JPH0712508A - 走査型プローブ顕微鏡,記録装置,再生装置および記録再生装置 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡,記録装置,再生装置および記録再生装置

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JPH0712508A
JPH0712508A JP15077193A JP15077193A JPH0712508A JP H0712508 A JPH0712508 A JP H0712508A JP 15077193 A JP15077193 A JP 15077193A JP 15077193 A JP15077193 A JP 15077193A JP H0712508 A JPH0712508 A JP H0712508A
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清 ▲瀧▼本
Kiyoshi Takimoto
Kyoji Yano
亨治 矢野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査型プローブ顕微鏡を、試料の表面を正確
に観察することができるようにするとともに、記録装
置,再生装置および記録再生装置を、安定な記録および
再生を行うことができるようにする。 【構成】 演算回路20は、比較器19から送られてく
る差信号Dが第2の電流信号I2 が示す電流の値の方が
参照電流値よりも大きいことを示している場合には、差
信号Dが示す差の値に比例した値を有する出力信号Oを
作成するとともに、差信号Dが第2の電流信号I2 が示
す電流の値の方が参照電流値よりも小さいことを示して
いる場合には、“0”の値を有する出力信号Oを作成す
る機能をもつものである。なお、演算回路20の出力信
号Oはz方向駆動回路16に送られ、出力信号Oに応じ
てz方向駆動回路16によりz方向微動装置13が駆動
されることにより、プローブ11と試料1の表面との間
の距離が帰還制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型プローブ顕微
鏡,記録装置,再生装置および記録再生装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、走査型トンネル顕微鏡(STM)
が開発され(G. Binnig et al., Phys.Rev. Lett., 49,
57,1982) 、単結晶および非晶質を問わずに、導体の表
面の実空間像を原子オーダーの高い分解能で観察できる
ようになった。走査型トンネル顕微鏡は、プローブ(金
属の探針)と試料(導体)の表面との間に電圧を加えな
がら両者の間の距離を1nm程度まで近づけるとトンネ
ル電流が流れることを利用している。トンネル電流はプ
ローブと試料の表面との間の距離に極めて敏感であるた
め、トンネル電流を一定に保つようにプローブと試料の
表面との間の距離を制御しながらプローブを試料の表面
に沿って走査させることにより、距離の制御信号から試
料の表面形状を画像化することができる。このとき、面
内方向の分解能は、0.1nm程度に達する。最近で
は、試料の表面に吸着した希ガス原子および有機分子の
原子像や分子像の観察すら可能であることが報告されて
いる。これらの結果は、走査型トンネル顕微鏡がプロー
ブの先端の電子雲と試料の表面の電子雲との相互作用に
関する情報を検出しているとして解釈されている。
【0003】走査型トンネル顕微鏡は、試料に電流によ
る損傷を与えずに、かつ、低電力で観察を行える利点を
有している。さらに、大気中で動作させることができる
ため、種々の材料に対して用いることができる。このた
め、表面観察に限らず、広範な分野での応用が期待され
ている。たとえば、表面の微細加工や高密度情報記録へ
の応用が提案されている。また、走査型トンネル顕微鏡
の技術を応用して試料の表面とプローブの先端との間の
様々なタイプの相互作用を検出することによって試料の
表面状態を観察する顕微鏡も開発されており、これら
は、走査型トンネル顕微鏡も含めて「走査型プローブ顕
微鏡」と総称されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、走査型
トンネル顕微鏡を用いて試料の表面の観察を行う場合、
図8のA部に示すように、観察する試料の表面Sに起伏
の大きい凹形状の部分P 1 があると、起伏の大きい凹形
状の部分P1 の内部にプローブ100 が入り込めないため
に、起伏の大きい凹形状の部分P1 の内部の構造を観察
することができない。しかも、凹形状の縁辺が鋭い場合
には、縁辺とプローブ100 との間に流れる電流によって
走査型トンネル顕微鏡が動作してしまい、プローブ100
の先端周辺の表面形状が観察されることがある。したが
って、これらの場合には、試料の表面Sの形状が正確に
観察されないという問題がある。さらに、プローブ100
が起伏の大きい凹形状の部分P1 から離れる際に、走査
型トンネル顕微鏡の制御系の帰還制御が追従しきれず
に、プローブ100 が試料にもぐり込んだりあるいは衝突
したりする場合があり、プローブ100 または試料が破損
することがあるという問題がある。
【0005】また、何らかの原因によりきわめて電流の
流れにくい部分P2 (図1のB部参照)が分布している
試料の表面Sを走査型トンネル顕微鏡を用いて観察する
場合、走査型トンネル顕微鏡の制御系は、プローブ100
と試料の表面との間を流れる電流が所定の電流値に達す
るようにプローブ100 と試料の表面との間の距離を接近
させるように動作するため、試料の表面Sの形状が実際
には平坦である場合でも、得られる像はきわめて電流の
流れにくい部分P2 が見かけ上凹形状となり、試料の表
面Sの形状が正確に観察されないという問題がある。さ
らに、この場合には、試料の表面Sの形状が正確に観察
されないばかりでなく、きわめて電流の流れにくい部分
2 では試料の表面Sが平坦であっても、走査型トンネ
ル顕微鏡の制御系は、プローブ100 と試料の表面との間
を流れる電流が所定の電流値に達するまでプローブ100
と試料の表面との間の距離を接近させるように動作する
ために、図1のB部に示すように、プローブ100 が試料
にもぐり込んだりあるいは衝突したりすることがあり、
このために、プローブ100 または試料が破損することが
あるという問題もある。
【0006】以上のような問題は、走査型トンネル顕微
鏡を利用した記録装置,再生装置および記録再生装置に
おいて、記録または再生の際に、試料の表面またはプロ
ーブが損傷を受ける可能性があることを示すものであ
り、このような記録装置,再生装置および記録再生装置
を用いて安定な記録または再生を行う上でも問題とな
る。
【0007】本発明の目的は、試料の表面を正確に観察
することができる走査型プローブ顕微鏡を提供するとと
もに、安定な記録および再生を行うことができる記録装
置,再生装置および記録再生装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の走査型プローブ
顕微鏡は、プローブと、該プローブを試料の表面に沿っ
て移動させる移動手段と、前記プローブと前記試料の表
面との間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記プロー
ブと前記試料の表面との間を流れる電流を検出する電流
検出手段と、該電流検出手段で検出された電流を一定に
保持するよう前記プローブと前記試料の表面との間の距
離を制御する制御手段とを具備する走査型プローブ顕微
鏡において、前記制御手段が、前記プローブと前記試料
の表面との間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小
さいときには、前記プローブと前記試料の表面との間の
距離を変化させないよう制御することを特徴とする。
【0009】ここで、前記プローブと前記試料の表面と
の間を流れる電流の値が前記所定の電流値よりも大きい
ときには、該電流の値と該所定の電流値との差に比例し
た値、一方、前記電流の値が前記所定の電流値よりも小
さいときには“0”の値を用いて前記試料の表面形状の
画像を形成するとともに、前記プローブと前記試料の表
面との間を流れる電流の値に応じて前記試料の表面形状
の画像を形成する画像形成手段をさらに具備してもよ
い。
【0010】なお、前記プローブと前記試料の表面との
間を流れる電流がトンネル電流であってもよい。
【0011】または、本発明の走査型プローブ顕微鏡
は、プローブと、該プローブを試料の表面に沿って移動
させる移動手段と、前記プローブと前記試料の表面との
間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記プローブと前
記試料の表面との間を流れる電流を検出する電流検出手
段と、該電流検出手段で検出され電流を一定に保持する
よう前記プローブと前記試料の表面との間の距離を制御
する制御手段とを有する走査型プローブ顕微鏡におい
て、前記制御手段が、前記プローブと前記試料の表面と
の間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さく、か
つ、前記プローブと前記試料の表面との間を流れる電流
の値と前記所定の電流値との差が所定のしきい値を越え
たときには、前記プローブと前記試料の表面との間の距
離を変化させないよう制御することを特徴とする。
【0012】ここで、前記プローブと前記試料の表面と
の間を流れる電流の値が前記所定の電流値よりも大きい
ときには該電流の値と該所定の電流値との差に比例した
値、一方、前記プローブと前記試料の表面との間を流れ
る電流の値が所定の電流値よりも小さく、かつ、前記プ
ローブと前記試料の表面との間を流れる電流の値と前記
所定の電流値との差が所定のしきい値を越えたときには
“0”の値を用いて前記試料の表面形状の画像を形成す
るとともに、前記プローブと前記試料の表面との間を流
れる電流の値に応じて前記試料の表面形状の画像を形成
する画像形成手段をさらに具備してもよい。
【0013】なお、前記プローブと前記試料の表面との
間を流れる電流がトンネル電流であってもよい。
【0014】本発明の記録装置は、プローブと、該プロ
ーブを記録媒体の表面に沿って移動させる移動手段と、
前記プローブと前記記録媒体の表面との間に電圧を印加
する電圧印加手段と、前記プローブと前記記録媒体の表
面との間を流れる電流を検出する電流検出手段と、該電
流検出手段で検出された電流を一定に保持するよう前記
プローブと前記記録媒体の表面との間の距離を制御する
制御手段とを具備し、前記プローブを用いて該記録媒体
に情報の記録を行う記録装置において、前記制御手段
が、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる
電流の値が所定の電流値よりも小さいときには、前記プ
ローブと前記記録媒体の表面との間の距離を変化させな
いよう制御することを特徴とする。
【0015】ここで、前記プローブと前記記録媒体の表
面との間を流れる電流がトンネル電流であってもよい。
【0016】または、本発明の記録装置は、プローブ
と、該プローブを記録媒体の表面に沿って移動させる移
動手段と、前記プローブと前記記録媒体の表面との間に
電圧を印加する電圧印加手段と、前記プローブと前記記
録媒体の表面との間を流れる電流を検出する電流検出手
段と、該電流検出手段で検出された電流を一定に保持す
るよう前記プローブと前記記録媒体の表面との間の距離
を制御する制御手段とを具備し、前記プローブを用いて
該記録媒体に情報の記録を行う記録装置において、前記
制御手段が、前記プローブと前記記録媒体の表面との間
を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さく、かつ、
前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる電流
の値と前記所定の電流値との差が所定のしきい値を越え
たときには、前記プローブと前記記録媒体の表面との間
の距離を変化させないよう制御することを特徴とする。
【0017】ここで、前記プローブと前記記録媒体の表
面との間を流れる電流がトンネル電流であってもよい。
【0018】本発明の再生装置は、プローブと、該プロ
ーブを記録媒体の表面に沿って移動させる移動手段と、
前記プローブと前記記録媒体の表面との間に電圧を印加
する電圧印加手段と、前記プローブと前記記録媒体の表
面との間を流れる電流を検出する電流検出手段と、該電
流検出手段で検出された電流を一定に保持するよう前記
プローブと前記記録媒体の表面との間の距離を制御する
制御手段とを具備し、前記記録媒体に記録された情報の
再生を前記プローブと前記記録媒体との間に流れる電流
を用いて行う再生装置において、前記制御手段が、前記
プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる電流の値
が所定の電流値よりも小さいときには、前記プローブと
前記記録媒体の表面との間の距離を変化させないよう制
御することを特徴とする。
【0019】ここで、前記プローブと前記記録媒体の表
面との間を流れる電流がトンネル電流であってもよい。
【0020】または、本発明の再生装置は、プローブ
と、該プローブを記録媒体の表面に沿って移動させる移
動手段と、前記プローブと前記記録媒体の表面との間に
電圧を印加する電圧印加手段と、前記プローブと前記記
録媒体の表面との間を流れる電流を検出する電流検出手
段と、該電流検出手段で検出された電流を一定に保持す
るよう前記プローブと前記記録媒体の表面との間の距離
を制御する制御手段とを具備し、前記記録媒体に記録さ
れた情報の再生を前記プローブと前記記録媒体との間に
流れる電流を用いて行う再生装置において、前記制御手
段が、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れ
る電流の値が所定の電流値よりも小さく、かつ、前記プ
ローブと前記記録媒体の表面との間を流れる電流の値と
前記所定の電流値との差が所定のしきい値を越えたとき
には、前記プローブと前記記録媒体の表面との間の距離
を変化させないよう制御することを特徴とする。
【0021】ここで、前記プローブと前記記録媒体の表
面との間を流れる電流がトンネル電流であってもよい。
【0022】本発明の記録再生装置は、プローブと、該
プローブを記録媒体の表面に沿って移動させる移動手段
と、前記プローブと前記記録媒体の表面との間に電圧を
印加する電圧印加手段と、前記プローブと前記記録媒体
の表面との間を流れる電流を検出する電流検出手段と、
該電流検出手段で検出された電流を一定に保持するよう
前記プローブと前記記録媒体の表面との間の距離を制御
する制御手段とを具備し、前記プローブを用いて該記録
媒体に情報の記録を行うとともに、該記録媒体に記録さ
れた情報の再生を前記プローブと前記記録媒体との間に
流れる電流を用いて行う記録再生装置において、前記制
御手段が、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を
流れる電流の値が所定の電流値よりも小さいときには、
前記プローブと前記記録媒体の表面との間の距離を変化
させないよう制御することを特徴とする。
【0023】ここで、前記プローブと前記記録媒体の表
面との間を流れる電流がトンネル電流であってもよい。
【0024】または、本発明の記録再生装置は、プロー
ブと、該プローブを記録媒体の表面に沿って移動させる
移動手段と、前記プローブと前記記録媒体の表面との間
に電圧を印加する電圧印加手段と、前記プローブと前記
記録媒体の表面との間を流れる電流を検出する電流検出
手段と、該電流検出手段で検出された電流を一定に保持
するよう前記プローブと前記記録媒体の表面との間の距
離を制御する制御手段とを具備し、前記プローブを用い
て該記録媒体に情報の記録を行うとともに、該記録媒体
に記録された情報の再生を前記プローブと前記記録媒体
との間に流れる電流を用いて行う記録再生装置におい
て、前記制御手段が、前記プローブと前記記録媒体の表
面との間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さ
く、かつ、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を
流れる電流の値と前記所定の電流値との差が所定のしき
い値を越えたときには、前記プローブと前記記録媒体の
表面との間の距離を変化させないよう制御することを特
徴とする。
【0025】ここで、前記プローブと前記記録媒体の表
面との間を流れる電流がトンネル電流であってもよい。
【0026】
【作用】本発明の走査型プローブ顕微鏡は、プローブと
試料の表面との間を流れる電流の値が所定の電流値より
も小さいときにはプローブと試料の表面との間の距離を
変化させないよう制御する制御手段を具備することによ
り、プローブと試料の表面との間を流れる電流の値が所
定の電流値よりも小さい場合には、プローブと試料の表
面との間の距離は変化されないため、起伏の大きい凹形
状の部分やきわめて電流の流れにくい部分が試料の表面
にあっても、プローブの試料へのもぐり込みや衝突によ
るプローブや試料の損傷を防止することができる。
【0027】以上のことは、プローブと試料の表面との
間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さく、か
つ、プローブと試料の表面との間を流れる電流の値と所
定の電流値との差が所定のしきい値を越えたときに、プ
ローブと試料の表面との間の距離を変化させないよう制
御する制御手段を具備することによっても、同様にして
達成することができる。
【0028】また、本発明の走査型プローブ顕微鏡は、
プローブと前記試料の表面との間を流れる電流の値が所
定の電流値よりも大きいときには、この電流の値と所定
の電流値との差に比例した値、一方、この電流の値が所
定の電流値よりも小さいときには“0”の値を用いて試
料の表面形状の画像を形成するとともに、プローブと試
料の表面との間を流れる電流の値に応じて試料の表面形
状の画像を形成する画像形成手段をさらに具備すること
により、試料の表面の起伏の大きい凹形状の部分やきわ
めて電流の流れにくい部分で、プローブと試料の表面と
の間の電流が所定の電流値よりも小さくなってプローブ
と試料の表面との間の距離の帰還制御が制限されている
ときには、プローブと試料の表面との間を流れる電流の
値に応じて試料の表面形状の画像を形成することができ
るため、試料の表面形状を正確に観察することができ
る。
【0029】以上のことは、プローブと試料の表面との
間を流れる電流の値が所定の電流値よりも大きいときに
はこの電流の値と所定の電流値との差に比例した値、一
方、プローブと試料の表面との間を流れる電流の値が所
定の電流値よりも小さく、かつ、プローブと試料の表面
との間を流れる電流の値と所定の電流値との差が所定の
しきい値を越えたときには“0”の値を用いて試料の表
面形状の画像を形成するとともに、プローブと試料の表
面との間を流れる電流の値に応じて試料の表面形状の画
像を形成する画像形成手段をさらに具備することによっ
ても、同様にして達成することができる。
【0030】本発明の記録装置,再生装置および記録再
生装置は、プローブと記録媒体の表面との間を流れる電
流の値が所定の電流値よりも小さいときには、プローブ
と記録媒体の表面との間の距離を変化させないよう制御
する制御手段を具備することにより、プローブと記録媒
体の表面との間を流れる電流の値が所定の電流値よりも
小さい場合には、プローブと記録媒体の表面との間の距
離は変化されないため、起伏の大きい凹形状の部分やき
わめて電流の流れにくい部分が記録媒体の表面にあって
も、プローブの記録媒体へのもぐり込みや衝突によるプ
ローブや記録媒体の損傷を防止することができる。
【0031】以上のことは、プローブと記録媒体の表面
との間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さく、
かつ、プローブと記録媒体の表面との間を流れる電流の
値と所定の電流値との差が所定のしきい値を越えたとき
に、プローブと記録媒体の表面との間の距離を変化させ
ないよう制御する制御手段を具備することによっても、
同様にして達成することができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0033】図1は、本発明の走査型プローブ顕微鏡の
第1の実施例の構成を示すブロック図である。
【0034】走査型プローブ顕微鏡10は、プローブ1
1と、xy方向微動装置12と、z方向微動装置13
と、xy方向駆動回路14と、xy方向制御回路15
と、z方向駆動回路16と、電流検出回路17と、対数
変換回路18と、比較器19と、演算回路20と、画像
形成装置21と、電圧印加回路22とを備えている。以
下、走査型プローブ顕微鏡10の各構成要素について、
詳細に説明する。
【0035】(1)プローブ11,xy方向微動装置1
2,z方向微動装置13,xy方向駆動回路14,xy
方向制御回路15およびz方向駆動回路16 プローブ11は、試料1の表面と互いに対向して設けら
れている。xy方向微動装置12は、プローブ11を図
示x軸方向およびy軸方向にそれぞれ微小量動かすため
のものである。z方向微動装置13は、プローブ11を
図示z軸方向に微小量動かすためのものである。xy方
向駆動回路14は、xy方向微動装置12を駆動するた
めのものである。xy方向制御回路15は、xy方向駆
動回路14を制御するためのものである。z方向駆動回
路16は、z方向微動装置13を駆動するためのもので
ある。
【0036】(2)電流検出回路17,対数変換回路1
8,比較器19,演算回路20および画像形成装置21 電流検出回路17は、プローブ11と試料1の表面との
間を流れる電流を検出して、検出した電流の値を示す第
1の電流信号I1 を作成するためのものである。対数変
換回路18は、電流検出回路17から送られてくる第1
の電流信号I1が示す電流の値を対数変換し、対数変換
された電流の値を示す第2の電流信号I 2 を作成するた
めのものである。比較器19は、対数変換回路18から
送られてくる第2の電流信号I2 が示す電流の値と予め
設定された参照電流値との差を求め、求めた差の値を示
す差信号Dを作成するためのものである。
【0037】演算回路20は、比較器19から送られて
くる差信号Dが第2の電流信号I2が示す電流の値の方
が参照電流値よりも大きいことを示している場合には、
差信号Dが示す差の値に比例した値を有する出力信号O
を作成するとともに、差信号Dが第2の電流信号I2
示す電流の値の方が参照電流値よりも小さいことを示し
ている場合には、“0”の値を有する出力信号Oを作成
する機能をもつものである。なお、演算回路20の出力
信号Oはz方向駆動回路16に送られ、出力信号Oに応
じてz方向駆動回路16によりz方向微動装置13が駆
動されることにより、プローブ11(プローブ11の先
端)と試料1の表面との間の距離が帰還制御される。
【0038】画像形成装置21は、xy方向制御回路1
5から送られてくる信号が示すプローブ11の図示x軸
方向およびy軸方向の動きに同期させて演算回路20の
出力信号Oを処理して、試料1の表面の形状を示す画像
を形成するためのものである。
【0039】(3)電圧印加回路22 電圧印加回路22は、プローブ11と試料1の表面との
間に所定のバイアス電圧を印加するためのものである。
【0040】次に、走査型プローブ顕微鏡10の動作に
ついて説明する。
【0041】所定のバイアス電圧が、プローブ11と試
料1の表面との間に電圧印加回路22によって印加され
る。このときプローブ11と試料1の表面との間に流れ
る電流が、電流検出回路17によって検出されて、検出
された電流の値を示す第1の電流信号I1 が作成され
る。第1の電流信号I1 は対数変換回路18に送られ、
第1の電流信号I1 が示す電流の値が対数変換された電
流の値を示す第2の電流信号I2 が作成される。第2の
電流信号I2 は比較器19に送られ、第2の電流信号I
2 が示す電流の値と予め設定された参照電流値との差を
示す差信号Dが作成される。差信号Dは、演算回路20
に送られる。
【0042】演算回路20では、図2に示す関係に従っ
て出力信号Oが作成される。すなわち、第2の電流信号
2 が示す電流の値の方が参照電流値よりも大きいこと
を示す正の値の差信号Dが送られてきたときには、差信
号Dが示す差の値に比例した値を有する出力信号Oが作
成され、一方、第2の電流信号I2 が示す電流の値の方
が参照電流値よりも小さいことを示す負の値の差信号D
が送られてきたときには、“0”の値を有する出力信号
Oが作成される。演算回路20の出力信号Oはz方向駆
動回路16に入力され、出力信号Oの値に応じて、z方
向駆動回路16によってz方向微動装置13が駆動され
ることにより、プローブ11と試料1の表面との間の距
離が帰還制御される。その結果、プローブ11と試料1
の表面との間を流れる電流の値が所定の電流値よりも大
きいときには、両者の差を補償するように帰還制御がか
かるため、プローブ11と試料1の表面との間の距離が
一定に保持される。一方、プローブ11と試料1の表面
との間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さいと
きには、z方向微動装置13によって図1図示z軸方向
に移動されるプローブ11の移動量は“0”に保持され
るため、プローブ11と試料1の表面との間の距離は帰
還制御されない。また、プローブ11は、xy方向制御
回路15によって制御されるxy方向微動装置14によ
り駆動されることにより、試料1の表面に沿って(すな
わち、図1図示x軸方向および図示y軸方向に)走査さ
れる。
【0043】したがって、走査型プローブ顕微鏡10で
は、図3に一点鎖線で示すように、図示A部に示す試料
1の起伏の大きい凹形状の部分P1 および図示B部に示
す試料1のきわめて電流の流れにくい部分P2 では、プ
ローブ11の先端が試料1の表面S1 に近づくことがな
いように、プローブ11は試料1の表面S1 に沿って走
査される。その結果、プローブ11が試料1にもぐりこ
んだりあるいは試料1の表面S1 に衝突したりすること
なく(すなわち、プローブ11または試料1の表面S1
を破損することなく)、試料1の表面S1 を観察するこ
とができる。
【0044】画像形成装置21では、xy方向制御回路
15から送られてくる信号が示すプローブ11の図1図
示x軸方向およびy軸方向の動きに同期されて、演算回
路20の出力信号Oが処理されることにより、試料1の
表面S1 の形状を示す画像が形成される。なお、このと
き得られる試料1の表面S1 の形状を示す画像において
は、図3A部に示す試料1の起伏の大きい凹形状の部分
1 および図3B部に示す試料1のきわめて電流の流れ
にくい部分P2 の表面S1 の形状は完全な平面形状とな
る。
【0045】以上の説明では、画像形成装置21は、演
算回路20の出力信号Oを処理することにより、試料1
の表面S1 の形状を示す画像を形成したが、比較器19
から出力される差信号Dを処理することにより、試料1
の表面S1 の形状を示す画像を形成することもできる。
この場合には、画像形成装置21で得られる試料1の表
面S1 の形状を示す画像においては、図3A部に示す試
料1の起伏の大きい凹形状の部分P1 および図3B部に
示す試料1のきわめて電流の流れにくい部分P 2 の表面
の形状は、完全な平面形状ではなく、見掛け上凹形状と
なる。
【0046】次に、本発明の走査型プローブ顕微鏡の第
2の実施例について、図4および図5(a),(b)を
それぞれ参照して説明する。なお、本実施例の走査型プ
ローブ顕微鏡の構成は、図1に示した走査型プローブ顕
微鏡10と同様であるので、図1に示した各構成要素を
用いて説明する。
【0047】本実施例の走査型プローブ顕微鏡は、演算
回路20が、図4に示すように、予め設定された負のし
きい値VT を有しており、比較器19から送られてくる
差信号Dが示す差の値がしきい値VT よりも大きいとき
には、差信号Dが示す差の値に比例した値を有する出力
信号Oを作成し、一方、差信号Dが示す差の値がしきい
値VT よりも小さいときには、所定の負の値vD を有す
る出力信号Oを作成する機能を具備する点で、図1に示
した走査型プローブ顕微鏡10と異なっている。
【0048】したがって、本実施例の走査型プローブ顕
微鏡では、演算回路20の出力信号Oがz方向駆動回路
16に入力され、z方向駆動回路16によりz方向微動
装置13が駆動されて、プローブ11と試料1の表面と
の間の距離が帰還制御されることにより、プローブ11
と試料1の表面との間の距離は以下のように制御され
る。 (1)プローブ11と試料1の表面との間を流れる電流
の値が所定の電流値より大きいとき(すなわち、差信号
Dが示す差の値が正のとき)、および、プローブ11と
試料1の表面との間を流れる電流の値が所定の電流値よ
り小さくかつ所定の電流値との差が小さいとき(すなわ
ち、差信号Dが示す差の値がしきい値VTよりも大きい
とき)には、両者の差を補償するように帰還制御が動作
するため、プローブ11と試料1の表面との距離が一定
に保持される。 (2)プローブ11と試料1の表面との間を流れる電流
の値と所定の電流値との差が大きい(すなわち、差信号
Dが示す差の値がしきい値VT よりも小さいとき)に
は、z方向微動装置13によって図1図示z軸方向に移
動されるプローブ11の移動量は“0”に保持されるた
め、プローブ11と試料1の表面との間の距離は帰還制
御されない。
【0049】その結果、図5(a)のA部に示す試料1
の起伏の小さい凹形状の部分P3 および同図(a)のB
部に示す試料1のわずかに電流の流れにくい部分P4
は、帰還制御を十分に追従させることができるため、プ
ローブ11と試料1の表面S 1 との間の距離を一定に保
つことができる。また、図5(b)のA部に示す試料1
の起伏の大きい凹形状の部分P1 および同図(b)のB
部に示す試料1のきわめて電流の流れにくい部分P2
は、プローブ11と試料1の表面S1 との間の距離は帰
還制御されないため、プローブ11が試料1の表面S1
と所定の距離以上に近づかないようにすることができ
る。
【0050】画像形成装置21では、xy方向制御回路
15から送られてくる信号が示すプローブ11の図1図
示x軸方向およびy軸方向の動きに同期されて、演算回
路20の出力信号Oが処理されることにより、試料1の
表面S1 の形状を示す画像が形成される。なお、このと
き得られる試料1の表面S1 の形状を示す画像において
は、図5(b)のA部に示す試料1の起伏の大きい凹形
状の部分P1 および図5(b)のB部に示す試料1のき
わめて電流の流れにくい部分P2 の表面S1 の形状は完
全な平面形状となるが、図5(a)のA部に示す試料1
の起伏の小さい凹形状の部分P3 および図5(a)のB
部に示す試料1のわずかに電流の流れにくい部分P4
表面S1 の形状は正確に再現できる。
【0051】以上の説明では、画像形成装置21は、演
算回路20の出力信号Oを処理することにより、試料1
の表面S1 の形状を示す画像を形成したが、比較器19
から出力される差信号Dを処理することにより、試料1
の表面S1 の形状を示す画像を形成することもできる。
この場合には、画像形成装置21で得られる試料1の表
面S1 の形状を示す画像においては、図5(b)のA部
に示す試料1の起伏の大きい凹形状の部分P1 および図
5(b)B部に示す試料1のきわめて電流の流れにくい
部分P2 の表面S1 の形状は、完全な平面形状ではな
く、見掛け上凹形状となるが、図5(a)のA部に示す
試料1の起伏の小さい凹形状の部分P3 および図5
(a)のB部に示す試料1のわずかに電流の流れにくい
部分P4 の表面S1 の形状は正確に再現できる。
【0052】図6は、本発明の走査型プローブ顕微鏡の
第3の実施例の構成を示すブロック図である。
【0053】本実施例の走査型プローブ顕微鏡30は、
画像形成装置41が演算回路40の出力信号Oおよび比
較器39の出力信号(差信号D)とともに電流検出回路
37の出力信号(第1の電流信号I1 )または対数変換
回路38の出力信号(第2の電流信号I2 )を用いて試
料1の表面形状の画像を作成する点で、図1に示した走
査型プローブ顕微鏡10および上述した本発明の走査型
プローブ顕微鏡の第2の実施例に係る走査型プローブ顕
微鏡と異なる。
【0054】したがって、走査型プローブ顕微鏡30で
は、第1の電流信号I1 または第2の電流信号I2 を用
いて試料1の表面形状の画像を作成することにより、第
1の電流信号I1 または第2の電流信号I2 が示す電流
の値に応じた画像を作成することができるため、出力信
号Oまたは差信号Dを用いて試料1の表面形状の画像を
作成した場合に完全な平面として得られる起伏の大きい
凹形状の部分P1 およびきわめて電流の流れにくい部分
2 の表面形状も正確に得ることができる。また、出力
信号Oを用いて作成した画像と差信号Dを用いて作成し
た画像との比較および合成が可能となるため、凹形状の
部分の縁辺に起因して生じるプローブ11の表面の画像
が含まれることを防止することができるため、試料1の
正確な表面形状の画像化が可能となる。
【0055】図7は、本発明の走査型プローブ顕微鏡の
第4の実施例の構成を示すブロック図である。
【0056】本実施例の走査型プローブ顕微鏡50は、
プローブ51と試料1の表面との間の距離の帰還制御を
デジタル制御によって行う点で、上述した各実施例の走
査型プローブ顕微鏡と異なる。すなわち、走査型プロー
ブ顕微鏡50は、電流検出回路57の出力信号(第1の
電流信号I1 )をデジタル信号に変換するA/D変換回
路71と、A/D変換回路71の出力信号を用いて、上
述した対数変換回路18,38と比較器19,39と演
算回路20,40と同様の動作を行う信号処理部72
と、信号処理部72の出力信号(出力信号Oに相当)を
アナログ信号に変換してz方向駆動回路56に出力する
D/A変換回路73とを備えている。
【0057】走査型プローブ顕微鏡50においても、上
述した各実施例の走査型プローブ顕微鏡と同様の効果を
得ることができる。
【0058】以上の説明においては、本発明の走査型プ
ローブ顕微鏡の各実施例について行ったが、試料1の代
わりに記録媒体を用いるとともに、画像形成装置21,
41の代わりに記録回路,再生回路または記録再生回路
を用いることにより、走査型トンネル顕微鏡の原理を応
用した記録装置,再生装置または記録再生装置を構成す
ることができる。このような記録装置,再生装置または
記録再生装置では、起伏の大きい凹形状の部分およびき
わめて電流の流れにくい部分が記録媒体の表面にあって
も、記録時および再生時に記録媒体の表面の状態を検出
するために記録媒体の表面に沿ってプローブを走査する
際に、プローブが記録媒体の表面にもぐり込んだりある
いは衝突したりすることによるプローブまたは記録媒体
の損傷を防止することができる。その結果、安定な記録
および再生を行うことができる。
【0059】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次の効果を奏する。
【0060】請求項1乃至請求項6記載の発明(本発明
の走査型プローブ顕微鏡)は、プローブと試料の表面と
の間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さい場合
には、プローブと試料の表面との間の距離は変化されな
いため、起伏の大きい凹形状の部分やきわめて電流の流
れにくい部分が試料の表面にあっても、プローブの試料
へのもぐり込みや衝突によるプローブや試料の損傷を防
止することができるため、試料の表面を正確に観察する
ことができる。
【0061】特に、請求項2および請求項5記載の発明
は、試料の表面の起伏の大きい凹形状の部分やきわめて
電流の流れにくい部分で、プローブと試料の表面との間
の電流が所定の電流値よりも小さくなってプローブと試
料の表面との間の距離の帰還制御が制限されているとき
には、プローブと試料の表面との間を流れる電流の値に
応じて試料の表面形状の画像を形成することができるた
め、試料の表面形状をより正確に観察することができ
る。
【0062】請求項7乃至請求項10記載の発明(本発
明の記録装置)は、プローブと記録媒体の表面との間を
流れる電流の値が所定の電流値よりも小さい場合には、
プローブと記録媒体の表面との間の距離は変化されない
ため、起伏の大きい凹形状の部分やきわめて電流の流れ
にくい部分が記録媒体の表面にあっても、プローブの記
録媒体へのもぐり込みや衝突によるプローブや記録媒体
の損傷を防止することができるため、安定な記録を行う
ことができる。
【0063】請求項11乃至請求項14記載の発明(本
発明の再生装置)は、プローブと記録媒体の表面との間
を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さい場合に
は、プローブと記録媒体の表面との間の距離は変化され
ないため、起伏の大きい凹形状の部分やきわめて電流の
流れにくい部分が記録媒体の表面にあっても、プローブ
の記録媒体へのもぐり込みや衝突によるプローブや記録
媒体の損傷を防止することができるため、安定な再生を
行うことができる。
【0064】請求項15乃至請求項18記載の発明(本
発明の記録再生装置)は、プローブと記録媒体の表面と
の間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さい場合
には、プローブと記録媒体の表面との間の距離は変化さ
れないため、起伏の大きい凹形状の部分やきわめて電流
の流れにくい部分が記録媒体の表面にあっても、プロー
ブの記録媒体へのもぐり込みや衝突によるプローブや記
録媒体の損傷を防止することができるため、安定な記録
および再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第1の実施例
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した演算回路の入出力特性を示すグラ
フである。
【図3】図1に示した走査型プローブ顕微鏡におけるプ
ローブの動きを説明するための図である。
【図4】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第2の実施例
における演算回路の入出力特性を示すグラフである。
【図5】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第2の実施例
におけるプローブの動きを説明するための図である。
【図6】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第3の実施例
の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の走査型プローブ顕微鏡の第4の実施例
の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の走査型プローブ顕微鏡におけるプローブ
の動きを説明するための図である。
【符号の説明】
1 試料 10,30,50 走査型プローブ顕微鏡 11,31,51 プローブ 12,32,52 xy方向微動装置 13,33,53 z方向微動装置 14,34,54 xy方向駆動回路 15,35,55 xy方向制御回路 16,36,56 z方向駆動回路 17,37,57 電流検出回路 18,38 対数変換回路 19,39 比較器 20,40 演算回路 21,41,61 画像形成装置 22,42,62 電圧印加回路 71 A/D変換回路 72 信号処理部 73 D/A変換回路 I1 第1の電流信号 I2 第2の電流信号 D 差信号 O 出力信号 x,y,z 軸 S1 表面 VT しきい値 vD 所定の負の値 P1 起伏の大きい凹形状の部分 P2 きわめて電流の流れにくい部分 P3 起伏の小さい凹形状の部分 P4 わずかに電流の流れにくい部分

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブと、該プローブを試料の表面に
    沿って移動させる移動手段と、前記プローブと前記試料
    の表面との間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記プ
    ローブと前記試料の表面との間を流れる電流を検出する
    電流検出手段と、該電流検出手段で検出された電流を一
    定に保持するよう前記プローブと前記試料の表面との間
    の距離を制御する制御手段とを具備する走査型プローブ
    顕微鏡において、 前記制御手段が、前記プローブと前記試料の表面との間
    を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さいときに
    は、前記プローブと前記試料の表面との間の距離を変化
    させないよう制御することを特徴とする走査型プローブ
    顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記プローブと前記試料の表面との間を
    流れる電流の値が前記所定の電流値よりも大きいときに
    は、該電流の値と該所定の電流値との差に比例した値、
    一方、前記電流の値が前記所定の電流値よりも小さいと
    きには”0”の値を用いて前記試料の表面形状の画像を
    形成するとともに、前記プローブと前記試料の表面との
    間を流れる電流の値に応じて前記試料の表面形状の画像
    を形成する画像形成手段をさらに具備することを特徴と
    する請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記プローブと前記試料の表面との間を
    流れる電流がトンネル電流であることを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の走査型プローブ顕微鏡。
  4. 【請求項4】 プローブと、該プローブを試料の表面に
    沿って移動させる移動手段と、前記プローブと前記試料
    の表面との間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記プ
    ローブと前記試料の表面との間を流れる電流を検出する
    電流検出手段と、該電流検出手段で検出され電流を一定
    に保持するよう前記プローブと前記試料の表面との間の
    距離を制御する制御手段とを有する走査型プローブ顕微
    鏡において、 前記制御手段が、前記プローブと前記試料の表面との間
    を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さく、かつ、
    前記プローブと前記試料の表面との間を流れる電流の値
    と前記所定の電流値との差が所定のしきい値を越えたと
    きには、前記プローブと前記試料の表面との間の距離を
    変化させないよう制御することを特徴とする走査型プロ
    ーブ顕微鏡。
  5. 【請求項5】 前記プローブと前記試料の表面との間を
    流れる電流の値が前記所定の電流値よりも大きいときに
    は該電流の値と該所定の電流値との差に比例した値、一
    方、前記プローブと前記試料の表面との間を流れる電流
    の値が所定の電流値よりも小さく、かつ、前記プローブ
    と前記試料の表面との間を流れる電流の値と前記所定の
    電流値との差が所定のしきい値を越えたときには”0”
    の値を用いて前記試料の表面形状の画像を形成するとと
    もに、前記プローブと前記試料の表面との間を流れる電
    流の値に応じて前記試料の表面形状の画像を形成する画
    像形成手段をさらに具備することを特徴とする請求項4
    記載の走査型プローブ顕微鏡。
  6. 【請求項6】 前記プローブと前記試料の表面との間を
    流れる電流がトンネル電流であることを特徴とする請求
    項4または請求項5記載の走査型プローブ顕微鏡。
  7. 【請求項7】 プローブと、該プローブを記録媒体の表
    面に沿って移動させる移動手段と、前記プローブと前記
    記録媒体の表面との間に電圧を印加する電圧印加手段
    と、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる
    電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段で検出
    された電流を一定に保持するよう前記プローブと前記記
    録媒体の表面との間の距離を制御する制御手段とを具備
    し、前記プローブを用いて該記録媒体に情報の記録を行
    う記録装置において、 前記制御手段が、前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さいとき
    には、前記プローブと前記記録媒体の表面との間の距離
    を変化させないよう制御することを特徴とする記録装
    置。
  8. 【請求項8】 前記プローブと前記記録媒体の表面との
    間を流れる電流がトンネル電流であることを特徴とする
    請求項7記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 プローブと、該プローブを記録媒体の表
    面に沿って移動させる移動手段と、前記プローブと前記
    記録媒体の表面との間に電圧を印加する電圧印加手段
    と、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる
    電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段で検出
    された電流を一定に保持するよう前記プローブと前記記
    録媒体の表面との間の距離を制御する制御手段とを具備
    し、前記プローブを用いて該記録媒体に情報の記録を行
    う記録装置において、 前記制御手段が、前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さく、か
    つ、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる
    電流の値と前記所定の電流値との差が所定のしきい値を
    越えたときには、前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間の距離を変化させないよう制御することを特徴とす
    る記録装置。
  10. 【請求項10】 前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流がトンネル電流であることを特徴とす
    る請求項9記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 プローブと、該プローブを記録媒体の
    表面に沿って移動させる移動手段と、前記プローブと前
    記記録媒体の表面との間に電圧を印加する電圧印加手段
    と、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる
    電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段で検出
    された電流を一定に保持するよう前記プローブと前記記
    録媒体の表面との間の距離を制御する制御手段とを具備
    し、前記記録媒体に記録された情報の再生を前記プロー
    ブと前記記録媒体との間に流れる電流を用いて行う再生
    装置において、 前記制御手段が、前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さいとき
    には、前記プローブと前記記録媒体の表面との間の距離
    を変化させないよう制御することを特徴とする再生装
    置。
  12. 【請求項12】 前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流がトンネル電流であることを特徴とす
    る請求項11記載の再生装置。
  13. 【請求項13】 プローブと、該プローブを記録媒体の
    表面に沿って移動させる移動手段と、前記プローブと前
    記記録媒体の表面との間に電圧を印加する電圧印加手段
    と、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる
    電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段で検出
    された電流を一定に保持するよう前記プローブと前記記
    録媒体の表面との間の距離を制御する制御手段とを具備
    し、前記記録媒体に記録された情報の再生を前記プロー
    ブと前記記録媒体との間に流れる電流を用いて行う再生
    装置において、 前記制御手段が、前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さく、か
    つ、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる
    電流の値と前記所定の電流値との差が所定のしきい値を
    越えたときには、前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間の距離を変化させないよう制御することを特徴とす
    る再生装置。
  14. 【請求項14】 前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流がトンネル電流であることを特徴とす
    る請求項13記載の再生装置。
  15. 【請求項15】 プローブと、該プローブを記録媒体の
    表面に沿って移動させる移動手段と、前記プローブと前
    記記録媒体の表面との間に電圧を印加する電圧印加手段
    と、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる
    電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段で検出
    された電流を一定に保持するよう前記プローブと前記記
    録媒体の表面との間の距離を制御する制御手段とを具備
    し、前記プローブを用いて該記録媒体に情報の記録を行
    うとともに、該記録媒体に記録された情報の再生を前記
    プローブと前記記録媒体との間に流れる電流を用いて行
    う記録再生装置において、 前記制御手段が、前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さいとき
    には、前記プローブと前記記録媒体の表面との間の距離
    を変化させないよう制御することを特徴とする記録再生
    装置。
  16. 【請求項16】 前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流がトンネル電流であることを特徴とす
    る請求項15記載の記録再生装置。
  17. 【請求項17】 プローブと、該プローブを記録媒体の
    表面に沿って移動させる移動手段と、前記プローブと前
    記記録媒体の表面との間に電圧を印加する電圧印加手段
    と、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる
    電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段で検出
    された電流を一定に保持するよう前記プローブと前記記
    録媒体の表面との間の距離を制御する制御手段とを具備
    し、前記プローブを用いて該記録媒体に情報の記録を行
    うとともに、該記録媒体に記録された情報の再生を前記
    プローブと前記記録媒体との間に流れる電流を用いて行
    う記録再生装置において、 前記制御手段が、前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流の値が所定の電流値よりも小さく、か
    つ、前記プローブと前記記録媒体の表面との間を流れる
    電流の値と前記所定の電流値との差が所定のしきい値を
    越えたときには、前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間の距離を変化させないよう制御することを特徴とす
    る記録再生装置。
  18. 【請求項18】 前記プローブと前記記録媒体の表面と
    の間を流れる電流がトンネル電流であることを特徴とす
    る請求項17記載の記録再生装置。
JP15077193A 1993-06-22 1993-06-22 走査型プローブ顕微鏡,記録装置,再生装置および記録再生装置 Pending JPH0712508A (ja)

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