JPH0563683B2 - - Google Patents

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JPH0563683B2
JPH0563683B2 JP1622385A JP1622385A JPH0563683B2 JP H0563683 B2 JPH0563683 B2 JP H0563683B2 JP 1622385 A JP1622385 A JP 1622385A JP 1622385 A JP1622385 A JP 1622385A JP H0563683 B2 JPH0563683 B2 JP H0563683B2
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fuel
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reheat steam
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Yoshiaki Iimura
Akira Sugano
Tadashi Komada
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【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明はボイラの再熱蒸気温度制御装置に係
り、特に、再循環ガスフアンを持たないボイラに
おいて、上・下段のバーナ段毎に燃料及び空気の
配分を変えることにより、再熱蒸気温度を制御す
るようにしたボイラ再熱蒸気温度制御装置に関す
る。
〔発明の背景〕
火力発電所用ボイラにおいて、その蒸気温度
は、タービンや蒸気配管の保護などの面より、負
荷帯の広い範囲に亘つて、規定温度に保持されて
いることが望ましい。そのため、従来より、過熱
器、再熱器への伝熱量を加減したり、あるいは、
減温器を利用して蒸気温度の制御を行なつたりし
ている。
第5図は、従来の再循環ガスフアン付きのボイ
ラの概略構成図である。燃料調節弁15を介して
供給される燃料は、押し込み送風器17によつて
供給され、空気予熱器16において予熱され、さ
らに空気ダンパ4を介してバーナへ供給された空
気と混合されて燃焼される。燃焼ガスは煙道1を
通して排出される。
一方、給水ポンプ2によつてボイラ内に供給さ
れる給水は、煙道1に設けられた節炭器3を通過
するときに予熱された後、ドラム4にはいる。ド
ラム4で発生した蒸気は、一次過熱器5及び二次
過熱器7において過熱蒸気となり、高圧タービン
8に送られる。
また、プラント効率向上のため、高圧タービン
の排汽蒸気を再びボイラ再熱器10に送つて再加
熱した後、中圧タービン11に供給している。
ところで、これら過熱器5,7および再熱器1
0の出口における蒸気温度は、無制御状態におい
ては、負荷の変動に応じて、第3図aの実線で示
す範囲内において大きく変化する。
この場合、ドラム4にて発生した蒸気は、一次
過熱器5と二次過熱器7の間に設置された減温器
6への注水量(スプレ流量)を増減させることに
より、高圧タービン8の入口での蒸気温度(主蒸
気温度)が定格値になるように、制御される。
一方、再熱蒸気は、再熱器10を通過する燃焼
ガス量を調整することにより、中圧タービン11
の入口蒸気温度(再熱蒸気温度)が規定値になる
ように制御される。このために、煙道1内の燃焼
排ガスの一部を、再循環ガスフアン(以下GRF
と略す)13を介して火炉内に再循環させるよう
にしている。
すなわち、前記の再循環ガス量を増やすことに
より、再熱器10の熱吸収量を増大させて再熱器
温度を上昇させる。また逆に、再循環ガス量を減
少させることにより、再熱蒸気温度を降下させる
ように制御している。
一般に、負荷変動に対して、スプレ流量及び再
循環ガス流量は、第3図b,eの様に制御され、
これによつて主蒸気温度、再熱蒸気温度が規定値
に制御されている。
ところで、再熱蒸気温度を規定値に制御するた
めに、前述のように、再循環ガス量を変化させる
と、一次過熱器5や二次過熱器7の通過ガス量も
変化するので、これらの過熱器5,7の熱吸収量
が変化し、その結果、主蒸気温度も変化してしま
うことになる。
以上の通り、従来の再熱蒸気温度制御方式で
は、燃焼排ガスの再循環およびその制御が不可欠
であり、このため、プラントの建設費用が増大す
るだけでなく、GRFの運転動力などを必要とす
るため、プラントの効率低下を招いていた。
また、再循環ガス量の変化により主蒸気温度も
変動するという欠点があつた。
ところで、再熱蒸気温度(TRH)は、再熱器1
0の通過ガス量(QG)、再熱器10の入口ガス温
度(TG)、再熱器10内を流れる蒸気量(QS)の
関数であり、次の(1)式で表わされる。
TRH=K・QG・TG・f(QS) ……(1) 但し、Kは比例定数 前記(1)式から分るように、過熱器通過ガス流量
(QG)を変える代りに、再熱器10の入口ガス温
度(TG)を変えることができれば、再熱蒸気温
度を制御することが出来る。この点に着眼したの
が、特開昭59−9412号公報の発明である。
これは、ボイラ本体の構造面では、第2図に示
すように、ガス再循環ラインを無くし、その代り
に、上・中・下段の各バーナに供給する燃料及び
空気を、各段ごとに制御するようにしたものであ
る。
第2図において、18,19,20は各バーナ
段の燃料調節弁であり、21,22,23はそれ
ぞれ各バーナ段の空気ダンパである。
図示の様なバーナ構成においては、上・中・下
段の各バーナに対する燃料配分比を変え、その結
果、炉内での熱吸収分布を変化させて再熱器入口
ガス温度を調節することにより、各過熱器5,7
及び再熱器10の熱吸収量を調整する。このよう
にして、再熱蒸気温度を規定値に保つことができ
る。
上記第2図のバーナ構成においての、再熱蒸気
温度制御を、以下第4図を参照して説明する。
負荷デマンド400は関数発生器410におい
て必要蒸気量信号に変換される。前記必要蒸気量
信号は減算器416において蒸気量検出器412
の出力(すなわち、実際の蒸気量)と比較され、
その偏差が演算される。
前記偏差に基づき、PI演算器418において、
ボイラデマンド補正量が演算される。前記ボイラ
デマンドは、加算器420において、負荷デマン
ド400から得られたボイラデマンドに加算さ
れ、ボイラデマンド指令29となる。
すなわち、ボイラデマンド指令29は、負荷デ
マンドに応じて定まる所定の蒸気量に対する、実
際の蒸気量の偏差を補正した、現在必要とする蒸
気量を得るための燃料量信号であり、これにより
必要蒸気量を確保する。
一方、再熱蒸気温度補正信号512は、ボイラ
デマンド指令29を入力とする関数発生器36の
出力−すなわち、再熱蒸気温度の目標値36A
と、実際の再熱蒸気温度501との温度差を減算
器37により求め、その偏差を比例積分器38に
おいて補正演算することによつて求められる。
前述のようにして求められた再熱蒸気温度補正
信号512は加算器433,435に供給され、
上段及び下段バーナに対する燃料指令バイアスと
して用いられる。即ち再熱蒸気温度501が目標
値36Aより高い場合には、上段バーナの燃料配
分を少なくすると共に、下段バーナの燃料配分を
増加させ、逆に目標値36Aより低い場合には、
上段バーナの燃料配分を多くすると共に、下段バ
ーナの燃料配分を減少させる。
前述のように、第2図および第4図に示した従
来例は、炉内の熱吸収分布を変えることによつて
再熱蒸気温度の制御を行なうと共に、主蒸気温度
の変化は最少限に抑制することができるものであ
る。
しかし、この方式では、炉内での熱吸収分布を
変えた後、再熱蒸気温度に変化が現われるまでに
は、ボイラの動特性遅れ(約8分)があるため、
再熱蒸気温度501によるフイードバツク制御で
は、制御遅れが大きく、良好な制御が難しいこと
が判明した。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、GRFを持たないボイラの再
熱蒸気温度制御を、上・中・下段バーナの燃料配
分比を変えることによつて行なう制御装置におい
て、ボイラ動特性に起因する応答遅れを改善する
手段として、負荷指令に見合つて求められる、
上・中・下段の各バーナに対する基本燃料流量
を、再熱器入口ガス温度の、目標値に対する偏差
に基づいて修正する先行制御機能を付加したボイ
ラの再熱蒸気温度制御装置を提供することにあ
る。
〔発明の概要〕
この発明は、ボイラの負荷デマンドに応じて、
前記ボイラの全バーナに供給すべき燃料総量に相
当するボイラデマンド指令を発生する手段と、前
記ボイラデマンド指令に基づいて、前記ボイラの
上段および下段バーナに対する基本燃料指令を演
算する手段とを有するボイラ再熱蒸気温度制御装
置において、ボイラの火炉内ガス温度を計測する
手段と、前記火炉内ガス温度の目標値を、前記ボ
イラデマンド指令の関数として演算する手段と、
前記火炉内ガス温度の目標値に対する前記火炉内
ガス温度の偏差を演算する手段と、前記偏差に基
づいて、前記上段および下段バーナの少なくとも
一方に対する燃料の補正量を演算する手段と、前
記のようにして求められた補正量にしたがつて、
上段および下段バーナに対する基本燃料指令を補
正する手段とを具備し、これによつて、負荷すな
わちボイラデマンド指令の変化に応じて、各段バ
ーナに対する燃料指令を先行制御し、再熱蒸気温
度の制御特性を改善するようにした点に、特徴が
ある。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の実施例を図に従つて説明する。
第1図は燃料が単味(一種類)の場合における
制御装置の概要を示すブロツク図である。
第1図において、関数発生器31は、ボイラデ
マンド指令29に基づいて中段バーナの燃料指令
514を決定するもので、その関係は、ボイラデ
マンド指令29(横軸)に対して第6図eの如く
設定されている。
また、関数発生器33は、上段バーナの基本燃
料投入量511を決定するもので、その関係は、
ボイラデマンド指令29(横軸)に対して、第6
図bの実線の如く設定されている。
なお、この実施例においては、負荷すなわちボ
イラデマンド指令29の増加に対応して、ボイラ
に対する合計燃料投入量は、第6図aの実線の如
く増加している。
したがつて、下段バーナに対する基本燃料指令
は、第6図aに点線で、また同図dに実線で、そ
れぞれに示したようになる。また、容易に分るよ
うに、第6図aにおいて、点線と一点鎖線で区切
られた部分Mは、第6図eの中段ボイラに対する
燃料指令514に等しく、また一点鎖線と実線で
区切られた部分Uは、第6図bに実線で示した上
段ボイラに対する基本燃料指令511に等しくな
つている。
この場合、前記上段バーナに対しては、ボイラ
の静特性、即ちボイラデマンド指令29を入力と
する関数発生器39の出力を、加算器40におい
て、従来の(第4図に関して前述した)再熱器蒸
気温度の補正量512と加算して再熱器入口ガス
温度目標値502Bを求める。
そして、この実施例にしたがつて新しく再熱器
10の入口に追設した、ガス温度検出器502か
らの温度信号502Aの、前記設定値からの偏差
を減算器41により求める。
つぎに、この偏差に基づいて、比例積分器42
から求めた補正量を、乗算器34において、上段
バーナ燃料投入量511に乗算することにより、
最終的な上段バーナ燃料指令513を求める。
また一方、下段バーナ燃料指令515は、合計
燃料投入量、すなわちボイラデマンド指令29よ
り、減算器32および35において、中段バーナ
燃料指令514と上段バーナ燃料指令513を、
それぞれ差し引くことによつて求められる。
なお、前記加算器40は、再熱蒸気温度501
の目標値に対する偏差から求めた補正量512
を、関数発生器39の出力に加算して再熱器入口
ガス温度目標値の補正を実行するものである。
以上の説明から分るように、再熱器10の入口
ガス温度補正のために、上段ボイラに対する燃料
指令が、例えば、第6図bに点線513で示した
ように増加すると、下段ボイラに対する燃料指令
と、これと連動して第6図dに点線515で示し
たように等量だけ減少する。
したがつて、ボイラ全体としてみた供給熱量
(入熱量:ヒートインプツト)は一定に保持され
る。
この実施例によれば、負荷デマンドまたはボイ
ラデマンド指令29の関数として、上・中・下段
の基本燃料指令値を決定しておき、再熱器入口ガ
ス温度に応じてこれを適正に修正し、ボイラのヒ
ートインプツト量を常に最適となるように制御し
ているために次のような効果が期待できる。
(1) 負荷変化と同時に、ボイラ入力指令に即応し
て、再熱器入口ガス温度が負荷に見合つた規定
温度となるように、上・中・下段バーナの燃料
配分を先行的に最適値に制御しているため、再
熱蒸気温度の変動巾を最少限に抑えることがで
きる。
即ち、従来方式では、バーナ燃料比の配分が
変つてボイラ内に温度分布が変化したり、ある
いは負荷が変化したりして、その結果ボイラ特
性が変つた場合、数分後に現われる再熱蒸気温
度の変化に基づいて、バーナ燃料比の配分を制
御していたのに対し、この実施例ではこの特性
変化を再熱器入口ガス温度の変化として早期に
検出できる。
その結果、再熱蒸気温度の変化を持たずに先
行的に上・中・下段のバーナ燃料配分を修正で
きるので、再熱蒸気温度の目標値からの偏差に
基づく基本燃料指令値の修正幅を最少に抑え、
制御特性を改善することができる。
(2) 再熱器入口ガス温度を一定にできるため、1
次、2次加熱器の熱吸収量も一様に保つことが
でき、主蒸気温度の制御性も改善される。
第7図は、本発明を混焼焚ボイラにおける再熱
蒸気温度制御に適用した場合のブロツク図であ
る。
油焚とガス焚では、ボイラ内での熱吸収分布が
異なるためボイラデマンド指令(横軸)に対する
各バーナへの燃料供給量が、第10図、a,b,
cに、それぞれ実線および点線で示す様に相違し
ている。したがつて、予定の主蒸気温度および再
熱蒸気温度を得るためには、混焼率に応じて上・
中・下段バーナの燃料配分を変えることが必要に
なる。
また同様に、再熱器入口ガス温度も混焼率によ
り変わることになるので、混焼率に合つた各段バ
ーナへの燃料指令値を作成する必要がある。
第7図において、符号700,701,702
で示された部分は、混焼率に応じた燃料指令値を
作成する補正回路である。前記補正回路700,
701,702の構成および動作は同じであるの
で、ここでは補正回路701に関してのみ詳細に
説明する。
関数発生器31は、油専焼の場合の、中段バー
ナに対する燃料投入量(指令)ベースを与えるも
ので、ボイラデマンド指令29に対して、例え
ば、第8図bの実線の様に設定されている。第8
図bの点線は、前述のように、ガス焚の場合の燃
料量ベースを与えるものである。
油焚とガス焚とではカロリー値が違うため、ガ
ス燃料が混入された場合には、油専焼時にボイラ
デマンド指令によつて決まる油焼料量81と同一
の熱量を発生するために、ガス燃料混入比率に見
あつた分の燃料投入指令を、新たに補正算出しな
ければならない。
このために、油燃料とガス燃料とにおける各負
荷(ボイラデマンド指令)に対する燃料投入量補
正量を、関数発生器52にて与える。即ち、関数
発生器52は、第8図aにおいて、各ボイラデマ
ンド指令に対する、油焚時の燃料指令とガス焚時
の燃料指令の差(同図のDの部分)をプロツトし
たもので、混焼比に対する燃料投入量補正量82
(第8図bの実線)である。
従つて、混焼比84すなわち(ガス流量/合計
燃料流量)が“0”(油専焼)であるならば、混
焼比に対する燃料投入量補正量82のいかんにか
かわらず、乗算器54の出力83はゼロであり、
関数発生器31の出力81がそのまま、減算器5
3の出力−すなわち、中段バーナに対する燃料指
令514となる。
また一方、混焼比84が“1”、すなわちガス
専焼であれば、関数発生器52の出力82がその
まま乗算器54の出力83となる。そして、前記
混焼比に対する燃料投入量補正量83を、油焚の
燃料投入量81から、減算器53にて減算するこ
とにより、第8図aに示した点線の値(すなわ
ち、ガス専焼の場合の中段バーナ燃料指令)を与
えることができる。
以上の説明から容易に分るように、混焼比84
が“1”に近づくに従つて、乗算器54の出力8
3は、第8図bの混焼比に対する燃料投入補正量
82(実線)に近づき、また反対に、混焼比が
“0”に近づくに従つて、乗算器54の出力は
“0”に近づく。
第7図において、補正回路700は、ボイラデ
マンド指令29に対する上段バーナの油焚時の燃
料投入量を決定する関数発生器33に対して、混
焼比84による燃料投入量を補正する機能を有す
るものであり、前述の中段バーナに対する補正回
路701と同様の動作をするものである。
また、補正回路702は、ボイラデマンド指令
29に対する、油焚時の再熱器入口ガス温度設定
値を決める関数発生器39に対して、混焼比によ
る再熱器入口ガス温度設定値を補正するものであ
る。
なお、この場合、関数発生器61は、油焚時と
ガス焚時の再熱器入口温度の差を、ボイラデマン
ド指令29の関数としてプロツトしたものであ
り、ガス焚時と油焚時とでは、火炉内の燃焼ガス
量が変化するために、火炉内のトータル熱量を一
定にするように、再熱器入口ガス温度設定値を混
焼比に応じて補正するものである。
本発明の制御装置のさらに他の実施例を、第9
図にブロツク図で示す。
同図において、900は、ボイラデマンド指令
29に対する下段バーナの油焚時の燃料投入量を
決定する関数発生器93の出力に対して、混焼比
84による燃料投入量を補正する回路であり、他
の補正回路700,702などと同様の考えに基
づいて構成されている。
また関数発生器94は、油焚時とガス焚時の燃
料指令の差を、ボイラデマンド指令29の関数と
してプロツトしたもので、混焼比に対する燃料投
入量補正量を出力するものである。したがつて、
前記補正回路900の出力99は、下段バーナに
対する燃料指令となる。
ところで、一般に、火炉出口ガス温度TBGと燃
料流量の関係は、つぎの(2)式で求められる。
TBG=K1FU−FL/FU+FM+FL+K2 (FU+FM+FL) ……(2) 但し FUは上段バーナ燃料量 FMは中段バーナ燃料量 FLは下段バーナ燃料量 K1およびK2は係数 前記の(2)式から、火炉ガス温度TBGは上段およ
び下段バーナの燃料流量比も依存することが分
る。この特性に着目し、第9図では、再熱蒸気温
度501及び再熱器入口ガス温度502から、第
7図の場合と同様の手法で求めた燃料配分の補正
量(比例積分器42の出力)を、上・下段バーナ
燃料指令に対し、バイアス量として加・減算す
る。
すなわち、再熱蒸気温度501及び再熱器入口
ガス温度502が、それぞれの設定値(関数発生
器36の出力及び加算器40の出力)に比較して
高い場合には、比例積分器42の出力である補正
量は負であるので、上段バーナの燃料指令値(補
正回路700の出力)に対しては、加算器91に
より負バイアスを加え、前記上段バーナに燃料指
令値を低減させる。
これと同時に、前記補正量を減算器92にも供
給し、下段バーナの燃料指令値(補正回路900
の出力)99を、増加させる。
また逆に、再熱蒸気温度501及び再熱器入口
ガス温度502が、それぞれの設定値に比較して
低い場合には、前記比例積分器42の出力である
補正量は正になるので、上段バーナの燃料指令に
対しては高い方向に、また下段バーナの燃料指令
値に対しては低い方向に、それぞれ加算器91お
よび減算器92においてバイアスが加えられる。
前述のようにして求められた上段および下段バ
ーナの燃料指令値を、減算器90に供給し、合計
燃料量であるボイラデマンド指令29から、これ
らを減算することによつて、中段バーナに対する
燃料指令が得られる。
したがつて、最終的に上・中・下段のバーナよ
り投入される合計燃料量は、ボイラデマンド指令
29に見合つた量となる。
第9図に示した本発明の実施例は、混焼ボイラ
の上・中・下段のバーナの最適燃料配分比を、ボ
イラデマンド指令および混焼率から自動的に計算
できるようにして制御性の向上を図つたことに特
徴がある。
なお、以上においては、再熱器入口ガス温度を
監視して先行制御を行なつたが、再熱器入口ガス
温度の代りに、ボイラ出口ガス温度や、2次過熱
器ガス温度などの、火炉内の適所のガス温度を用
いても、ガス温度の熱伝達遅れが小さいため、前
記各実施例と同等の効果が期待できることは明ら
かである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ボイラデマンド指令の変化に
応じて、先行的に、上・中・下段のバーナ燃料配
分比を制御できるため、従来の再熱蒸気温度の偏
差信号に基づくフイードバツク制御に比べて、負
荷および前記ボイラデマンド指令変化時の応答性
が大巾に改善でき、再熱蒸気温度特性が格段に改
善される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のブロツク図であ
る。第2図はGRFを持たないボイラの概略構成
図である。第3図aは蒸気温度の推移を示す図、
同図b,cはそれぞれ、ボイラ負荷とスプレ流量
および悪循環ガス流量との関係を示す図である。
第4図は従来のボイラ再熱蒸気温度制御装置の一
例を示すブロツク図である。第5図はGRFを備
えた従来のボイラの概略構成図である。第6図a
〜dは、第1図の実施例におけるボイラデマンド
指令とバーナへの燃料投入量との関係を示す図で
ある。第7図は本発明の他の実施例を示すブロツ
ク図である。第8図a,bは油およびガス混焼時
の、ボイラデマンド指令とバーナへの燃料投入量
との関係を示す図である。第9図は本発明のさら
に他の実施例のブロツク図である。第10図a〜
eは油およびガス混焼時の、ボイラデマンド指令
とバーナへの燃料投入量との関係を示す図であ
る。 3……節炭器、5……1次加熱器、6……減温
器、7……2次過熱器、8……高圧タービン、1
0……再熱器、13……再循環ガスフアン、15
……燃料調節弁、18〜20……燃料調節弁、2
1〜23……空気ダンパ、29……ボイラデマン
ト指令、31,33,36,39,52,61…
…関数発生器、84……混焼比、501……再熱
蒸気温度、502……ガス温度検出器、513…
…上段バーナ燃料指令、512……再熱蒸気温度
補正信号、514……中段バーナ燃料指令、51
5……下段バーナ燃料指令。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ボイラの負荷デマンドに応じて、前記ボイラ
    の全バーナに供給すべき燃料総量に相当するボイ
    ラデマンド指令を発生する手段と、前記ボイラデ
    マンド指令に基づいて、前記ボイラの上段および
    下段バーナに対する基本燃料指令を演算する手段
    とを有するボイラの再熱蒸気温度制御装置におい
    て、 ボイラの火炉内ガス温度を計測する手段と、 前記火炉内ガス温度の目標値を、前記ボイラデ
    マンド指令の関数として演算する手段と、 前記火炉内ガス温度の目標値に対する、前記火
    炉内ガス温度の偏差を演算する手段と、 前記偏差に基づいて、前記上段および下段バー
    ナの少なくとも一方に対する燃料の補正量を演算
    する手段と、 前記のようにして求められた補正量にしたがつ
    て、上段および下段バーナに対する基本燃料指令
    を補正する手段とを具備したことを特徴とするボ
    イラ再熱蒸気温度制御装置。 2 前記ボイラの上段および下段バーナに対する
    基本燃料指令を演算する手段は、前記ボイラデマ
    ンド指令の各値に対する基本燃料指令を、各段バ
    ーナ毎に記憶している関数発生器またはメモリで
    あることを特徴とする前記特許請求の範囲第1項
    記載のボイラ再熱蒸気温度制御装置。 3 前記火炉内ガス温度の目標値を、前記ボイラ
    デマンド指令の関数として演算する手段は、 前記ボイラデマンド指令に基づいて火炉内ガス
    温度の目標値を演算する手段と、 前記再熱蒸気温度の目標値を、前記ボイラデマ
    ンド指令の関数として演算する手段と、 前記再熱蒸気温度の目標値に対する、再熱蒸気
    温度の偏差を演算する手段と、 前記再熱蒸気温度の偏差に基づいて火炉内ガス
    温度目標値の補正値を演算する手段と、 前記補正値によつて火炉内ガス温度の目標値を
    補正する手段とよりなることを特徴とする前記特
    許請求の範囲第1項または第2項記載のボイラ再
    熱蒸気温度制御装置。 4 火炉内ガス温度は、再熱器入口のガス温度で
    あることを特徴とする前記特許請求の範囲第1項
    ないし第3項のいずれかに記載のボイラ再熱蒸気
    温度制御装置。 5 ボイラは、単一種の燃料を専焼するものであ
    ることを特徴とする前記特許請求の範囲第1項な
    いし第4項のいずれかに記載のボイラ再熱蒸気温
    度制御装置。 6 ボイラは、複数種の燃料を混焼するものであ
    ることを特徴とする前記特許請求の範囲第1項な
    いし第4項のいずれかに記載のボイラ再熱蒸気温
    度制御装置。
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