JPH0562913A - 堆積膜の成膜方法 - Google Patents

堆積膜の成膜方法

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JPH0562913A
JPH0562913A JP3224315A JP22431591A JPH0562913A JP H0562913 A JPH0562913 A JP H0562913A JP 3224315 A JP3224315 A JP 3224315A JP 22431591 A JP22431591 A JP 22431591A JP H0562913 A JPH0562913 A JP H0562913A
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JP
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substrate
film
layer
amorphous silicon
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JP3224315A
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Kazuaki Omi
和明 近江
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低い基体温度で成膜する。 【構成】 150℃以下の基体温度で、CVD法により
アモルファスシリコンを基体上に堆積する工程と、堆積
したシリコン膜に水素プラズマを照射する工程とを交互
に繰返して成膜する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水素化アモルファスシリ
コン、又はその合金を用いたデバイス等の製造に有用な
堆積膜の成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来アモルファスシリコン(以下a−S
iと略記)デバイスを構成するa−Si層の製造方法と
しては、SiH4 又はSi26 を成膜ガスとするRF
プラズマCVD法(いわゆるGD法)や、マイクロ波プ
ラズマCVD法、あるいは水素ガス存在下でArプラズ
マ中でターゲットにSiを用いる反応性スパッタリング
法などが用いられて来た。この他にも、光CVD法、E
CRCVD法、水素原子存在下でのSiの真空蒸着法、
などが提案されており、Si26 などによる熱CVD
法での成膜例もある。これらの方法により得られるa−
Si膜は、ほとんどの場合水素を10%、又はそれ以上
含む、いわゆる水素化a−Siであり、一般にa−Si
デバイスに利用出来る電子材料としての特性を示すもの
はすべて10%、又はそれ以上の水素を含む。この様な
a−Siの製造方法として最も普及しているのはプラズ
マCVD法で、多くの場合SiH4 又はSi26 ガス
を用い、必要に応じて水素ガスで希釈して13.56M
Hz、又は2.54GHzの高周波でプラズマを発生さ
せ、このプラズマにより成膜ガスを分解させて反応性の
ある活性種をつくり、これにより基板上にa−Si膜を
堆積させている。この場合成膜ガス中にPH3 ,B2
6 ,BF3 などのドーピングガスを混ぜれば、n型又は
p型のa−Si膜が形成されるので、これを利用して様
々なa−Siデバイスがつくられて来た。a−Siの場
合には単結晶Siと違って、200℃程度の低温基板や
ガラス基板の上にも成膜出来、大面積化も容易なだけで
なく、光吸収が結晶Siよりも強い事、特性が等方的で
方向性を持たない事、多結晶Siの様な結晶粒界がない
事などのため、結晶Siとは異なる利用分野が開けた。
さらにアモルファス相の中に微結晶相を含むものも含め
てプラズマCVD法でつくる事が出来るため、必要に応
じて微結晶相の割合を選択して様々に利用されて来た。
主なa−Siデバイスとしては、太陽電池、ラインセン
サーやエリアセンサーなどのイメージセンサー、液晶デ
ィスプレー駆動や光センサーのスイッチングに使われる
TFT又はTFTアレイ、あるいはマトリックス、電子
写真感光体などが上げられる。これらの実用的なa−S
iデバイスは、結晶Siに較べて低温で作成出来る長所
がある。通常a−Si成膜を行なう際は基体の温度を2
00〜350℃程度に保つことが必要であり、より好ま
しくは250〜300℃前後であった。
【0003】そして、上記のa−Siの製造において
は、常に成膜プロセスの条件、特に基体の温度が膜質に
重大な影響を与える事が良く知られている。
【0004】例えば、RFプラズマCVDではSiH
4 ,Si26 などのシラン誘導体ガスを原料とし、
0.01〜1Torrのオーダーの圧力下で、13.5
6MHz程度の高周波を用いてグロー放電を起こし、前
記ガスを分解して堆積させる方法が良く知られている。
原料ガスはH2 やArその他のガスで希釈して供給して
も良い。基体としてはガラスや金属、Siなどの半導体
などが一般的に使われる。基体温度を変化させると堆積
したa−Si膜の特性は大きく変化する。一例として図
3に基体温度を変化させて堆積したa−Siの光電流値
の変化を示した。200℃以下の基体温度領域におい
て、光電流値が低下し、特性が悪くなっている事がわか
る。この様な傾向は反応性スパッターにより堆積した膜
でも見られ、基体温度を下げて良質のa−Siデバイス
を作成する上で大きな障害になっている。良好なデバイ
ス特性のa−Siを得るためには、結晶Siのエピタキ
シャル成長やポリクリスタルSiの成膜を行なう温度よ
りも低温であるものの通常a−Siの成膜に際しては2
00℃程度以上に基体温度を保つことが必要である。
【0005】従来は(1)基体の加熱に時間を要する、
(2)高温に加熱出来ない基体材料は使用出来ない、
(3)大面積基体の場合、温度の均一性を得るために様
々な工夫を要するなどの問題があった。
【0006】このため化学的には安定で、機械的にも強
じんで、また透明性も良く、更にガラス等のように落し
ても割れないポリカーボネート樹脂やポリエステル樹
脂、その他の有機高分子を基体材料に用いるのは困難で
あった。例えばポリカーボネート樹脂の場合は、そのガ
ラス転移温度は分子量に依存するものの、入手容易な分
子量においては通常100〜150℃以上の温度でその
表面にa−Siを成膜する事は困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決するためになされたもので、その目的とするところは
有機高分子基体上に成膜可能な、低基体温度でも従来よ
り格段に良好な特性を示すa−Si又はa−Si合金堆
積膜を形成することのできる成膜方法を提供する事にあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、基体上に水素化アモルファスシリコン又は
水素化アモルファスシリコン合金堆積膜を形成する堆積
膜の成膜方法において、基体温度を150℃以下に保ち
ながら、基体上に水素化アモルファスシリコン層又は水
素化アモルファスシリコン合金層を堆積する工程と、堆
積した水素化アモルファスシリコン層又は水素化アモル
ファスシリコン合金層に水素原子又は水素イオン照射を
する工程とを交互に繰り返しながら堆積を行うもので、
また基体上に水素化アモルファスシリコン又は水素化ア
モルファスシリコン合金堆積膜を形成する堆積膜の成膜
方法において、基体温度を150℃以下に保つと共に水
素原子又は水素イオンで連続的に照射しながら、基体上
に断続的に水素化アモルファスシリコン層又は水素化ア
モルファスシリコン合金層を堆積するものである。
【0009】更に本発明は水素化アモルファスシリコン
層又は水素化アモルファスシリコン合金層を堆積する各
工程での堆積層厚が10オングストローム以上であるこ
と、水素原子又は水素イオン照射をする工程に水素プラ
ズマ照射を用いること、少なくとも水素イオン照射をす
る工程において基体側にバイアスを印加することを含
む。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明においては基体上に水素化アモルフ
ァスシリコン又は水素化アモルファスシリコン合金堆積
膜を形成するものである。
【0012】基体としては通常用いられる無機材料や有
機材料が利用できる。
【0013】本発明においてはこれらの基体を用いて、
基体温度を150℃以下に保った状態でa−Si又はa
−Si合金の堆積膜を形成するものである。
【0014】本発明でa−Si膜を堆積する手順は、そ
の一例を図1に示す様に、一定時間tD の間a−Si層
の堆積を行なった後この堆積したa−Si層に対して別
の一定時間tA だけ水素プラズマ照射などにより水素原
子または水素イオンを照射するという一組のステップを
繰返す事である。
【0015】また、他の例としては水素原子又は水素イ
オン照射をしながら一定時間tD の間にa−Si層の堆
積を行なった後、この堆積したa−Si層に対して更に
連続して別の一定時間tA だけ水素原子又は水素イオン
照射をするという一組のステップを繰返す事である。
【0016】この場合、例えばtD の間の堆積速度をv
D とすると各ステップをn回繰り返した後の堆積膜厚L
とこれに要する堆積時間tT は理論的には次の様にな
る。
【0017】 [式1] L=vDD n (1) [式2] tT=(tD +tA )n (2) 従って平均的な堆積速度VD は、 [式3] VD =L/tT =vD ・tD /(tD +tA ) (3) となる。実際に成膜すると、LとVD は上式の値に一致
するか、又は若干小さい値になる。
【0018】各ステップのtD ,vD ,tA は、上記の
最も単純な例に限定されない。各ステップごとにtD
D ,tA を変化させてtD ',vD ',tA 'としてもさし
つかえない。
【0019】さらにvD は一定値でなく、時間の関数で
あっても良い。
【0020】少なくともtA の期間は、堆積膜表面は水
素プラズマ照射を受ける。この間に何が起きているかは
必ずしも明らかではないが、水素プラズマ中のH原子が
堆積層の中へある程度拡散し、過剰のH原子の引き抜き
やSiネットワークの組換え(構造緩和)が起きている
と考えられる。tD の期間に堆積するa−Siの層厚l
(=vDD )は2原子層程度以上必要で、実際上10
Å以上必要である。
【0021】もし、新しく堆積した層が1原子層程度し
かないと、アモルファス構造を安定に保つ事が出来ず、
水素プラズマ照射により限りなく結晶化して行き、その
程度を制御する事が極めて困難になる。この原因として
は1ステップ前の水素プラズマ照射により出来たa−S
i表面のH原子の層が、次のステップで表面に堆積する
Si原子の表面拡散を促進し、さらにこのステップでの
Si層の層厚が薄すぎて3次元的なネットワークをほと
んど組めないために次の水素プラズマ照射の時にアモル
ファスのSiネットワーク(2次元的)を保てず、結晶
化してしまうというプロセスが考えられる。水素プラズ
マ照射による過度のSiネットワークの組換えを防ぎ、
制御性良く構造緩和させるためには10Å以上のa−S
i層の堆積が必要である。tD の期間に堆積するa−S
i層は部分的に微結晶シリコン(μc−Si)を含んで
いても良いが、tD の期間の堆積層厚が10Å以上あれ
ばμc−Siを含む構造を保存したまま構造緩和してい
くと考えられ、実際上、制御不能な過度の結晶化を防ぐ
事が出来る。10Å以上の層厚があって初めて、水素プ
ラズマ照射を充分に行なっても制御不能な結晶化が起ら
ず、望みの程度に微結晶を含んだアモルファス構造のま
ま構造緩和する。
【0022】各ステップでのa−Si層の層厚が100
Åを越えると水素プラズマ照射をいくら行なっても構造
緩和が進まなくなる。この様な構造緩和の程度は膜中の
水素濃度の減少及びラマンスペクトルの480cm-1
ピーク半値幅の減少により確かめる事が出来る。従って
D の期間に堆積する層厚は100Å以下、望ましくは
50Å以下である。水素プラズマ照射中に基体に負バイ
アスを印加するとこの層厚を1.5〜2倍増加させる事
が出来る。バイアス印加は外部からの電圧印加でも、基
体をアースから浮かせる事によりプラズマによる自己バ
イアスを利用しても良い。
【0023】平均の成膜速度VD は第(3)式からわか
る様にtDD すなわち各ステップでの堆積層厚に依存
する。tDD が10〜50Åのときに特に良質の膜質
が得られ、膜質の温度依存性が小さいとすると膜特性を
劣化させずにVD を大きくするには困難がある。tD
期間の堆積層厚を、膜質を低下させずに大きくする事
は、少なくとも水素プラズマ照射時に基板側に負バイア
スを印加する事により達成される。負バイアスは、基体
をアースから浮かせてプラズマの自己バイアスにより印
加しても良い。
【0024】図5は、基板に−75Vを印加した場合の
l(=vDD )と膜中水素濃度との関係を示すもので
あるが、バイアスを印加する事によりlが大きい領域ま
で水素プラズマ照射の効果が現われている。デバイスの
生産性を向上させるためにはバイアス印加は極めて有効
である。
【0025】水素原子、又は水素イオン照射の方法とし
ては種々のものがあるが、一般的には水素プラズマ照射
が容易な方法である。水素プラズマ照射で重要な事は原
子状水素又は水素イオンをa−Siの堆積表面へ送る事
であり、必ずしもプラズマ発光部がa−Si表面に触れ
る必要はない。水素プラズマ照射の最も単純な方法は、
容量結合又は誘導結合方式により100mTorr付近
の水素ガス圧力下で高周波グロー放電を行なう方法であ
る。13.56MHzでのRFグロー放電はa−Siの
成膜そのものにも良く使われる方法である。基体上に堆
積したa−Si膜を、基体ごと水素ガスのグロー放電プ
ラズマ中に置くか、プラズマの近傍に置く事により水素
原子をa−Si膜に供給する事が可能となる。この他、
マイクロ波プラズマにより水素プラズマを発生させてa
−Siの表面へ拡散させる方法や、ECRプラズマによ
り磁場を利用してa−Si表面へ水素プラズマ照射する
方法も使用可能である。また加熱したWやPdのノズル
からH2ガスを吹き出す方法も採用できる。a−Si層
を堆積する方法として、プラズマCVD法を用いる場合
には、水素プラズマも同一の方法で発生させる事によ
り、極めて容易にa−Si層の堆積と水素プラズマ照射
を行なう事が可能となる。すなわち、水素プラズマ照射
の工程だけでなくa−Si層を堆積する工程においても
水素ガスを流し、a−Si堆積の際の成膜ガスであるS
iH4 やSi26 のみの流れをON/OFF制御する
だけでa−Si堆積と水素プラズマ照射の両方を容易に
切り換える事が可能となる。SiH4 等の成膜ガスの水
素ガスに対する割合を下げ過ぎると水素プラズマ照射時
に結晶化が起き易い。成膜ガス濃度は10%以上、出来
れば20%以上が望ましい。この場合a−Si層を堆積
する工程と水素プラズマ照射をする工程の両方で切れ目
なくプラズマを発生させておく事も可能であり、この様
にすればプラズマ発生初期の悪い堆積膜の形成を防止す
る効果がある。成膜ガスの流れのON/OFFによるグ
ロー放電プラズマの不安定性を改善するためにプラズマ
中にArガスを混ぜる事は効果的である。
【0026】tD の期間にa−Si層を堆積する方法と
してはRFグロー放電プラズマによる方法が挙げられて
いる。a−Siの堆積中にSiH4 などの反応ガスとと
もにArガスやH2 ガスを同時に流す事はa−Siの堆
積方法として良く行なわれる方法である。この他にも種
々の方法が可能である。a−Si成膜の方法として知ら
れている光CVD法やECRプラズマCVD法、あるい
はH2 ガスを含むガスによる反応性スパッター法やAr
のみを用いる通常のスパッター法も適用可能である。高
周波スパッターを用いた場合にはArガスの流量をON
/OFF制御する事によりプラズマを継続的に保持した
ままでa−Siの堆積と水素プラズマ照射を行なう事が
出来る。水素プラズマ照射の際若干のArガスが残留す
る事は放電の安定化のために好都合である。真空蒸着法
によってa−Si層の堆積を行なう場合も本発明の方法
に従って水素プラズマ照射をする事により良質のa−S
i膜が得られる。LP−CVDその他の熱CVDではガ
スの分解にかなりの高温を要するためa−Si膜の堆積
は必ずしも容易ではないが、不可能ではない。
【0027】水素プラズマ照射の際の放電条件は特に限
定されないが、放電のための投入パワーが低すぎると充
分な水素原子が発生せず、tA をかなり永くしないと水
素プラズマ照射の効果が現われない。この情況は図2の
データを取る事により確かめる事が出来る。重要な事は
水素原子が充分にa−Siの堆積表面に供給される事で
ある。
【0028】本発明の製造方法によって得られたa−S
iデバイスのa−Si膜はa−Si層の堆積の各ステッ
プにおいて、通常若干の不純物の混入が避けられない。
特に、各ステップで堆積するa−Siの各層の界面は理
想的には全く識別不可能であるべきであるが、実際には
各層間の界面には薄い酸化層その他が存在する。この層
は、TEMその他でかろうじて分析可能なものから、S
IMSで膜全体としての不純物濃度が高い事が確認出来
るレベルのものまで種々のものがある。またt D の期間
での1ステップのa−Si層が厚いと水素濃度も多層状
に変化する。しかしその分析は困難で、一般的に容易に
分析可能とは言えないため、その効果は現時点では確認
していない。
【0029】本発明に使用可能な装置としては特に特別
なものは必要でなく、通常用いられるプラズマCVD装
置などが使用可能である事が、本発明の利点の一つであ
る。図4には、このようなCVD装置の一例を示してあ
る。図中1は基板で、ヒータープレートをかねた電極3
に取付けてある。電極3はアース線5により接地してあ
ると共に電線4を通して送られる電力により加熱され
る。2は電極である。6はコントローラ、7は高周波電
源である。成膜室17は排気管8を介してポンプ9で排
気される。導波管19を通してマイクロ波を送り、石英
管18内でマイクロ波プラズマを発生させる。14,1
5は排気ラインである。20,21,22,30,3
1,32,40,41,42,50,51,52,はそ
れぞれガスラインで、また60,61,62,70,7
1,72,80,81,82,90,91,92はそれ
ぞれ原料ガスラインを示している。反応ガスはライン1
2、バルブ13、ライン13を通り成膜室17に入るも
のである。
【0030】a−Si堆積にプラズマCVDやスパッタ
ー法などの様にガスによる放電プラズマを用いる場合に
はガスの精密な制御が必要である。このため、例えば成
膜室へのガス供給ラインの他に、ガス供給バルブを閉じ
た時に供給元でのガスの流れを乱さないために、供給ラ
インから分れてガス流の不要部分をすてるためのガスラ
インを持つ事はtD 及びtA におけるガスの安定供給の
ために効果がある。図4中のライン14はその一例であ
る。この様な方法はMOCVDその他の関連分野で良く
知られている。
【0031】本発明の方法はa−Siデバイスのi層部
分だけでなく、p層やn層に適用しても効果がある。
【0032】本発明により、a−Siを堆積する各工程
での堆積層厚を10Å以上とする堆積工程と、プラズマ
照射をする工程とを交互に繰返しながら製造する堆積膜
における光電流の基体温度依存性は図2に示す様にな
る。図2から明らかなように200℃以下の温度領域で
の特性の低下は本発明により大幅に改善される。低温領
域でのこの様な顕著な効果は本発明により初めて達成出
来る。
【0033】
【実施例】実施例1 厚さ1mmの透明なポリカーボネート樹脂基板上に、基
板表面温度100℃にてa−Siの成膜を行なった。最
終膜厚は約5000Åであった。用いる装置は図4と基
本的に同一の装置である。基板1をヒータープレート3
に取りつけ、成膜室17を10-7Torr台まで減圧に
し、基板をアノードをかねたヒータープレート3のヒー
ターで加熱した。次に、H2 ガスライン20,21,2
2よりH 2 を、Arガスライン30,31,32よりA
rを成膜室17に流し、導波管19よりマイクロ波を送
り、石英管18内でマイクロ波プラズマを発生させ、圧
力を50mTorrに合わせて電極3と2の間で13.
56MHzの高周波でグロー放電をさせた。そして、S
iH4 ガスライン60,61,62よりSiH4 ガスを
流し始め、SiH4 廃棄ライン14,15へ流した。ガ
スの流れが安定しているのを確認した上でa−Siの成
膜に移った。
【0034】バルブ16を切りかえてガスライン13を
通じてSiH4 を成膜室内に流し込み、成膜を行なっ
た。この際、図1の方式に従ってバルブ16を定期的に
切りかえ、SiH4 を断続的に成膜室17内へ送り込ん
だ。これにより、a−Siの堆積工程とSiH4 なしの
状態で放電により水素プラズマ照射をする工程とをくり
返す事が出来た。a−Siの一工程の堆積により、30
Åのa−Siを堆積した。水素プラズマ照射の一工程は
60secであった。SiH4 を流した状態での成膜室
内圧力は約0.1Torrであった。
【0035】こうして堆積した厚さ約5000Åのa−
Si膜の光電流を測定した。一方、通常のRFグロー放
電により基板温度200℃でガラス基板上に連続して堆
積したa−Si膜の光電流を測定し、前記光電流と比較
したところ、200℃で連続成膜した膜とほぼ同等の光
電流が得られた。
【0036】また比較のため、ポリカーボネート基板に
基板温度200℃でa−Siの堆積を行なったところ、
基板が変形し、評価不能であった。
【0037】さらにポリカーボネート基板上に100℃
で連続成膜したa−Si膜の光電流とも比較したとこ
ろ、100℃で連続成膜した膜と較べて、本発明の膜は
約2桁大きな光電流が得られた。 実施例2 実施例1と同様の方法によりn型a−Siを成膜した。
SiH4 を流す時、同時にガスライン70,71,72
を通じてPH3 を流す事により成膜を行なった。基板温
度は100℃、膜厚は5000Åであった。基板をヒー
タープレート3に取り付け、成膜室17を10-7Tor
r台まで減圧にし、基板を100℃に加熱した。次にH
2 ガスライン20,21,22よりH2 を、Arガスラ
イン30,31,32よりArを成膜室17に流し、圧
力を50mTorrに合わせた。そして導波管19より
マイクロ波を送り、石英管18内でマイクロ波プラズマ
を起こした。そしてSiH4 ガスライン60,61,6
2よりSiH4 ガスを、PH3 ガスライン70,71,
72よりH2 で希釈済のPH3 ガスを流し始め、SiH
4 廃棄ライン14,15へ流した。ガスの流れが安定し
ているのを確認した上でa−Siの成膜に移った。H2
ガスライン20,21,22よりH2 を、Arガスライ
ン30,31,32よりArを定常的に成膜室に流しつ
づけ石英管18内でマイクロ波プラズマを維持しながら
電極2に13.56MHzの高周波を印加し、グロー放
電を起こした。次にプラズマが発生している状態でバル
ブ16を切り換え、ガスライン13を通じてSiH4
PH3 の混合ガスを成膜室内に流し込み、既に発生して
いるプラズマでSiH4 とPH3 及びH2 を分解し成膜
を行なった。この時図1の方式に従ってバルブ16を定
期的に切り換え、上記混合ガスを断続的に成膜室へ送る
様にした。これによりa−Siの堆積工程とSiH4
PH3 なしの状態での水素プラズマ照射をする工程と
を、プラズマを断続させる事なくくり返す事が出来た。
実施例1と同様にa−Siの一工程の堆積により30Å
のa−Siを堆積した。水素プラズマ照射の一工程は6
0secとした。SiH4 を流した状態での成膜室内圧
力は約0.1Torrであった。
【0038】こうして堆積した約5000Åのa−Si
の電気伝導度は10-4s・cm程度であり、この値は通
常のRFグロー放電により200℃のガラス基板上に連
続して堆積したn型a−Si膜と同等であった。 実施例3 実施例1とほぼ同様の方法により、厚さ1mmの透明な
ポリカーボネート樹脂基板上に、基板温度120℃にて
a−Siの成膜を行なった。この際ガスの流し方を変
え、ガスライン60,61,62よりSiH4 を流すと
同時にガスライン90,91,92よりArガスを流
し、ArがSiH4 とともに成膜室17へ流れる様にし
た。H2 はSiH4 が成膜室へ流れていない時だけガス
ライン20,21,22より成膜室へ流入させた。この
様にして電極3と2の間で13.56MHzの高周波に
よりグロー放電を起こし、図1の様にa−Siの成膜を
行なったところ、充分大きな光電流が得られる良質のa
−Si膜が得られた。
【0039】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明により150
℃以下の低温において通常のa−Siの成膜法では達成
出来ない良好な特性のa−Siを得る事が可能となり、
これにより高温では使用不可能な様々な基体材料が使用
可能となる。このため従来の基体を用いたa−Siでは
不可能だった分野への応用が幅広く開ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成膜工程を示すタイムチャートで
ある。
【図2】本発明方法により製造した堆積膜の堆積時の基
体温度と光電流との関係を示すグラフである。
【図3】従来法により製造した堆積膜の堆積時の基体温
度と光電流との関係を示すグラフである。
【図4】本発明に使用するCVD装置の一例を示す説明
図である。
【図5】基板にバイアスを印加した場合の堆積膜厚lと
堆積膜中の水素濃度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板 2,3 電極 17 成膜室 19 導波管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 31/04 // H05H 1/46 9014−2G

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に水素化アモルファスシリコン又
    は水素化アモルファスシリコン合金堆積膜を形成する堆
    積膜の成膜方法において、基体温度を150℃以下に保
    ちながら、基体上に水素化アモルファスシリコン層又は
    水素化アモルファスシリコン合金層を堆積する工程と、
    堆積した水素化アモルファスシリコン層又は水素化アモ
    ルファスシリコン合金層に水素原子又は水素イオン照射
    をする工程とを交互に繰り返しながら堆積を行う事を特
    徴とする水素化アモルファスシリコン堆積膜又は水素化
    アモルファスシリコン合金堆積膜の成膜方法。
  2. 【請求項2】 基体上に水素化アモルファスシリコン又
    は水素化アモルファスシリコン合金堆積膜を形成する堆
    積膜の成膜方法において、基体温度を150℃以下に保
    つと共に水素原子又は水素イオンで連続的に照射しなが
    ら、基体上に断続的に水素化アモルファスシリコン層又
    は水素化アモルファスシリコン合金層を堆積する工程を
    有することを特徴とする水素化アモルファスシリコン堆
    積膜又は水素化アモルファスシリコン合金堆積膜の成膜
    方法。
  3. 【請求項3】 水素化アモルファスシリコン層又は水素
    化アモルファスシリコン合金層を堆積する各工程での堆
    積層厚が10オングストローム以上である請求項2又は
    3記載の成膜方法。
  4. 【請求項4】 水素原子又は水素イオン照射をする工程
    に水素プラズマ照射を用いる請求項1乃至3いずれか記
    載の成膜方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも水素イオン照射をする工程に
    おいて基体側にバイアスを印加する請求項1乃至4いず
    れか記載の成膜方法。
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