JPH055474B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH055474B2
JPH055474B2 JP10150384A JP10150384A JPH055474B2 JP H055474 B2 JPH055474 B2 JP H055474B2 JP 10150384 A JP10150384 A JP 10150384A JP 10150384 A JP10150384 A JP 10150384A JP H055474 B2 JPH055474 B2 JP H055474B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
trna synthetase
amino acids
aminoacyl
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10150384A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60246362A (ja
Inventor
Kazutsugu Kitahata
Hiroshi Nakajima
Ryoichi Tsuruya
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP10150384A priority Critical patent/JPS60246362A/ja
Publication of JPS60246362A publication Critical patent/JPS60246362A/ja
Publication of JPH055474B2 publication Critical patent/JPH055474B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、α−アミノ酸ヒドラジドの製造方法
に関するものである。 α−アミノ酸ヒドラジドは、例えば、アジド法
によるペプチドの合成などに使用される前駆体に
なるものであり、有機合成において価値のある化
合物である。 α−アミノ酸からα−アミノ酸のヒドラジドを
合成する反応は、多数知られている。例えば、(1)
α−アミノ酸のα−アミノ基及び必要なら側鎖の
官能基を保護基で保護した上で、保護基を含有す
るα−アミノ酸誘導体を酸無水物、酸ハロゲン化
物あるいは酸アジド等の形で活性化し、続いてこ
の活性化合物をヒドラジンと反応させ、保護基含
有α−アミノ酸ヒドラジドに変換し、さらに最終
的に保護基を除く方法、(2)(1)と同様に保護基を含
有するα−アミノ酸とヒドラジンとを脱水剤存在
下で縮合させてα−アミノ酸ヒドラジドに変換
し、最後に脱保護する方法、あるいは(3)α−アミ
ノ酸を、まずα−アミノ酸エステルに変換した
後、ヒドラジンと反応させてα−アミノ酸ヒドラ
ジドに変換する方法などが代表的なものである。 これらの反応は、いずれもα−アミノ酸から多
段階の工程を経てα−アミノ酸ヒドラジドを合成
するものである。また、(1),(2)においては高価な
保護基が必要となるうえ、有機溶媒が通常、必要
となり、α−アミノ酸ヒドラジドを製造する上で
複雑な多工程の設備が必要となる。 一方、安価なα−アミノ酸の混合物を原料に用
いて特定のα−アミノ酸からのみのα−アミノ酸
ヒドラジドを合成することは、非常に難しい。従
つて、α−アミノ酸混合物中から、特定のα−ア
ミノ酸のみのα−アミノ酸ヒドラジドを製造する
ためには、α−アミノ酸混合物から特定のα−ア
ミノ酸を精製した後、ヒドラジド化反応を行う
か、あるいは、α−アミノ酸ヒドラジドの混合物
中から、特定のα−アミノ酸ヒドラジドを分離精
製することが必要である。α−アミノ酸混合物中
からの特定のα−アミノ酸を分離するには、各種
のα−アミノ酸の物性が、非常に似かよつている
ことから、クロマトグラフイー等で分離する場合
でも容易ではない。同様に各種のα−アミノ酸ヒ
ドラジドの混合物中から特定のα−アミノ酸ヒド
ラジドのみを分離精製することも、一般に容易で
はない。 本発明者らは、これらのα−アミノ酸ヒドラジ
ド製造上の問題点すなわち、保護基が必要である
こと、反応が多段階で複雑であること等を解決
し、α−アミノ酸から単一の反応のみで進行し、
保護基の必要がない経済的なα−アミノ酸ヒドラ
ジドの製造方法につき鋭意検討を重ねた結果、α
−アミノ酸を核酸の一種である転移リボ核酸(以
後tRNAと略記。)に結合させてアミノアシル−
tRNAを合成する作用を有する酵素であるアミノ
アシル−tRNAシンテターゼを触媒として使用す
ると、α−アミノ酸が単一の反応のみで容易にα
−アミノ酸ヒドラジドに変換されることを見い出
し、しかも安価な原料であるα−アミノ酸の混合
物から目的とするα−アミノ酸ヒドラジドを製造
できることを見い出し、本発明を完成した。 すなわち、本発明は、α−アミノ酸とヒドラジ
ン、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン、フエ
ニルヒドラジン、トリルヒドラジン、及びジメチ
ルヒドラジンから選択されるヒドラジンとからα
−アミノ酸ヒドラジドを製造するに際し、触媒と
してアミノアシル−tRNAシンテターゼを用いる
ことを特徴とするα−アミノ酸ヒドラジドの製造
方法である。 本発明の特徴とするところは、触媒としてアミ
ノアシル−tRNAシンテターゼを用いることによ
り、α−アミノ酸を何ら保護することなく、単一
の反応のみでヒドラジド化反応を起せしめてα−
アミノ酸ヒドラジドを製造することにあり、ま
た、α−アミノ酸は必ずしも純粋なものである必
要がなく、安価な二種以上のα−アミノ酸の混合
物であつても適当なアミノアシル−tRNAシンテ
ターゼを選択することにより、目的とする特定の
α−アミノ酸をα−アミノ酸ヒドラジドに変換さ
せることにある。 本発明に使用されるアミノアシル−tRNAシン
テターゼは、酵素分類6.1.1に属し、次式 アミノ酸+ATP+tRNA→アミノアシル−
tRNA+AMP+ピロリン酸 の反応を触媒する酵素であり、例えば、ウサギ、
ウマ、ウシ、ラツト、ニワトリ、ヘビなどの動物
組織より得られるもの、イネ、イモ、トマトなど
の植物組織より得られるもの、カビ、酵母、キノ
コ、細菌、放射菌などの微生物及び藻類より得ら
れるものなどがあげられる。なかでも、酵素の取
得が容易であることから、微生物より得られるも
のが好ましく、さらに酵素の安定性からバチル
ス・ステアロサーモフイルス、サーマス・サーモ
フイルス、サーマス・フラバス、クロストリジウ
ム・サーモアセチカム、サーマス・アクアテイカ
スなどの耐熱性細菌より得られるアミノアシル−
tRNAシンテターゼが最適である。 これらのアミノアシル−tRNAシンテターゼの
特徴は、基質であるα−アミノ酸に対しての特異
性が非常に高いことである。たとえば、チロシル
−tRNAシンテターゼは、各種のα−アミノ酸の
なかでも、特にチロシンに対して特異的であり、
実質上チロシンのみを基質として受け入れること
ができる。したがつて、アミノアシル−tRNAシ
ンテターゼとしては、上記チロシル−tRNAシン
テターゼ以外に、またロイシンに特異性のあるも
のとして、ロイシル−tRNAシンテターゼが、さ
らにバリンに特異性のあるものとして、バリル−
tRNAシンテターゼ、その他イソロシル−tRNA
シンテターゼ、フエニルアラニル−tRNAシンテ
ターゼ、アラニル−tRNAシンテターゼ、グルタ
ミル−tRNAシンテターゼ、アスパラギニル−
tRNAシンテターゼ、メチオニル−tRNAシンテ
ターゼ、ヒスチジル−tRNAシンテターゼ、リジ
ル−tRNAシンテターゼ、トレオニル−tRNAシ
ンテターゼ、セリル−tRNAシンテターゼ、アス
パラチル−tRNAシンテターゼ、グルタミル−
tRNAシンテターゼ、システイニル−tRNAシン
テターゼ、プロリル−tRNAシンテターゼ、グリ
シル−tRNAシンテターゼ、アルギニル−tRNA
シンテターゼ、トリプトフアニル−tRNAシンテ
ターゼなどが具体例としてあげられる。 これらの各種アミノアシル−tRNAシンテター
ゼは、上記組織又は細胞をホモジナイザーやダイ
ノミル等で破砕したのち、例えばバイオケミスト
リー誌、13巻、2307頁(1974年)に記載されてい
るようにDEAE−セルロースカラムクロマトグラ
フイー、ヒドロキシアパタイトカラムクロマトグ
ラフイーなどのクロマトグラフイー及び硫酸アン
モニウムによる分別沈殿法など通常の酵素精製法
を用いて精製することによつて得ることができ
る。 本発明で好ましく用いられるα−アミノ酸とし
ては、例えばチロシン、アラニン、ロイシン、イ
ソロイシン、フエニルアラニン、メチオニン、リ
ジン、セリン、バリン、アスパラギン、アスパラ
ギン酸、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、
システイン、アルギニン、シスチン、ヒスチジ
ン、プロリン、トレオニン、トリプトフアンなど
があげられる。 これらα−アミノ酸は必ずしも純粋なものであ
る必要はなく、2種以上の混合物であつてもよ
い。その場合、これらのα−アミノ酸の合計が、
原料の乾燥重量のうち、少なくとも5重量%、好
ましくは30重量%占めるものが好ましい。このα
−アミノ酸の混合物中に、脂質、炭水化物、核酸
等の生体由来物質、無機イオン等が混入あるいは
混合されていてもよい。 このα−アミノ酸の混合物の例としては、大豆
かす、綿実かす、ごまかす、落花生かす等の植物
性たんぱく質を加水分解したα−アミノ酸の混合
物、魚かす(アンチヨビー)、人毛、羽毛、生糸
くず等の動物性たんぱく質を加水分解したα−ア
ミノ酸の混合物、酵母エキスやSCP(シングルセ
ルプロテイン)等の微生物由来のたんぱく質を加
水分解したもの等の自然に存在するたんぱく質を
加水分解して得たα−アミノ酸の混合物があげら
れる。また、これらのアミノ酸混合物を荒く精製
した混合物でもよい。さらに、通常、例えば食品
加工業等から排出される。たんぱく質あるいはア
ミノ酸を含有する排液なども中和、濃縮、濾過等
の簡単な前処理を行えば、原料として使用するこ
とが可能である。 このように、天然に存在するたんぱく質から由
来するα−アミノ酸の混合物以外にも、任意の組
成の化学合成されたα−アミノ酸の混合物も原料
として使用することが可能である。 本発明に使用されるヒドラジンは、ヒドラジ
ン、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン、フエ
ニルヒドラジン、トリルヒドラジン、及びジメチ
ルヒドラジンから選択されるものである。 本発明では、α−アミノ酸とヒドラジンとか
ら、触媒としてアミノアシル−tRNAシンテター
ゼを用いてα−アミノ酸ヒドラジドを製造する
が、そのときにアデノシン三リン酸の存在下で行
うことが望まれる。このアデノシン三リン酸は、
反応を進めるうえでのエネルギー源となる化合物
であり、そのような化合物であれば、他の類緑体
の化合物に置き換えてもよい。このような化合物
としては、例えば3'−デオキシアデノシン三リン
酸、アデノシン三リン酸のβ又はγ−チオ類緑
体、あるいはアデニン環に置換基の入つたアデノ
シン三リン酸などがあげられる。 本発明において、α−アミノ酸、ヒドラジン、
アミノアシル−tRNAシンテターゼ及びアデノシ
ン三リン酸の添加順序はいずれを先に添加しても
よいが、酵素の失活を考えて、アミノアシル−
tRNAシンテターゼを最後に加えるのが望まし
い。 このときに、反応に用いる媒体としては、本法
が酵素を触媒とする反応であるため、主成分とし
て水を含有する溶媒が選ばれる。また、酵素の活
性が維持できる限度で、水溶性の有機溶媒を添加
してもよい。水溶性の有機溶媒としては、例え
ば、メタノール、エタノール、アセトニトリル、
ジオキサン、テトラハイドロフラン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジ
メチルスルホキシドなどがあげられる。このよう
な有機溶媒の添加は、原料のヒドラジンが水に難
溶性である場合、特に有効である。このときに、
反応を円滑に進行させること、あるいは、酵素の
失活を防ぐことを主目的として、反応系にマグネ
シウム、マンガンなどの二価カチオン、メルカプ
トエタノール、ジチオスレイトールなどのスルフ
ヒドリル剤、ピロフオフアターゼを単独又は混合
して添加してもよい。各添加剤の好適な濃度とし
ては、二価カチオン0.01mM〜500mM、スルフ
ヒドリル剤0.001mM〜100mM、ピロホスフアタ
ーゼ0.001ユニツト/ml〜100ユニツト/mlであ
り、最適な濃度としては、それぞれ二価カチオン
0.1mM〜10mM、スルフヒドリル化剤0.01mM〜
1mM、ピロホスフアターゼ1ユニツト/ml〜10
ユニツト/mlである。また、酵素の活性を維持す
るため、溶媒に緩衝液を添加することが好まし
い。その緩衝液の濃度としては、100mM以下が
好ましい。その緩衝液としては、α−アミノ酸、
ヒドラジン、アミノアシル−tRNAシンテターゼ
及びアデノシン三リン酸が溶解し、しかも酵素活
性を維持し、所望のPHが得られ、かつ、副反応を
起こさないものであれば、いかなるものを使用し
てもよい。そのような具体例として、例えばヘペ
ス緩衝液、トリエタノールアミン緩衝液、マレー
ト緩衝液、リン酸緩衝液、ビシン緩衝液、エツプ
ス緩衝液などがあげられる。次に反応条件につい
て述べると、アミノアシル−tRNAシンテターゼ
は、通常、反応の至適PHを7〜9付近にもつた
め、反応液のPHを、上記緩衝液で5ないし11に、
好ましくは6〜10に制御することが好ましい。ま
た、反応の温度としては、アミノアシル−tRNA
シンテターゼの触媒活性が維持できる限り、特に
限定されないが、通常0〜70℃が好ましく、最適
には、10〜40℃で行うことが好ましい。さらに原
料の濃度としては、特に限定されるものではない
が、実用的な収量を得るためには、目的のα−ア
ミノ酸の濃度が0.1mM以上、好ましくは1mM以
上とし、アデノシン三リン酸を目的とするα−ア
ミノ酸に対し、1〜10倍、好ましくは1〜5倍相
当量を使用し、アミノアシル−tRNAシンテター
ゼを、目的とするアミノ酸に対し、1/1〜1/10000
0相当量、好ましくは1/100〜1/100000相当量の濃 度で、実施することが好ましい。また、ヒドラジ
ンの濃度は、通常、10mMから10Mの範囲が好ま
しい。本発明によれば、α−アミノ酸のアミノ基
を保護することなく、常温、常圧の極めて穏和な
条件下でα−アミノ酸のヒドラジドを合成するこ
とが可能である。また、安価な原料であるα−ア
ミノ酸の混合物から特定のα−アミノ酸のみを、
選択的にヒドラジド化することが可能である。 以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例中で、酵素の濃度は、ユニツト
単位で表示しており、このユニツトは、以下のよ
うに定義する。 (1) アミノアシル−tRNAシンテターゼ;1ユニ
ツトは、10分間に30℃で1μmoleのα−アミノ
酸を、アミノアシル−tRNAに変換する能力。 (2) ピロホスフアターゼ;1ユニツトは、ピロリ
ン酸から、1.0μmoleの無機りん酸を、1分間
に25℃で、PH7.2で生成させることができる能
力。 参考例 1 バチルス・ステアロサーモフイルスUK788(微
工研菌寄 第5141号)の菌体6Kgを2倍量の
100mMトリス・塩酸緩衝液(PH7.5)に懸濁し、
ダイノミルを用いて細胞を破砕後、遠心分離によ
り不溶物を除去し、ヒスチジンに特異的なヒスチ
ジル−tRNAシンテターゼを含む粗抽出液を得
た。あらかじめ5mMメルカプトエタノール、
2mMエチレンジアミン四酢酸ナトリウム及び
0.1mMホスホフエニルスルホニルフルオリドを
含む50mMトリス緩衝液(PH7.5)で平衡化した
マートレツクスゲルレツドA(アミコン社製)を
充填したカラムに、上記の粗抽出液をとおし、塩
化カリウムを上記緩衝液に加えた溶液で、線速度
60cm・h-1で溶出せしめると、ヒスチジル−
tRNAシンテターゼが溶出した。この区分を集
め、濃縮、脱塩を行つた結果、約52%の収率でヒ
スチジンに特異的なヒスチジル−tRNAシンテタ
ーゼを含む粗酵素液を得た。上記操作をすべて4
℃で行つた。 参考例 2 バチルス・ステアロサーモフイルスUK788 5
Kgよりバイオケミストリー誌13巻、2307頁(1974
年)記載の方法に従い、チロシンに特異的に作用
するチロシル−tRNAシンテターゼを精製した。 精製酵素の収率は67%で、総ユニツトは700000
ユニツトであつた。 実施例 1 アデノシン三リン酸・二ナトリウム塩3mg,L
−ヒスチジン1.6mg、塩化マグネシウム六水和物
10mg、及びフエニルヒドラジン塩酸塩43mgを含む
50mM−ビシン緩衝液溶液800μを調整し、PHを
水酸化ナトリウムで8.0とした。これに参考例1
で得られた濃度が10万unit/mlまで濃縮されたヒ
スチジル−tRNAシンテターゼ200μを加え、十
分攪拌後、30℃で2日放置して反応を完結させて
反応混合物を得た。 この反応混合物に、0.1N−水酸化ナトリウム
10mlを加え、酢酸エチル20mlで3回抽出した。酢
酸エチル層は、混合して蒸溜水で2回洗浄後無水
硫酸ナトリウムで乾燥させ、しかる後溶媒を減圧
下で蒸発させて除去した。蒸発残査を、0.5mlの
水と0.5mlのアセトニトリルの混合物に溶解後、
ボンダパツクC18カラム(ウオーターズ社製)を
担体とし、アセトニトリル/50mM−リン酸カリ
ウム水溶液を展開溶媒として、高速液体クロマト
グラフイーで生成物を分離した。 この生成物は、L−ヒスチジン−2−フエニル
ヒドラジドであり、収量は2.1mgであつた。 この化合物の元素分析(C12H15N5O=245.28)
の結果は、次のとおりであつた。 計算値(%) C=58.76,H=6.16,N=
28.55 実測値(%) C=58.82,H=6.21,N=
28.47 実施例 2 α−アミノ酸として、L−ヒスチジン1.6mg,
L−セリン1.0mgの混合物を使用すること以外は、
実施例1と全く同様にして1−L−ヒスチジル−
2−フエニルヒドラジド1.8mgを得た。 このときに、1−L−セリン−2−フエニルヒ
ドラジドの生成は検出されなかつた。 実施例 3 アデノシン三リン酸・二ナトリウム塩30mg,L
−チロシン3.6mg、グリシン1.5mg,L−バリン2.3
mg、塩化マグネシウム六水和物102mg及びジチオ
スレイトール8mgを、20mMのヘペス緩衝液に溶
解し、水酸化ナトリウムでPHを8.5に調整し、さ
らに20mMのビシン緩衝液を加えて、溶液量を
7.5mlとし、50℃程度に加熱して均一な溶液を得
た。 この溶液を、室温に戻した後、ピロホスフアタ
ーゼ(ベーリンガー・マンハイム社製、20unit/
ml)を、20mMのヘペス緩衝液で透析して得た溶
液0.5ml,塩酸でPHを8.5に調整した5M−1,1
−ジメチルヒドラジン水溶液1ml及び参考例2で
得られた20万unit/mlのチロシル−tRNAシンテ
ターゼで溶液1mlを混合し、総計10mlとした。こ
の溶液を30℃の恒温槽中で一日放置して反応を完
結させて反応液を得た。 次いで得られた反応液にアセトン200mlを加え、
沈殿を濾別後、上漬をエバポレーターにて、溶媒
を蒸発乾固した。得られた固体を水に再溶解後、
ボンダパツクC18カラム(ウオーターズ社製)に
供し、アセトニトリル/50mMリン酸カリ水溶液
(5/95)PH6.5を展開溶媒として用いて分離し、L
−チロシン−2,2−ジメチルヒドラジド1.6mg
を得た。 この収率は、チロシンを基として約50%であつ
た。また、グリシン及びバリンのヒドラジドは認
められなかつた。 この化合物の元素分析(C11H17N3O2=223.27)
の結果は、次のとおりであつた。 計算値(%) C=59.18,H=7.67,N=
18.82 実測値(%) C=59.21,H=7.70,N=
18.80 実施例 4〜7 実施例3と同様の条件下でヒドラジンとして、
ヒドラジン、メチルヒドラジン、エチルヒドラジ
ン、P−トリルヒドラジンの四種のヒドラジンを
用い、反応を行つた。 反応混合液を、そのままゾルバツクスODS(デ
ユポン社製)を担体とし、溶出液としてアセトニ
トリル/50mM−リン酸カリウム水溶液を使用
し、アセトニトリル濃度を0〜50%にグラデイエ
ントをかけながら、高速液体クロマトグラフイー
で分析した。 それぞれL−チロシン−ヒドラジド、L−チロ
シン−2−メチルヒドラジド、L−チロシン−2
−エチルヒドラジド、1−L−チロシル−2−P
−トリルヒドラジドの生成が認められた。 グリシン及びL−バリンからのヒドラジドは、
いずれの場合も実質上高速液体クロマトグラフイ
ーでは検出されなかつた。 出発原料中のL−チロシン量を基準に収率を計
算すると表1の結果となつた。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 α−アミノ酸とヒドラジン、メチルヒドラジ
    ン、エチルヒドラジン、フエニルヒドラジン、ト
    リルヒドラジン、及びジメチルヒドラジンから選
    択されるヒドラジンとからα−アミノ酸ヒドラジ
    ドを製造するに際し、触媒としてアミノアシル−
    tRNAシンテターゼを用いることを特徴とするα
    −アミノ酸ヒドラジドの製造方法。
JP10150384A 1984-05-18 1984-05-18 α−アミノ酸ヒドラジドの製造方法 Granted JPS60246362A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10150384A JPS60246362A (ja) 1984-05-18 1984-05-18 α−アミノ酸ヒドラジドの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10150384A JPS60246362A (ja) 1984-05-18 1984-05-18 α−アミノ酸ヒドラジドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60246362A JPS60246362A (ja) 1985-12-06
JPH055474B2 true JPH055474B2 (ja) 1993-01-22

Family

ID=14302417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10150384A Granted JPS60246362A (ja) 1984-05-18 1984-05-18 α−アミノ酸ヒドラジドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60246362A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104136627A (zh) 2012-02-09 2014-11-05 富山县政府 用于定量受验物质的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60246362A (ja) 1985-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4572894A (en) Process for synthesizing peptides or peptide derivatives
US4886749A (en) Process for producing diadenosine tetraphosphate and derivatives thereof
JPH055474B2 (ja)
US4882276A (en) Process for producing physiologically active substance by multienzyme process
JPH0532027B2 (ja)
JPS58152496A (ja) バリエナミンおよびバリダミンの製造法
JPH0453512B2 (ja)
JPH029800B2 (ja)
JPH0453515B2 (ja)
Söderholm et al. Aspartate caramoyltransferase from wild type and rudimentary Drosophila melanogaster
JPS58209992A (ja) ペプチド又はペプチド誘導体の合成法
JPH0143557B2 (ja)
JPH0453513B2 (ja)
JP2542369B2 (ja) ペプチド又はペプチド誘導体の製造方法
JPH0453514B2 (ja)
JPH0722515B2 (ja) ペプチド又はペプチド誘導体の製造方法
JPH0559714B2 (ja)
JPS62151194A (ja) ペプチド又はペプチド誘導体の製造方法
Tan Studies on the physiology and biochemistry of Chlamydomonas segnis in synchronous culture
JP2000069990A (ja) アデノシン(グアノシン)−5’,5’’’−p1,p4−テトラホスフェートの製造方法
JPH0335915B2 (ja)
JPS6170998A (ja) ペプチド又はペプチド誘導体の合成法
JP2000139491A (ja) アデノシン(チミジン)−5’,5’’’−p1,p4−テトラリン酸の製造方法
JPH0145358B2 (ja)
JP2001048896A (ja) 新規ジアデノシンテトラリン酸およびその製造方法