JPH055181Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はフロツピーデイスク用ジヤケツトを輸
送するのに好適なプラスチツク段ボール箱に関す
るものである。

（従来技術とその問題点） 近年、フロツピーデイスク用ジヤケツト（以下
単にFDジヤケツトとする）の輸送に際しては、
輸送、保管時における積重ね能力およびし易さ、
空箱時における折畳みによる収納体積の縮少能
力、軽量化、耐水性などのため、箱体の上周縁に
断面コの字状の金属製の補強片を嵌着して周縁を
保護するとともに、補強片の上からこれに嵌合す
る一対の翼部を備えた蝶番をそれぞれのコーナー
部に装着して空箱時の折畳み性と積重ね時の転倒
防止能（スタツキング能）を向上したプラスチツ
ク段ボール箱が多用されている。

しかし、この容器は上記の利点がある反面、上
周縁に設けた補強片や蝶番の金具が邪魔になつて
FDジヤケツトの出し入れに支障を来すほか、こ
れらとの接触によつてジヤケツトのコーナーが汚
損し、商品価値を損ねるという問題があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点を解決したプラスチツク段
ボールに関するもので、この箱体をその長辺部両
側部の上部内面にクツシヨン材を補強片の下縁に
沿つて長手方向に設けるとともに、短辺部の少な
くとも一方の側壁の内面両側にクツシヨン材をコ
ーナーに沿つて上下方向に設けたことを要旨とす
るものである。

以下、本考案の詳細を図示した実施例に基いて
説明する。

図において、１は耐電防止剤が素材中に混入ま
たは表面に塗布されているプラスチツク段ボール
製の箱体、２はその上周縁を保護するために嵌着
されている断面コの字状をした金属製の補強片、
３はこの箱体１の各コーナー部に装着された、補
強片を上方より嵌合する一対の翼部４を備えた蝶
番であり、この蝶番３により段ボール箱の組立
て、折畳みの操作を円滑にするとともにその外側
縁に植設されたＬ字状の係止壁５により、段ボー
ル箱にスタツキング機能を与えている。なお、６
はこの補強片２および蝶番３を箱体１に止着する
ための止め金である。

一方、箱体１の内面には、その長辺部各側壁１
ａの上部に、補強片２ａの下縁に沿つて長手方向
にクツシヨン材７が、また短辺部の少なくとも一
方の側壁１ｂの両側にはコーナーに沿つて上下方
向に一対のクツシヨン材８，８が設けられてい
る。

これらのクツシヨン材７，８はポリスチレン、
ポリウレタン等の軟質合成樹脂発泡体からなるも
のが好ましく、またその厚みは補強片２の厚みに
等しい厚さのものが望ましい。また、図ではクツ
シヨン材７は側壁１ａの上部のみに、またクツシ
ヨン材８は側壁１ｂの両側のみに設けたものを示
しているが、これはそれぞれ側壁１ａまたは１ｂ
の全体に設けたものでもよい。

なお、９は短辺部側壁１ｂの外方より圧入止着
した把手である。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、プラス
チツク段ボール箱の側壁内面の要所にクツシヨン
材が設けられているため、FDジヤケツトの出し
入れに際してこれが損傷を受ける恐れがないほ
か、これが プラスチツク段ボールからなつているため、
紙粉発生の恐れがない。

何度も往復して搬送できるため、包材コスト
の低減が計れる。

折りたたみにより、体積が1/5以下に縮小で
きるため、従来の通い箱に比べて搬送コストが
少なくて済む。

帯電防止剤を使用しているため、FDジヤケ
ツトを収納したまま防塵室へ入れることが可能
であり、作業性が向上できる。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本考案の実施例に係わるもので
あつて、第１図は全体斜視図、第２図は第１図の
−矢視線にそう縦断面図、第３図は第２図の
−矢視線にそう横断面図である。 主要な符号の説明、１……箱体、２……補強
片、３……蝶番、４……翼部、７，８……クツシ
ヨン材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱体の上周縁に断面コの字状の補強片を嵌着す
   るとともに補強片の上からこれに嵌合する一対の
   翼部を備えた蝶番をそれぞれのコーナー部に装着
   してなるプラスチツク段ボール箱において、前記
   箱体の長辺部両側壁の上部内面にクツシヨン材を
   補強片の下縁に沿つて長手方向に設けるととも
   に、短辺部の少なくとも一方の側壁の内面両側に
   クツシヨン材をコーナーに沿つて上下方向に設け
   たことを特徴とするフロツピーデイスクジヤケツ
   ト輸送用プラスチツク段ボール箱。