JPH0555181B2 - - Google Patents

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JPH0555181B2
JPH0555181B2 JP62116994A JP11699487A JPH0555181B2 JP H0555181 B2 JPH0555181 B2 JP H0555181B2 JP 62116994 A JP62116994 A JP 62116994A JP 11699487 A JP11699487 A JP 11699487A JP H0555181 B2 JPH0555181 B2 JP H0555181B2
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flue gas
curing
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gas treatment
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Hokkaido Electric Power Co Inc
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は排煙処理剤さらに詳しくは石炭、重油
等の燃料および各種廃棄物の燃焼、焙焼乾燥等に
伴う排ガスの処理剤の製造方法に関する。 [従来の技術] 石炭、重油等の燃料、産業廃棄物、都市ゴミお
よび汚泥等の燃焼に伴い発生する排ガス中に含ま
れる硫黄酸化物、窒素酸化物、ハロゲン、ハロゲ
ン化物、無水硫酸、硫化水素等は、建物、構築物
等に害を与えるばかりでなく、動植物さらには人
体にも極めて大きな影響を及ぼすことが知られて
おり、排ガス中の上記物質を除去する方法が研究
され、多種多様な方式が開発されている。 これらの方法のうち、硫黄酸化物および窒素酸
化物を除去するいわゆる脱硫、脱硝法は、乾式法
および湿式法に大別される。本発明の属する乾式
法には第1表に示す方法が知られている。 第1図に示す吸収法においては、(1)反応物質の
再生(硫黄又は硫黄化合物の回収)のために高価
なNH3を要し(活性酸化マンガン法)たり、貴
重な還元性ガスを要し(アルカライズドアルミナ
法)、または、反応温度を高くする(アルカライ
ズドアルミナ法)(石灰吹込法)等の必要があり、
吸着法においては、使用する活性炭が高価なこと
と劣化がおこり易い等の欠点があり、接触酸化法
においては、使用するバナジウム系触媒が高価な
上、劣化がおこり易く、反応温度も比較的高いこ
とが必要であるなど、従来の乾式脱硫法には種々
な問題があつた。 また、乾式脱硝法として広く利用されている技
術は、アンモニアを利用した接触還元方式であ
り、使用する触媒が高価な上に、アンモニアは、
窒素ガスに酸化され、完全に消費されるため、そ
の費用も大きいことなどの問題点があつた。 その他の有害ガス除去処理方法は、湿式法と乾
式法に大別され、湿式法は、充填塔、スプレー塔
等の気液接触装置内で、前記有害ガスをアルカリ
水溶液またはアルカリスラリーと接触させて吸収
除去するもので、有害成分の除去効果が高い利点
はあるが、亜硫酸イオン、硫酸イオン、塩素イオ
ン等の有害成分を含有した廃水が発生し、高度の
廃水処理を必要とする。更に、処理後の排ガスが
水蒸気を多量に含み、大気中に放出すると白煙を
生じ、白煙防止装置を要するなどの欠点をもつも
のがあつた。 乾式法は、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム
等のアルカリ性粉末もしくは、これらの粒子を吸
収剤とし、排ガスを通して有害ガスを反応吸収さ
せ、反応生成物を回収するか、又は排ガス流路に
吸収剤粉末を噴霧して有害ガスと接触反応させ、
集塵機で捕集するのが一般的である。 乾式法は、ガスと固体吸収剤との直接接触反応
によるため、温度の低下、廃水の発生は殆どな
く、白煙も発生しないので、湿式法にはない大き
な利点がある。 前記の粒子状吸収剤を移動層方式で排ガスを処
理する方法は、塊状の酸化カルシウム、炭酸カル
シウム、水酸化カルシウムをペレツト状に成形し
たものをアルカリ性吸収剤として移動させなが
ら、ガスと接触させる方法である。移動層に対す
るガスの通過方向は、十字流が一般的であるが、
このほか並流、向流などが可能である。排出され
た吸収剤は、表面が反応生成物で被覆されてい
て、粒子内部には未反応のアルカリが残存するの
で、通常篩等を使用した乾式分離法によつて反応
生成物を剥離して分離した後、アルカリ吸収剤は
繰り返し使用しアルカリ利用率を向上させてい
る。本発明方法による排煙処理剤も造粒時の表層
部への水溶性物質、例えばアルカリ金属塩の集中
により、石灰含有量が低下し、特に低石灰、硫酸
カルシウム単独使用の場合の排煙処理剤は、表層
部分の除去、好ましくは一度排煙処理を行わせし
めた後に篩を使用した乾式分離を行うと、性能は
著しく回復する。しかし、本発明以外のアルカリ
性吸収剤は、機械的強度が不充分なため、移動層
内を移動する際および篩で振動を受ける際に粉化
し易く、移動層の圧力損失が増大するという欠点
があつた。その対策として特開昭58−67524号の
ように粒状(もしくは球状)の多孔性体を担体と
してこれを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ水溶液もしくは水酸化カルシウム、炭
酸カルシウム、水酸化マグネシウム等のスラリー
を付着担持せしめたものを用いる方法もあるが、
アルカリの付着量が少ないこと、反応生成物を完
全に分離することが困難であること等の問題があ
つた。
【表】
【表】 [発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、前述の各種排煙処理方法に伴
う種々の問題点を解決し、脱硫脱硝さらに脱ハロ
ゲン化水素を同時に行うことが可能な、成形容易
な排煙処理剤の製造方法を提供することにある。 [問題点を解決するための手段] 本発明は(a)酸化カルシウムを供給できる物質と
硫酸化合物、ハロゲン元素化合物、二酸化ケイ
素、酸化アルミニウム、硫化物、アルカリ金属の
水酸化物を供給できる物質の群から選ばれる1種
以上の物質を硬化整粒して得た排煙処理剤の使用
済剤、(b)酸化カルシウムを供給できる物質、(c)硫
酸化合物、ハロゲン元素化合物、二酸化ケイ素、
酸化アルミニウム、硫化物、アルカリ金属の水酸
化物を供給できる物質の中から選ばれる1種以上
を混合したものを水と混合し、湿空養生または上
記養生した後、30℃以上の温度で乾熱処理するこ
とを特徴とする排煙処理剤の製造方法である。 本発明の酸化カルシウムを供給できる物質とし
ては、例えば、生石灰、消石灰、炭酸石灰、セメ
ント、スラグ、ドロマイトプラスター(石灰含
有)およびアセチレン滓などの副製品等があげら
れる。 硫酸化合物、ハロゲン元素化合物を供給できる
物質とは、例えば、カルシウム、マグネシウムな
どのアルカリ土類金属、ナトリウム、カリウム等
のアルカリ金属と硫酸、ハロゲン化水素とを組合
せることによつて生成する物質で、硫酸カルシウ
ム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化マ
グネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、亜
硫酸カルシウム、、硫酸水素カルシウム、塩化ナ
トリウム、塩化ストロンチユム、臭化カルシウ
ム、ヨウ化カルシウム、塩化カリウム、チオ硫酸
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カル
シウム、黒液燃焼灰等があげられる。 二酸化ケイ素を供給しうる物質は、例えば、ケ
イ酸、含水ケイ酸、メタケイ酸、ケイ酸アルミニ
ウム、ケイ酸カルシウムおよびクリストバライ
ト、トリジマイト、カオリン、ベントナイト、タ
ルク、パーライト、シラス、ケイソウ土、ガラス
等反応性二酸化ケイ素を含有する化合物などがあ
げられる。 酸化アルミニウムを供給しうる物質としては、
例えば、アルミナ、水酸化アルミニウム、ケイ酸
アルミニウム、硫酸ばん土、明ばん、硫化アルミ
ニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、
ベントナイト、カオリン、ケイソウ土、ゼオライ
ト、パーライト、ボーキサイト、アルミン酸ナト
リウム、氷晶石等の反応性アルミニウムを含有す
る化合物があげられる。 硫化物を供給できる物質としては、例えば、硫
化カルシウム、硫化鉄、硫化亜鉛等があげられ
る。 アルカリ金属の水酸化物を供給できる物質とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等があ
げられる。 さらに、これまでに記述した所要材料が例えば
単体イオウを添加することによつて、材料間の相
互の反応が進行し、その結果、硫化カルシウム、
硫酸カルシウム等を生成して供給されるような場
合、さらにケイ酸と苛性アルカリが反応して生成
される水ガラスなども含まれる。 また前述の6種の化合物中2種以上を同時に供
給しうる他の物質の例として、石炭灰および火山
灰、石炭流動層燃焼灰(酸化カルシウム、二酸化
ケイ素、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫
酸ナトリウム、硫酸カリウム源、第2表に1例を
示す)、セメントおよびセメントクリンカー(酸
化カルシウム、硫酸カルシウム、二酸化ケイ素、
酸化アルミニウム源)、スラグおよびシラス、安
山岩、チヤート、石英粗面岩、オパール、沸石、
長石、粘土鉱物、エトリンガイト(酸化ナトリウ
ム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化カル
シウム)などの反応性二酸化ケイ素、ナトリウ
ム、アルミニウム、カルシウム等および塩化物、
硫酸塩等を含有する鉱物、更に流動層燃焼灰等の
炉内脱硫灰および煙道脱硫後の廃脱硫剤、汚泥焼
却灰、都市ゴミ焼却灰、セメントくず、アセチレ
ン滓等の廃棄物があげられる。 また、本発明の排煙処理剤製造時のハネ物、く
ずあるいは粉化した未使用排煙処理剤、未反応物
が残つている排煙処理剤なども前記6種の化合物
中の2種以上を同時に供給し得る物質に当然なり
得る。このため製造プロセスの材料はロスを非常
に少なくすることができる。 第2表にこれらの代表的物質の化学組成の1例
を示す。
【表】 本発明の使用済排煙処理剤は、処理剤調製時に
上記材料を組合せて ●CaOとして少なくとも 1% ●アルカリ土類金属あるいはアルカリ金属の硫酸
化合物および/またはハロゲン元素化合物とし
て少なくとも 0.1% ●SiO2として 0〜90% ●Al2O3として 0〜70% ●硫化物として少なくとも 0.1% ●アルカリ金属の水酸化物として少なくとも
0.1% 好ましくは ●CaOとして 1〜80% ●アルカリ土類金属あるいはアルカリ金属の硫酸
化合物および/またはハロゲン元素化合物とし
て好ましくはCaSO4、Na2SO4、CaCl2、NaCl
の一種以上が 0.1〜70% ●SiO2として 5〜90% ●Al2O3として 5〜70% ●硫化物として好ましくは硫化カルシウムが
0.1〜50% ●アルカリ金属の水酸化物として好ましくは
NaOHおよび/またはKOHが 0.1〜10% になるよう使用したものである。また、硬化、粉
砕、整粒は、公知のいずれの方法で行つたもので
あつてもよい。 本発明者らは、前記8種の物質(酸化カルシウ
ム、排煙処理済剤、硫酸化合物、ハロゲン元素化
合、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、硫化物、
アルカリ金属の水酸化物)(以下これらを基材と
略記する。)(本発明の基材の相互の反応によつて
生成する物質を含む。)を種々組合せ、水と混合
し、硬化させると、その組合せと調製方法によつ
ては予期しない性能を示すことを見出し、本発明
を完成した。 使用済の排煙処理剤は、単にCaCl2、CaSO4
の供給用原料ではなく、排煙処理剤化の養生工程
の中で、結晶性の二酸化ケイ素、酸化アルミニウ
ムが高い濃度の石灰アルカリによつて、活性に富
んだ無定形物に変化するためおよび塩化物等を含
有するために、排煙処理剤の原料として最適な物
質となつていることを見出した。すなわち、
SiO2・CaO・Al2O3・CaSO4系排煙処理剤の場合
は、その製造時に、各材料の相互作用に基づく水
和反応の進行によつて、例えば石炭灰のような物
質中の無定形ケイ酸、反応性のAl2O3がCaOと共
に、水和することによつて生成する物質の基本形
は、3CaO・Al2O3・3CaSO4・32H2Oのようなエ
トリンガイトの結晶に類似しているが、排煙処理
剤として使用するには、この結晶形に更にSiO2
が付加したCaO、Al2O3、SiO2、(CaSO4)H2O
となる必要があり、前記エトリンガイト結晶より
著しく高い排煙処理能力を示すようになる。この
結晶組成物は、排煙処理対象物質によつて変化す
る。 例えば、これらの排煙処理剤が硫黄酸化物を吸
収した場合のことを想定すると、基本的に前記結
晶組成物中のCaOがSO2と反応することによつて
CaSO4に変化するため、結晶組成は崩壊し、使用
済の排煙処理剤中にはSiO2・Al2O3が活性に富ん
だ形で存在することになる。したがつて、使用済
処理剤を原料として利用することにより、排煙処
理能力が著しく上昇する。さらに原料混合物の硬
化速度および強度が大になる。(第5表、第1図
参照)。 本発明の排煙処理剤は、上記使用済剤(a)と酸化
カルシウムを供給できる物質(b)および硫酸化合
物、ハロゲン元素化合物、二酸化ケイ素、酸化ア
ルミニウム、硫化物、アルカリ金属の水酸化物を
供給できる物質の中から選ばれる1種以上(c)を原
料として使用するものである。その量は乾物原料
当り(a)を少なくとも5重量%、(b)を少なくとも1
重量%(CaO換算)である。さらに、使用済剤の
成分を考慮して前述の(c)を使用することにより ●CaOとして 5〜80% ●アルカリ土類金属あるいはアルカリ金属の硫酸
化合物および/またはハロゲン元素化合物とし
て好ましくはCaSO4、Na2SO4、CaCl2、NaCl
の一種以上が 0.1〜70% ●SiO2として 5〜90% ●Al2O3として 5〜70% ●硫化物として好ましくは硫化カルシウムが
0.1〜50% ●アルカリ金属の水酸化物として好ましくは
NaOHおよび/またはKOHが 0.1〜10% になるよう使用するのが好ましい。 前記諸原料を必要により粉砕後混合し、さらに
水を加えて混合する。原料中の水溶性塩類は、加
えるべき水に溶解して使用する。水添加後の原料
混合物の水分は、乾物100重量部当り20〜80重量
部、好ましくは、約30〜約70部である。この水分
は、原料由来の水分も当然含まれるので、希硫
酸、希塩酸等を使用することにより水の添加が不
要の場合もおこりうる。 次に混合物を常温で湿空養生または蒸気養生す
る。養生工程は、処理剤中の活性物質の生成に必
要な水分を充分に与えた状態を経て成形するため
には不可欠である。スラリー状又は泥状の混合物
は、この工程を経ることによつて、排煙処理に必
要な活性化合物形成の重要な初期段階を終了し、
この間水分の大部分は該化合物形成反応に消費さ
れる。 湿空養生は、温度10℃〜40℃、相対湿度50%〜
100%で、数日間あるいは数十日間が好ましく、
また蒸気養生は、温度40℃〜180℃、相対湿度は
100%で、数分間〜72時間が好ましい。 養生は、次の2段階に行うこともできる。 第1段階の湿空養生の条件は、温度10℃〜40
℃、相対湿度は50%〜100%で、数十時間から数
日間が好ましい。また蒸気養生は、温度40℃〜
180℃、相対湿度は100%で約数分間から24時間が
好ましい。この第1段階の養生は、養生終了後に
混合物の成形、造粒、粉砕するために適当な水分
状態、硬化状態になるような条件で行う。 次に、第1段階の養生を経た物質を、ブリケツ
トマシーン、ペレタイザー等によつて成形(造
粒)あるいは打錠成形機、押出し成型機等によつ
て成形(板状、ハニカム、格子状、ラシヒリン
グ)する。成形は、上述の工程を経るため容易に
且つ歩留りよく行われる。 この成形物に第2段階の養生を行い、整粒す
る。 第2段階の養生は、湿空養生では10℃〜40℃、
相対湿度50%〜100%で、数日間から数十日間程
度が好ましく、また蒸気養生では、温度40℃〜
180℃、相対湿度100%で10分間〜72時間が好まし
い。 さらに、養生後の成形物を90℃以上、好ましく
は、50℃〜500℃の範囲で、0.3〜10時間乾熱処理
する。乾熱処理とは、養生と相対する処理であつ
て養生時のような高湿度ではない乾状態での熱処
理をいう。具体的には、熱風あるいは誘電加熱等
により成形物を開放系で加熱処理する。この処理
によつて処理剤の脱硫性能を飛躍的に向上させる
ことができる。この処理に誘電加熱を採用すると
処理時間は、熱風処理に比べて、数倍早く終了さ
せることが可能である。 本発明の方法で得られる排煙処理剤の排ガスの
処理温度は、従来法より広く温度範囲すなわち10
℃〜1200℃で行うことができ、好ましくは、脱硫
が30℃〜1000℃、脱硝は、50℃〜400℃。脱HCl
は、30℃〜1000℃、脱HFおよび脱H2Sは、30℃
〜1000℃などである。圧力は常圧でよい。 粉体として、煙道脱硫等に使用する場合は、第
1段階の養生後に粉砕し、第1段階の養生を行い
再度粉砕するか、2段階の養生を行わない場合は
養生後粉砕し、粉砕物を乾熱処理して本発明の粉
体状排煙処理剤を得ることができる。 [実施例] 実施例 1、2 市販の消石灰に、第2表にその化学組成を示す
使用済剤および石炭灰を第3表に示す配合に従つ
て混合し、水を加えて再度混合する。次に、第1
段階の養生として常圧100℃の蒸気養生を60分間
行い、得られたやわらかい硬化物を5mm目のフイ
ルに通し、造粒のための種子を造り、チユーブ型
ペレタイザーによつて造粒し、第2段階の養生と
して100℃常圧の蒸気養生を8時間行う。得られ
た造粒物を1.7mm〜2.5mmに整粒し、130℃の熱風
乾燥機で2時間乾熱処理(実施例1−1、2−
1)および500Wの誘電乾燥機により8分間乾熱
処理(実施例1−2、2−2)して本発明の排煙
処理剤を得た。 性能試験は、第4表に示す条件(空間速度
6000h-1でガス温度130℃)における排煙処理性能
試験(SO2、NOX、SO3、HCl、HF等の除去試
験)を行つた。除去率の算出は、通ガス後2時間
の積分値とした(以下同じ)。なお、比表面積も
測定した。比表面積の測定は、試料を200℃で脱
ガスした後BET法で行つた。これらの結果を第
5表に示した。 さらに性能試験前の試料粒子の部位別の組成を
分析し結果を第6表に示した。このように2段階
に分けた養生を行うことによつて粒子表面部に浮
水をできるだけ生成しないようにすると部位別組
成が均一化されることがわかる。これに対して粒
子表面部に浮水が多く生じた比較例1(後述)で
は部位別組成にかなり大きな差が見られた。 実施例 3〜5 市販の消石灰に、第2表にその化学組成を示す
使用済剤、石炭灰およびその他原料を第3表に示
す割合で混合する。この場合、消石灰、使用済
剤、石炭灰を除く原料が水に溶解性であるため使
用水量の一部で溶解し、消石灰、使用済剤、石炭
灰を粉体混合した後に、その水溶液を加え、残り
の使用水を加えて混合し、実施例1に示す、第1
段階(但し時間は30分に変更)、第2段階の養生
を経て得られた造粒物を130℃の熱風乾燥機で2
時間乾熱処理して本発明の排煙処理済を得た。 性能試験は、実施例1と同様にして行い、第5
表のような結果が得られた。 実施例 6 粗粒石炭灰のかわりに、市販の二酸化ケイ素お
よび酸化アルミニウムを第3表に示す割合で使用
した以外は実施例1−1と同様にして排煙処理剤
を得、同様の性能試験を実施して、結果を第5表
に示した。 実施例 7 使用済剤の使用による本発明の排煙処理済の強
度に及ぼす影響をしらべるため、実施例1におけ
る原料使用割合中消石灰の使用割合は変えず、石
炭灰を増減し、その分使用済剤を減増した原料を
使用し、実施例1に示す第1段階の養生を行つ
た。その後2時間放置し、硬化物の圧縮強度を測
定した、測定結果を第1図に示す。 なお後述する比較例1、2、3においても同様
に石炭灰を増減してその分をそれぞれ2水石膏、
半水石膏、無水石膏を減増した原料を使用した剤
による圧縮強度の測定を行い、同図に示した。 第1図により使用済剤の使用が、排煙処理剤の
強度を向上させることは明らかである。 以下に示す比較例中、比較例1〜4は、使用済
剤を使用しない場合の試料とその性能について説
明するものであり、比較例5および6はこの発明
の排煙処理済の製造方法における乾熱処理の重要
性を説明するためのものである。 比較例 1 市販の消石灰および石炭灰と硫酸カルシウムの
2水塩を加え、混合後水を加えて再度混合する。
以下第1段階の養生時間を3時間に変更した以外
は、実施例1と同様の、第1、2段階の蒸気養生
を経て得られた比較用造粒物をそのまま(比較例
1−1)および熱風乾燥)((比較例1−2)、130
℃、2時間)し、性能試験を実施した。この結果
は、第5表に示す。 前記第1段階の養生時間を実施例1の養生時間
に合わせると造粒時に粒子表面に浮水が生じ、粒
子が固着するなどの重大な問題が生ずる。またこ
のような浮水を生じた造粒物は、表層部分の石灰
含有量が低下し(第6表)、排煙処理性能に著し
く大きな悪影響を与える。 逆に実施例の第1段階の養生時間を本比較例の
ように延長すると硬くなり過ぎて造粒が困難にな
る。 比較例 2〜3 市販の消石灰および石炭灰と硫酸カルシウム1/
2水塩(比較例2)あるいは、無水塩(比較例3)
を加え、混合後水を加えて再度混合する。 以下比較例1と同様に、第1〜2段階の蒸気養
生を経て得られた比較用造粒物を熱風乾燥(130
℃、2時間)し、性能試験を実施した。この結果
は、第5表に示す。 比較例 4 市販の消石灰および石炭灰を混合後、塩化カル
シウム水溶液を第3表に示す配合に従つて混合
し、混合物水分が同表に示す値となるように水を
加えて再度混合する。 以下比較例1と同様に第1(但し時間は2時間
に変更)および2段階の養生を経て得られた比較
用造粒物を熱風乾燥(130℃、2時間)し、性能
試験を実施した。この結果は、第5表に示す。 比較例 5〜6 実施例1、2において乾熱処理を行わない整粒
品をそれぞれ比較例5、6の試料として、実施例
1と同様の試験を行い結果を第5表に示した、実
施例1、2と比較すると乾熱処理の脱硫性能に及
ぼす影響が顕著であることがわかる。
【表】 *1 含水塩の無水換算値
*2 第1段階養生前混合原料中の原料乾燥100重量
部当りの重量部
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 [発明の効果] 本発明方法による排煙処理剤は、従来の吸収吸
着剤と異なり、その原料は、使用済排煙処理剤を
利用するとともに、CaOと硫酸化合物、ハロゲン
元素化合物、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、
硫化物、アルカリ金属の水酸化物を供給し得る物
質の中から選ばれる1種以上を加えることによつ
て製造されるものである。 使用済排煙処理剤は、詳述したように単なる硫
酸カルシウム等の補充物ではなく、この使用によ
り排煙処理能力を向上させ、さらに養生時間を短
縮することができるなど製造工程改善の効果もあ
る。補助的原料として、セメント、スラグ、ガラ
ス、イオウ、シラス、石炭灰、火山灰等のケイ酸
塩あるいはカルシウム、アルミニウム化合物、イ
オウを含有する物質等を使用することができ、使
用可能原料は、低廉で広範囲である。さらに、製
造工程は比較的簡単であり、製造装置も特に精巧
なものを必要としないので、生産費も低廉であ
る。 本発明の方法による排煙処理剤は、乾式であり
ながら、SO2、SO3、NOX、HCl、HF、H2S除去
に効果的に使用することができ、公害防止に大き
く寄与することができる。 また前述のように、本発明方法において、原料
として火山灰、石炭灰、スラグ、ガラス屑、流動
層燃焼灰、炉内脱硫灰、汚泥焼却灰、都市ゴミ焼
却灰、セメント屑、アセチレン滓、黒液燃焼灰、
セメント製品製造時のセメントアカおよびその類
似物等の含SiO2、CaO、Al2O3、CaSO4、CaCl2
NaCl、Na2O、K2O、硫酸塩、硫化物、ハロゲン
元素化合物等を活用することができるため廃棄物
資源化技術としても有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は使用済剤およびCaSO4の使用割合と排
煙処理剤の圧縮強度との関係を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 酸化カルシウムを供給できる物質と、硫
    酸化合物、ハロゲン元素化合物、二酸化ケイ
    素、酸化アルミニウム、硫化物、アルカリ金属
    の水酸化物を供給できる物質の群から選ばれる
    1種以上の物質を硬化し、整粒して得た排煙処
    理剤の使用済の剤、 (b) 酸化カルシウムを供給できる物質、 (c) 硫酸化合物、ハロゲン元素化合物、二酸化ケ
    イ素、酸化アルミニウム、硫化物、アルカリ金
    属の水酸化物を供給できる物質の中から選ばれ
    る1種以上、 を混合したものを水と混合し、常温湿空養生また
    は蒸気養生した後、30℃以上の温度で乾熱処理す
    ることを特徴とする排煙処理剤の製造法。
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