JPH0552013U - 電波吸収パネル - Google Patents
電波吸収パネルInfo
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- JPH0552013U JPH0552013U JP11018891U JP11018891U JPH0552013U JP H0552013 U JPH0552013 U JP H0552013U JP 11018891 U JP11018891 U JP 11018891U JP 11018891 U JP11018891 U JP 11018891U JP H0552013 U JPH0552013 U JP H0552013U
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- Japan
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- plate
- ceramic plate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 薄厚の外装板を用いて電波吸収板を組み込む
ことができるようにし、電波吸収板の電波吸収効果を十
分に発揮させる。 【構成】 薄厚の陶板1の裏面に平行な溝を複数組形成
し、この溝に掛着する把持爪が形成されたクランプ金具
3を基部3aが陶板1の裏面から突設するように掛着
し、陶板1の裏面に電波吸収板7を複数枚貼設するとと
もに、陶板1の裏面に裏打ちコンクリート9を打設する
ことでクランプ金具3の基部3aを埋設して裏打ちコン
クリート9、電波吸収板7、陶板1とを積層状に一体成
形する。
ことができるようにし、電波吸収板の電波吸収効果を十
分に発揮させる。 【構成】 薄厚の陶板1の裏面に平行な溝を複数組形成
し、この溝に掛着する把持爪が形成されたクランプ金具
3を基部3aが陶板1の裏面から突設するように掛着
し、陶板1の裏面に電波吸収板7を複数枚貼設するとと
もに、陶板1の裏面に裏打ちコンクリート9を打設する
ことでクランプ金具3の基部3aを埋設して裏打ちコン
クリート9、電波吸収板7、陶板1とを積層状に一体成
形する。
Description
【0001】
本考案は、電波障害を解消する電波吸収パネルに関するものである。
【0002】
高層建築物はテレビ電波に影響を及ぼし、種々の形で電波障害を引き起こす。 電波障害は、電波が高層建築物に遮断されることによって生じる遮蔽障害と、電 波が高層建築物に反射することによって生じる反射障害とに大別される。 そして、反射障害には、テレビ画面上に二重像が現れる、所謂ゴーストが知ら れている。ゴーストは、送信されてきた電波が高層建築物等にぶつかり、直接波 より伝播経路が長い反射波となり、この反射波が遅れて届くことで、テレビ画面 上に二重像を出現させるものである。
【0003】 このような反射障害を解消するために、近年、建物の形状を工夫したり、建物 の外壁に電波吸収板(フェライト)を組み込むなどの対策が採られるようになっ てきた。フェライトは、鉄のような強磁性金属と別の機構をもった磁性体で、磁 化の機構はフェリ磁性に基づく。フェライトは、酸化物の微粉末を混合成形して 焼結した一種のセラミックで、電波を吸収して熱エネルギーに変換する特性を有 している。つまり、フェライトに入射した電波が熱に変換されることで、反射波 のエネルギーを大幅に減衰させるのである。
【0004】 このフェライトが内部に組み込まれた従来の電波吸収パネルは、外装材(外装 タイル)、フェライト、コンクリート、反射体という積層構造となっている。フ ェライトは、コンクリートに対する付着力が殆どないため、外装タイルとコンク リートとの間に配設する際、工夫を要することになる。例えば、従来の電波吸収 パネルでは、外装タイル裏面に凹部を形成し、この凹部にフェライトを組み込む 構造等が採用されている。 このように、フェライトが組み込まれた従来の電波吸収パネルによれば、一般 建材用の外壁パネルとして、強度、耐久性、耐候性が十分に確保できるとともに 、反射障害地域を著しく狭くすることができるのである。
【0005】
ところで、外装材は薄いほど反射率が小さくなり、フェライトの電波吸収効果 を十分に発揮させることができる。 しかしながら、従来の電波吸収パネルでは、フェライトを組み込む構造として 、上述したように外装タイル裏面に凹部を形成し、この凹部にフェライトを組み 込んでいるため、外装タイルが特別な形状となり、製造コストが増大するととも に、外装タイルの厚みを構造的な制約から薄くすることができず、その結果、フ ェライトの電波吸収効果を十分に発揮させることができなかった。 また、外装材として花崗岩等の石材が用いられる場合もあるが、この場合にお いても、材質特性上外装材の厚みを薄くすることができず、フェライトの電波吸 収効果を十分に発揮させることができなかった。
【0006】 本考案は上記状況に鑑みてなされたもので、薄厚の外装板を用いてフェライト を組み込むことができる電波吸収パネルを提供し、もって、フェライトの電波吸 収効果を十分に発揮させることを目的とする。
【0007】
上記目的を達成するための本考案に係る電波吸収パネルの構成は、薄厚の陶板 の裏面に平行な溝を複数組形成し、この溝に掛着する把持爪が形成されたクラン プ金具を基部が陶板の裏面から突設するように掛着し、陶板の裏面に少なくとも 鉛直方向は連続させて電波吸収板を複数枚貼設し、陶板の裏面に裏打ちコンクリ ートを打設することでクランプ金具の基部を埋設して裏打ちコンクリート、電波 吸収板、陶板とを積層状に一体成形したことを特徴とする。
【0008】
陶板裏面の溝をクランプ金具の把持爪で掛着することで薄厚の陶板が保持可能 となり、この陶板の裏面に電波吸収板が貼設されるとともに、陶板に掛着したク ランプ金具の基部が裏打ちコンクリートに埋設され、電波吸収パネルが電波吸収 板を薄厚の陶板で覆った積層状となり、電波反射率が小さくなるとともに、電波 吸収効果の低下が防止される。
【0009】
以下、本考案に係る電波吸収パネルの好適な実施例を図面を参照して詳細に説 明する。 図1は本考案に係る電波吸収パネルを表す縦断面図、図2は電波吸収パネルの 陶板配設状態を表す正面図、図3はクランプ金具の取り付け位置を表す説明図、 図4は図2のA−A断面図、図5はクランプ金具を表す斜視図である。 図1に示すように、陶板(OTセラミック)1の裏面にはクランプ金具3が固 定され、クランプ金具3は図3に示すように、左右一対上下で合計四個固定され ている。図5に示すように、クランプ金具3には板材が平行状態で保持される基 部3aと、この基部3aのそれぞれの一端に同一面状で逆方向に折曲された把持 板3bと、この把持板3bのそれぞれの端部が折曲された把持爪3cとが形成さ れている。このクランプ金具3は、陶板1の裏面に形成された鉛直方向に伸びる 平行な溝である把持溝に、把持爪3cが掛止するようになっている(図4参照) 。従って、把持爪3cが掛止することで、クランプ金具3は基部3aが陶板1の 裏面から突出した状態となる。 このような把持爪3cを有するクランプ金具3を用い、陶板1の裏面に形成さ れた把持溝を把持することで、極めて薄い陶板1(厚さ10mm程度)を保持す ることが可能となる。
【0010】 図1に示すように、陶板1の裏面には裏面処理材である裏打ちシート(ゴムア スファルトシート、ブチルゴムシート)5が貼られ、防水等が図られている。裏 面処理材としては、この裏打ちシート5以外として、例えば塗布タイプのもの( 弾性エポキシ樹脂)を用いることもできる。 裏打ちシート5が貼られた陶板1の裏面には矩形状の電波吸収板(フェライト )7が弾性接着剤等により貼設されている。図3に示すように、フェライト7は 、電波の磁界方向(縦方向)に連続して並べ、電界方向(横方向)には一定の空 隙を隔てて貼設されている。電波吸収性能は、フェライト7が貼設されたパネル の形状、大きさ、素材の電磁特性、及び電界空隙率と磁界空隙率の大きさにより 変化する。従って、テレビ電波の全ての周波数に対して同一の吸収性能をもたせ ることは困難であるため、どの周波数に対して吸収性能を大きくすれば、改善効 果が最大となるかを検討し、空隙率等の断面設計を行う。尚、本実施例の電界方 向の空隙率は、36%程度のものとした。
【0011】 このようにして、フェライト7が貼設された陶板1(図3参照)は、図2に示 すように、複数枚(本実施例では、縦四枚、横六枚)が縦横に並設され、図1に 示すように、裏面側に裏打ちコンクリート(第一種軽量コンクリート)9が打設 される。裏打ちコンクリート9が打設されることで、それぞれの陶板1から突出 したクランプ金具3の基部3aが埋設され、陶板1はコンクリート9と一体とな る。つまり、陶板1、フェライト7、コンクリート9が積層構造となった、電波 吸収パネル11が成形されるのである。 尚、陶板1へのクランプ金具3の掛着部には弾性接着剤13が塗布され、掛着 強度の向上が図られているとともに、陶板1同士の目地にはシール15が充填さ れ、防水効果の向上が図られている。
【0012】 このように構成された電波吸収パネル11によれば、陶板1の裏面に把持溝を 形成し、この把持溝をクランプ金具3の把持爪3cで掛着するようにしたので、 陶板1の厚みを極めて薄いものとすることができる。このため、陶板1による電 波の反射率を極めて小さいものにすることができ、テレビ電波の殆どを通過させ てフェライト7に吸収させることができる。従って、フェライト7本来の電波吸 収性能を低下させることなく、十分に発揮させることが可能となる。 また、電波吸収パネル11によれば、陶板の裏面にフェライト7を組み込むた めの凹部を形成する必要もなく、陶板形状が薄厚の平板でよいため、製造コスト も低く抑えることができる。
【0013】
以上詳細に説明したように、本考案に係る電波吸収パネルは、薄厚の陶板を把 持爪が形成されたクランプ金具で把持し、陶板の裏面に電波吸収板を貼設し、陶 板の裏面に裏打ちコンクリートを打設することでクランプ金具の基部を埋設して 裏打ちコンクリート、電波吸収板、陶板とを積層状に一体成形したので、電波吸 収板が薄厚の陶板で覆われた積層状となり、電波反射率が小さくなるとともに、 電波吸収効果の低下が防止される。この結果、電波吸収板の電波吸収効果を十分 に発揮させることができる。
【図1】本考案に係る電波吸収パネルを表す縦断面図で
ある。
ある。
【図2】電波吸収パネルの陶板配設状態を表す正面図で
ある。
ある。
【図3】クランプ金具の取り付け位置を表す説明図であ
る。
る。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】クランプ金具を表す斜視図である。
1 陶板 3 クランプ金具 3a 基部 3c 把持爪 7 フェライト(電波吸収板) 9 裏打ちコンクリート 11 電波吸収パネル
Claims (1)
- 【請求項1】 薄厚の陶板の裏面に平行な溝を複数組形
成し、該溝に掛着する把持爪が形成されたクランプ金具
を基部が前記陶板の裏面から突設するように掛着し、前
記陶板の裏面に少なくとも鉛直方向は連続させて電波吸
収板を複数枚貼設し、前記陶板の裏面に裏打ちコンクリ
ートを打設することで前記クランプ金具の基部を埋設し
て該裏打ちコンクリート、前記電波吸収板、前記陶板と
を積層状に一体成形したことを特徴とする電波吸収パネ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991110188U JP2586138Y2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 電波吸収パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991110188U JP2586138Y2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 電波吸収パネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0552013U true JPH0552013U (ja) | 1993-07-09 |
JP2586138Y2 JP2586138Y2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=14529281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991110188U Expired - Fee Related JP2586138Y2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 電波吸収パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2586138Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07321491A (ja) * | 1994-05-27 | 1995-12-08 | Nozawa Corp | 電波吸収パネル |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6389035U (ja) * | 1986-11-29 | 1988-06-09 | ||
JP3032499U (ja) * | 1996-04-24 | 1996-12-24 | 株式会社プロス | 積層立体文字基板 |
-
1991
- 1991-12-13 JP JP1991110188U patent/JP2586138Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6389035U (ja) * | 1986-11-29 | 1988-06-09 | ||
JP3032499U (ja) * | 1996-04-24 | 1996-12-24 | 株式会社プロス | 積層立体文字基板 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07321491A (ja) * | 1994-05-27 | 1995-12-08 | Nozawa Corp | 電波吸収パネル |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2586138Y2 (ja) | 1998-12-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |