JPH0559290A - シアニン色素およびインドレニン誘導体 - Google Patents
シアニン色素およびインドレニン誘導体Info
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- JPH0559290A JPH0559290A JP3220618A JP22061891A JPH0559290A JP H0559290 A JPH0559290 A JP H0559290A JP 3220618 A JP3220618 A JP 3220618A JP 22061891 A JP22061891 A JP 22061891A JP H0559290 A JPH0559290 A JP H0559290A
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- JP
- Japan
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- group
- dye
- cyanine dye
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式(1):
【化1】
〔式中、R1 は分岐した若しくは直鎖のアルキル基、置
換基を有することのあるフェニル基または置換基を有す
ることのあるフェノキシ基、R2 は低級アルキル基、低
級アルケニル基またはカルボキシアルキル基、X- はア
ニオン、mは0〜3の整数である。〕で表されるシアニ
ン色素である。 また、一般式(2): 【化2】 (式中、R1 は前記と同じである。)で表されるインド
レニン誘導体またはその塩である。 【効果】上記シアニン色素は酸化亜鉛系感光体や光導電
性トナーに含有される増感色素やその他の色素として有
用であり、インドレニン誘導体またはその塩は上記シア
ニン色素製造用中間体として有用であるほか、種々の用
途の色素としても有用である。
換基を有することのあるフェニル基または置換基を有す
ることのあるフェノキシ基、R2 は低級アルキル基、低
級アルケニル基またはカルボキシアルキル基、X- はア
ニオン、mは0〜3の整数である。〕で表されるシアニ
ン色素である。 また、一般式(2): 【化2】 (式中、R1 は前記と同じである。)で表されるインド
レニン誘導体またはその塩である。 【効果】上記シアニン色素は酸化亜鉛系感光体や光導電
性トナーに含有される増感色素やその他の色素として有
用であり、インドレニン誘導体またはその塩は上記シア
ニン色素製造用中間体として有用であるほか、種々の用
途の色素としても有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なシアニン色素お
よびインドレニン誘導体に関する。
よびインドレニン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】いわ
ゆる酸化亜鉛系電子写真感光体は、酸化亜鉛を増感色素
と共に結着樹脂中に混合し、導電性基材上に感光層を設
けることによって形成されている。かかる酸化亜鉛系電
子写真感光体は、レーザープリンタ等に広く使用されて
いる。また、近時は、酸化亜鉛を使用した光導電性トナ
ー(感光性トナー)も提案されている。かかる光導電性
トナーも、上記感光層と同様に、結着樹脂に酸化亜鉛と
増感色素とを混合して形成されている。
ゆる酸化亜鉛系電子写真感光体は、酸化亜鉛を増感色素
と共に結着樹脂中に混合し、導電性基材上に感光層を設
けることによって形成されている。かかる酸化亜鉛系電
子写真感光体は、レーザープリンタ等に広く使用されて
いる。また、近時は、酸化亜鉛を使用した光導電性トナ
ー(感光性トナー)も提案されている。かかる光導電性
トナーも、上記感光層と同様に、結着樹脂に酸化亜鉛と
増感色素とを混合して形成されている。
【0003】これらの感光体または光導電性トナーに含
有される増感色素は、酸化亜鉛のみでは紫外領域しか吸
収しないため、必要とする可視光領域や近赤外光領域で
使用するために使用される。かかる増感色素は結着樹脂
中に均一に分散し、酸化亜鉛に強く吸着する必要があ
る。増感色素としては、通常、下記一般式(3) で示され
るようなシアニン色素が多く使用されている。
有される増感色素は、酸化亜鉛のみでは紫外領域しか吸
収しないため、必要とする可視光領域や近赤外光領域で
使用するために使用される。かかる増感色素は結着樹脂
中に均一に分散し、酸化亜鉛に強く吸着する必要があ
る。増感色素としては、通常、下記一般式(3) で示され
るようなシアニン色素が多く使用されている。
【0004】
【化3】
【0005】(式中、ZはO,S,Se,NH,−CH
=CH−など、Rはアルキル基、A- はI- などのハロ
ゲンイオンである。) かかるシアニン色素は平面分子であるために、分子会合
を生じやすいという特質がある。そのため、トルエン等
の非極性溶媒中では分散性または溶解性が悪く、従って
色素が不均一に酸化亜鉛に吸着し、充分な増感効果が得
られないという問題があった。
=CH−など、Rはアルキル基、A- はI- などのハロ
ゲンイオンである。) かかるシアニン色素は平面分子であるために、分子会合
を生じやすいという特質がある。そのため、トルエン等
の非極性溶媒中では分散性または溶解性が悪く、従って
色素が不均一に酸化亜鉛に吸着し、充分な増感効果が得
られないという問題があった。
【0006】本発明の主たる目的は、かかる技術的課題
を解決し、電子写真感光体や光導電性トナーなどの増感
色素として使用したときに光感度を向上させることがで
きる新規なシアニン色素を提供することである。本発明
の他の目的は、上記シアニン色素の製造のための中間体
として好適に使用されるほか、それ自体で種々の用途の
色素としても使用可能な新規なインドレニン誘導体を提
供することである。
を解決し、電子写真感光体や光導電性トナーなどの増感
色素として使用したときに光感度を向上させることがで
きる新規なシアニン色素を提供することである。本発明
の他の目的は、上記シアニン色素の製造のための中間体
として好適に使用されるほか、それ自体で種々の用途の
色素としても使用可能な新規なインドレニン誘導体を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、従来のシアニン色素が分散性または溶解性に劣る大
きな原因は、前述のようにシアニン色素が平面分子であ
り分子会合しやすいことにあると考え、鋭意研究を重ね
た結果、シアニン色素に分子会合を抑制する置換基を導
入することにより、分散性または溶解性が向上させるこ
とができるという新たな知見を見出し、本発明を完成す
るに到った。
は、従来のシアニン色素が分散性または溶解性に劣る大
きな原因は、前述のようにシアニン色素が平面分子であ
り分子会合しやすいことにあると考え、鋭意研究を重ね
た結果、シアニン色素に分子会合を抑制する置換基を導
入することにより、分散性または溶解性が向上させるこ
とができるという新たな知見を見出し、本発明を完成す
るに到った。
【0008】すなわち、本発明のシアニン色素は、一般
式(1):
式(1):
【0009】
【化4】
【0010】〔式中、R1 は分岐した若しくは直鎖のア
ルキル基、置換基を有することのあるフェニル基または
置換基を有することのあるフェノキシ基、R2 は低級ア
ルキル基、低級アルケニル基またはカルボキシアルキル
基、X- はアニオン、mは0〜3の整数である。〕で表
されるものである。本発明のシアニン色素は、下記一般
式(2) で表されるインドレニン誘導体またはその塩を中
間体として製造することができる。 一般式(2):
ルキル基、置換基を有することのあるフェニル基または
置換基を有することのあるフェノキシ基、R2 は低級ア
ルキル基、低級アルケニル基またはカルボキシアルキル
基、X- はアニオン、mは0〜3の整数である。〕で表
されるものである。本発明のシアニン色素は、下記一般
式(2) で表されるインドレニン誘導体またはその塩を中
間体として製造することができる。 一般式(2):
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1 は前記と同じである。)前記
分岐した若しくは直鎖のアルキル基としては、例えばn
−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などの炭素数
が4〜8のあるアルキル基があげられる。置換基を有す
ることのあるフェニル基としては、例えばフェニル基の
ほか、2−t−ブチルフェニル基、2,6−ジエチルフ
ェニル基、2,6−ジt−ブチルフェニル基、4−メチ
ルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−ヘキシ
ルフェニル基などの炭素数1〜6の分岐したまたは直鎖
のアルキル基等を有することのあるフェニル基があげら
れる。
分岐した若しくは直鎖のアルキル基としては、例えばn
−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などの炭素数
が4〜8のあるアルキル基があげられる。置換基を有す
ることのあるフェニル基としては、例えばフェニル基の
ほか、2−t−ブチルフェニル基、2,6−ジエチルフ
ェニル基、2,6−ジt−ブチルフェニル基、4−メチ
ルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−ヘキシ
ルフェニル基などの炭素数1〜6の分岐したまたは直鎖
のアルキル基等を有することのあるフェニル基があげら
れる。
【0013】置換基を有することのあるフェノキシ基と
しては、例えばフェノキシ基のほか、2−t−ブチルフ
ェノキシ基、2,6−ジエチルフェノキシ基、2,6−
ジt−ブチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、
4−n−ブチルフェノキシ基、4−ヘキシルフェノキシ
基などの炭素数1〜6の分岐したまたは直鎖のアルキル
基等を有することのあるフェノキシ基があげられる。
しては、例えばフェノキシ基のほか、2−t−ブチルフ
ェノキシ基、2,6−ジエチルフェノキシ基、2,6−
ジt−ブチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、
4−n−ブチルフェノキシ基、4−ヘキシルフェノキシ
基などの炭素数1〜6の分岐したまたは直鎖のアルキル
基等を有することのあるフェノキシ基があげられる。
【0014】低級アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基などの炭素数1〜6の分岐したまたは直鎖のアルキ
ル基があげられる。低級アルケニル基としては、例えば
ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、1−メチルアリ
ル基、2−ペンテニル、2−ヘキセニル等の炭素数2〜
6のアルケニル基があげられる。
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基などの炭素数1〜6の分岐したまたは直鎖のアルキ
ル基があげられる。低級アルケニル基としては、例えば
ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、1−メチルアリ
ル基、2−ペンテニル、2−ヘキセニル等の炭素数2〜
6のアルケニル基があげられる。
【0015】カルボキシアルキル基としては、例えばカ
ルボキシメチル基、カルボキシエチル基、3−カルボキ
シプロピル基、4−カルボキシブチル基などのアルキル
部分の炭素数が1〜6であるカルボキシアルキル基があ
げられる。また、フェニル基またはフェノキシ基に置換
してもよい置換基としては、上記アルキル基のほかに、
ハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化されてい
てもよいカルボキシル基、シアノ基、アルコキシ基、ア
リール基、アルケニル基などがあげられる。置換する置
換基は2以上であってもよい。
ルボキシメチル基、カルボキシエチル基、3−カルボキ
シプロピル基、4−カルボキシブチル基などのアルキル
部分の炭素数が1〜6であるカルボキシアルキル基があ
げられる。また、フェニル基またはフェノキシ基に置換
してもよい置換基としては、上記アルキル基のほかに、
ハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化されてい
てもよいカルボキシル基、シアノ基、アルコキシ基、ア
リール基、アルケニル基などがあげられる。置換する置
換基は2以上であってもよい。
【0016】上記アニオンX- としては、例えばI- 、
Br- 、Cl- 、ClO4 - 、CH 3(CH2)n SO
3 - 、CH3(CH2)n COO- または
Br- 、Cl- 、ClO4 - 、CH 3(CH2)n SO
3 - 、CH3(CH2)n COO- または
【0017】
【化6】
【0018】(式中、nは3以上の整数、R3 は低級ア
ルキル基である。)、前記一般式(1) で表されるシアニ
ン色素は、例えば下記反応式にて製造することができ
る。 反応式:
ルキル基である。)、前記一般式(1) で表されるシアニ
ン色素は、例えば下記反応式にて製造することができ
る。 反応式:
【0019】
【化7】
【0020】(式中、R1 、R2 およびmは前記と同
じ、q は0 〜2 の整数である。) すなわち、式(a) で表されるアニリン誘導体を塩酸水溶
液に分散し、亜硝酸または亜硝酸ナトリウムを加えて、
ジアゾ化し、ついで塩化スズで還元してフェニルヒドラ
ジン誘導体(b) を得る。このフェニルヒドラジン誘導体
(b) を酢酸などの溶媒に溶解し、これにメチルイソプロ
ピルケトンを加えて反応させ、本発明の中間体であるイ
ンドレニン誘導体(2) を得る。反応は温度約90〜11
0℃で約1〜2時間加熱することにより行われる。
じ、q は0 〜2 の整数である。) すなわち、式(a) で表されるアニリン誘導体を塩酸水溶
液に分散し、亜硝酸または亜硝酸ナトリウムを加えて、
ジアゾ化し、ついで塩化スズで還元してフェニルヒドラ
ジン誘導体(b) を得る。このフェニルヒドラジン誘導体
(b) を酢酸などの溶媒に溶解し、これにメチルイソプロ
ピルケトンを加えて反応させ、本発明の中間体であるイ
ンドレニン誘導体(2) を得る。反応は温度約90〜11
0℃で約1〜2時間加熱することにより行われる。
【0021】ついで、得られたインドレニン誘導体(2)
を単離し、ジメチルエーテルなどの溶媒に溶解して、ヨ
ウ化物(c) を還流下で反応させ上記インドレニン誘導体
(2)の第四級アンモニウム塩(2')を得る。このアンモニ
ウム塩(2')にジアルデヒドのジアニル塩酸塩(d) を反応
させて、本発明のシアニン色素(1')を得る。反応にあた
っては、これらの化合物を酢酸カリウムと共に無水酢酸
に溶解し、80〜100℃で約0.5〜1時間反応させ
ればよい。前記ジアルデヒドのジアニル塩酸塩(d) とし
ては、例えばグルタコンアルデヒドジアニル塩酸塩など
の上記mの数に対応した炭素数を有するジアニル塩酸塩
(d) を使用する。
を単離し、ジメチルエーテルなどの溶媒に溶解して、ヨ
ウ化物(c) を還流下で反応させ上記インドレニン誘導体
(2)の第四級アンモニウム塩(2')を得る。このアンモニ
ウム塩(2')にジアルデヒドのジアニル塩酸塩(d) を反応
させて、本発明のシアニン色素(1')を得る。反応にあた
っては、これらの化合物を酢酸カリウムと共に無水酢酸
に溶解し、80〜100℃で約0.5〜1時間反応させ
ればよい。前記ジアルデヒドのジアニル塩酸塩(d) とし
ては、例えばグルタコンアルデヒドジアニル塩酸塩など
の上記mの数に対応した炭素数を有するジアニル塩酸塩
(d) を使用する。
【0022】得られたシアニン色素(1')はヨウ化物であ
るため、これを他の塩に変えるためには常法により適当
な酸性物質を用いてアニオン交換を行う。酸性物質とし
ては、前記Xで表される各アニオンに対応する酸性物
質、すなわち塩化水素、臭化水素のほか、アルキルスル
ホン酸、p−アルキルベンゼンスルホン酸、カルボン酸
などがあげられる。とくに、アルキルスルホン酸、p−
アルキルベンゼンスルホン酸、カルボン酸のアニオンは
嵩高いものであるため、シアニン色素の分子会合を抑制
するうえで、より好ましいものである。これらのアルキ
ルスルホン酸、p−アルキルベンゼンスルホン酸、カル
ボン酸を用いてアニオン交換を行うには、それらの銀塩
を使用するのがアニオン交換を速やかに行わせるうえで
好ましい。
るため、これを他の塩に変えるためには常法により適当
な酸性物質を用いてアニオン交換を行う。酸性物質とし
ては、前記Xで表される各アニオンに対応する酸性物
質、すなわち塩化水素、臭化水素のほか、アルキルスル
ホン酸、p−アルキルベンゼンスルホン酸、カルボン酸
などがあげられる。とくに、アルキルスルホン酸、p−
アルキルベンゼンスルホン酸、カルボン酸のアニオンは
嵩高いものであるため、シアニン色素の分子会合を抑制
するうえで、より好ましいものである。これらのアルキ
ルスルホン酸、p−アルキルベンゼンスルホン酸、カル
ボン酸を用いてアニオン交換を行うには、それらの銀塩
を使用するのがアニオン交換を速やかに行わせるうえで
好ましい。
【0023】アニオン交換は、前記インドレニン誘導体
(2) に対しても同様にして行うことができる。本発明の
インドレニン誘導体(2) の塩としては、インドレニン誘
導体(2) に塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸などの無機
酸、シュウ酸、マレイン酸、リンゴ酸、酢酸、p-アルキ
ルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸などの有機
酸を反応させるほかに、そのヨウ化第四アンモニウム塩
(2')をこれらの無機酸または有機酸でアニオン交換した
ものも包含される。例えば、下記一般式(2a)で表される
ものがインドレニン誘導体の塩に包含される。
(2) に対しても同様にして行うことができる。本発明の
インドレニン誘導体(2) の塩としては、インドレニン誘
導体(2) に塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸などの無機
酸、シュウ酸、マレイン酸、リンゴ酸、酢酸、p-アルキ
ルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸などの有機
酸を反応させるほかに、そのヨウ化第四アンモニウム塩
(2')をこれらの無機酸または有機酸でアニオン交換した
ものも包含される。例えば、下記一般式(2a)で表される
ものがインドレニン誘導体の塩に包含される。
【0024】
【化8】
【0025】(式中、R1 、R2 およびX- は前記と同
じである。) 本発明のシアニン色素は、電子写真感光体や光導電性ト
ナーの増感色素のほか、レーザー用色素、LB膜用色
素、膜電位測定用色素などとして有用である。また、本
発明のインドレニン誘導体またはその塩は上記シアニン
色素と同様な用途に使用可能であり、さらにホトクロミ
ック色素、エレクトロクロミック色素などとしても有用
である。
じである。) 本発明のシアニン色素は、電子写真感光体や光導電性ト
ナーの増感色素のほか、レーザー用色素、LB膜用色
素、膜電位測定用色素などとして有用である。また、本
発明のインドレニン誘導体またはその塩は上記シアニン
色素と同様な用途に使用可能であり、さらにホトクロミ
ック色素、エレクトロクロミック色素などとしても有用
である。
【0026】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
る。 実施例15−t−ブチル−2,3,3−トリメチルインドレニン
の合成 p−t−ブチルフェニルヒドラジン塩酸塩2.1g
(0.00105モル)を酢酸50mlに分散し、これに
メチルイソプロピルケトン1.5g(0.00174モ
ル)を加え、約100℃で2時間反応させ、均一な赤色
の反応液を得た。反応後、減圧下で酢酸を留去した。残
渣を塩化メチレン30mlに溶解し、不溶分を除去したの
ち、塩化メチレンを減圧下で留去して、オイル状の標記
化合物2.14gを得た(収率95%)。
る。 実施例15−t−ブチル−2,3,3−トリメチルインドレニン
の合成 p−t−ブチルフェニルヒドラジン塩酸塩2.1g
(0.00105モル)を酢酸50mlに分散し、これに
メチルイソプロピルケトン1.5g(0.00174モ
ル)を加え、約100℃で2時間反応させ、均一な赤色
の反応液を得た。反応後、減圧下で酢酸を留去した。残
渣を塩化メチレン30mlに溶解し、不溶分を除去したの
ち、塩化メチレンを減圧下で留去して、オイル状の標記
化合物2.14gを得た(収率95%)。
【0027】生成物は、IRスペクトルで1580cm
-1にインドレニンに由来するピークが見られた。この生
成物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図1
に示す。 実施例2ヨウ化5−t−ブチル−1,2,3,3−テトラメチル
−3H−インドリウムの合成 5−t−ブチル−2,3,3−トリメチルインドレニン
1.3g(0.00604モル)をジメチルエーテル3
0mlに溶解し、これにヨウ化メチル8.5g(0.06
02モル)を加えて還流下で12時間反応させた。析出
した結晶をろ過し、ジメチルエーテル50mlで洗浄し、
乾燥した。これを熱水に溶解して、活性炭処理後、再結
晶して標記化合物1.2gを得た(収率53%)。
-1にインドレニンに由来するピークが見られた。この生
成物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図1
に示す。 実施例2ヨウ化5−t−ブチル−1,2,3,3−テトラメチル
−3H−インドリウムの合成 5−t−ブチル−2,3,3−トリメチルインドレニン
1.3g(0.00604モル)をジメチルエーテル3
0mlに溶解し、これにヨウ化メチル8.5g(0.06
02モル)を加えて還流下で12時間反応させた。析出
した結晶をろ過し、ジメチルエーテル50mlで洗浄し、
乾燥した。これを熱水に溶解して、活性炭処理後、再結
晶して標記化合物1.2gを得た(収率53%)。
【0028】生成物はIRスペクトルで1530cm-1
に四級窒素に由来するピークが見られた。この生成物の
NMRスペクトル(CDCl3,TMS)を図2に示
す。また、このものは205℃で分解した。 実施例3ヨウ化5−t−ブチル−1,3,3−トリメチル−2−
〔7−(5−t−ブチル−1,3,3−トリメチル−2
−インドリニリデン)−1,3,5−ヘプタトリエニ
ル〕−3H−インドリウムの合成
に四級窒素に由来するピークが見られた。この生成物の
NMRスペクトル(CDCl3,TMS)を図2に示
す。また、このものは205℃で分解した。 実施例3ヨウ化5−t−ブチル−1,3,3−トリメチル−2−
〔7−(5−t−ブチル−1,3,3−トリメチル−2
−インドリニリデン)−1,3,5−ヘプタトリエニ
ル〕−3H−インドリウムの合成
【0029】
【化9】
【0030】ヨウ化5−t−ブチル−1,2,3,3−
テトラメチル−3H−インドリウム1g(0.0028
モル)とグルタコンアルデヒドジアニル塩酸塩0.4g
(0.0014モル)と酢酸カリウム0.6g(0.0
061モル)を無水酢酸4mlに溶解し、約100℃で約
1時間反応させた。反応後、反応液をヨウ化カリウム5
gを溶解した50mlの水に投入し、結晶化した。結晶を
ろ過、水洗し、さらにジエチルエーテルで洗浄した。こ
の結晶をメタノールで再結晶して標記化合物0.52g
を得た(収率57%)。
テトラメチル−3H−インドリウム1g(0.0028
モル)とグルタコンアルデヒドジアニル塩酸塩0.4g
(0.0014モル)と酢酸カリウム0.6g(0.0
061モル)を無水酢酸4mlに溶解し、約100℃で約
1時間反応させた。反応後、反応液をヨウ化カリウム5
gを溶解した50mlの水に投入し、結晶化した。結晶を
ろ過、水洗し、さらにジエチルエーテルで洗浄した。こ
の結晶をメタノールで再結晶して標記化合物0.52g
を得た(収率57%)。
【0031】生成物はIRスペクトルで1300cm-1
に共役オレフィンに由来するピークが見られた。この生
成物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図3
に示す。また、このものは185℃で分解した。 実施例45−フェノキシ−2,3,3−トリメチルインドレニン
の合成 p−フェノキシフェニルヒドラジン塩酸塩5.5g
(0.0232モル)を酢酸20mlに分散し、メチルイ
ソプロピルケトン4.0g(0.046モル)を加え
て、約100℃で2時間反応させた。反応後、酢酸を減
圧留去した後、塩化メチレンに溶解し、不溶分を除去
し、塩化メチレンを留去して、オイル状の標記化合物
4.7gを得た(収率80.5%)。
に共役オレフィンに由来するピークが見られた。この生
成物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図3
に示す。また、このものは185℃で分解した。 実施例45−フェノキシ−2,3,3−トリメチルインドレニン
の合成 p−フェノキシフェニルヒドラジン塩酸塩5.5g
(0.0232モル)を酢酸20mlに分散し、メチルイ
ソプロピルケトン4.0g(0.046モル)を加え
て、約100℃で2時間反応させた。反応後、酢酸を減
圧留去した後、塩化メチレンに溶解し、不溶分を除去
し、塩化メチレンを留去して、オイル状の標記化合物
4.7gを得た(収率80.5%)。
【0032】生成物はIRスペクトルで1580cm-1
にインドレニンに由来するピークが見られた。この生成
物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図4に
示す。 実施例5ヨウ化5−フェノキシ−1,2,3,3−テトラメチル
−3H−インドリウムの合成 5−フェノキシ−2,3,3−トリメチルインドレニン
4.2g(0.017モル)をヘキサン25mlとジエチ
ルエーテル10mlとの混合溶媒に溶解し、これにヨウ化
メチル20g(0.14モル)を加え、約40℃で1日
攪拌した。析出した結晶をろ過し、ヘキサンで洗浄し
た。結晶を水に溶解し、活性炭処理後、再結晶して標記
化合物4.4gを得た(収率67%)。
にインドレニンに由来するピークが見られた。この生成
物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図4に
示す。 実施例5ヨウ化5−フェノキシ−1,2,3,3−テトラメチル
−3H−インドリウムの合成 5−フェノキシ−2,3,3−トリメチルインドレニン
4.2g(0.017モル)をヘキサン25mlとジエチ
ルエーテル10mlとの混合溶媒に溶解し、これにヨウ化
メチル20g(0.14モル)を加え、約40℃で1日
攪拌した。析出した結晶をろ過し、ヘキサンで洗浄し
た。結晶を水に溶解し、活性炭処理後、再結晶して標記
化合物4.4gを得た(収率67%)。
【0033】生成物はIRスペクトルで1530cm-1
に四級窒素に由来するピークが見られた。この生成物の
NMRスペクトル(CDCl3,TMS)を図5に示
す。また、このものは210℃で分解した。 実施例6ヨウ化5−フェノキシ−1,3,3−トリメチル−2−
〔7−(5−フェノキシ−1,3,3−トリメチル−2
−インドリニリデン)−1,3,5−ヘプタトリエニ
ル〕−3H−インドリウムの合成 ヨウ化5−フェノキシ−1,2,3,3−テトラメチル
−3H−インドリウム2g(0.0051モル)とグル
タコンアルデヒドジアニル塩酸塩0.72g(0.00
254モル)と酢酸カリウム1g(0.01モル)とを
無水酢酸15mlに溶解し、約100℃で約1時間反応さ
せた。反応後、反応液を、ヨウ化カリウム10gを溶解
した150mlの水に投入し、結晶化した。結晶をろ過、
水洗し、さらにジエチルエーテルで洗浄し、乾燥した。
この結晶をメタノールで再結晶して標記化合物1.2g
を得た(収率65%)。
に四級窒素に由来するピークが見られた。この生成物の
NMRスペクトル(CDCl3,TMS)を図5に示
す。また、このものは210℃で分解した。 実施例6ヨウ化5−フェノキシ−1,3,3−トリメチル−2−
〔7−(5−フェノキシ−1,3,3−トリメチル−2
−インドリニリデン)−1,3,5−ヘプタトリエニ
ル〕−3H−インドリウムの合成 ヨウ化5−フェノキシ−1,2,3,3−テトラメチル
−3H−インドリウム2g(0.0051モル)とグル
タコンアルデヒドジアニル塩酸塩0.72g(0.00
254モル)と酢酸カリウム1g(0.01モル)とを
無水酢酸15mlに溶解し、約100℃で約1時間反応さ
せた。反応後、反応液を、ヨウ化カリウム10gを溶解
した150mlの水に投入し、結晶化した。結晶をろ過、
水洗し、さらにジエチルエーテルで洗浄し、乾燥した。
この結晶をメタノールで再結晶して標記化合物1.2g
を得た(収率65%)。
【0034】生成物はIRスペクトルで1300cm-1
に共役オレフィンに由来するピークが見られた。この生
成物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図6
に示す。また、このものは190℃で分解した。 実施例75−n−ブチル−2,3,3−トリメチルインドレニン
の合成 p−n−ブチルフェニルヒドラジン塩酸塩4.7g
(0.024モル)を酢酸40mlに分散し、これにメチ
ルイソプロピルケトン2.5g(0.029モル)を加
えて、約100℃で2時間反応させた。反応後、酢酸を
減圧留去し、残渣をジエチルエーテルに溶解し、不溶分
を除去した。ジエチルエーテルを減圧留去して、オイル
状の標記化合物5.03gを得た(収率約100%)。
に共役オレフィンに由来するピークが見られた。この生
成物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図6
に示す。また、このものは190℃で分解した。 実施例75−n−ブチル−2,3,3−トリメチルインドレニン
の合成 p−n−ブチルフェニルヒドラジン塩酸塩4.7g
(0.024モル)を酢酸40mlに分散し、これにメチ
ルイソプロピルケトン2.5g(0.029モル)を加
えて、約100℃で2時間反応させた。反応後、酢酸を
減圧留去し、残渣をジエチルエーテルに溶解し、不溶分
を除去した。ジエチルエーテルを減圧留去して、オイル
状の標記化合物5.03gを得た(収率約100%)。
【0035】生成物はIRスペクトルで1580cm-1
にインドレニンに由来するピークが見られた。この生成
物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図7に
示す。 実施例8ヨウ化5−n−ブチル−1,2,3,3−テトラメチル
−3H−インドリウムの合成 5−n−ブチル−2,3,3−トリメチルインドレニン
5g(0.023モル)をジエチルエーテルに溶解し、
これにヨウ化メチル30g(0.21モル)を加え、室
温で約1日反応させた。析出した結晶をろ過し、ジエチ
ルエーテルで洗浄し、減圧乾燥して標記化合物6.2g
を得た(収率75%)。
にインドレニンに由来するピークが見られた。この生成
物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図7に
示す。 実施例8ヨウ化5−n−ブチル−1,2,3,3−テトラメチル
−3H−インドリウムの合成 5−n−ブチル−2,3,3−トリメチルインドレニン
5g(0.023モル)をジエチルエーテルに溶解し、
これにヨウ化メチル30g(0.21モル)を加え、室
温で約1日反応させた。析出した結晶をろ過し、ジエチ
ルエーテルで洗浄し、減圧乾燥して標記化合物6.2g
を得た(収率75%)。
【0036】生成物はIRスペクトルで1530cm-1
に四級窒素に由来するピークが見られた。この生成物の
NMRスペクトル(CDCl3,TMS)を図8に示
す。また、このものは155℃で分解した。 実施例9ヨウ化5−n−ブチル−1,3,3−トリメチル−2−
〔7−(5−n−ブチル−1,3,3−トリメチル−2
−インドリニリデン)−1,3,5−ヘプタトリエニ
ル〕−3H−インドリウムの合成 ヨウ化5−n−ブチル−1,2,3,3−テトラメチル
−3H−インドリウム3g(0.0084モル)とグル
タコンアルデヒドジアニル塩酸塩1.2g(0.004
2モル)と酢酸カリウム1.8g(0.018モル)と
を無水酢酸12mlに溶解し、約100℃で約1時間反応
させた。反応後、反応液をヨウ化カリウム5gを溶解し
た100mlの水に投入し、結晶化した。結晶をろ過、水
洗し、さらにジエチルエーテルで洗浄し、乾燥した。こ
の結晶をメタノールで再結晶して標記化合物1.52g
を得た(収率56%)。
に四級窒素に由来するピークが見られた。この生成物の
NMRスペクトル(CDCl3,TMS)を図8に示
す。また、このものは155℃で分解した。 実施例9ヨウ化5−n−ブチル−1,3,3−トリメチル−2−
〔7−(5−n−ブチル−1,3,3−トリメチル−2
−インドリニリデン)−1,3,5−ヘプタトリエニ
ル〕−3H−インドリウムの合成 ヨウ化5−n−ブチル−1,2,3,3−テトラメチル
−3H−インドリウム3g(0.0084モル)とグル
タコンアルデヒドジアニル塩酸塩1.2g(0.004
2モル)と酢酸カリウム1.8g(0.018モル)と
を無水酢酸12mlに溶解し、約100℃で約1時間反応
させた。反応後、反応液をヨウ化カリウム5gを溶解し
た100mlの水に投入し、結晶化した。結晶をろ過、水
洗し、さらにジエチルエーテルで洗浄し、乾燥した。こ
の結晶をメタノールで再結晶して標記化合物1.52g
を得た(収率56%)。
【0037】生成物はIRスペクトルで1300cm-1
に共役オレフィンに由来するピークが見られた。この生
成物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図9
に示す。また、このものは146℃で分解した。 (評価試験) 1.溶解性 実施例3,6,9で得たシアニン色素はいずれも非極性
溶媒に対する溶解性が、下記式で示す置換基を有しない
従来のシアニン色素(以下、比較例という)に比べて向
上していた。
に共役オレフィンに由来するピークが見られた。この生
成物のNMRスペクトル(CDCl3 ,TMS)を図9
に示す。また、このものは146℃で分解した。 (評価試験) 1.溶解性 実施例3,6,9で得たシアニン色素はいずれも非極性
溶媒に対する溶解性が、下記式で示す置換基を有しない
従来のシアニン色素(以下、比較例という)に比べて向
上していた。
【0038】
【化10】
【0039】2.色素の特性評価 紫外線(UV)吸収スペクトルによる各シアニン色素の
最大吸収波長λmax および分子吸光係数εを調べた。そ
の結果を表1に示す。
最大吸収波長λmax および分子吸光係数εを調べた。そ
の結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1から明らかなように、実施例のシアニ
ン色素は比較例のものに比較して13〜20nmだけ長
波長側にシフトしているが、感光体を作成したときの反
射スペクトルではあまり変化がないことから実用上の問
題は生じないと考えられる。 3.酸化亜鉛感光体薄膜の作製 酸化亜鉛、結着樹脂(スチレン−アクリル共重合体)お
よび比較例のシアニン色素をトルエン(少量のメタノー
ルを加える)に重量比で3:1:0.003の割合で溶
解、分散し、ガラス基板上に塗布、乾燥して比較用の酸
化亜鉛感光体薄膜を作製した。一方、実施例で得たシア
ニン色素は、上記比較用の酸化亜鉛感光体薄膜に含まれ
るシアニン色素と等モル量となるように配合して、酸化
亜鉛感光体薄膜を作製した。例えば、実施例6のシアニ
ン色素の分子量は比較例のそれの1.4倍であるので、
配合比は酸化亜鉛:結着樹脂:シアニン色素差は3:
1:0.0042の割合となる。 4.シアニン色素の増感効果の評価 シアニン色素による酸化亜鉛の増感効果を、上記のよう
にして得られた酸化亜鉛感光体薄膜の光電流値を測定す
ることで評価した。すなわち、上記酸化亜鉛感光体薄膜
に、くし型金電極を蒸着し、それを光電流測定装置にセ
ットし、調湿後、光電流値を測定した。その結果を図1
0に示す。
ン色素は比較例のものに比較して13〜20nmだけ長
波長側にシフトしているが、感光体を作成したときの反
射スペクトルではあまり変化がないことから実用上の問
題は生じないと考えられる。 3.酸化亜鉛感光体薄膜の作製 酸化亜鉛、結着樹脂(スチレン−アクリル共重合体)お
よび比較例のシアニン色素をトルエン(少量のメタノー
ルを加える)に重量比で3:1:0.003の割合で溶
解、分散し、ガラス基板上に塗布、乾燥して比較用の酸
化亜鉛感光体薄膜を作製した。一方、実施例で得たシア
ニン色素は、上記比較用の酸化亜鉛感光体薄膜に含まれ
るシアニン色素と等モル量となるように配合して、酸化
亜鉛感光体薄膜を作製した。例えば、実施例6のシアニ
ン色素の分子量は比較例のそれの1.4倍であるので、
配合比は酸化亜鉛:結着樹脂:シアニン色素差は3:
1:0.0042の割合となる。 4.シアニン色素の増感効果の評価 シアニン色素による酸化亜鉛の増感効果を、上記のよう
にして得られた酸化亜鉛感光体薄膜の光電流値を測定す
ることで評価した。すなわち、上記酸化亜鉛感光体薄膜
に、くし型金電極を蒸着し、それを光電流測定装置にセ
ットし、調湿後、光電流値を測定した。その結果を図1
0に示す。
【0042】図10に示されるように、置換基の導入に
より、比較例の色素に比べて光電流値が向上している。
この結果から、例えば置換基としてt−ブチル基を導入
したシアニン色素では無置換のシアニン色素(比較例)
に比べて光感度は約8倍向上することがわかる。
より、比較例の色素に比べて光電流値が向上している。
この結果から、例えば置換基としてt−ブチル基を導入
したシアニン色素では無置換のシアニン色素(比較例)
に比べて光感度は約8倍向上することがわかる。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明のシアニン色素は、
酸化亜鉛系感光体や光導電性トナーなどにおける増感色
素として増感効果を向上させるのに有用である。また、
本発明のインドレニン誘導体またはその塩は上記シアニ
ン色素の製造用中間体として有用であるほか、種々な用
途の色素としても有用である。
酸化亜鉛系感光体や光導電性トナーなどにおける増感色
素として増感効果を向上させるのに有用である。また、
本発明のインドレニン誘導体またはその塩は上記シアニ
ン色素の製造用中間体として有用であるほか、種々な用
途の色素としても有用である。
【図1】実施例1で得られた生成物のNMRスペクトル
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図2】実施例2で得られた生成物のNMRスペクトル
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図3】実施例3で得られた生成物のNMRスペクトル
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図4】実施例4で得られた生成物のNMRスペクトル
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図5】実施例5で得られた生成物のNMRスペクトル
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図6】実施例6で得られた生成物のNMRスペクトル
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図7】実施例7で得られた生成物のNMRスペクトル
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図8】実施例8で得られた生成物のNMRスペクトル
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図9】実施例9で得られた生成物のNMRスペクトル
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図10】各実施例および比較例で得たシアニン色素を
用いた酸化亜鉛感光体薄膜の光電流測定結果を示すグラ
フである。
用いた酸化亜鉛感光体薄膜の光電流測定結果を示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 5/06 382 8305−2H 5/09 101 8305−2H
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 〔式中、R1 は分岐した若しくは直鎖のアルキル基、置
換基を有することのあるフェニル基または置換基を有す
ることのあるフェノキシ基、R2 は低級アルキル基、低
級アルケニル基またはカルボキシアルキル基、X- はア
ニオン、mは0〜3の整数である。〕で表されるシアニ
ン色素。 - 【請求項2】 一般式(2): 【化2】 (式中、R1 は前記と同じである。)で表されるインド
レニン誘導体またはその塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3220618A JPH0559290A (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | シアニン色素およびインドレニン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3220618A JPH0559290A (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | シアニン色素およびインドレニン誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0559290A true JPH0559290A (ja) | 1993-03-09 |
Family
ID=16753798
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3220618A Pending JPH0559290A (ja) | 1991-08-30 | 1991-08-30 | シアニン色素およびインドレニン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0559290A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100291983B1 (ko) * | 1998-07-16 | 2001-11-22 | 장용균 | 시아닌색소의제조방법 |
CN1315952C (zh) * | 2003-03-25 | 2007-05-16 | 天津理工学院 | 含吲哚环的多甲川菁类化合物的合成方法 |
JP2007526379A (ja) * | 2004-03-05 | 2007-09-13 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | Nir吸収剤を含むオフセット及び/又は活版印刷用の印刷インキ及びオフセット及び/又は活版印刷用インキに溶解可能なnir吸収剤 |
-
1991
- 1991-08-30 JP JP3220618A patent/JPH0559290A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100291983B1 (ko) * | 1998-07-16 | 2001-11-22 | 장용균 | 시아닌색소의제조방법 |
CN1315952C (zh) * | 2003-03-25 | 2007-05-16 | 天津理工学院 | 含吲哚环的多甲川菁类化合物的合成方法 |
JP2007526379A (ja) * | 2004-03-05 | 2007-09-13 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | Nir吸収剤を含むオフセット及び/又は活版印刷用の印刷インキ及びオフセット及び/又は活版印刷用インキに溶解可能なnir吸収剤 |
US7901494B2 (en) | 2004-03-05 | 2011-03-08 | Basf Se | Printing inks for offset and/or high printing containing NIR absorbers and NIR absorbers soluble in offset and/or high printing inks |
JP4855383B2 (ja) * | 2004-03-05 | 2012-01-18 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | Nir吸収剤を含むオフセット及び/又は活版印刷用の印刷インキ及びオフセット及び/又は活版印刷用インキに溶解可能なnir吸収剤 |
US8187373B2 (en) | 2004-03-05 | 2012-05-29 | Basf Se | Printing inks for offset and/or high printing containing NIR absorbers and NIR absorbers soluble in offset and/or high printing inks |
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