JPH0560745U

JPH0560745U - 静電吸着装置

Info

Publication number: JPH0560745U
Application number: JP174492U
Authority: JP
Inventors: 浩菅野
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1992-01-22
Filing date: 1992-01-22
Publication date: 1993-08-10

Abstract

(57)【要約】【目的】静電吸着装置の誘電体に半導電性の物質を使用
し、試料に流れる電流を測定し、試料の吸着状態を確認
することにより、吸着状態を確認するための別個のセン
サや、試料の脱落防止用ガイドが不要になり、構造を簡
素化することが出来る。【構成】試料を保持するための半導電性の支持体の下部
には、電極を設けておき、スイッチを介して電源に接続
する。支持体の上部には、試料に接触するための機構を
有する接触子を設置し、電流計を介して電源に接続す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、静電吸着力により、吸着することが出来る試料を扱う全ての分野に関するが、特に半導体の製造分野において半導体から成る被加工物や被検査物（以下、試料とする）の吸着装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の静電吸着装置は、試料を吸着・固定したことを確認するための手段として別個にセンサを設けたり、試料がずれないようガイド等を設けていたため、構造が複雑であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術は、１．試料を吸着したことを確認するセンサを別個に設けているため、試料保持部の構造が複雑になる。また、試料に接触して吸着を確認するセンサ（接点センサ等）を使用した場合、試料が軽いと試料保持部と試料の間にすき間が生じ、静電吸着力が発生しない場合がある。

【０００４】２．センサを設けない場合、試料の脱落防止用としてガイド等を設ける必要が生じ、静電吸着装置の形状を設計する段階での制限となる。

【０００５】本考案は、静電吸着装置で試料を吸着した際に、試料に流れる電流を検出し、試料が静電吸着装置に吸着したことを確認することにより、試料保持部の構造簡素化及び、信頼性向上を図ることを目的とした静電吸着装置を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、１．静電吸着装置を単極形とし、試料を保持するための支持体を体積固有抵抗が、１０⁴Ω・cm〜１０¹⁰Ω・cm 範囲の半導電性誘電体で構成した。

【０００７】２．静電吸着装置へ電圧を印加するための回路に電流計を挿入し、試料に流れる電流を検出出来るよう構成した。

【０００８】３．試料を接地させるための接触子を設けた。

【０００９】

【作用】

試料を保持するための半導電性の支持体の上に試料（導体）を乗せ、電流計を接続した接触子を試料に接触させる。

【００１０】支持体下部の電極に電圧を印加し、試料に流れる電流を電流計により、測定する。試料が、吸着していれば、半導電性の支持体を通った電流が、試料に流れ、電流計により、ある一定の電流値を測定することが出来る。もし、試料が支持体に吸着されていなければ、接触抵抗により、試料吸着状態とは異なる電流値が測定出来、そのことにより、吸着状態か否かを確認することが出来る。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１により説明する。

【００１２】試料３を保持するための半導電性の支持体１の下部は、電圧を印加するための電極２であり、スイッチ６を介して電源７に接続してある。支持体１の上部には、試料３に接触するための機構を有する接触子４が設置してあり、接触子４は、電流計５を介して電源７に、接続してある。

【００１３】試料３は、接触子４を上げた状態で支持体１の上に設置し、そののち接触子４を試料３に接触させる。

【００１４】スイッチ６を入れ、支持体１の下部に設けてある電極２に電圧を印加する。電極２に印加された電圧によって静電吸着力が発生し、試料３は、支持体１に吸着される。

【００１５】このとき、試料３が、支持体１に確実に吸着していれば、半導電性の支持体１を通った電流が、試料３に流れ、電流計５により、ある一定の電流値を測定することが出来る。もし、試料３が、異物等により、支持体１に確実に吸着されていなければ、接触抵抗により、試料３の吸着状態とは異なる電流値が測定出来、そのことにより、試料３が吸着状態か否かを確認することが出来る。

【００１６】これにより、試料３の吸着状態を別個のセンサを設けることなく、確認することができ、構造を簡素化することが出来る。

【００１７】

【考案の効果】

本考案を静電吸着装置を使用する装置に適用した場合、真空内などの試料の吸着状態を確認出来るため、試料の脱落等を防止でき、信頼性を向上することが出来る。また、試料脱落防止用のガイド等も不要となるため、構造を簡素化することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の静電吸着装置の構成図であ
る。

【符号の説明】

１…半導電性の支持体、２…電極、３…試料、４…接触
子、５…電流計、６…スイッチ、７…電源。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】試料を保持するための支持体を体積固有抵
抗が、１０⁴Ω・cm〜１０¹⁰Ω・cm範囲の半導性誘電体
で構成し、かつ前記支持体側を電圧印加電極とし、前記
試料側を接地電極とする如く、構成したことを特徴とす
る静電吸着装置。
【請求項２】電圧印加電極と接地極間に電流計測可能な
機能を有し、試料を保持する際、試料に流れる電流を検
出出来ることを特徴とする請求項１記載の静電吸着装
置。
【請求項３】検出電流値が設定値と比較し、設定値以上
か、以下かの信号を出す機能を有することを特徴とする
請求項１又は２記載の静電吸着装置。