JPH0552895U - ピアノ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動ピアノの操作装置、電源装置をキャビネ
ットケースに収納することによる欠点、即ち、設置場所
を取り、コストが高くなり、大型キャビネットケースの
設置でピアノとしての外観を損なう欠点を解消し、操作
性のよいピアノを提供すること 【構成】 自動ピアノ本体の棚板部に開口部を設け、該
開口部に、フロッピーディスクの挿入口が該棚板部の前
面に向けて開口するようにフロッピーディスクドライバ
ーを設置し、該ドライバーの下部位置の棚板部下面に前
記電気的手段の操作装置を配置し、該操作装置へ電力を
供給する電源装置をピアノ本体の脚持座と響板との間に
収納設置する 【効果】 ピアノ本体と別個に操作装置、電源装置のた
めのキャビネットケースが要らず、収納のために場所も
取らず、ピアノのコストが安くなり、ピアノの外観も損
なわず、操作性のよいピアノが得られる

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動ピアノ等の演奏のための電気的手段を有するピアノに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、グランド型の自動演奏ピアノに於いて、図１２に示すように、ピアノの 操作装置ａ、電源装置ｂ等をピアノ本体ｃと別個のキャビネットケースｄに収容 し、ピアノ本体ｃとキャビネットケースｄをケーブルｅで接続する構成のものが 知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記のような操作装置、電源装置をキャビネットケースに収納したものは、キ ャビネットケースが比較的大型となり、収納のために場所を取る不都合があり、 また、キャビネットケース作成のためにコストが高くなり、ピアノ以外の大型キ ャビネットケースがピアノ本体の付近に設置されるためにピアノとしての外観を 損なう欠点があった。

【０００４】 本考案は、こうした不都合、欠点を解決してピアノの外観を損なわず、設置場 所も取らず、コストが安く、操作性のよいピアノを提供することを目的とするも のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、電気的手段を有するピアノ本体の棚板部に開口部を設け、該開口 部に、フロッピーディスクの挿入口が該棚板部の前面に向けて開口するようにフ ロッピーディスクドライバーを設置し、該フロッピーディスクドライバーの下部 位置の棚板部下面に前記電気的手段の操作装置を配置し、該操作装置へ電力を供 給する電源装置をピアノ本体の脚持座と響板との間に収納設置することにより、 上記の目的を達成するようにした。

【０００６】

【作用】

棚板部の内部にフロッピーディスクドライバーが収められ、そのフロッピーデ ィスクの挿入口が棚板部の前面に向けて開口しているので、演奏曲の変更に伴う フロッピーディスクの交換が容易になり、その下方に操作装置が設けられている ので演奏中に音量等の制御操作を姿勢を崩さずに簡単に行なえ、重量のある電源 装置も脚持座の上で響板の下のピアノ本体内の空間に収めたので、外観も損なわ ずピアノの音響効果も損なわない。また、制御装置と電源装置のためにキャビネ ットケースが要らないので、ピアノの外観を損なわず、設置場所も取らず、コス トが安くなる。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を以下に添付図面に基づき説明する。図１及び図２は自動演奏 型グランドピアノの正面図及び側面図を示し、ピアノ本体１を構成する棚板部２ の右前面部に収容空間３を設けてそこにフロッピーディスクドライバー４を格納 し、該棚板部２の下面で且つフロッピーディスクドライバー４の下方の位置に、 演奏のための電気的手段を操作するスイッチやボリューム等の操作装置５が設け られ、ピアノ本体１の脚持座６の上で且つ響板７の間に演奏のための電源装置８ が設置される。 該収容空間３の詳細は図３及び図４に示す如くであり、棚板部２に上下に貫通 した掘込み９と、該棚板部２の前面から該掘込み９と連通する前面開口部１０と を形成し、該掘込み９の上下面をカバー１１、１１で閉鎖して構成され、その内 部にフロッピーディスク１２の挿入口１３が棚板部２の前面を向くようにしてフ ロッピーディスクドライバー４を収容した。また、該操作装置５は、図５乃至図 ７に明示したように、フロッピーディスク１２の挿入口１３の下方で且つ棚板部 ２の下面に揺動自在に取付けられた蝶番形の揺動部材１５に取付けられ、該揺動 部材１５が図６に示すような棚板部２の前方の操作位置と図７に示すような棚板 部２の下面に沿った収納位置とに揺動すると、該操作装置５もこれに伴って操作 位置と収納位置とに揺動するようにした。該操作装置５は、薄型のケースに表示 部１６、操作スイッチ１７等を設けて構成される。更に、電源部８は、図１１に 示すように、ピアノ本体１の先頭部の脚１８を支持する脚持１９上の脚持座６に 固定したシャーシー２０に設けられ、該電源部８を構成するトランス２１のほか に電源回路２２等が組立設置される。同図の符号２３で示したケーブルは、ピア ノ本体１の側板内のシールドケースに収容した図示してないプリンと板等の演算 回路装置や操作装置５或はフロッピーディスクドライバー４等の各受電部に延び るケーブルで、該演算回路装置は、更にフロッピーディスクドライバー４にも接 続され、操作装置５に入力された信号、フロッピーディスクドライバー４より読 み込まれた信号を受け、ピアノの駆動装置を駆動して演奏が行なわれる。尚、該 操作装置５を、図８乃至図１０に示したような棚板部２の下面に設けたスライド 部材２４に取付け、該スライド部材２４の往復の移動で、図９に示す棚板部２の 前方へ進出した操作位置と図１０に示す棚板部２の下面に沿った収納位置とに操 作装置を移動させるようにしてもよい。

【０００８】

【考案の効果】

以上のように本考案に於いては、自動ピアノ本体の棚板部に設けた開口部に、 フロッピーディスクの挿入口を棚板部の前面に向けて開口させてフロッピーディ スクドライバーを設置し、該フロッピーディスクドライバーの下部位置の棚板部 下面に操作装置を配置し、電源装置をピアノ本体の脚持座と響板との間に収納設 置したので、ピアノ本体と別個に操作装置、電源装置のためのキャビネットケー スが要らなくなり、収納のために場所を取る不都合もなく、ピアノのコストが安 くなり、ピアノとしての外観も損なわず、操作性のよいピアノが得られる等の効 果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例の一部を省略した正面図

【図２】 図１の側面図

【図３】 図１に示したフロッピーディスクドライバー
の収容空間の斜視図

【図４】 図１の４−４線部分の拡大断面図

【図５】 図１に示した操作装置の取付け部の拡大斜視
図

【図６】 図３に示した操作装置の使用状態の側面図

【図７】 図３に示した操作装置の収納状態の側面図

【図８】 操作装置の取付け部の変形例の斜視図

【図９】 図８に示した操作装置の使用状態の側面図

【図１０】 図８に示した操作装置の収納状態の側面図

【図１１】 図２に示した電源装置の取付け部の拡大図

【図１２】 従来例の側面図

【符号の説明】

１ ピアノ本体 ２ 棚板部 ３
収容空間 ４ フロッピーディスクドライバー ５
操作装置 ６ 脚持座 ７ 響板 ８
電源装置 １０ 前面開口部 １２ フロッピーディスク １３ 挿入口 １５ 揺動部材 ２
４ スライド部材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気的手段を有するピアノ本体の棚板部
   に開口部を設け、該開口部に、フロッピーディスクの挿
   入口が該棚板部の前面に向けて開口するようにフロッピ
   ーディスクドライバーを設置し、該フロッピーディスク
   ドライバーの下部位置の棚板部下面に前記電気的手段の
   操作装置を配置し、該操作装置へ電力を供給する電源装
   置をピアノ本体の脚持座と響板との間に収納設置したこ
   とを特徴とするピアノ。
2. 【請求項２】 前記棚板部下面に配置される操作装置
   は、棚板部の前面下部に設けられ且つ棚板部の下方の収
   納位置と棚板部の前方の操作位置とに揺動自在の揺動部
   材に取付けしたことを特徴とする請求項１に記載のピア
   ノ。
3. 【請求項３】 前記棚板部下面に配置される操作装置
   は、棚板部の下面に沿って棚板部の下方の収納位置と棚
   板部の前方の操作位置とに往復移動自在の移動部材に取
   付けしたことを特徴とする請求項１に記載のピアノ。