JPH0555539B2 - - Google Patents

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JPH0555539B2
JPH0555539B2 JP1168470A JP16847089A JPH0555539B2 JP H0555539 B2 JPH0555539 B2 JP H0555539B2 JP 1168470 A JP1168470 A JP 1168470A JP 16847089 A JP16847089 A JP 16847089A JP H0555539 B2 JPH0555539 B2 JP H0555539B2
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JP
Japan
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antifogging properties
temperature plasma
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plasma treatment
imparting
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JP1168470A
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JPH0335031A (ja
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Akifumi Nishikawa
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
発明の技術分野 本発明は透明なプラスチツク素材およびガラス
素材表面の防曇性付与方法に関するものである。
更に詳しくは、有機ケイ素化合物のモノマーおよ
びポリマー(例えば、ポリオルガノシロキサンな
ど)を主成分とするケイ素鎖系化合物でコーテイ
ングされた、透明なプラスチツク素材およびガラ
ス素材表面を低温プラズマ処理することによつて
素材両表面に防曇性機能を付与する方法に関する
ものである。 従来技術 光学機器に使われるレンズおよび鏡などの欠点
は、その表面温度がその環境の露点以下となる場
合、空気中の水蒸気がレンズ表面上に結露し、曇
りを生じて透明性そのものが失われ大きな不便を
感じることがある。例えば、ダイバーが使用する
水中眼鏡や水泳の時に使用するスイミングゴーグ
ルおよびスキーの時に用いるスキーゴーグルは、
外面が水および雪に冷やされており、内面は発汗
により高温多湿となるため、内面に結露が生じ、
いわゆる曇り状態となつてしまう欠点がある。同
様な現象が高温多湿である浴室の鏡にも生じ、不
便を感じた経験がある。この欠点を解消する方法
としては、(1)接触角を小さくし、表面の水濡れ性
を良好にし、結露した水滴が容易に凝集、流延し
て表面上に薄膜をなすようにする。(2)接触角を大
きくし、表面の撥水性を強力にし、結露した水滴
をころげ落とす。(3)親水性の膜を被覆し水分を吸
収して露点になるのを防ぐ。などの方法がある。 この様な処理方法としては数多くの方法が提案
され、試みられてきたが、(1)の方法が主である。
例えば、特公昭52−47427、特開昭58−32664で
は親水性であるポリビニルアルコールを主成分と
して防曇性を付与しているが、親水性樹脂は塗布
した表面は、樹脂の硬度が低いために耐摩耗性な
どに乏しく実用上問題がある。これに対して、
耐摩耗性、耐熱水性、耐候性を有する処理方法と
しては、有機ケイ素化合物を混入させた特開昭60
−209701、酸化ケイ素膜を形成させる特開昭63−
8602などの方法がある。 発明が解決しようとする問題点 上記した従来の処理方法によると、では防曇
塗膜や防湿膜などが基材の表面に強く付着してい
ないので、水洗や摩擦などにより容易に取れてそ
の効力を失う欠点があり、また経時変化が生じや
すく、寿命が短く、耐摩耗性も劣るなどの問題点
がある。では耐摩耗性、耐熱水性、耐候性等を
有するが、ポリビニルアルコールなどの親水性樹
脂に有機ケイ素化合物を混入させることによる防
曇性の低下および処理液の調整等の問題点、およ
び酸化ケイ素膜を形成させる処理方法(真空蒸着
法あるいはスパツタリング法など)の煩雑性等の
問題点がある。 本発明は、このような従来の問題点を解決する
ための方法であり、酸化ケイ素膜を形成させる
処理方法で、低温プラズマ処理による親水性防曇
性付与法を提供することを目的とする。 問題を解決するための手段 本発明者らは上記の点に着目し、さらに矯正用
プラスチツクレンズの将来性などに着目し、透明
なガラス素材およびプラスチツク素材の防曇性機
能付与について鋭意広範囲な系統的研究を行つた
結果、有機ケイ素化合物(一般式)のモノマー
およびポリマー(例えば、ポリオルガノシロキサ
ンなど)を主成分とするケイ素鎖系化合物でコー
テイングされた、透明なプラスチツク素材および
ガラス素材表面を低温プラズマ処理することによ
つて素材両表面に酸化ケイ素膜を形成させ、所期
の防曇性機能付与効果が得られることを見い出
し、本発明を完成した。 本発明は素材表面に無機物(SiO2など)を蒸
着するのでなく、また素材表面を有機ケイ素化合
物でコーテイングすることのみによつて防曇性を
得る方法でもない。 低温プラズマによつて素材表面領域数オングス
トロン〜数千オングストロンの範囲内でエツチン
グされ、分解され、導入ガスと容易に反応するこ
とは既知の如くである。この現象に注目し、表面
領域で架橋された有機ケイ素化合物(一般式)
のポリマーいわゆるシリコン系ハードコーテイン
グ材をエツチングし、分解することによつて
SiO、SiO2などの酸化ケイ素膜による親水性で、
多孔質層の防曇性機能を付与することに成功し
た。 本発明の目的は、従来の技術である金属類の真
空蒸着法などを用いずに、操作が簡単な低温プラ
ズマ処理法により、透明なプラスチツクおよびガ
ラス素材表面領域に、親水性防曇性機能膜として
知られているケイ素酸化化合物(例えば、SiO、
SiO2など)の多孔質層を形成し、防曇性機能を
付与する方法を提供することにある。 他の目的は、耐摩耗性、耐熱水性、耐候性、被
染色性および反射防止性の利点を同時に提供する
ことにある。 すなわち、有機ケイ素化合物からなるコーテイ
ング材によつて処理された素材を低温プラズマ処
理し、素材両表面に防曇性機能を付与することを
特徴とした防曇性付与方法である。 構成の説明 本発明の透明なプラスチツク素材およびガラス
素材とは無色および有色のレンズを意味している
のであつて、それらの板状素材をも意味する。 本発明で用いられる有機ケイ素化合物(一般式
)としては、メチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラ
ン、フエニルトリメトキシシラン、ジメチルジメ
トキシシラン、フエニルメチルジメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリア
セトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、ポリジメチルシロキサン、テト
ラメチルジビニルジシロキサン、ジメチル−ジフ
エニルシロキサン、テトラメチルジクロルジシロ
キサンなどがある。 本発明で用いられるコーテイング材としては、
有機ケイ素化合物(一般式)のモノマーおよび
ポリマーで、オルガノシリコン化学に基礎を置く
ポリオルガノシロキサン系コーテイング剤のケイ
素鎖系の諸材料でもある。 本発明の有機ケイ素化合物(一般式)のモノ
マーおよびポリマーからなるコーテイング材によ
つて処理された、透明なプラスチツク素材および
ガラス素材を低温プラズマ処理し、素材表面領域
をエツチングし、分解することによつてSiO、
SiO2などの酸化ケイ素膜による親水性で、多孔
質層の防曇性機能が付与される。この素材表面領
域の活性化を行うプラズマ処理条件の決定要素は
ガスの成分、圧力、流量であり、さらに出力、処
理時間であり、これらにより防曇性機能を有する
酸化ケイ素膜形成の可能性が決定される。 本発明のプラズマガスは窒素、酸素、水素、ア
ルゴン、ネオン、ヘリウム、空気、水蒸気、塩
素、アンモニア、一酸化炭素、二酸化炭素、亜酸
化窒素、二酸化窒素、二酸化イオウ、フロン等が
有り、これらは単独または混合して使用可能であ
るが、特に酸化ケイ素膜形成の可能性から酸素ガ
スが有効である。一方、酸素を含まないガスでも
低温プラズマ処理によつてラジカル化し、大気中
に取り出すとき酸素と結合するか、あるいはコー
ト材中の酸素と結合して酸化ケイ素膜を形成する
と考えられ、防曇性効果はある。 本発明の目的を達成するには、低温プラズマ処
理ガスの分圧50トル以下、より好ましくは5×
10-1トル以下の雰囲気とすることが望ましい。20
トルを越える分圧をもつプラズマ雰囲気中では、
プラズマ処理の効果が急激に低下する。プラズマ
ガスの流量は反応器の容積およびプラズマガスの
分圧により決定される。 出力は一般に500ワツト以下で使用される場合
が多いが、処理時間との組合せにより目的の性能
をうることが可能である。 プラズマ処理時間は素材の種類や形状および処
理装置などによつて異なるが、通常数秒から数分
間であり、好ましくは1分〜5分間程度である。 プラズマガスを、コーテイングされたプラスチ
ツク素材およびガラス素材の表面に作用させる場
合、多くの組合せが考えられる。すなわち、反応
器の構造、電源の種類、周波数、放電形式および
電極の位置などさまざまの選択が可能である。 プラズマ処理にあたり、電源としては高周波
(13.56MHz)、マイクロ波(2.45GHz)、低周波
(数KHz)などがある。放電方式としてはグロー
放電が有効である。また、電極の位置については
内部式および外部式等があるが、効果の均一性を
考えれば内部式の方が操作が容易である。 以下、実施例によつて本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるも
のではない。 なお、防曇性能の評価法は次の通りである。レ
ンズ、鏡等を23℃、50%RHの室内に1昼夜放置
した後、呼気を吹き付けたときの曇りの発生の有
無について評価した。 実施例 1 オルガノシロキサン系化合物(市販名TS−56
−T:徳山ソーダ(株)製)のコーテイング材で処理
された透明なプラスチツクレンズ(CR−39)お
よびガラスレンズを下記の条件で低温プラズマ処
理した。 [プラズマ処理条件] 雰囲気ガス:O220ml/min 減圧度:0.2torr 出力:300W 処理時間:2分 なお、比較のために上記のコーテイング材で処
理されていない同様の素材、プラスチツクレンズ
(CR−39)およびガラスレンズについても同一の
条件で低温プラズマ処理した。 防曇性能の評価結果を第1表に示す。
【表】 その結果、コーテイングされたガラスレンズ、
プラスチツクレンズのいずれの素材もケイ素酸化
化合物(SiO、SiO2など)の多孔質層を形成し、
防曇性機能を付与したが、コーテイングされてい
ないガラスレンズおよびプラスチツクレンズにつ
いては、低温プラズマ処理の有無に関係なく、そ
れらの防曇性は非常に弱かつた。 なお、プラズマ処理されていないコーテイング
プラスチツクレンズ(試料No.)およびプラズマ
処理されたコーテイングプラスチツクレンズ(試
料No.)について、ESCAによる表面分析結果
(第2表)を示す。
【表】 低温プラズマ処理によつて、素材表面が鋭くエ
ツチングされ、多孔質層となつた。第2表では、
0/Si比が変わらないのに対してSi/Cの比が大
きくなつていることよりSi−結合が分解されSi−
0結合になつている。また反射率は非常に小さく
なり反射防止効果をも同時にそれぞれ著しく改良
させることができた。 発明の効果 本発明の特徴は金属類の真空蒸着法と言つた従
来の技術を用いないで、素材表面領域の有機ケイ
素鎖系化合物が低温プラズマ処理によつて表面活
性化され、次いで防曇性機能を有するSiO、SiO2
などの酸化ケイ素膜が素材表面に容易に形成され
るので真空蒸着の高温やイオンプレーテイングの
高真空と言つた必要もない。そのため、装置の複
雑化と操作の煩雑化がなく、熟練を要しない。 また、耐摩耗性、耐熱水性、耐候性、被染色性
および反射防止性の利点を同時に向上させること
ができる。 また素材については、単に矯正用レンズに限る
ものでなく、防塵メガネ、プラスチツクシートお
よび鏡など、その応用範囲は多岐に渡つている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有機ケイ素化合物からなるコーテイング材に
    よつて処理された素材を低温プラズマ処理し、素
    材両表面に防曇性機能を付与することを特徴とし
    た防曇性付与方法。 2 有機ケイ素化合物が下記の一般式() (式中R1は炭素数1〜6の炭化水素基、ビニル
    基、メタクリロキシ基またはエポキシ基を有する
    有機基、R2は炭素数1〜6の炭化水素基、R3
    炭素数1〜6の炭化水素基、アルコキシルアルキ
    ル基または水素原子で、mは0または1を表す。) で示される1種もしくは2種以上である特許請求
    の範囲第1項記載の防曇性付与法。 3 コーテイング材が有機ケイ素化合物(一般式
    )のモノマーおよびポリマー(例えば、ポリオ
    ルガノシロキサン)を主成分とするケイ素鎖系化
    合物である特許請求の範囲第1項記載の防曇性付
    与法。 4 素材が透明なプラスチツクおよびガラスであ
    る特許請求の範囲第1項記載の防曇性付与法。 5 低温プラズマ処理がガス圧0.01〜10トルの無
    機および有機ガスの低温プラズマ照射である特許
    請求の範囲第1項記載の防曇性付与法。
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JPWO2012002150A1 (ja) * 2010-07-01 2013-08-22 コニカミノルタ株式会社 ガスバリア膜、及びガスバリア膜の形成方法

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