JPH0554860U

JPH0554860U - オートチェンジ

Info

Publication number: JPH0554860U
Application number: JP10733491U
Authority: JP
Inventors: 宏中平
Original assignee: Delta Kogyo Co Ltd
Current assignee: Delta Kogyo Co Ltd
Priority date: 1991-12-26
Filing date: 1991-12-26
Publication date: 1993-07-23

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は、リバーススイッチの誤操作による
リバースレンジへの切替えを確実に防止して安全性及び
耐久性を保証できるようにしたオートチェンジを提供す
ることを目的とする。【構成】本考案は、スイッチ操作部から切替信号を発
生させてアクチュエータを駆動し、変速機を所定の変速
レンジに切替えるオートチェンジにおいて、変速機をリ
バースレンジに切替え操作するためのリバーススイッチ
と、リバーススイッチが所定の時間内に２回操作された
時に変速機をリバースレンジに切替制御するリバース制
御手段とを備えたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、変速操作を電気的に行うオートチェンジに関し、特にリバーススイッチの誤操作によるレンジ切替えを防止できるようにしたオートチェンジに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の車輛においては、チェンジレバーの操作をケーブル又はロッドによって変速機に伝達し、変速操作を行うようにした変速操作装置が汎用されていた。

【０００３】他方、最近のコンピュータ技術の飛躍的進歩に伴い、スイッチ操作によって変速レンジの選択を行い、それに基づいて駆動信号を発生して駆動モータ等のアクチュエータを駆動し、変速機をパーキングＰ、リバースＲ、ニュートラルＮ、ドライブＤ、セカンドＳ、又はローＬの変速レンジに切替えるようにしたオートチェンジが種々実用化されている。また、この種のオートチェンジにおいて、停車時には自動的にパーキングＰの変速レンジに切替えるようにしたものも提案されている（例えば、実開昭６０− １６８６２９号公報参照）。

【０００４】上述のオートチェンジでは、パーキングＰ、リバースＲ、ニュートラルＮ、ドライブＤ、セカンドＳ、又はローＬの各変速レンジに対応する６個のスイッチが必要である。他方、自動的にパーキングレンジＰに切替える方式では、パーキングレンジＰに対応するスイッチは省略できるが、他のレンジに対応する５個のスイッチが必要である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに、この種のオートチェンジにおいては、運転者は前方を見ながら手探りでスイッチ操作を行うことが多く、走行中のスイッチ操作性を考慮するとスイッチの操作スペースは比較的限定され、スイッチ操作部も小形にならざるを得ず、小形のスイッチ操作部に６個又は５個のスイッチを設けるとスイッチの誤操作が懸念される。特に、ドライブレンジＤやセカンドレンジＳでの走行中にリバーススイッチを誤操作すると、車輛に急激な制動力が作用して乗員が前方に投げ出され、あるいは変速機のギア類に過大な負荷が作用してギア類が破損することが懸念される。

【０００６】この考案は、かかる点に鑑み、リバーススイッチの誤操作によるレンジ切替えを確実に防止できるようにしたオートチェンジを提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案に係るオートチェンジは、「スイッチ操作部から切替信号を発生させてアクチュエータを駆動して変速機を所定の変速レンジに切替えるオートチェンジにおいて、上記変速機をリバースレンジに切替え操作するためのリバーススイッチと、該リバーススイッチが所定の時間内に２回操作された時に上記変速機をリバースレンジに切替制御するリバース制御手段とを備えた」ことを要旨とする。

【０００８】ここでリバーススイッチはプッシュボタン式、ダイヤル式、レバー式等、どのような構造のものであってもよい。また、アクチュエータには駆動モータを採用することができるが、それ以外の駆動源であってもよい。

【０００９】

【作用】

本考案においては、リバーススイッチが所定の時間内に２回操作された時のみ変速機がリバースレンジに切替えられることから、他のスイッチと間違えてリバーススイッチを１回操作し、あるいはリバーススイッチを誤って押し続けても、変速機はリバースレンジには切替わらない。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図１ないし図７は本考案の一実施例によるオートチェンジを示す。図において、ステアリングハンドルＳ近傍の右側にはシフトアップ・シフトダウン操作を行うためのレバースイッチ１が設けられ、該レバースイッチ１はレバー１ａの図２の上方への操作によってドライブ・アップスイッチ１ｂがＯＮ、下方への操作によってドライブ・ダウンスイッチ１ｃがＯＮされるようになっている。

【００１１】また、ステアリングハンドルＳの左側のインストルメントパネルＰにはリバース操作を行うためのプッシュ式リバーススイッチ２が設けられ、上記レバースイッチ１及びリバーススイッチ２の切替信号は車載のコントロールユニット３で信号処理されるようになっている。

【００１２】このコントロールユニット３からは駆動信号が発生されてアクチュエータ４内のメイン又はサブの駆動モータ４ａ、４ｂが回転され、その回転がギア類で変速されて操作レバー４ｃが揺動され、該操作レバー４ｃに連結されたワイヤー４ｄが押し引きされて変速機５が変速操作されるように構成されている。

【００１３】また、図３において、１ｂ、１ｃはレバー式スイッチ１のシフトアップ側及びシフトダウン側のスイッチ部、２はリバーススイッチ、６は変速レンジを表示するインジケータ、７ａはイグニッションのＯＮ・ＯＦＦを検出するイグニッションスイッチ、７ｂはパーキングブレーキの作動を検出するパーキングブレーキスイッチ、７ｃはブレーキペダルの踏込みを検出するブレーキスイッチ、７ｄはシートベルトの装着を検出するシートベルトスイッチ、７ｅは車速を検出する車速センサ、７ｆ〜７ｋは変速機５の変速レンジを検出するインヒビタスイッチ、７ｌ、７ｍは駆動モータ４ａ４ｂの回転角を検出するロータリエンコーダであり、上記各スイッチ及びセンサ１ａ、１ｂ、７ａ〜７ｍの信号は上記コントロールユニット３に入力されている。

【００１４】このコントロールユニット３はマイクロコンピュータによって構成され、機能的にはリバース制御手段、シフトアップダウン制御手段、自動パーキング制御手段及び自動ニュートラル制御手段の機能が設けられている。

【００１５】即ち、上記リバース制御手段は車速が３ｋｍ／ｈ以下の状態においてリバーススイッチ２が所定の時間内に２回ＯＮされた時に変速機５がリバースレンジＲに切替わるように駆動モータ４ａ、４ｂに対して駆動信号を発生し、又インジケータ６に対して「Ｒ」を点灯させる制御信号を発生するようになっている。これは、車輛に急制動が作用したり、変速機５のギア類に過大な負荷が作用してギア類が破損したりするのを防止するためである。ここでリバーススイッチ２は図７に示すように、スイッチ２の最初のＯＮ操作からＴ秒（０．５秒≦Ｔ≦２秒）以内に２回目のＯＮ操作がなされ、かつ１回目のＯＮ操作と２回目のＯＮ操作との間にｔ秒（０．２秒≦ｔ≦１秒）の時間が開くように設定されている。

【００１６】また、上記シフトアップダウン制御手段はドライブ・アップスイッチ１ｂのＯＮ時に変速機５がドライブ、セカンド及びローの各レンジ間でシフトアップ制御されるように、又ドライブ・ダウンスイッチ１ｃのＯＮ時に変速機５がドライブ、セカンド及びローの各レンジ間でシフトダウン制御されるように駆動モータ４ａ、４ｂに対して駆動信号を発生し、又インジケータ６に対して「Ｌ」「Ｓ」「Ｄ」を点灯させる制御信号を発生するようになっている。また、変速機５のギア類の破損を防止すべく、変速機５がリバースレンジＲにあって車速が３ｋｍ／ｈ以下の状態においてドライブ・ダウンスイッチ１ｃのＯＮ時に変速機５がドライブ、セカンド又はローの変速レンジに制御されるように駆動モータ４ａ、４ｂに対して駆動信号を発生し、又安全性を確保すべく、セカンドレンジＳからローレンジＬへの切替え用の駆動信号は車速が１００ｋｍ／ｈ以下のときのみ発生されるようになっている。

【００１７】さらに、上記自動パーキング制御手段はイグニッションがＯＦＦで、かつ車速が３ｋｍ／ｈ以下の時、車速が３ｋｍ／ｈ以下でシートベルトが外され、しかもブレーキの踏込みが解除された時、又は車速が３ｋｍ／ｈ以下でパーキングブレーキが作動され、しかもブレーキの踏込みが解除された時に、変速機５がパーキングレンジになるように駆動モータ４ａ、４ｂに対して駆動信号を発生するようになっている。

【００１８】また、自動ニュートラル制御手段は車速が３ｋｍ／ｈ以下で変速機５がドライブレンジＤに設定されており、かつブレーキが踏込み操作されている状態においてドライブ・アップスイッチ１ｂがＯＮとなった時に変速機５がニュートラルレンジに自動的に切替わるように駆動モータ４ａ、４ｂに対して駆動信号を発生するようになっている。

【００１９】次に図５ないし図７を用いて動作について説明する。ここで図５は本実施例における制御系のメインルーチンのフローチャートを、図６はリバースルーチンのフローチャートを、図７はリバース処理のタイミングチャートを示す。

【００２０】コントロールユニット３においては、図５に示すように、まず制御系が初期設定され（ステップＳ１）、各種スイッチの信号が入力処理され（ステップＳ２）、自動パーキング処理がなされた後（ステップＳ３）、ドライブ・アップスイッチ１ｂ、ドライブ・ダウンスイッチ１ｃ及びリバーススイッチ２の切替信号が判定され（ステップＳ４〜Ｓ６）、その判定結果に応じてシフトアップルーチン、自動ニュートラルルーチン、シフトダウンルーチン又はリバースルーチンの処理がなされて変速機が所定のレンジに切替えられる（ステップＳ７〜Ｓ１０）。

【００２１】次に各ルーチンの処理内容について説明する。「自動パーキング処理」自動パーキングルーチンにおいては、イグニッションスイッチ７ａ、パーキングブレーキスイッチ７ｂ、ブレーキスイッチ７ｃ、シートベルトスイッチ７ｄ、車速センサ７ｅの各信号に基づき、イグニッションがＯＦＦでかつ車速が３ｋｍ／ｈ以下であるか否か、又は車速が３ｋｍ／ｈ以下でシートベルトが外されかつブレーキの踏込みが解除されたか否か、あるいは車速が３ｋｍ／ｈ以下でパーキングブレーキが作動されかつブレーキの踏込みが解除されたか否かを判定し、何れかの条件が満たされた場合にのみ駆動信号が発生され、駆動モータ４ａ、４ｂが作動されて変速機５がパーキングレンジに切替えられる。同時に、インジケータ６に対して制御信号が発生され、パーキングレンジに変速されていることを示すインジケータ６の「Ｐ」の表示が点灯される。

【００２２】「シフトアップ処理」シフトアップルーチンにおいては、例えば変速機５がローレンジＬにあるとすると、ドライブ・アップスイッチ１ｂの最初のＯＮ操作で駆動信号が発生されて駆動モータ４ａ、４ｂが作動し、変速機５がセカンドレンジＳに切替えられ、次のＯＮ操作で駆動信号が発生されて駆動モータ４ａ、４ｂが作動し、変速機５がドライブレンジＤに切替えられる。同時に、インジケータ６には「Ｌ」、「Ｓ」、「Ｄ」の表示が順次点灯される。また、変速機５がセカンドレンジＳにある場合には、ドライブ・アップスイッチ１ｂの最初のＯＮ操作で変速機５がドライブレンジＤに切替えられる。同時に、インジケータ６の表示は「Ｓ」から「Ｄ」に切替わる。また、変速機５がドライブレンジＤにある場合には、ドライブ・アップスイッチ１ｂがＯＮ操作されてもそれ以上のシフトアップは必要なく、変速機５はドライブレンジＤに保持され、又インジケータ６の表示も「Ｄ」のままである。

【００２３】「自動ニュートラル処理」シフトアップスイッチ１ｂがＯＮされてシフトアップ処理が済むと、自動ニュートラル処理がなされる。この自動ニートラルルーチンにおいては、まずインヒビタスイッチ７ｆ〜７ｋの信号に基づき上述のシフトアップ処理の前の変速レンジがドライブレンジＤにあるか否か、又ブレーキスイッチ７ｃの信号に基づきブレーキが踏込み操作されているか否か、さらに車速センサ７ｅの信号に基づいて車速が３ｋｍ／ｈ以下であるか否かが各々判定される。全ての判定がＹＥＳの場合には駆動信号が発生されて駆動モータ４ａ、４ｂが作動され、変速機５はニュートラルレンジＮに自動的に切替えられ、同時にインジケータ６は「Ｄ」から「Ｎ」に切り替えられる。上述の判定において１つでもＮＯがあると、変速機５はニュートラルレンジＮには切替えられない。

【００２４】「シフトダウン処理」シフトダウンルーチンにおいては、ドライブ・ダウンスイッチ１ｃの最初のＯＮ操作で駆動信号が発生されて駆動モータ４ａ、４ｂが作動し、変速機５がドライブレンジＤからセカンドレンジＳ、又はセカンドレンジＳからローレンジＬに切替えられ、次のＯＮ操作でセカンドレンジＳからローレンジＬに切替えられ、同時にインジケータ６には「Ｄ」、「Ｓ」、「Ｌ」の表示が順次点灯される。また、変速機５をリバースレンジＲからドライブＤ、セカンドＳ又はローＬのレンジに切替える場合、車速が速いと変速機５のギア類に過大な負荷が作用することから、車速が３ｋｍ／ｈ以下のときに駆動信号が発生され変速機５がドライブＤ、セカンドＳ又はローＬのレンジに切替えられる。

【００２５】「リバース処理」リバーススイッチ２が一回操作されると、リバースルーチンの処理Ｓ１０がなされる。このリバースルーチンＳ１０においては、リバーススイッチ２の最初のＯＮ操作で第１タイマーがスタートされる（ステップＳ１００）。この第１タイマーは２秒でタイムオーバーするように設定されている（図７参照）。次に、第１タイマーがタイムオーバーとなったか否か、リバーススイッチ２がＯＦＦされたか否かが判定され（ステップＳ１０１、１０２）、リバーススイッチ２がＯＦＦされるまではステップＳ１０１、Ｓ１０２の処理がなされる。リバーススイッチ２がＯＦＦされるまでに、第１タイマーがタイムオーバーになると、本来のリバーススイッチ２の操作ではないと判断してリバース処理を終了する。

【００２６】第１タイマーのタイムオーバーまでにリバーススイッチ２がＯＦＦされると、第２タイマーがスタートされる（ステップＳ１０３）。この第２タイマーは１秒でタイムオーバーするように設定されている（図７参照）。次に、第１、第２タイマーのいずれかがタイムオーバーとなったか否か、リバーススイッチ２の２回目のＯＮ操作がなされたか否かが判定され（ステップＳ１０４〜Ｓ１０６）、リバーススイッチ２の２回目のＯＮ操作がなされる前に第１、第２タイマーのいずれかがタイムオーバーとなるとこれも本来のリバーススイッチ２の操作ではないと判断してリバース処理を終了する。

【００２７】第１、第２タイマーがタイムオーバーとなる前に、リバーススイッチ２の２回目のＯＮ操作がなされると、第１、第２タイマーのいずれかがタイムオーバーとなる前にリバーススイッチ２がＯＦＦされたか否かが判定され（ステップＳ１０９）、リバーススイッチ２がＯＦＦされる前に第１、第２タイマーのいずれかがタイムオーバーとなるとこれも本来のリバーススイッチ２の操作ではないと判断される。

【００２８】最初にリバーススイッチ２がＯＮ操作され、第１、第２タイマーがタイムオーバーとなる前に、リバーススイッチ２がＯＦＦされかつ２回目のＯＮ操作がなされてＯＦＦされ、本来のリバーススイッチ２の操作と判定されると（図７参照）、今度は車速が３ｋｍ／ｈ以下か否かが判定される（ステップＳ１１０）。車速が３ｋｍ／ｈ以上の場合にはリバースレンジＲへ切替えると、車輛に急制動が作用するとともに変速機５のギア類に過大な負荷が作用するので、リバースレンジＲへの切替えは行わずにリバース処理を終了し、車速が３ｋｍ／ｈ以下の場合にはブザーが“ピッ”と鳴らされた後、駆動信号が発生されて駆動モータ４ａ、４ｂが作動し、変速機５が他の変速レンジＬ、Ｓ、Ｄ、Ｎ、ＰからリバースレンジＲに切替えられる（ステップＳ１１１、１１２）。同時に、インジケータ６は「Ｒ」に切替えられる。

【００２９】以上のような本実施例のオートチェンジでは、リバーススイッチ２が所定の時間内に２回ＯＮ操作されたときのみ、リバーススイッチ２のＯＮ操作と判断してリバースレンジＲに切替えるようにしたので、誤ってリバーススイッチ２が操作されても変速機５がリバースレンジＲに切替わることはない。また、ドライブＤ、セコンドＳ及びローＬの各変速レンジをレバースイッチ１で切替操作し、リバースレンジＲをこれと異なる操作で切替えるようにし、しかも両スイッチ１、２を異なる箇所に設けているので、リバーススイッチ２の誤操作を確実に防止できる。さらに、ドライブＤ及びセコンドＳとリバースＲとの間の変速レンジの切替えを車速が３ｋｍ／ｈ以下のときにのみ行うようにしたので、高速走行時等において誤ってリバーススイッチ２が操作されても変速機５がリバースレンジＲに切替わることはない。その結果、車輛が不意に急制動して乗員が前方に投げ出されたり、変速機５のギア類に過大な負荷が作用してギア類が破損したりするのを確実に防止でき、安全性及び耐久性を保証できる。

【００３０】

【考案の効果】

以上のように、本考案に係るオートチェンジによれば、スイッチ操作部から切替信号を発生させてアクチュエータを駆動し、変速機を所定の変速レンジに切替えるオートチェンジにおいて、リバーススイッチが所定の時間内に２回操作されたときのみリバースレンジへの切替操作と判断して変速機をリバースレンジに切替えるようにしたので、リバーススイッチの誤操作によるリバースレンジへの切替えを確実に防止でき、安全性及び耐久性を保証できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるオートチェンジを備
えた車室内を示す概略斜視図である。

【図２】上記オートチェンジにおけるレバースイッチ
を示す概略斜視図である。

【図３】上記オートチェンジの制御系を示す機能構成
図である。

【図４】上記オートチェンジにおける変速系を示す機
能図である。

【図５】上記オートチェンジにおける制御メインルー
チンのフローを示す図である。

【図６】上記オートチェンジにおけるリバースルーチ
ンのフローを示す図である。

【図７】上記オートチェンジにおける動作タイミング
を示す図である。

【符号の説明】

２リバーススイッチ３コントロールユニット４ａ駆動モータ４ｂ駆動モータ５変速機

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】スイッチ操作部から切替信号を発生させ
てアクチュエータを駆動し、変速機を所定の変速レンジ
に切替えるオートチェンジにおいて、上記変速機をリバースレンジに切替え操作するためのリ
バーススイッチと、該リバーススイッチが所定の時間内に２回操作された時
に上記変速機をリバースレンジに切替制御するリバース
制御手段とを備えたことを特徴とするオートチェンジ。