JPH0561145U - 用紙カセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的簡単な装置で、厚みの異なる各種用紙
に対応可能な用紙カセットを得る。 【構成】 積層した用紙を一枚づつ搬送する用紙カセッ
トであって、カセットケース１と、このカセットケース
１内に設けられスプリング２０によって付勢されたカセ
ットトレイ２と、用紙２９を搬送する送りローラ４と、
用紙２９を繰り出す隙間３０ａを形成した繰出部３０を
備え、繰出部３０の隙間３０ａを調整可能とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はワープロや複写機のプリンタ、或いは複写機等に用紙を供給する用紙 カセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来からかかる用紙カセットとして種々の構造のものが使用されている。特に 、このような用紙カセットにおいては、汎用性を持たせるためＡ４やＢ５等の大 きさの異なる用紙に対応可能なように、用紙サイズに応じた複数のカセットが用 意されている。

【０００３】 ところで、ワープロや複写機のプリンタ、或いは複写機等には、一般に専用の 用紙が使用されており、このため、用紙カセットの用紙繰り出し口は、専用紙が 重送することなく一枚づつ確実に搬送可能なように、専用紙の厚みに応じた隙間 に形成されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

したがって、専用紙を使用する際には何ら問題はないものの、専用紙と厚みの 異なる用紙を使用した場合、用紙カセットからの用紙の繰り出しが困難となった り、また重送の原因ともなる。

【０００５】 このようなことは、特に種々の用紙厚がある名刺の印刷においては重大な問題 であり、このことが、一般のワープロや複写機のプリンタ、或いは複写機等にお ける名刺印刷を困難なものとしている。

【０００６】 一方、このような厚みの異なる用紙にも対応可能なように、バキュームを利用 した用紙カセットが知られているが、このバキューム装置は、機構が非常に複雑 となり、しかも高価であり、汎用性に乏しいものである。

【０００７】 そこで、本考案が解決すべき課題は、比較的簡単な装置で、厚みの異なる各種 用紙に対応可能な用紙カセットを得ることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するため、積層した用紙を一枚づつ搬送する用紙カ セットであって、カセットケースと、このカセットケース内に設けられスプリン グによって付勢されたカセットトレイと、用紙を搬送する送りローラと、用紙を 繰り出す隙間を形成した繰出部を備え、該繰出部の隙間を調整可能としたことを 特徴とする。

【０００９】 ここで、繰出部を、上下のガイド部材で構成すると共に、同ガイド部材を上下 方向に移動可能な高さ調整機構を備えたり、また、繰出部の下ガイド部材に重送 防止用ゴムや、隙間調整用リーフスプリングを取付けることもできる。

【００１０】

【作用】

本考案の用紙カセットにおいては、用紙を繰り出す繰出部の隙間を、使用する 用紙の厚みに応じて調整することによって、種々の異なる厚みの用紙に対して、 重送や紙詰まりを生じることなく、安定した用紙の繰り出しが可能となる。

【００１１】

【実施例】

以下図面を参照して本考案の特徴を具体的に説明する。

【００１２】 図１は本考案の一実施例である名刺用用紙カセットの平面図、図２は図１の用 紙カセットを一部切欠して示す正面図、図３は同右側面図、図４は図１のＡ−Ａ 線矢視図、図５は図２のＣ−Ｃ線矢視図である。

【００１３】 カセットケース１内には名刺用紙２９を収納するトレイ２が設けられ、このト レイ２は、下部に設けた一対のスプリング２０によって上方向に付勢されている 。１８及び１９は、それぞれトレイ２およびカセットケース１と一体成型された 円筒形のスプリングガイドで、このスプリングガイド１８，１９の外周にスプリ ング２０が取付けられている。

【００１４】 トレイ２の上面に多数積層された名刺用紙２９は、カセットケース１の上部に 設けた送り軸３の用紙送りローラ４によって、繰出部３０の隙間３０ａから水平 プリンタＰへ一枚づつ搬送される。

【００１５】 ここで、送り軸３のタイミングプーリ７と、駆動モータ１０のモータ駆動タイ ミングプーリ９とは、タイミングベルト８を介して接続されており、これによっ て駆動モータ１０の回転が送りローラ４に伝達される。

【００１６】 送り軸３は、カセットケース１に取付けられたブッシュ５を軸受けとして回転 し、Ｅリング６により軸方向に動かないように取付けられ、駆動モータ１０は取 付けネジ１７によってカッセトケース１に取付けられている。

【００１７】 また、名刺用紙２９に対するスプリング２０の押圧力を均等にするために、カ セットケース１の右側上下両端に設けた補助軸１２に、Ｅリング６で補助ローラ １３を取付けている。このように、名刺用紙２９を、送りローラ４及び一対の補 助ローラ１３の３点で上面から支持するため、スプリング２０の押圧力がバラン スし、名刺用紙２９を安定的に搬送することができるようになる。

【００１８】 カセットケース１の側面に設けた用紙繰出部３０は、繰り出し方向に向かって 漸次狭くなる用紙繰り出し用の隙間３０ａを形成する上ガイド１５及び下ガイド ２２で構成されている。

【００１９】 上ガイド１５は、搬送される一番上部の名刺用紙２９の上面と平行になるよう に取付けネジ１６で、カセットケース１に取付けられている。

【００２０】 下ガイド２２は、高さ調整軸１４及び一対のガイド軸２４によって、上下方向 に移動可能にカセットケース１に取付けられている。

【００２１】 高さ調整軸１４は、図６の断面図に示すように、さらバネ２５を介し、すきま 調整ガイド軸２８によって下ガイド２２を挟み込んで取付けられている。ここで 高さ調整軸１４の先端部は、軸心を中心として肉厚が異なる突出部１４ａを形成 しており、この突出部１４ａの外周面が下ガイド２２の取付け孔２２ａに当接し た状態で取付けられている。このため、高さ調整軸１４を回転させることによっ て、下ガイド２２を上下方向に移動させることができるようになる。また、ガイ ド軸２４は、図７の断面図に示すように、さらバネ２５を介して下ガイド２２を 挟み込んで取付けられており、高さ調整軸１４を回転させることによって下ガイ ド２２全体を上下させ、隙間３０ａを用紙厚に応じて調整することができる。

【００２２】 また、下ガイド２２には全幅にわたり重送防止ゴム２３を接着しており、これ によって、積層された上より２枚目以降の名刺用紙をさばき、重送させることな く最上部の用紙２９のみを確実に搬送させることができる。

【００２３】 図５に示す２７は上下動可能なリーフスプリングで、上ガイド１５との隙間を 所定厚になるように調整して重送を防止する。２枚以上の名刺用紙が搬送され過 負荷になった場合にも、リーフスプリング２７の弾性力によって安全性が保たれ る。

【００２４】 ３１はトレイの用紙切れを検出する用紙切れ検出装置であり、図８に示すよう に、用紙検出マイクロスイッチ３２を取付ネジ３３でカセットケース１に取付け ている。用紙検出アクチュエータ３４はカセットケース１に立てられたピンに差 込んでＥリング３５で止められ、用紙検出スプリング３６で名刺２９を押さえる 方向に働かせている。用紙切れの時はカセットトレイ２の長穴２ａに用紙検出ア クチュエータ３４の先端が入り込んでストップピン３７で止まり、検出マイクロ スイッチ３２が用紙切れを検出する。

【００２５】 以上に述べたように、本実施例の用紙カセットは、高さ調整軸１４を回転して 下ガイド２２を上下動させ、用紙繰出部３０の隙間を、名刺厚に応じて容易に調 節することができる。また、下ガイド２２に重送防止ゴム２３を設けているため 、２枚目以降の用紙が重送されることもない。さらに送りローラ４に加えて、補 助ローラ１３ａを設けており、このため、名刺圧をバランスさせることができる と共に、名刺の自重とスプリング２０の押圧力を均等させることにより名刺送り 出し圧を一定とすることができる。

【００２６】

【考案の効果】

以上に説明したように、本考案の用紙カセットは、高さ調整機構によって、用 紙を繰り出す繰出部の隙間を、使用する用紙の厚みに応じて適宜調整することが でき、比較的簡単な装置で厚みの異なる各種用紙に対応可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例である用紙カセットの平面図で
ある。

【図２】図１に示す用紙カセットの正面図である。

【図３】図１に示す用紙カセットの側面図である。

【図４】図１におけるＡ−Ａ線矢視図である。

【図５】図２におけるＣ−Ｃ線矢視図である。

【図６】図３におけるＢ部の断面図である。

【図７】図２におけるＤ部の断面図である。

【図８】図１におけるＥ−Ｅ線矢視図である。

【符号の説明】

１ カセットケース ２ トレイ ３ 送り軸 ４ 送りローラ １３ 補助ローラ １４ 高さ調整軸 １４ａ 突出部 １５ 上ガイド ２０ スプリング ２２ 下ガイド ２４ ガイド軸 ２７ リーフスプリング ２９ 名刺用紙 ３０ 繰出部 ３０ａ 隙間

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 積層した用紙を一枚づつ搬送する用紙カ
   セットであって、カセットケースと、このカセットケー
   ス内に設けられスプリングによって付勢されたカセット
   トレイと、用紙を搬送する送りローラと、用紙を繰り出
   す隙間を形成した繰出部とを備え、該繰出部の隙間を調
   整可能としたことを特徴とする用紙カセット。
2. 【請求項２】 前記繰出部を、上下のガイド部材で構成
   すると共に、同ガイド部材を上下方向に移動可能な高さ
   調整機構を備えたことを特徴とする請求項１記載の用紙
   カセット。
3. 【請求項３】 前記繰出部の下ガイド部材に重送防止用
   ゴムを取付けたことを特徴とする請求項２記載の用紙カ
   セット。
4. 【請求項４】 前記繰出部の下ガイド部材に隙間調整用
   リーフスプリングを取付けたことを特徴とする請求項２
   記載の用紙カセット。