JPH0559145B2 - - Google Patents

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JPH0559145B2
JPH0559145B2 JP57041853A JP4185382A JPH0559145B2 JP H0559145 B2 JPH0559145 B2 JP H0559145B2 JP 57041853 A JP57041853 A JP 57041853A JP 4185382 A JP4185382 A JP 4185382A JP H0559145 B2 JPH0559145 B2 JP H0559145B2
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polyester
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bis
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Taro Tokusawa
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Unitika Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ポリアリレートとスチレン系樹脂と
よりなる組成物の諸性質が改良された新規な樹脂
組成物に関するものである。 従来、ポリアリレート、特にテレフタル酸とイ
ソフタル酸と2,2−ビス(4−ヒドロキシフエ
ニル)プロパン(以下、ビスフエノールAと称す
る。)とよりなるポリアリレートやポリベンゾエ
ート類の成形性を改良し、一方、スチレン系樹脂
の耐熱変形性を向上する方法として、ポリアリレ
ートとスチレン系樹脂をブレンドする方法が提案
されている(特開昭46−2945号、特開昭48−
25053号、特開昭48−51049号、特公昭53−1306
号)。これらの方法によつて得られる組成物は、
いずれも両ポリマー成分を特定の割合で機械的に
混合した混合物である。しかしながら、ポリアリ
レートとスチレン系樹脂は、相溶性が乏しく、か
つ両ポリマーの溶融粘度が著しく異なることか
ら、均一な混合物が得難いという問題を有してい
た。また、溶液混合法によつて均一な混合を行つ
た後に成形に供した場合でも、ポリアリレート成
分とスチレン系樹脂成分が相分離し、両成分間の
界面剥離が生じるという問題も有していた。その
結果、同じ混合方法によつて組成物を製造して
も、その混合状態に再現性が期待できず、得られ
るプラスチツク成形品は物性のバラツキを生じや
すかつた。このことは、製品の品質の安定性を考
慮した場合、大きな問題であつた。 本発明者は、上記のごときポリアリレートとス
チレン系樹脂よりなる組成物が有する問題を解決
し、品質の安定性のよい樹脂組成物を提供するこ
とを目的として鋭意検討を加えた結果、ポリアリ
レートとスチレン系樹脂よりなる組成物に、ポリ
アリレートと同一の構造あるいは類似の構造をも
つポリエステルおよびスチレン系樹脂と同一の構
造あるいは類似の構造をもつスチレン系樹脂とを
供重合して得られたポリエステル・スチレン系樹
脂供重合体を特定量混合することにより、ポリア
リレートとスチレン系樹脂とよりなる組成物が有
する優れた性質を保持しつつ、その品質の安定性
が改良されるという事実、さらには、元来の組成
物の曲げ強度等の機械的性質が著しく改善される
という事実を見出し、本発明に到達したものであ
る。 すなわち、本発明は、(A)ポリアリレートと、(B)
スチレン系樹脂と、(C)不飽和末端基を有するポリ
エステルに、スチレン系単量体を重合してなる共
重合体とよりなり、(A)成分と(B)成分の含有比率が
5:95ないし95:5(重量比)であり、かつ(C)成
分の含有量が(A)成分と(B)成分の合計量100重量部
に対し1〜50重量部である樹脂組成物である。 本発明の樹脂組成物の一成分として用いられる
ポリアリレートとは、芳香族二塩基酸またはその
誘導体と二価フエノールまたはその誘導体とから
製造されるポリエステルである。 本発明で用いられるポリアリレートの製造に使
用される芳香族二塩基酸は、下記一般式(A)で示さ
れるものである。 HOOC−Z−COOH (A) 〔ただし、上式中Zは、−Ar−、−Ar−Ar−、−
Ar−X−Ar−を表す。なお、上記の諸式におい
てArは、フエニレン核、ナフチレン核のような
芳香族基を表し、これらの芳香族基は、アルキレ
ン基またはハロゲン原子で置換されたものであつ
てもよい。Xは、単結合または−CZ1Z2−(ただ
し、Z1およびZ2の各々は、水素原子、アルキル
基、アリール基を表すか、または脂肪族環を形成
するに必要な原子を表す。)、−CO、−O−、−S
−、−SO−または−SO2−を表す。〕 芳香族二塩基酸の誘導体としては、例えば、前
記芳香族二塩基酸のジハライドまたはアルキル、
フエニル等のジエステルが挙げられ、好適な芳香
族二塩基酸の具体例としては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、フタル酸が挙げられる。 本発明で用いられるポリアリレートの製造に使
用される二価フエノールは、下記一般式(B)で示さ
れるものである。 〔ただし、上式中Ar′は、フエニレン核、ビフエ
ニレン核またはナフチレン核のような芳香族基を
表し、R′は、水素原子、アルキル基(例えば、
メチル基、エチル基)、ハロゲン化アルキル基、
アリール基(例えば、フエニル基、ナフチル基)、
ハロゲン化アリール基、アラルキル基(例えば、
ベンジル基、フエニルエチル基)、ハロゲン化ア
ラルキル基、アルキル置換アリール基、ハロゲン
化アルキル置換アリール基、脂環基またはハロゲ
ン化脂環基を表し、X′は、メチレン基、エチレ
ン基、プロピレン基、エチリデン基、プロピリデ
ン基およびイソプロピリデン基、芳香族基、第3
級アミノ基、エーテル基(−O−)、カルボニル
基(−CO−)あるいは硫黄含有基、例えば、サ
ルフアイド(−S−)、スルフオキサイド(−SO
−)またはスルフオニル(−SO2−)基により相
互に連結された2つまたはそれ以上のアルキレン
もしくはアルキリデン基を表す。X′は、また、
脂環基または硫黄含有基、例えば、サルフアイ
ド、スルフオキサイドあるいはスルフオニル基、
エーテル基、カルボニル基または第3級アミノ基
でもよい。Y′は、ハロゲン原子、ニトロ基また
はR″もしくはOR″(ただし、R″は既述のR′と同じ
である。)で示される基、mは、0ないしX′上の
置換可能の水素原子の数までの整数、nは、0な
いし芳香族核Ar′上の置換可能な水素原子の数ま
での整数、pは少なくとも1の整数、qは0ない
し1の整数、rは整数(ただし、qが0であると
きは、rは0でよい。)を表す。〕 上式で示した二価フエノール化合物において、
1個以上の置換基Y′があるときは、これら置換
基は同一でも別でもよい。同じことがR′および
R″についてもいえる。芳香族核の置換基Y′と水
酸基は、オルソー、メタ−またはパラ−位置のい
ずれでもよい。 好適な二価フエノール化合物の具体例として
は、ビス(4−ヒドロキシフエニル)−メタン、
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフエニル)−
メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロ
ロフエニル)−メタン、ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジブロモフエニル)−メタン、ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジフルオロフエニル)−
メタン、ビス(4−ヒドロキシフエニル)−ケト
ン、ビス(4−ヒドロキシフエニル)−サルフア
イド、ビス(4−ヒドロキシフエニル)−スルフ
オン、4,4−ジヒドロキシジフエニルエーテ
ル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフエニル)−
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニ
ル)−プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3−メチルフエニル)−プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−クロロフエニル)−プ
ロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5
−ジクロロフエニル)−プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシナフチル)−プロパン、ビス(4
−ヒドロキシフエニル)−フエニルメタン、ビス
(4−ヒドロキシフエニル)−ジフエニルメタン、
ビス(4−ヒドロキシフエニル)−4′−メチルフ
エニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
エニル)−2,2,2−トリクロロエタン、ビス
(4−ヒドロキシフエニル)−(4′−クロロフエニ
ル)−メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
エニル)−シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキ
シフエニル)−シクロヘキシルメタン、4,4′−
ジヒドロキシジフエニル、2,2′−ジヒ・ロキシ
ジフエニル、2,6−ジヒドロキシナフタレン、
ヒドロキノン、レゾルシノール、2,6−ジヒド
ロキシトルエン、2,6−ジヒドロキシクロロベ
ンゼン、3,6−ジヒドロキシトルエン等が挙げ
られる。 本発明に用いられるポリアリレートは、前記の
芳香族二塩基酸またはその誘導体と前記の二価フ
エノールまたはその誘導体とから、界面重合法、
溶液重合法、溶融重合法等公知の任意の方法で合
成される。 本発明の樹脂組成物の一成分として用いられる
スチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレ
ン;アクリロニトリル−スチレン供重合体;ブタ
ジエンとスチレン、アクリロニトリル等とを共重
合して得られるゴム状共重合体、エチレンと酢酸
ビニルとを共重合して得られるゴム状重合体、エ
チレン、プロピレンおよびジエンを3元共重合し
て得られるゴム状重合体;ポリブタジエン等のゴ
ム状重合体にスチレン単量体をグラフト重合して
得られるグラフト共重合体;ポリスチレンに前記
ゴム状重合体を混合して得られるポリスチレン組
成物;前記ゴム状重合体にスチレン系単量体およ
び/またはアクリロニトリル単量体および/また
はメチルメタクリレート単量体をグラフト重合し
て得られるグラフト共重合体;前記ゴム状重合体
にアクリロニトリル−スチレン共重合体あるいは
メチルメタクリレート−スチレン共重合体等のス
チレン系共重合体を混合して得られるスチレン系
共重合体組成物等が挙げられる。 本発明の樹脂組成物の一成分として用いられる
不飽和末端基を有するポリエステルに、スチレン
系単量体を重合してなる共重合体とは、末端に下
記一般式(イ)で示される不飽和基を少なくとも1個
有する分子量1000〜15000のポリエステルの存在
下で、ポリエステル100重量部に対して10〜1000
重量部のスチレン系単量体を重合して得られる共
重合体をいう。 〔ただし、R1、R2、R3は、水素原子、アルキル
基、アリール基およびアラアルキル基からなる群
より選ばれた一価の炭化水素基、R4は、アルキ
レン基、フエニレン基およびアラアルキレン基か
らなる群より選ばれた二価の炭化水素基、X1は、
酸素原子、硫黄原子、カルボニル基およびイミノ
基からなる群より選ばれたものであり、aは0ま
たは1の整数である。〕 不飽和末端基を有するポリエステルは、ジカル
ボン酸ジハライドと二価フエノール化合物と不飽
和基を有する特定の化合物との反応により得られ
る。不飽和末端基を有するポリエステルの製造に
用いられるジカルボン酸ジハライドは、下記一般
式(C)で示されるものである。 〔ただし、上式中Z′は、(A)式で示したZの他に−
(CR1′R2′)o−、−CR1′=CR2′−、−O−(CR1′R
2′)
o−O−、−(CR1′R2′)n′−Ar−(CR1′R2′)n
−、−
(CR1′R2′)n′−O−Ar−O−(CR1′R2′)n′−、
【式】−O−Ar−O−、−O−Ar−X− Ar−O−、−O−(CR1′R2′)n′−O−Ar−X−Ar
−(CR1′R2′)n′−O−、−O−(CR1′R2′)n′−
Ar−
(CR1′R2′)n′−O−を表す。なお、上記の諸式に
おいて、Ar、Xは(A)式のものと同義であり、
R1′およびR2′の各々は、ハロゲン原子、アルキル
基またはアリール基を表し、m′は1ないし2の
整数、nは1〜20の整数であり、
【式】 は、芳香族核の全部または一部が水素化されてい
ることを表し、遊離結合は1,1−;1,2−;
1,3−;または1,4−位置にある。また、
Y″はハロゲン原子を表す。〕 不飽和末端基を有するポリエステルの製造に用
いられる二価フエノール化合物は、前記(B)式で示
したものと同義である。 不飽和末端基を有するポリエステルの製造に用
いられる不飽和基を有する特定の化合物とは、下
記一般式(ロ)で示される化合物をいう。 〔ただし、R1、R2、R3、R4、X1、aは(イ)式と同
一のものであり、X2は、X1がカルボニル基のと
きハロゲンであり、X1が酸素原子、硫黄原子お
よびイミノ基よりなる群から選ばれたものである
とき水素である。〕 上記(ロ)式で示される不飽和基を有する化合物と
しては、例えば、次の〔〕〔〕〔〕〔〕の
ものが挙げられる。 〔〕 一般式(ハ)で示されるビニル型不飽和基を有
する一価フエノール化合物 〔ただし、R1、R2、R3は(イ)式と同一のもので
あり、Yは酸素または硫黄原子であり、R5は、
水素、ハロゲンまたはアルキル基、フエノキシ
基およびアラアルキル基からなる群より選ばれ
た一価の炭化水素であり、ベンゼン環に対し異
なるR5置換基が4までの複数個あつてもよ
い。〕 この化合物を用いた場合、ポリマーの末端構
造は、 となる。 〔〕 一般式(ニ)で示されるアリル型不飽和基を有
する一価フエノール化合物 〔ただし、R1、R2、R3は(イ)式と同一のもので
あり、Yは酸素または硫黄原子であり、R5は、
水素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、
フエノキシ基およびアラアルキル基からなる群
より選ばれた一価の炭化水素であり、ベンゼン
環に対し異なるR5置換基が4までの複数個あ
つてもよい。〕 この化合物を用いた場合、ポリマーの末端構
造は、 となる。 〔〕 一般式(ホ)で示される不飽和基を有するカル
ボン酸ハライド 〔ただし、R1、R2、R3は(イ)式と同一のもので
あり、R6、R7は、水素、アルキル基、アリー
ル基およびアラアルキル基からなる群より選ば
れる一価の炭化水素基であり、Zはハロゲンで
あり、bは0〜5の整数である。〕 この化合物を用いた場合、ポリマーの末端構
造は、 となる。 〔〕 一般式(ト)で示される不飽和基を有するアミ
ン化合物 〔ただし、R1、R2、R3は(イ)式と同一のもので
あり、R6、R7は、水素、アルキル基、アリー
ル基およびアラアルキル基からなる群より選ば
れる一価の炭化水素基であり、R8は、炭素数
1〜10のアルキル基、アリル基、アリール基お
よびアラアルキル基からなる群より選ばれた一
価の炭化水素基であり、bは0〜5の整数であ
る。〕 この化合物を用いた場合、ポリマーの末端構
造は、 となる。 不飽和基を有する特定の化合物の好ましい具体
例としては、次のものが挙げられる。 〔〕としては、オルソビニルフエノール、メ
タビニルフエノール、パラビニルフエノール、メ
タイソプロペニルフエノール、パライソプロペニ
ルフエノールが挙げられる。〔〕としては、オ
ルソアリルフエノール、メタアリールフエノー
ル、パラアリールフエノール、オイケノール、4
−アリル−2,6−ジメトキシフエノール、2−
アリル−4−メチルフエノール、2−アリル−6
−メチルフエノール、オルソアリルチオフエノー
ルが挙げられる。〔〕としては、アクリル酸ク
ロライド、アクリル酸ブロマイド、メタクリル酸
クロライド、メタクリル酸ブロマイド、シンナモ
イルクロライド、ビニル酢酸クロライド、クロト
ン酸クロライド、3,3−ジメチルアクリル酸ク
ロライド、アリル酢酸クロライド、p−ビニル安
息香酸クロライド。〔〕としては、アリルアミ
ン、メタアリルアミン、アリルメチルアミン、ジ
アリルアミン、1−アミノ−4−ペンテル、p−
アミノスチレン、2−アリルペンジルアミンが挙
げられる。 不飽和末端基を有するポリエステルは、溶液重
合法あるいは界面重合法等、公知の方法に従つて
得られる。 不飽和末端基を有するポリエステルに、スチレ
ン系単量体を重合してなる共重合体は、不飽和末
端基を有するポリエステルとスチレン系単量体を
ラジカル重合法あるいはイオン重合法で重合させ
ることにより得られる。スチレン系単量体の代表
的なものとしてスチレン、o−、m−、p−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレン等が挙げられ、
特に好ましくはスチレンである。 本発明の樹脂組成物において、(A)ポリアリレー
トと(B)スチレン系樹脂の含有比率は、重量比で
5:95ないし95:5であるが、耐熱変形性および
成形性からみて20:80ないし80:20であることが
好ましい。(C)ポリエステル・スチレン系樹脂共重
合体の含有量は、(A)成分と(B)成分の合計量100重
量部に対し1〜50重量部、好ましくは3〜30重量
部である。(C)成分の含有量が1重量部未満では物
性改善の効果が乏しく、一方、50重量部を超える
と、(A)成分と(B)成分の相溶性はよくなる反面、得
られる樹脂組成物の機械的性質が劣つてくる傾向
にある。 本発明の樹脂組成物は、例えば、染料、顔料、
充填剤、難燃剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤
を含むことができるし、また、ガラス繊維等の繊
維状充填剤を加えて強化することもできる。これ
らは、混合前の各ポリマー中に存在させておいて
もよく、また、各ポリマーの混合時に添加しても
よい。その他、可塑剤、潤滑剤等も共用すること
ができる。 本発明の樹脂組成物を製造するための成分の混
合は、公知のいかなる方法で行つてもよい。例え
ば、各成分の粒状物または粉末をV型ブレンダ
ー、ヘンシエルミキサー、スーパーミキサーやニ
ーダー等で混合し、これを用いて直接成形する
か、押出機、コニーダー、インテンシブミキサー
等で溶融状態にして混合し、チツプ化し、これを
成形してもよい。また、溶液混合し、次いで溶媒
を除去する方法を採用することができるが、いず
れにしても、樹脂組成物の組成比、望まれる製品
の形や性質に応じて適当な方法を採用すればよ
い。 本発明の樹脂組成物は、粉末、チツプ、その他
の形状とし、このものからプレス成形、射出成
形、押出成形等一般に知られているプラスチツク
成形法により各種の有用な製品を作ることができ
る。このような製品の例としては、ギヤー、軸
受、電気部品、容器その他広く挙げられ、エンジ
ニアリングプラスチツクとして高い性能が要求さ
れる製品として、広範囲の用途に用いられる。 本発明をさらに理解させるため、テレフタル酸
とイソフタル酸とビスフエノールAとよりなるポ
リアリレートと、スチレン系樹脂と、上記ポリア
リレートと同一繰り返し単位を有するポリエステ
ル構造とスチレン系樹脂構造を有する共重合体と
よりなる代表的な組合せを用いた実施例により、
本発明をさらに具体的に説明する。 実施例1、比較例1 テレフタル酸ジクロリドとイソフタル酸ジクロ
リドのモル比が1:1の混合酸クロリド2.03Kgお
よびメタクリル酸クロリド41.8gの塩化メチレン
溶液と、ビスフエノールA2.33Kgのカ性ソーダ水
溶液とより、界面重合法により末端にメタクリル
基を有するポリエステルを製造した。このポリエ
ステルの数平均分子量は、蒸気圧平衡法で5500で
あつた。また、核磁気共鳴スペクトルによる解析
をしたところ、不飽和末端官能基は、高分子鎖1
個に対し平均1.08個の割合で入つていた。 このポリエステルとスチレンとを1:1の重量
割合で混合し、N2雰囲気下で2重量%のクメン
パーオキシドを加え、130℃で20時間反応させる
ことにより、ポリエステルとポリスチレンの重量
比が1:1であるポリエステル・ポリスチレン共
重合体を得た。 一方、テレフタル酸ジクロリドとイソフタル酸
ジクロリドのモル比が1:1の混合酸クロリドの
塩化メチレン溶液と、ビスフエノールAのカ性ソ
ーダ水溶液とから、界面重合法によりポリアリレ
ートを製造した。これらのフエノール/テトラク
ロロエタン混合溶媒(6:4、重量比)中、農度
1g/dl、25℃で測定した対数粘度は、0.61であ
つた。 このポリアリレート70重量部、ポリスチレン
(トーポレツクス550−01、三井東圧社製)20重量
部および前記ポリエステル・ポリスチレン共重合
体10重量部をとり、粉末化した後、V型ブレンダ
ーにより2時間混合した。混合物を40mmφ、L/
D=18のエクストルーダーを用いて押し出し、切
断してチツプを得た。このチツプを用いて280℃
で射出成形を行つた。得られた成形品の外観は半
透明であり、「ひけ」やフローマーク等のトラブ
ルはなかつた。得られた成形品の性能を測定した
結果は、表1に示すとおりであつた。 比較のために、実施例1と同じポリアリレート
75重量部と実施例1と同じポリスチレン25重量部
を用いて、実施例1と同じようにしてチツプを
得、次いで、実施例1と同様にして射出成形し
た。得られた成形品には、時折「ひけ」やフロー
マークが発生した。この成形品の性能を表1に併
記する。 表1から明らかなように、実施例のものは、引
張強度、曲げ強度、衝撃強度、電気的性質におい
てポリアリレート単独に近い性質をもち、また、
比較例のものに比し、特に衝撃強度、曲げ強度が
優れていた。
【表】 実施例2、比較例2 実施例1の繰り返し試験を行つた。すなわち、
1回の試験を1ロツトとし、1ロツトにつき成形
品を10個採取し、この試験を10回繰り返して合計
100個の成形品を得た。1ロツトごとに得た10個
の成形品の物性を測定して得た平均値および測
定値の最大値と最小値の差Rを求めるとともに、
さらに、各ロツトごとに測定して得た、Rの
各々の平均値X=、を求めた。その結果は、表2
に示すとおりであつた。 比較例1についても繰り返し試験を行い、実施
例2の手順に従つて、X=、を求めた。 表2に示すごとく、実施例2は、比較例2に比
し物性値の試料間のバラツキが小さく、常に安定
した値を示した。
【表】 実施例3〜5、比較例3〜5 実施例1で用いたものと同じポリアリレート、
ポリスチレンおよびポリアリレート・ポリスチレ
ン共重合体の粉末化したものを表3に示す重量割
合で採り、V型ブレンダーにより2時間混合した
後、混合物を実施例1で用いたのと同じエクスト
ルーダーを用いて押し出し、切断してチツプを得
た。このチツプを表3に示す成形条件で射出成形
した。得られた成形品の性能を測定した結果は、
表3に示すとおりであつた。
【表】
【表】 表3から分かるように、本発明の組成物は、そ
の組成比に依存して耐熱変形性を変えることが可
能であり、共重合体の存在によつて物理的性質が
比較例に比べ向上している。また、共重合体の存
在しない比較例の場合には、成形時のポリマーの
流れ自体は実施例と大差ないものの、成形品が
「ひけ」等の表面形状で著しく不良となつた。一
方、実施例のものは、成形性および外観、物性の
再現性等において、いずれも良好であつた。 実施例 6 テレフタル酸ジクロリドとイソフタル酸ジクロ
リドのモル比が1:1の混合酸クロリド2.07Kgの
塩化メチレン溶液と、ビスフエノールA2.28Kgお
よびメタ−イソプロペニルフエノール50gのカ性
ソーダ水溶液とにより、界面重合法により末端に
イソプロペニル基を有するポリエステルを製造し
た。このポリエステルの数平均分子量は、7500で
あつた。また、不飽和末端官能基は、高分子鎖1
個に平均0.9個の割合で入つていた。このポリエ
ステルとスチレンを1:1の重量割合で混合し、
N2雰囲気下で2重量%のクメンパーオキシドを
加え、130℃で2.4時間反応させ、ポリエステルと
ポリスチレンの重量比が1:1のポリエステル・
ポリスチレン共重合体を得た。 一方、テレフタル酸ジクロリドとイソフタル酸
ジクロリドのモル比が7:3の混合酸クロリドの
塩化メチレン溶液と、ビスフエノールAのカ性ソ
ーダ水溶液とより、実施例1と同様の界面重合法
でポリアリレートを製造した。これの対数粘度は
0.58であつた。 このポリアリレート1KgとABS樹脂(三井東
圧社製、Litac ABS)1Kgと前記のポリエステ
ル・ポリスチレン共重合体0.1Kgを20の塩化メ
チレンに容解した後、これより塩化メチレンを減
圧除去し、塊状の組成物を得た。これを粉末化し
た後、40mmφ、L/D=18のエクストルーダーを
用いて押し出し、切断してチツプを得た。上記の
溶液混合を10回繰り返し、各回で得たチツプを1
ロツトとし合計10ロツト分のチツプを得た。この
チツプを用いて270℃で射出成形を行つた。成形
品の物性値を1ロツトにつき10試料測定し、10ロ
ツトの合計100試料の測定値で実施例2と同様に
してX=、を求めた。 比較のため、実施例6と同じポリアリレート1
Kgと実施例6と同じABS樹脂1Kgを用いて、実
施例6と同じようにしてチツプを得、次いで、実
施例6と同様にして射出成形した。実施例と同じ
ように10ロツトの合計10試料からX=、を求め
た。 得られた成形品の性能の測定値X=、の結果
は、表4に示すとおりであつた。 表4に示すように、実施例6は、比較例6に比
し燃変形温度の向上、曲げ強度の向上が認めら
れ、得られた成形品間の物性のむらも小さくする
ことができた。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (A)ポリアリレートと、(B)スチレン系樹脂と、
    (C)不飽和末端基を有するポリエステルに、スチレ
    ン系単量体を重合してなる共重合体とよりなり、
    (A)成分と(B)成分の含有比率が5:95ないし95:5
    (重量比)であり、かつ(C)成分の含有量が(A)成分
    と(B)成分の合計量100重量部に対し1〜50重量部
    である樹脂組成物。
JP57041853A 1982-03-16 1982-03-16 樹脂組成物 Granted JPS58157844A (ja)

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