JPS6219098A - セリンのdl混合物からd−体を分取する方法 - Google Patents
セリンのdl混合物からd−体を分取する方法Info
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- JPS6219098A JPS6219098A JP15588585A JP15588585A JPS6219098A JP S6219098 A JPS6219098 A JP S6219098A JP 15588585 A JP15588585 A JP 15588585A JP 15588585 A JP15588585 A JP 15588585A JP S6219098 A JPS6219098 A JP S6219098A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、l・リプトフ了ン・シンターゼを用いてセリ
ンのDI・混合物からD−セリンを製造する方法に関す
る。更に詳しくは、トリプトファン・シンターゼの存在
下にI) L−セリンを硫化水素、金属硫化物または金
属水硫化物などの硫化物と反応させ、L−セリンをL−
システィンおよび/またはI、−シスチンに変換した後
、該反応液中のD−セリンを取得することを特徴とする
セリンのDL混合物からD一体を分取する方法に関する
。
ンのDI・混合物からD−セリンを製造する方法に関す
る。更に詳しくは、トリプトファン・シンターゼの存在
下にI) L−セリンを硫化水素、金属硫化物または金
属水硫化物などの硫化物と反応させ、L−セリンをL−
システィンおよび/またはI、−シスチンに変換した後
、該反応液中のD−セリンを取得することを特徴とする
セリンのDL混合物からD一体を分取する方法に関する
。
D−セリンは抗結核薬であるザイクロセリンの原料など
医薬用原料として有用な物質である。
医薬用原料として有用な物質である。
(従来の技術)
従来、D−セリンの製法としては、化学合成法でD 、
L−セリンを合成し、このD L−セリンを光学分割
してD−セリンを取得する方法が知られているが、光学
分割の収率などに問題が多く工業的に有利な方法とは言
い離い。
L−セリンを合成し、このD L−セリンを光学分割
してD−セリンを取得する方法が知られているが、光学
分割の収率などに問題が多く工業的に有利な方法とは言
い離い。
(発明が解決しようとする問題点)
本発明者らは、安価なり一セリンの新しい製造法に関し
て鋭意研究を重ねた結果、トリプトファン・シンターゼ
の存在下にD L−セリンを硫化水素、金属硫化物また
は金属水硫化物などの硫化物と反応させると、L−セリ
ンだけはL−システィンおよび/またはL−シスチンに
変換するため、この反応液中のD−セリンのみを取得す
ることは極めて容易であることを見出し、この知見に基
づいて本発明を完成した。
て鋭意研究を重ねた結果、トリプトファン・シンターゼ
の存在下にD L−セリンを硫化水素、金属硫化物また
は金属水硫化物などの硫化物と反応させると、L−セリ
ンだけはL−システィンおよび/またはL−シスチンに
変換するため、この反応液中のD−セリンのみを取得す
ることは極めて容易であることを見出し、この知見に基
づいて本発明を完成した。
(問題点を解決するための手段)
本発明に用いられるトリプトファン・シンターゼを生産
する菌株としては、例えばエッシェリヒア・コリMT−
10242(FERM BP−20)、ノイロスポラ・
クラップATCC14692などがある。
する菌株としては、例えばエッシェリヒア・コリMT−
10242(FERM BP−20)、ノイロスポラ・
クラップATCC14692などがある。
また、本発明に使用されるトリプトファン・シンターゼ
は必ずしも抽出された純粋なものである必要はなく、ト
リプトファン・シンターゼ生産菌株の培養物、培養物か
ら遠心分離などの方法によって採取した生菌体、その乾
燥菌体あるいは菌体を磨砕、自己消化、音波処理するこ
とによって得られる菌体処理物、更にはこれらの菌体よ
りの抽出物並びに該抽出物より得られる酵素の粗製物で
あっても利用可能である。勿論、これらの固定化酵素ま
たは固定化菌体でもよい。
は必ずしも抽出された純粋なものである必要はなく、ト
リプトファン・シンターゼ生産菌株の培養物、培養物か
ら遠心分離などの方法によって採取した生菌体、その乾
燥菌体あるいは菌体を磨砕、自己消化、音波処理するこ
とによって得られる菌体処理物、更にはこれらの菌体よ
りの抽出物並びに該抽出物より得られる酵素の粗製物で
あっても利用可能である。勿論、これらの固定化酵素ま
たは固定化菌体でもよい。
トリプトファン・シンターゼ生産菌を培養するための培
地としては、炭素源、窒素源、無機物および必要に応じ
て少量の微量栄養素を含むものであれば、合成培地また
は天然培地の何れも使用可能であり、生産菌株によって
は微量のトリプトファンまたはインドールを培地に添加
することが必要な場合もある。
地としては、炭素源、窒素源、無機物および必要に応じ
て少量の微量栄養素を含むものであれば、合成培地また
は天然培地の何れも使用可能であり、生産菌株によって
は微量のトリプトファンまたはインドールを培地に添加
することが必要な場合もある。
培養は振盪培養あるいは通気攪拌培養などの好気的条件
下で行う。培養温度は20〜50’C,通常は30〜3
7℃の範囲であり、培養中のpHは中性附近に維持する
ことが望ましい。培養期間は通常1〜3日間である。
下で行う。培養温度は20〜50’C,通常は30〜3
7℃の範囲であり、培養中のpHは中性附近に維持する
ことが望ましい。培養期間は通常1〜3日間である。
本発明に使用できるセリンはD L−型の混合物であり
、L−セリンのみがトリプトファン・シンターゼの作用
を受けてL−システィンおよび/またはL−シスチンに
変換される。容易に理解できる通り、本発明の本質はI
・一体のみの除去にあるから、L一体の混合物中におけ
る含有量は極めて微量から大過剰に至るまで巾広く本発
明が適用できる。また、使用できる硫化物の種類は、ト
リプトファン・シンターゼの存在下にL−セリンと反応
してL−システィンおよび/またはL−シスチンを生成
するものであれば如何なる種類のものでも良く、例えば
硫化水素、硫化す) IJウム、水硫化ナトリウム、硫
化アンモニウム、水硫化アンモニウムまたは多硫化アン
モニウムなどを使用することができる。
、L−セリンのみがトリプトファン・シンターゼの作用
を受けてL−システィンおよび/またはL−シスチンに
変換される。容易に理解できる通り、本発明の本質はI
・一体のみの除去にあるから、L一体の混合物中におけ
る含有量は極めて微量から大過剰に至るまで巾広く本発
明が適用できる。また、使用できる硫化物の種類は、ト
リプトファン・シンターゼの存在下にL−セリンと反応
してL−システィンおよび/またはL−シスチンを生成
するものであれば如何なる種類のものでも良く、例えば
硫化水素、硫化す) IJウム、水硫化ナトリウム、硫
化アンモニウム、水硫化アンモニウムまたは多硫化アン
モニウムなどを使用することができる。
反応液中におけるり、L−セリンおよび各種の硫化物の
基質濃度は特に制限はないが、通常液中濃度として0.
1〜10重量%の範囲で使用することができる。更に反
応に際しては、基質の他に補酵素であるピリドキサール
燐酸を微量、例えば液中濃度として0.1〜50ppm
の範囲で添加することが望ましい。
基質濃度は特に制限はないが、通常液中濃度として0.
1〜10重量%の範囲で使用することができる。更に反
応に際しては、基質の他に補酵素であるピリドキサール
燐酸を微量、例えば液中濃度として0.1〜50ppm
の範囲で添加することが望ましい。
また、反応液中におけるトリプトファン自シンターゼの
量は、前記したような酵素の分離、精製あるいは処理方
法によって異なるが、特に制限はなく、基質の濃度、酵
素の活性、その他の条件によって適時変更し得る。而し
てこの反応における反応温度は通常20〜60℃の範囲
であり、反応pHは6〜10の範囲である。
量は、前記したような酵素の分離、精製あるいは処理方
法によって異なるが、特に制限はなく、基質の濃度、酵
素の活性、その他の条件によって適時変更し得る。而し
てこの反応における反応温度は通常20〜60℃の範囲
であり、反応pHは6〜10の範囲である。
本発明の実施における酵素反応はバッチ法もしくは固定
化酵素の場合はカラムによる連続法により、静置もしく
はゆるやかな攪拌下に行われる。
化酵素の場合はカラムによる連続法により、静置もしく
はゆるやかな攪拌下に行われる。
反応時間は反応条件によって異なるが、バッチ法の場合
通常5ないし72時間程度である。
通常5ないし72時間程度である。
反応液中のL−セリンは、トリプトファン・シンターゼ
の作用でL−システィンに変換されるが、L−システィ
ンは空気中の酸素により酸化されてL−シスチンに変化
し易いので、反応の進行とともに反応液中には通常、D
−セリン、L−システィン、L−シスチンが共存し、時
間の経過とともにL−シスチンの量が増大する。
の作用でL−システィンに変換されるが、L−システィ
ンは空気中の酸素により酸化されてL−シスチンに変化
し易いので、反応の進行とともに反応液中には通常、D
−セリン、L−システィン、L−シスチンが共存し、時
間の経過とともにL−シスチンの量が増大する。
本発明の方法によれば、反応液からD−セリンのみを採
取するのは極めて容易である。すなわち、酵素反応終了
後、反応液を通気してL−システインをL−シスチンに
酸化すれば、L−シスチンは水に難溶であるので、溶解
度差を利用してD−セリンのみを採取することができる
し、また反応終了液にアセトンなどのカルボニル化合物
を添加し−CLCシーティンと複合体を形成させ、この
複合体とD−セリンとの溶解度差を利用してD−セリン
を回収することもできる。勿論、場合によっては、イオ
ン交換樹脂などを用いてD−セリンのみを回収してもよ
い。
取するのは極めて容易である。すなわち、酵素反応終了
後、反応液を通気してL−システインをL−シスチンに
酸化すれば、L−シスチンは水に難溶であるので、溶解
度差を利用してD−セリンのみを採取することができる
し、また反応終了液にアセトンなどのカルボニル化合物
を添加し−CLCシーティンと複合体を形成させ、この
複合体とD−セリンとの溶解度差を利用してD−セリン
を回収することもできる。勿論、場合によっては、イオ
ン交換樹脂などを用いてD−セリンのみを回収してもよ
い。
(実施例)
以下に本発明の実施例を示す。なお、D−セリンの定量
および1)一体であることの確認は液体クロマトグラフ
ィーで行った。
および1)一体であることの確認は液体クロマトグラフ
ィーで行った。
実施例1
エツシエリヒア・コリ ヘ4T−1,0242(FER
Mr3P−2(1)の培養菌体から常法に従って精製操
作を行い、比活性が9.1単位/m9() IJブトフ
ァン・シンターゼの1単位は、37°Cに於て1μmo
l殉目1のトリプトファンをインドールとL−セリンか
ら合成する酵素量)の純粋なトリプトファン畢シンター
ゼを取得した。D L−セリン100mM。
Mr3P−2(1)の培養菌体から常法に従って精製操
作を行い、比活性が9.1単位/m9() IJブトフ
ァン・シンターゼの1単位は、37°Cに於て1μmo
l殉目1のトリプトファンをインドールとL−セリンか
ら合成する酵素量)の純粋なトリプトファン畢シンター
ゼを取得した。D L−セリン100mM。
硫化ナトリウム100rr+M、ピリドキサール燐酸0
.In〕へ4濃度を含み、pi−18,5(1−ICl
)に調節した反応液に、トリプトファン・シンターゼの
粉末を5m97dlになるように添加した。反応液10
0m1を35°Gで24時間振盪し、反応終了後通気し
て反応液中のL−システィンをL−シスチンに変換した
。晶′出I〜たI7−シスチンを濾過した後、通常の精
製操作である濃縮、晶析、濾過、乾燥処理を行い、純度
99.0%のD−セリン3.9 !7を得た。
.In〕へ4濃度を含み、pi−18,5(1−ICl
)に調節した反応液に、トリプトファン・シンターゼの
粉末を5m97dlになるように添加した。反応液10
0m1を35°Gで24時間振盪し、反応終了後通気し
て反応液中のL−システィンをL−シスチンに変換した
。晶′出I〜たI7−シスチンを濾過した後、通常の精
製操作である濃縮、晶析、濾過、乾燥処理を行い、純度
99.0%のD−セリン3.9 !7を得た。
実施例2
反応液にD L−セリン200mM、水硫化ナトリウム
200mMを使用した以外は実施例1と同様の操作を施
し、純度99.2%のD−セリン7.3りを得た。
200mMを使用した以外は実施例1と同様の操作を施
し、純度99.2%のD−セリン7.3りを得た。
Claims (1)
- トリプトファン・シンターゼの存在下にD,L−セリン
を硫化物と反応させ、L−セリンをL−システインおよ
び/またはL−シスチンに変換した後に、該反応液中の
D−セリンを取得することを特徴とするセリンのDL混
合物からD−体を分取する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15588585A JPS6219098A (ja) | 1985-07-17 | 1985-07-17 | セリンのdl混合物からd−体を分取する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15588585A JPS6219098A (ja) | 1985-07-17 | 1985-07-17 | セリンのdl混合物からd−体を分取する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6219098A true JPS6219098A (ja) | 1987-01-27 |
JPH0566119B2 JPH0566119B2 (ja) | 1993-09-21 |
Family
ID=15615629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15588585A Granted JPS6219098A (ja) | 1985-07-17 | 1985-07-17 | セリンのdl混合物からd−体を分取する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6219098A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4912042A (en) * | 1989-08-17 | 1990-03-27 | Eastman Kodak Company | Preparation of D-malic acid or derivative |
CN101974605A (zh) * | 2010-11-12 | 2011-02-16 | 南开大学 | 微生物酶法拆分dl-半胱氨酸制备d-胱氨酸的方法 |
-
1985
- 1985-07-17 JP JP15588585A patent/JPS6219098A/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4912042A (en) * | 1989-08-17 | 1990-03-27 | Eastman Kodak Company | Preparation of D-malic acid or derivative |
CN101974605A (zh) * | 2010-11-12 | 2011-02-16 | 南开大学 | 微生物酶法拆分dl-半胱氨酸制备d-胱氨酸的方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0566119B2 (ja) | 1993-09-21 |
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