JP2003098217A - 絶縁耐圧試験器 - Google Patents

絶縁耐圧試験器

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JP2003098217A
JP2003098217A JP2001290718A JP2001290718A JP2003098217A JP 2003098217 A JP2003098217 A JP 2003098217A JP 2001290718 A JP2001290718 A JP 2001290718A JP 2001290718 A JP2001290718 A JP 2001290718A JP 2003098217 A JP2003098217 A JP 2003098217A
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resistor
current
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JP2001290718A
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Masahiro Wakabayashi
正弘 若林
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Hioki EE Corp
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Hioki EE Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定電気機器のキャパシタ成分による影響
を受けることなく、被測定電気機器の漏れ電流を高精度
に測定する。 【解決手段】 高電圧発生部2のHi端子PとLo端
子Pとを被測定電気機器Zxの電源入力部と筐体とに
接続して所定の電圧V0を印加し、その印加電圧V0を
電圧検出部3により得られる検出電圧V2に基づいて算
出するとともに、そのときに被測定電気機器Zxに流れ
る漏れ電流Ioを電流検出抵抗Rcにて検出する絶縁耐
圧試験器10において、Lo端子Pに保護接地端子P
Eを備え、電圧検出部3の一方の分圧抵抗R1と高電圧
発生部2のLo側出力端子との接続点と、保護接地端子
PEとの間に電流検出抵抗Rcを接続し、上記接続点に
現れる電圧V3と電流検出抵抗Rcの抵抗値とから、被
測定電気機器Zxに発生する漏れ電流Ioを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁耐圧試験器に
関し、さらに詳しく言えば、家電製品などの各種電気機
器における筐体への漏れ電流を高精度に検出できる信頼
性の高い絶縁耐圧試験器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】絶縁耐圧試験は、電気的に絶縁されてい
なければならない箇所について行われ、例えば一般家庭
用AC100ボルトを使用する電気機器においては、そ
の電源線と筐体(外装)との間が絶縁耐圧試験の対象と
なる。
【0003】すなわち、絶縁耐圧試験器の高圧側のHi
端子を被測定電気機器の電源線(電源入力部)に接続
し、低圧側のLo端子を被測定電気機器の筐体に接続し
て高電圧を印加し、絶縁破壊が起こるか否かを検査す
る。
【0004】しかしながら、一般的には、絶縁破壊が起
こるまでの高電圧は印加せずに、規格や法律の規定によ
る最低限の高電圧(例えばAC1500V)を印加し、
そのときに電源入力部と筐体との間に流れる電流(漏れ
電流)を測定し、それが判定基準値を超えた場合に絶縁
不良と判定している。
【0005】被測定電気機器は、それ固有の漏れ電流を
持ち、これに基づいて例えば印加電圧が何ボルトのとき
に漏れ電流が何アンペアなどのように判定基準値が定め
られている。したがって、絶縁耐圧試験において、印加
電圧および漏れ電流を正確に測定することは、非常に重
要な意味を持っている。従来において、絶縁耐圧試験器
には概ね次の2機種があり、その基本的な構成を図2と
図3に示す。
【0006】まず、図2に示す第1従来例としての絶縁
耐圧試験器1Aは、例えばAC1500Vの高電圧を発
生する高電圧発生部2を備え、この高電圧発生部2から
高圧側のHi端子Pと低圧側のLo端子Pとが引き
出されている。Lo端子Pは保護接地端子PEを備え
ており、この絶縁耐圧試験器1Aの回路コモンCOMは
保護接地端子PEに接続されている。
【0007】Hi端子Pが被測定電気機器Zxの電源
入力部に接続され、Lo端子Pが被測定電気機器Zx
の筐体に接続されるのであるが、Hi端子PとLo端
子P との間には、2つの分圧抵抗Rn,R1とを直列
に接続してなり、被測定電気機器Zxに対する印加電圧
検出用の電圧検出部3が接続されている。
【0008】電圧検出部3の一方の分圧抵抗R1の一端
は、高電圧発生部2のLo側出力端子に接続されるが、
この第1従来例においては、その間、すなわち分圧抵抗
R1の一端と高電圧発生部2のLo側出力端子との間
に、電流検出用の抵抗Rcが接続されている。
【0009】これによれば、被測定電気機器Zxに対す
る印加電圧V0は、分圧抵抗Rn,R1の中点電圧V2
と、分圧抵抗Rn,R1の抵抗分圧比とにより、次式に
よって求められる。 V0=V2(Rn+R1)/R1〔V〕
【0010】また、高電圧発生に伴って電圧検出部3に
流れる電流をI1とし、被測定電気機器Zxに発生する
漏れ電流をIoとすると、電流検出用抵抗Rcにはそれ
らが加算された電流I2(=I1+Io)が流れる。し
たがって、被測定電気機器Zxの漏れ電流Ioは、電流
I2から電流I1を引き算することにより得られる。
【0011】すなわち、電流検出用抵抗Rcの一端から
得られる電圧をV3とすると、電流I2はV3/Rcに
より求められ、電流I1はV2/R1で表されるから、
漏れ電流Ioは、 Io=V3/Rc−V2/R1〔A〕 により求められる。
【0012】次に、図3に示す第2従来例としての絶縁
耐圧試験器1Bにおいては、電流検出用抵抗RcがLo
端子Pと保護接地端子PEとの間に接続されており、
その他の構成は上記絶縁耐圧試験器1Aと同じである。
【0013】この絶縁耐圧試験器1Bによると、電流検
出用抵抗Rcに流れる電流I2は被測定電気機器Zxに
発生する漏れ電流Ioそのものであるから、電流検出用
抵抗Rcの一端から得られる電圧をV3として、漏れ電
流Ioは、 Io=V3/Rc〔A〕 により求められる。
【0014】一方、この絶縁耐圧試験器1Bにおいて、
被測定電気機器Zxに対する印加電圧V0は、高電圧発
生部の出力電圧V1から電流検出用抵抗Rcに発生する
電圧V3を引き算することにより得られる。
【0015】すなわち、高電圧発生部の出力電圧V1
は、分圧抵抗Rn,R1の中点電圧V2と、分圧抵抗R
n,R1の抵抗分圧比とから次式、 V1=V2(Rn+R1)/R1 により求められる。したがって、被測定電気機器Zxに
対する印加電圧V0は、 V0={V2(Rn+R1)/R1}−V3〔V〕 により求められる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記第1従来例の絶縁
耐圧試験器1Aは、Lo端子Pが保護接地端子PEに
より接地されているため、これが接続される被測定電気
機器Zxの筐体が接地されている場合においても、漏れ
電流Ioが低く(最悪で0A)測定されることがない
が、次のような課題がある。
【0017】すなわち、絶縁耐圧試験の対象が抵抗成分
のみの場合はよいが、絶縁耐圧試験の対象に位相を変化
させるキャパシタ成分が含まれている場合には、漏れ電
流Ioの真値が、 Io=V3/Rc−V2/R1 なる単純な引き算により求めた値と異なることがある。
通常、絶縁耐圧試験の対象は電気絶縁物であるため、キ
ャパシタ成分が含まれていることが多く、絶縁耐圧試験
器1Aでは測定誤差が生じやすい。
【0018】これに対して、上記第2従来例の絶縁耐圧
試験器1Bによれば、上記の引き算により漏れ電流Io
を求めるものでないため、絶縁耐圧試験の対象にキャパ
シタ成分が含まれていても、それに影響されることな
く、漏れ電流Ioを正確に測定できるが、この絶縁耐圧
試験器1Bにおいても、次のような課題がある。
【0019】すなわち、絶縁耐圧試験器1Bによると、
Lo端子Pが接地されていないため、これが接続され
る被測定電気機器Zxの筐体が接地と導通状態にある場
合、電流検出用抵抗Rcが筐体に対して並列に接続され
ることなり、漏れ電流Ioがが本来の値(真値)よりも
低い値を示すようになる。最悪時、漏れ電流なしと判定
されることもある。多くの場合、被測定電気機器Zxの
筐体は金属製であり、絶縁耐圧試験時に接地と導通する
可能性が高いため、このような状況になりやすいと言え
る。
【0020】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、絶縁耐圧試験の対象であ
る被測定電気機器にキャパシタ成分が含まれていたとし
ても、また、その被測定電気機器の筐体が接地と導通さ
れていたとしても、漏れ電流を高精度に検出できる信頼
性の高い絶縁耐圧試験器を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、高圧側のHi端子および低圧側のLo端
子を有する高電圧発生部と、上記Hi端子とLo端子間
に直列に接続された2つの分圧抵抗よりなる電圧検出部
と、上記Lo端子と上記高電圧発生部との間に接続され
た電流検出抵抗とを備え、上記Hi端子を被測定電気機
器の電源入力部に接続し、上記Lo端子を上記被測定電
気機器の筐体に接続して上記高電圧発生部より所定の電
圧を印加し、その印加電圧を上記電圧検出部により得ら
れる検出電圧に基づいて算出するとともに、そのときに
上記電源入力部と上記筐体との間に流れる漏れ電流を上
記電流検出抵抗にて検出する絶縁耐圧試験器において、
上記Lo端子は保護接地端子を有し、上記電圧検出部の
一方の分圧抵抗と上記高電圧発生部のLo側出力端子と
の接続点と、上記保護接地端子との間に上記電流検出抵
抗を接続し、上記接続点に現れる電圧V3と上記電流検
出抵抗の抵抗値とから、上記被測定電気機器の上記電源
入力部と上記筐体との間に流れる電流を求めることを特
徴としている。
【0022】この場合において、上記被測定電気機器の
印加電圧V0は、上記電圧検出部の電圧検出用電圧V2
から同電圧検出部の分圧比により上記高電圧発生部の出
力電圧V1を求め、上記出力電圧V1から上記接続点の
電圧V3を減算することにより算出される。
【0023】また、本発明の好ましい態様によれば、上
記一方の分圧抵抗の両端電圧をそれぞれ非反転の電圧バ
ッファ回路で受け、それら電圧バッファ回路の各出力を
差動増幅回路に入力することにより、同差動増幅回路よ
り上記電圧検出用電圧V2が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、図1を参照して、本発明の
実施形態について説明する。なお、この実施形態におい
て、先に説明した絶縁耐圧試験器1A,1Bと同一もし
くは同一と見なされてよい構成要素には、同一の参照符
号が付されている。
【0025】この実施形態に係る絶縁耐圧試験器10に
おいては、Lo端子Pに保護接地端子PEが備えられ
ており、また、電圧検出部3の一方の分圧抵抗R1の一
端Cが高電圧発生部2のLo側出力端子に接続されてい
る。そして、分圧抵抗R1の一端Cと保護接地端子PE
との間に、漏れ電流検出用の電流検出抵抗Rcが接続さ
れている。
【0026】これによれば、電流検出抵抗Rcに流れる
電流は、被測定電気機器Zxに発生する漏れ電流Ioの
みとなるため、分圧抵抗R1の一端C側に現れる電流検
出用電圧(電流検出抵抗Rcによる電圧降下分)をV3
として、漏れ電流Ioは、 Io=V3/Rc〔A〕 により求められる。
【0027】また、被測定電気機器Zxの印加電圧V0
は、高電圧発生部2の出力電圧をV1として、 V0=V1−V3〔V〕 により算出される。
【0028】高電圧発生部2の出力電圧V1は、上記絶
縁耐圧試験器1Bで説明したように、電圧検出部3の電
圧検出用電圧V2と、分圧抵抗Rn,R1の抵抗分圧比
とにより、 V1=V2(Rn+R1)/R1〔V〕 なる式により求められるが、この実施形態では、次のよ
うにして、電圧検出部3の電圧検出用電圧V2と、電流
検出用電圧V3とを得るようにしている。
【0029】すなわち、分圧抵抗R1の一端C側の電圧
と他端側の電圧を、それぞれ非反転の電圧バッファ回路
A1,A2で受け、その各出力を後段の差動増幅回路A
3に入力して、同差動増幅回路A3により電圧検出部3
の電圧検出用電圧V2を得ている。なお、電流検出用電
圧V3については、電圧バッファ回路A1の出力をその
まま用いている。
【0030】したがって、被測定電気機器Zxに対する
印加電圧V0は、上記絶縁耐圧試験器1Bと同様に、次
式によって求められる。 V0=V2(Rn+R1)/R1−V3〔V〕
【0031】なお、一般的に言って、電流検出抵抗Rc
での電圧降下V3は最大でも数V程度で、高電圧発生部
2の出力電圧V1に比べて遙かに小さいため、V1≒V
0としてもよい場合があるが、被測定電気機器Zxの印
加電圧V0が低く、かつ、漏れ電流Ioが大きい場合に
は、差動増幅回路A3から出力される電圧検出用電圧V
2に対する電流検出抵抗Rcでの電圧降下V3による影
響が無視できなくなることがある。
【0032】すなわち、電流検出抵抗Rcでの電圧降下
V3が大きくなると、それに伴って分圧抵抗R1の一端
Cの電圧が必要以上に下げられてしまうため、差動増幅
回路A3から出力される電圧検出用電圧V2が不正確に
なってしまう。
【0033】これを防止するには、分圧抵抗Rn,R1
の分圧比(抵抗比)に相当するゲインに設定された反転
増幅回路A4にて、電流検出抵抗Rcでの電圧降下V3
を補正した補正電圧V3aを得て、この補正電圧V3a
を差動増幅回路A3から出力される電圧検出用電圧V2
に加算すればよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電流検出用抵抗Rcには、電圧検出部3の電流I1が流
れ込まないため、漏れ電流Ioの検出にあたって、上記
第1従来例(絶縁耐圧試験器1A)のように引き算する
必要がないため、被測定電気機器のキャパシタ成分によ
る影響を受けることなく、被測定電気機器の漏れ電流を
高精度に測定することができる。
【0035】また、Lo端子Pが保護接地端子PEを
介して接地可能であるため、被測定電気機器の筐体が接
地と導通状態にあるとしても、被測定電気機器の漏れ電
流を正確に測定することができる。よって、本来絶縁不
良と判定されるべき製品を良品として判定してしまう誤
判定を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る絶縁耐圧試験器のブロ
ック図。
【図2】第1従来例の絶縁耐圧試験器のブロック図。
【図3】第2従来例の絶縁耐圧試験器のブロック図。
【符号の説明】
2 高電圧発生部 3 電圧検出部 P Hi端子 P Lo端子 Zx 被測定電気機器 PE 保護接地端子 A1,A2 電圧バッファ回路 A3 差動増幅回路 A4 反転増幅回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧側のHi端子および低圧側のLo端
    子を有する高電圧発生部と、上記Hi端子とLo端子間
    に直列に接続された2つの分圧抵抗よりなる電圧検出部
    と、上記Lo端子と上記高電圧発生部との間に接続され
    た電流検出抵抗とを備え、上記Hi端子を被測定電気機
    器の電源入力部に接続し、上記Lo端子を上記被測定電
    気機器の筐体に接続して上記高電圧発生部より所定の電
    圧を印加し、その印加電圧を上記電圧検出部により得ら
    れる検出電圧に基づいて算出するとともに、そのときに
    上記電源入力部と上記筐体との間に流れる漏れ電流を上
    記電流検出抵抗にて検出する絶縁耐圧試験器において、 上記Lo端子は保護接地端子を有し、上記電圧検出部の
    一方の分圧抵抗と上記高電圧発生部のLo側出力端子と
    の接続点と、上記保護接地端子との間に上記電流検出抵
    抗を接続し、上記接続点に現れる電圧V3と上記電流検
    出抵抗の抵抗値とから、上記被測定電気機器の上記電源
    入力部と上記筐体との間に流れる電流を求めることを特
    徴とする絶縁耐圧試験器。
  2. 【請求項2】 上記一方の分圧抵抗の両端電圧をそれぞ
    れ非反転の電圧バッファ回路で受け、それら電圧バッフ
    ァ回路の各出力を差動増幅回路に入力して、同差動増幅
    回路より電圧検出用電圧V2を得る請求項1に記載の絶
    縁耐圧試験器。
  3. 【請求項3】 上記電圧検出用電圧V2から上記電圧検
    出部の分圧比により上記高電圧発生部の出力電圧V1を
    求め、上記出力電圧V1から上記接続点の電圧V3を減
    算することにより、上記被測定電気機器の印加電圧V0
    を算出する請求項2に記載の絶縁耐圧試験器。
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