JPH0563605U - 螺旋状分離体を用いた固液分離筒 - Google Patents

螺旋状分離体を用いた固液分離筒

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JPH0563605U
JPH0563605U JP3127792U JP3127792U JPH0563605U JP H0563605 U JPH0563605 U JP H0563605U JP 3127792 U JP3127792 U JP 3127792U JP 3127792 U JP3127792 U JP 3127792U JP H0563605 U JPH0563605 U JP H0563605U
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liquid
separation
spiral
solid
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義久 鶴巻
幸嘉 金子
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東京精密発条株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 螺旋状分離体の分離間隙を任意に、かつ簡
単、容易に設定、調節して固液分離の分離容量、分離精
度を高め、また螺旋状分離体に付着した懸濁粒状物の剥
離を促進して懸濁粒状物による目詰まりを防止し、液体
よりの懸濁粒状物の分離処理を連続して行い、固液分離
処理効率を向上させる。 【構成】 金属線等を螺旋状に巻いて巻線の間に分離間
隙を有する螺旋状分離体とし、螺旋状分離体の一端を閉
鎖するとともに他端に吸引手段を付設した処理液流出管
を接続し、この螺旋状分離体を懸濁粒状物を含む液体中
に浸し、吸引手段を作動して液体を螺旋状分離体の分離
間隙から吸引して処理液を得ると同時に、懸濁粒状物を
螺旋状分離体の分離間隙および螺旋状分離体の外側面で
分離することにより、処理液体と懸濁粒状物とに分離す
る螺旋状分離体を用いた固液分離筒

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、固液分離筒に関するもので、たとえば工作機械等より排出する切粉 、金属粉、切削物、破砕物等の懸濁粒状物を含むクーラント等の液体よりこれら の懸濁粒状物を分離したり、あるいは泥等、砂利、ごみ等の懸濁粒状物とを含む 上下水や廃水等の液体よりこれらの懸濁粒状物を分離するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体より懸濁粒状物を分離するについては、密閉状の分離装置内に、ス クリーンや多孔板(パンチングメタル)等を付設したり、あるいはカーボン等の 濾剤を充填したりし、この分離装置内に懸濁粒状物を含む液体を加圧流入させ、 液体中の懸濁粒状物を、これらの分離手段で分離していた。 しかし、スクリーンや多孔板等の分離手段を構成するメッシュ、スリット、通 液孔等は、特定の大きさや幅であるために、変更、調整はできず、かつ区切られ た形状であるために、懸濁粒状物が引っ掛かって付着、蓄積して目詰まりし易く 、頻繁にスクリーンや多孔板等等の分離手段の洗浄を行う必要が生じ、そのつど 分離装置の運転を中断せざるをえなく、分離処理効率が悪くなるという欠点があ った(カーボン等の濾剤の充填層においても同様)。 特にスクリーンや多孔板等の洗浄は面倒で、時間と手間がかかるばかりか、装 置の解体を伴う場合には、長期間にわたって運転を中止せざるをえなくなり、工 場の操業に支障をきたしていた。
【0003】 また、密閉状の分離処理装置内に螺旋状ばねを装填し、螺旋状ばねの外側面に 液体を加圧供給し、懸濁粒状物を螺旋状ばねの分離間隙や外側面で捕捉して分離 するとともに、分離液を螺旋状ばねの外側面の分離間隙より内部に流入させ、螺 旋状ばねの外部に集液することによって、固液分離をする試みもあったが、分離 処理装置に螺旋状ばねをしっかりと装着、固定するために、固液分離処理中に螺 旋状ばねの分離間隙や外側面に懸濁粒状物が付着、蓄積して目詰りし易い欠点が あり、また分離装置が密閉状の構造であるために、複雑な構造や機構のものが多 く、装置コストが高価になるデメリットもあり、実用的なものがなかった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、種々の固液分離条件に応じて、螺旋状分離体の分離間隙を簡単、容 易に任意の幅に設定し、または必要に応じて分離間隙を簡単、容易に任意の幅に 調整し、最適な固液分離面積を簡単に確保して、効果的な固液分離処理を行うこ とを目的とし、ひいては固液分離容量、固液分離精度を向上させることを目的と する。 また本考案は、懸濁粒状物の付着、蓄積による目詰まりを防止し、固液分離処 理を中断せずに長時間行うことを可能とし、かつ従来頻繁に行われていた面倒で 、時間と手間がかるスクリーンや多孔板等の洗浄を不必要とし、固液分離処理効 率を高めることを目的とする。 さらに本考案は、固液分離装置を密閉状より開放状にし、かつ固液分離手段を 単純化して、固液分離装置の構造を簡略化、コンパクト化するとともに、固液分 離装置の操作、運転、維持、管理を容易にし、固液分離装置のイニシャルコスト とランニングコストの低減をはかるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、固液分離手段として、金属線または合成樹脂線等を螺旋状に巻いて 巻線の間に分離間隙を有する螺旋状分離体とし、この螺旋状分離体の一端を閉鎖 するとともに、その他端にポンプ等の吸引手段を付設した処理液流出管を接続し 、この螺旋状分離体を、分離処理装置内に取り付けることなく、そのまま直接、 懸濁粒状物を含む液体中に浸し、そして処理液流出管に付設したポンプ等の吸引 手段を作動して、液体を螺旋状分離体の分離間隙から吸引して処理液体を得ると ともに、懸濁粒状物を螺旋状分離体の分離間隙および螺旋状分離体の外側面で分 離することにより、処理液体と懸濁粒状物とを分離することを特徴とするもので ある。
【0006】 また本考案は、ポンプ等の吸引手段を作動して液体を螺旋状分離体の分離間隙 から吸引して処理液体を得ると同時に、懸濁粒状物を螺旋状分離体の分離間隙お よび螺旋状分離体の外側面で分離する工程と、ポンプ等の吸引手段を切り替えて 処理液体を処理液流出管から螺旋状分離体の内部に圧入して分螺旋状分離体の分 離間隙より噴射させて、分螺旋状分離体の分離間隙および外側面に付着した懸濁 粒状物を剥離する工程とを、短時間に交互に繰り返すことを特徴とするものであ る。 さらに本考案は、螺旋状分離体による液体の吸引と、懸濁物、粒状物等の固体 の分離を中断し、固液分離行った処理液体を、処理液流出管から螺旋状分離体の 内部に流入させて分螺旋状分離体の分離間隙から噴射させることによって、分螺 旋状分離体の分離間隙および外側面に付着した固体を剥離するすることを特徴と するものである。
【0007】
【実施例】
工作機械等より排出する切り粉、切削物等の懸濁粒状物を含むクーラント廃液 を例として、図1に従って本考案を説明すると、1は螺旋状分離体であり、この 螺旋状分離体1は、たとえば、サブゼロ硬化処理をしたステンレス鋼線を螺旋状 に巻いた巻線2の間に分離間隙3を有する構造、すなわちコイルスプリング状に 巻いた構造とし、この螺旋状分離体1の一端をキャツプ4で閉鎖するとともに、 その他端に吸引手段として、たとえばポンプ5を付設した処理液流出管6を接続 したものである。 以上のような構成の螺旋状分離体1を、従来のように固液分離処理を行う容器 である装置内に取り付けることなく、そのまま直接懸濁粒状物を含むクーラント 廃液中に浸漬する。 通常、懸濁粒状物を含むクーラント廃液は、開放状のトラフやタンク等の貯槽7 に入れられているので、この貯槽7の懸濁粒状物を含むクーラント廃液中に螺旋 状分離体1を投入して浸漬すればよい。
【0008】 そして処理液流出管6に付設したポンプ5を作動し、図2にしめすように、懸 濁粒状物を含むクーラント廃液から液体、すなわちクーラント液のみを螺旋状分 離体1の分離間隙3から内部に吸引して処理液体として得て、これを螺旋状分離 体1を経て、処理液流出管6に流出させると同時に、懸濁粒状物を螺旋状分離体 1の分離間隙3および螺旋状分離体1の外側面で分離して、懸濁粒状物をクーラ ント液より分離するものである。
【0009】 螺旋状分離体1の分離間隙3から吸引したクーラント液は、螺旋状分離体1を 経て、処理液流出管6に流出させて回収して貯留し、また螺旋状分離体1の分離 間隙3および螺旋状分離体の外側面より振り落とした懸濁粒状物は、トラフやタ ンク等の貯槽7内の底面に沈降するので、スラッジとして掻きだしたり、抜き出 したりして排出すればよい。
【0010】 螺旋状分離体1は、金属線を螺旋状、すなわちコイルスプリング状に巻き、巻 線2の間に固液分離をする分離間隙3を形成したものであり、この分離間隙3は 螺旋状に連続した間隙であるために、その間隙の幅の設定、調整が簡単、容易で あるという特徴がある。 すなわち、従来のスクリーンや多孔板(パンチングメタル)等の分離手段におい ては、それを構成するメッシュ、スリット、通液孔の長さ、幅、径を変更、調整 は不可能であったり、また変更、調整するにも一つ一つのメッシュ、スリット、 通液孔について行う必要があったが、本考案の螺旋状分離体1は、各分離間隙3 を一つづつ調整することなく、螺旋状分離体1の全体を単に押圧または伸展する だけで、一遍に固液分離条件に応じた適切で、かつ均等な分離間隙3の幅に設定 、調整することが可能であり、特に弾力性のある金属線よりなる螺旋状分離体1 の場合はこの間隙幅の設定、調整が極めて容易である。
【0011】 また螺旋状分離体1は、その表面が平面でなく、その構成素材である金属線の 外面が円形曲面になっており、さらに螺旋状分離体1の全体の外形が円筒状の曲 面になっているため、懸濁粒状物と螺旋状分離体1の接触が点接触となり、通常 の場合、螺旋状分離体1の分離間隙3および螺旋状分離体の外側面で分離した大 部分の懸濁粒状物は、これらの曲面に付着せず、また付着しても直ぐに剥離、落 下する特徴がある。
【0012】 前述したように、螺旋状分離体1の分離間隙3は螺旋状に連続した長い間隙に なっていることに特徴があり、従来のスクリーンや多孔板等のメッシュ、スリッ ト、通液孔のように、特定の大きさで、かつ区切られた構造ではないために、懸 濁粒状物は分離間隙3に引っ掛かったり、はまり込むまずに、滑って落下し易く 、分離間隙3に付着しにくいという特徴もあり、さらに螺旋状分離体1は、螺旋 状で弾力性のあるの構造になっているために、クーラント液を分離間隙3から吸 引して螺旋状分離体1内を通過する際に、螺旋状分離体1が振動したり、蛇行状 に動き、螺旋状分離体1の分離間隙3および螺旋状分離体1の外側面に捕捉した 大部分の懸濁粒状物を常に振り落という特徴もある。 このように、螺旋状分離体1は特異な構造になっているので、螺旋状分離体1 は懸濁粒状物による目ずまりを大変に起こしにくいという優れた特性を持ってい る。
【0013】 螺旋状分離体1の種類としては、引っ張って巻線の分離間隙3を一定の幅に調 整する引きばねタイプ(分離間隙の保持性は高い)、押し付けて巻線の分離間隙 3を一定の幅に調整する押しばねタイプ(放すと分離間隙が広がるので逆洗を行 うときに便利)、引っ張ったり、押し付けたりせずに、ねじって巻線の分離間隙 3を一定の幅に調整するねじりばねタイプ(振動性が高い)の三種類があるので 、分離条件に応じて使い分ければよい。
【0014】 螺旋状分離体1の材質としては、前述したサブゼロ硬化処理をたステンレス鋼 線2が物理的強度が強く、弾力性に富んでる点で最適であるが、これ以外にも通 常のステンレス鋼線、合成樹脂の線、または鉄線に合成樹脂を被覆したもの等も 用いることができる。 しかし、この素材の弾力性については、螺旋状分離体1の構造自体が多少弾性を 持つため、たとえば無機質の懸濁粒状物の固液分離のような場合には、素材であ る線は必ずしも弾力性がなくてもよい。
【0015】 螺旋状分離体1の直径と長さは、液体の流量、流速や液体中の懸濁粒状物の種 類、濃度、分離目的等の処理条件に応じて適宜決定するが、通常の場合は、直径 1〜50cm、長さ8〜500cmの範囲のものを用いるとよい。 なお、螺旋状分離体1の長さが同じであれば、巻線2の線径と分離間隙3が小 さいぼど分離面積が大きくなり、分離精度もよくなるが、反面において、通液抵 抗の増加による分離流量の低下、目詰りの増加による分離容量の低下、分離時間 の短縮等の問題もあり、また巻線2の線径と分離間隙3が大きいぼど、その反対 になる。 したがって、螺旋状分離体1の巻線2の線径と分離間隙3は、液体中 の懸濁粒状物の種類、大きさ、濃度や分離目的、分離精度等の処理条件を加味し て最適なものを選択すればよいが、
【0016】 たとえば切粉等の粒径0.2〜5mmの懸濁粒状物を分離する場合、螺旋状分 離体1の巻線2の線径は3〜5mm程度、螺旋状分離体1の巻線2の分離間隙3 は0.1〜0.5mm程度が適当であり、またコロイド物質等の0.005〜0 .01mmの極微細な懸濁粒状物を分離する場合、螺旋状分離体1の巻線2の線 径は0.5〜1mm程度、螺旋状分離体1の巻線2の分離間隙3は0.003〜 0.005mm程度が適当である。
【0017】 なお、螺旋状分離体1の分離面積について言及すると、たとえば巻線2の線径 を3mm、分離間隙3を0.1mm、螺旋状分離体1の内径を3cm、長さを8 0cmとすると、2511cm2 程度になるので、この分離面積も液体の流量、 流速や液体中の懸濁粒状物の種類、濃度、分離目的等の処理条件に応じて適宜決 定すればよい。
【0018】 螺旋状分離体1は、その構造自体が螺旋状の構造であるために、振動しやすい 性格を有し、螺旋状分離体1の巻線2の線径が細いほど、また巻線2の素材であ る金属線または合成樹脂線等が弾力性があるほど、螺旋状分離体1の振動性はよ くなる。 しかし、前述したように無機質の懸濁粒状物のように、付着しにくく、剥離性の よい場合には、螺旋状分離体1は単に螺旋状の構造であれれば十分であり、巻線 2の素材である金属線または合成樹脂線も弾力性のないものでもよいので、これ らの条件も、前述した懸濁粒状物の種類、濃度等の処理条件に応じて適宜な線径 を選択すればよい。
【0019】 なお、本考案の螺旋状分離体1による固液分離を行うについては、前述したよ うに、ポンプ5のを作動して液体を螺旋状分離体1の分離間隙3から吸引して処 理液体であるクーラント液を得ると同時に、懸濁粒状物を螺旋状分離体1の分離 間隙3および螺旋状分離体1の外側面で分離する工程を行った後、ポンプ5を停 止することなく、例えばポンプ5を吸引側より吐出側に短時間切り替えることに よって、処理液体として貯留しているクーラント液を処理液流出管6から螺旋状 分離体1の内部に圧入し、分螺旋状分離体1の分離間隙3より噴射させて、分螺 旋状分離体1の分離間隙3および外側面に付着した懸濁粒状物を剥離する工程を 行い、以後はこの両工程を、短時間に交互に繰り返すことによって、螺旋状分離 体1におけるクーラント液の吸引性と螺旋状分離体1における懸濁粒状物の剥離 性、洗浄性が格段に高めて、固液分離効率を一層促進させてもよい。
【0020】 前述した場合の両工程の切り替えは、液面の変動を液面検知器で検知したり、 タイマーをオン・オフすることによって、ポンプ5を吸引側より吐出側に切り替 えたり、あるいは流路の切り替え等のその他の手段によって行ってもよい。 なお両工程の切り替え時間も、液体中の懸濁粒状物の種類、大きさ、濃度、分 離目的、分離精度等の処理条件に応じて適宜決定するが、通常、1〜10分毎に 行うとよく、場合によっては吸引・捕捉工程を長くし、噴射・剥離工程を短くし てもよい。
【0021】 以上述べたように、通常の固液分離処理においては、螺旋状分離体1の分離間 隙3および螺旋状分離体1の外側面には懸濁粒状物は付着しにくく、目ずまりす ることはあまりない。しかし、特殊の懸濁粒状物やその他の処理条件によっては 、螺旋状分離体1の分離間隙3に、懸濁粒状物のうち切削片等が突き刺さったり 、粘着性のある懸濁粒状物が螺旋状分離体1の外側面に付着して剥離しにくくな ることもある。 このような場合には、ポンプ5の作動を中断、すなわちクーラント液の吸引と懸 濁粒状物の分離を極く短時間中断し、既に処理液体として貯留しているクーラン ト液を、加圧して処理液流出管6から螺旋状分離体1の内部に流入させ、分螺旋 状分離体1の分離間隙3から瞬間的に急噴射させることによって、分螺旋状分離 体1の分離間隙3を多少拡張するとともに振動の度合いをと強めて懸濁粒状物の 剥離を促進し、懸濁粒状物の剥離を完全に行ってもよい。 また場合によっては、クーラント液と加圧空気を併用して急噴射させると懸濁粒 状物の剥離は一段と促進するが、この場合は、クーラント液の貯槽7と加圧空気 の貯槽(図示せず)とを配管によって連通し、加圧空気を加圧したクーラント液 とともに螺旋状分離体1内に吹き付ければよい。
【0022】 また螺旋状分離体1を、たとえばバイブレータ等で強制的に振動させることに よって、螺旋状分離体1の分離間隙3および外側面で分離した懸濁粒状物の剥離 、除去を促進させてもよい。
【0023】 螺旋状分離体1は、懸濁粒状物の種類、濃度や処理流量等の処理条件に応じて 複数本設置してもよく、この場合、螺旋状分離体1を相互に間隔を置いて平行に 配置するとよく、さらに螺旋状分離体1の設置するについては、単に懸濁粒状物 を含む液体中に浸漬するだけでよいし、必要ならば、処理液流出管を接続した螺 旋状分離体1の端部または処理液流出管を分離処理装置の外側面に取り付けても よい。
【0024】 また螺旋状分離体1は、この螺旋状分離体1の内部に、径の小さい同様の構造 の螺旋状分離体1を一つまたは二つ以上挿填して多重螺旋状分離体を構成しても よい。
【0025】
【考案の効果】
本考案によると、螺旋状分離体という特異な構造であるため、種々の固液分離 条件に応じて、螺旋状分離体1線径と分離間隙3の幅を任意に、かつ簡単、容易 に設定することによって、または必要に応じて分離間隙3の幅を任意に、かつ簡 単、容易に調整することによって、最適な固液分離面積を容易に確保できるので 、効率的な固液分離を行うことが可能であり、ひいては固液分離容量、固液分離 精度を格段に向上させることができる。 また本考案によると、螺旋状分離体1の構成素材である線の外面が円形曲面で あるとともに、螺旋状分離体1の全体の外形が円筒状の曲面であり、懸濁粒状物 と螺旋状分離体1の接触が点接触となり、これらの曲面に懸濁粒状物が付着せず 、また付着しても直ぐに剥離、落下するため、さらには螺旋状分離体1の分離間 隙3が螺旋状に連続した長い間隙であり、懸濁粒状物が分離間隙3に引っ掛から ずに滑って落下するため、螺旋状分離体1は懸濁粒状物による目ずまりを大変に 起こしにくいという優れた効果を持っており、長時間の固液分離処理が可能とな る。 さらに本考案によると、液体の吸引・懸濁粒状物の分離工程と処理液体の噴射 ・懸濁粒状物の剥離工程とを短時間に交互に繰り返すことによって、または螺旋 状分離体1の内部または外部より加圧した原液、処理液体、空気等をふ吹き付け ることによって、さらには螺旋状分離体1を常に効果的に振動させることによっ て、旋状分離体1で分離した懸濁粒状物を旋状分離体1より簡単、容易に振り落 とするとができ、螺旋状分離体1が懸濁粒状物によって目ずまりをすることがな いために、連続的に長時間に亘る効率のよい固液分離処理が可能である。 本考案の螺旋状分離体1を用いた固液分離筒は、懸濁粒状物の付着、蓄積によ る目詰まりがないので、固液分離処理を中断せずに、長時間の固液分離処理が可 能となり、かつ従来頻繁に行われていた面倒で、時間と手間がかる装置の解体、 スクリーンや多孔板等の洗浄等の繁雑な作業が一切不要となり、分離処理効率が 飛躍的に向上し、装置のランニングコストが安価になるメリットもある。 本考案の螺旋状分離体1を用いた固液分離筒は、その構造が極めて単純でコン パクトであるため、固液分離の操作、運転、維持、管理が容易となり、かつ装置 価格の大幅なコストタウンをはかることが可能である。 本考案の固液分離筒により、前述した工作機械等より排出する切り粉と切削物 等の懸濁粒状物を含むクーラント廃液の処理を行い、また鉄粉、破砕物等の懸濁 粒状物を含むエンジンオイル廃液の処理を行い、クーラントやエンジンオイルを 有価物として回収して再利用できるほか、さらに金属加工装置において発生する 金、プラチナ等の貴金属粉体、貴金属切削物等の懸濁粒状物を含む洗浄液より金 、プラチナ等の貴金属を有価物として回収して再利用でき、その他水処理装置の 処理対象である砂、泥等、砂利、石等の懸濁粒状物を含む上下水や廃水より懸濁 粒状物を除去して清浄な液体を得る等、その他種々の懸濁粒状物と各種液体の分 離処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の螺旋状分離体よりなる固液分離筒を直
接に懸濁粒状物を含む液体中に浸した状態を示す断面図
である。
【図2】本考案の固液分離筒に用いる螺旋状分離体の拡
大断面図である。
【符号の説明】
1 螺旋状分離体 2 巻線 3 分離間隙 5 ポンプ 6 処理液流出管 7 貯槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 35/02 6953−4D B01D 35/02 M

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾力性のある金属線または合成樹脂線等
    を螺旋状に巻いて巻線の間に分離間隙を有する螺旋状分
    離体とし、螺旋状分離体の一端を閉鎖するとともに他端
    にポンプ等の吸引手段を付設した処理液流出管を接続
    し、この螺旋状分離体を、分離処理装置内に取り付ける
    ことなく、直接に懸濁粒状物を含む液体中に浸し、ポン
    プ等の吸引手段を作動し、液体を螺旋状分離体の分離間
    隙から吸引して処理液体を得ると同時に、懸濁粒状物を
    螺旋状分離体の分離間隙および螺旋状分離体の外側面で
    分離することにより、処理液体と懸濁粒状物とを分離す
    る螺旋状分離体を用いた固液分離筒。
  2. 【請求項2】 請求項1の螺旋状分離体を、弾力性のな
    い金属線または合成樹脂線等を螺旋状に巻いた巻線で構
    成した螺旋状分離体を用いた固液分離筒。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、ポン
    プ等の吸引手段を作動して液体を螺旋状分離体の分離間
    隙から吸引して処理液体を得ると同時に、懸濁粒状物を
    螺旋状分離体の分離間隙および螺旋状分離体の外側面で
    分離する工程と、ポンプ等の吸引手段を切り替えて処理
    液体を処理液流出管から螺旋状分離体の内部に圧入して
    分螺旋状分離体の分離間隙より噴射させ、分螺旋状分離
    体の分離間隙および外側面に付着した懸濁粒状物を剥離
    する工程とを、短時間に交互に繰り返す螺旋状分離体を
    用いた固液分離筒。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2の螺旋状分離体
    による液体の吸引と、懸濁物、粒状物等の固体の分離を
    中断し、加圧した処理液体または加圧し加圧した処理液
    体または加圧した処理液体と加圧気体を、処理液流出管
    から螺旋状分離体の内部に圧入させて分螺旋状分離体の
    分離間隙より噴射させることによって、分螺旋状分離体
    の分離間隙および分螺旋状分離体の外側面で分離した懸
    濁粒状物を剥離する螺旋状分離体を用いた固液分離筒。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2において、螺旋
    状分離体を強制的に振動させることによって、螺旋状分
    離体の分離間隙および螺旋状分離体の外側面で分離した
    懸濁粒状物を剥離する螺旋状分離体を用いた固液分離
    筒。
  6. 【請求項6】 処理液流出管を接続した螺旋状分離体の
    端部または処理液流出管を分離処理装置の外側面に取り
    付けた螺旋状分離体を用いた固液分離筒。
JP3127792U 1991-12-06 1992-04-15 螺旋状分離体を用いた固液分離筒 Pending JPH0563605U (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62149314A (ja) * 1985-12-23 1987-07-03 Mitaka Kogyosho:Kk エマルジヨンの濾過制御方法
JPH01139110A (ja) * 1987-11-25 1989-05-31 Takuwa:Kk フイルター装置
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