JPH0558070B2 - - Google Patents

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JPH0558070B2
JPH0558070B2 JP25040985A JP25040985A JPH0558070B2 JP H0558070 B2 JPH0558070 B2 JP H0558070B2 JP 25040985 A JP25040985 A JP 25040985A JP 25040985 A JP25040985 A JP 25040985A JP H0558070 B2 JPH0558070 B2 JP H0558070B2
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JP
Japan
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boron nitride
silicon
cubic boron
nitride
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JP25040985A
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JPS62109976A (ja
Inventor
Susumu Yamaya
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Tungaloy Corp
Original Assignee
Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Tungaloy Co Ltd filed Critical Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Publication of JPS62109976A publication Critical patent/JPS62109976A/ja
Publication of JPH0558070B2 publication Critical patent/JPH0558070B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/52Multiple coating or impregnating multiple coating or impregnating with the same composition or with compositions only differing in the concentration of the constituents, is classified as single coating or impregnation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、切削工具又は耐摩耗工具などの工具
部品及び半導体基板などの電子機器用部品として
利用できる立方晶窒化ホウ素被覆部材に関するも
のである。
(従来の技術) 立方晶窒化ホウ素は、ダイヤモンドに次ぐ高硬
度性、高熱伝導性及び高電気絶縁性を有し、しか
もダイヤモンドよりもすぐれた化学的安定性、耐
酸化性、耐熱性及び耐熱的衝撃性を有している。
また、ダイヤモンドは、鉄族金属そと親和性が高
いのに対して立方晶窒化ホウ素は、鉄族金属との
親和性が低いことから、例えば鉄族金属材料を切
削又は研削するための工具材料として注目されて
いる。このように、立方晶窒化ホウ素は、すぐれ
た特性を有しているが、脆性材料であり、しかも
難焼結性材料であることから形状及び用途に制約
を受けている。
そこで、立方晶窒化ホウ素を被覆層として基体
の表面に形成してなる被覆部材によつて形状及び
用途の制約を解決しようという試みがなされてい
る。その代表例として、立方晶窒化ホウ素の被覆
層を窒化ケイ素焼結体の基体の表面に直接形成さ
せてなる被覆部材が特開昭57−95881号公報に開
示されている。
(発明が解決しようとする問題点) 特開昭57−95881号公報に開示の被覆部材は、
次のような問題がある。窒化ケイ素焼結体は、焼
結を促進させるために、例えばAl2O3、MgO、
Y2O3などの、主として金属酸化物からなる焼結
助剤を含有している。このように焼結助剤を含有
した窒化ケイ素焼結体の基体表面に直接立方晶窒
化ホウ素からなる被覆層を形成させてなる被覆部
材は、基体の表面にも焼結助剤が存在し、この焼
結助剤が六方晶窒化ホウ素又は非晶質窒化ホウ素
などの窒化ホウ素の立方晶窒化ホウ素への転換を
阻害し、又、基体と被覆層との付着性を低下させ
るという問題がある。
本発明は、上述のような問題点を解決したもの
で、具体的には、基体と立方晶窒化ホウ素からな
る外層との間に窒化ホウ素の立方晶窒化ホウ素へ
の転換を促進させる効果があり、しかも高温での
安定性及び外層との付着性にすぐれた中間層を介
在させてなる立方晶窒化ホウ素被覆部材の提供を
目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 基体の表面に立方晶窒化ホウ素からなる被覆層
が形成される場合は、2つの形態があり、第1の
形態は、立方晶窒化ホウ素が合成されて、その立
方晶窒化ホウ素が被覆層として基体の表面に付着
形成される場合であり、第2の形態は、非晶質窒
化ホウ素又は六方晶窒化ホウ素などの窒化ホウ素
が基体の表面に被覆層として付着形成されると同
時又は被覆層として形成された後に、窒化ホウ素
が立方晶窒化ホウ素に転換する場合である。この
内、第1の形態に対しては、立方晶窒化ホウ素の
付着しやすい物質が必要であり、第2の形態に対
しては、窒化ホウ素の立方窒化ホウ素への転換に
すぐれる物質が必要である。本発明者は、この第
1の形態と第2の形態に対して必要な物質及び工
具部品などの苛酷な用途に耐えることができる物
質について検討した所、酸素又は酸素含有化合物
は、第1の形態及び第2の形態に対して最も障害
になること、並びに炭素及び炭素含有化合物も第
1の形態及び第2の形態に対して好ましくないと
いうことから、更に検討した結果、ケイ素、ケイ
素アルミニウム合金、ケイ素窒化物としての
Si3N4又はケイ素アルミニウム窒化物が上述の第
1の形態及び第2の形態などに対して満足させる
ことができるという知見を得るに至り、本発明を
完成したものである。
すなわち、本発明の立方晶窒化ホウ素被覆部材
は、基体の表面に立方晶窒化ホウ素を主成分とす
る外層を形成してなる被覆部材において、前記基
体と前記外層との間に1層又は多層で構成される
中間層を介在させ、前記外層に隣接する該中間層
がケイ素、ケイ素アルミニウム合金、ケイ素アル
ミニウム窒化物又はケイ素窒化物としてのSi3N4
の中の少なくとも1種からなるケイ素含有物層に
よつて形成されていることを特徴とするものであ
る。
ここで用いる基体は、後述する製造条件に耐え
ることが可能な材種ならば特別に制限されるもの
でなく、例えば各種の金属、合金、焼結ハイス、
超硬合金、サーメツト又はセラミツクスなどを用
途によつて使い分けることができる。
立方晶窒化ホウ素を主成分とする外層は、μm
単位の薄膜状の層からmm単位の厚膜状の層として
形成することができる。この外層の成分は、立方
晶窒化ホウ素又は立方晶窒化ホウ素の耐にFe、
Ni、Co、Al、Si及び周期律表4a、5a、6a族金属
もしくはAl、Siの窒化物あるいは周期律表4a、
5a、6a族金属の炭化物、窒化物、ホウ化物及び
これらの相互固溶体の中の少なくとも1種の結合
相を含有させたものにすることができる。この
内、立方晶窒化ホウ素からなる外層の場合は、立
方晶窒化ホウ素が脆性材料であることから0.1μm
以上〜15μm以下の層厚、好ましくは0.5μm以上
〜10μm以下の層厚でなる薄膜状にするのがよ
く、立方晶窒化ホウ素の他に結合相を含有した外
層の場合は、0.05mm以上〜0.8mm以下の層厚でな
る厚膜状にすることもできる。
これらの基体と外層との間に介在させる中間層
は、使用する基体の材種又は本発明の被覆部材の
用途もしくは形状によつて各種の構成にすること
ができる。
例えば、第1の構成としては、中間層がケイ
素、ケイ素アルミニウム合金、ケイ素アルミニウ
ム窒化物又はケイ素窒化物としてのSi3N4の中の
少なくとも1種のケイ素含有物層からなるもので
ある。この場合は、基体と外層との間にケイ素含
有物層が介在しているもので、ケイ素含有物層と
の付着性にすぐれている基体、例えばAlN系セ
ラミツクス、Al2O3系セラミツクス、SiC系セラ
ミツクス系はサイアロンを含めたSi3N4系セラミ
ツクスなどの基体に適用すると外層のすぐれた特
性を発揮することができる。
第2の構成としては、中間層がケイ素含有物層
と酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸窒化
アルミニウムの中の少なくとも1種の第1密着補
助層とからなるものである。この場合は、基体と
外層との間に第1密着補助層とケイ素含有物層が
介在し、基体に第1密着補助層が隣接し、外層に
ケイ層含有物層が隣接しているもので、第1密着
補助層との付着性にすぐれている基体、例えば
ZrO2系セラミツクス、TiC系セラミツクス又は
各種のセラミツクスからなる基体に適用すると外
層のすぐれた特性を発揮することができるもので
ある。
第3の構成としては、中間層がケイ素含有物層
と第1密着補助層と周期律表4a、5a、6a族金属
の炭化物、窒化物、酸化物及びこれらの相互固溶
体の中の少なくとも1種の第2密着補助層とから
なるものである。この場合は、基体と外層との間
に第2密着補助層と第1密着補助層とケイ素含有
物層が介在し、基体に第2密着補助層が隣接し、
外層にケイ素含有物層が隣接し、第2密着補助層
とケイ素含有物層との間に第1密着補助層が介在
しているもので、第2密着補助層との付着性にす
ぐれている基体、例えば各種の金属又はステンレ
ス、高速度鋼などの工具鋼を含めた各種合金、焼
結ハイス、超硬合金、サーメツトなどの基体に適
用すると外層のすぐれた特性を発揮することがで
きるものである。
その他の中間層の構成としては、例えば前述し
た第3の構成で、更に基体と第2密着補助層との
間に金属又は合金でなる層の介在したもの、又は
中間層をケイ素含有物層と第2密着補助層との組
合わせにすることもできる。
上述の如く、中間層は、1層又は多層からなる
構成にすることができるが、外層に隣接する中間
層は、立方晶窒化ホウ素との付着性にすぐれるの
と、窒化ホウ素の立方晶窒化ホウ素への転換作用
が高いのと、強度及び化学的安定性にすぐれてい
るということからケイ素含有物層にすることを特
徴とするものである。
これらの中間層を具体的に示すと、ケイ素含有
物層としては、例えばSi、Si−Al合金、(Si、
Al)N、Si3N4があり、第1密着補助層として
は、例えばAl2O3、AlN、Al(N、O)があり、
第2密着補助層としては、例えばTiC、ZrC、
HfC、VC、TaC、NbC、Cr3C2、Cr7C3、Mo2C、
WC、TiN、ZrN、VN、TaN、CrN、TiO、
TiO2、ZrO2、Ta2O5、Ti(N、C)、(Ti・Ta)
C、(Ti・W)C、Ti(N、O)、Ti(C、N、
O)、(Ti・Ta・W)C、などを挙げることがで
きる。これらの中間層は、化学量論的化合物のみ
でなく、非化学量論的化合物として形成されるこ
ともあり、非化学量論的化合物の中でも金属元素
に対して非金属元素の比が少なくなつた亜化学量
論的化合物として形成されていることもある。
本発明の立方晶窒化ホウ素被覆部材は、次のよ
うな方法によつて製造することができる。まず、
基体は、板状体、塊状体、粉末状又は粉末圧粉体
状として用いることができる。この内、板状体又
は塊状体として用いる場合は、必要に応じて基体
の表面を研摩、洗浄及び乾燥などを行なうと基体
と中間層との付着性がすぐれることから好ましい
ことである。
基体の表面に中間層を設ける方法は、CVD法、
PVD法又はプラズマCVD法による方法、金属を
蒸着した後浸炭や窒化処理して金属化合物の中間
層とする方法、スプレー、刷毛塗りなどで粉末状
として設ける方法、もしくは加圧成形によつて粉
末圧粉体として設ける方法がある。また、基体と
中間層との付着性を高めるために、基体の表面に
金属又は合金からなる層を設ける必要がある場合
には、蒸着、イオンプレーテイング又はスパツタ
ーのようなPVD法の他にメツキによつても形成
することができる。
外層の形成方法は、PVD法又はプラズマCVD
法の他に粉末状、粉末圧粉体状もしくはCVD法、
PVD法、プラズマCVD法などによつて窒化ホウ
素を中間層の表面に形成した後、立方晶窒化ホウ
素の安定な高温高温条件によつて処理して立方晶
窒化ホウ素を主体とする外層にすることができ
る。さらに、本発明の被覆部材の製造方法につい
て具体的に説明すると、第1の方法は、基体が、
例えば線引品、圧延品、鋳造品、鍛造品又は焼結
品からなる板状体もしくは塊状体である場合、基
体の表面を研摩、洗浄及び乾燥後、CVD法、
PVD法又はプラズマCVD法によつて中間層を設
ける。次いで、高エネルギーを発生し得るPVD
法、プラズマCVD法又はレーザ蒸着法などの反
応容器内に設置して、中間層の表面に0.05μm〜
20μm程度の薄膜状の外層を形成した方法であ
る。
第2の方法は、第1の方法で用いたと同様の基
体の表面に第1の方法と同様にして中間層を形成
した後、中間層の表面にCVD法、PCD法、プラ
ズマCVD法又はレーザ蒸着法によつて外層を形
成するための、例えば非晶質窒化ホウ素又は六方
晶窒化ホウ素からなる薄膜を形成し、次いでベル
ト型又はカードル型などの高圧高温装置に設置し
て立方晶窒化ホウ素の安定な高圧高温条件下で処
理する方法である。
第3の方法は、第1の方法で用いた同様の基体
の表面に第1の方法と同様にして中間層を形成し
た後、例えば0.05mm〜0.8mm程度の厚膜状の外層
を形成する目的で、中間層の表面に外層を形成す
るための粉末状又は粉末圧粉体状のものを設け、
次いで高圧高温装置に設置して立方晶窒化ホウ素
の安定な高圧高温条件下で処理する方法である。
このとき、厚膜状の外層にする場合は、窒化ホウ
素の他に窒化ホウ素の立方晶化ホウ素への転換の
ための触媒作用となる、例えば窒化アルミニウム
などを含有させておくと一層好ましいことであ
る。
第4の方法は、第1の方法で用いたと同様の基
体の表面に粉末状、粉末圧粉体状又は板状体でな
る中間層を設けた後、この中間層の表面に外層を
形成するための粉末状又は粉末圧粉体状のものを
設け、次いで高圧高温装置に設置して立方晶窒化
ホウ素の安定な高圧高温条件下で処理する方法で
ある。
第5の方法は、基体、中間層及び外層を全て粉
末状又は粉末圧粉体状として設けた後、高圧高温
装置に設置して、立方晶窒化ホウ素の安定な高圧
高温条件下で処理する方法である。
このときの立方晶窒化ホウ素の安定な高圧高温
条件下とは、圧力4.5GPa以上、温度700℃で行な
うことができるが、特に圧力6.0GPa以上、温度
1500℃以上で行なうのが好ましい。
(作用) 本発明の立方晶窒化ホウ素被覆部材は、外層に
隣接する中間層がケイ素含有物層であることから
立方晶窒化ホウ素からなる外層と中間層との付着
性を高めていると共に、窒化ホウ素の立方晶窒化
ホウ素への転換作用を高めることができるもので
ある。このために、本発明の被覆部材は、高エネ
ルギーのPVD法又はプラズマCVD法でもつて外
層を形成しても立方晶窒化ホウ素の含有量が高
く、緻密で膜状の外層が形成されやすく、又立方
晶窒化ホウ素の安定な高圧高温条件でもつて外層
を形成しても立方晶窒化ホウ素の含有量が高く、
緻密な外層になつているものである。この結果、
本発明の被覆部材は、立方晶窒化ホウ素自体の有
している高硬度性、高熱伝導性、高電気絶縁性な
どを諸特性を充分に発揮することができるもので
ある。
(実施例) 実施例 1 Si3N4−8wt%Al2O3−4wt%Y2O3組成のセラミ
ツクス焼結体で作製した形状寸法10φ×3mmの基
体の表面をダイヤモンド砥石で研摩後、蒸留水及
びエチルアルコールで洗浄及び乾燥した。次い
で、基体をCVD装置の容器内に設置し、10vol%
SiCl4−40vol%NH3−50vol%H2雰囲気中、圧力
70Torr、温度1100℃、保持時間50分にて処理し
て基体の表面にケイ素窒化物層を形成させた。次
に、容器内のガスを真空排気した後、10vol%
BCl3−25vol%H2−35vol%NH3−30vol%Ar雰
囲気中、圧力50Torr、温度1200℃、保持時間120
分の条件で処理してケイ素窒化物層の表面に窒化
ホウ素の層を形成させた。このときの窒化ホウ素
の層は、X線回折により調べた所、非晶質窒化ホ
ウ素を主体とするものであつた。これを高圧高温
装置に設置して、圧力7.0GPa、温度1600℃の条
件で処理して本発明の被覆部材を得た。
比較用として、上述した本発明の被覆部材の製
造方法からケイ素窒化物層の形成工程を除き、そ
の他の工程を同様に行なつて比較の被覆部材を得
た。
こうして得た本発明の被覆部材と比較の被覆部
材の被覆層をX線回折及び走査型電子顕微鏡にて
調べた所、本発明の被覆部材は、外層が圧さ3μ
mの緻密な立方晶窒化ホウ素の層で、中間層が圧
さ2μmのSi3N4層であり、比較の被覆部材は、被
覆層が厚さ3μmで、立方晶窒化ホウ素の含有し
た六方晶窒化ホウ素の層であつた。次に、被覆層
と基体との付着性を引掻き硬さ試験機に相当する
スクラツチ試験機によつて調べた所、本発明の被
覆部材は、10Kg荷重を加えたダイヤモンド圧子で
引掻いても被覆掻が剥離しなかつたのに対し、比
較の被覆部材は、6Kg荷重を加えたダイヤモンド
圧子で引掻いたところ被覆掻が剥離した。
実施例 2 ZrO2−3wt%MgO組成のセラミツクス焼結体
で作製した形状寸法10φ×3mmの基体の表面を実
施例1と同様に処理した後、反応容器内に設置
し、5vol%ACl3−10vol%CO−10vol%CO2
75vol%H2雰囲気中、圧力30Torr、温度1100℃、
保持時間120分にて処理して基体の表面に酸化ア
ルミニウムの層を形成させた。次いで、容器内の
ガスを真空真気した後、10vol%SiCl4−50vol%
N2−40vol%H2雰囲気中、圧力50Torr、温度
1200℃、保持時間30分にて処理して酸化アルミニ
ウム層の表面にケイ素窒化物層を形成させ、再度
容器内のガスを真空排気した後、10vol%BCl3
25vol%H2−35vol%NH3−30vol%Ar雰囲気中、
圧力50Torr、温度1200℃、保持時間120分の条件
で処理してケイ素窒化物物層の表面に窒化ケイ素
の層を形成させた。次に、高圧高温装置に設置し
て、圧力6.0GPa、温度1600℃の条件で処理して
本発明品の被覆部材を得た。
比較用として、上述した本発明の被覆部材の製
造方法から酸化アルミニウム層の形成工程及びケ
イ素窒化物層の形成工程を除き、基体の表面に直
接窒化ホウ素の層を形成した後同様に骨圧高温処
理して比較の被覆部材を得た。
こうして得た本発明の被覆部材と比較の比較部
材を実施例1と同様にして調べた所、本発明の被
覆部材は、外層が厚さ3μmの緻密な立方晶窒化
ホウ素の層で、中間層が厚さ1μmのAl2O3層と厚
さ1μmのSi3N4層からなり、比較の被覆部材は、
被覆層が厚さ3μmで、六方晶窒化ホウ素の層で
あつた。
実施例 3 WC−5wt%Co組成の超硬合金で作製した形状
寸法10×10×5mmの基体の表面を実施例1と同様
に処理した後、反応容器内に設置し、8vol%
TiCl4−5vol%CH4−87vol%H2雰囲気中、圧力
20Torr、温度1000℃、保持時間30分にて処理し
てチタン炭化物層を形成させた。次いで、容器内
のガスを真空排気した後、5vol%AlCl3−10vol%
CO−10vol%CO2−75vol%H2雰囲気中、圧力
30Torr、温度1100℃、保持時間120分にて処理し
てチタン炭化物層の表面に酸化アルミニウム層を
形成させ、再度容器内のガスを真空排気した後、
10vol%SiAl4−50vol%N2−40vol%H2雰囲気中、
圧力50Torr、温度1200℃、保持時間30分にて処
理して酸化アルミニウム層の表面にケイ素窒化層
を形成させた。また、容器内のガスを真空排気し
た後、高出力可変高周波熱プラズマ発生装置によ
つて容器内にプラズマを発生させ、20vol%
B3N3H6−40vol%NH3−40vol%H2雰囲気中、温
度1600℃で処理してケイ素窒化物層の表面に窒化
ホウ素の層を形成させて本発明品の被覆部材を得
た。
比較用として、上述の窒化ホウ素の層を形成さ
せる方法によつて基体の表面に直接窒化ホウ素の
層を形成させて比較の比較部材を得た。
こうして得た本発明の被覆部材と比較の被覆部
材を実施例1と同様にして調べた所、本発明の被
覆部材は、外層が厚さ2μmの立方晶窒化ホウ素
を主体とする層で、中間層が厚さ1μmのTiC層と
厚さ1μmのAl2O3層と厚さ1μmのSi3N4層からな
り、比較の被覆部材は、所々被覆層が付着してい
る程度であつた。
実施例 4 Mo板からなる基体の表面にイオンプレーテイ
ングによつてSi膜を被覆した後、CVD装置に設
置して、10vol%BCl3−25vol%H2−35vol%NH3
−30vol%Ar雰囲気中、圧力50Torr、温度1300
℃、保持時間120分の条件で、Si層の表面に窒化
ホウ素の層を形成させた。次に、高圧高温装置に
設置して、圧力6Gpa、温度1200℃の条件で処理
して本発明品の被覆部材を得た。
比較用として、上述の窒化ホウ素の層を形成さ
せる方法によつてMo板の基体の表面に直接窒化
ホウ素の層を形成させて比較の被覆部材を得た。
こうして得た本発明の被覆部材と比較の被覆部
材の被覆層を実施例1と同様にして調べた所、本
発明の被覆部材は、外層が圧さ3μmの立方晶窒
化ホウ素の層で、中間層が圧さ2μmのSi層からな
り、比較の被覆部材は、被覆層が六方晶窒化ホウ
素の層であつた。
(発明の効果) 上述の如く、本発明の立方晶窒化ホウ素被覆部
材は、基体と立方晶窒化ホウ素を主成分とする外
層との間に中間層を介在させることによつて、被
覆層の耐剥離性が著しくすぐれると共に緻密で立
方晶窒化ホウ素からなる外層が形成されているも
のである。このために、従来の立方晶窒化ホウ素
焼結体が用いられている切削工具及び耐摩耗工具
から更には形状及び用途的に制約を受けているよ
うな工具部材にも応用することができる。また、
立方晶窒化ホウ素からなる外層が緻密でバラツキ
の少ないものであることから立方晶窒化ホウ素の
特性を利用して半導体基板をはじめ各種の電子又
は電気部品関係に応用できる産業上有用な材料で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基体の表面に立方晶窒化ホウ素を主成分とす
    る外層を形成してなる被覆部材において、前記基
    体と前記外層との間に1層又は多層で構成される
    中間層を介在させ、前記外層に隣接する該中間層
    がケイ素、ケイ素アルミニウム合金、ケイ素アル
    ミニウム窒化物又はケイ素窒化物としてのSi3N4
    の中の少なくとも1種からなるケイ素含有物層に
    よつて形成されていることを特徴とする立方晶窒
    化ホウ素被覆部材。 2 上記中間層は、上記外層に隣接するケイ素含
    有物層と1層又は多層で構成される密着補助層か
    らなり、前記ケイ素含有物層に隣接する該密着補
    助層が酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸
    窒化アルミニウムの中の少なくとも1種からなる
    第1密着補助層であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の立方晶窒化ホウ素被覆部材。 3 上記中間層において、上記第1密着補助層に
    隣接する第2密着補助層が周期律表4a、5a、6a
    族金属の炭化物、窒化物、酸化物及びこれらの相
    互固溶体から選ばれる1種以上の成分からなるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の立方
    晶窒化ホウ素被覆部材。
JP25040985A 1985-11-08 1985-11-08 立方晶窒化ホウ素被覆部材 Granted JPS62109976A (ja)

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