JPH0561320A - 電子写真装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 原稿１３からの反射光が感光体７に水平方向
から照射されるように、光学系２の反射鏡２ｅが配設さ
れていると共に、スクリーンフィルタ２７が水平方向か
らの光の光路上、感光体７の近傍にそのスクリーンの面
が垂直となるように配設されている。 【効果】 自重によるスクリーン中央部の撓みがなくな
り、感光体７とスクリーンフィルタ２７とのギャップが
均一に保たれる。その結果、複写画像のかぶりを防止す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、スクリーンフィルタを
備えた電子写真装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、電子写真を用いた複写機において
は、画像の階調性を向上させるための方法としてスクリ
ーン法がある。この方法は、原稿画像から反射された露
光のための光を線状に分解するための、スリット状に光
透過部分と光不透過部分とが形成されたスクリーンを感
光体の近傍に設け、このスクリーンを介して感光体上に
反射光を照射することにより、スクリーンの線幅に応じ
た階調性を複写画像にもたせるものである。

【０００３】この場合、スクリーンと感光体とのギャッ
プには、非常に厳密な精度が要求される。つまり、この
方式では、スクリーンの影を感光体上に写し、その影が
像露光の光量により太くなったり細くなったりすること
を利用しているため、ギャップ精度が非常に重要であ
り、0.２mm以下の精度で感光体に対して面状のギャップ
を維持する必要がある。

【０００４】また、このスクリーンのピッチは画像に現
れるので目立ちにくくするために、通常、１２０線／in
ch以下の細かいピッチとする必要がある。感光体との距
離によってその光透過部分の幅は左右されるが、光不透
過部分の幅を５０〜７０μｍとし、ギャップを０.8〜
１.5mmに設定するのが最も良い。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に線幅、ピッチも非常に細かく精度を必要とするため、
スクリーンには写真方式によって作られた厚さ１００μ
ｍ程度のフィルムを用いている。

【０００６】上記従来の複写機においては、スクリーン
は、感光体とのギャップを維持するために、強いテンシ
ョンを加えられ機械本体の前後方向に張設されている。
ところが、材料としてのフィルムの引き裂き強度が大き
くないために、強い力を加えるには、フィルム端部を強
化しテンションを四方に均等に加える機構等が必要とな
る。従って、スクリーンにおける機械本体の前後方向の
中央部がフィルムの自重により下がってしまい、均一な
ギャップが得られにくい。すなわち、中央部のギャップ
が前後方向の端部におけるギャップより狭いため、本来
白抜けとなるべき地肌の部分にトナーが付着する現象で
あるかぶりが複写画像に生じてしまうという問題点を有
している。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明に係る電子写真装
置は、上記の課題を解決するために、原稿からの反射光
を感光体に導くための光学系と、露光光路中に配設され
て、感光体を露光する光を線状に分割するスクリーンフ
ィルタを備えた電子写真装置において、上記光学系の反
射鏡が、光が感光体に水平方向から照射されるように配
設されているとともに、水平方向からの光が照射される
感光体の部位の近傍に、上記スクリーンフィルタがその
スクリーン面が垂直となるように設けられていることを
特徴としている。

【０００８】

【作用】上記の構成により、原稿からの反射光は光学系
により導かれ、反射鏡により、感光体に水平方向から照
射される。感光体における光が照射される部位の近傍に
はスクリーンフィルタが設けられているので、照射光は
スクリーンフィルタにより線状に分割された後、感光体
を露光する。この時、スクリーンフィルタのスクリーン
は垂直となるように配設されているので、スクリーン自
体の重みによりスクリーンが撓むことがない。従って、
スクリーンと感光体とのギャップがスクリーン全体に渡
って均一に保たれることになり、不均一なギャップによ
って起こるかぶりを生じることがなくなる。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例を図１及び図２を用いて説
明すると、以下の通りである。

【００１０】本実施例のカラー複写機は、図１に示すよ
うに、機枠の上面に透明な原稿載置台１を有している。
また、この原稿載置台１の下方には、露光光学系２が配
設されており、この露光光学系２は、原稿載置台１上に
載置される原稿１３に光を照射する光源ランプ２ａと、
原稿１３からの反射光を例えば一点鎖線で示すように感
光体７上に導く複数の反射鏡２ｂ…・２ｅと、光路上に
配設された結像レンズ２ｃと、赤、緑および青の３原色
の色フィルタを有する色分解フィルタ２ｄとを備えてい
る。

【００１１】上記の露光光学系２の光軸上には、露光走
査された光像が照射される有機感光体（ＯＰＣ）からな
るドラム状の感光体７が配設されている。また、反射鏡
２ｅは感光体７の側部に設けられ、露光走査された光像
が水平方向から感光体に照射されるようになっている。
さらに光軸上の感光体近傍には、後述するスクリーンフ
ィルタ２７が設けられこのスクリーンフィルタ２７を介
して光像が感光体７に照射されるようになっている。

【００１２】スクリーンフィルタ２７は、図２（ａ）に
示すように、外枠２８にスクリーン２９がスプリング３
０によりテンションをかけられた状態で張架されてい
る。スクリーン２９には、図２（ｂ）に示すように、線
状の光不透過部２９ａ…が形成されている。また、スク
リーンフィルタ２７はローラ３１・３１を備えており、
このローラ３１・３１が感光体７に圧接され、スクリー
ン２７と感光体７とのギャップが形成されるようになっ
ている。

【００１３】尚、本実施例においては、光不透過部２９
ａの幅及びピッチはそれぞれ６３μｍ、１２０線／inc
h、スクリーン２７の厚みは１００μｍ、スクリーン２
７と感光体７とのギャップは1.５mmに設定されている。

【００１４】感光体７の図面右側、すなわちスクリーン
フィルタ２７が配設された側の上部には、感光体７と非
接触の状態で白黒用の現像槽３が配設されている。一
方、感光体７の現像槽３と対向する側には、カラー用の
現像槽４〜６が独立して配設されており、カラー用の現
像槽４〜６には、イエロー、マゼンタおよびシアン色の
カラー現像剤が個別に収容されている。

【００１５】この感光体７の入紙方向側には、転写紙１
９を収容した給紙カセット８・９が配設されている。そ
して、これらの各給紙カセット８・９の上面には、それ
ぞれ給紙ローラ２３・２４が設けられており、これらの
給紙ローラ２３・２４は、転写紙１９を給紙カセット８
・９から排出して中間転写体１０方向へ送出させるよう
になっている。

【００１６】上記の給紙ローラ２３・２４からの中間転
写体１０方向への送出側には、タイミングローラ２５が
配設されており、このタイミングローラ２５は、中間転
写体１０に同期して回転されるようになっている。ま
た、中間転写体１０は、第１〜第３ローラ１８ａ・１８
ｂ・１８ｃにより回転駆動されるようになっている。

【００１７】中間転写体１０の裏面側には、転写チャー
ジャ２１が配設されており、第３ローラ１８ｃの配設部
位における中間転写体１０の表面側には、転写ローラ２
２が配設されている。そして、転写ローラ２２の送出側
には、剥離プレート２０、搬送ベルト１１、および定着
装置１２がこの順に配設されている。

【００１８】感光体７の外周には感光体７を帯電させる
帯電チャージャ１６および感光体７を除電する除電ラン
プ２６が配設されており、帯電チャージャ１６の近傍に
おける感光体７の下方には、感光体７上に残留するトナ
ーを除去するクリーニング装置１７が配設されている。

【００１９】次に、上記構成のカラー複写機におけるカ
ラー原稿の複写動作を以下に説明する。

【００２０】先ず、図示しない複写開始スイッチが押圧
されることで、コピーモードが実行される。このコピー
モードは、イエロー、マゼンタおよびシアンをそれぞれ
現像して中間転写体１０に転写させるコピーサイクルを
有しており、コピーモードが実行されると、先ず、イエ
ローのコピーサイクルが実行されることになる。

【００２１】即ち、原稿載置台１上に載置された原稿１
３に対して光源ランプ２ａから光を照射させ、露光走査
が行なわれる。原稿１３からの反射光は、反射鏡２ｂ…
および結像レンズ２ｃを介して色分解フィルタ２ｄに入
射され、この色分解フィルタ２ｄで色成分別に分解され
る。

【００２２】上記の露光走査で色分解フィルタ２ｄの各
色フィルタを透過した色成分別の光は、反射鏡２ｅによ
って反射され、白黒用の現像槽３の下部を通過しスクリ
ーンフィルタ２７に水平方向から入射される。そして、
スクリーンフィルタ２７により線状に分割された光は、
帯電チャージャ１６により均一に帯電された感光体７上
に照射され、感光体７の図中Ａで示す部位が露光され
る。これにより、感光体７には、原稿１３の画像に対応
したイエローの静電潜像が形成される。この後、上記の
感光体７上の静電潜像は、色分解フィルタ２ｄの補色で
あるイエローの現像剤を有する現像槽４の対向部におい
て、現像マグネットローラ４ａから供給される現像剤で
現像されて可視化され、トナー像となる。そして、この
トナー像は、転写チャージャ２１により中間転写体１０
に転写されるようになっている。

【００２３】上記のイエローのコピーサイクルが終了す
ると、感光体７は、クリーニング装置１７によりクリー
ニングされると共に、除電ランプ２６で除電される。そ
して、上記と同様のコピーサイクルでマゼンタおよびシ
アンのトナー像が中間転写体１０に転写されることにな
る。

【００２４】上記の各コピーサイクルが実行されると、
各色成分別のトナー像は、転写チャージャ２１により中
間転写体１０の同位置へ転写されることになり、各色成
分別のトナーが重ねられることで完成した一つのトナー
像を形成することになる。

【００２５】一方、給紙カセット８・９に収容された転
写紙１９…は、給紙ローラ２３・２４により１枚ずつタ
イミングローラ２５に給紙され、タイミングローラ２５
は、中間転写体１０に同期して転写紙１９を中間転写体
１０と転写ローラ２２との間に搬送する。搬送された転
写紙１９は、転写ローラ２２により中間転写体１０上の
トナー像が転写された後、剥離プレート２０により中間
転写体１０から分離され、搬送ベルト１１により定着装
置１２へ導入される。そして、転写紙１９へのカラート
ナー像の定着が行なわれた後、外部へ排出されること
で、１回のコピーモードが終了することになる。

【００２６】上記の構成により、原稿から反射された光
は、反射鏡２ｂ・２ｅにより、感光体７に水平方向から
入射する。従って、水平方向からの光が照射する感光体
７における部位の近傍にスクリーンフィルタ２７を設け
ることにより、光は線状に分割されて画像の階調性を向
上させることができる。このとき、スクリーンフィルタ
２７はスクリーン２９の面が垂直になるように配設され
るので、スクリーン２９自体の重量により中央部が撓む
こともなく、感光体７とスクリーン２９とのギャップが
正確に保たれる。

【００２７】

【発明の効果】本発明に係る電子写真装置は、以上のよ
うに、光学系の反射鏡が、光が感光体に水平方向から照
射されるように配設されているとともに、水平方向から
の光が照射される感光体の部位の近傍に、上記スクリー
ンフィルタがそのスクリーン面が垂直となるように設け
られている構成である。

【００２８】それゆえ、スクリーンの自重によりスクリ
ーンが撓むということがなくなり、スクリーンと感光体
とのギャップが均一に保たれるようになる。その結果、
スクリーンの中央部のギャップがその他の部位のギャッ
プより小さいために起こる複写画像のかぶりを防止する
ことができ、スクリーンフィルタにより良好な階調性が
得られるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のフルカラー複写機を示す概略構成図あ
る。

【図２】本発明のフルカラー複写機に用いられるスクリ
ーンフィルタの概略斜視図及び一部拡大図である。

【符号の説明】

２ｂ 反射鏡 ２ｅ 反射鏡 ７ 感光体 ２７ スクリーンフィルタ ２９ スクリーン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】原稿からの反射光を感光体に導くための光
   学系と、露光光路中に配設されて、感光体を露光する光
   を線状に分割するスクリーンフィルタを備えた電子写真
   装置において、 上記光学系の反射鏡が、光が感光体に水平方向から照射
   されるように配設されているとともに、水平方向からの
   光が照射される感光体の部位の近傍に、上記スクリーン
   フィルタがそのスクリーン面が垂直となるように設けら
   れていることを特徴とする電子写真装置。