JP2004012330A - 微小電流測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁抵抗を測定する微小電流測定装置において、コンタクトチェックを高速に行うためにコンタクトチェック用の交流信号を回路に投入するためのスイッチを半導体化する。
【解決手段】演算増幅器の反転入力端子に抵抗器を介してバッファ増幅器を接続し、演算増幅器の出力端子とバッファ増幅器の入力端子との間に帰還用抵抗器Rを接続し、演算増幅器の直流出力電圧をVDCとした場合、VDC=−R・iにより被測定対象を流れる電流iを求める微小電流測定装置において、演算増幅器の反転入力端子にスイッチを介して交流電流を印加し、この交流電流の印加状態で演算増幅器から出力される交流電圧VACが、所定の値より大きいことを検出して被測定対象に測定装置が接触していると判定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は例えば被測定対象として絶縁体の絶縁抵抗を測定することに用いられる微小電流測定装置に関し、特に測定回路が被測定対象に電気的に接触していることを判定することができるコンタクトチェック機能を簡素な構成で提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
図16に特開平5−87858号公報に開示されたコンタクトチェック機能を装備した微小電流測定装置2の構成を示す。この微小電流測定装置2では被測定対象3の抵抗値Rを測定する場合にはスイッチSWをオフにし、交流信号発生源6を測定回路から切り離し、微小電流計4の計量値MVと直流電圧源1の値Eとから被測定対象3の抵抗値Rを得る。
被測定対象3と接触子G、Gとの接触を判定する場合には、交流信号発生源6を測定回路に投入する。ここで、被測定対象3が正常に接触子GとGに接触していれば、回路電流はトランス7、I/V変換器81、波高検出器82を介して電圧計83により回路電流が測定され、この電流値と交流信号発生源6の電圧値とから、被測定対象3の静電容量Cが測定される。もし、被測定対象3が接触子G、Gと非接触であれば、トランス7にはほとんど電流は流れず、接続判定回路5は被測定対象3と接触子G、Gとが非接触であると判定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図16に示したコンタクトチェック機能を装備した微小電流測定装置2ではコンタクトチェック時にオンの状態に操作するスイッチSWが差動増幅器41の入力端子に接続されているため、このスイッチSWとしてはオフ抵抗が大きい例えばリレーのような機械式接点スイッチである必要がある。つまり、このスイッチSWに半導体スイッチを用いたとすると、半導体スイッチはオフ抵抗が有限であるため、スイッチがオフの状態でもリーク電流が流れ、特に被測定対象3の抵抗を測定する場合の測定精度を悪化させる。
【0004】
また、機械式接点スイッチを用いた場合、切替え動作が遅いことと、寿命の点で問題がある。
更に、図16に示した測定装置ではトランス7、I/V変換器81、波高検出器82等のコンタクトチェックのための回路構成が大きいため、コストが掛かる欠点がある。
また、図16に示した微小電流測定装置2は等価的に図17に示す回路構成で被測定対象3を流れる電流iを電圧値MVに変換している。図17に示す回路構成によれば、直流電圧源1の電圧をE、被測定対象3の抵抗値をR、電流検出用抵抗器40の抵抗値をRとした場合、被測定対象3を流れる電流i
=E/(R+R
で求められる。
【0005】
被測定対象3を流れる電流iは本来i=E/Rで求めるべきであるが、分子に電流検出用抵抗器40の抵抗値Rが加算されてしまうため、これが誤差となる欠点がある。
この発明の目的はコンタクトチェックを高速化するために交流電圧印加用のスイッチを半導体スイッチを用いても被測定対象の抵抗値を精度良く測定することができ、また、誤差が発生することなく微小電流を測定することができ、然もコンタクトチェックのための回路構成が簡素な微小電流測定装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1では、演算増幅器の反転入力端子に抵抗器を介して、バッファ増幅器を接続し、上記演算増幅器の出力端子と上記バッファ増幅器の入力端子との間に帰還用抵抗器と、帰還用コンデンサを並列接続し、被測定対象の抵抗値をR、帰還用抵抗器の抵抗値をR、被測定対象を流れる電圧をi、上記演算増幅器の直流出力電圧をVDCとした場合、VDC=−R・iにより被測定対象を流れる電流iを求める微小電流測定装置において、
上記演算増幅器の反転入力端子にスイッチを通じて交流電流を印加し、この交流電流の印加状態で上記演算増幅器の出力端子に出力される交流電圧VACが、予め定めた所定の値より大きいことを検出して上記被測定対象にこの被測定対象の絶縁抵抗を測定するための直流電圧源及び上記バッファ増幅器の入力端子が接触していると判定する微小電流測定装置を提案する。
【0007】
この発明の請求項2では、演算増幅器の反転入力端子に抵抗器を介して、バッファ増幅器を接続し、上記演算増幅器の出力端子とバッファ増幅器の入力端子との間に容量値Cを持つ積分用コンデンサを接続し、この積分用コンデンサに所定の時間Tに積分される直流電圧VDCを測定し、これら直流電圧VDC、積分用コンデンサの容量値C、時間Tから上記被測定対象を流れる電流iをVDC=−i・T/Cにより求める微小電流測定装置において、
上記演算増幅器の反転入力端子にスイッチを通じて交流電流を印加し、この交流電流の印加状態で上記演算増幅器の出力端子に出力される交流電圧VACが、予め定めた所定の値より大きいことを検出して上記被測定対象にこの被測定対象の絶縁抵抗を測定するための直流電圧源及び上記バッファ増幅器の入力端子が接触していると判定する微小電流測定装置を提案する。
【0008】
この発明の請求項3では、演算増幅器の反転入力端子に抵抗器を介して、バッファ増幅器を接続し、上記演算増幅器の出力端子と上記バッファ増幅器の入力端子との間に帰還用抵抗器と、帰還用コンデンサを並列接続し、被測定対象の抵抗値をR、帰還用抵抗器の抵抗値をR、被測定対象を流れる電圧をi、上記演算増幅器の直流出力電圧をVDCとした場合、VDC=−R・iにより被測定対象を流れる電流iを求める微小電流測定装置において、
上記演算増幅器の反転入力端子にスイッチと抵抗器を通じて直流バイアス源を接続し、スイッチオフ時の上記演算増幅器の出力電圧VDC1とスイッチオン時の上記演算増幅器の出力電圧VDC2との差VDC2−VDC1の値が予め定めた値より大きい状態で上記被測定対象にこの被測定対象の絶縁抵抗を測定するための直流電圧源と上記バッファ増幅器の入力端子が接続されていると判定する微小電流測定装置を提案する。
【0009】
この発明の請求項4では、演算増幅器の反転入力端子に抵抗器を介して、バッファ増幅器を接続し、上記演算増幅器の出力端子とバッファ増幅器の入力端子との間に容量値Cを持つ積分用コンデンサを接続し、この積分用コンデンサに所定の時間Tに積分される直流電圧VDCを測定し、これら直流電圧VDC、積分用コンデンサの容量値C、時間Tから上記被測定対象を流れる電流iをVDC=−i・T/Cにより求める微小電流測定装置において、
上記演算増幅器の反転入力端子にスイッチと抵抗器を通じて直流バイアス源を接続し、スイッチオフ時の上記演算増幅器の出力電圧VDC1とスイッチオン時の上記演算増幅器の出力電圧VDC2との差VDC2−VDC1の値が予め定めた値より大きい状態で上記被測定対象にこの被測定対象の絶縁抵抗を測定するための直流電圧源と上記バッファ増幅器の入力端子が接続されていると判定する微小電流測定装置を提案する。
【0010】
この発明の請求項5では、請求項1又は2記載の微小電流測定装置の何れかにおいて、バッファ増幅器の交流出力電圧と演算増幅器の交流出力電圧を差動増幅器に入力し、この差動増幅器から出力される交流の差電圧を測定し、この差電圧により直流電圧源とバッファ増幅器の入力端子が被測定対象に接触しているか否かを判定する構成とした微小電流測定装置を提案する。
【0011】
この発明の請求項6では、請求項3又は4記載の微小電流測定装置において、バッファ増幅器の出力電圧と演算増幅器の出力電圧を差動増幅器に印加し、この差動増幅器からスイッチのオン時とオフ時の電圧を測定し、この電圧の差が予め定めた値より大きい状態で直流電圧源とバッファ増幅器の入力端子が被測定対象に接触していると判定する微小電流測定装置を提案する。
【0012】
この発明の請求項7では請求項1乃至6記載の微小電流測定装置の何れかにおいて、バッファ増幅器の入力端子と被測定対象との間を接続する導線部分に絶縁層を介して外部導体を被覆し、この外部導体をバッファ増幅器の反転入力端と出力端子の共通接続点に接続した微小電流測定装置を提案する。
【0013】
作用
この発明によれば演算増幅器の前段にバッファ増幅器と抵抗器を介挿し、バッファ増幅器によりインピーダンス変換して演算増幅器の反転入力端子に抵抗器を介して接続すると共に、演算増幅器の反転入力端子にスイッチを介してコンタクトチェック用の交流電流を印加する構成としたから、演算増幅器の入力端子は低インピーダンスに整合されている。この結果、コンタクトチェック用の交流電流を印加するためのスイッチに多少のオフ抵抗が存在しても、その影響は微小値となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1にこの発明の一実施例を示す。図1において1は既知の直流電圧Eを発生する直流電圧源、3は被測定対象、100はこの発明による微小電流測定装置、G、Gは被測定対象3に直流電圧源1と微小電流測定装置100を電気的に接続する接触子を示す。因みに接触子G、Gと被測定対象3との関係を図2に示す。被測定対象としては多くの場合絶縁材料とされ、この絶縁材料の絶縁抵抗を測定するために、微小電流測定装置100が用いられる。図2に示す例では接触子Gが上下に可動自在に保持され、GとGの間に被測定対象3を配置し、接触子Gを押し下げて被測定対象3に接触させた状態で被測定対象3を流れる電流iを測定する構造とされる。
【0015】
この発明による微小電流測定装置100は演算増幅器101の前段側にバッファ増幅器102を配置した構成を特徴とするものである。バッファ増幅器102としては反転入力端子と非反転入力端子とを持つ演算増幅器の反転入力端子と出力端子との間を直結して構成することができる。この構造によれば利得が「1」で入力インピーダンスが高く、出力インピーダンスが低いバッファ増幅器を得ることができる。
バッファ増幅器102の非反転入力端子に接触子Gを接続し、バッファ増幅器102の出力端子を抵抗器103を通じて演算増幅器101の反転入力端子に接続する。演算増幅器101の出力端子とバッファ増幅器102の非反転入力端子との間には帰還用抵抗器104と帰還用コンデンサ105を並列接続し、演算増幅器101の出力端子と共通電位との間に直流電圧計106と交流電圧計107とを並列に接続する。
【0016】
更に、この発明では演算増幅器101の反転入力端子と共通電位との間にコンタクトチェック回路108を接続する、コンタクトチェック回路108はスイッチ109と抵抗器111と、交流電圧源112とから成る直列回路で構成される。この直列回路は交流電圧源112と直列に抵抗器111を接続していることから、交流電流源として見ることができ、演算増幅器101の反転入力端子には等価的に電流源が接続されていると見ることができる。
被測定対象3を流れる微小電流iの値を測定する場合スイッチ109はオフ、コンタクトチェックを行う場合はスイッチ109をオンの状態に制御する。
【0017】
図3に図1に示した回路の等価回路を示す。バッファ増幅器102は非反転入力端子に信号を入力し、出力端子からその入力信号を出力する構成であるため、入力と出力端子間は同相である。従って、等価的には演算増幅器101のみが見える。直流電圧源1が発生する電圧をE、被測定対象3の抵抗値をC、帰還用抵抗器104の抵抗値をR、帰還用コンデンサ105の静電容量値をC、抵抗器103と111の抵抗値をそれぞれR、R、演算増幅器101の直流出力電圧をVDC、交流電圧源112が発生する交流電圧をe、演算増幅器101の出力端子に出力される交流出力電圧をVACとすると、
1.スイッチ109がオフのとき(直流電流測定時)
DC=−(R/R)E=−R・i
DCを測定することで被測定対象3を流れる電流iを求めることができる。電流iが求められることにより絶縁抵抗RはR=E/iで求めることができる。従って、誤差を発生させることなく絶縁抵抗Rを測定することができることになる。R=Rとすると、
2.スイッチ109がオンのとき(コンタクトチェック時)
AC=−(1+Z/Z)e
Figure 2004012330
ωC<<R、ωC<<Rとなるように交流電圧源112が発生する交流電圧の周波数を設定することにより、演算増幅器101の出力端子に出力される交流電圧VACは、
AC=−(1+C/C)e
で表わされる。
【0018】
つまり、コンタクトチェックは被測定対象3が接触子G、Gの間に接続されていない状態の静電容量Cstを予め測定しておき、被測定対象3を接続した状態の静電容量と比較して判定する。
被測定対象3が接続されていない状態の交流出力電圧をVAC1とすると、交流出力電圧VAC1
AC1=−(1+Cst/C)e
被測定対象3を接続した状態の交流出力電圧をVAC2とすると、交流出力電圧VAC2は、
AC2=−(1+(Cst+C)/C)e
AC2とVAC1との差が被測定対象3の静電容量Cとなるから、
AC=VAC2−VAC1=−(C/C)e
が得られる。
【0019】
現実には、交流出力電圧VAC2がVAC1より大きく、更に予め設定した値(例えば交流出力電圧VAC2の値より数%程度小さい値)より大きければ接触子GとGが被測定対象3に接触していると判定することができる。
ここでスイッチ109に半導体スイッチを用いた場合、そのオフ抵抗値(オフ状態にある半導体スイッチの抵抗値)をRoff、抵抗器103の抵抗値をR、抵抗器111の抵抗値をR、演算増幅器101の反転入力端子に発生するオフセット電圧をVoffとした場合、コンタクトチェック回路108が接続されたことにより微少電流測定時に演算増幅器101の出力側に発生する電圧成分VNOisは、
NOis=(R・Voff/(R+Roff))(1+R/R
で表わされる。
【0020】
オフセット電圧Voffは元々数mボルト程度であり、R<<R+Roffであることが一般的であるため、電圧成分VNOisはVNOis≒0となる。
従って、この発明によればスイッチ109を半導体スイッチに置換しても微小電流測定に大きな誤差を発生させることがなく、精度よく微小な直流電流を測定することができ、またコンタクトチェックのための回路も簡素に構成することができる利点が得られる。
図4はこの発明の他の実施例を示す。この実施例では演算増幅器101の出力端子とバッファ増幅器102の入力端子との間に積分用コンデンサ113を接続し、この積分用コンデンサ113に積分される直流電圧Vにより被測定対象3を流れる微小電流iを測定する構成とした場合を示す。積分用コンデンサ113には並列にリセットスイッチ114が接続され、このリセットスイッチ114により積分用コンデンサ113に積分された積分電圧Vを放電させ、リセット状態にする。
【0021】
リセット状態から一定の時間T(図5A参照)を定め、この時間Tの間に積分される電圧Vを測定する。電圧Vは、
=−i・T/C
で表わされ、電圧Vが直流電圧計106で測定することにより時間Tと積分用コンデンサ113の容量値Cが既知であるから被測定対象3を流れる電流iを求めることができる。
【0022】
コンタクトチェック時にはスイッチ109をオン、リセットスイッチ114をオフに制御し、演算増幅器101の反転入力端子に交流電圧源112から交流電圧eを印加する。演算増幅器101の出力端子にはスイッチ109がオンの期間中図6Aに示すように交流信号ACが出力される。この交流信号ACの電圧VACを交流電圧計107で測定し、その電圧値が設定値より大きければ被測定対象3に接触子GとGが接触していると判定する。
尚、直流電流iが極端に大きい場合のコンタクトチェック時には図7に示すように、直流出力電圧VDCが飽和状態に至り、交流電圧計107では交流電圧VACを測定できない状態に至るが、この場合は直流電流iが充分流れていることから、接触子GとGが被測定対象3に接触していることが解る。
【0023】
図8はこの発明の更に他の実施例を示す。この実施例ではコンタクトチェック時に演算増幅器101の出力とバッファ増幅器102の出力を差動増幅器115で差を求める構造とした場合を示す。差動増幅器115で差の電圧Vを求めることにより、差の電圧Vは、
=(C/C)e
で求められる。
【0024】
この式から明らかなように、この実施例によれば交流電圧Vと被測定対象3の静電容量Cとの間の関係が比例関係となり、交流電圧Vから静電容量Cの値を読取るように構成する場合に有効である。
図9は図8に示した実施例を積分型の微小電流測定装置に適応した実施例を示す。この場合もスイッチ109と114をオフに制御して被測定対象3を流れる電流iを測定し、スイッチ109をオン、リセットスイッチ114をオフに制御してコンタクトチェックを行う。
コンタクトチェック時に交流電圧計107には差動増幅器115からバッファ増幅器102の出力と演算増幅器101の出力の差の電圧Vを印加する。この場合も、差の電圧VはV=(C/C)eで求められるため、電圧Vの値と、静電容量値Cの値が比例関係となり、電圧Vから静電容量Cを読み取るような場合に適用して好適である。
【0025】
図10はこの発明の更に他の実施例を示す。この実施例ではコンタクトチェック時に静電容量Cを求めるために用いた交流電圧源112の代わりに直流バイアス源116を接続し、スイッチ109がオフの状態の直流出力電圧VDC1と、スイッチ109をオンにした状態の直流出力電圧VDC2を測定し、その差の電圧VaDCからコンタクトチェックを行う構成とした場合を示す。
微小電流測定時は上述と同様にスイッチ109をオフにし、このとき演算増幅器101の出力に発生する直流出力電圧VDCを測定して被測定対象3を流れる電流iを、
DC=−R/i
により求める。
【0026】
一方コンタクトチェック時は、スイッチ109を図11Aに示すようにオフの状態とオンの状態に切り替える。つまり、スイッチ109がオフの状態(時点t)で直流電圧計106が指し示す直流出力電圧VDC1を測定する。次に、スイッチ109がオンの状態(時点t)で直流電圧計106の直流出力電圧VDC2を測定する。
これらの直流出力電圧VDC1とVDC2の差の電圧VaDCは、
aDC=VDC2−VDC1=−(1+C/C)eDC
で求められる。この式から被測定対象3の静電容量Cを求めることができる。この場合、差の電圧VaDCの値が大きい程、静電容量Cが大きいことを表わしており、Cの値が設定値より大きいことにより、接触子GとGが被測定対象に接触していると判定することができる。
【0027】
図12は積分型の微小電流測定装置に図10に示した実施例を適用した場合を示す。この場合にもスイッチ109がオフの状態と、オンの状態で演算増幅器101の直流出力電圧VDC1とVDC2の直流電圧計106で測定し、その差VDC2−VDC1を演算し、被測定対象3の静電容量Cを求め、この静電容量Cの値が設定値より大きければ接触良と判定する。
図13は図10に示した実施例に差動増幅器115を付加した実施例を示す。図13に示す実施例では微小電流の判定を演算増幅器101と帰還用抵抗器で構成される電流測定装置で測定し、コンタクトチェックをスイッチ109のオンとオフ時の直流出力電圧VDC1とVDC2で判定する。
【0028】
ここでの特徴は、コンタクトチェック時に直流出力電圧の差VDC2−VDC1
差動増幅器115の作用により
DC2−VDC1=−(C/C)eDC
で得られる点を特徴とするものである。
図14は図12に示した積分型電流測定装置で微少電流を測定し、コンタクトチェックをスイッチ109のオンとオフ時の直流電圧VDC1とVDC2で判定する場合を示す。この実施例でもVDC2−VDC1
DC2−VDC1=−(C/C)eDC
で求められる。
【0029】
図15はこの発明の更に他の実施例を示す。この実施例では微小電流測定装置100の入力端子INと接触子Gとの間を接続する導線117と共通電位間に寄生する静電容量Ccbの影響を除去しようとする実施例を示す。
つまり、図16に示すように微小電流測定装置と接触子Gとの間はケーブルによって接続されるが、このケーブルとなる導線117と共通電位間に静電容量Ccbが形成されると、この静電容量Ccbは直流電圧源1が交流的にはショート状態であるため被測定対象3の静電圧容量Cに並列接続されることになる。
このために、静電容量Ccbが大きくなると被測定対象3の静電容量Cの測定値に誤差が発生し、コンタクトチェックの信頼性が低下する恐れがある。
【0030】
このため、この図15に示す実施例では導線117に絶縁層を介して外部導体118を被覆し、この外部導体118をバッファ増幅器102の反転入力端子及び出力端子の共通接続点に接続した構造とするものである。
この構造にすることにより導線117と外部導体118との間に静電容量Ccbが形成されるが、この場合には導線117と外部導体118との間には電位差が与えられないから、静電容量Ccbによる影響は全く受けることはない。
つまり、バッファ増幅器102の反転入力端子と非反転入力端子間の電位は演算増幅器の機能により常に同電位に維持されるから、導線117と外部導体118との間の電位も同電位に維持される。この結果、導線117と外部導体118との間に静電容量Ccbが存在しても、この静電容量には導線117から充電電流及び放電電流が流れることはない。この結果として静電容量Ccbが無い状態と等価であり、導線117が長くなってもコンタクトチェックの信頼性を確保することができる。図15に示す実施例は上述したこの発明の全ての実施例に適用することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によればスイッチ109を半導体スイッチに置換しても微小電流を精度よく測定することができる。更に、少ない部品数でコンタクトチェックを行なう回路108を構成することができる。この結果、安価なコストでコンタクトチェック機能を具備した微小電流測定装置を提供することができる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するための接続図。
【図2】図1に示した実施例に用いられる接触子の部分の構造を説明するための側面図。
【図3】図1に示した実施例の動作を説明するために等価回路に置き換えた接続図。
【図4】この発明の変形実施例を説明するための接続図。
【図5】図4に示した実施例の動作を説明するための波形図。
【図6】図5と同様の波形図。
【図7】図5と同様の波形図。
【図8】この発明の更に他の実施例を説明するための接続図。
【図9】この発明の更に他の実施例を説明するための接続図。
【図10】この発明の更に他の実施例を説明するための接続図。
【図11】図10に示した実施例の動作を説明するための波形図。
【図12】この発明の更に他の実施例を説明するための接続図。
【図13】この発明の更に他の実施例を説明するための接続図。
【図14】この発明の更に他の実施例を説明するための接続図。
【図15】この発明の更に他の実施例を説明するための接続図。
【図16】従来の技術を説明するための接続図。
【図17】従来の技術の欠点を説明するための接続図。
【符号の説明】
1  直流電圧源      107  交流電圧計
3  被測定対象      108  コンタクトチェック回路
,G2      接触子        109  スイッチ
100  微小電流測定装置   111  抵抗器
101  演算増幅器      112  交流電圧源
102  バッファ増幅器    113  積分用コンデンサ
103  抵抗器        114  リセットスイッチ
104  帰還用抵抗器     115  差動増幅器
105  帰還用コンデンサ   116  直流バイアス源
106  直流電圧計

Claims (7)

  1. 演算増幅器の反転入力端子に抵抗器を介して、バッファ増幅器を接続し、上記演算増幅器の出力端子と上記バッファ増幅器の入力端子との間に帰還用抵抗器と、帰還用コンデンサを並列接続し、被測定対象の抵抗値をR、帰還用抵抗器の抵抗値をR、被測定対象を流れる電圧をi、上記演算増幅器の直流出力電圧をVDCとした場合、VDC=−R・iにより被測定対象を流れる電流iを求める微小電流測定装置において、
    上記演算増幅器の反転入力端子にスイッチを通じて交流電流を印加し、この交流電流の印加状態で上記演算増幅器の出力端子に出力される交流電圧VACが、予め定めた所定の値より大きいことを検出して上記被測定対象にこの被測定対象の絶縁抵抗を測定するための直流電圧源及び上記バッファ増幅器の入力端子が接触していると判定することを特徴とする微小電流測定装置。
  2. 演算増幅器の反転入力端子に抵抗器を介して、バッファ増幅器を接続し、上記演算増幅器の出力端子とバッファ増幅器の入力端子との間に容量値Cを持つ積分用コンデンサを接続し、この積分用コンデンサに所定の時間Tに積分される直流電圧VDCを測定し、これら直流電圧VDC、積分用コンデンサの容量値C、時間Tから上記被測定対象を流れる電流iをVDC=−i・T/Cにより求める微小電流測定装置において、
    上記演算増幅器の反転入力端子にスイッチを通じて交流電流を印加し、この交流電流の印加状態で上記演算増幅器の出力端子に出力される交流電圧VACが、予め定めた所定の値より大きいことを検出して上記被測定対象にこの被測定対象の絶縁抵抗を測定するための直流電圧源及び上記バッファ増幅器の入力端子が接触していると判定することを特徴とする微小電流測定装置。
  3. 演算増幅器の反転入力端子に抵抗器を介して、バッファ増幅器を接続し、上記演算増幅器の出力端子と上記バッファ増幅器の入力端子との間に帰還用抵抗器と、帰還用コンデンサを並列接続し、被測定対象の抵抗値をR、帰還用抵抗器の抵抗値をR、被測定対象を流れる電圧をi、上記演算増幅器の直流出力電圧をVDCとした場合、VDC=−R・iにより被測定対象を流れる電流iを求める微小電流測定装置において、
    上記演算増幅器の反転入力端子にスイッチと抵抗器を通じて直流バイアス源を接続し、スイッチオフ時の上記演算増幅器の出力電圧VDC1とスイッチオン時の上記演算増幅器の出力電圧VDC2との差VDC2−VDC1の値が予め定めた値より大きい状態で上記被測定対象にこの被測定対象の絶縁抵抗を測定するための直流電圧源と上記バッファ増幅器の入力端子が接続されていると判定することを特徴とする微小電流測定装置。
  4. 演算増幅器の反転入力端子に抵抗器を介して、バッファ増幅器を接続し、上記演算増幅器の出力端子とバッファ増幅器の入力端子との間に容量値Cを持つ積分用コンデンサを接続し、この積分用コンデンサに所定の時間Tに積分される直流電圧VDCを測定し、これら直流電圧VDC、積分用コンデンサの容量値C、時間Tから上記被測定対象を流れる電流iをVDC=−i・T/Cにより求める微小電流測定装置において、
    上記演算増幅器の反転入力端子にスイッチと抵抗器を通じて直流バイアス源を接続し、スイッチオフ時の上記演算増幅器の出力電圧VDC1とスイッチオン時の上記演算増幅器の出力電圧VDC2との差VDC2−VDC1の値が予め定めた値より大きい状態で上記被測定対象にこの被測定対象の絶縁抵抗を測定するための直流電圧源と上記バッファ増幅器の入力端子が接続されていると判定することを特徴とする微小電流測定装置。
  5. 請求項1又は2記載の微小電流測定装置の何れかにおいて、上記バッファ増幅器の交流出力電圧と上記演算増幅器の交流出力電圧を差動増幅器に入力し、この差動増幅器から出力される交流の差電圧を測定し、この差電圧により上記直流電圧源と上記バッファ増幅器の入力端子が上記被測定対象に接触しているか否かを判定する構成としたことを特徴とする微小電流測定装置。
  6. 請求項3又は4記載の微小電流測定装置において、上記バッファ増幅器の出力電圧と上記演算増幅器の出力電圧を差動増幅器に印加し、この差動増幅器から上記スイッチのオン時とオフ時の電圧を測定し、この電圧の差が予め定めた値より大きい状態で上記直流電圧源と上記バッファ増幅器の入力端子が上記被測定対象に接触していると判定することを特徴とする微小電流測定装置。
  7. 請求項1乃至6記載の微小電流測定装置の何れかにおいて、上記バッファ増幅器の入力端子と上記被測定対象との間を接続する導線部分に絶縁層を介して外部導体を被覆し、この外部導体を上記バッファ増幅器の反転入力端と出力端子の共通接続点に接続したことを特徴とする微小電流測定装置。
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