JPH0561092A - カメラのぶれ防止装置 - Google Patents

カメラのぶれ防止装置

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JPH0561092A
JPH0561092A JP2402536A JP40253690A JPH0561092A JP H0561092 A JPH0561092 A JP H0561092A JP 2402536 A JP2402536 A JP 2402536A JP 40253690 A JP40253690 A JP 40253690A JP H0561092 A JPH0561092 A JP H0561092A
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tracking
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image
camera
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Withdrawn
Application number
JP2402536A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Sato
佐藤  達也
Yoshiaki Matsuzawa
良紀 松澤
Masabumi Yamazaki
正文 山崎
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、カメラの機械的動きを検出してこ
れを補正すると共に、被写体を自動的に追尾して測距動
作範囲が随時変更可能で、主要被写体が測距追尾範囲か
ら外れた場合にも速やかに構図変更が可能なことを特徴
とする。 【構成】被写体の像がエリアイメージセンサ13によって
光電変換されると、この変換出力に基いて主要被写体を
追尾するための演算がCPU15で行われる。このCPU
15の追尾演算出力に基いて主要被写体の位置が表示装置
22に表示されると共に、上記主要被写体が撮影フレーム
外に出た際にLED23がこのことを告知する。カメラに
発生する機械的なぶれはメカぶれ検出部25で検出され、
上記主要被写体が撮影フレーム内の場合は、メカぶれ検
出部25の出力と上記追尾演算出力に基いて防振装置24が
制御され、上記撮影フレーム外に出た際には防振装置24
の作動が禁止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はカメラ、任意の位置を
設定することができ、且つ被写体を自動的に追尾して測
距動作範囲が随時変更可能で、ぶれによる撮影像への影
響を減少させる像ぶれ補正を行うカメラのぶれ防止装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラの機械的な動き(ぶ
れ)を検出して、このぶれに応じてカメラの一部分、例
えばレンズを駆動してぶれによる像への影響をできるだ
け小さくするカメラのぶれ防止装置が開発されている。
また、ビデオカメラでは、撮像素子からの映像信号を利
用してぶれの検出を行い、この検出量に応じて画像処理
を行ってぶれを補正する装置もある。カメラのぶれは、
撮影者の非常に小さな動きでも写真、映像に与える影響
が大きく、特に高い精度、性能を有するぶれ検出、方法
が必要なものとなっている。
【0003】ところで、従来の自動測距装置から発展し
て、撮影画面内(35ミリカメラの場合36×24[m
m])の、略任意の点で測距動作が可能な広視野自動測
距技術というものがある。この技術は、これまで測距動
作範囲が画面中央部、またはその左右近傍等に限定され
ていたものが、撮影者が意図する場所を測距動作範囲と
して自由に行うことができる画期的なものである。そし
て、これは測距動作範囲が広いため、被写体が常に画面
内を移動し、また距離も変化する等の激しい動きを持つ
被写体に対応追尾することができるという、応用的な使
用法も可能なものである。一般に、この技術は動体追尾
技術と称されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなぶれ防止装置と動体追尾技術を組合わせて使用
しようとすると、次のような問題点が考えられる。
【0005】一般に、動体を追尾させて写真を撮影しよ
うとする場合、動体、すなわち被写体はある程度の動き
を持つものと考えられる。そこで、動体追尾技術により
主要被写体を追尾し続けるわけであるが、ここで被写体
の動きにより被写体が測距追尾動作範囲内から外れるこ
とが考えられる。詳しくは、被写体が撮影画面内から外
れてしまうこともあれば、撮影画面内には残っていても
測距追尾動作範囲内からは外れてしまうことも考えられ
る。よって、被写体追尾を連続して行うには、構図変更
が必要となることがあり得る。
【0006】一方、カメラのぶれ防止装置は、撮影者の
非常に小さな動きであっても写真、映像に与える影響が
大きいため、特に高い精度、性能を有するぶれ検出、方
法が必要とされている。そのため、上述した被写体を追
尾するための構図変更によるカメラの動きは、明らかに
撮影者の手によるぶれ(手ぶれ)より大きいと考えら
れ、この構図変更による動きも通常の手ぶれと同様に検
出してしまう。したがって、構図変更による動きと、通
常の手ぶれの区別ができず、構図変更の場合にも手ぶれ
と見なされ、ぶれ補正装置が作動してしまって撮影者の
意図するような構図変更をすることができないという問
題を有している。
【0007】また、主要被写体が測距追尾動作範囲内か
ら外れた場合、構図変更により主要被写体を測距追尾作
動範囲内に戻すことが考えられるが、これには再度追尾
する被写体をカメラ側に認識させる必要がある。従来、
このような構図変更によるカメラの動きを映像信号から
判断し、この動き分(ベクトル)を加減して構図変更を
行っても、常に主要被写体の追尾を続けるという考えが
あった。
【0008】しかしながら、これらは構図変更に伴うカ
メラの動きの判断を、映像信号を利用して行っているた
め、構図変更が速い動作で行われた場合、映像信号のコ
ントラストが低い場合、そして判断データとして取込ん
だデータの中で主要被写体以外の物体の大きな動きがあ
った場合等、構図変更によるカメラの動きを正確に認識
することができないという問題点を有している。
【0009】この発明は上記のような点に鑑みてなされ
たもので、カメラの機械的動き(ぶれ)を検出してこれ
を補正する機能を有するカメラに於いて、主要被写体が
撮影画面内、若しくは測距動作範囲からか外れる等の理
由により撮影者が構図変更を行った場合、撮影者の意思
に反してカメラのぶれ補正機構が作動して構図変更をす
ることができなくなることのないカメラのぶれ防止装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明による
カメラのぶれ防止装置は、図1に示されるように、被写
体の像を電気信号に変換する光電変換手段1と、この光
電変換手段1の出力に基いて主要被写体を追尾するため
の演算を行う追尾演算手段2と、この追尾演算手段2の
出力に基いて上記主要被写体の位置を表示する表示手段
3と、上記追尾演算手段2の出力に基いて上記主要被写
体が撮影フレームの外部に出た際にこのことを告知する
告知手段4と、カメラに発生する機械的なぶれを検出す
るメカぶれ検出手段5と、上記主要被写体が上記撮影フ
レームの外部に出るまでは上記メカぶれ検出手段5の出
力と上記追尾演算手段2の出力に基いて防振手段7を制
御し、上記撮影フレームの外部に出た際には上記防振手
段7の作動を禁止する防振制御手段6とを有することを
特徴とする。
【0011】
【作用】この発明によるカメラのぶれ防止装置に於い
て、被写体の像が光電変換手段1によって電気信号に変
換されると、この光電変換手段1の出力に基いて主要被
写体を追尾するための演算が追尾演算手段2で行われ
る。この追尾演算手段2の出力に基いて上記主要被写体
の位置が表示手段3により表示されると共に、追尾演算
手段2の出力に基いて上記主要被写体が撮影フレームの
外部に出た際に告知手段4がこのことを告知する。そし
て、カメラに発生する機械的なぶれはメカぶれ検出手段
5で検出され、上記主要被写体が上記撮影フレームの外
部に出るまでは、上記メカぶれ検出手段5の出力と上記
追尾演算手段2の出力に基いて防振制御手段6によって
防振手段7が制御され、上記撮影フレームの外部に出た
際には上記防振制御手段6によって防振手段7の作動が
禁止される。
【0012】
【実施例】以下図面を参照して、この発明の実施例を説
明する。
【0013】図2は、この発明によるカメラのぶれ防止
装置が適用されたカメラの構成を概略的に示したブロッ
ク構成図である。同図に於いて、このカメラは、撮影レ
ンズ11、焦点検出光学系12、エリアイメージセンサ13、
インターフェース回路14、CPU(中央処理装置)15、
ROM(リード・オンリ・メモリ)16、レンズROM1
7、レンズ駆動回路18、レンズ駆動用モータ 18a、LC
Dドライバ19、LCD 19a、スリット20、フォトインタ
ラプタを構成する発光ダイオード 21a、フォトダイオー
ド 21b、表示装置22、告知手段としてのLED23、防振
装置24、メカぶれ検出部25及びファーストレリーズスイ
ッチSW1、セカンドレリーズスイッチSW2等で構成
されている。
【0014】上記焦点検出光学系12は、撮影レンズ11を
介して図示されない被写体からの光束(画像情報)が入
射され、上記撮影レンズ11で取込まれた被写体の像を結
像するべく焦点を検出するものである。上記エリアイメ
ージセンサ13は、結像される被写体の像を電気信号(映
像信号)に光電変換するもので、上記インターフェース
回路14により駆動される。また、インターフェース回路
14は、エリアイメージセンサ13からの電気信号(アナロ
グ信号)をデジタル信号に変換してCPU15に出力す
る。
【0015】上記CPU15は、このカメラ全体の動作制
御を司るもので、例えばエリアイメージセンサ13の出力
に基いて被写体距離を演算したり、上記表示装置22に於
ける合焦、非合焦やその他の状態等の表示の制御、また
上記LCD 19aに於ける自動追尾視野の表示、更には防
振装置24の駆動制御等を行うようになっている。
【0016】更に、ROM16は焦点検出を行う複数の領
域に於ける合焦点のずれ量(2像間隔)を記憶する。上
記レンズROM17は、レンズ鏡筒内に設けられてレンズ
のFナンバや像のずれ量から、デフォーカス量や焦点調
節光学系の駆動量に変換するための変換係数等、焦点検
出、焦点調節に必要な各種のデータを記憶するものであ
る。
【0017】上記レンズ駆動回路18は、CPU15の制御
に基いてレンズ駆動用モータ 18aを駆動することによ
り、上記撮影レンズ11の焦点調節光学系の位置を移動さ
せるものである。
【0018】通常、被写体距離を検出し、その距離情報
に基いて撮影レンズ11を駆動するAF(オートフォーカ
ス)動作に於いては、撮影レンズ11の駆動量をCPU15
にフィードバックする必要がある。この場合、撮影レン
ズ11が実際に移動されたその移動量を駆動用モータ 18a
の回転数で代用するのが一般的となっている。このた
め、ここでは上記スリット20を、フォトインタラプタで
カウントすることにより求めるようにしている。すなわ
ち、レンズ駆動回路18が動作して、駆動用モータ 18aが
回転されると、レンズ鏡筒の回転部材に等間隔に設けら
れたスリット20が回転される。すると、このスリット20
が、対向配置された発光ダイオード 21aとフォトダイオ
ード 21bとの間を通過することにより、その回転数がC
PU15によってカウントされる。その後、カウント数が
所定値に達したところで、駆動用モータ 18aの回転を停
止するように制御される。尚、ファーストレリーズスイ
ッチSW1及びセカンドレリーズスイッチSW2はAF
動作のためのスイッチである。
【0019】上記防振装置24は、手ぶれや被写体の移動
による像ぶれを補正するために、CPU15の制御信号に
よって駆動されるもので、例えば特願平2−25790
9号に記されている撮影露光中にぶれを補正する装置を
有している。そして、後述するメカぶれ移動速度Vcx,
Vcyに基いて求められたぶれを打消すためのぶれ補正駆
動信号を、CPU15から受けて補正装置を駆動するもの
である。
【0020】更に、メカぶれ検出部25は、カメラの本体
に取付けられた角速度センサや加速度センサ等の機械的
なぶれ(メカぶれ)用の振動センサを有している。これ
らのセンサの出力とレンズの焦点距離、被写体距離か
ら、このメカぶれによって生じる被写体の撮影画面上で
の移動速度Vcx,Vcyをリアルタイムで検出する。
【0021】尚、LCDドライバ19、LCD 19a及びL
ED23については後述する。
【0022】図3は、図2の焦点検出光学系12の詳細な
構成を示す光学配置図である。この焦点検出光学系12
は、図示矢印A1 方向に移動可能に取付けられたクイッ
クリターンミラー121 、プリズム122 、フィールドレン
ズ123 と、明るさ絞り 12a及び光軸傾けプリズム 12b等
から成る視野像伝達光学124 により構成されている。
尚、125 はフィルム面を表し、126はハーフミラーを表
している。
【0023】上記ハーフミラー121 及びハーフミラー12
6 は、撮影レンズ11からの光束(画像情報)を、AF
(オートフォーカス)動作時にはプリズム122 及び後述
するファインダ部26の方向へ、そして、撮影時にはフィ
ルム125 の方向へ、それぞれ分割して導くためのもので
ある。また、視野像伝達光学系124 は、導かれる光束を
瞳分割によって2つに分割し、エリアイメージセンサ13
上に2つの像Ia、Ibを結像するようにしている。そ
して、この2つの像Ia、Ibを用いて、CPU15が焦
点検出、移動速度検出を行うようになっている。
【0024】上記ファインダ部26は、上記クイックリタ
ーンミラー121 により導かれた光束は、LCD 19a、ピ
ントグラス261 、フレネルレンズ262 、コンデンサレン
ズ263 を介してペンタプリズム264 で反射され、接眼レ
ンズ265 から図示されない撮影者の目に届くようになっ
ている。上記LCD19aは、図2に示されるように、L
CDドライバ19に接続されているもので、このLCDド
ライバ19はCPU15に接続されている。そして、後述す
る(10)、(11)、(12)式から決定される測距追尾範
囲に対応してファインダ内の現在の測距追尾範囲が表示
されるようになるものである。
【0025】図4はカメラの回転方向の例を表したもの
で、例えばフィルム面の長手方向をx軸、上記フィルム
の短辺方向をy軸とし、光軸方向をz軸とする。
【0026】次いで、メカぶれ検出部25について、図5
を参照して説明する。メカぶれ検出部25は、y軸回りの
角速度を検出するy軸角速度検出部251 と、x軸回りの
角速度を検出するx軸角速度検出部252と、撮影レンズ1
1の焦点距離に関する情報を検出、出力する焦点距離情
報出力部253 と、被写体の距離の情報を検出してこれを
出力する被写体距離検出部254 と、これらの情報を処理
し、メカぶれによる像移動の速度を演算して求めるメカ
ぶれ像移動演算部255 とから成っている。そして、この
メカぶれ像移動演算部255 から、y軸方向及びx軸方向
メカぶれ像移動速度情報が、CPU15に供給されるよう
になっている。
【0027】ここで、被写体の移動速度、カメラのメカ
ぶれ速度、光学系の倍率の変化に応じた補正速度につい
て述べる。先ず、カメラのメカぶれが引起こす画像のぶ
れについて述べる。
【0028】図6は図4のx軸のプラス側から見たカメ
ラの概略的な側断面図である。同図に於いて、θx の回
転が生じた場合について考える。先ず、フィルムの中心
を回転中心としたθx の回転を考える。この場合に発生
する像ぶれ量(Δyc )は、撮影倍率をβ、焦点距離を
f(mm)として、 Δyc=−f・(1+β)2 ・tan(θx ) …(1) となる。いま、無限光、つまり撮影倍率がゼロの場合に
は、 Δyc=−f・tan(θx ) …(2) として表すことができる。一般的な撮影では撮影倍率は
小さく、例えば倍率をゼロとして近似的に考えれば、一
般的に(2)式が成立する。また、像の移動量が焦点距
離fに対して小さい場合には上記(1)式は Δyc=−f・θx …(3) と近似できる。
【0029】また、必要に応じて、 Δyc=−f・(1+β)2 ・θx …(4) と近似してもよい。
【0030】近似式(3)の右辺、左辺について時間微
分を考えて、後掲する表1の(A−1)式の関係が成立
する。ここで角速度は後掲する表1の(A−2)式の如
く表され、後掲する表1の(A−3)式は後掲する表1
の(A−2)式の角速度が発生した場合の像移動速度
(Vcy)である。
【0031】また、図7は図4のy軸のプラス側から見
た、カメラの概略的な側断面図である。同図に於いて、
上述の場合と同様に、θy の回転を考えた場合には、像
ぶれ量は、 Δxc=f・(1+β)2 ・tan(θy ) …(5) となり、近似的に像移動速度は、後掲する表1の(A−
4)式の関係が成立する。
【0032】撮影倍率βは、焦点距離fと被写体までの
距離によって定まる。公知の方法により撮影倍率βを求
めることができる。また、精度の要求に応じて近似式等
を用いることで簡単に演算ができるようになる。その場
合、撮影倍率に関する情報が必要無ければ被写体距離の
情報は必要ないので、被写体距離検出は必要がない。
尚、固定焦点の場合には、固定値を用いて演算すること
で焦点距離情報出力部253 を省略することも可能であ
る。
【0033】次に、図8を参照して、メカぶれ検出の動
作を説明する。
【0034】メカぶれ検出部25に於いて、メカぶれ像移
動演算部255 は、焦点距離情報出力部253 から撮影レン
ズ11の焦点距離に関する情報(焦点距離f)を読出し
(ステップA1)、撮影レンズ11の位置Pを読出し(ス
テップA2)、更にピントずれdを読出す(ステップA
3)。そして、被写体距離検出部254 から上記レンズ位
置P及びピントずれdに基いて被写体の距離の情報(被
写体距離R)を検出して演算して(ステップA4)、こ
の被写体距離R及び焦点距離fから撮影倍率βを演算す
る(ステップA5)。
【0035】次いで、x軸角速度検出部252 にてx軸回
りの角速度θx が検出されると(ステップA6)、メカ
ぶれ像移動演算部255は、この検出結果に従ってy軸方
向の像移動(Vcy=−f・(1+β)2 ・tan θx )を
演算して(ステップA7)、y軸方向のメカぶれ像移動
速度をCPU15に出力する(ステップA8)。同様に、
y軸角速度検出部251 にてy軸回りの角速度θy が検出
されると(ステップA9)、メカぶれ像移動演算部255
はこの検出結果に従ってx軸方向の像移動(Vcx=f・
(1+β)2 ・tan θy )を演算して(ステップA1
0)、x軸方向のメカぶれ像移動速度をCPU15に出力
する(ステップA11)。このようにして、メカぶれ像移
動演算部255 から、y軸方向及びx軸方向メカぶれ像移
動速度情報が、CPU15に供給されるようになってい
る。
【0036】次に、映像信号から画面上での被写体の移
動を求める方法について説明する。
【0037】図9は、一対のエリアイメージセンサ13、
例えばエリアイメージセンサ 13a及び 13b中の動体を追
尾する範囲を示したものである。この場合、動体追尾範
囲131 、132 は画面の略中央付近にあることを表してい
る。
【0038】更に、図10及び図11は動体追尾範囲内
の画素配列を示したもので、図10はエリアイメージセ
ンサ 13aの動体追尾範囲の画素配列であり、図11はエ
リアイメージセンサ 13bの動体追尾範囲の画素配列であ
る。尚、以下の説明に於いて、図13に示されるよう
に、フィルム面の長辺方向をx、短辺方向をy、そして
光軸方向をzとする。
【0039】いま、図9、図10及び図11に示された
ような動体追尾範囲の画素配列のエリアイメージセンサ
13aの画素出力をamn(mは行、nは列を表す)、エリ
アイメージセンサ 13bの画素出力をbmnとする。そし
て、エリアイメージセンサ 13aの時刻tに於ける第i行
の画素出力の総和を、後掲する表1の(A−5)式に示
される如くとし、エリアイメージセンサ 13aの時刻tに
於ける第j行の画素出力の総和を後掲する表1の(A−
6)式に示される如くとする。但し後掲する表1の(A
−5)式に於いてxはx方向に加算したことを表し、後
掲する表1の(A−6)式のyはy方向に加算したこと
を表すものとする。そして、同様にエリアイメージセン
サ 13bの時刻tに於ける第j列の画素出力の総和を後掲
する表2の(B−1)式に示される如くとする。
【0040】次に、図12のフローチャートを参照し
て、動体フィルム面上でのx,y軸方向の像移動速度V
x ,Vy と、動体の光軸方向への移動速度Vz を求め
る。動体追尾スタートスイッチであるファーストレリー
ズスイッチSW1をオン状態にすると、撮影者はカメラ
のファインダの画面中央に被写体が入るように構図を決
める(ステップB1)。次に、時刻t1 に於いてエリア
イメージセンサ13の積分を行った(ステップB2)後、
順次画素信号を読出してA/D変換し、CPU15により
後掲する表1の(A−5)式、後掲する表1の(A−
6)式及び後掲する表2の(B−1)式で表される画素
加算を行う(ステップB3、B4)。次いで、時刻t2
に於いて、ステップB2と同様にエリアイメージセンサ
13の積分を行い(ステップB5)、同様に後掲する表1
の(A−5)式、後掲する表1の(A−6)式及び後掲
する表2の(B−1)式で表される画素加算を行う(ス
テップB6、B7)。
【0041】そして、このようなデータを用いてVx ,
Vy ,Vz の速度を求めることになる。エリアイメージ
センサ 13a、 13b上の2つの像は、被写体までの光軸方
向(図13に於けるz軸方向)の距離情報として、x軸
方向に位相がずれるが、y軸方向は上記距離情報として
の位相は変化しない。また、被写体のx軸、y軸方向へ
の移動として、エリアイメージセンサ 13a、 13b上の2
つの像は、x軸方向及びy軸方向とも同じ量だけ変化す
ることになる。したがって、y軸方向の像の移動速度V
y は、A像またはB像の時刻t1 とt2 間の時間的変化
として簡単に求められるが、x軸方向の増は上記位相ず
れと被写体のx軸方向の移動分が合成されたものとな
る。したがって、A像及びB像の像の移動量を考慮して
求める必要がある。
【0042】いま、後掲する表2の(B−2)式のう
ち、基準像として、図14に示されるように、後掲する
表2の(B−3)式を用いるものとする。ここで、時刻
1 とt2 の後掲する表2の(B−4)式の相関演算出
力を後掲する表2の(B−5)式に示される如くとす
る。FAx (S)が最小となるSがS1 のとき、このS
1 は上記基準像と最もよく一致する時刻t2 に於ける像
の時間的ずれ量S1 を表している(図15参照)。した
がって、焦点検出光学系12の結像倍率(撮像倍率)をβ
とすると、フィルム面上に於ける像のy軸方向の移動速
度Vyは、 Vy =S1 /β(t2 −t1 ) …(6) で表される(ステップB8)。
【0043】次に、x軸方向の像の移動速度Vx を求め
る。上記と同様にして、図16に示されるように、時刻
1 とt2 に於ける後掲する表2の(B−6)式の相関
演算出力を、後掲する表3の(C−1)式に示される如
くとする。ここで、時刻t1 に於ける基準像としては、
後掲する表3の(C−2)式を用いる。そして、FAy
(S)を最小とするSをS2 とすると、S2 は時刻t1
に対する時刻t2 に於けるA像のx軸方向の像の移動量
を表す(図16参照)。
【0044】同様にして、時刻t1 とt2 に於ける後掲
する表3の(C−3)式の相関演算出力を、後掲する表
3の(C−4)式に示される如くとする。FBy (S)
を最小にするSをS3 とすると、このS3 は時刻t1
対する時刻t2 に於けるB像のx軸方向の移動量を表す
(図16参照)。
【0045】こうして、図16からわかるように、焦点
検出光学系12の結像倍率をβとすると、y軸方向の移動
速度Vy は、 Vy =(S2 +S3 )/2β(t2 −t1 ) …(7) で表される(ステップB9)。
【0046】次に、被写体の、光軸(図13に於いてz
軸)方向の移動による時刻t1 とt2 に於ける2像間隔
1 とl2とを求める。被写体までの距離の演算は、情
報の高い演算が要求されるため、図10及び図11に示
されて後掲する表2の(B−6)式及び後掲する表3の
(C−1)式で表される画素加算出力は使用せず、より
画素加算数を少なくして演算する必要がある。ここで
は、画素1行を用いたものとする。いま、時刻t1 に於
けるA像とB像の2像間隔l1 を求めるにあたり、第α
行(但しk<α<l)を用いるものとする。ここで、A
像の画素出力aαi (i=1〜n)のうちaαi (i=
k′〜l′)を基準像とし、A像をB像の第α行のセン
サ出力との間で、後掲する表3の(C−5)式に示され
るような相関演算を行う。H1 (l)を最小とするlの
値をl=l1 とすると、l1 は図16に示される時刻t
1 に於けるA像、B像の被写体の2像間隔を表している
(ステップB10)。lは整数であるから、正確に求める
ためには補間演算を行って小数まで求める必要がある
が、この発明の主旨とするところではないので、これに
ついては省略することにする。
【0047】次いで、時刻t2 に於ける被写体の2像間
隔l2 を求める。時刻t2 に於いて、被写体(動体)
は、エリアイメージセンサ13上で移動しているので、後
掲する表3の(C−5)式と同じ行のセンサで、且つ同
一の相関区間(i=k′〜l′)で相関を行うことはで
きない。いま、A像を基準像とする場合、上記の演算か
ら被写体はy軸方向、x軸方向にそれぞれS1 、S2
け移動しているのであるから、時刻t2 のA像、B像の
相関演算による2像間隔l2 の演算に於いては、A像,
B像のα+S1 行の出力a(α+S1 )i,b
(α+S1 )iを用いると共に、A像の基準像の区間と
して、i=(k′+S2 )〜(l′+S2 )を用いる。
すなわち、A像とB像の時刻t2 に於ける後掲する表3
の(C−6)式で示される相関演算を行う。H2 (l)
を最小とするlの値をl2とするとき、l2 は時刻t2
に於けるA像とB像の被写体の2像間隔を表している
(ステップB11)。 また、被写体(物体)の光軸方向
への移動速度Vz は、 Vz =α・(l2 −l1 )/(t2 −t) …(8 ) (但しαは係数) で表される(ステップB12)。
【0048】Vx ,Vy ,Vz が、ある所定値以上であ
ると、上述したぶれ防止駆動、動体予測駆動の制御限界
を越えるので、それぞれに制御可能な上限の速度C1
2 ,C3 を設定して、Vx >C1 またはVy >C2
Vz >C3 であるか否かを判定し(ステップB13、B1
4、B15)、これらの関係が成立すれば、セカンドレリ
ーズ禁止フラグをセットする(ステップB17)。このセ
カンドレリーズ禁止フラグがセットされると、セカンド
レリーズスイッチSW2は更に露出が禁止される。一
方、上記ステップB13、B14、B15の関係が何れも成立
しない場合は、ステップB16に進む。
【0049】このようにして、像移動速度を判断するこ
とができるが、被写体は移動しているものであるから、
追尾範囲を固定してしまうと、被写体は次回の積分では
追尾範囲に入っていない可能性がある。したがって、上
述した演算結果から次回の最適な追尾範囲を予測する。
次回の積分時間をt3 とすれば、A像の追尾範囲は、画
素数単位でy軸方向に S1 (t3 −t1 )/(t2 −t1 ) …(9) x軸方向に S2 (t3 −t1 )/(t2 −t1 ) …(10) だけずらした位置に変更する。
【0050】また、B像の追尾範囲は、画素数としてy
軸方向は上記(9)式と同じで、x軸方向へは S3 ・(t3 −t1 )/(t2 −t1 ) …(11) だけずらした位置に変更する。
【0051】図18は、上述した追尾範囲を示したもの
で、同図に於いて、27は実際の測距追尾範囲、28はこの
測距追尾範囲27の可動できる範囲を表す測距追尾動作範
囲、29は測距追尾動作の限界ライン、30は撮影画面を表
すファインダ枠である。また、このファインダ枠30の外
側には、動体の追尾若しくは防振装置24の作動状態を告
知する告知手段としてのLED23が備えられる。
【0052】同図に於いて、測距追尾動作限界ライン29
内では、図注に示された矢印のように、測距追尾範囲27
が上述した予測された次回の追尾範囲として自由にその
範囲を変更することが可能となる。尚、ここでは測距追
尾動作可能範囲28を、説明の都合上、全画面内(ファイ
ンダ枠30内)の35%程度にしているが、これに限られ
るものではなく、例えば50%や100%であってもよ
いものである。
【0053】また、図19は上記LED23の詳細を示し
たもので、測距追尾範囲27の表示部材がマトリクス状に
配置されている。CPU15からの指令を受けてLCDド
ライバ 32a及び 32bにより駆動され、現在の測距追尾範
囲27が表示される。表示の形態としては、マトリクスに
より選択された範囲のみ明るくなったり、または選択さ
れた範囲部の外枠部のみが明るくなる等の方法が挙げら
れる。また、後述する決定された測距追尾範囲27が、図
19に示された通りの明確な位置に収まらない場合は、
測距追尾範囲27の領域のうち、最も広い部分を持つとこ
ろの表示を行うようにCPU15で制御し、この指令を受
けてLCDドライバ 32a及び 32bが駆動する。
【0054】次に、追尾する主要被写体に従って測距追
尾範囲27が移動、変更され、この被写体が測距追尾動作
可能範囲28から外れる場合について説明する。
【0055】図20は、上記測距追尾範囲27の移動状態
を示したもので、図中黒丸で示された部分が主要被写体
33であり、この主要被写体22を囲む形で配されている四
角形の部分が測距追尾範囲27を表している。いま、主要
被写体33が図示矢印の如く画面中央部から略左上の方向
に移動したとすると、測距追尾範囲27の決定は、上述し
た(9)式、(10)式及び(11)式により行われる。
【0056】ここで、主要被写体33が更に左上部の方向
に移動すると、この主要被写体33は測距追尾動作範囲28
から外れることになる。この場合、撮影者が被写体の追
尾を続けるためには、構図変更を行うことが考えられ
る。しかしながら、ここで上記防振装置24が作動した場
合、撮影者が意図する構図変更ができないという不具合
が生じることがある。このため、この発明では測距追尾
範囲27は、常にある一定の大きさ(m×n[画素])を
有しているため、この画素サイズの位置関係を判断する
ことによって防振装置24の作動を停止させ、構図変更を
スムーズに行うことができるようにしている。
【0057】すなわち、具体的な方法としては、先ず上
述したように、(9)式及び(10)式によって相関演算
の結果、S1 及びS2 から次の追尾範囲、つまり測距追
尾範囲27を決定しており、これにより動体の追尾が可能
となっている。ここで、測距追尾範囲28は、常にある一
定の大きさ(m×n[画素])を有しているため、上記
主要被写体を追尾してゆくと、m×n[画素]の範囲
が、図21に示されるように、測距追尾動作限界ライン
29に接近し、更にこの測距追尾動作限界ライン29から外
れることが考えられる。
【0058】このような場合、上記(9)式及び(10)
式に従って測距追尾範囲27が移動すると、図21に示さ
れるように、測距追尾範囲27はm×n[画素]を保持す
ることができなくなる。つまり、測距追尾範囲27の移動
は、主要被写体の動きに準じているため、上述したよう
な状態になるということは、上記被写体がこのまま移動
すると測距追尾動作可能範囲29から外れ、構図変更を必
要とする可能性が高いと考えられる。そこで、測距追尾
範囲27がm×n[画素]を保持することができないとい
うことがCPU15内で判断された場合、防振装置24中に
含まれる図示されない駆動制御部への角速度情報の送出
を停止することで、ディスク型超音波モータ(図示せ
ず)の作動を停止する。また、このことで動体追尾と防
振の両方が解除されるため、解除したことを撮影者に告
知する必要が生じる。このため、告知手段としてのLE
D23がファインダ内で点灯、点滅することで告知を行う
ようにしている。そして、この告知の信号はCPU15か
ら出力される。
【0059】尚、上述したものは、測距追尾範囲27がm
×n[画素]を保持することができない場合の防振装置
24の動作を停止するものであったが、これに限られるも
のではない。例えばm×n[画素]を保持していても測
距追尾動作可能範囲28内の画素の一番端の画素等、任意
の領域(図10中のa11〜a1m,a11〜an1)が、測距
追尾範囲27のうちに含まれる場合、上述した実施例と同
様に、主要被写体がそのまま移動すると測距追尾動作可
能範囲28から外れ、構図変更を必要とする可能性が高い
と考えられる。
【0060】そこで、測距追尾範囲27のうち、1つでも
測距追尾動作可能範囲28内の画素の一番端の画素等、任
意の領域(図10中のa11〜a1m,a11〜an1)を測距
追尾範囲27として使用することがCPU15で判断された
場合も同様に、防振装置24の動作を停止することで上述
した実施例と同様の効果を得るための動作が可能とな
る。
【0061】以上の動作により、追尾中の被写体が測距
追尾動作可能範囲28から外れた場合でも、防振装置24が
作動しないために構図変更が行いやすくなり、このこと
で再度被写体を画面内の測距追尾動作可能範囲28に戻す
ことが可能となる。
【0062】次に、再度被写体を追尾しながら防振を行
う場合について説明する。
【0063】上述したように、追尾していた主要被写体
33が測距追尾動作可能範囲28から外れると、構図変更の
管径から、防振装置24の作動が停止される。そこで、構
図変更を行って追尾したい被写体を測距追尾動作可能範
囲28に入れ、これを完了すると再度被写体を追尾しての
撮影を行い、且つぶれのない写真を撮影するための防振
装置24を作動させることが考えられる。
【0064】ここで、図17に示されるフローチャート
を参照して、カメラの測距追尾範囲の設定方法を説明す
る。
【0065】図22はカメラのグリップ部周辺を示した
もので、図中34はカメラ本体を表している。同図に於い
て、レリーズスイッチSWは、測距追尾範囲設定装置35
によって囲まれれるように配置されている。また、この
カメラの種々の情報を表示する表示部36が、カメラ本体
34の上部に設けられている。
【0066】上記測距追尾範囲設定装置35は、例えば8
方向について設けられているもので、これら8方向のう
ちの何れかを押下することにより、図21に示される測
距追尾範囲27が、それぞれの方向に移動するようになっ
ている。これは上述した図3及び図19の説明より明ら
かなように、測距追尾範囲27の位置については、撮影者
がファインダから視認することにより確認することがで
きる。
【0067】先ず、ステップC1にて、フラグやレジス
タ等の初期化が行われたならば、ステップC2に進ん
で、上述した操作により追尾被写体の位置が設定され
る。そして、構図変更により追尾したい被写体を測距追
尾範囲27に収めたならば、ステップC3に於いて、レリ
ーズスイッチSWが半押し(ファーストレリーズスイッ
チSW1オン)されているか否かが判定される。ここ
で、ファーストレリーズスイッチSW1がオンされてい
ない場合は、ステップC15に進んで表示タイマがタイム
オーバであるか否かが判定される。この場合、タイムオ
ーバでなければステップC2に戻り、タイムオーバであ
れば動作を停止する。
【0068】上記ステップC3でファーストレリーズス
イッチSW1がオンされていれば、撮影者が追尾したい
被写体を、カメラ側が測距追尾範囲27として認識する。
そして、以後被写体の追尾を続けると同時に、それまで
CPU15から図示されない補正用アクチュエータ駆動制
御部へ角速度情報の送出をしていたのを再開すること
で、防振装置24を可動状態にする(ステップC4、C
5)。尚、この際、防振作動のLED23を点灯させる
(ステップC6)。
【0069】ここで、追尾したい主要被写体33が測距追
尾動作が可能な範囲28から外れたか否かがステップC7
にて判定される。上記主要被写体33が測距追尾動作可能
範囲28から外れている場合は、後述するステップC12に
進む。一方、主要被写体33が測距追尾動作可能範囲28の
範囲内であれば、続いてステップC8でレリーズスイッ
チSWが全押し(セカンドレリーズスイッチSW2オ
ン)であるか否かが判定される。ここでセカンドレリー
ズスイッチSW2がオンであれば、公知の露出動作、フ
ィルムの1駒の巻上げ動作を行い(ステップC9、C1
0)、ステップC11に進む。一方、ステップC8でセカ
ンドレリーズスイッチSW2がオンされていない場合
は、ステップC11にジャンプする。このステップC11で
は、ファーストレリーズスイッチSW1がオンされてい
るか否かが判定されるもので、オンされている場合はス
テップC7に戻り、オフの場合はステップC12に移行す
る。
【0070】そして、ステップC12及びC13にて、それ
ぞれ追尾動作及び防振装置24の作動が停止され、更にス
テップC14で防振作動のLED23が消灯される。その
後、再びステップC2に戻り、追尾被写体の位置設定を
受け付けるようにする。
【0071】このように、自動的に防振装置24の作動が
解除されるため、スムーズに構図変更を行うことができ
る。そして、構図変更により追尾したい主要被写体33を
再度測距追尾動作可能範囲28内に入れ、追尾を開始した
い任意の位置を設定することにより、被写体の追尾と防
振装置24の作動が同時に開始され、再度「動体追尾+防
振」での撮影が可能になる。
【0072】また、このような構成により、撮影される
効果を逆の形で利用することも可能になる。すなわち、
構図変更をしたいとき、若しくは構図変更をして追尾す
る被写体を変更したいとき等は、敢えてカメラ本体34を
防振装置24が作動できる範囲以上に動かして手ぶれ状態
を発生させ、現在追尾している被写体が測距追尾動作可
能範囲28から外れるようにする。これにより、防振装置
24が自動的に解除されて構図変更が可能となり、また追
尾する被写体を変更したい場合は設定操作を行うように
すればよい。
【0073】更に、ズームレンズ使用時であれば、焦点
距離を順次テレ端側にすることで主要被写体33を測距追
尾動作可能範囲28から外すことで、同様のことが可能に
なる。
【0074】以上述べたように、「動体追尾+防振」の
撮影中に、追尾している被写体が測距動作可能な範囲か
ら外れる場合、若しくは外れようとする場合、次に構図
変更が行われる可能性が高いと判断し、防振装置24の作
動を停止することで、通常手ぶれと同様の動きと見なさ
れる構図変更の動きをスムーズに行うことが可能とな
る。そして、構図変更により、追尾したい主要な被写体
を測距追尾動作可能範囲28に入れて再度追尾を行うた
め、測距範囲の設定を行うのと同時に停止していた防振
装置24を作動させることで、「動体追尾+防振」の撮影
が再び可能となる。
【0075】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、カメラ
の機械的動き(ぶれ)を検出してこれを補正する機能を
有するカメラに於いて、主要被写体が撮影画面内、若し
くは測距動作範囲からか外れる等の理由により撮影者が
構図変更を行った場合、撮影者の意思に反してカメラの
ぶれ補正機構が作動して構図変更をすることができなく
なることのないカメラのぶれ防止装置を提供することが
できる。これにより、別個の操作が必要とされていたも
のが、一度の操作のみで撮影、防振動作の解除、追尾被
写体の設定及び防振装置の作動という一連の動作を行う
ことができる。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるカメラのぶれ防止装置の一例を
示すブロック構成図である。
【図2】この発明によるカメラのぶれ防止装置が適用さ
れたカメラの構成を概略的に示したブロック構成図であ
る。
【図3】図2の焦点検出光学系の詳細な構成を示す光学
配置図である。
【図4】カメラの回転方向の例を表した図である。
【図5】図3のメカぶれ検出部を示すブロック構成図で
ある。
【図6】図4でx軸のプラス側から見たカメラの概略的
な側断面図である。
【図7】図4でy軸のプラス側から見たカメラの概略的
な側断面図である。
【図8】図5のメカぶれ検出を説明するフローチャート
である。
【図9】図2のエリアイメージセンサの動体追尾範囲を
含む像を示した図である。
【図10】図9に対応したエリアイメージセンサ 13aの
動体追尾範囲内の画素配列を示した図である。
【図11】図9に対応したエリアイメージセンサ 13bの
動体追尾範囲内の画素配列を示した図である。
【図12】動体フィルム面上でのx,y軸方向の像移動
速度Vx ,Vyと、動体の光軸方向への移動速度Vz を
求める方法を説明するフローチャートである。
【図13】撮影レンズとフィルムに対する回転方向の例
を表した図である。
【図14】2像間隔を説明するもので基準像を示した図
である。
【図15】2像間隔を説明するもので像の時間的ずれ量
1 を表した図である。
【図16】A像とB像の被写体の2像間隔を説明する図
である。
【図17】カメラの測距追尾範囲の設定方法を説明する
フローチャートである。
【図18】カメラのファインダ部内の測距追尾範囲及び
その周辺部を示した図である。
【図19】図2のLEDの詳細図である。
【図20】図18の測距追尾範囲が移動する例を示した
図である。
【図21】図18の測距追尾動作可能範囲の詳細を示し
た図である。
【図22】カメラのグリップ部周辺を示した図である。
【符号の説明】
1…光電変換手段、2…追尾演算手段、3…表示手段、
4…告知手段、5…メカぶれ検出手段、6…防振制御手
段、7…防振手段、11…撮影レンズ、12…焦点検出光学
系、13、 13a、 13b…エリアイメージセンサ、14…イン
ターフェース回路、15…CPU(中央処理装置)、16…
ROM(リード・オンリ・メモリ)、17…レンズRO
M、18…レンズ駆動回路、 18a…レンズ駆動用モータ、
19…LCDドライバ、 19a…LCD、20…スリット、 2
1a…発光ダイオード、 21b…フォトダイオード、22…表
示装置、23…LED、24…防振装置、25…メカぶれ検出
部、SW1…ファーストレリーズスイッチ、SW2…セ
カンドレリーズスイッチ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年4月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】上述したように、追尾していた主要被写体
33が測距追尾動作可能範囲28から外れると、構図変
更の関係から、防振装置24の差動が停止される。そこ
で、構図変更を行って追尾したい被写体を測距追尾動作
可能範囲28に入れ、これを完了すると再度被写体を追
尾しての撮影を行い、且つぶれのない写真を撮影するた
めの防振装置24を差動させることが考えられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の像を電気信号に変換する光電変
    換手段と、 この光電変換手段の出力に基いて主要被写体を追尾する
    ための演算を行う追尾演算手段と、 この追尾演算手段の出力に基いて上記主要被写体の位置
    を表示する表示手段と、 上記追尾演算手段の出力に基いて上記主要被写体が撮影
    フレームの外部に出た際にこのことを告知する告知手段
    と、 カメラに発生する機械的なぶれを検出するメカぶれ検出
    手段と、 上記カメラに発生するぶれを防止する防振手段と、 上記主要被写体が上記撮影フレームの外部に出るまでは
    上記メカぶれ検出手段の出力と上記追尾演算手段の出力
    に基いて上記防振手段を制御し、上記撮影フレームの外
    部に出た際には上記防振手段の作動を禁止する防振制御
    手段とを具備することを特徴とするカメラのぶれ防止装
    置。
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Cited By (3)

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