JPH056305U - 探針走査型顕微鏡 - Google Patents
探針走査型顕微鏡Info
- Publication number
- JPH056305U JPH056305U JP5348391U JP5348391U JPH056305U JP H056305 U JPH056305 U JP H056305U JP 5348391 U JP5348391 U JP 5348391U JP 5348391 U JP5348391 U JP 5348391U JP H056305 U JPH056305 U JP H056305U
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- output
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- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Control Of Position Or Direction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な構成で走査領域の設定を広く行える装
置を実現する。 【構成】 探針走査型顕微鏡において、走査信号を発生
する位置制御装置はx,y方向の大領域走査用と小領域
走査用の各走査信号を発生する位置信号発生装置と位置
信号発生装置からのx,y方向の位置信号がそれぞれ入
力されてx,yアクチュエ−タを駆動させるx,y用位
置制御回路で構成され、更にx,y用位置制御回路の構
成は位置信号発生装置から出力された小領域および大領
域走査用位置信号がそれぞれ入力される第1および第2
のD/A変換器と第1および第2のD/A変換器により
変換されたアナログ信号がそれぞれ入力される第1およ
び第2の乗算器と第2の乗算器の出力が入力されるロ−
パスフィルタと第1の乗算器の出力とロ−パスフィルタ
によりノイズ除去された出力が入力される加算器と加算
器の出力が入力されるx,y用アクチュエ−タ駆動回路
を具備した装置。
置を実現する。 【構成】 探針走査型顕微鏡において、走査信号を発生
する位置制御装置はx,y方向の大領域走査用と小領域
走査用の各走査信号を発生する位置信号発生装置と位置
信号発生装置からのx,y方向の位置信号がそれぞれ入
力されてx,yアクチュエ−タを駆動させるx,y用位
置制御回路で構成され、更にx,y用位置制御回路の構
成は位置信号発生装置から出力された小領域および大領
域走査用位置信号がそれぞれ入力される第1および第2
のD/A変換器と第1および第2のD/A変換器により
変換されたアナログ信号がそれぞれ入力される第1およ
び第2の乗算器と第2の乗算器の出力が入力されるロ−
パスフィルタと第1の乗算器の出力とロ−パスフィルタ
によりノイズ除去された出力が入力される加算器と加算
器の出力が入力されるx,y用アクチュエ−タ駆動回路
を具備した装置。
Description
【0001】
本考案は、探針を試料に対して微小距離まで近づけ、探針と試料の間に流れる トンネル電流や両者の間に作用する原子間力や磁気力などを検出し、探針を試料 表面上を走査させることにより、試料の表面形状や表面の物性などを測定するよ うにした探針走査型顕微鏡に関し、特に簡単な構成で走査領域の設定を広く行え るようにした装置に関するものである。
【0002】
一般に、走査型トンネル顕微鏡などの探針走査型顕微鏡では、原子や分子など の微小領域を高分解能で測定する場合と、光ディスクの溝形状などの原子や分子 に比べて、よりマクロな測定を行う場合とがある。前者の測定では、横分解能が 0.01nm、後者の測定では、数μm以上の走査領域が必要となる。
【0003】 図2は探針走査型顕微鏡の従来例を示す構成図である。図2において、探針1 は試料2に対して微小距離まで接近して配置されており、両者の間に流れるトン ネル電流や両者間に働く原子間力などを検出する。サ−ボ回路3では、その信号 が一定となるように、zアクチュエ−タを駆動し、探針1と試料2の距離が一定 になるように制御する。探針1と試料2の相対的な位置決めは、位置制御装置7 により行われるものであり、位置信号発生装置71からxおよびy方向の位置信 号がそれぞれx用,y用D/A変換器72,73に入力され、アナログ信号に変 換された後、x用,y用アクチュエ−タ駆動回路74,75を介して、x,yア クチュエ−タ4,5を駆動する。
【0004】
このように、上記従来技術に示す探針走査型顕微鏡においては、位置制御装置 7内にx−y走査用として、各方向1個ずつのx用,y用D/A変換器72,7 3が設置されているが、このような構成では、上述した2通りの測定を行う場合 、20ビット程度のD/A変換器が必要となるが、ノイズやリニアリティなどの 十分な性能を有するものが得られ難いので、アクチュエ−タ部分に感度の違うも のを何通りか用意し、測定対象ごとに、アクチュエ−タ部分を交換しなければな らないため、装置構成が複雑であった。 本考案は上記従来技術の課題を踏まえて成されたものであり、位置制御装置内 にx−y走査用として、各方向それぞれに大領域走査用と小領域走査用の2個の D/A変換器を有する構成とすることにより、それぞれの測定に適した走査信号 を出力することができるため、1つのアクチュエ−タ部分だけで原子レベルの測 定からミクロンオ−ダ−の測定を可能とすることができ、簡単な構成で走査領域 の設定を広く行うことができる探針走査型顕微鏡を提供することを目的としたも のである。
【0005】
上記課題を解決するための本考案の構成は、探針を試料に対して微小距離まで 近づけ、探針と試料の間に流れるトンネル電流や両者の間に作用する原子間力や 磁気力などを検出し、探針を試料表面上を走査させることにより、試料の表面形 状や表面の物性などを測定するようにした探針走査型顕微鏡において、 前記試料表面上をxおよびy方向に走査させる走査信号を発生する位置制御装 置は、 xおよびy方向の大領域走査用と小領域走査用の各走査信号を発生する位置信 号発生装置と、 この位置信号発生装置からのxおよびy方向の位置信号がそれぞれ入力されて xアクチュエ−タおよびyアクチュエ−タを駆動させるx用位置制御回路および y用位置制御回路で構成され、 更に前記x(またはy)用位置制御回路の構成は、前記位置信号発生装置から 出力された前記小領域走査用位置信号が入力される第1のD/A変換器と、この 第1のD/A変換器により変換されたアナログ信号が入力される第1の乗算器と 、前記位置信号発生装置から出力された前記大領域走査用位置信号が入力される 第2のD/A変換器と、この第2のD/A変換器により変換されたアナログ信号 が入力される第2の乗算器と、この第2の乗算器の出力が入力されるロ−パスフ ィルタと、前記第1の乗算器の出力と前記ロ−パスフィルタによりノイズ除去さ れた出力が入力される加算器と、この加算器の出力が入力されるx(またはy) 用アクチュエ−タ駆動回路を具備した構成としたことを特徴とするものである。
【0006】
本考案によれば、位置制御装置内にx−y走査用として、各方向にそれぞれ大 領域走査用と小領域走査用の2個のD/A変換器を有し、それぞれの信号に異な った定数を乗算して、アクチュエ−タを駆動する構成とし、特に大領域走査用の D/A変換器の出力に対しては、ロ−パスフィルタを用いて、ノイズを除去する 構成としている。したがって、1つのアクチュエ−タ部分で、原子レベルの測定 からミクロンオ−ダ−の測定までを可能にすることができ、各測定範囲でそれぞ れ適したアクチュエ−タを用意して交換する必要がない。
【0007】
以下、本考案を図面に基づいて説明する。 図1は本考案の探針走査型顕微鏡の一実施例を示す構成図である。なお、図1 において図2と同一要素には同一符号を付して重複する説明は省略する。図1に おいて、10は探針1を試料2表面上をxおよびy方向に走査させるための走査 信号を発生する位置制御装置であり、この位置制御装置10内には、xおよびy 方向の大領域走査用と小領域走査用の各走査信号を発生する位置信号発生装置1 1と、この位置信号発生装置11からの位置信号が入力されてxアクチュエ−タ 4およびyアクチュエ−タ5を駆動させるx用位置制御回路12およびy用位置 制御回路13とを備えている。このx用位置制御回路12およびy用位置制御回 路13の構成は、(ただし、x用位置制御回路12とy用位置制御回路13は同 一構成であるため、構成説明はx用位置制御回路12だけとする。)位置信号発 生装置11から出力された小領域走査用位置信号が入力される第1のD/A変換 器121と、この第1のD/A変換器121により変換されたアナログ信号が入 力される第1の乗算器と123と、位置信号発生装置11から出力された大領域 走査用位置信号が入力される第2のD/A変換器122と、第2のD/A変換器 122により変換されたアナログ信号が入力される第2の乗算器124と、第2 の乗算器124の出力が入力されるロ−パスフィルタ125と、第1の乗算器1 23の出力とロ−パスフィルタ125によりノイズ除去された出力が入力される 加算器126と、この加算器126の出力が入力されるx用アクチュエ−タ駆動 回路127とを備えている。
【0008】 このような構成において、探針1は試料2に対して微小距離まで近づけて配置 され、両者の間に流れるトンネル電流や両者間に働く原子間力などを検出する。 サ−ボ回路3では、その信号が一定になるように、zアクチュエ−タ6を駆動し 、探針1と試料2の距離が一定になるよう制御する。探針1と試料2との相対的 位置は、位置制御装置10により、x,yアクチュエ−タ4,5を駆動し、移動 する。位置制御装置10内のx,y用位置制御回路12,13は、位置信号発生 装置11(または、図示しない外部の制御用コンピュ−タなど)からの位置信号 を基に、x,yアクチュエ−タ4,5を駆動し、探針1の位置決めを行う。
【0009】 x用位置制御回路12の動作は、まず位置信号発生装置11から出力された位 置信号が、第1および第2のD/A変換器121,122に入力される。位置信 号には、小領域走査用信号と大領域走査用信号とがあり、小領域走査用位置信号 は、第1のD/A変換器121でアナログ信号に変換され、第1の乗算器123 で或る定数が乗算される。なお、この定数の値は、測定に必要な最小分解能が位 置信号の1ビットに相当するように定めるものであり、例えば、原子の測定を行 う場合では、0.01nm程度である。第1の乗算器の出力は、加算器126に 入力される。大領域走査用位置信号は、第2のD/A変換器122でアナログ信 号に変換され、第2の乗算器124で或る定数が乗算される。なお、この定数の 値は、測定に必要な最大走査領域(数μm〜数10μm)が位置信号の最大値に 相当するように定める。第2の乗算器124の出力は、ロ−パスフィルタ125 でノイズを除去され、加算器126で第1の乗算器123から入力された小領域 走査用位置信号と加算され、x用アクチュエ−タ駆動回路127を経て、xアク チュエ−タ4を駆動する。また、y用位置制御回路13の動作は、上述したx用 位置制御回路12の動作と同様であるため、その説明は省略する。
【0010】 このような本考案の探針走査型顕微鏡を用いて、小領域の測定を行う場合、大 領域走査用信号は任意の一定値に保持し測定を行う。この時、第2のD/A変換 器122に起因するノイズは、第2の乗算器124の定数が、第1の乗算器12 3の定数より大きいため、第1のD/A変換器121に起因するノイズに比べて 大きくなり、測定の分解能に影響すると考えられるが、ロ−パスフィルタ125 により充分除去できる。一方、大領域の測定を行う場合は、小領域走査用信号は 任意の一定値に保持し測定を行う。この場合、走査速度は、ロ−パスフィルタ1 25により制限されるが、大領域を測定する場合、その測定速度は、サ−ボ系の 性能により、高速に測定することができないので、問題とはならない。
【0011】 なお、アクチュエ−タとしては、小型で大きな走査範囲がとれるため、積層型 の圧電アクチュエ−タをトライポット型に組んだものが有効である。
【0012】 また、本考案の構成によれば、大領域の測定を行い、その結果から、より詳細 に測定を行いたい地点まで、大領域走査用位置信号を用いて探針1を移動し、そ の地点で小領域走査用位置信号を用いて測定することも可能である。
【0013】
以上、実施例と共に具体的に説明したように、本考案によれば、位置制御装置 内にx−y走査用として、各方向にそれぞれ大領域走査用と小領域走査用の2個 のD/A変換器を有し、それぞれの信号に異なった定数を乗算して、アクチュエ −タを駆動する構成とし、特に大領域走査用のD/A変換器の出力に対しては、 ロ−パスフィルタを用いて、ノイズを除去する構成としている。したがって、1 つのアクチュエ−タ部分で、原子レベルの測定からミクロンオ−ダ−の測定まで を可能にすることができ、各測定範囲でそれぞれ適したアクチュエ−タを用意し て交換する必要がなくなった。そのため、大きな範囲を測定した後、その中の任 意の小さな範囲を測定することも可能となる等、簡単な構成で走査領域の設定を 広く行うことができる探針走査型顕微鏡を実現できる。
【図1】本考案の探針走査型顕微鏡の一実施例を示す構
成図である。
成図である。
【図2】従来例である。
1 探針 2 試料 3 サ−ボ回路 4 xアクチュエ−タ 5 yアクチュエ−タ 6 zアクチュエ−タ 10 位置制御装置 11 位置信号発生装置 12 x用位置制御回路 13 y用位置制御回路 121 第1のD/A変換器 122 第2のD/A変換器 123 第1の乗算器 124 第2の乗算器 125 ロ−パスフィルタ 126 加算器 127 x用アクチュエ−タ駆動回路
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 探針を試料に対して微小距離まで近づ
け、探針と試料の間に流れるトンネル電流や両者の間に
作用する原子間力や磁気力などを検出し、探針を試料表
面上を走査させることにより、試料の表面形状や表面の
物性などを測定するようにした探針走査型顕微鏡におい
て、 前記試料表面上をxおよびy方向に走査させる走査信号
を発生する位置制御装置は、 xおよびy方向の大領域走査用と小領域走査用の各走査
信号を発生する位置信号発生装置と、 この位置信号発生装置からのxおよびy方向の位置信号
がそれぞれ入力されてxアクチュエ−タおよびyアクチ
ュエ−タを駆動させるx用位置制御回路およびy用位置
制御回路で構成され、 更に前記x(またはy)用位置制御回路の構成は、前記
位置信号発生装置から出力された前記小領域走査用位置
信号が入力される第1のD/A変換器と、この第1のD
/A変換器により変換されたアナログ信号が入力される
第1の乗算器と、前記位置信号発生装置から出力された
前記大領域走査用位置信号が入力される第2のD/A変
換器と、この第2のD/A変換器により変換されたアナ
ログ信号が入力される第2の乗算器と、この第2の乗算
器の出力が入力されるロ−パスフィルタと、前記第1の
乗算器の出力と前記ロ−パスフィルタによりノイズ除去
された出力が入力される加算器と、この加算器の出力が
入力されるx(またはy)用アクチュエ−タ駆動回路を
具備した構成としたことを特徴とする探針走査型顕微
鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5348391U JPH056305U (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 探針走査型顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5348391U JPH056305U (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 探針走査型顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH056305U true JPH056305U (ja) | 1993-01-29 |
Family
ID=12944092
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5348391U Pending JPH056305U (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 探針走査型顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH056305U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006058016A (ja) * | 2004-08-17 | 2006-03-02 | Jeol Ltd | 走査形プローブ顕微鏡 |
-
1991
- 1991-07-10 JP JP5348391U patent/JPH056305U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006058016A (ja) * | 2004-08-17 | 2006-03-02 | Jeol Ltd | 走査形プローブ顕微鏡 |
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