JPH0561144B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、ステアリングホイールのリム芯金素
材に関する。

（従来の技術） ステアリングホイールの芯金構造としては、例
えば実開昭60−104368号公報に示されているよう
に、中空のリム芯金の外面に有底溝部を設け、こ
の有底溝部に板状のスポーク芯金の端末部を嵌挿
して両芯金を結合したものがある。

この芯金構造では、リム芯金と板状のスポーク
芯金の結合部の強度を高めるには有効であるが、
スポーク芯金の板厚が異なる場合やスポーク芯金
が棒状の場合などには、その各種のスポーク芯金
に対応して多種のリム芯金をそれぞれ形成す必要
があり、しかも、スポーク芯金が棒状の場合に
は、その棒状のスポーク芯金の端末部を嵌挿する
ためにリム芯金の径が大きくなる。

また、例えば実開昭56−57171号公報に示すよ
うに、棒状のスポーク芯金とリム芯金の結合強度
を高めるために、ブラケツトや注型パイプを用い
て連結するものがある。

しかし、この芯金構造では、ブラケツトや注型
パイプを用いるため部品点数が多くなりコストが
高くなる。

（発明が解決しようとする問題点） 上記のように、従来の芯金構造では、リム芯金
とスポーク芯金の結合部の強度を高めるために、
リム芯金に有底溝部を設けた場合には、スポーク
芯金の種類に応じて多種のリム芯金を形成する必
要があるため、リム芯金の生産コストが高くな
り、また、ブラケツトや注型パイプを用いた場合
には、部品点数が多くなることからコストが高く
なる。

本発明は上述のような問題点に鑑みなされたも
ので、１種類のリム芯金素材を棒状および板状の
スポーク芯金に共用することができ、そのリム芯
金素材の共通化により生産コストの低減を図れ、
しかも、リム芯金自体の強度およびリム芯金とス
ポーク芯金との結合強度をも強くできるステアリ
ングホイールのリム芯金素材を提供することを目
的するものである。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明は、円環状のリム芯金７、スポーク芯金
５，１１およびボス２からなるステアリングホイ
ールの芯金のリム芯金素材において、上記リム芯
金素材７ａは、一側に棒状のスポーク芯金５の端
末部６が嵌挿可能とする凹部８を開口形成すると
ともに、他側に板状のスポーク芯金１１の端末部
１２が嵌挿可能とする凹部１０を開口形成し、そ
の一側の凹部８あるいは他側の凹部１０を内周に
臨ませて円環状に形成してリム芯金７になりうる
ものである。

（作用） 本発明は、棒状のスポーク芯金５を用いるステ
アリングホイールには、棒状のスポーク芯金５が
嵌挿する凹部８を内周に臨ませてリム芯金素材７
ａを円環状に形成したリム芯金７を使用し、ま
た、板状のスポーク芯金１１を用いたステアリン
グホイールには、板状のスポーク芯金１１が嵌挿
する凹部１０を内周に臨ませてリム芯金素材７ａ
を円環状に形成したリム芯金７を使用するもので
ある。

（実施例） 以下、本発明の一実施例の構成を図面を参照し
て説明する。

第１図および第２図において、１は芯金状態の
ステアリングホイールで、ボス２と、円環状のリ
ム部３と、このボス２とリム部３とを連結するス
ポーク部４とから構成されている。

上記スポーク部４は、断面円形棒状の一対のス
ポーク芯金５を備え、この各スポーク芯金５は、
中間部がボス２のフランジ部２ａの前後部に抵抗
溶接等によつて固定され、各端末部６がリム部３
に沿つて円弧状に折曲されてそのリム部３に固定
されている。

上記リム部３はリム芯金素材７ａによつて円環
状に形成されたリム芯金７を備え、このリム芯金
７（リム芯金素材７ａ）は、内周側に開口する凹
部８を備えた断面略コ字状に形成され、上記棒状
のスポーク芯金５の端末部６がこの凹部８内に嵌
挿されるとともに上下方向からの抵抗溶接等によ
つて固定されている。また、このリム芯金７（リ
ム芯金素材７ａ）の外周面には、外周側に開口す
る略コ字状の嵌合段部９によつて後述する板状の
スポーク芯金１１が嵌挿可能とする凹部１０が形
成されている。

なお、このリム芯金素材７ａは、長板状の板素
材を折曲して上記のような嵌合段部９を有する断
面略コ字状の棒状のリム芯金素材形状に形成し、
その棒状のリム芯金素材７ａを一側の凹部８を内
周に臨ませて円環状に形成されている。

また、第４図ないし第６図のように、リム芯金
７の棒状のリム芯金素材７ａを他側の凹部１０を
内周に臨ませて円環状に形成することより、凹部
１０に板状のスポーク芯金１１を端末部１２を嵌
挿して上下方向から、抵抗溶接等によつて固定す
ることができる。なお、この板状のスポーク芯金
１１の中央下面にボス２が溶接により固定されて
いる。

従つて、リム芯金７の円環状に形成する前の棒
状のリム芯金素材７ａを、一側の凹部８を内周に
臨ませて円環状に形成することにより、また、他
側の凹部１０を内周に臨ませて円環状に形成する
ことにより、棒状のスポーク芯金５あるいは板状
のスポーク芯金１１を用いたステアリングホイー
ル１の両方に使用することができ、リム芯金素材
７ａの共通化を図れ、コストの低減を図ることが
できる。

また、リム芯金７の凹部８，１０への各スポー
ク芯金５，１１の嵌挿により結合強度が強いとと
もに、略コ字状の嵌合段部９を形成することによ
つてリム芯金７自体の強度も強い。

〔発明の効果〕

本発明によれば、リム芯金素材の一側に棒状の
スポーク芯金用の凹部を形成するとともに他側に
板状のスポーク芯金用の凹部を形成し、その一側
あるいは他側を内周に臨ませてリム芯金になりう
る円環状に形成したので、リム芯金素材を棒状お
よび板状のスポーク芯金を用いたステアリングホ
イールの両方に共用することができ、そのリム芯
金素材の共通化によつて生産コストの低減を図
れ、しかも、各凹部の形成のための段部によつて
リム芯金自体の強度を強くできるとともにリム芯
金とスポーク芯金との結合強度を強くできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の芯金の一実施例を示すステア
リングホイールの平面図、第２図はその側面図、
第３図はその一部斜視図、第４図はその他の使用
例を示すステアリングホイールの平面図、第５図
はその側面図、第６図はその一部斜視図である。 ２……ボス、５……スポーク芯金、６……端末
部、７……リム芯金、７ａ……リム芯金素材、
８，１０……凹部、１１……スポーク芯金、１２
……端末部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 円環状のリム芯金、スポーク芯金およびボス
   からなるステアリングホイールの芯金のリム芯金
   素材において、 上記リム芯金素材は、一側に棒状のスポーク芯
   金の端末部が嵌挿可能とする凹部を開口形成する
   とともに、他側に板状のスポーク芯金の端末部が
   嵌挿可能とする凹部を開口形成し、その一側の凹
   部あるいは他側の凹部を内周に臨ませて円環状に
   形成してリム芯金となしうることを特徴とするス
   テアリングホイールのリム芯金素材。