JPH0554085U

JPH0554085U - 小型カメラを搭載した自動車

Info

Publication number: JPH0554085U
Application number: JP11080691U
Authority: JP
Inventors: 満義兼子
Original assignee: 満義兼子
Priority date: 1991-12-18
Filing date: 1991-12-18
Publication date: 1993-07-20

Abstract

(57)【要約】【目的】車体（１）からの突出部分が大きく且つわき
み運転になり易いアウトサイドミラ−の代わりに、小型
カメラ（２），（２’）を搭載させることにより、車体
（１）の側部及び後方が確認出来るだけでなく、車体
（１）の前部の横方向も確認可能となる。このため接触
事故や出合頭事故を極めて減少させ、安全運転に貢献で
きる。【構成】車体（１）前部の両側面に小型カメラ
（２），（２’）を装着し、該小型カメラ（２），
（２’）の映像を映し出して前記車体（１）の側部及び
後方が確認可能な映像画面（３），（３’）を、速度計
の上部に配置させて成す。また運転席から死角を減少さ
せるために、前記小型カメラ（２），（２’）のレンズ
を広角レンズと一般レンズとに切り換え可能と成すと共
に前記小型カメラ（２），（２’）の本体を回動可能と
成す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はアウトサイドミラ−の代わりに小型カメラを設置して車体の側部及び後方を確認する小型カメラを搭載した自動車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に車体（１）の側部及び後方を確認する手段としては、ボンネット前部の両側にバックミラ−（２”）を図４（ａ）の示す如く装備するか或いは前側ドア −の外部両側にドア−ミラ−（２”）を図４（ｂ）の示す如く装備させる。また車体前部の死角になる部分の補助手段としては、専用ミラ−を車体の前部に装備させ、それらを装備することにより安全運転が心掛けられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら前記バックミラ−（２”）或いはドア−ミラ−（２”）を取付けると、車体（１）よりも突出するため、狭い路地を走行する際、前記バックミラ −（２”）或いはドア−ミラ−（２”）が外壁や電信柱等の設置物，他の自動車，歩行者などに接触する事故を多く発生していた。また狭い路地から広い道路に徐行して出る時や、一時停止して優先道路に出る場合には、運転者は広い道路或いは優先道路の交通状況が確認できるまで車体（１）の前部を徐々に突出させながら前へ走行しなければならず、道路に車体（１）を突出させると、走行中の他の自動車の邪魔になると共に衝突する等の出合頭事故を起す恐れが極めて多い。更にドア−ミラ−（２”）を装備した自動車を運転する場合、車体（１）の側部及び後方を確認するためには必ずドア−ミラ−（２”）を見なくてはならず、このドア−ミラ−（２”）は運転者の横方向に配置されているので、それを見る度に顔が横向きとなり、走行中一瞬ではあるが、前方の視界を無視したわきみ運転状態となり、高速運転する場合においては極めて危険であり、且つ流線型に形成された車体（１）に、バックミラ−（２”）或いはドア−ミラ−（２”）を突設させているので、風の流れがスム−ズでなく悪影響を及ぼしていた。

【０００４】またアウトサイドミラ−（２”）は窓ガラスを通して見なければならず、窓ガラスがくもったり、水滴が付着したり、或いは凍結する等の原因によって見えにくくなり易い。このため車体（１）の後方視界が確認出来なくなることが多くあった。しかもアウトサイドミラ−（２”）は運転者が替わると運転位置も変わるため、アウトサイドミラ−（２”）の位置をその都度一々確認しなければならず、アウトサイドミラ−（２”）の位置が悪い場合には車両から降りて見易い角度に補正しなければならず面倒である等の問題点があった。

【０００５】本考案は、車体から突出するアウトサイドミラ−の代わりに突出部分を極力減少させた小型カメラで車体の側部及び後方を確認するだけでなく、車体前部横方向も確認可能な小型カメラを搭載した自動車を提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記問題点を解決するために本考案は成されたものであり、つまり車体前部の両側面に小型カメラを装着し、該小型カメラの映像を映し出して前記車体の側部及び後方が確認可能な映像画面を、速度計の上部に配置させて成す。また運転席からの死角を減少させるために前記小型カメラのレンズを一般レンズと夜間専用レンズとに切り換え可能と成すと共に前記小型カメラの本体を回動可能と成す。

【０００７】

【作用】

次に本考案の作用について説明する。先ず自動車のエンジンを掛けると、小型カメラ（２），（２’）も作動し始めて前記車体（１）の側部及び後方の状態が映像画面（３），（３’）に映し出されるので、それを確認してから走行する。この時、右側の小型カメラ（２）によって右側の道路状況が映像画面（３）に映し出され、又、左側の小型カメラ（２’）によって左側の道路状況が映像画面（３’）に映し出される（図２参照）。しかも映像画面（３），（３’）は速度計（４）の上部に配置させているので、運転中に映像画面（３），（３’）を見ながら運転しても非常に前記映像画面（３），（３’）が見易く、わきみ運転にはならず安全走行が出来るのである。尚、図中の鎖線は小型カメラ（２），（２’ ）の視界を表示する。

【０００８】次に出合頭事故防止対策として有効な小型カメラ（２），（２’）の作用について詳細に説明すれば、先ず小型カメラ（２），（２’）の映像を映し出して前記車体（１）の側部及び後方を映像画面（３），（３’）で確認する［図２（ａ）参照］。その後、狭い路地から広い道路へ或いは一時停止して優先道路に出る場合には、車体（１）の先端を少し出して停止させると共に運転席付近に設けた図示しない操作ボタンによって、前記小型カメラ（２），（２’）の本体を回動して車体（１）と略直角にさせ、前記道路状況が映像画面（３），（３’）に映し出されて安全を確認する［図２（ｂ）参照］。安全が確認された後、車体（１）を徐行して広い道路へ或いは優先道路に出て走行すれば、従来の如き走行中の自動車の邪魔になったり、出合頭事故を起す恐れが殆ど無くなり、安全運転に貢献出来るのである。尚、広い道路或いは優先道路に出て走行すれば、前記小型カメラ（２），（２’）の本体は前記操作ボタンによって元の位置に戻し、即座に車体（１）の後方が確認できるようにさせる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。（１）は車体であり、（２），（２’）は車体（１）前部の両側面に通常のアウトサイドミラ−（２”）が装備される位置へ設置した小型カメラであり、この役目はアウトサイドミラ−（２ ”）の代わりをなす。また前記小型カメラ（２），（２’）には一般レンズと夜間専用レンズ或いはズ−ムアップレンズとを取付けてその切り換えが可能と成し、且つその小型カメラ（２），（２’）の本体は回動可能と成す構造とする。又、前記小型カメラ（２），（２’）としては車体（１）から突出する部分を減少させるために胃カメラのような小さなものを用いると良い。尚、この切り換えや回動手段は既に公知であるから、これ以上の説明は省略する。（３），（３’）は速度計（４）の上部に配置させた映像画面であり、該映像画面（３），（３’ ）は小型カメラ（２），（２’）とそれぞれを接続させると共に、小型カメラ（２），（２’）の映像を映し出して車体（１）の側部及び後方の安全が確認可能と成す。また前記映像画面（３），（３’）としては液晶画面を用いる。

【００１０】図２は本考案の実施例の計器盤を示す図であり、これについて説明すれば、（５）は速度計（４）の横に設けたエンジン回転計である。（６）は水温計で、（７）は電圧計で、（８）は燃料計であり、（９）は時計、（１０）は各種警告灯である。尚、この組合せや種類はこれに限定されるものではなく、他のものでも良い。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は車体（１）から突出するアウトサイドミラ−（２”）の代わりに突出部分を極力減少させた小型カメラ（２），（２’）を搭載して車体（１）の側部及び後方が、速度計（４）上部の見易い位置に配置させて映像画面（３），（３ ’）で確認されるだけでなく、車体（１）の前方も確認可能と成したことにより、下記に記載する効果を有する。

【００１２】従来のドア−ミラ−（２”）を装備した自動車を運転する場合に発生する前方の視界を無視したわきみ運転状態が無くなり、高速運転する場合においては特に安全運転を行うことが可能となる。

【００１３】車体（１）からの突出部分が小さいため、狭い路地を走行する際、従来の如きバックミラ−（２”）或いはドア−ミラ−（２”）を外壁や電信柱等の設置物，他の自動車，歩行者などに接触させる事故が減少される。

【００１４】広い道路や優先道路に出る場合には、車体（１）の先端を少し突出させるだけでそれらの交通状況が確認できるため、走行中の自動車の邪魔にならず、且つ出合頭事故を起す恐れも極めて減少させることができる。

【００１５】運転席からの死角を減少させるために、小型カメラ（２），（２’）を回動させると共にそのレンズを広角レンズ或いは一般レンズに切り換えることにより、車体（１）周囲の安全確認が容易に出来るため、従来装着させていた専用ミラ −が不要となり、自動車のデザインがシンプル化できる。

【００１６】本考案は突出する部分を極力減少させたことにより、流線型に形成された車体（１）は風の流れがスム−ズになって思うような車の性能を出すことが可能となる。

【００１７】本考案は、従来の如きアウトサイドミラ−（２”）を窓ガラス越しに見なくとも車体（１）後方状態が、映像画面（３），（３’）を車内で見るだけで確認でき、窓ガラス状態の影響を殆ど受けない。しかも従来のアウトサイドミラ−（２”）の如き運転する度にアウトサイドミラ−（２”）の角度を確認したり、或いはその角度を補正する面倒な作業も不要となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す説明図である。

【図２】本考案の実施例の計器盤を示す説明図である。

【図３】本考案の作用を示す説明図である。

【図４】従来のアウトサイドミラ−を装着させた自動車
を示す説明図である。

【符号の説明】

１車体２，２’ 小型カメラ２” アウトサイドミラ− ３，３’ 映像画面４速度計

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車体（１）前部の両側面には、アウトサ
イドミラ−（２”）の代わりに小型カメラ（２），
（２’）を装着し、該小型カメラ（２），（２’）の映
像を映し出して前記車体（１）の側部及び後方が確認可
能な映像画面（３），（３’）を、速度計（４）の上部
に配置させたことを特徴とする小型カメラを搭載した自
動車。
【請求項２】前記小型カメラ（２），（２’）のレン
ズが、一般レンズと夜間専用レンズとの切り換えを可能
と成す請求項１記載の小型カメラを搭載した自動車。
【請求項３】前記小型カメラ（２），（２’）の本体
が、回動可能と成す請求項１記載の小型カメラを搭載し
た自動車。