近接
効果をもつ有指向性信号から減算することで、近接効果
の抑えられた有指向性マイクが得られ、さらに所定のゲ
インをもって増幅し減算することで、低域の近接音を除
去した有指向性マイクが得られるため、カムコーダーや
デジタルカメラ等の内蔵マイクにおける風雑音やマイク
近傍へのタッチノイズや、カメラ機能スイッチ(例えば
ズームスイッチ、露出、シャッタースピード等の特殊効
果スイッチ)の操作時に発生するクリックノイズを、収
音した音声信号から容易に低減できる。
【0071】さらにカメラのアクセサリーシューに別途
取り付けられる望遠マイク等の外部マイクにおいても、
同様に近傍に置かれた2個の無指向性マイクから抽出し
た低域の近接音を利用して減算することで、近接効果を
抑えられると共に、入力する風雑音やマイク近傍へのタ
ッチノイズ等を低減することが可能である。
【0072】また撮影者の音声レベルを、被写体の発す
る音声レベルに対して抑えることができ、再生時に聞き
やすくなる。
【0073】さらに無指向性信号と有指向性信号の切替
えをクロスフェード加算にて行うため、切替え時のノイ
ズ発生がなく、また音の違和感が抑えられる。
【0074】またクロスフェード切替え手段や制御信号
生成手段等の機能ブロックはアナログ回路でも構成可能
であるが、デジタルで処理することにより、DSPやL
SIによるハードウェアーやマイコン等によるソフトウ
ェアでも実現が容易であり、今後の半導体微細化、高密
度化、メモリー高容量化により、回路規模の増加はほと
んど問題とならずに実現が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のマイク配置例1を示す構
成図である。
【図2】本発明の一実施形態のマイク配置例2を示す構
成図である。
【図3】本発明の音場合成回路の一実施形態を示す回路
図である。
【図4】その説明のための図である。
【図5】その説明のための図である。
【図6】その説明のための図である。
【図7】本発明の音場合成演算方法及び装置の実施形態
1のブロック図である。
【図8】その制御信号生成手段20のブロック図であ
る。
【図9】その説明のための図である。
【図10】そのクロスフェード切替え手段21の説明の
ための図である。
【図11】本発明の音場合成演算方法及び装置の実施形
態2のブロック図である。
【図12】本発明の音場合成演算方法及び装置の実施形
態3のブロック図である。
【図13】本発明の音場合成演算方法及び装置の実施形
態4のブロック図である。
【図14】近接効果の説明のための図である。
【符号の説明】
1,2…無指向性マイク、3,4…増幅器(AMP)、
5,7…加算器、6…減衰器(ATT)、8…周波数特
性調整用イコライザ(EQ)、9…1/2減衰器、1
0,11…出力端子、20…制御信号生成手段、21…
クロスフェード切替え手段、22…加算器、23,28
…出力端子、24…制御信号、25,26,27…遅延
回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隔をもって互いに逆方向に受音
    面を向けて配置される無指向性の第1及び第2の圧力形
    マイクロホンが設けられ、 前記第1及び第2の圧力形マイクロホンの一方の出力信
    号を任意の減衰量で減衰して他方の出力信号から減算
    し、 前記減算された信号に前記任意の減衰量に合わせて特性
    を制御可能な等化手段を介して出力することで有指向性
    の圧力傾度形マイクロホン装置を形成すると共に、 前記第1及び第2の圧力形マイクロホンからの出力信号
    を加算し、 前記加算された信号をレベル変換手段を介して出力する
    ことで両者のマイクロホンの合成信号を得ることを特徴
    とする音場合成演算方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音場合成演算方法におい
    て、 前記第1及び第2の圧力形マイクロホンより生成された
    前記圧力傾度形マイクロホン装置の出力信号と両者を加
    算した前記合成信号をレベル比較して制御信号を生成す
    る制御信号生成手段を有すると共に、 前記出力信号と前記合成信号に所定の遅延を施した後に
    クロスフェード切替えをするクロスフェード切替え手段
    を有し、 前記制御信号生成手段からの制御信号にて前記クロスフ
    ェード切替え手段で両信号のレベルの小なる側の信号を
    選択して出力することを特徴とする音場合成演算方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の音場合成演算方法におい
    て、 前記クロスフェード切替え手段からの出力信号を、前記
    圧力傾度形マイクロホン装置の出力信号に所定の遅延を
    施した信号から減算して出力することを特徴とする音場
    合成演算方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の音場合成演算方法におい
    て、 前記クロスフェード切替え手段からの出力信号を所定の
    ゲインで増幅した信号を、前記圧力傾度形マイクロホン
    装置の出力信号に所定の遅延を施した信号から減算して
    出力することを特徴とする音場合成演算方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の音場合成演算方法におい
    て、 前記クロスフェード切替え手段からの出力信号を所定の
    ゲインで増幅した信号を、第3の圧力形マイクロホンか
    らの出力信号に所定の遅延を施した信号から減算して出
    力することを特徴とする音場合成演算方法。
  6. 【請求項6】 所定の間隔をもって互いに逆方向に受音
    面を向けて配置される無指向性の第1及び第2の圧力形
    マイクロホンが設けられ、 前記第1及び第2の圧力形マイクロホンの一方の出力信
    号に減衰量を制御可能なレベル減衰器を介して他方の出
    力信号から減算する減算器を有し、 前記減算器の出力に前記レベル減衰器に合わせて特性を
    制御可能な等化手段を介して出力することで有指向性の
    圧力傾度形マイクロホン装置を形成すると共に、 前記第1及び第2の圧力形マイクロホンからの出力信号
    を加算する加算器を有し、 前記加算器からの信号をレベル変換手段を介して出力す
    ることで両者のマイクロホンの合成信号を得ることを特
    徴とする音場合成演算装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の音場合成演算装置におい
    て、 前記第1及び第2の圧力形マイクロホンより生成された
    前記圧力傾度形マイクロホン装置の出力信号と両者を加
    算した前記合成信号をレベル比較して制御信号を生成す
    る制御信号生成手段を有すると共に、 前記出力信号と前記合成信号に所定の遅延量を有する遅
    延手段を介してクロスフェード切替えするクロスフェー
    ド切替え手段を有し、 前記制御信号生成手段からの制御信号にて前記クロスフ
    ェード切替え手段で両信号のレベルの小なる側の信号を
    選択して出力することを特徴とする音場合成演算装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の音場合成演算装置におい
    て、 前記クロスフェード切替え手段からの出力信号を、前記
    圧力傾度形マイクロホン装置の出力信号に所定の遅延量
    の遅延手段を介した信号から減算して出力する減算器を
    有することを特徴とする音場合成演算装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の音場合成演算装置におい
    て、 前記クロスフェード切替え手段からの出力信号を所定の
    ゲインを有する増幅器で増幅した信号を、前記圧力傾度
    形マイクロホン装置の出力信号に所定の遅延量の遅延手
    段を介した信号から減算して出力する減算器を有するこ
    とを特徴とする音場合成演算装置。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の音場合成演算装置にお
    いて、 前記クロスフェード切替え手段からの出力信号に所定の
    ゲインを有する増幅器で増幅した信号を、第3の圧力形
    マイクロホンからの出力信号に所定の遅延量の遅延手段
    を介した信号から減算して出力する減算器を有すること
    を特徴とする音場合成演算装置。
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