JP2000069990A - アデノシン(グアノシン)−5’,5’’’−p1,p4−テトラホスフェートの製造方法 - Google Patents
アデノシン(グアノシン)−5’,5’’’−p1,p4−テトラホスフェートの製造方法Info
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- JP2000069990A JP2000069990A JP10249454A JP24945498A JP2000069990A JP 2000069990 A JP2000069990 A JP 2000069990A JP 10249454 A JP10249454 A JP 10249454A JP 24945498 A JP24945498 A JP 24945498A JP 2000069990 A JP2000069990 A JP 2000069990A
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- ap4g
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アデノシン(グアノシン)−5',5'''−P
1,P4−テトラホスフェートを高収率で合成すること
のできるアデノシン(グアノシン)−5',5'''−P
1,P4−テトラホスフェートの製造方法を提供する。 【解決手段】 アミノアシル−tRNA合成酵素を用い
てアデノシン(グアノシン)−5',5'''−P1,P4
−テトラホスフェートを製造するに際し、有機溶媒を共
存させることを特徴とするアデノシン(グアノシン)−
5',5'''−P1,P4−テトラホスフェートの製造方
法。
1,P4−テトラホスフェートを高収率で合成すること
のできるアデノシン(グアノシン)−5',5'''−P
1,P4−テトラホスフェートの製造方法を提供する。 【解決手段】 アミノアシル−tRNA合成酵素を用い
てアデノシン(グアノシン)−5',5'''−P1,P4
−テトラホスフェートを製造するに際し、有機溶媒を共
存させることを特徴とするアデノシン(グアノシン)−
5',5'''−P1,P4−テトラホスフェートの製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品又はその原
料として有用な下記構造式で示されるアデノシン(グア
ノシン)−5',5'''−P1,P4−テトラホスフェー
ト(以下Ap4Gという。)のアミノアシル−tRNA
合成酵素による製造方法に関するものであり、特に工業
的に有利なAp4Gの製造方法に関するものである。
料として有用な下記構造式で示されるアデノシン(グア
ノシン)−5',5'''−P1,P4−テトラホスフェー
ト(以下Ap4Gという。)のアミノアシル−tRNA
合成酵素による製造方法に関するものであり、特に工業
的に有利なAp4Gの製造方法に関するものである。
【0002】
【化1】
【0003】
【従来の技術】従来、ジヌクレオシドポリリン酸が、ア
ミノアシル−tRNA合成酵素の触媒作用により、アデ
ノシン5'−トリホスフェート(以下ATPという。)
とヌクレオシド5'−トリホスフェート(以下NTPと
いう。)から合成されることが知られていた(特開平1
−104191号公報参照)。また、ジャーナル・オブ
・ケミカル・ソサエティー(J.Chem.Soc.)
パーキン・トランス1、2009、(1996)では、
リジル−tRNA合成酵素を用いてAp4Gを合成する
ことが報告されている。
ミノアシル−tRNA合成酵素の触媒作用により、アデ
ノシン5'−トリホスフェート(以下ATPという。)
とヌクレオシド5'−トリホスフェート(以下NTPと
いう。)から合成されることが知られていた(特開平1
−104191号公報参照)。また、ジャーナル・オブ
・ケミカル・ソサエティー(J.Chem.Soc.)
パーキン・トランス1、2009、(1996)では、
リジル−tRNA合成酵素を用いてAp4Gを合成する
ことが報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来法では、アミノアシル−tRNA合成酵素の触媒性が
低く、結果として単位酵素あたりのAp4Gの合成収率
が悪く、工業的な規模で実施するのに障害となってい
た。本発明は、反応系を工夫することで、アミノアシル
−tRNA合成酵素の触媒性を高め、効率的にAp4G
を製造することができるAp4Gの製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
来法では、アミノアシル−tRNA合成酵素の触媒性が
低く、結果として単位酵素あたりのAp4Gの合成収率
が悪く、工業的な規模で実施するのに障害となってい
た。本発明は、反応系を工夫することで、アミノアシル
−tRNA合成酵素の触媒性を高め、効率的にAp4G
を製造することができるAp4Gの製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
課題を解決するために鋭意検討の結果、有機溶媒が利用
できることを見出し本発明に到達した。すなわち、本発
明は、アミノアシル−tRNA合成酵素を用いてAp4
Gを製造するに際し、有機溶媒を共存させることを特徴
とするAp4Gの製造方法を要旨とするものである。
課題を解決するために鋭意検討の結果、有機溶媒が利用
できることを見出し本発明に到達した。すなわち、本発
明は、アミノアシル−tRNA合成酵素を用いてAp4
Gを製造するに際し、有機溶媒を共存させることを特徴
とするAp4Gの製造方法を要旨とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、アミノアシル−tRNA合成酵素を用いてA
TP、GTP、アミノ酸からAp4Gを製造する際に、
有機溶媒を共存させて反応を行うというものである。
本発明は、アミノアシル−tRNA合成酵素を用いてA
TP、GTP、アミノ酸からAp4Gを製造する際に、
有機溶媒を共存させて反応を行うというものである。
【0007】本発明に用いられる有機溶媒としては、特
に限定されるものではないが、アルコール類を用いるこ
とが好ましく、特に、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセロール等が好ましい。また、用いる有機溶媒
の反応液中における濃度範囲としては、1〜90v/v
%が好ましく、10〜60v/v%がさらに好ましい。
に限定されるものではないが、アルコール類を用いるこ
とが好ましく、特に、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセロール等が好ましい。また、用いる有機溶媒
の反応液中における濃度範囲としては、1〜90v/v
%が好ましく、10〜60v/v%がさらに好ましい。
【0008】アミノアシル−tRNA合成酵素として
は、Ap4Gを合成し得るものであれば特に酵素の特異
性や由来等は限定されるものではないが、中でもイソロ
イシル−tRNA合成酵素、ロイシル−tRNA合成酵
素、リジル−tRNA合成酵素、フェニルアラニル−t
RNA合成酵素、セリル−tRNA合成酵素、プロリル
−tRNA合成酵素、ヒスチジル−tRNA合成酵素
は、酵素活性が高く好ましい。反応液中のアミノアシル
−tRNA合成酵素の酵素濃度としては、特に限定され
るものではないが、通常は1〜1×106 ユニット/m
l、さらに実用的には、10〜1×105 ユニット/m
lの範囲で使用することが好ましい。
は、Ap4Gを合成し得るものであれば特に酵素の特異
性や由来等は限定されるものではないが、中でもイソロ
イシル−tRNA合成酵素、ロイシル−tRNA合成酵
素、リジル−tRNA合成酵素、フェニルアラニル−t
RNA合成酵素、セリル−tRNA合成酵素、プロリル
−tRNA合成酵素、ヒスチジル−tRNA合成酵素
は、酵素活性が高く好ましい。反応液中のアミノアシル
−tRNA合成酵素の酵素濃度としては、特に限定され
るものではないが、通常は1〜1×106 ユニット/m
l、さらに実用的には、10〜1×105 ユニット/m
lの範囲で使用することが好ましい。
【0009】これらのアミノアシル−tRNA合成酵素
は、エシェリチア・コリ(E.coli)、バチルス・
ステアロサーモフィラス(B.stearotherm
ophilus)、酵母菌(yeast)等より、抽
出、精製して得ることができる。また、本発明において
は、市販のアミノアシル−tRNA合成酵素を使用する
ことができる。
は、エシェリチア・コリ(E.coli)、バチルス・
ステアロサーモフィラス(B.stearotherm
ophilus)、酵母菌(yeast)等より、抽
出、精製して得ることができる。また、本発明において
は、市販のアミノアシル−tRNA合成酵素を使用する
ことができる。
【0010】これらの微生物を培養してアミノアシル−
tRNA合成酵素を得るには、通常の方法に従って菌体
を培養した後、例えば圧破砕機や超音波破砕機、ダイノ
ミル(商標名)等を用いる方法又はリゾチーム、トリト
ン等を添加する方法等によって細胞を破砕し、ろ過や遠
心分離を行えばよい。本発明においては、このようにし
て得られる抽出物をそのまま用いてもよく、さらに塩
析、カラムクロマトグラフィー等の通常行われている方
法によって精製された酵素を用いてもよい。
tRNA合成酵素を得るには、通常の方法に従って菌体
を培養した後、例えば圧破砕機や超音波破砕機、ダイノ
ミル(商標名)等を用いる方法又はリゾチーム、トリト
ン等を添加する方法等によって細胞を破砕し、ろ過や遠
心分離を行えばよい。本発明においては、このようにし
て得られる抽出物をそのまま用いてもよく、さらに塩
析、カラムクロマトグラフィー等の通常行われている方
法によって精製された酵素を用いてもよい。
【0011】合成は、膜型又はカラム型等の反応器を用
いて連続的にAp4Gを合成してもよいし、バッチ式の
反応器を用いて合成してもよい。反応器として膜型反応
器を用いると、酵素は高分子物質であるのに対して反応
生成物は低分子であるので、酵素がそのまま反応器の中
にとどまった状態で使用することができるので有効であ
る。また、カラム型反応器を用いる場合には、使用する
酵素を適当な担体、例えば、セルロース、デキストラ
ン、アガロース等のような多糖類の誘導体、ポリスチレ
ン、エチレン−マレイン酸共重合体、架橋ポリアクリル
アミド等のようなビニルポリマーの誘導体、L−アラニ
ン、L−グルタミン酸共重合体、ポリアスパラギン酸等
のようなポリアミノ酸又はアミドの誘導体、ガラス、ア
ルミナ、ヒドロキシアパタイト等のような無機物の誘導
体等に結合、包括あるいは吸着させて、いわゆる固定化
酵素としてカラムに充填して使用すればよい。
いて連続的にAp4Gを合成してもよいし、バッチ式の
反応器を用いて合成してもよい。反応器として膜型反応
器を用いると、酵素は高分子物質であるのに対して反応
生成物は低分子であるので、酵素がそのまま反応器の中
にとどまった状態で使用することができるので有効であ
る。また、カラム型反応器を用いる場合には、使用する
酵素を適当な担体、例えば、セルロース、デキストラ
ン、アガロース等のような多糖類の誘導体、ポリスチレ
ン、エチレン−マレイン酸共重合体、架橋ポリアクリル
アミド等のようなビニルポリマーの誘導体、L−アラニ
ン、L−グルタミン酸共重合体、ポリアスパラギン酸等
のようなポリアミノ酸又はアミドの誘導体、ガラス、ア
ルミナ、ヒドロキシアパタイト等のような無機物の誘導
体等に結合、包括あるいは吸着させて、いわゆる固定化
酵素としてカラムに充填して使用すればよい。
【0012】以下に、バッチ式の反応器でAp4Gを製
造する場合を例にとり、反応条件について説明する。反
応液中のATP及びGTPの濃度としては、10μM以
上、特に100μM〜100mM、さらに1mM〜30
mMが適当である。また、アミノ酸の濃度としては、
0.1μM以上、特に1μM〜10mM、さらに10μ
M〜1mMが好ましい。
造する場合を例にとり、反応条件について説明する。反
応液中のATP及びGTPの濃度としては、10μM以
上、特に100μM〜100mM、さらに1mM〜30
mMが適当である。また、アミノ酸の濃度としては、
0.1μM以上、特に1μM〜10mM、さらに10μ
M〜1mMが好ましい。
【0013】さらに、本発明においては、反応をスムー
ズに進めるために、ピロフォスファターゼや、マグネシ
ウムイオン、マンガンイオン、カルシウムイオン、亜鉛
イオン、コバルトイオン、カドミウムイオン等の金属イ
オンを添加してもよい。反応のpHとしては、おおむね
中性付近、すなわちpH5〜11、好ましくはpH6〜
9の範囲である。pHの調整は、緩衝液を用いて行えば
よく、反応に使用する緩衝液としては、アミノアシル−
tRNA合成酵素、アミノ酸、ATP、GTPなどが溶
解し、また酵素活性を維持し、さらに有機溶媒が混和
し、そして所定のpHが得られるものであれば、いかな
るものを使用してもよい。具体例として、トリス緩衝
液、ヘペス緩衝液などのグッド緩衝液、イミダゾール緩
衝液、トリエタノールアミン緩衝液、酢酸緩衝液、リン
酸緩衝液などが挙げられる。
ズに進めるために、ピロフォスファターゼや、マグネシ
ウムイオン、マンガンイオン、カルシウムイオン、亜鉛
イオン、コバルトイオン、カドミウムイオン等の金属イ
オンを添加してもよい。反応のpHとしては、おおむね
中性付近、すなわちpH5〜11、好ましくはpH6〜
9の範囲である。pHの調整は、緩衝液を用いて行えば
よく、反応に使用する緩衝液としては、アミノアシル−
tRNA合成酵素、アミノ酸、ATP、GTPなどが溶
解し、また酵素活性を維持し、さらに有機溶媒が混和
し、そして所定のpHが得られるものであれば、いかな
るものを使用してもよい。具体例として、トリス緩衝
液、ヘペス緩衝液などのグッド緩衝液、イミダゾール緩
衝液、トリエタノールアミン緩衝液、酢酸緩衝液、リン
酸緩衝液などが挙げられる。
【0014】また、反応の温度としては、酵素の失活が
起こらず、反応がスムーズに進行する範囲であれば特に
限定されるものではないが、20〜80℃、特に25〜
55℃の範囲が好ましい。反応の時間としては、1〜1
00時間が好ましく、特に4〜50時間が好ましい。
起こらず、反応がスムーズに進行する範囲であれば特に
限定されるものではないが、20〜80℃、特に25〜
55℃の範囲が好ましい。反応の時間としては、1〜1
00時間が好ましく、特に4〜50時間が好ましい。
【0015】このようにして合成したAp4Gは、イオ
ン交換クロマトグラフィー等一般に広く用いられている
方法で精製し、単離することができる。
ン交換クロマトグラフィー等一般に広く用いられている
方法で精製し、単離することができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。以下に本発明において用いられるアミノアシル−
tRNA合成酵素の活性測定法と、高速液体クロマトグ
ラフィー(以下HPLCという。)によるAp4Gの測
定法を解説する。 (1)アミノアシル−tRNA合成酵素の活性測定法 アミノアシル−tRNA合成酵素におけるユニットは、
一般に用いられるヒドロキサメートによるアミノアシル
−tRNA合成酵素活性測定法において、1分間に1×
10-11 モルのアミノ酸ヒドロキサメートを生ずる酵素
量を1ユニットとする。この活性測定法の原理は、下記
の通りである。
する。以下に本発明において用いられるアミノアシル−
tRNA合成酵素の活性測定法と、高速液体クロマトグ
ラフィー(以下HPLCという。)によるAp4Gの測
定法を解説する。 (1)アミノアシル−tRNA合成酵素の活性測定法 アミノアシル−tRNA合成酵素におけるユニットは、
一般に用いられるヒドロキサメートによるアミノアシル
−tRNA合成酵素活性測定法において、1分間に1×
10-11 モルのアミノ酸ヒドロキサメートを生ずる酵素
量を1ユニットとする。この活性測定法の原理は、下記
の通りである。
【0017】
【化2】
【0018】(2)HPLCによるAp4Gの定量法 ウォーターズ社製ノバパックC18カラムを用いて、A
p4Gの定量を行った。移動相は、過塩素酸テトラブチ
ルアンモニウム 3mM、リン酸1カリウム30mM、
メタノール 15v/v%、水 85v/v%である。
流速1.0ml/分、検出はUVの吸収(λ=254n
m)を測定することにより行った。
p4Gの定量を行った。移動相は、過塩素酸テトラブチ
ルアンモニウム 3mM、リン酸1カリウム30mM、
メタノール 15v/v%、水 85v/v%である。
流速1.0ml/分、検出はUVの吸収(λ=254n
m)を測定することにより行った。
【0019】参考例1 エシェリチア・コリN4830−1/pSI10(微工
研菌寄第P−13907号)の菌体を、ソニケータを用
いて細胞を破砕した後、遠心分離により不溶物を除去
し、イソロイシル−tRNA合成酵素を含む粗抽出液を
得た。DEAE−セファロース(ファルマシア社製)を
充填したカラムにこの粗抽出液を通し、0〜1Mの塩化
カリウム水溶液の塩濃度勾配で溶出し、イソロイシル−
tRNA合成酵素の活性画分を集め、濃縮、脱塩を行っ
た。上記操作はすべて4℃にて行った。
研菌寄第P−13907号)の菌体を、ソニケータを用
いて細胞を破砕した後、遠心分離により不溶物を除去
し、イソロイシル−tRNA合成酵素を含む粗抽出液を
得た。DEAE−セファロース(ファルマシア社製)を
充填したカラムにこの粗抽出液を通し、0〜1Mの塩化
カリウム水溶液の塩濃度勾配で溶出し、イソロイシル−
tRNA合成酵素の活性画分を集め、濃縮、脱塩を行っ
た。上記操作はすべて4℃にて行った。
【0020】参考例2 バチルス・ステアロサーモフィラスNCA1503(微
工研菌寄第P−4778号)の菌体を、ソニケータを用
いて細胞を破砕した後、遠心分離により不溶物を除去
し、ロイシル−tRNA合成酵素を含む粗抽出液を得
た。これを参考例1と同様に精製、濃縮及び脱塩した。
上記操作はすべて4℃にて行った。
工研菌寄第P−4778号)の菌体を、ソニケータを用
いて細胞を破砕した後、遠心分離により不溶物を除去
し、ロイシル−tRNA合成酵素を含む粗抽出液を得
た。これを参考例1と同様に精製、濃縮及び脱塩した。
上記操作はすべて4℃にて行った。
【0021】参考例3 市販のパン酵母(オリエンタル酵母社)を、ソニケータ
を用いて細胞を破砕した後、遠心分離により不溶物を除
去し、リジル−tRNA合成酵素を含む粗抽出液を得
た。これを参考例1と同様に精製、濃縮及び脱塩した。
上記操作はすべて4℃にて行った。
を用いて細胞を破砕した後、遠心分離により不溶物を除
去し、リジル−tRNA合成酵素を含む粗抽出液を得
た。これを参考例1と同様に精製、濃縮及び脱塩した。
上記操作はすべて4℃にて行った。
【0022】参考例4 バチルス・ステアロサーモフィラスNCA1503(微
工研菌寄第P−4778号)の菌体を、ソニケータを用
いて細胞を破砕した後、遠心分離により不溶物を除去
し、セリル−tRNA合成酵素を含む粗抽出液を得た。
これを参考例1と同様に精製、濃縮及び脱塩した。上記
操作はすべて4℃にて行った。
工研菌寄第P−4778号)の菌体を、ソニケータを用
いて細胞を破砕した後、遠心分離により不溶物を除去
し、セリル−tRNA合成酵素を含む粗抽出液を得た。
これを参考例1と同様に精製、濃縮及び脱塩した。上記
操作はすべて4℃にて行った。
【0023】参考例5 バチルス・ステアロサーモフィラスNCA1503(微
工研菌寄第P−4778号)の菌体を、ソニケータを用
いて細胞を破砕した後、遠心分離により不溶物を除去
し、ヒスチジル−tRNA合成酵素を含む粗抽出液を得
た。これを参考例1と同様に精製、濃縮及び脱塩した。
上記操作はすべて4℃にて行った。
工研菌寄第P−4778号)の菌体を、ソニケータを用
いて細胞を破砕した後、遠心分離により不溶物を除去
し、ヒスチジル−tRNA合成酵素を含む粗抽出液を得
た。これを参考例1と同様に精製、濃縮及び脱塩した。
上記操作はすべて4℃にて行った。
【0024】実施例1 参考例1で得たイソロイシル−tRNA合成酵素を用い
てバッチ法でAp4Gの合成を行った。すなわち、AT
P5mM、GTP5mM、イソロイシン5mM、塩化マ
グネシウム15mM、塩化亜鉛0.5mM、イソロイシ
ル−tRNA合成酵素350ユニット/ml、イミダゾ
ール緩衝液(pH7.0)25mMからなる反応溶液
に、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチ
レングリコール、ポリエチレングリコール又はグリセロ
ールを20v/v%、もしくはコントロールとして水を
混合し、40℃で反応させた。反応液の量は100ml
であった。反応で合成されたAp4GをHPLCで分析
し、単位時間当たりのAp4G合成量を求めた。その結
果を表1に示す。
てバッチ法でAp4Gの合成を行った。すなわち、AT
P5mM、GTP5mM、イソロイシン5mM、塩化マ
グネシウム15mM、塩化亜鉛0.5mM、イソロイシ
ル−tRNA合成酵素350ユニット/ml、イミダゾ
ール緩衝液(pH7.0)25mMからなる反応溶液
に、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチ
レングリコール、ポリエチレングリコール又はグリセロ
ールを20v/v%、もしくはコントロールとして水を
混合し、40℃で反応させた。反応液の量は100ml
であった。反応で合成されたAp4GをHPLCで分析
し、単位時間当たりのAp4G合成量を求めた。その結
果を表1に示す。
【0025】実施例2〜5 イソロイシン5mMとイソロイシル−tRNA合成酵素
350ユニット/mlを、ロイシン5mMと参考例2で
得たロイシル−tRNA合成酵素36000ユニット/
ml(実施例2)、リジン5mMと参考例3で得たリジ
ル−tRNA合成酵素200ユニット/ml(実施例
3)、セリン5mMと参考例4で得たセリル−tRNA
合成酵素1500ユニット/ml(実施例4)、ヒスチ
ジン5mMと参考例5で得たヒスチジル−tRNA合成
酵素900ユニット/ml(実施例5)に変えた以外
は、実施例1と同様にして単位時間当たりのAp4G合
成量を求めた。その結果を表1に示す。
350ユニット/mlを、ロイシン5mMと参考例2で
得たロイシル−tRNA合成酵素36000ユニット/
ml(実施例2)、リジン5mMと参考例3で得たリジ
ル−tRNA合成酵素200ユニット/ml(実施例
3)、セリン5mMと参考例4で得たセリル−tRNA
合成酵素1500ユニット/ml(実施例4)、ヒスチ
ジン5mMと参考例5で得たヒスチジル−tRNA合成
酵素900ユニット/ml(実施例5)に変えた以外
は、実施例1と同様にして単位時間当たりのAp4G合
成量を求めた。その結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】実施例6、比較例1 参考例1で得たイソロイシル−tRNA合成酵素を用
い、メタノール添加によるAp4GとAp4Aの合成比
率への影響を調べた。すなわち、ATP5mM、GTP
5mM、イソロイシン5mM、塩化マグネシウム15m
M、塩化亜鉛0.5mM、イソロイシル−tRNA合成
酵素350ユニット/ml、イミダゾール緩衝液(pH
7.0)25mMからなる反応溶液に、メタノールを2
0v/v%を添加し、40℃で反応させた。反応液の量
は100mlであった(実施例6)。また、比較のた
め、メタノールに代えて水を用いた以外は同様にして反
応を行った(比較例1)。それぞれの反応液で、反応で
合成されたAp4G及びAp4AをHPLCで分析し、
単位時間当たりのAp4G合成量及びAp4A合成量に
対するAp4Gの合成量を求めた。 その結果を表2に
示す。
い、メタノール添加によるAp4GとAp4Aの合成比
率への影響を調べた。すなわち、ATP5mM、GTP
5mM、イソロイシン5mM、塩化マグネシウム15m
M、塩化亜鉛0.5mM、イソロイシル−tRNA合成
酵素350ユニット/ml、イミダゾール緩衝液(pH
7.0)25mMからなる反応溶液に、メタノールを2
0v/v%を添加し、40℃で反応させた。反応液の量
は100mlであった(実施例6)。また、比較のた
め、メタノールに代えて水を用いた以外は同様にして反
応を行った(比較例1)。それぞれの反応液で、反応で
合成されたAp4G及びAp4AをHPLCで分析し、
単位時間当たりのAp4G合成量及びAp4A合成量に
対するAp4Gの合成量を求めた。 その結果を表2に
示す。
【0028】
【表2】
【0029】表2から、Ap4Gを合成する際に有機溶
媒を共存させることにより、Ap4Gの合成量が増加す
ると共に、Ap4Aに対するAp4Gの合成量が増加す
ることがわかる。
媒を共存させることにより、Ap4Gの合成量が増加す
ると共に、Ap4Aに対するAp4Gの合成量が増加す
ることがわかる。
【0030】実施例7 参考例1で得たイソロイシル−tRNA合成酵素を用い
てAp4Gの合成を行った。すなわち、ATP5mM、
GTP5mM、イソロイシン5mM、塩化マグネシウム
15mM、塩化亜鉛0.5mM、イソロイシル−tRN
A合成酵素350ユニット/ml、イミダゾール緩衝液
(pH7.0)25mMからなる反応溶液に、メタノー
ルを20v/v%添加して40℃で24時間反応させ
た。反応液の量は100mlであった。反応で合成され
たAp4GをHPLCで分析した結果、3.4mMのA
p4Gが生成していた。
てAp4Gの合成を行った。すなわち、ATP5mM、
GTP5mM、イソロイシン5mM、塩化マグネシウム
15mM、塩化亜鉛0.5mM、イソロイシル−tRN
A合成酵素350ユニット/ml、イミダゾール緩衝液
(pH7.0)25mMからなる反応溶液に、メタノー
ルを20v/v%添加して40℃で24時間反応させ
た。反応液の量は100mlであった。反応で合成され
たAp4GをHPLCで分析した結果、3.4mMのA
p4Gが生成していた。
【0031】比較例2 メタノールを添加しない以外は実施例7と同様にしてA
p4Gの合成を行った。反応で合成されたAp4GをH
PLCで分析した結果、1.6mMのAp4G
p4Gの合成を行った。反応で合成されたAp4GをH
PLCで分析した結果、1.6mMのAp4G
【0032】
【発明の効果】本発明の製造方法によると、アミノアシ
ル−tRNA合成酵素で飛躍的に高収率にAp4Gを合
成することができる。このことから、本発明は工業的な
Ap4Gの製造方法としてきわめて有利である。
ル−tRNA合成酵素で飛躍的に高収率にAp4Gを合
成することができる。このことから、本発明は工業的な
Ap4Gの製造方法としてきわめて有利である。
Claims (1)
- 【請求項1】 アミノアシル−tRNA合成酵素を用い
てアデノシン(グアノシン)−5',5'''−P1,P4
−テトラホスフェートを製造するに際し、有機溶媒を共
存させることを特徴とするアデノシン(グアノシン)−
5',5'''−P1,P4−テトラホスフェートの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10249454A JP2000069990A (ja) | 1998-09-03 | 1998-09-03 | アデノシン(グアノシン)−5’,5’’’−p1,p4−テトラホスフェートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10249454A JP2000069990A (ja) | 1998-09-03 | 1998-09-03 | アデノシン(グアノシン)−5’,5’’’−p1,p4−テトラホスフェートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000069990A true JP2000069990A (ja) | 2000-03-07 |
Family
ID=17193211
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10249454A Pending JP2000069990A (ja) | 1998-09-03 | 1998-09-03 | アデノシン(グアノシン)−5’,5’’’−p1,p4−テトラホスフェートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000069990A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10942187B2 (en) | 2017-03-28 | 2021-03-09 | Ikeda Food Research Co., Ltd. | Method for quantifying amino acid and amino acid quantification kit |
-
1998
- 1998-09-03 JP JP10249454A patent/JP2000069990A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10942187B2 (en) | 2017-03-28 | 2021-03-09 | Ikeda Food Research Co., Ltd. | Method for quantifying amino acid and amino acid quantification kit |
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