JPH0552597A - 多連メータ駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車などに搭載される複数のメータを単一
のコントローラ及び演算回路で駆動し、省スペース化及
び低コトス化を図る。 【構成】 速度センサなどから出力された入力信号に応
じた周波数のパルス信号は複数のカウンタ１０ａ、１０
ｂにより周期Ｔが計数され、コントローラ１２に供給さ
れる。燃料センサなどから出力された入力量に応じた直
流信号はＡ／Ｄ変換器１４にてデジタル信号に変換され
コントローラ１２に供給される。コントローラ１２はこ
れら入力された各信号を時分割に演算回路１６に供給
し、１／Ｔ演算やｓｉｎ演算、ｃｏｓ演算を行う。演算
結果は再びコントローラ１２に供給され、コントローラ
１２は指示すべきメータに対応するパルス幅変調回路Ｐ
ＷＭに演算結果を出力する。各メータは時分割駆動され
るため、単一のコントローラ１２及び演算回路１６で駆
動することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は多連メータ駆動装置、特
に自動車などの車両に用いられるスピードメータやタコ
メータ、燃料計や水温計などを一括して駆動する多連メ
ータ駆動装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、自動車などの車両にはスピー
ドメータやタコメータ、燃料計、水温計、油圧計などの
各種メータが用いられている。これらメータは、エンジ
ンやドライブシャフト、あるいは燃料タンクなどにそれ
ぞれ取り付けられたセンサからの検出信号を演算処理
し、入力量に応じた角度方位をメータに与えてそれぞれ
の物理量を指示するものである。そして、スピードメー
タやタコメータなどに用いられるセンサは通常、スピー
ドや回転数に応じた周波数のパルス信号を出力するセン
サが用いられ、これらパルス信号の周波数をカウントし
てメータ角度信号を得るものであり、一方燃料計や油圧
計などに用いられるセンサは燃料や水温に応じた電圧値
（あるいは電流値）を有する直流信号を出力するセンサ
が用いられ、この直流信号をデジタル変換してメータ角
度信号を得るものである。そして、このようにして得ら
れたメータ角度信号は図４に示されるような直交する２
つのコイルＬｓ、Ｌｃに与えられ、これら２つの直交コ
イルＬｓ、Ｌｃにより発生する磁界によりその内部に配
置された磁石Ｍを回動させて図５（スピードメータ）に
示されるようにメータ指示を行うものである。

【０００３】なお、このように直交する２つのコイルＬ
ｓ、Ｌｃに入力量に応じた電流を供給してメータ指示を
行うものはクロスコイルメータと呼ばれる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来のメ
ータ駆動装置においては、各センサからのパルス信号や
直流信号に基づきメータ指示する構成であり、スピード
メータやタコメータ、燃料計や水温計各メータに対応し
てセンサからの検出信号を処理する演算回路やコントロ
ーラが設けられていた。

【０００５】従って、自動車などに搭載されるメータ数
が増大するとそれに応じてメータ駆動装置が設けられる
ため装置スペースが増大し、またこれに伴いコスト増加
を招く問題があった。

【０００６】本発明は上記従来技術の有する課題に鑑み
なされたものであり、その目的はスピードメータやタコ
メータ、あるいは燃料計や水温計などの複数のメータを
一括して駆動することが可能な多連メータ駆動装置を提
供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は入力量に応じた周波数のパルス信号に基づ
き入力量をメータ指示する複数の第１種メータと、入力
量に応じた直流信号に基づき入力量をメータ指示する複
数の第２種メータを駆動する多連メータ駆動装置であっ
て、前記複数の第１種メータの各々に対応して設けら
れ、前記パルス信号を入力してパルス信号の周期を計数
する複数のカウンタと、前記複数の第２種メータの各々
に対応して設けられ、前記直流信号を入力してデジタル
信号に変換するＡ／Ｄ変換器と、これら複数のカウンタ
及び複数のＡ／Ｄ変換器からの信号を入力し、所定の時
間毎にこれら各信号を演算回路により時分割処理してメ
ータ角度信号を順次複数の第１種メータ及び第２種メー
タに出力するコントローラとを有することを特徴とす
る。

【０００８】

【作用】このように、本発明の多連メータ駆動装置は、
各センサーからの入力量に応じた周波数のパルス信号及
び入力量に応じた直流信号を時分割処理してメータ角度
信号を得るものである。

【０００９】すなわち、スピードメータやタコメータな
どの入力量に応じた周波数のパルス信号は複数のカウン
タによりそれぞれの周期が計数される。また、燃料計や
水温計などの入力量に応じた直流信号はＡ／Ｄ変換器に
てデジタル信号に変換される。そして、これら各信号は
コントローラに出力される。

【００１０】コントローラでは入力された各信号を順次
演算回路に送って時分割処理することにより各信号から
メータ角度信号を得る。そして、このようにして得られ
たメータ角度信号を順次第１種及び第２種メータに出力
する。

【００１１】従って、スピードメータやタコメータ、燃
料計や水温計などの複数のメータは所定時間毎に順次駆
動されることになり、単一のコントローラ及び演算回路
で複数のメータを駆動することが可能となる。

【００１２】

【実施例】以下、図面を用いながら本発明に係る多連メ
ータ駆動装置の好適な実施例を説明する。

【００１３】図２には本実施例の多連メータ駆動装置の
全体構成ブロック図が示されており、図１にはその詳細
が示されている。図２において、速度センサや回転数セ
ンサから出力される、それぞれ速度に応じた周波数のパ
ルス信号及び回転数に応じた周波数のパルス信号はカウ
ンタ１０ａ及び１０ｂに入力される。このカウンタ１０
ａ及び１０ｂには図示しない基準クロック発生器からの
基準クロックが入力され、この基準クロックにより入力
されたパルス信号の周期Ｔがカウントされる。そして、
そのカウント値は４ビットのマイクロコンピュータで構
成されるコントローラ１２に出力される。一方、燃料セ
ンサや水温センサから送られてくる、それぞれ燃料量に
応じた電圧値を有する直流信号及び水温に応じた電圧値
を有する直流信号はＡ／Ｄ変換器１４に入力し、デジタ
ル信号に変換されて同様にコントローラ１２に出力され
る。コントローラ１２では入力した各信号を演算回路１
６を用いて時分割処理し、メータ角度信号を算出して順
次各メータを駆動するためのドライバに出力する構成で
ある。

【００１４】以下、このコントローラ１２及び演算回路
１６での動作を図１の構成ブロック図及び図３のフロー
チャートに基づき詳細に説明する。図１において、前述
したようにコントローラ（４ビットのマイクロコンピュ
ータ）にはカウンタ１０ａ、１０ｂからのパルス信号の
周期値Ｔ1 、Ｔ2 が供給され、またＡ／Ｄ変換器１４か
らは燃料や水温に応じたデジタル値が供給される。コン
トローラ１２では、これら各信号を２０ｍｓｅｃ毎に取
り込み、演算回路１６に供給して演算処理を行う。すな
わち、まずカウンタ１０ａから周期Ｔ1 を取り込み、こ
れを演算回路１６のフィルタ１６ａに供給する。このフ
ィルタ１６ａは高周波成分を除去するローパスフィルタ
であり、コントローラ１２から送られてくる周期Ｔ1 信
号から高周波成分のみを除去する（Ｓ１０１〜Ｓ１０
３）。このフィルタ１６ａからの信号は１／Ｔ演算器１
６ｂに供給される。この１／Ｔ演算器１６ｂでは送られ
てきた周期Ｔ1 の逆数１／Ｔ1 を演算し、元のパルス信
号の周波数ｆ1 を算出する（Ｓ１０４）。このようにし
て算出された周波数ｆ1 は増幅器１６ｃに送られる。こ
の増幅器１６ｃではコントローラ１２あるいは演算回路
に内蔵されたＲＯＭから与えられたゲインａにて算出さ
れた周波数ｆ1 を調整する（Ｓ１０５）。これは、メー
タが搭載される車種毎に入力量に応じたメータ指示を行
うためである。本実施例においては、次式に従いゲイン
調整を行なっている。

【００１５】すなわち、振れ角をθｘ、算出された周波
数をｆ１、周波数の選択レンジ（２５０、５００、１０
００、２０００Ｈｚ）をｆｒとすると、 θｘ＝７２０＊ｆ１／ｆｒ＊ａ／２０４８＋θｏ である。但し、ａは前述したゲインで、１≦ａ≦２０４
７の１１ビットデータを用いており、θｏはオフセット
調整角である。ゲイン調節が行われた周波数ｆ1信号は
さらにオフセット調整され（１０６）、ｓｉｎ演算器１
６ｄ及びｃｏｓ演算器１６ｅに供給されてそれぞれ周波
数ｆ1 に応じた角度となるようにクロスコイルメータに
供給すべきｓｉｎ信号及びｃｏｓ信号が算出される（Ｓ
１０７〜Ｓ１０８）。そして、ｓｉｎ演算された信号及
びｃｏｓ演算された信号はそれぞれ再びコントローラ１
２に供給される。コントローラ１２ではこのｓｉｎ信号
及びｃｏｓ信号を駆動すべきメータ毎にそれぞれ設けら
れたパルス幅変調回路ＰＷＭ１８ａ、１８ｂ、……のう
ちの対応するＰＷＭ回路にｓｉｎ信号及びＣＯＳ信号を
供給する（Ｓ１０９）。

【００１６】このようにして、カウンタ１０ａからの信
号を処理してＰＷＭに供給した後、今度はカウンタ１０
ｂからの周期信号Ｔ2 を取り込み、演算回路１６に供給
して同様の処理を行うことにより対応するＰＷＭにメー
タ角度信号を出力する（Ｓ１１０）。

【００１７】このようにして、順次カウンタ１０ａ、１
０ｂからの周期信号を取り込み、時分割処理することに
よりメータ指示を行うことができる。そして、次にＡ／
Ｄ変換器１４ａからのデジタル信号の取込み処理が行わ
れ、コントローラ１２は取り込んだデジタル信号をフィ
ルタ１６ｆに供給する。このフィルタ１６ｆもフィルタ
１６ａと同様に高周波成分を除去するローパスフィルタ
であり、このフィルタ１６ｆにて高周波成分が除去され
た信号は前述した周期信号とは異なり、１／Ｔ演算器１
６ｂを経ることなく、増幅器１６ｃに供給され、ゲイン
調整が行われる。そして、ゲイン調整が行われた後、前
述したｓｉｎ演算及びｃｏｓ演算が行われ、コントロー
ラ１２に供給される。コントローラ１２では供給された
ｓｉｎ信号及びｃｏｓ信号を対応するＰＷＭ回路に供給
される。

【００１８】そして、一の直流信号の取り込み及びＰＷ
Ｍ処理が行われた後、コントローラ１２はＡ／Ｄ変換器
１４に指示して他の直流信号を選択し、前述した処理と
同様の処理を行ってＰＷＭ回路にメータ駆動信号を出力
する。

【００１９】入力されたパルス信号及び直流信号のすべ
ての処理が行なわれ、ＰＷＭ出力が与えられたのち、２
０ｍｓｅｃ経過後にこれら各ＰＷＭ出力はそれぞれのド
ライバ２０ａ、２０ｂ・・・に同時に出力され、直交す
るコイルに通電してメータ指示が行なわれる。そして、
次の２０ｍｓｅｃでは前述した処理と同様の処理が再び
行なわれて各ドライバに供給されるＰＷＭ信号が更新さ
れ、メータ指示されることとなる（Ｓ１１０）。

【００２０】このように、本実施例においては各センサ
から供給される検出信号をコントローラが時分割処理し
てメータ角度信号を順次出力することにより、複数のメ
ータを単一のコントローラで一括駆動することが可能と
なり、省スペース化及び低コスト化を図ることが可能と
なる。

【００２１】なお、本実施例においてはパルス信号及び
直流信号はそれぞれ二系統の場合を示したが、メータ指
示すべきメータ数に応じて適宜入力パルス信号及び入力
直流信号の数を増加させることができることは言うまで
もない。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る多連
メータ駆動装置によれば、複数のメータを単一のコント
ローラ及び演算回路にて駆動することが可能となり、省
スペース化及び低コスト化を図ることができる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成ブロック図である。

【図２】同実施例の構成ブロック図である。

【図３】同実施例の動作フローチャート図である。

【図４】クロスコイルメータのコイル配置を示す説明図
である。

【図５】クロスコイルメータのメータ指示部の説明図で
ある。

【符号の説明】

１０ カウンタ １２ コントローラ １４ Ａ／Ｄ変換器 １６ 演算回路 １８ ＰＷＭ（パルス幅変調回路） ２０ ドライバ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力量に応じた周波数のパルス信号に基
   づき入力量をメータ指示する複数の第１種メータと、入
   力量に応じた直流信号に基づき入力量をメータ指示する
   複数の第２種メータを駆動する多連メータ駆動装置であ
   って、 前記複数の第１種メータの各々に対応して設けられ、前
   記パルス信号を入力してパルス信号の周期を計数する複
   数のカウンタと、 前記複数の第２種メータの各々に対応して設けられ、前
   記直流信号を入力してデジタル信号に変換するＡ／Ｄ変
   換器と、 これら複数のカウンタ及び複数のＡ／Ｄ変換器からの信
   号を入力し、所定の時間毎にこれら各信号を演算回路に
   より時分割処理してメータ角度信号を順次複数の第１種
   メータ及び第２種メータに出力するコントローラと、 を有することを特徴とする多連メータ駆動装置。