JP2591121Y2 - 間隙保持板を付設した螺旋状分離体を内蔵した固液分離装置 - Google Patents

間隙保持板を付設した螺旋状分離体を内蔵した固液分離装置

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JP2591121Y2
JP2591121Y2 JP1992063891U JP6389192U JP2591121Y2 JP 2591121 Y2 JP2591121 Y2 JP 2591121Y2 JP 1992063891 U JP1992063891 U JP 1992063891U JP 6389192 U JP6389192 U JP 6389192U JP 2591121 Y2 JP2591121 Y2 JP 2591121Y2
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健 石橋
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、たとえば、工作機械等
より排出する切粉、金属粉、切削物、破砕物等の懸濁粒
状物を含むクーラント廃液より、これらの懸濁粒状物を
分離する間隙保持板を付設した螺旋状分離体を内蔵した
固液分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体より懸濁粒状物を分離するについ
て、出願人は、金属線または合成樹脂線等を螺旋状に巻
いて巻線の間に間隙を有する螺旋状分離体に着目し、こ
の螺旋状分離体の一端を閉鎖するとともに、他端に処理
液流出管を接続した特殊な固液分離手段を開発した。こ
の螺旋状分離体は、その間隙より螺旋状分離体の内部に
液体を通液するとともに、懸濁粒状物を螺旋状分離体で
捕捉して固液分離するものであり、これについて、出願
人は数件の実用新案登録出願(実願平3−83690
号、実願平3−108476号、実願平4−13656
号、その他)を行っている。
【0003】従来、液体より懸濁粒状物を分離するため
に使用されていたスクリーンや多孔板等は、懸濁粒状物
が付着、蓄積して目詰まりし易いために、固液分離が不
可能になり、頻繁にスクリーンや多孔板等の洗浄を行う
必要が生じ、装置の運転をそのつど中断せざるをえな
く、またスクリーンや多孔板等の洗浄が面倒で、時間と
手間がかかり、分離処理効率が悪くなるという欠点があ
った。
【0004】これに対して、前述した螺旋状分離体は、
図1に示すように、金属線等を螺旋状、すなわちコイル
スプリング状に巻き、巻線2の間に固液分離をする間隙
3を形成して螺旋状分離体1とし、この螺旋状分離体1
の一端を側板4で閉鎖するとともに、その他端にポンプ
5を付設した処理液流出管6を接続して固液分離手段と
するものである。そして、このような螺旋状分離体1を
分離処理装置9に内蔵させて、処理液流出管6のポンプ
5を作動させ、懸濁粒状物を含む液体のうち、液体を螺
旋状分離体1の間隙3から吸引し、懸濁粒状物を螺旋状
分離体1の間隙3および螺旋状分離体1の側面に捕捉す
ることにより、液体と懸濁粒状物との固液分離処理を行
うものであり、以下に述べるような特徴を有している。
【図1】
【0005】(1)従来のスクリーンや多孔板(パンチ
ングメタル)等の分離手段においては、それを構成する
メッシュ、スリット、通液孔の長さ、幅、径を、分離す
る懸濁物等の懸濁粒状物 に応じて、変更、調整するこ
とは不可能であったり、また変更、調整するにも一つ一
つのメッシュ、スリット、通液孔について行う必要があ
ったが、本考案の螺旋状分離体1は、各間隙3を一つづ
つ調整することなく、螺旋状分離体1の全体を単に押圧
または伸展するだけで、分離する懸濁粒状物に応じて、
また、その他の固液分離条件に応じて、適切で、かつ均
等な間隙3の幅に設定、調整することが可能である。
【0006】(2)螺旋状分離体1は、表面が平面でな
く、その巻線2の構成素材である金属線の外面が円形曲
面になっており、さらに螺旋状分離体1の全体の外形が
円筒状の曲面になっているため、懸濁粒状物と螺旋状分
離体1の接触が点接触となり、通常の場合、螺旋状分離
体1の間隙3および外側面で分離した大部分の懸濁粒状
物は、これらの曲面に付着せず、また付着しても直ぐに
剥離、落下する。
【0007】(3)螺旋状分離体1の間隙 は螺旋状に
連続した長い間隙になっており、従来のスクリーンや多
孔板等を構成するメッシュ、スリット、通液孔のよう
に、特定の大きさで、かつ区切られた構造ではないため
に、懸濁粒状物は間隙3に引っ掛かったり、はまり込む
まずに、滑って落下し易く、間隙3に付着しにくい。
【0008】(4)螺旋状分離体1は、螺旋状で弾力性
のあるの構造になっているために、クーラント液を間隙
3から吸引して螺旋状分離体1内を通過する際に、螺旋
状分離体1が振動したり、蛇行状に動き、螺旋状分離体
1の間隙3および螺旋状分離体1の側面に捕捉した懸濁
粒状物を常に簡単に振り落す。
【0009】このように、螺旋状分離体1は、調整可能
な間隙を有し、懸濁粒状物が非常に付着しにくく、懸濁
粒状物による目詰まりを大変に起こしにくいという優れ
た構造になっているために、固液分離処理を長時間行う
ことが可能であり、かつ分離手段の洗浄を不要となり、
固液分離処理効率を飛躍的に高めることができる利点を
有し、さらに固液分離処理装置を構造を簡略化し、装置
の処理操作、運転、維持、管理等を容易にして、固液分
離処理装置のイニシャルおよびランニングコストを低減
できるメリットもある。
【0010】しかし、螺旋状分離体1は、懸濁粒状物を
含む液体を高圧化で効率的に固液分離処理する際に、特
に懸濁粒状物を含む液体より液体のみを高圧化で効率的
に吸引する際に、螺旋状分離体1が音がするほど振動
し、螺旋状分離体1の間隔3が均等に伸び縮みせずに、
部分的に偏った伸び縮みをし、間隔3が大きく伸びた個
所が発生し、この個所より懸濁粒状物の一部が処理液と
ともに混入する現象が起こるとがあり、これによって処
理液体の純度が低下することがあった。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、螺旋状分離
体1によって懸濁粒状物を含む液体を高圧下で効率的に
固液分離処理する場合、螺旋状分離体1の間隔3を所定
の範囲内で伸び縮みするようにすることによって、懸濁
粒状物が処理液に混入による処理液体の純度の低下を防
止するとともに固液分離処理効率に行い、かつ螺旋状分
離体1の本来の性能を十分に発揮させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案は、固液分離手段
として、金属線または合成樹脂線等を螺旋状に巻いて巻
線2の間に間隙3を有する螺旋状分離体1に関するもの
であり、この螺旋状分離体1の一端を閉鎖するととも
に、その他端に処理液流出管6を接続したものを、分離
処理装置に内蔵させて、液体を螺旋状分離体1の間隙3
から通液または吸引し、懸濁粒状物を螺旋状分離体1の
間隙3および螺旋状分離体1の側面に捕捉することによ
り、処理液体と懸濁粒状物とに分離するについて、この
螺旋状分離体1内であって、螺旋状分離体1の巻線2と
隙間を持たせて、間隙保持板7の上端または下端に設け
た鋸歯状の取付部8を挿填し、各巻線2と間隙保持板7
との間に、固液分離処理を行う間隙3を形成するもので
ある。
【0013】また本考案は、前述した螺旋状分離体の外
側に、螺旋状分離体1と一体になって回転するスパイラ
ル状のコンベアー10を取り付け、そのスパイラル状の
コンベアー10の外周面を、分離処理装置9の内面に近
接させて構成し、螺旋状分離体1の間隙3および外側面
で分離して分離処理装置9の内面に沈降した懸濁粒状物
を、スパイラル状のコンベアー10で搬送して分離処理
装置9外に能率的に排出するものである。
【0014】さらに、本考案は、前述した螺旋状分離体
1による固液分離を中断し、加圧した処理液体または加
圧した処理液体と加圧気体を、処理液流出管6から螺旋
状分離体1の内部に圧入させ、分螺旋状分離体1の間隙
3より噴射させることによって、分螺旋状分離体1の間
隙3および外側面に捕捉した懸濁粒状物を効果的に剥
離、洗浄するものである。
【0015】最後に、本考案は、前述した螺旋状分離体
1内に、同様の径の小さい螺旋状分離体1を多重に設
け、各螺旋状分離体1内に各螺旋状分離体1の巻線2と
隙間を持たせて、各間隙保持板7の上端または下端に設
けた鋸歯状の取付部8を挿填し、各巻線2と各間隙保持
板7との間に、固液分離処理を行う多段で精密な間隙3
を形成ものである。
【0016】
【作用】螺旋状分離体1で処理液体と懸濁粒状物とに高
圧下で効率的に固液分離処理するについて、この螺旋状
分離体1内に間隙保持板7を挿填することによって、螺
旋状分離体1の間隙3を所定の範囲内で伸び縮みするよ
うに構成し、螺旋状分離体1の間隙3が部分的に偏った
伸び縮みをしないようにして、処理液に懸濁粒状物の一
部が混入しないようにする。
【0017】
【実施例】工作機械等より排出する切り粉、切削物等の
懸濁粒状物を含むクーラント廃液を例として、図2に従
って本考案を説明すると、1は螺旋状分離体であり、こ
の螺旋状分離体1は、たとえば、サブゼロ硬化処理をし
たステンレス鋼線を螺旋状に巻いた巻線の間に間隙3を
有する構造、すなわちコイルスプリング状に巻いた構造
とし、この螺旋状分離体1の一端を側板4で閉鎖すると
ともに、その他端に吸引手段として、たとえばポンプ5
を付設した処理液流出管6を接続し、さらに、螺旋状分
離体1内には、上端または下端に鋸歯状の取付部8を有
する間隙保持板7を挿填する。
【0018】螺旋状分離体1内への間隙保持板7の挿填
状態は、図3に示すように、間隙保持板7の上端または
下端に設けた鋸歯状の取付部8を、螺旋状分離体1の各
巻線2間に、隙間を持たせて嵌め込むことによって、各
巻線2と間隙保持板7との間に、固液分離処理を行う間
隙3を形成するもので、この間隙3は、0.08〜0.
12mmの所定の範囲内で伸び縮みするようにする。
【0019】螺旋状分離体1の直径と長さは、液体中の
懸濁粒状物の種類、懸濁粒状物濃度、分離目的、分離精
度等の処理条件に応じて適宜決定するが、通常の場合
は、直径としては2〜50cm、長さとして8〜500
cmの範囲のものを用い、螺旋状分離体1を形成する巻
線2の線径と間隔は、たとえば切粉等の0.2〜5mm
の懸濁物を分離する場合は、螺旋状分離体1の線径とし
ては3〜5mm程度が適当であり、巻線2の間隔として
は1.75〜2mm程度が適当である。
【0020】また、間隙保持板7は、板厚が1.6mm
程度の、鋸のような形状をしたもので、その上端または
下端に設けた鋸歯状の各取付部8を、螺旋状分離体1の
各巻線2間に、一定の隙間を持たせて嵌め込んで、前述
した所定の間隙3を形成するように、螺旋状分離体1内
に挿填するものであり、たとえば、切粉等の0.2〜5
mmの懸濁物を分離する時であって、外径36mm、内
径29mmの螺旋状分離体1の場合には、鋸歯状の取付
部8の山部は32.5mm前後、谷部は28mm前後に
することが望ましい。
【0021】螺旋状分離体1の長さが同じであれば、巻
線2の間隙保持板7の間隙3が小さいぼど分離面積が大
きくなり、分離精度もよくなるが、通液抵抗の増加によ
る分離流量の低下、目詰りの増加による分離容量の低
下、分離時間の短縮等の問題もあり、また 巻線2と間
隙保持板7の間隙3が大きいぼどその反対になる。した
がって、螺旋状分離体1の巻線2と間隙保持板7の間隙
3は、液体中の懸濁粒状物の種類、懸濁粒状物の濃度、
分離目的、分離精度等の処理条件を加味して最適なもの
を選択することになる。
【0022】螺旋状分離体1の種類としては、引っ張っ
て巻線の間隙3を一定の幅に調整する引きばねタイプ
(間隙の保持性は高い)、押し付けて巻線の間隙3を一
定の幅に調整する押しばねタイプ(放すと間隙が広がる
ので逆洗を行うときに便利)、引っ張ったり、押し付け
たりせずに、ねじって巻線の間隙3を一定の幅に調整す
るねじりばねタイプ(振動性が高い)の三種類があるの
で、分離目的に応じて使い分ければよい。
【0023】螺旋状分離体1および間隙保持板7の材質
としては、前述したサブゼロ硬化処理をたステンレス
鋼線が弾力性に富んでる点で最適であるが、これ以外に
も通常のステンレス鋼線、合成樹脂の線、または鉄線に
合成樹脂を被覆したもの等の弾力性に富んでる素材であ
れば、どんなものでも用いことができる。螺旋状分離体
1は螺旋状の構造であるために極めて振動しやすい性格
を有するが、螺旋状分離体1の巻線2の線径が細いほど
螺旋状分離体1の振動性はよくなるので、前述したぜ懸
濁粒状物の種類、濃度等の処理条件と併せて適宜な線径
を選択すればよい。
【0024】さらに、螺旋状分離体1は、図4に示すよ
うに、その外側に、間隔を置いて、スパイラル状のコン
ベアー10を、螺旋状分離体1と一体となって回転する
ように装填してもよく、この場合は、スパイラル状のコ
ンベアー10の外周面を分離処理装置9の内面に近接さ
せて構成する。
【0025】スパイラル状のコンベアー10は、その材
質も、螺旋状分離体1と同様に、サブゼロ硬化処理を
たステンレス鋼が物理的強度に富んでる点で最適である
が、これ以外にも通常のステンレス鋼、または鋼鉄等の
物理的強度に富んでる素材であれば、どんなものでも使
用することができる。
【0026】スパイラル状のコンベアー10の内径は螺
旋状分離体1の外径より多少大きくし、またスパイラル
状のコンベアー10の外径は分離処理装置9の内径より
若干小さくし、さらにスパイラル状のコンベアー10の
長さは螺旋状分離体1の長さと同じくする。
【0027】スパイラル状のコンベアー10のピッチ間
隔と回転数は、液体中の懸濁粒状物の種類、濃度や分離
した懸濁粒状物の搬送量、搬送速度等の処理条件に応じ
て適宜決定するが、通常の場合は、ピッチ間隔は2〜4
5cmの範囲のものを用いるとよく、回転数は12〜5
0回転/毎分程度でよい。
【0028】次に、本考案の固液分離処理を、螺旋状分
離体1にスパイラル状のコンベアー10を装填した、図
4に従って説明をする。懸濁粒状物を含むクーラント廃
液を分離処理装置9内に流入させながら、処理液体流出
管6に付設したポンプ5を作動すると同時に、分離処理
装置9に付設したモーター(図示せず)作動して回転プ
ーリー(図示せず)を回転させて螺旋状分離体1とスパ
イラル状のコンベアー10を回転させると、クーラント
廃液中の懸濁粒状物を螺旋状分離体1の間隙3および外
側面で捕捉分離し、懸濁粒状物を除去した処理液体であ
るクーラント液のみを間隙3から螺旋状分離体1内に吸
引する。
【0029】そして、懸濁粒状物を含む液体を、螺旋状
分離体1が音がするほど強く吸引しても、螺旋状分離体
1は間隔保持板7の存在によって、その間隔3は所定の
範囲で均等に伸び縮みし、部分的に偏った伸び縮みをす
ることはなく、懸濁粒状物の一部が処理液に混入するよ
うなことはない。螺旋状分離体1内に吸引したクーラン
ト液は、処理液流出管6より回収し、さらに螺旋状分離
体1の間隙3および外側面で捕捉、落下して分離処理装
置9の内面に沈降した懸濁粒状物を、スパイラル状のコ
ンベアー10で、搬送して分離処理装置9の落下口より
外部に排出する。
【0030】前述したように、懸濁粒状物を含むクーラ
ント廃液を分離処理装置9内に流入させ、処理液流出管
6に付設したポンプ5を作動し、クーラント液を螺旋状
分離体1の間隙3より吸引してもよいが、これ以外に、
原液流入管(図示せず)に付設したポンプ(図示せず)
を作動して、懸濁粒状物を含むクーラント廃液を分離処
理装置9内に加圧流入させ、クーラント液を螺旋状分離
体1の間隙3より通液させてもよい。
【0031】さらにクーラント廃液に含ている懸濁粒状
物が剥離性、除去性がよくなく、螺旋状分離体1の間隙
3および側面に付着して落下しにくくなることもあるの
で、このような場合は、固液分離処理を極く短時間中断
し、既に処理液として貯留しているクーラント液を、加
圧して処理液流出管6から螺旋状分離体1の内部に圧入
させ、螺旋状分離体1の間隙3から瞬間的に急噴射させ
ることによって、弾力性のある螺旋状の構造をしている
螺旋状分離体1をフレキシブルな状態にして、螺旋状分
離体1および間隙3に付着している懸濁粒状物の剥離
性、除去性を改善してもよい。なお、この場合、さらに
クーラント液の瞬間的な急噴射は間欠的に数回行った
り、加圧空気を併用すると洗浄効率がよい。
【0032】さらに、懸濁粒状物の種類や固液分離処理
条件によっては、螺旋状分離体1に懸濁物等の固体14
が付着し易く、落下しにくいこともあるので、このよう
な場合には、たとえばバイブレータ等で螺旋状分離体1
を強制的に振動させることによって、螺旋状分離体1の
間隙3および外側面に付着した懸濁粒状物の剥離、除去
を促進させることも考えられる。
【0033】螺旋状分離体1またはスパイラル状のコン
ベアー10を設けた螺旋状分離体1は、液体の流量や固
体の種類、濃度等の処理条件に応じて、複数本設置して
もよく、この場合、これらは相互に間隔を置いて平行に
配置する。
【0034】なお、螺旋状分離体1は、これを回転させ
ずに、スパイラル状のコンベアー10だけを回転させる
ようにしてもよい。さらに、分離処理装置9の内面に落
下した懸濁粒状物を、同装置9の外部に連続的に搬出し
て排出せずに、懸濁粒状物を欠き取り具等で間欠的に分
離処理装置9の外部に排出する場合には、螺旋状分離体
1にスパイラル状のコンベアー10を設ける必要はな
い。
【0035】また螺旋状分離体1は、この螺旋状分離体
1の内部に、径の小さい同様の構造の螺旋状分離体1を
一つまたは二つ以上挿填して多重螺旋状分離体を構成
し、各螺旋状分離体1の内部に、前述した間隔保持板7
を挿填してもよい。
【0036】
【考案の効果】前述したように螺旋状分離体1は、金属
線等を螺旋状、すなわちコイルスプリング状に巻き、巻
線2の間に固液分離をする間隙3を形成したものであ
り、この間隙3は、螺旋状に連続した構造であるため
に、各間隙3を一つづつ調整することなく、螺旋状分離
体1の全体を単に押圧または伸展するだけで、一遍に固
液分離条件に応じた適切で、かつ均等な間隙3の幅に設
定、調整することが可能であり、さらに高圧下で効率的
に固液分離を行っても、間隔保持板7の存在によって、
その間隔3は所定の範囲で均等に伸び縮みし、部分的に
偏った伸び縮みをすることはなく、懸濁粒状物の一部が
処理液に混入しないという優れた効果を発揮でき、固液
分離容量、固液分離精度を向上させることができる。
【0037】また本考案における螺旋状分離体1は、高
圧下で効率的に固液分離を行うために間保持板7を挿填
しても、以下に述べるような特徴は少しも失われること
はない。すなわち、螺旋状分離体1と懸濁粒状物との接
触が点接触となり、懸濁粒状物が付着せず、また付着し
ても直ぐに剥離、落下すること。螺旋状分離体1の間隙
3が区切られた構造ではないために、懸濁粒状物が間隙
3に引っ掛かったり、はまり込むまずに、滑って落下し
易い。螺旋状分離体1が、螺旋状で弾力性のあるの構造
であるために、螺旋状分離体1が振動し、蛇行状に動
き、懸濁粒状物を常に振り落とすこと。
【0038】請求項2のように、螺旋状分離体1にスパ
イラル状のコンベアー10を取り付けると、螺旋状分離
体1で分離して分離処理装置9の内面に沈降した懸濁粒
状物を搬送して分離処理装置9外に能率的に排出するこ
とができる。
【0039】請求項3のように、固液分離を中断し、加
圧した処理液体または加圧した処理液体と加圧気体を、
処理液流出管6から螺旋状分離体1の内部に圧入させて
分螺旋状分離体1の間隙3より噴射させると、分螺旋状
分離体1に捕捉した懸濁粒状物を効果的に、容易に剥
離、洗浄することができる。
【0040】請求項4のように、螺旋状分離体1内に螺
旋状分離体1を多重に設け、各螺旋状分離体1内に間隙
保持板7の鋸歯状の取付部8を挿填すると、固液分離処
理面積を増加させ、固液分離処理精度を一層高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の螺旋状分離体を分離処理装置に内蔵した
状態を示す断面図である。
【図2】本考案の間隔保持板を挿填した螺旋状分離体を
分離処理装置に内蔵した状態を示す断面図である。
【図3】本考案の間隔保持板を挿填した螺旋状分離体の
拡大断面図である。
【図4】本考案の間隔保持板を挿填した螺旋状分離体
に、スパイラル状のコンベアーを取り付けたものを、分
離処理装置に内蔵した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 螺旋状分離体 2 巻線 3 間隙 4 側板 5 ポンプ 6 処理液流出管 7 間隔保持板 8 取付部 9 分離処理装置 10 スパイラル状のコンベアー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 35/027 B01D 35/02 F B23Q 11/00

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属線または合成樹脂線等を螺旋状に巻
    いて巻線2の間に間隙3を有する螺旋状分離体1とし、
    螺旋状分離体1の一端を閉鎖するとともに他端に処理液
    流出管6を接続し、この螺旋状分離体1を、分離処理装
    置9に内蔵させて、液体を螺旋状分離体1の間隙3から
    内部に通液し、懸濁粒状物を螺旋状分離体1の間隙3お
    よび螺旋状分離体1の側面に捕捉することにより、処理
    液体と懸濁粒状物とに分離するについて、この螺旋状分
    離体1内であって、螺旋状分離体1の巻線2と隙間を持
    たせて、間隙保持板7の上端と下端に設けた鋸歯状の取
    付部8を挿填し、巻線2と間隙保持板7との間に、固液
    分離処理を行う所定の範囲の間隙3を形成する間隙保持
    板を付設した螺旋状分離体を内蔵した固液分離装置。
  2. 【請求項2】 螺旋状分離体1の外側に、螺旋状分離体
    1と一体になって回転するスパイラル状のコンベアー1
    0を取り付け、そのスパイラル状のコンベアー10の外
    周面を、分離処理装置9の内面に近接させて構成し、螺
    旋状分離体1で分離して分離処理装置9の内面に沈降し
    た懸濁粒状物をスパイラル状のコンベアー10で搬送し
    て分離処理装置9外に排出する請求項1記載の間隙保持
    板を付設した螺旋状分離体を内蔵した固液分離装置。
  3. 【請求項3】螺旋状分離体1による処理液体と懸濁粒状
    物との固液分離を中断し、加圧した処理液体または加圧
    した処理液体と加圧気体を、処理液流出管6から螺旋状
    分離体1の内部に圧入させて螺旋状分離体1の間隙3よ
    り噴射させることによって、螺旋状分離体1に捕捉した
    懸濁粒状物を剥離、洗浄する請求項1または請求項2記
    載の間隙保持板を付設した螺旋状分離体を内蔵した固液
    分離装置。
  4. 【請求項4】 螺旋状分離体1内に螺旋状分離体1を多
    重に設け、各螺旋状分離体1内に螺旋状分離体1の巻線
    2と隙間を持たせて、間隙保持板7の上端または下端に
    設けた鋸歯状の取付部8を挿填し、各巻線2と各間隙保
    持板7との間に、固液分離処理を行う間隙3を形成する
    間隙保持板を付設した螺旋状分離体を内蔵した固液分離
    装置。
JP1992063891U 1992-08-21 1992-08-21 間隙保持板を付設した螺旋状分離体を内蔵した固液分離装置 Expired - Lifetime JP2591121Y2 (ja)

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