JPH0562589B2 - - Google Patents

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JPH0562589B2
JPH0562589B2 JP63015566A JP1556688A JPH0562589B2 JP H0562589 B2 JPH0562589 B2 JP H0562589B2 JP 63015566 A JP63015566 A JP 63015566A JP 1556688 A JP1556688 A JP 1556688A JP H0562589 B2 JPH0562589 B2 JP H0562589B2
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Japan
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polyphenylene oxide
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oxide resin
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Takaaki Sakamoto
Munehiko Ito
Shuji Maeda
Takahiro Horiuchi
Takayoshi Koseki
Koji Takagi
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
    • H05K1/036Multilayers with layers of different types

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  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は、熱硬化ポリフエニレンオキサイド
樹脂系多層板に関するものである。 さらに詳しくは、この発明は、電気機器・電子
機器等に用いられる多層配線板として有用な、耐
熱性、加工性、寸法安定性とともに、低誘電率特
性に優れたポリフエニレンオキサイド樹脂系の多
層板に関する。 (従来の技術) 精密機器、電子計算機、通信機等に用いられる
配線板については、演算処理速度の高速化、回路
の高密度化の要求が高まつており、これらの要請
に対応するために配線板の多層化が急速に進んで
いる。 従来、このような多層板には、それを構成する
樹脂として、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂や、
低誘電率樹脂としてフツ素樹脂あるいはポリブタ
ジエン樹脂等が用いられてきており、またその特
性の改善も精力的に進められてきている。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の多層板用の樹
脂は、多層配線板に要求されている種々の特性を
充分に満足させることはできていない。 たとえば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂を多
層板用樹脂として使用する場合には、加工性には
優れているものの誘電率および誘電損失がともに
大きいため、信号処理速度の高速化に対応するこ
とはできない。一方、フツ素樹脂、ポリブタジエ
ン樹脂は誘電率は低いものの、加工性に劣り、ス
ルーホールめつきが困難であつて、寸法安定性も
劣るという欠点があつた。さらにまた、これら樹
脂の場合には、コスト高にもなるという問題があ
つた。 このため、耐熱性、加工性、寸法安定性ととも
に多層化が容易で、低誘電率で高速信号処理を安
定して行うことのできる新しい多層板用樹脂とそ
れを用いた多層板の実現が強く望まれていた。 (課題を解決するための手段) この発明は、以上のような、従来の多層板の課
題を解決するためになされたものであり、耐熱
性、寸法安定性、加工性等が良好であつて、しか
も低誘電率の樹脂を用いた多層板を提供すること
を目的としている。 この目的を実現するために、この発明は、ポリ
フエニレンオキサイド10〜95重量部、スチレンブ
タジエン共重合体からなる架橋性ポリマーおよ
び/またはトリアリルイソシアヌレートもしくは
トリアリルシアヌレートからなる架橋性モノマー
1〜90重量部、および開始剤0.1〜5重量部を含
有するポリフエニレンオキサイド樹脂組成物から
シートを形成し、これを多層積層一体化してなる
ことを特徴とする熱硬化性ポリフエニレンオキサ
イド樹脂系多層板を提供する。 そしてまた、この発明は、上記樹脂組成物を基
材に含浸させて多層積層一体化してなることを特
徴とする熱硬化性ポリフエニレンオキサイド樹脂
系多層板をも提供する。 この発明の多層板に用いる基材含浸用のポリフ
エニレンオキサイドは、ガラス転移点が比較的高
く、低誘電率、低誘電損失の樹脂であり、近年注
目されているものである。ただ、これまでは、耐
熱性、耐薬品性、物理的強度(剛性、寸法安定
性)等に改善すべき余地が残されており、実用に
供するには至つていなかつた。しかし特定の組成
からなる、すなわち架橋性ポリマー、架橋性モノ
マー等の架橋剤の添加により耐熱性、耐薬品性、
加工性、寸法安定性が飛躍的に改善されることが
見出れ、この知見を踏まえて、この発明において
は耐熱性、耐薬品性、加工性、寸法安定性等の諸
特性を付与すべく、ポリフエニレンオキサイド
に、架橋性ポリマーおよび/または架橋性モノマ
ーと開始剤とを含有させてシート形成、基材含浸
用の樹脂組成物として使用する。 この発明で使用するポリフエニレンオキサイド
は、たとえば、つぎの一般式 (Rは、水素または炭素数1〜3の炭化) (水素基を表し、各Rは、同じであつてもよく、
異なつてもよい。) で表されるものであり、その一例としては、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フエニレンオキサ
イド)を挙げることができる。 その分子量は特に限定するものではないが、た
とえば、重量平均分子量(Mw)が50000、分子
量分布Mw/Mn=4.2(Mnは数平均分子量)であ
ることが好ましい。 このようなポリフエニレンオキサイドは、たと
えば上記ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フエ
ニレンオキサイド)については、2,6−キシレ
ノールを触媒の存在下で、酸素を含む気体および
メタノールと酸化カツプリング反応させることに
より得ることができる。ここで、触媒としては、
銅()化合物、N,N′−ジ−tert−ブチルエチ
レンジアミン、ブチルジメチルアミンおよび臭化
水素を含む。また、メタノールは、これを基準に
して2〜15重量%の水を反応混合系に加え、メタ
ノールと水の合計が5〜25重量%の重合溶媒とな
るようにして用いる。 そして、この発明においては、以上のポリフエ
ニレンオキサイドに、架橋性のポリマーおよび/
またはモノマーとしてのスチレンブタジエン共重
合体および/またはトリアリルイソシアヌレート
もしくはトリアリルシアヌレートの所要量、つま
り1〜90重量部を配合した樹脂組成物を使用す
る。 このトリアリルシアヌレートとトリアリルイソ
シアヌレートとは、化学構造的には異性体の関係
にあり、ほぼ同様の成膜性、相溶性、溶解性、反
応性などを有するので、いずれか一方ずつまたは
両方ともに同様に使用することができる。 以上のような架橋性ポリマーおよび架橋性モノ
マーは、いずれか一方のみを用いるようにしても
よいし、併用するようにしてもよいが、併用する
ほうがより特性改善に効果がある。 また、この発明では、本質的な要件ではない
が、必要に応じて、上記以外の架橋性ポリマーお
よび/またはモノマーをさらに部分的に配合して
もよい。すなわち、これらの架橋性ポリマーとし
ては、たとえば、1,2−ポリブタジエン、1,
4−ポリブタジエン、変性1,2−ポリブタジエ
ン(マレイン変性、アクリル変性、エポキシ変
性)、ゴム類などが挙げられ、それぞれ、単独で
または2つ以上併せて用いることができる。ポリ
マー状態は、エラストマーでもラバーでもよい。 また、架橋性モノマーとしては、たとえば、エ
ステルアクリレート類、エポキシアクリレート
類、ウレタンアクリレート類、エーテルアクリレ
ート類、メラミンアクリレート類、アルキドアク
リレート類、シリコンアクリレート類などのアク
リレート類、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートなど
の多官能ポリマー、ビニルトルエンエチルビニル
ベンゼン、スチレン、パラメチルスチレンなどの
単官能モノマー、多官能エポキシ類などが挙げら
れ、それぞれ、単独であるいは2つ以上併せて用
いることができる。 このほか、この発明に用いるポリフエニレンオ
キサイド樹脂組成物には、開始剤を用いる。開始
剤としては、ポリフエニレンオキサイド樹脂組成
物を紫外線硬化型かまたは熱硬化型にするかによ
り以下の2通りのものを選ぶことができるが、こ
れらに限定されることはない。 紫外線硬化型の光開始剤(すなわち、紫外線照
射によりラジカルを発生するもの)としては、ベ
ンゾイン、ベンジル、アリルジアゾニウムフロロ
ほう酸塩、ベンジルメチルケタール、2,2−ジ
エトキシアセトフエノン、ベンゾイルイソブチル
エーテル、p−tert−ブチルトリクロロアセトフ
エノン、ベンジル(o−エトキシカルボニル)−
α−モノオキシム、ビアセチル、アセトフエノ
ン、ベンゾフエノン、ミヒラーケトン、テトラメ
チルチウラムスルフイド、アゾビスイソブチロニ
トリルなどが使用できる。また、熱硬化型の開始
剤(すなわち、熱によりラジカルを発生するも
の)としては、ジクミルパーオキサイド、tert−
ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオ
キサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−
2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、α,α′−ビス(tert−ブチルパーオキシ−m
−イソプロピル)ベンゼン〔1,4(または1,
3)−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼンともいう〕などの過酸化物、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフエニルエドン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フエニルプロパン−
1−オン、1−(4−イソプロピルプエニル)−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、
2−クロロチオキサントン、メチルベンゾイルフ
オーメート、4,4−ビスジメチルアミノベンゾ
フエノン(ミヒラーケトン)、ベンゾインメチル
エーテル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエー
ト、α−アシロキシムエステル、日本油脂(株)のビ
スクミルなどを使用できる。これらの開始剤は、
それぞれ、単独でまたは2つ以上併せて用いても
よい。 また、紫外線による開始剤と熱による開始剤と
を併用してもかまわない。 以上の樹脂組成物成分は、前記の通り、 ●ポリフエニレンオキサイド 10〜95重量部 ●スチレンブタジエン共重合体および/またはト
リアリルイソシアヌレートもしくはトリアリルシ
アヌレート 1〜90重量部 ●開始剤 0.1〜5重量部 の割合で配合する。開始剤の割合が前記範囲を下
回ると、ポリフエニレンオキサイド樹脂組成物の
硬化が不充分となることがあり、前記範囲を上回
ると、硬化後の物性に悪影響を与えることがあ
る。 なお、この発明のシート形成用、または基材含
浸用に用いるポリフエニレンオキサイド樹脂は、
そのものが低誘電率、低誘電損失の特性を有する
ばかりでなく、種々の無機充填剤を添加すること
によつてその特性を容易に変化させることができ
る。このような無機充填剤としては、たとえば、
二酸化チタン系セラミツク、チタン酸バリウム系
セラミツク、チタン酸鉛系セラミツク、チタン酸
ストロンチウム系セラミツク、チタン酸カルシウ
ム系セラミツク、ジルコン酸鉛系セラミツクなど
を単独または複数併せて使用することができる。 以上のようなポリフエニレンオキサイド樹脂組
成物は、通常、溶剤に溶かして分散し、混合す
る。この場合、溶剤の使用量は、ポリフエニレン
オキサイド樹脂組成物の5〜50重量%溶液(また
は、溶剤に対し、樹脂固形分量が10〜30重量%の
範囲)となるようにするのが好ましい。溶剤とし
ては、トリクロロエチレン、トリクロロエタン、
クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼンな
どのハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素、アセトン、四塩
化炭素などを使用でき、特にトリクロロエチレン
が好ましい。これらはそれぞれ単独でまたは2つ
以上混合して用いることができる。 この発明の多層板は、このようなポリフエニレ
ンオキサイド樹脂組成物からシートを形成し、ま
たはこれを基材に含浸させてプリプレグ、コア材
等を製造し、次いで常法に従つて他の基材、フイ
ルム、プリプレグ、金属箔等とともに多層積層一
体化することにより製造することができる。 ポリフエニレンオキサイド樹脂組成物からシー
トを形成するに際しては、たとえば、キヤステイ
ング法を用いることができる。 キヤステイング法は、溶剤に混合している樹脂
を流延または塗布等により薄層にした後その溶剤
を除去することにより硬化物とする方法である。
このキヤステイング法をより具体的に説明する
と、溶剤に混合した状態のポリフエニレンオキサ
イド樹脂を鏡面処理した鉄板またはキヤステイン
グ用キヤリアーフイルムなどの上に、たとえば、
5〜700(好ましくは、5〜500)μmの厚みに流
延(または、塗布)し、充分に乾燥させて溶剤を
除去することによりシートを得るというものであ
る。 キヤステイング用キヤリアーフイルムとして
は、特に限定するわけではないが、ポリエチレン
テレフタレート(以下、「PET」と略す)フイル
ム、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイ
ルム、ポリエステルフイルム、ポリイミドフイル
ムなど上記溶剤に不溶のものが好ましく、かつ、
離型処理されているものが好ましい。 乾燥は、風乾または熱風乾燥等により行う。そ
の際の温度範囲は、上限を溶剤の沸点よりも低い
か、または、キヤステイング用キヤリアーフイル
ムの耐熱温度よりも低くすること(キヤステイン
グ用キヤリアーフイルム上で乾燥を行う場合)が
好ましい。また下限は乾燥時間や処理性などによ
つて決めるものとし、たとえば、トリクロロエチ
レンを溶剤とし、PETフイルムをキヤステイン
グ用キヤリアーフイルムとして用いる場合には、
室温から80℃までの範囲にするのが好ましい。な
お、この範囲内で温度を高くすれば乾燥時間の短
縮が可能となる。 ポリフエニレンオキサイド樹脂組成物を基材に
含浸させてプリプレグに製造するに際しては、一
般に以下のような方法をとることができる。 すなわち、ポリフエニレンオキサイド樹脂組成
物の溶剤分散液中に基材を浸漬(デイツピング)
するなどして、基材にこれらのポリフエニレンオ
キサイド樹脂組成物を含浸させ付着させる。そし
て乾燥などにより溶剤を除去するか、あるいは半
硬化させてBステージにする。この場合のポリフ
エニレンオキサイド樹脂組成物の含浸量は、特に
限定しないが、30〜80重量%とするのが好まし
い。基材は、ガラスクロス、アラミドクロス、ポ
リエステルクロス、ナイロンクロスなど樹脂含浸
可能なクロス状物、それらの材質からなるマツト
状物および/または不織布などの繊維状物、クラ
フト紙、リンター紙等の紙などを用いることがで
きるが、これらに限定されない。このようにし
て、プリプレグを作製すれば、樹脂を溶融させな
くてもよいので、比較的低温でより容易に行うこ
とができる。 この発明の多層板に用いる回路形成用の金属箔
としては、通常配線板に用いるものを広く使用す
ることができる。たとえば、銅箔、アルミニウム
箔等の金属箔を用いることができる。この場合、
金属箔は、接着表面が平滑でかつ導電性のよいも
のが、誘電性を良好にする上で好ましい。 このような金属箔は、蒸着などにより形成する
ことができるが、その他、サブトラクテイブ法、
アデイテイブ法(フルアデイテイブ法、セミアデ
イテイブ法)などにより所望の導体(回路、電極
など)として形成してもよい。 ポリフエニレンオキサイド樹脂組成物から製造
したコア材、シート、プリプレグを用いて多層板
を製造する方法としては、たとえば以下のような
方法を用いることができる。 すなわち、適度に乾燥させた上記のフイルムお
よび/またはプリプレグを所定の設計厚みとなる
ように所定枚組み合わせ、必要に応じて金属箔も
組み合わせて積層し、加熱圧締するなどして樹脂
を溶融させて、シート同士、シートとプリプレグ
あるいはコア材、プリプレグ同士、シートと金属
箔、プリプレグと金属箔を互いに接着させて積層
体を得る。この融着により強固な接着が得られる
が、このときの加熱でラジカル開始剤による架橋
反応が生じるようにすれば、いつそう強固な接着
が得られる。そのような架橋反応は、紫外線照射
などの光架橋、熱架橋、放射線照射による架橋等
により行う。なお、このような接着は接着剤を併
用して行つてもよい。 ここで、シート、プリプレグ、コア材を併用す
る場合の組み合わせは特に限定しないが、上下対
称の組み合わせにすることが、成形後、二次加工
(エツチング等)後のそり防止という点から好ま
しい。また、金属箔との接着界面にはシートがく
るように組み合わせたほうが接着力を向上させる
ことができるので好ましい。 加熱圧締の際の温度は、金属箔とフイルムある
いはプリプレグの組み合わせ等によるが、たとえ
ば、金属箔とシートの接着は、シートの熱融着性
を利用できるので、積層圧締温度はシートのガラ
ス転移点以上で、だいたい160〜300℃ぐらいの範
囲にするのが好ましい。 また、この発明のポリフエニレンオキサイド樹
脂組成物を乾燥器の中に入れて加熱するなどによ
り架橋する場合、架橋反応は使用する開始剤の反
応温度等に依存するので、加熱温度および加熱時
間は開始剤の種類に応じて選ぶ。たとえば、温度
150〜300℃、時間10〜60分間程度である。 圧締は、シート同士、シートとプリプレグ、プ
リプレグ同士、金属箔とシート、金属箔とプリプ
レグなどの接合、積層板の厚み調整のために行う
ので、圧締条件は必要に応じて選択する。たとえ
ば、圧力50Kg/cm2程度にすることができる。 以上のような加熱圧締は、あらかじめ前記フイ
ルムおよび/またはプリプレグを所定枚加熱積層
成形しておき、これの片面あるいは両面に金属箔
を重ね合わせて、再び加熱圧締するようであつて
も良い。 (作用) この発明の多層板は、耐熱性、寸法安定性、耐
薬品性が良好であるとともに、低誘電率のポリフ
エニレンオキサイド樹脂組成物を使用することに
より、多層板としての高精度加工が容易であり、
高速信号処理に適した高特性多層板となる。 次に実施例を示し、この発明の多層板について
さらに説明する。 (実施例) (i) ポリフエニレンオキサイド樹脂シート、積層
板の作製 (a) 2の減圧装置付反応器にポリフエニレン
オキサイド100g、スチレンブタジエンコポ
リマー(旭化成工業(株):ソルプレンT406)
40g、トリアリルイソシアヌレート(日本化
成(株):TAIC)40g、ジクミルパーオキサイ
ド2gを加え、さらにトリクロロエチレン
(東亜合成化学工業(株):トリクレン)750gを
加えて、均一溶液になるまで充分撹拌した。 その後、脱泡を行い、得られたポリフエニ
レンオキサイド系樹脂組成物溶液を、塗工機
を用いてPETフイルム上に、厚み500μmと
なるよう塗布した。 これを50℃で約10分間乾燥した後、生成し
た膜をPETフイルムから離型し、120℃でさ
らに30分間乾燥し、トリクロロエチレンを完
全に除去してポリフエニレンオキサイド系樹
脂組成物からなるシートを得た。このシート
の厚みは約150μmであつた。 さらに、樹脂組成物の配合および成膜条件
を表1のようにし、同様にして5種類のシー
トを作製した。
【表】 (b) また、上記(a)によつて作製した厚さ150μ
mのシートを4枚重ね合わせ、190℃、50
Kg/cm2の条件で30分間圧締して完全硬化さ
せ、積層板を作製した。 (ii) ポリフエニレンオキサイド樹脂含浸プリプレ
グ、積層板の作製 (a) 2の減圧装置付反応器に入れた800gの
トリクロロエチレン(東亜合成化学工業(株):
トリクレン)中に、ポリフエニレンオキサイ
ド40g、スチレンブタジエンコポリマー40
g、トリアリルイソシアヌレート120g、2,
5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3(日本油脂(株)のパ
ーヘキシン25B)6gを加え、均一溶液にな
るまで充分撹拌した。 得られた樹脂組成物溶液にガラスクロス
(100g/m2)を浸漬してこの溶液を含浸させ
てから取り出し、50℃で約1分間、80℃で約
5分間乾燥させ、プリプレグを得た。同様に
して樹脂組成物の配合量を表2の通りに変え
てガラスクロスに含浸させた。11種類のプリ
プレグを作製した。
【表】 (A)(B)(C)(D)(F)(G)は表1と同じ。
(E) パーヘキシン25g:日本油脂(株)
(H) トルエン
(b) また、得られたプリプレグ4枚を積層し、
成形プレスにより、195℃、10Kg/cm2で60分
間成形し、積層板を得た。 (iii) コア材の成形、多層板成形 第1図および第2図に示すように、上記(i)、
(ii)で得た樹脂シートの所要枚数からなるシート
層1、同様のプリプレグ層2および金属箔3を
積層してコア材積層板を製造した。 この場合の積層条件は上記(i)(ii)と同様にし
た。 通常の方法によつてエツチングして、コア材
回路を形成した。 また、第3図に示すように、上記(i)(ii)(iii)で得た
ポリフエニレンオキサイド樹脂シート1およびこ
の樹脂の含浸プリプレグ層2、コア材4および金
属箔3を積層一体化して多層板を製造した。 この多層板を通常の方法によつてエツチング、
スルーホール加工とそのめつき等の処理を行つて
多層回路板を得た。 このようにして得た多層板は、耐熱性、耐薬品
性、寸法安定性に優れ、しかも誘電率、誘電損失
が低い。この多層板を高速信号処理回路の配線板
として実用に供したところ、信号の遅延が抑制さ
れ良好な結果が得られた。 (発明の効果) この発明によれば、ポリフエニレンオキサイド
樹脂組成物を用いることにより、耐熱性、寸法安
定性、耐薬品性に優れ、加工性の良好な低誘電率
の多層板が得られる。実装時の耐熱性、耐薬品性
に優れ、さらに高速信号処理用の多層配線板とし
て有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は、それぞれこの
発明の実施例の断面図である。 1……シート層、2……プリプレグ層、3……
金属箔、4……コア材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリフエニレンオキサイド10〜95重量部、ス
    チレンブタジエン共重合体からなる架橋性ポリマ
    ーおよび/またはトリアリルイソシアヌレートも
    しくはトリアリルシアヌレートからなる架橋性モ
    ノマー1〜90重量部、および開始剤0.1〜5重量
    部を含有するポリフエニレンオキサイド樹脂組成
    物からシートを形成し、これを多層積層一体化し
    てなることを特徴とする熱硬化ポリフエニレンオ
    キサイド樹脂系多層板。 2 ポリフエニレンオキサイド10〜95重量部、ス
    チレンブタジエン共重合体からなる架橋性ポリマ
    ーおよび/またはトリアリルイソシアヌレートも
    しくはトリアリルシアヌレートからなる架橋性モ
    ノマー1〜90重量部、および開始剤0.1〜5重量
    部を含有するポリフエニレンオキサイド樹脂組成
    物を基材に含浸させて多層積層一体化してなるこ
    とを特徴とする熱硬化ポリフエニレンオキサイド
    樹脂系多層板。
JP63015566A 1988-01-26 1988-01-26 熱硬化ポリフェニレンオキサイド樹脂系多層板 Granted JPH01190448A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63015566A JPH01190448A (ja) 1988-01-26 1988-01-26 熱硬化ポリフェニレンオキサイド樹脂系多層板

Applications Claiming Priority (1)

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JP63015566A JPH01190448A (ja) 1988-01-26 1988-01-26 熱硬化ポリフェニレンオキサイド樹脂系多層板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01190448A JPH01190448A (ja) 1989-07-31
JPH0562589B2 true JPH0562589B2 (ja) 1993-09-08

Family

ID=11892296

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JP5135573B2 (ja) * 2006-01-13 2013-02-06 国立大学法人岩手大学 接着性複合体組成物の接着方法、その方法を用いた積層板の製造方法並びに反応性皮膜形成材

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